JP5473242B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
これらの方法により、ある程度の機械物性と振動疲労特性の改良が可能ではあったが必ずしも十分ではなく、より高度な要求には更なる改良が望まれていた。
率、更には振動疲労特性が著しく改良されて、なおかつポンプ部品として有効に使用することが可能であることを見出し、本発明を提供できるに至った。
〔1〕重量平均分子量(Mw)が70000〜130000でありかつ、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が3.50〜6.50のポリフェニレンエーテル樹脂(A)(以下(A)成分)5〜95質量部、スチレン系樹脂(B)(以下(B)成分)0〜90質量部、シラン化合物で表面処理した無機フィラー(C)(以下(C)成分)5〜60質量部、を含有してなるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
〔2〕樹脂組成物調整時に配合される前記(A)成分の形状が、二軸押出機で押出されたペレット形状であることを特徴とする、上記〔1〕に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
〔3〕前記(A)成分が、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体であることを特徴とする、上記〔1〕または〔2〕に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
〔5〕前記(C)成分の無機フィラーがガラス繊維であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
〔6〕上記〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなる、ポンプ部品、
である。
本発明の(A)成分である、ポリフェニレンエーテル樹脂とは、次に示す一般式(1)を繰り返し単位とし、構成単位が一般式(1)の〔a〕または〔b〕からなる単独重合体、あるいは共重合体が使用できる。
63−301222号公報に記載されている、2−(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニットや、2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニット等が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテル樹脂の主鎖中にジフェノキノン等が少量結合したものも含まれる。
更に例えば、その一部または全部を不飽和カルボン酸或いはその官能的誘導体で変性した官能化ポリフェニレンエーテルで置き換えることも可能である。この場合、変性は不飽和カルボン酸やその官能的誘導体の中の1種により行われても良いし、2種以上の組み合わせによって行われても良い。
本発明の(A)成分であるポリフェニレンエーテル樹脂の、本発明組成物中における重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は3.50〜6.50の範囲から選ばれる。好ましくは4.00〜6.00であり、より好ましくは4.40〜5.80の範囲である。成形流動性と耐熱性のバランス、振動疲労特性改良の観点から3.50以上が望ましく、十分な機械物性保持の観点から6.50以下が望ましい。
本発明(A)成分の還元粘度(クロロホルム溶媒で30℃にて測定)は0.60〜0.90の範囲が好ましく、より好ましくは0.60〜0.70の範囲にあることである。十分な機械物性と振動疲労特性発現の観点から0.60以上が好ましく、成形加工性の観点から0.90以下が好ましい。
本発明の(B)成分として使用されるスチレン系樹脂とは、スチレン系化合物またはスチレン系化合物と共重合可能な化合物を、ゴム質重合体存在下または非存在下に重合して得られる重合体である。
(式中、Rは水素、低級アルキルまたはハロゲンを示し、Zはビニル、水素、ハロゲン及び低級アルキルよりなる群から選択され、pは0〜5の整数である。)
理するに用いられるものである。その具体例としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン化合物、ビスー(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド等の硫黄系シラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン化合物、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン化合物等が挙げられる。本発明の目的のために特に好ましいシラン化合物はアミノシラン化合物である。これらのシラン化合物は2種類以上を併用して用いても良い。またこれらシラン化合物と、エポキシ系、或いはウレタン系等の収束剤とを予め混合したもので表面処理してもよい。
本発明の(B)成分である、スチレン系樹脂の配合量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、0〜90質量部の範囲から選ばれ、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは30〜60質量部の範囲より選ばれる。十分な耐熱性保持と振動疲労特性付与の観点から90質量部以下の配合が望ましい。
本発明の(C)成分であるシラン化合物で表面処理した無機フィラーの添加量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、5〜60質量部の範囲から選ばれ、好ましくは15〜50質量部、より好ましくは20〜40質量部、特に好ましくは25〜40質量部の範囲より選ばれる。機械物性および振動疲労特性保持の観点から5質量部以上の配合が望ましく、成形加工性および、良好な成形品外観保持の観点から60質量部以下の配合が望ましい。
本発明樹脂組成物を用いて成形する場合、特に成形法に制限は無いが、射出成形、押出成形、真空成形、圧空成形など既に広く知られた成形法が好適に用いられる。
実施例および比較例中の各測定値は以下の方法によって求めた。
(1)ポリフェニレンエーテルの還元粘度(ηsp/c)の測定
重合体を0.5g/dlのクロロホルム溶液として、30℃においてウベローデ粘度計を用いて測定した。単位はdl/gで表す。
樹脂組成物の成形品をクロロホルムに溶解して、ガラス繊維を分離した樹脂成分の溶液を150℃の真空乾燥機中で1時間乾燥させた後、得られた樹脂成分をクロロホルムで溶解して約0.2g/dlのクロロホルム溶液を作成して、昭和電工(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーSystem21で、標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した後、測定を行なった。標準ポリスチレンの分子量は、3650000、2170000、1090000、681000、204000、52000、30200、138
00、3360、1300、550のものを用いて、カラムは昭和電工(株)製K−805Lを2本直列につないで使用した。また、溶媒はクロロホルム、溶媒の流量は1.0ml/min、カラムの温度は40℃、検出部のUVの波長は、標準ポリスチレンの場合は254nm、ポリフェニレンエーテルの場合は283nmである。
ASTM D648に従い、厚み0.64cmの試験片を用いて荷重18.6kg/cm2で測定した。
(4)成形流動性(SSP)
東芝機械社製の射出成形機IS−80C(成形温度300℃、金型温度85℃)を用いて、厚み0.32cmのダンベル成形片のショートショットプレッシャー(SSP)をゲージ圧で測定した。
ASTM D671のB法に準じた方法で、「TYPE A」の片持ち曲げ疲労試験片を、下記の試験条件で試験片に周期的に変動する曲げ応力をかけ、繰り返し応力を30〜90MPaの範囲で変化させ、それぞれの破壊までの繰り返し回数を1つの組成物当たりテストピース約20枚使用して測定した。得られたデータをプロットして繰り返し応力と破壊までの繰り返し回数の関係を示すグラフを作成した後、累乗近似曲線の計算式から求めた繰り返し応力50MPaと70MPaの時の破断繰り返し回数を示した。
試験機:(株)東洋精機製作所製 繰り返し曲げ振動疲労試験機 B−70
繰り返し周波数:30Hz(繰り返し速度1800回/min)
測定温度:室温(23℃)
繰り返し応力:30〜80MPa
振動疲労試験で使用した、測定後の試験片の破断面(約2.9×2.9mm)をイオンスパッタリング装置で白金蒸着を行った後、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて350倍の倍率で破断面上のガラス繊維表面の観察を行ない、樹脂の密着状態を評価した。破断面上に観察される、露出したガラス繊維円筒側面の全表面積の内、樹脂の被覆面積の割合が50%未満を×、50%以上90%未満を△、90%以上を○、とした。
(I−1)還元粘度(クロロホルム、30℃)0.53dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)を用いて、バレル設定温度300℃、スクリュー回転数250rpmで溶融混練してニートペレットとした。得られたニートペレットの還元粘度は0.64dl/gであった。
重合槽低部に酸素ガス導入のためのスパージャー、攪拌タービン翼およびバッフル、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却機を備えた20リットルのジャケット付き重合槽に1000ml/minの流量で窒素ガスを吹き込みながら、2.209gの塩化第二銅2水和物、9.460gの36%塩酸、84.379gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、63.646gのジ−n−ブチルアミン、2528gのn−ブタノール、1088gのメタノール、7584gのキシレン、320gの2,6−ジメチルフェノールを入れ、均一溶液となり、かつ反応機の内温が40℃になるまで攪拌した。また貯蔵槽に窒素ガス導入のためのスパージャー、攪拌タービン翼およびバッフル、貯蔵槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた8リットルの貯蔵槽に、400ml/minの流量で窒素ガスを吹き込みながら1440gのメタノール、2800gの2,6−ジメチルフェノールを入れ、均一溶液となるまで攪拌し、(B)混合溶液とした。次いで、激しく攪拌した重合槽へ2000Nml/minの流量で酸素ガスをスパージャーより導入を始めると同時に、貯蔵槽から送液ポンプを用い、(B)混合溶液を33.1g/minの速度で逐次添加した。290分通気し、反応機の内温が40℃になるようにコントロールしながら重合した。なお、酸素ガスを供給開始140分後に共重合体が析出しスラリー状の形態を示した。重合終結時の重合液の形態は沈殿析出重合である。酸素ガスの通気をやめ、重合混合物にエチレンジアミン四酢酸3カリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の50%水溶液を23.0g添加して60分間、重合混合物を攪拌し、次いでハイドロキノン(和光純薬社製試薬)を少量ずつ添加し、スラリー状のポリフェニレンエーテル共重合体が白色となるまで攪拌を続けた。反応機の内温は40℃になるようコントロールした。その後、濾過して濾残の湿潤ポリフェニレンエーテル共重合体をメタノール12800gと共に20リットル洗浄槽にいれて分散させ、30分攪拌した後再度濾過し、湿潤ポリフェニレンエーテル共重合体を得た。洗浄槽の内温は40℃にコントロールした。これを3回繰り返し、次いで140℃で240分乾燥して、還元粘度(クロロホルム、30℃)0.51dl/gのポリフェニレンエーテル粉体を得た。その後、この粉体を、スクリュー回転数を250rpmから450rpmに変えた以外は前記I−1と同様な条件で押出を行ない、溶融混練してニートペレットを得た。得られたニートペレットの還元粘度は0.60dl/gであった。
重合槽低部に酸素ガス導入のためのスパージャー、攪拌タービン翼およびバッフル、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却機を備えた20リットルのジャケット付き重合槽に1000ml/minの流量で窒素ガスを吹き込みながら、2.163gの塩化第二銅2水和物、9.263gの36%塩酸、82.628gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、62.324gのジ−n−ブチルアミン、2529gのn−ブタノール、1089gのメタノール、7586gのキシレン、224gの2,6−ジメチルフェノール、96gの2,3,6−トリメチルフェノールを入れ、均一溶液となり、かつ反応機の内温が40℃になるまで攪拌した。また貯蔵槽に窒素ガス導入のためのスパージャー、攪拌タービン翼およびバッフル、貯蔵槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた8リットルの貯蔵槽に、400ml/minの流量で窒素ガスを吹き込みながら1440gのメタノール、2016gの2,6−ジメチルフェノール、864gの2,3,6−トリメチルフェノールを入れ、均一溶液となるまで攪拌し、(B)混合溶液とした。次いで、激しく攪拌した重合槽へ2000Nml/minの流量で酸素ガスをスパージャーより導入を始めると同時に、貯蔵槽から送液ポンプを用い、(B)混合溶液を33.8g/minの速度で逐次添加した。285分通気し、反応機の内温が40℃になるようにコントロールしながら重合した。なお、酸素ガスを供給開始126分後に共重合体が析出しスラリー状の形態を示した。重合終結時の重合液の形態は沈殿析出重合である。酸素ガスの通気をやめ、重合混合物にエチレンジアミン四酢酸3カリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の50%水溶液を23.0g添加して60分間、重合混合物を攪拌し、次いでハイドロ
キノン(和光純薬社製試薬)を少量ずつ添加し、スラリー状のポリフェニレンエーテル共重合体が白色となるまで攪拌を続けた。反応機の内温は40℃になるようコントロールした。その後、
前記I−2と同様の後処理を行なった後、140℃で240分乾燥して、還元粘度(クロロホルム、30℃)0.51dl/gのポリフェニレンエーテル共重合体の粉体を得た。この粉体を前記I−3と同様な条件で押出を行ない、溶融混練してニートペレットを得た。得られたニートペレットの還元粘度は0.63dl/gであった。
(I−6)前記1−1でニートペレットの作成に用いたポリフェニレンエーテル粉体をそのまま使用した。
(II−1)ハイインパクトポリスチレン(商品名:PS6200、米国ノバケミカル社製)
(II−2)ゼネラルパーパスポリスチレン(商品名:スタイロン660、米国ダウケミカル社製)
原材料3 無機フィラー(III)
(III−1)アミノシラン化合物で表面処理された平均繊維径10μmのガラス繊維(商品名:EC10 3MM 910、NSGヴェトロテックス社製)
ポリフェニレンエーテル(I−1)27部、ハイインパクトポリスチレン(II−1)20部、ゼネラルパーパスポリスチレン(II−2)22.5部、三井化学社製のポリオレフィンエラストマー(商品名:タフマーP0680J)0.5部とを、独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mmのZSK25二軸押出機(ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給し、途中のバレル6から無機フィラー(III−1)30部をサイドフィードして、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数250rpmで溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は82000、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は4.76であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−1に示す。
ポリフェニレンエーテルを(I−1)から(I−2)に置き替えた以外は、実施例1の操作を繰り返して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は92400、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/M
n)は5.42であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−1に示す。
[実施例3]
ポリフェニレンエーテルを(I−1)から(I−3)に置き換えた以外は、実施例1の操作を繰り返して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は78700、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は4.87であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−1に示す。
[実施例4]
ポリフェニレンエーテルを(I−1)から(I−4)に置き換えた以外は、実施例1の操作を繰り返して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は89700、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は5.56であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−1に示す。
ポリフェニレンエーテルを(I−1)から(I−5)に置き替えた以外は、実施例1を繰り返して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は66300、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は3.29であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−2に示す。
[比較例2]
ポリフェニレンエーテル(I−1)を、(I−6)に置き換えた以外は、実施例1の操作を繰り返して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は53000、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は2.19であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−2に示す。
[比較例3]
ポリフェニレンエーテル(I−1)27部を、(I−6)22部と(I−7)5部とに置き換えた以外は、実施例1の操作を繰り返して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は53000、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は2.15であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−2に示す。
ポリフェニレンエーテル(I−6)22部とポリスチレン(II−2)10部とを、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)を用いて、バレル設定温度320℃、スクリュー回転数250rpm、全量トップフィードで溶融混練後ペレタイズして得られたペレット32部と、ポリフェニレンエーテル(I−7)5部、ポリスチレン(II−1)20部、ポリスチレン(II−2)12.5部および三井化学社製のポリオレフィンエラストマー(商品名:タフマーP0680J)0.5部とを、独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mmのZSK25二軸押出機(ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給し、途中のバレル6から無機フィラー(III−1)30部をサイドフィードして、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数250rpmで溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物中の、ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量(Mw)は67000、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は3.04であった。該樹脂組成物の物性試験結果を表−2に示す。
の比(Mw/Mn)を有するものを配合することによって、無機フィラー、特にガラス繊維との密着性が改良されて、成形流動性と耐熱性のバランスに優れ、振動疲労特性、耐熱水性が著しく改良されるため、樹脂成形体、特に地下水くみ上げや床暖房に使用されるポンプカバーやポンプケーシング材として有効に使用することが可能である。
Claims (6)
- 重量平均分子量(Mw)が70000〜130000でありかつ、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が3.50〜6.50のポリフェニレンエーテル樹脂(A)(以下(A)成分)5〜95質量部、スチレン系樹脂(B)(以下(B)成分)0〜90質量部、シラン化合物で表面処理した無機フィラー(C)(以下(C)成分)5〜60質量部、を含有してなるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- 樹脂組成物調整時に配合される前記(A)成分の形状が、二軸押出機で押出されたペレット形状であることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- 前記(A)成分が、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- 前記(A)成分が、2,6−ジメチルフェノール65〜95質量%と2,3,6−トリメチルフェノール35〜5質量%とを重合してなるポリフェニレンエーテル共重合体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- 前記(C)成分の無機フィラーがガラス繊維であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなる、ポンプ部品。
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