JP2009299163A - 鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】CO2ガスの排出量を低減することが可能な鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品を提供する。
【解決手段】鋼の熱処理方法は、Rガスを生成させる工程と、Rガスに窒素ガスを混合することにより希釈Rガスを製造する工程と、希釈Rガスを含む雰囲気中で鋼を加熱することにより、鋼の表面を含む厚み0.3mm以上の領域に、炭素富化層を形成する工程とを備えている。そして、希釈Rガスを製造する工程においては、混合される窒素ガスの体積を、混合される窒素ガスの体積とRガスの体積との和で除した値である窒素希釈率は66体積%未満とされる。
【選択図】図6
【解決手段】鋼の熱処理方法は、Rガスを生成させる工程と、Rガスに窒素ガスを混合することにより希釈Rガスを製造する工程と、希釈Rガスを含む雰囲気中で鋼を加熱することにより、鋼の表面を含む厚み0.3mm以上の領域に、炭素富化層を形成する工程とを備えている。そして、希釈Rガスを製造する工程においては、混合される窒素ガスの体積を、混合される窒素ガスの体積とRガスの体積との和で除した値である窒素希釈率は66体積%未満とされる。
【選択図】図6
Description
本発明は鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品に関し、より特定的には、鋼の表面を含む領域に炭素富化層を形成する鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品に関するものである。
一般に、鋼の表面を含む領域に内部よりも炭素濃度が高い領域である炭素富化層を形成する浸炭処理、浸炭窒化処理などの熱処理においては、雰囲気のベースガスとしてCO(一酸化炭素)、CO2(二酸化炭素)、水素(H2)および窒素(N2)を含むRガスが用いられる。Rガスをベースガスとして用いることにより、C(炭素)、COおよびCO2の間の平衡反応であるブードア反応を利用して、鋼への炭素の侵入量を制御することができる。
Rガスは、Ni(ニッケル)触媒を用いて1050℃程度の高温で炭化水素ガスと空気とを反応させることにより、生成させることができる。炭化水素ガスとしては、CH4(メタン)、C3H8(プロパン)、C4H10(ブタン)あるいはこれらの混合ガスが採用される場合が多い。この場合、生成するRガスにおけるCOの体積分率は、20体積%程度である。より具体的には、たとえば炭化水素ガスとしてC3H8を採用した場合、生成するRガスにおけるCOの体積分率は23.7体積%、H2の体積分率は31.6体積%、N2の体積分率は44.6体積%となることが知られている(たとえば、非特許文献1参照)。このように、COの体積分率が高いため、Rガスを用いることにより、鋼への炭素の侵入量の制御(炭素の活量の制御)をCO2の体積分率に基づいて行なうことが容易であるばかりでなく、鋼への炭素の侵入速度を規定する炭素移行係数βの値を高くすることができる(たとえば、非特許文献2参照)。
原泰三著、「熱処理炉の設計と実際」、改訂第2版、新日本鋳鍛造出版会、2005年、p.120 F.Neumann、外1名、「Thermodynamische Grundlagen zum indirekten Messen des C−Pegels」、HTM、vol.49、No.4、1994年
原泰三著、「熱処理炉の設計と実際」、改訂第2版、新日本鋳鍛造出版会、2005年、p.120 F.Neumann、外1名、「Thermodynamische Grundlagen zum indirekten Messen des C−Pegels」、HTM、vol.49、No.4、1994年
しかしながら、Rガスに含まれるCOのうち、鋼への炭素の侵入に寄与するCOの割合は小さい。そして、鋼への炭素の侵入に寄与しなかったCOは、熱処理炉の反応室の外部において燃焼され、CO2ガスとして大気中に排出されることとなる。近年、温室効果ガスの低減が求められる中、鋼の熱処理においてもCO2ガスの排出量を低減することが好ましい。
そこで、本発明の目的は、鋼の表面を含む領域に炭素富化層を形成する鋼の熱処理において、CO2ガスの排出量を低減することが可能な鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品を提供することである。
本発明に従った鋼の熱処理方法は、炭化水素ガスと空気とを混合して反応させることによりRガスを生成させる工程と、Rガスに窒素ガスを混合することにより希釈Rガスを製造する工程と、希釈Rガスを含む雰囲気中で炭素含有量が0.6質量%未満の鋼を加熱することにより、鋼の表面を含む厚み0.3mm以上の領域に、0.6質量%以上の炭素を含有する炭素富化層を形成する工程とを備えている。そして、希釈Rガスを製造する工程においては、混合される窒素ガスの体積を、混合される窒素ガスの体積とRガスの体積との和で除した値である窒素希釈率が66体積%未満である。
本発明者は、鋼の表面を含む領域に炭素富化層を形成する鋼の熱処理において、CO2ガスの排出量を低減する方法について詳細な検討を行なった。その結果、以下のような知見が得られ、本発明に想到した。
まず、CO2ガスの排出量を低減する目的で、一般的なRガスに窒素ガスを混合することにより希釈Rガスを製造し、当該希釈Rガスを用いて炭素富化層を形成することを検討した。その結果、希釈Rガスを用いた場合、従来のRガスを用いた場合に比べて長い時間を要するものの、鋼に所望の炭素富化層を形成可能であることが分かった。しかし、希釈Rガスの窒素希釈率が大きくなると、単位時間あたりのCO2ガスの排出量は低下するものの、所望の炭素富化層を形成するために必要な時間が長くなるため、CO2ガスの排出量の総量が大きくなり、CO2ガスの排出量を低減する効果が小さくなることも分かった。そして、炭素含有量が0.6質量%未満の鋼に厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層を形成する場合、希釈Rガスの窒素希釈率が66体積%以上では、CO2ガスの排出量の総量を低減する効果が得られないことが明らかとなった。
本発明の鋼の熱処理方法においては、窒素希釈率が66体積%未満である希釈Rガスが製造された上で、当該希釈Rガスを含む雰囲気中で炭素含有量が0.6質量%未満の鋼が加熱されて、厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層が形成される。その結果、本発明の鋼の熱処理方法によれば、鋼の表面を含む領域に炭素富化層を形成する鋼の熱処理において、CO2ガスの排出量を低減することができる。
ここで、本発明の熱処理方法を適用可能な鋼の成分組成は、炭素含有量を除いて基本的には限定されるものではないが、特に、JIS規格G4053に規定される機械構造用合金鋼やJIS規格G4051に規定される機械構造用炭素鋼のうち炭素含有量が0.6質量%未満である鋼に好適である。
上記本発明の鋼の熱処理方法において好ましくは、窒素希釈率は50体積%未満である。
上述のように、希釈Rガスを用いて炭素富化層を形成することによりCO2ガスの排出量を低減することができるものの、従来のRガスを用いた場合に比べて熱処理に要する時間が長くなる。そして、形成すべき炭素富化層の厚みが小さい場合において窒素希釈率を50体積%以上とすると、実際の量産プロセスに適用した場合、限度を超えて熱処理に要する時間が長くなるおそれがある。そのため、窒素希釈率は50体積%未満であることが好ましい。
上記本発明の鋼の熱処理方法において好ましくは、窒素希釈率は40体積%以上である。
上述のように、希釈Rガスを用いて炭素富化層を形成することによりCO2ガスの排出量を低減することができるものの、窒素希釈率が小さくなりすぎると、CO2ガスの排出量を低減する効果が小さくなる傾向にある。特に、形成すべき炭素富化層の厚みが小さい場合、窒素希釈率が40体積%未満では、CO2ガスの排出量を低減する効果が小さくなる。そのため、窒素希釈率は40体積%以上であることが好ましい。
本発明に従った機械部品の製造方法は、炭素含有量が0.6質量%未満の鋼からなり、成形加工された鋼部材を準備する工程と、鋼部材に対して熱処理を実施する工程とを備えている。そして、当該熱処理は、上記本発明の鋼の熱処理方法を用いて実施される。
本発明の機械部品の製造方法によれば、CO2ガスの排出量を低減可能な上記本発明の鋼の熱処理方法が熱処理工程において採用されることにより、CO2ガスの排出量を低減しつつ、機械部品を製造することができる。
本発明に従った機械部品は、上述の機械部品の製造方法により製造されている。上述した本発明の機械部品の製造方法により製造されていることにより、本発明の機械部品は、環境への負荷の小さい機械部品となっている。
上記本発明の機械部品は軸受を構成する部品として用いられてもよい。表層部に厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層が形成されることにより表層部が強化されるとともに環境への負荷が低減された本発明の機械部品は、疲労強度、耐摩耗性等の向上とともに環境への負荷の低減が要求される軸受を構成する部品として好適である。
なお、上述の機械部品を用いて、軌道輪と、軌道輪に接触し、円環状の軌道上に配置される転動体とを備えた転がり軸受を構成してもよい。すなわち、軌道輪および転動体の少なくともいずれか一方、好ましくは両方が、上述の機械部品である。
表層部が強化されるとともに環境への負荷が低減された本発明の機械部品を備えていることにより、当該転がり軸受によれば、耐久性が向上するとともに環境への負荷が低減された転がり軸受を提供することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品によれば、鋼の表面を含む領域に炭素富化層を形成する鋼の熱処理において、CO2ガスの排出量を低減することが可能な鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の一実施の形態である機械部品を備えた転がり軸受としての深溝玉軸受の構成を示す概略断面図である。図1を参照して、本発明の一実施の形態における転がり軸受としての深溝玉軸受について説明する。
図1を参照して、深溝玉軸受1は、環状の外輪11と、外輪11の内側に配置された環状の内輪12と、外輪11と内輪12との間に配置され、円環状の保持器14に保持された転動体としての複数の玉13とを備えている。外輪11の内周面には外輪転走面11Aが形成されており、内輪12の外周面には内輪転走面12Aが形成されている。そして、内輪転走面12Aと外輪転走面11Aとが互いに対向するように、外輪11と内輪12とは配置されている。さらに、複数の玉13は、内輪転走面12Aおよび外輪転走面11Aに接触し、かつ保持器14により周方向に所定のピッチで配置されることにより円環状の軌道上に転動自在に保持されている。以上の構成により、深溝玉軸受1の外輪11および内輪12は、互いに相対的に回転可能となっている。
ここで、機械部品である外輪11、内輪12、玉13および保持器14のうち、特に、外輪11、内輪12および玉13には転動疲労強度や耐摩耗性が要求される。そのため、これらのうち少なくとも1つが表層部に厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層が形成された本発明の機械部品であることにより、環境負荷を低減しつつ、深溝玉軸受1を長寿命化することができる。
図2は、本発明の一実施の形態である機械部品を備えた転がり軸受としてのスラストニードルころ軸受の構成を示す概略断面図である。図2を参照して、本発明の一実施の形態における転がり軸受としてのスラストニードルころ軸受について説明する。
図2を参照して、スラストニードルころ軸受2は、円盤状の形状を有し、互いに一方の主面が対向するように配置された転動部材としての一対の軌道輪21と、転動部材としての複数のニードルころ23と、円環状の保持器24とを備えている。複数のニードルころ23は、一対の軌道輪21の互いに対向する主面に形成された軌道輪転走面21Aに接触し、かつ保持器24により周方向に所定のピッチで配置されることにより円環状の軌道上に転動自在に保持されている。以上の構成により、スラストニードルころ軸受2の一対の軌道輪21は、互いに相対的に回転可能となっている。
ここで、機械部品である軌道輪21、ニードルころ23および保持器24のうち、特に、軌道輪21、ニードルころ23には転動疲労強度や耐摩耗性が要求される。そのため、これらのうち少なくとも1つが表層部に厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層が形成された本発明の機械部品であることにより、環境負荷を低減しつつ、スラストニードルころ軸受2を長寿命化することができる。
図3は、本発明の一実施の形態である機械部品を備えた等速ジョイントの構成を示す概略部分断面図である。また、図4は、図3の線分IV−IVに沿う概略断面図である。また、図5は、図3の等速ジョイントが角度をなした状態を示す概略部分断面図である。なお、図3は、図4の線分III−IIIに沿う概略断面図に対応する。図3〜図5を参照して、本発明の一実施の形態における等速ジョイントについて説明する。
図3〜図5を参照して、等速ジョイント3は、軸35に連結されたインナーレース31と、インナーレース31の外周側を囲むように配置され、軸36に連結されたアウターレース32と、インナーレース31とアウターレース32との間に配置されたトルク伝達用のボール33と、ボール33を保持するケージ34とを備えている。ボール33は、インナーレース31の外周面に形成されたインナーレースボール溝31Aと、アウターレース32の内周面に形成されたアウターレースボール溝32Aとに接触して配置され、脱落しないようにケージ34によって保持されている。
インナーレース31の外周面およびアウターレース32の内周面のそれぞれに形成されたインナーレースボール溝31Aとアウターレースボール溝32Aとは、図3に示すように、軸35および軸36の中央を通る軸が一直線上にある状態において、それぞれ当該軸上のジョイント中心Oから当該軸上の左右に等距離離れた点Aおよび点Bを曲率中心とする曲線(円弧)状に形成されている。すなわち、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aに接触して転動するボール33の中心Pの軌跡が、点A(インナーレース中心A)および点B(アウターレース中心B)に曲率中心を有する曲線(円弧)となるように、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aのそれぞれは形成されている。これにより、等速ジョイントが角度をなした場合(軸35および軸36の中央を通る軸が交差するように等速ジョイントが動作した場合)においても、ボール33は、常に軸35および軸36の中央を通る軸のなす角(∠AOB)の2等分線上に位置する。
次に、等速ジョイント3の動作について説明する。図3および図4を参照して、等速ジョイント3においては、軸35、36の一方に軸まわりの回転が伝達されると、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aに嵌め込まれたボール33を介して、軸35、36の他方の軸に当該回転が伝達される。ここで、図5に示すように軸35、36が角度θをなした場合、ボール33は、前述のインナーレース中心Aおよびアウターレース中心Bに曲率中心を有するインナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aに案内されて、中心Pが∠AOBの二等分線上となる位置に保持される。ここで、ジョイント中心Oからインナーレース中心Aまでの距離と、アウターレース中心Bまでの距離とが等しくなるように、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aが形成されているため、ボール33の中心Pからインナーレース中心Aおよびアウターレース中心Bまでの距離はそれぞれ等しく、三角形OAPと三角形OBPとは合同である。その結果、ボール33の中心Pから軸35、36までの距離Lは互いに等しくなり、軸35、36の一方が軸まわりに回転した場合、他方も等速で回転する。このように、等速ジョイント3は、軸35、36が角度をなした場合でも、等速性を確保することができる。なお、ケージ34は、軸35、36が回転した場合に、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aからボール33が飛び出すことをインナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aとともに防止すると同時に、等速ジョイント3のジョイント中心Oを決定する機能を果たしている。
ここで、機械部品であるインナーレース31、アウターレース32、ボール33およびケージ34のうち、特に、インナーレース31、アウターレース32およびボール33には疲労強度や耐摩耗性が要求される。そのため、これらのうち少なくとも1つが表層部に厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層が形成された本発明の機械部品であることにより、環境負荷を低減しつつ、等速ジョイント3を長寿命化することができる。
次に、本発明の機械部品の製造方法における一実施の形態である上記機械部品、および上記機械部品を備えた転がり軸受、等速ジョイントなどの機械要素の製造方法について説明する。図6は、本発明の一実施の形態における機械部品および当該機械部品を備えた機械要素の製造方法の概略を示す図である。
図6を参照して、まず、工程(S10)として、鋼材準備工程が実施される。具体的には、工程(S10)では、炭素含有量が0.6質量%未満の機械構造用合金鋼、機械構造用炭素鋼などの棒鋼、鋼線などが準備される。次に、工程(S20)として、加工工程が実施される。具体的には、工程(S20)では、上記棒鋼、鋼線などの鋼材に対して切断、鍛造、旋削などの加工が実施されることにより、機械部品としての外輪11、軌道輪21、インナーレース31などの機械部品の概略形状に成形加工された鋼部材が作製される。上記工程(S10)および(S20)は、炭素含有量が0.6質量%未満の鋼からなり、機械部品の概略形状に成形加工された鋼部材を準備する鋼部材準備工程を構成する。
次に、上記鋼部材に対して炭素富化層を形成する浸炭処理を含む熱処理を行なう熱処理工程が実施される。この熱処理工程は、工程(S30)として実施されるRガス生成工程、工程(S40)として実施されるRガス希釈工程、工程(S50)として実施される浸炭工程、工程(S60)として実施される焼入工程および工程(S70)として実施される焼戻工程を含んでいる。この熱処理工程の詳細については後述する。
次に、工程(S80)として、熱処理工程が実施された鋼部材に対して、仕上げ加工などが施される仕上げ工程が実施される。具体的には、たとえば、熱処理工程が実施された鋼部材の内輪転走面12A、軌道輪転走面21A、アウターレースボール溝32Aなどに対する研磨加工が実施される。これにより、本実施の形態における機械部品は完成し、本実施の形態における機械部品の製造方法は完了する。
さらに、工程(S90)として、完成した機械部品が組合わされて機械要素が組立てられる組立て工程が実施される。具体的には、上述の工程により製造された本実施の形態における機械部品である、たとえば外輪11、内輪12および玉13と保持器14とが組合わされて、深溝玉軸受1が組立てられる。これにより、本発明の機械部品を備えた機械要素が製造される。
次に、上記熱処理工程の詳細について説明する。図7は、本実施の形態における機械部品の製造方法に含まれる熱処理工程の詳細を説明するための図である。図7において、横方向は時間を示しており右に行くほど時間が経過していることを示している。また、図7において、縦方向は温度を示しており上に行くほど温度が高いことを示している。
図6を参照して、本実施の形態における熱処理工程においては、まず、工程(S30)としてRガス生成工程が実施される。この工程(S30)では、炭化水素ガスと空気とを混合して反応させることによりRガスを生成させる。具体的には、たとえば炭化水素ガスであるCH4、C3H8、C4H10あるいはこれらの混合ガスに対して2.5倍以上10倍以下程度の割合で空気を混合し、Niなどの触媒を用いて1000℃以上1100℃以下程度の高温において炭化水素ガスと空気中の酸素とを反応させることにより、Rガスを生成させる。
次に、工程(S40)として、Rガス希釈工程が実施される。この工程(S40)では、工程(S30)において生成したRガスに窒素ガスを混合することにより希釈Rガスが製造される。このとき、混合される窒素ガスの体積を、混合される窒素ガスの体積とRガスの体積との和で除した値である窒素希釈率は66体積%未満とされる。
次に、図6を参照して、工程(S50)として、浸炭工程が実施される。この工程(S50)では、工程(S40)において製造された希釈Rガスを含む雰囲気中で鋼部材が加熱されることにより、鋼部材の表面を含む厚み0.3mm以上の領域に、0.6質量%以上の炭素を含有する炭素富化層が形成される。具体的には、図7を参照して、鋼部材が、上記希釈Rガスを含む雰囲気中においてA1点以上の温度である温度T1に加熱され、時間t1の間保持されることにより、鋼部材に炭素が侵入し、炭素富化層が形成される。
次に、図6を参照して、工程(S60)として、焼入工程が実施される。この工程(S60)では、図7を参照して、工程(S50)において炭素富化層が形成された鋼部材がA1点以上の温度からMS点以下の温度に冷却されることにより、焼入硬化される。
次に、図6を参照して、工程(S70)として焼戻工程が実施される。この工程(S70)では、図7を参照して、工程(S60)において焼入硬化された鋼部材がA1変態点未満の温度である温度T2に加熱され、時間t2の間保持された後冷却されることにより焼戻処理される。これにより、鋼部材の焼入処理による残留応力を緩和し、熱処理によるひずみが抑制される等の効果が得られる。これにより、本実施の形態の熱処理工程は完了する。
以上のように、本実施の形態における熱処理工程においては、工程(S40)において窒素希釈率が66体積%未満である希釈Rガスが製造された上で、工程(S50)において当該希釈Rガスを含む雰囲気中で鋼部材が加熱されて、厚み0.3mm以上、炭素含有量0.6質量%以上の炭素富化層が形成される。その結果、本実施の形態における熱処理工程では、鋼部材の表面を含む領域に炭素富化層を形成する熱処理において、CO2ガスの排出量が低減されている。
また、本実施の形態の機械部品の製造方法によれば、CO2ガスの排出量を低減しつつ、所望の炭素富化層が形成された機械部品を製造することができる。また、本実施の形態の機械部品は、環境負荷が低減されつつ、耐久性に優れた機械部品となっている。
ここで、A1点とは鋼を加熱した場合に、鋼の組織がフェライトからオーステナイトに変態を開始する温度に相当する点をいう。また、Ms点とはオーステナイト化した鋼が冷却される際に、マルテンサイト化を開始する温度に相当する点をいう。
また、上記熱処理工程における温度T1、T2、時間t1、t2の具体的条件は、鋼部材を構成する鋼の成分組成、および製造される機械部品の用途等に合わせて適切に決定することができるが、たとえば温度T1は900℃以上1000℃以下、T2は160℃以上350℃以下、時間t1は30分間以上900分間以下、時間t2は60分間以上240分間以下とすることができる。
さらに、上記熱処理工程においては、窒素希釈率は50体積%未満であることが好ましい。これにより、熱処理に要する時間が限度を超えて長くなることを回避することができる。
また、上記熱処理工程においては、窒素希釈率は40体積%以上であることが好ましい。これにより、CO2ガスの排出量を有効に低減することができる。
なお、本実施の形態においては、本発明の機械部品の一例として、深溝玉軸受、スラストニードルころ軸受、等速ジョイントを構成する機械部品について説明したが、本発明の機械部品はこれに限られず、疲労強度、耐摩耗性、靭性などが要求される機械部品、たとえばハブ、ギア、シャフト等を構成する機械部品であってもよい。
以下、本発明の実施例1について説明する。希釈Rガスを用いて浸炭処理を実施した場合の、鋼の表層部における炭素富化層の形成挙動について検討を行なった。以下、その検討結果について説明する。
Rガスは、COガス、CO2ガス、H2ガスおよびN2ガスを含んでいる。これらのガスの体積分率と炭素移行係数(鋼への炭素の侵入速度を規定する係数)との関係は、実験的あるいは理論的に導出することが可能であり、たとえば上述の非特許文献2にも記載されている。そして、この関係に基づき、所定の窒素希釈率における希釈Rガスの炭素移行係数を算出することができる。図8は、窒素希釈率(単位:体積%)と希釈Rガスの炭素移行係数(単位:mm/s)との関係を示す図である。図8において横軸は窒素希釈率を示しており、縦軸は炭素移行係数を示している。また、図中における直線は、窒素希釈率と希釈Rガスの炭素移行係数との関係を示す近似直線である。ここで、Rガスの原料となる炭化水素はC3H8、鋼はJIS規格SCr420(炭素含有量0.2質量%)であるとして、算出を行なった。また、窒素希釈率dは熱処理炉に導入される(N2ガスの流量)/{(Rガスの流量)+(N2ガスの流量)}×100とし、N2ガスの流量とRガスの流量との和は一定とした。
図8を参照して、窒素希釈率と希釈Rガスの炭素移行係数との関係は、直線近似可能であることが分かる。そして、直線近似を行なった場合の近似直線は、窒素希釈率をd(単位:体積%)、希釈Rガスの炭素移行係数をβ(単位:mm/s)とすると、以下の式(1)で表される。
一方、鋼が焼入硬化されることにより生成するマルテンサイト組織の硬度は、当該鋼に固溶した炭素の濃度(固溶炭素濃度)が0.6質量%未満の場合、固溶炭素濃度の増加に伴って高くなるものの、固溶炭素濃度が0.6質量%以上では、固溶炭素濃度が増加しても上昇しないことが知られている。つまり、鋼に炭素富化層を形成する熱処理を行なう場合、炭素濃度が0.6質量%以上である鋼の領域を所望の厚みだけ形成することが重要である。そこで、炭素移行係数βが変化した場合における鋼の表面付近の炭素濃度の分布、および浸炭処理開始から所定時間経過した時点における炭素濃度が0.6質量%以上である鋼の領域の厚みを算出した。
図9は、鋼の表面からの深さと炭素濃度との関係を示す図である。図9において、横軸は鋼の表面からの深さ、縦軸は浸炭処理の処理時間が10時間である場合における炭素濃度を示している。また、図9において、実線は炭素移行係数が9×10−9mm/sである場合、破線は炭素移行係数が1×10−9mm/sである場合における炭素濃度の分布を示している。また、図10は、浸炭処理の経過時間(処理時間)と炭素濃度が0.6質量%以上である鋼の領域の厚み(0.6質量%C深さ)との関係を示す図である。図10において、横軸は浸炭処理の処理時間、縦軸は炭素濃度が0.6質量%以上である鋼の領域の厚み(0.6質量%C深さ)を示している。ここで、炭素の拡散係数Dは4×10−6mm2/s、炭素の活量aCは1、鋼はJIS規格SCr420(炭素含有量0.2質量%)であるとした。
図9を参照して、浸炭処理の処理時間が同一である場合、炭素移行係数が高いほど鋼の表層部における炭素濃度が高くなることが確認される。そして、図10を参照して、各炭素移行係数βにおける処理時間と0.6質量%C深さとの関係は、直線近似可能であることが分かる。さらに、直線近似した場合の近似直線の傾きは炭素移行係数にかかわらず一定(6.6×10−6)であり、切片のみ変化(−3.30×10−2〜1.88×10−1)することがわかった。
図11は、炭素移行係数と上記近似直線の切片との関係を示す図である。図11において、横軸は炭素移行係数、縦軸は上記近似直線の切片の値を示している。図11を参照して、上記近似式の切片の値は、炭素移行係数が小さい場合は炭素移行係数の増加に伴って急激に増加する一方、炭素移行係数が大きくなるとその増加は緩やかになっている。そして、上記近似直線の切片の値Cは、以下の式(2)に示すように炭素移行係数の関数で近似することができる。
ここで、上述のように、上記近似直線の傾きは6.6×10−6であることから、0.6質量%C深さをa(単位:mm)、浸炭処理時間をt(単位:s)とすると、a、tおよびβの関係は以下の式(3)で表すことができる。
さらに、上記式(3)を、所望の0.6質量%C深さaを得るために必要な浸炭処理時間tと炭素移行係数βとの関係を示す形式に変更すると、以下の式(4)が得られる。
ここで、上述のように、炭素移行係数βと窒素希釈率dとの関係は式(1)で表される。そこで、式(1)を上記式(4)に代入すると、所望の0.6質量%C深さaを得るために必要な浸炭処理時間tと窒素希釈率dとの関係を示す以下の式(5)が得られる。
すなわち、N2ガスによるRガスの希釈率である窒素希釈率dを増加させると、式(5)の関係に従って必要な浸炭処理時間が長くなる。そして、希釈RガスにおけるCOの体積分率と浸炭処理時間tとの積が、窒素希釈率0であるRガスにおけるCOの体積分率と浸炭処理時間tとの積を下回れば、浸炭処理において排出されるCO2ガスの総量を低減することができる。
図12は、窒素希釈率と希釈RガスにおけるCOの体積分率との関係を示す図である。図12に示すように、窒素希釈率の増加に対して、希釈RガスにおけるCOの体積分率は直線的に低下する。そして、窒素希釈率と希釈RガスにおけるCOの体積分率との関係は、COの体積分率をVCOとすると、以下の式(6)により表される。
したがって、浸炭処理において排出されるCO2ガスの総量を低減するためには、以下の式(7)の関係を満たすことが必要であるといえる。
そして、上記式(7)から、窒素希釈率と、Rガスを使用した場合に対する希釈Rガスを使用した場合の浸炭処理におけるCOの使用量の比(CO使用比率)との関係を導出することができる。図13は、窒素希釈率とCO使用比率との関係を示す図である。図13において横軸は窒素希釈率、縦軸はCO使用比率を表している。また、図中においては種々の0.6質量%C深さにおける窒素希釈率とCO使用比率との関係が示されており、中空の正方形は0.3mm、中実の正方形は0.4mm、中空の菱形は0.5mm、中実の菱形は0.6mm、中空の三角形は0.7mm、中実の三角形は0.8mm、中空の円形は0.9mm、中実の円形は1mmの0.6質量%C深さを得る場合のCO使用比率を表している。
図13を参照して、0.6質量%C深さが大きいほど、希釈Rガスを用いることによるCO使用量の削減効果が大きくなり、CO2排出量の低減効果も大きくなる。そして、0.6質量%C深さが0.3mm以上の範囲では、窒素希釈率が66体積%未満の範囲において、希釈Rガスを用いることによりCO使用量が削減できることが分かる。このことから、0.6質量%C深さが0.3mm以上である場合、窒素希釈率が66体積%未満とすることにより、浸炭処理におけるCO2排出量を低減可能であることが確認される。また、図13から、0.6質量%C深さが0.3mm以上である場合、窒素希釈率が40体積%以上60体積%以下の範囲で、COの使用量を約20%以上削減することが可能となっていることが分かる。したがって、希釈Rガスにおける窒素希釈率は40体積%以上であることが好ましく、また、60体積%以下であることが好ましい。
一方、上記式(5)に基づき、窒素希釈率と、Rガスを使用した場合に対する希釈Rガスを使用した場合の浸炭処理時間の比(処理時間比率)との関係を導出することができる。図14は、窒素希釈率と処理時間比率との関係を示す図である。図14において横軸は窒素希釈率、縦軸は処理時間比率を表している。また、図中においては種々の0.6質量%C深さにおける窒素希釈率と処理時間比率との関係が示されており、中空の正方形は0.3mm、中実の正方形は0.4mm、中空の菱形は0.5mm、中実の菱形は0.6mm、中空の三角形は0.7mm、中実の三角形は0.8mm、中空の円形は0.9mm、中実の円形は1mmの0.6質量%C深さを得る場合の処理時間比率を表している。
図14を参照して、0.6質量%C深さが0.3mm以上である場合、窒素希釈率が50体積%以下の範囲で処理時間比率が1.5以下、すなわち希釈Rガスを用いることによる浸炭時間の増加が50%以下となっている。一般的な量産工程を想定すると、処理時間の増加が50%以下であれば、量産工程への適用が容易である。したがって、希釈Rガスにおける希釈率は50体積%以下であることが好ましいといえる。
なお、上記実施例においては、浸炭処理を実施する場合を想定して解析を行なったが、浸炭窒化処理を実施する場合について解析した場合でも同様の結果が得られる。また、上記実施例においては、浸炭処理の被処理物がJIS規格SCr420に該当する鋼である場合を想定して解析を行なったが、0.6質量%以下の炭素を含有する鋼について同様の解析を行なった場合、同様の結果が得られる。特に、SCr420のほか、SCM420、SNCM420、SNC420、SMn420、SMnC420、S20Cなどの低炭素の機械構造用合金鋼や機械構造用炭素鋼に対して本発明の熱処理方法を適用することにより、有効にCO2ガスの排出量を低減することができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品は、鋼の表面を含む領域に炭素富化層を形成する鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法および機械部品に、特に有利に適用され得る。
1 深溝玉軸受、2 スラストニードルころ軸受、3 等速ジョイント、11 外輪、11A 外輪転走面、12 内輪、12A 内輪転走面、13 玉、14,24 保持器、21 軌道輪、21A 軌道輪転走面、23 ニードルころ、31 インナーレース、31A インナーレースボール溝、32 アウターレース、32A アウターレースボール溝、33 ボール、34 ケージ、35,36 軸。
Claims (6)
- 炭化水素ガスと空気とを混合して反応させることによりRガスを生成させる工程と、
前記Rガスに窒素ガスを混合することにより希釈Rガスを製造する工程と、
前記希釈Rガスを含む雰囲気中で炭素含有量が0.6質量%未満の鋼を加熱することにより、前記鋼の表面を含む厚み0.3mm以上の領域に、0.6質量%以上の炭素を含有する炭素富化層を形成する工程とを備え、
前記希釈Rガスを製造する工程においては、混合される前記窒素ガスの体積を、混合される前記窒素ガスの体積と前記Rガスの体積との和で除した値である窒素希釈率は66体積%未満である、鋼の熱処理方法。 - 前記窒素希釈率は50体積%未満である、請求項1に記載の鋼の熱処理方法。
- 前記窒素希釈率は40体積%以上である、請求項1または2に記載の鋼の熱処理方法。
- 炭素含有量が0.6質量%未満の鋼からなり、成形加工された鋼部材を準備する工程と、
前記鋼部材に対して熱処理を実施する工程とを備え、
前記熱処理は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼の熱処理方法を用いて実施される、機械部品の製造方法。 - 請求項4に記載の機械部品の製造方法により製造された、機械部品。
- 軸受を構成する部品として使用される、請求項5に記載の機械部品。
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