JP2636852B2 - 新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物 - Google Patents

新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物

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JP2636852B2
JP2636852B2 JP62190220A JP19022087A JP2636852B2 JP 2636852 B2 JP2636852 B2 JP 2636852B2 JP 62190220 A JP62190220 A JP 62190220A JP 19022087 A JP19022087 A JP 19022087A JP 2636852 B2 JP2636852 B2 JP 2636852B2
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ether
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高耐熱性、成形性、耐溶剤性、に優れた新規
な樹脂組成物に係わり、さらに詳細には(A)ポリフェ
ニレンエーテルを分子中に(a)エチレン性二重結合と
(b)カルボキシル基または酸無水物基を有する有機化
合物から選ばれた変性剤でラジカル開始剤の存在下又は
非存在下に変性して得られる変性ポリフェニレンエーテ
ルと(B)のポリフェニレンスルフィドからなる、新規
は耐熱性、耐溶剤性樹脂組成物に係わる。
〔従来の技術〕
ポリフェニレンエーテルは、耐熱性、剛性、電気特性
等に秀でた樹脂であり、エンジニアリングプラスチック
として有用な高分子材料である。しかしながら、ポリフ
ェニレンエーテルは耐溶剤性に劣り、さらには、成形加
工性が悪いという大きな欠点を有することはよく知られ
ている。
一方、ポリフェニレンスルフィドは、耐熱性、耐溶剤
性、電気特性、機械的強度、寸法安定性、難燃性等が優
れた樹脂として知られており、近年注目されている。特
にポリフェニレンスルフィドは、ガラス繊維、炭素繊維
などの繊維状強化材、タルク、クレー、シリカなどの無
機質充填材との複合化により上記性能を向上させること
ができ、電気、電子部品、機械構造部品等に使用されて
いる。しかしながら、ポリフェニレンスルフィドは重合
度が低く、成形加工が困難で靭性がなく脆い、又ガラス
繊維で強化されたポリフェニレンスルフィドは成形品に
ソリが生じやすいなどの欠点を有する。
ポリフェニレンエーテルの成形加工性を改良するため
の技術としては、例えば特公昭56−34032号でポリフェ
ニレンスルフィドをブレンドすることが開示されてい
る。しかしながら、成形加工性の改善効果は見られるも
のの、ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンスルフ
ィドとの相溶性が乏しい為、外観不良、機械的性質の低
下などの問題点を有していた。
またポリフェニレンエーテルとポリフェニレンスルフ
ィドとの相溶性を改善するための技術として、エポキシ
樹脂を介在させることが特公昭60−11063号に開示され
ている。しかしながら、相溶性の改善効果はある程度見
られるものの十分ではなく、機械的性質、耐溶剤性など
も満足すべきものではなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明が目的とした解決すべき問題点は、ポリフェニ
レンエーテルとポリフェニレンスルフィドをブレンドし
た時に両者の本質的相溶性不良に起因する材料の機械的
特性、耐溶剤性の低下を防止することにある。
この点の解決により従来技術には見られない機械的性
能、耐溶剤性に優れ、かつ耐熱性、成形性にも優れた材
料の創出が可能となる。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は(A)ポリフェニレンエーテルを分
子中に(a)エチレン性二重結合と(b)カルボキシル
基または酸無水物基から選ばれる官能基を有する有機化
合物から選ばれた変性剤でラジカル開始剤の存在下又は
非存在下に変性して得られる変性ポリフェニレンエーテ
ルと(B)ポリフェニレンスルフィドからなる新規な耐
熱性、耐溶剤性樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物において用いられるポリフェニレ
ンエーテルとは、一般式(I)で示される単環式フェノ
ールの一種以上を重縮合して得られるポリフェニレンエ
ーテル;このポリフェニ (ここに、R1は炭素数1〜3の低級アルキル基、R2およ
びR3は水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基で
あり、水酸基の少なくとも一方のオルト位には必ず低級
アルキル置換基が存在しなければならない。) レンエーテルにビニル芳香族化合物をグラフト重合して
得られる根幹にポリフェニレンエーテルを有するグラフ
ト共重合体を包含する。このポリフェニレンエーテル
は、単独重合体であっても共重合体であってもよい。
前記一般式(I)で示される単環式フェノールとして
は、例えば、2,6−ジメチルフエノール、2,6−ジメチル
フェノール、2,6−ジプロピルフェノール、2−メチル
−6−エチルフェノール、2−メチル−6−プロピルフ
ェノール、2−エチル−6−プロピルフェノール、m−
クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,3−ジエチル
フェノール、2,3−ジプロピルフェノール、2−メチル
−3−エチルフェノール、2−メチル−3−プロピルフ
ェノール、2−エチル−3−メチルフェノール、2−エ
チル−3−プロピルフェノール、2−プロピル−3−メ
チルフェノール、2−プロピル−3−エチルフェノー
ル、2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチル
フェノール、2,3,6−トリエチルフェノール、2,3,6−ト
リプロピルフェノール、2,6−ジメチル−3−エチル−
フェノール、2,6−ジメチル−3−プロピルフェノール
等が挙げられる。そして、これらのフェノールの一種以
上の重縮合により得られるポリフェニレンエーテルとし
ては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−
6−プロピル−1,4−フェニエン)エーテル、2,6−ジメ
チルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合
体、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリエチルフェ
ノール共重合体、2,6−ジエチルフェノール/2,3,6−ト
リメチルフェノール共重合体、2,6−ジプロピルフェノ
ール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体、ポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルにスチレンを
グラフト重合したグラフト共重合体、2,6−ジメチルフ
ェノール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体にスチ
レンをグラフト重合したグラフト共重合体等が挙げられ
る。
これらのポリフェニレンエーテルの中で好ましいもの
は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェ
ノール共重合体であり、最も好ましいものは、2,6−ジ
メチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合
体である。
ポリフェニレンエーテルの「変性剤」は分子中に
(a)エチレン性二重結合と(b)カルボキシル基、ま
たは酸無水物基を有する有機化合物であり、具体的には
マレイン酸、クロロマレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸等で例示されるα,β−不飽和ジカルボン酸:アク
リル酸、ブラン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メタクリ
ル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸等で例示される不飽和
モノカルボン酸;これらのα,β−不飽和ジカルボン酸
および不飽和モノカルボン酸の酸無水物を挙げることが
できる。
これらの中で好ましいものは、マレイン酸、アクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸であり、さらに好ま
しいものは無水マレイン酸である。
本発明で用いる変性ポリフェニレンエーテルの調製
は、次のような方法によって行なうが、特にこれに限定
されるものではない。たとえば、変性ポリフェニレンエ
ーテルは、前記ポリフェニレンエーテルと変性剤とをロ
ールミル、バンバリーミキサー、押出機等を用いて150
〜350℃の温度で溶融混練し、反応させることによって
調製しても、ベンゼン、トルエン、キシレン、等で例示
される溶媒中でポリフェニレンエーテルと変性剤とを加
熱、反応させることによって調製してもよい。変性反応
を容易に進めるために、反応系にベンゾイルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等で例示
される有機過酸化物やアゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスイソバレロニトリル等で例示されるアゾ化合物で
代表されるラジカル開始剤を存在させることは、有効で
ある。より有用的な変性方法は、ラジカル開始剤の存在
下に溶融混練する方法である。
本発明のポリフェニレンスルフィドとは、一般式 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましくは
90モル%以上含む重合体であり、上記繰返し単位が70モ
ル%未満では特有の性質を有する組成物は得難い。この
重合体を得る重合方法としては公知の種々の方法を採用
し得るが、硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンとを
N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのア
ミド系溶媒やスルホランなどのスルホン系溶媒中で反応
させる方法が好適である。この際に重合度を調節するた
めに酢酸ナトリウム、酢酸リチウムなどのアルカリ金属
カルボン酸塩を添加することは好ましい方法である。共
重合成分として30モル%未満であって、重合体の結晶性
に影響を与えない範囲で、メタ結合 エーテル結合 スルホン結合 ビフェニル結合 置換フェニルスルフィド結合 ここでRはアルキル、ニトロ、フェニル、アルコキシ機
を示す。)、3官能フェニルスルフィド結合 などを含有していてもよいが、好ましくは共重合成分は
10モル%未満がよい。
次に本発明の成分(A)、(B)の配合量は、(A)
変性ポリフェニレンエーテル5〜95重量%、好ましくは
20〜80重量%、および(B)ポリフェニレンスルフィド
95〜5重量%、好ましくは80〜20重量%である。ポリフ
ェニレンスルフィドがこの量より少ないと耐溶剤性、成
形性が不十分となり、多すぎるとフィラー非強化の場合
の耐熱性が低下し、さらには成形品にソリが生じやすく
なる。
また本発明の樹脂組成物には両成分間の反応を促進す
るために、トリ−n−ブチルアミン、トリフェニルアミ
ン、ベンジルメチルアミン、トリス(ジメチルアミノ)
メチルフェノール等の三級アミン;トリエチルベンジル
アンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムク
ロライド等の四級アンモニウム塩;2−メチル−4−エチ
ルイミダゾール、2−メチル−イミダゾール等のイミダ
ゾール化合物に代表される触媒を添加することができ
る。
さらに本発明の樹脂組成物を構成する両成分の配合方
法は特に限定されないものであるが、両成分をミキサー
等で混合後、押出機、ニーダー等で250〜350℃の温度で
溶融混練する等の方法による。
本発明の樹脂組成物には、所望に応じて、他の樹脂;
エラストマー;難燃剤;難燃助剤、安定剤、紫外線吸収
剤、可塑剤、滑剤などの各種添加剤;顔料、充填剤、そ
の他の成分が適宜配合され得る。
他の樹脂の例としては、たとえばポリスチレン系樹
脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リスルホン等が挙げられる。
前記エラストマー成分とは、一般的な意味でのエラス
トマーであり、例えばA.V.Tobolsky著“Properties and
Structures of Polymers"(John Wiley&Sons.Inc.,19
60年)71〜78ページに採用された定義を引用でき、エラ
ストマーとは常温に於けるヤング率が105〜109dynes/cm
2(0.1〜1020Kg/cm2)である重合体を意味する。エラス
トマーの具体例としては、A−B−A′型エラストマー
状ブロック共重合体、ポリブタジエン部分の二重結合が
水添されたA−B−A′型エラストマー状ブロック共重
合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ジエン化合物
とビニル芳香族化合物との共重合体、ニトリルゴム、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体(EPDM)、チオコールゴム、ポリスルフ
ィドゴム、アクリル酸ゴム、ポリウレタンゴム、ブチル
ゴムとポリエチレンとのグラフト物、ポリエステルエラ
ストマー、ポリアミドエラストマー等が挙げられる。と
りわけ、A−B−A′型エラストマー状ブロック共重合
体が望ましい。このブロック共重合体の末端ブロックA
およびA′は重合されたビニル系芳香族炭化水素ブロッ
クであり、Bは重合された共役ジエンブロック或いは二
重結合の大部分が水添された共役ジエンブロックであ
り、Bブロックの分子量はAおよびA′ブロックの組み
合わされた分子量よりも大であることが望ましい。末端
ブロックAおよびA′は、同一でも異なってもよく、か
つ該ブロックは、芳香族部分が単環でも多環でもよいビ
ニル芳香族化合物から誘導された熱可塑性単独重合体ま
たは共重合体である。かかるビニル芳香族化合物の例
は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ビニルキシレン、エチルビニルキシレン、ビニルタフタ
レンおよびそれらの混合物が挙げられる。中央ブロック
Bは、共役ジエン系炭化水素、たとえば1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレンおよび1,3−
ペンタジエンおよびそれらの混合物から誘導されたエラ
ストマー状重合体である。各末端ブロックAおよびA′
の分子量は好ましくは約2,000〜約100,000の範囲であ
り、一方中央ブロックBの分子量は好ましくは約25,000
〜約1,000,000の範囲である。
前記各種添加剤の例を挙げると、難燃剤の例として
は、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、イソプロピルフェノールとフェノールの混合物よ
り得られるホスフェート、ベンゾヒドロキノンあるいは
ビスフェノールAのような二官能性フェノールと他のア
ルコールあるいはフェノール類から得られるホスフェー
トのようなリン酸エステル類;デカブロモビフェニル、
ペンタブロモトルエン、デカブロモビフェニルエーテ
ル、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化ポリスチレン等に
代表される臭素化化合物;シアヌル酸誘導体、メラミン
誘導体等の含窒素化合物等を挙げることができる。難燃
助剤が使用されてもよく、その例としては、アンチモ
ン、ほう素、亜鉛あるいは鉄の化合物などが挙げられ
る。さらにその他の添加材として立体障害性フェノー
ル、ホスファイト系化合物のごとき安定剤;サリシレー
ト系化合物、しゅう酸ジアミド系化合物、立体障害性ア
ミン系化合物で例示される紫外線吸収剤;ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンで例示
される滑剤等が挙げられる。さらには、酸化チタン、硫
化亜鉛、酸化亜鉛で例示される顔料;ガラス繊維、ミル
ドファイバー、ガラスビーズ、アスベスト、ウオラスト
ナイト、マイカ、タルク、クレー、炭カル、水酸化マグ
ネシウム、シリカ、チタン酸カリウム繊維、珪藻土、ロ
ックウール、で例示される鉱物質充填剤;アルミニウム
や亜鉛のフレーク、あるいは、黄銅、アルミニウム亜鉛
等の金属の繊維で代表される無機充填剤;炭素繊維に代
表される有機充填剤を挙げることができる。
〔発明の効果〕
以上に述べたごとく本発明の樹脂組成物は、相溶性が
改善され、機械的強度、耐熱性に優れかつ、耐溶剤性が
非常に優れており、更にガラス繊維で強化することによ
り機械的強度、耐熱性が驚くほど向上しかつ、耐溶剤性
が非常に優れているため、機械構造材料、電気、電子部
品などの用途に有用である。
〔実施例〕
以下参考例、実施例および比較例により本発明の樹脂
組成物を説明する。
参考例 1 25℃でクロロホルム中で測定された極限粘度が0.47
(dl/g)の2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチ
ルフェノール共重合体(2,3,6−トリメチルフェノール
の占める割合は5モル%)3Kgに無水マレイン酸90gを添
加しヘンシエルミキサーにより混合した後、二軸押出機
で300〜320℃の温度で溶融混練しペレット化した。
得られたペレット2gをクロロホルム50mlに溶解した
後、この溶液にアセトン500mlを加えてポリマーを沈殿
せしめた。得られたポリマーを別、乾燥した(減圧
下、80℃10時間)。得られた試料の赤外分光分析を行な
い、ポリフェニレンエーテルと無水マレイン酸とから前
もって作成しておいた検量線を用いて、ポリフェニレン
エーテルに接合している無水マレイン酸の重量%を算出
し、無水マレイン酸の結合量とした。結合量は1.1重量
%であった。
参考例 2 参考例1のポリフェニレンエーテル3Kgに無水マレイ
ン酸90gと15gのジクミルパーオキサイドを加えたものを
ヘンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機で300〜3
20℃で溶融混練を行ないペレット化した。得られたペレ
ットを参考例1と同様に処理、分析したところ、無水マ
レイン酸の結合量は1.9重量%であった。
参考例3 参考例1のポリフェニレンエーテルをポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレン)エーテルに代えて参考例1
を繰り返した。無水マレイン酸の結合量は0.9重量%で
あった。
実施例 1 参考例1で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテルのペレット40重量部とポリフェニレンスルフ
ィドのペレット〔(株)トープレン製、トープレンT−
4P、溶融粘度2800poise(300℃)〕60重量部を混合後、
2軸押出機により290〜320℃で溶融混練を行ないペレッ
ト化した。得られたペレットを射出成形し、1/8インチ
厚の引張り試験用ダンベル片と、1/4インチ厚の熱変形
温度測定用試験片を得た。これらの試験片を用いて引張
強度、及び18.6Kg荷重で熱変形温度を測定した。また得
られたペレット4gをクロロホルムにて16時間ソックスレ
ー抽出を行なった。抽出残査を80℃で2時間真空乾燥し
抽出残査の割合を求めた。
さらに引張試験用のダンベル片を25℃でヘプタン中に
60分間浸漬後、クラック発生の有無を観察した。
以上の結果を表1に示した。
比較例 1 25℃でクロロホルム中で測定された極限粘度が0.47dl
/gの未変性の2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメ
チルフェノール共重合体(2,3,6−トリメチルフェノー
ルの占める割合は5モル%)の粉末40重量部とポリフェ
ニレンスルフィドのペレット〔(株)トープレン製、ト
ープレンT−4P、溶融粘度2800poise(300℃)〕60重量
部とを混合し、実施例1と同様の操作を行なった。
結果を表1に示した。
実施例2〜4 実施例1の変性ポリフェニレンエーテルとポリフェニ
レンスルフィドを使用し表1に示す組成で実施例1と同
様の操作を行なった。
結果を表1に示した。
比較例 2〜4 比較例1の未変性ポリフェニレンエーテルとポリフェ
ニレンスルフィドを使用し表1に示す組成で実施例1と
同様の操作を行なった。
結果を表1に示した。
実施例 5 参考例2で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテルのペレット40重量部とポリフェニレンスルフ
ィドのペレット〔(株)トープレン製、トープレンT−
4P、溶融粘度2800poise(300℃)〕60重量部を混合後、
実施例1と同様の操作を行なった。
結果を表2に示した。
実施例 6 参考例3で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテル50重量部とポリフェニレンスルフィド(トー
プレンT−4P)50重量部を混合後実施例1と同様の操作
を行なった。
結果は表2に示した。
比較例 5 25℃でクロロホルム中で測定された極限粘度が0.47dl
/gの未変性の2,6−ジメチルフェノール重合体の粉末50
重量部とポリフェニレンスルフィドのペレット〔(株)
トープレン製、トープレンT−4P、溶融粘度2800poise
(300℃)〕50重量部とを混合し、実施例1と同様の操
作を行なった。
結果を表2に示した。
実施例 7〜10 実施例1の無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテ
ル、ポリフェニレンスルフィドとガラス繊維(旭ファイ
バーグラス(株)製CS03MA・404)を表3に示した割合
で混合した後、実施例1と同様の操作を行なった。
結果は表3に示した。
比較例 6〜9 実施例7の無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテ
ルに代えて25℃でクロロホルム中で測定された極限粘度
が0.47dl/gの未変性の2,6−ジメチルフェノール/2,3,6
−トリメチルフェノール共重合体(2,3,6−トリメチル
フェノールの占める割合は5モル%)を用い、実施例7
〜10と同様の操作を行なった。
結果は表3に示した。
比較例10 実施例1のポリフェニレンスルフィドをポリプロピレ
ン〔出光石油化学株式会社製、(商品名)出光ポリプロ
E−2500;メルトインデックス1.0g/10分〕に変更した以
外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表4に示
した。
比較例11 比較例1のポリフェニレンスルフィドをポリプロピレ
ン〔出光石油化学株式会社製、(商品名)出光ポリプロ
E−2500;メルトインデックス1.0g/10分〕に変更した以
外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表4に示
した。
比較例12 実施例1のポリフェニレンスルフィドをポリブチレン
テレフタレート〔三菱レイヨン株式会社製、(商品名)
N−1000;DSC測定による融点250℃〕に変更した以外
は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表5に示し
た。
比較例13 比較例1のポリフェニレンスルフィドをポリブチレン
テレフタレート〔三菱レイヨン株式会社製、(商品名)
N−1000;DSC測定による融点250℃〕に変更した以外
は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表5に示し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 吉村 康男 審判官 柿崎 良男 審判官 小島 隆 (56)参考文献 特開 昭55−135160(JP,A) 特開 昭59−59724(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリフェニレンエーテルを分子中に
    (a)エチレン性二重結合と、(b)カルボキシル基ま
    たは酸無水物基を有する有機化合物から選ばれた変性剤
    でラジカル開始剤の存在下又は非存在下に変性して得ら
    れる変性ポリフェニレンエーテルと (B)ポリフェニレンスルフィド からなる新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物
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