JP5474513B2 - コイン送出装置 - Google Patents
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Description
回転ディスクが逆回転すると、まず、図5(a)に示すように、逆回転方向A2に逆回転する回転ディスクと共に回転したコインCは、ベース板31から突出するピン32と接触する。そして、このピン32には、逆回転したコインCが接触する側にテーパー面(傾斜面)32aが形成されているので、図5(b)〜(e)に示すように、逆回転するコインCは、このテーパー面32aに沿ってベース板31から離れてピン32を乗り越えている。このピン32は、板バネ33に設置されており、板バネ33から突出した状態である。
ピン32に形成されたテーパー面32aは、逆回転したコインCが接触する側に形成されていなければならず、テーパー面32aの加工や、テーパー面32aが加工されたピン32を板バネ33に正確に設置することに労力を要していた。
そして、ピン32のテーパー面32aの向きや角度が適切でないと、コインCがピン32を乗り越えることができず、コインCの詰まりを解消できないことがあった。
また、ピンにテーパー面が形成されていた従来のコイン送出装置と比べて、本発明ではピンにテーパー面を形成する必要が無いので、ピンの加工が容易であると共に、ピンを設置する際にピンの方向を考慮することがなくピンの設置が行いやすい。
しかも、突起部はベース板と一体に成形されていることにより、ベース板に突起部を容易に成形することができる。
図1に示す本実施の形態によるコイン送出装置1は、スロットマシンなどのゲーム機に搭載されている。コイン送出装置1は、コインCが供給され下部側からコインCを排出するホッパ2と、ホッパ2の下方に設けられたベース部3と、ベース部3の上部に設けられた回転ディスク4と、回転ディスク4を回転させるモータ(駆動機構)5と、ベース部3上端面のベース板3aの上面から突出するピン14を備えるガイド部材12と、ベース板3aから突出する突起部15とから概略構成される。
また、ベース板3aには、回転ディスク4の平面形状よりやや大きい平面形状の凹部3bが形成されていて、この凹部3bはコイン排出通路11とつながっている。この凹部3bは、コイン排出通路11以外からコインCが外方へ移動することを防止している。
また、規制部16と連動してコイン排出通路11から排出されるコインCの枚数を測定するためのセンサー17が備えられている。
コイン穴4aは、回転ディスク4の軸方向においてホッパ2側からベース部3側に向って径が漸次縮小されており、ベース部3側がコインCよりもやや大きい径に形成されている。
モータ5はベース部3に内蔵されており(図1参照)、その出力軸5aはベース板3aを垂直に貫通し、回転ディスク4と連結されている。
回転ディスク4が回転することによって、コイン穴4aに保持されたコインCはベース板3aに沿って回転ディスク4と共に回転する。
回転ディスク4は、コインCを払い出す場合に回転方向A1に回転する。
2本のピン14は、板バネ13の同じ端部側に設けられており、板バネ13はピン14付近でベース板3aへ固定されず、ピン14から離れた端部側でベース板3aへ固定される。板バネ13はこのようにベース板3aへ固定されることによって弾性変形可能となる。
本実施の形態では板バネ13は、平板状の1枚のバネ鋼から構成されている。なお、板バネ13は平板状のバネ鋼を所定の角度で曲げた構成としてもよく、複数枚のバネ鋼を重ねた構成としてもよい。
2つのピン14a、14b位置関係は、回転軸4bから遠いほうのピン14aが回転軸4bに近いほうのピン14bよりも、回転ディスク4の回転方向A1において前方に位置している。ピン14aは、コインCの中心が回転によって描く円の外側に位置しており、ピン14bは、この円の内側に位置している。
回転ディスク4は、その裏面(ベース板3aと対向する面)に、回転時に各ピン14a、14bと接触しないための溝部4cがそれぞれ形成されていて、各ピン14a、14bはそれぞれ溝部4c内に入った状態となる。
突起部15は、外周にテーパー面15aを備える円錐台形状であり、ベース板3aと一体に成形されている。突起部15はピン14aと略同じ高さに形成されていて、回転ディスク4の溝部4c内にピン14aと共に入った状態となる。
図1に示すホッパ2よりベース部3上に多数枚のコインCが供給され、コインCが回転ディスク4のコイン穴4aに入り込む。
そして、コイン送出装置1がコインC払い出しの指示を受けると、モータ5が回転方向A1の方向に回転して回転ディスク4がコイン穴4aのコインCと共に回転する。
回転ディスク4と共に回転するコインCは、ピン14と接触すると回転ディスク4外方のコイン排出通路11側へガイドされる。
そして、コインCは、規制部16を押してコイン排出通路11へ移動しベース部3から排出されてコイン送出装置1外へ払い出される。
このとき、センサー17によって払い出されたコインCの枚数が計測されており、所定の枚数のコインCが排出された後にモータ5の回転駆動が停止して回転ディスク4が停止する。
このとき、コイン穴4aは、ホッパ2側からベース部3側に向って径が漸次縮小されているので、ほとんどのコインCはコイン穴4aへの所定の向きで入り込むが、コインCがコイン穴4aに対して斜め方向から入り込んでベース板3aと回転ディスク4との間にコインCが詰まってしまうことがある。
回転ディスク4を逆回転方向A2に回転させることによって、回転ディスク4と共に詰まったコインCも逆回転方向A2に回転する。図4(a)に示すように、逆回転方向A2に回転したコインCは、突起部15と接触し、図4(b)〜(e)に示すように、突起部15のテーパー面15aに沿ってベース板3aから離れる方向に移動してピン14a、14bを乗り越えている。
そして、回転ディスク4と共に詰まったコインCが逆回転方向A2に回転することでコインCの詰まりが解消される。
コインCの詰まりが解消された後に、回転ディスク4の逆回転駆動を停止させる。
本実施の形態によるコイン送出装置1は、ベース板3aにテーパー面15aを備える突起部15が形成されていることにより、コインCが詰まった場合に、回転ディスク4をコインCと共に逆回転方向A2に回転させるとコインCが突起部15のテーパー面15aに沿って移動し、ピン14a、14bを乗り越えて逆回転するので、コインCの詰まりを解消できる効果を奏する。
また、突起部15はベース3の上板3aに一体に形成されているので、設置が容易である。
例えば、上記の実施の形態では、突起部15は、外周にテーパー面15aを備える円錐台形状であるが、逆方向に回転するコインCが接触する面にテーパー面を備えていればよく、直方体や円柱などの外周の一部にテーパー面を形成した形状としてもよい。
また、上記の実施の形態では、突起部15はピン14と略同じ高さに形成されているが、突起部15の高さはコインCが突起部15のテーパー面15aにガイドされてピン14を乗りこえることができれば、ピン14よりも高くても低くてもよい。
また、上記の実施の形態では、回転ディスク4に対してコイン穴4aを6つ設けているが、任意の個数のコイン穴4aを設けてもよい。
また、上記の実施の形態では、突起部15はベース板3aと一体に成形されているが、一体成形でなく、ベース板3aに突起部15を接着、または取付固定した構成としてもよい。
2 ホッパ
3 ベース部
3a ベース板
4 回転ディスク
4a コイン穴
5 モータ
11 コイン排出通路
12 ガイド部材
14、14a、14b ピン
15 突起部
15a テーパー面
A1 回転方向(一方の回転方向)
C コイン
Claims (1)
- コインが供給され下部側からコインを排出するホッパと、
前記ホッパの下方に設けられて前記ホッパから排出されたコインが供給され前記コインを1枚ずつ排出するコイン排出通路を有するベース板と、
前記ベース板上面に設けられて前記ホッパから供給されたコインが入り込むと共に前記コインを前記ベース板と接した状態に保持するコイン穴を有し前記コイン穴に保持されたコインと共に周方向に回転可能な円板状の回転ディスクと、
前記回転ディスクを正逆方向に回転駆動させる駆動機構と、
前記ベース板上面から突出し且つ板バネに接合されていて前記回転ディスクの一方の回転方向の回転と共に移動するコインが接触することで前記コインを前記コイン排出通路にガイドするピンとを備えるコイン送出装置であって、
前記ベースには、前記一方の回転方向における前記ピンの前方に、外周にテーパー面が形成された突起部がベース板と一体に成形されていて、前記回転ディスクを逆方向に回転させることでコインの詰まりを解消することを特徴とするコイン送出装置。
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