JP5477837B2 - ブレード部材 - Google Patents
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Description
3.0×107Pa以上であることが好ましい。この条件を満たすポリウレタン部材は、
異音対策部材となり、より厳しい条件においても鳴きが防止される。
成形した弾性体の10℃及び50℃の反発弾性をそれぞれRbnT10及びRbnT50としたときの下記式で表される△Rbn(%)とが、100(△Rbm−△Rbn)/△Rbn≧
14の関係を満たすものである。
短鎖トリオールや、分子量がそれらよりも大きい下記式(1)で表されるカプロラクトン系トリオール(εカプロラクトンから合成されるトリオール)等を挙げることができる。なお、トリオールはクリープや応力緩和などの特性を改良するために添加されるものである。
1,9−ノナンジオールとアジピン酸とから得た分子量2000の1,9NDアジペート100質量部に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)40質量部、架橋剤として1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパン混合液(85/15)を8.1質量部としたポリウレタン組成物に、クラライトマイカ(平均粒径8μm;株式会社クラレ)1質量部を配合し、遠心成形(150℃で、1000rpmで回転(168G程度))することにより、肉厚2.0mmの実施例1のブレード部材を得た。なお、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率は90%(裏面側から1800μm)であった。
クラライトマイカを3質量部配合し、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率を90%(裏面側から1900μm)とした以外は実施例1と同様にして、実施例2のブレード部材を得た。
クラライトマイカを5質量部配合し、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率を95%(裏面側から1900μm)とした以外は実施例1と同様にして、実施例3のブレード部材を得た。
クラライトマイカを10質量部配合し、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率を97.5%(裏面側から1950μm)とした以外は実施例1と同様にして、実施例4のブレード部材を得た。
クラライトマイカを配合しなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1のブレード部材を得た。
クラライトマイカを11質量部配合し、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率を97.5%(裏面側から1950μm)とした以外は実施例1と同様にして、比較例2のブレード部材を得た。
クラライトマイカを15質量部配合し、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率を99.5%(裏面側から1990μm)とした以外は実施例1と同様にして、比較例3のブレード部材を得た。
クラライトマイカ10質量部の代わりに、ケイ酸アルミニウム(ベンナイトクレイ;Laviosa Chimica Mineraria S.p.A社製)10質量部を配合した以外は実施例4と同様にして、比較例4のブレード部材を得た。
クラライトマイカ10質量部の代わりに、ワラストナイト(NYAD400;NYCO社製)10質量部を配合した以外は実施例4と同様にして、比較例5のブレード部材を得た。
各実施例及び各比較例のブレード部材の表面性を評価した。ここで、「表面性」とはブ
レード部材の表面の状態であり、表面の状態に問題がないものを○、表面の状態に問題があるものを×と評価した。結果を表2に示す。
各実施例及び各比較例のブレード部材について、ゴム硬度(JIS A)をJIS K6253に準拠して、23℃においてヤング率をJIS K6254、100%伸張時の引張強度(100%M)、300%伸張時の引張強度(300%M)、引張強さ及び切断時の伸び(破断伸び)をJIS K6251に準拠し、引裂強度をJIS K6252、100%永久伸び(100%PS)をJIS K6262に準拠して測定した。また、反発弾性(Rb)をJIS K6255に準拠したリュプケ式反発弾性試験装置により、10℃〜50℃で測定して、温度依存性についても評価した。測定結果を表2に示す。
各実施例及び各比較例のブレード部材をクリーニングブレードとして実機(コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社製:magicolor5430)に取り付け、トナー印字率1%のチャートにより、温度30℃×湿度85%の環境下で、厚紙1枚完結連続運転を60分間行った後、表1に示すプリントモードでの聴覚により鳴きの有無の確認を行った。
実施例1〜4のブレード部材はいずれも、雲母を配合していない比較例1のブレード部材よりも反発弾性の温度依存性及び鳴きに対する耐性が向上していた。特に雲母を5質量部以上配合した実施例3及び4のブレード部材では顕著であった。また、実施例1〜4のブレード部材はいずれも、ブレード部材として使用するのに十分な機械的特性を有するものであることが確認された。
例4のブレード部材は、いずれも試験例3のテスト1及びテスト2において鳴きが確認されなかった。これより、貯蔵弾性率が高いポリウレタン部材は鳴きが防止されることが確認された。
配合していない比較例1のブレード部材よりも耐磨耗性に優れたものであった。実施例1〜4のブレード部材は、クリーニング性が良好であった。
クラライトマイカの配合部数と成型機回転数を変更し、雲母の肉厚方向全体における存在領域の比率を1〜99%(裏面側から2μm〜1980μm)とした以外は実施例1と同様にして、実施例5〜10のブレード部材を得た。
クラライトマイカを20質量部配合し、雲母の肉厚方向全体における存在領域を2000μmとした以外は実施例1と同様にして、比較例6のブレード部材を得た。
。結果を表3に示す。
雲母が存在しない比較例1のブレード部材は鳴きが発生していたが、ブレード部材の肉厚方向全体における雲母の存在領域の比率が1%〜100%である実施例5〜8及び比較例6のブレード部材は、いずれもテスト2において鳴きが確認されず、鳴き防止効果がみられた。さらに、雲母の存在領域の比率が5%以上である実施例7〜10のブレード部材は、いずれもテスト1においても鳴きが確認されなかった。
Claims (2)
- 被接触体に接触させて用いられるブレード部材であって、ポリウレタン組成物100重量部に対し、雲母を5〜10重量部配合したポリウレタン部材からなり、前記ブレード部材の肉厚方向全体における前記雲母の存在領域の比率が90%以上で且つ前記被接触体に接触する接触面からその内側10μmまでの領域に前記雲母が存在しないことを特徴とするブレード部材。
- 請求項1に記載のブレード部材において、前記ポリウレタン部材は40℃の貯蔵弾性率(1Hz)が3.0×107Pa以上であることを特徴とするブレード部材。
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