JP2805847B2 - 新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物 - Google Patents

新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高耐熱性、成形性、耐溶剤性、に優れた新規
な樹脂組成物に係わり、さらに詳細には(A)ポリフェ
ニレンエーテルを分子中に(a)エチレン性二重結合
と、(b)カルボキシル基または酸無水物基を有する有
機化合物から選ばれた変性剤でラジカル開始剤の存在下
又は非存在下に変性して得られる変性ポリフェニレンエ
ーテルと(B)ポリフェニレンスルフィドからなる、新
規な耐熱性、耐溶剤性樹脂組成物に係わる。
〔従来の技術〕
ポリフェニレンエーテルは、耐熱性、剛性、電気特性
等に秀でた樹脂であり、エンジニアリングプラスチック
として有用な高分子材料である。しかしながら、ポリフ
ェニレンエーテルは耐溶剤性に劣り、さらには、成形加
工性が悪いという大きな欠点を有することはよく知られ
ている。
一方、ポリフェニレンスルフィドは、耐熱性、耐溶剤
性、電気特性、機械的強度、寸法安定性、難燃性等が優
れた樹脂として知られており、近年注目されている。特
にポリフェニレンスルフィドは、ガラス繊維、炭素繊維
などの繊維状強化材、タルク、クレー、シリカなどの無
機質充填材との複合化により上記性能を向上させること
ができ、電気、電子部品、機構構造部品等に使用されて
いる。しかしながら、ポリフェニレンスルフィドは重合
度が低く、成形加工が困難で靭性がなく脆い、又ガラス
繊維で強化されたポリフェニレンスルフィドは成形品に
ソリが生じやすいなどの欠点を有する。
ポリフェニレンエーテルの成形加工性を改良するため
の技術としては、例えば特公昭56−34032号でポリフェ
ニレンスルフィドをブレンドすることが開示されてい
る。しかしながら、成形加工性の改善効果は見られるも
のの、ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンスルフ
ィドとの相溶性が乏しい為、外観不良、機械的性質の低
下などの問題点を有していた。
またポリフェニレンエーテルとポリフェニレンスルフ
ィドとの相溶性を改善するための技術として、エポキシ
樹脂を介在させることが特公昭60−11063号公報に開示
されている。しかしながら、相溶性の改善効果はある程
度見られるものの十分ではなく、機械的性質、耐溶剤性
なども満足すべきものではなかった。
また、ポリフェニレンエーテルを無水マレイン酸で変
性し、ポリフェニレンスルフィドとの相溶性を改善する
ための技術が、特開昭64−36645号公報に示されている
が、相溶性の改善効果は見られるものの十分でなく、耐
衝撃性、耐溶剤性もまた満足すべきものではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明が目的とした解決すべき問題点は、ポリフェニ
レンエーテルとポリフェニレンスルフィドをブレンドし
た時に両者の本質的相溶性不良に起因する材料の耐衝撃
性、耐溶剤性の低下を防止することにある。
この点の解決により従来技術には見られない機械的性
能、耐衝撃性、耐溶剤性に優れ、かつ耐熱性、成形性に
も優れた材料の創出が可能となった。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は、(A)ポリフェニレンエーテルを
分子中に(a)エチレン性二重結合と(b)カルボキシ
ル基または無機水物基から選ばれる官能基を有する有機
化合物から選ばれた変性剤でラジカル開始剤の存在下又
は非存在下に変性して得られる変性ポリフェニレンエー
テルと、(B)SH末端基の濃度が樹脂1Kgにつき10ミリ
グラム当量以上である、ポリフェニレンスルフィドから
なる新規な耐熱性、耐溶剤性樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物において用いられるポリフェニレ
ンエーテルとは、一般式(I)で示される単環式フェノ
ールの一種以上を重縮合して得られるポリフェニレンエ
ーテル;このポリフェニ (ここに、R1は炭素数1〜3の低級アルキル基、R2およ
びR3は水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基で
あり、水酸基の少なくとも一方のオルト位には必ず低級
アルキル置換基が存在しなければならない。) レンエーテルにビニル芳香族化合物をグラフト重合して
得られる根幹にポリフェニレンエーテルを有するグラフ
ト共重合体を包含する。このポリフェニレンエーテル
は、単独重合体であっても共重合体であってもよい。
前記一般式(I)で示される単環式フェノールとして
は、例えば、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチル
フェノール、2,6−ジプロピルフェノール、2−メチル
−6−エチルフェノール、2−メチル−6−プロピルフ
ェノール、2−エチル−6−プロピルフェノール、m−
クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,3−ジエチル
フェノール、2,3−ジプロピルフェノール、2−メチル
−3−エチルフェノール、2−メチル−3−プロピルフ
ェノール、2−エチル−3−メチルフェノール、2−エ
チル−3−プロピルフェノール、2−プロピル−3−メ
チルフェノール、2−プロピル−3−エチルフェノー
ル、2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,6−トリエチル
フェノール、2,3,6−トリプロピルフェノール、2,6−ジ
メチル−3−エチル−フェノール、2,6−ジメチル−3
−プロピルフェノール等が挙げられる。そして、これら
のフェノールの一種以上の重縮合により得られるポリフ
ェニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−
6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)
エーテル、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチ
ルフェノール共重合体、2,6−ジメチルフェノール/2,3,
6−トリエチルフェノール共重合体、2,6−ジエチルフェ
ノール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,6−
ジプロピルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール共
重合体、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エー
テルにスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体、
2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノー
ル共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフト共重
合体等が挙げられる。
これらのポリフェニレンエーテルの中で好ましいもの
は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェ
ノール共重合体であり、最も好ましいものは、2,6−ジ
メチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合
体である。
ポリフェニレンエーテルの「変性剤」は分子中に
(a)エチレン性二重結合と(b)カルボキシル基、ま
たは酸無水物基を有する有機化合物であり、具体的には
マレイン酸、クロロマレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸等で例示されるα,β−不飽和ジカルボン酸;アク
リル酸、ブラン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メタクリ
ル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸等で例示される不飽和
モノカルボン酸;これらのα,β−不飽和ジカルボン酸
および不飽和モノカルボン酸の酸無水物を挙げることが
できる。
これらの中で好ましいものは、マレイン酸、アクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸であり、さらに好ま
しいものは無水マレイン酸である。
本発明で用いられる変性ポリフェニレンエーテルの調
製は、次のような方法によって行なうが、特にこれに限
定されるものではない。たとえば、変性ポリフェニレン
エーテルは、前記ポリフェニレンエーテルと変性剤とを
ロールミル、バンバリーミキサー、押出機等を用いて15
0〜350℃の温度で溶融混練し、反応させることによって
調製しても、ベンゼン、トルエン、キシレン、等で例示
される溶媒中でポリフェニレンエーテルと変性剤とを加
熱、反応させることによって調製してもよい。変性反応
を容易に進めるために、反応系ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等で例示さ
れる有機過酸化物やアゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスイソバレロニトリル等で例示されるアゾ化合物で代
表されるラジカル開始剤を存在させることは、有効であ
る。より有用的な変性方法は、ラジカル開始剤の存在下
に溶融混練する方法である。
次に本発明で用いられポリフェニレンスルフィドと
は、一般式 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましくは
90モル%以上含む重合であり、上記繰返し単位が70モル
%未満では特有の性質を有する組成物は得難い。この重
合体を得る重合方法としては公知の種々の方法を採用し
得るが、硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンとをN
−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド系溶媒やスルホランなどのスルホン系溶媒中で反応さ
せる方法が好適である。この際に重合度を調節するため
に酢酸ナトリウム、酢酸リチウムなどのアルカリ金属カ
ルボン酸塩を添加することは好ましい方法である。共重
合成分として30モル%未満であって、重合体の結晶性に
影響を与えない範囲で、メタ結合 ポリフェニレンスルフィドの末端基は、その製造法か
ら−SNaや が一般的であるが、末端基に−SH基を導入することによ
り、驚くべきことに、飛躍的に耐衝撃性、耐溶剤性など
が改善されることがわかった。
SH基を導入する方法としては、種々の方法が考えられ
るが、特に限定することなく、示せば、ポリフェニレン
スルフィドの合成の最後の段階で塩酸で処理する。ある
いは、精製されたポリフェニレンスルフィドを塩酸のア
セトン溶媒で処理する。など簡便にSH基を末端に導入で
きる。
さらに、ポリフェニレンスルフィドのSH末端基の濃度
は、樹脂1Kgにつき1ミリグラム当量以上が好ましい。
さらに好ましくは、20ミリグラム当量以上、さらに好ま
しくは30ミリグラム当量以上である。なおポリフェニレ
ンスルフィドのSH末端基濃度が樹脂1Kgにつき10ミリグ
ラム当量未満の場合には組成物とした場合、耐衝撃性、
耐溶剤性の改善が不十分となり好ましくない。
次に本発明の成分(A)、(B)の配合量は、(A)
変性ポリフェニレンエーテル5〜95重量%、好ましくは
20〜80重量%、および(B)ポリフェニレンスルフィド
95〜5重量%、好ましくは80〜20重量%である。ポリフ
ェニレンスルフィドがこの量より少ないと耐溶剤性、成
形性が不十分となり、多すぎるとフィラー非強化の場合
の耐熱性が低下し、さらには成形品にソリが生じやすく
なる。
また本発明の樹脂組成物には両成分間の反応を促進す
るために、トリ−n−ブチルアミン、トリフェニルアミ
ン、ベンジルメチルアミン、トリス(ジメチルアミノ)
メチルフェノール等の三級アミン;トリエチルベンジル
アンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムク
ロライド等の四級アンモニウム塩;2−メチル−4−エチ
ルイミダゾール、2−メチル−イミダゾール等のイミダ
ゾール化合物に代表される触媒を添加することができ
る。
さらに本発明の樹脂組成物を構成する両成分の配合方
法は特に限定されないものであるが、両成分をミキサー
等で混合後、押出機、ニーダー等で250〜350℃の温度で
溶融混練する等の方法による。
本発明の樹脂組成物には、所望に応じて、他の樹脂;
エラストマー;難燃剤;難燃助剤、安定剤、紫外線吸収
剤、可塑剤、滑剤などの各種添加剤;顔料、充填剤、そ
の他の成分が適宜配合され得る。
他の樹脂の例としては、たとえばポリスチレン系樹
脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リスルホン等が挙げられる。
前記エラストマー成分とは、一般的な意味でのエラス
トマーであり、例えばA.V.Tobolsky著“Properties and
Structures of Polymers"(John Wiley&Sons,Inc.,19
60年)71〜78ページに採用された定義を引用でき、エラ
ストマーとは常温に於けるヤング率が105〜109dynes/cm
2(0.1〜1020Kg/cm2)である重合体を意味する。エラス
トマーの具体例としては、A−B−A′型エラストマー
状ブロック共重合体、ポリブタジエン部分の二重結合が
水素添加されたA−B−A′型エラストマー状ブロック
共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ジエン化
合物とビニル芳香族化合物との共重合体、ニトリルゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体(EPDM)、チオコールゴム、ポリ
スルフィドゴム、アクリル酸ゴム、ポリウレタンゴム、
ブチルゴムとポリエチレンとのグラフト物、ポリエステ
ルエラストマー、ポリアミドエラストマー等が挙げられ
る。とりわけ、A−B−A′型エラストマー状ブロック
共重合体が望ましい。このブロック共重合体の末端ブロ
ックAおよびA′は重合されたビニル系芳香族炭化水素
ブロックであり、Bは重合された共役ジエンブロック或
いは二重結合の大部分が水素添加された共役ジエンブロ
ックであり、Bブロックの分子量はAおよびA′ブロッ
クの組み合わされた分子量よりも大であることが望まし
い。末端ブロックAおよびA′は同一でも異なってもよ
く、かつ該ブロックは、芳香族部分が単環でも多環でも
よいビニル芳香族化合物から誘導された熱可塑性単独重
合体または共重合体である。かかるビニル芳香族化合物
の例は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルキシレン、エチルビニルキシレン、ビニルナ
フナレンおよびそれらの混合物が挙げられる。中央ブロ
ックBは、共役ジエン系炭化水素、たとえば1,3−ブタ
ジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレンおよび
1,3−ペンタジエンおよびそれらの混合物から誘導され
たエラストマー状重合体である。各端末ブロックAおよ
びA′の分子量は好ましくは約2,000〜約100,000の範囲
であり、一方中央ブロックBの分子量は好ましくは約2
5,000〜約1,000,000の範囲である。
前記各種添加剤の例を挙げると、難燃剤の例として
は、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、イソプロピルフェノールとフェノールの混合物と
オキシ塩化リンより得られるホスフェート、ベンゾヒド
ロキノンあるいはビスフェノールAのような二官能性フ
ェノールと他のアルコールあるいはフェノール類とオキ
シ塩化リンから得られるホスフェートのようなリン酸エ
ステル類;デカブロモビフェニル、ペンタブロモトルエ
ン、デカブロモビフェニルエーテル、ヘキサブロモベン
ゼン、ブロム化ポリスチレン等に代表される臭素化化合
物;シアヌル酸誘導体、メラミン誘導体等の含窒素化合
物等を挙げることができる。難燃助剤が使用されてもよ
く、その例としては、アンチモン、ほう素、亜鉛あるい
は鉄の化合物などが挙げられる。さらにその他の添加剤
として立体障害性フェノール、ホスファイト系化合物の
ごとき安定剤;サリキシレート系化合物、しゅう酸ジア
ミド系化合物、立体障害性アミン系化合物で例示される
紫外線吸収剤;ポリエチレンワックス、ポリプロピレン
ワックス、パラフィンで例示される滑剤等が挙げられ
る。さらには、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛で例示
される顔料;ガラス繊維、ミルドファイバー、ガラスビ
ーズ、アスベスト、ウオラストナイト、マイカ、タル
ク、クレー、炭カル、水酸化マグネシウム、シリカ、チ
カン酸カリウム繊維、珪藻土、ロックウール、で例示さ
れる鉱物質充填剤;アルミニウムや亜鉛のフレーク、あ
るいは、黄銅、アルミニウム亜鉛等の金属の繊維で代表
される無機充填剤;炭素繊維に代表される有機充填剤を
挙げることができる。
〔発明の効果〕
以上に述べたごとく本発明の樹脂組成物は、相溶性が
改善され、機械的強度、耐熱性に優れかつ、耐溶剤性が
非常に優れており、更にガラス繊維で強化することによ
り機械的強度、耐熱性が驚くほど向上しかつ、耐溶剤性
が非常に優れているため、機械構造材料、電気、電子部
品などの用途に有用である。
〔実施例〕
以下参考例、実施例および比較例により本発明の樹脂
組成物を説明する。
参考例 1 25℃でクロロホルム中で測定された極限粘度が0.47
(dl/g)の2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチ
ルフェノール共重合体(2,3,6−トリメチルフェノール
の占める割合は5モル%)3Kgに無水マレイン酸90gを添
加しヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機
で300〜320℃の温度で溶融混練しペレット化した。
得られたペレット2gをクロロホルム50mlに溶解した
後、この溶液にアセトン500mlを加えてポリマーを沈殿
せしめた。得られたポリマーを別、乾燥した(減圧
下、80℃10時間)。得られた試料の赤外分光分析を行な
い、ポリフェニレンエーテルと無水マレイン酸とから前
もって作成しておいた検量線を用いて、ポリフェニレン
エーテルに結合している無水マレイン酸の重量%を算出
し、無水マレイン酸の結合量とした。無水マレイン酸の
結合量は1.1重量%であった。
参考例 2 参考例1のポリフェニレンエーテル3Kgに無水マレイ
ン酸90gと15gのジクミルパーオキサイドを加えたものを
ヘンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機で300〜3
20℃で溶融混練を行ないペレット化した。得られたペレ
ットを参考例1と同様に処理、分析したところ、無水マ
レイン酸の結合量は1.9重量%であった。
参考例 3 参考例1のポリフェニレンエーテルをポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレン)エーテルに代えて参考例1
を繰り返した。無水マレイン酸の結合量は0.9重量%で
あった。
参考例 4 ポリフェニレンスルフィドの粉末〔(株)トープレン
製、トープレンT−4、溶融粘度2800piose(300℃)〕
100重量部と、5%HCl水溶液300重量部およびアセトン5
0重量部を還流下で10時間撹拌混合した。
得られたポリフェニレンスルフィドの粉末を水/アセ
トン混合溶媒で充分洗浄した後、80℃で24時間真空乾燥
を行ない、SH化ポリフェニレンスルフィド粉末を得た。
得られた粉末を苛性ソーダで滴定し、樹脂1Kg当たり1
5ミリグラム当量のSH末端基を確認した。
実施例 1 参考例1で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテルのペレット40重量部と参考例4で得られたSH
化ポリフェニレンスルフィド60重量部を混合後、2軸押
出機により290〜320℃で溶融混練を行ないペレット化し
た。得られたペレットを射出成形し、1/8インチ厚の引
張り試験用ダンベル片と、アイゾット衝撃試験片及び1/
4インチ厚の熱変形温度測定用試験片を得た。これらの
試験片を用いて引張強度、アイゾット衝撃強度(ノッチ
無し)及び18.6Kg荷重で熱変形温度を測定した。また得
られたペレット4gをクロロホルムにて16時間ソックスレ
ー抽出を行なった。抽出残査を80℃で24時間真空乾燥し
抽出残査の割合を求めた。
以上の結果を表1に示した。
比較例 1 参考例1で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテルのペレット40重量部とポリフェニレンスルフ
ィドのペレット〔(株)トープレン製、トープレンT−
4、溶融粘度2800poise(300℃)〕60重量部を混合し、
実施例1と同様の操作を行なった。
結果を表1に示した。
実施例 2〜4 実施例1の変性ポリフェニレンエーテルとSH化ポリフ
ェニレンスルフィドを使用し、表1に示す組成で実施例
1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
比較例 2〜4 実施例1の変性ポリフェニレンエーテルとポリフェニ
レンスルフィドを使用し表1に示す組成で実施例1と同
様の操作を行なった。
結果を表1に示した。
実施例 5 参考例2で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテルのペレット40重量部と参考例4で得られたSH
化ポリフェニレンスルフィド60重量部を混合後、実施例
1と同様の操作を行なった。
結果を表2に示した。
実施例 6 参考例3で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテル50重量部と参考例4で得られたSH化ポリフェ
ニレンスルフィド50重量部を混合後実施例1と同様の操
作を行なった。
結果は表2に示した。
比較例 5 参考例2で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテルのペレット40重量部とポリフェニレンスルフ
ィドのペレット〔(株)トープレン製、トープレンT−
4P、溶融粘度2800poise(300℃)〕60重量部を混合後、
実施例1と同様の操作を行なった。
結果を表2に示した。
比較例 6 参考例3で得られた無水マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテル50重量部とポリフェニレンスルフィド
〔(株)トープレン製、トープレンT−4P〕50重量部を
混合後実施例1と同様の操作を行なった。
結果を表2に示した。
実施例 7〜10 実施例1の無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテ
ルと、SH化ポリフェニレンスルフィドとガラス繊維(旭
ファイバーグラス(株)製CS03MA404)を表3に示した
割合で混合した後、実施例1と同様の操作を行なった。
結果は表3に示した。
比較例 7〜10 実施例1の無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテ
ル、ポリフェニレンスルフィドとガラス繊維(旭ファイ
バーグラス(株)製CS03MA404)を表3に示した割合で
混合した後、実施例7〜10と同様の操作を行なった。
結果は表3に示した。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−36645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/12,81/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリフェニレンエーテルを分子中
    に(a)エチレン性二重結合と、(b)カルボキシル基
    または酸無水物基を有する有機化合物から選ばれた変性
    剤でラジカル開始剤の存在下又は非存在下に変性して得
    られる変性ポリフェニレンエーテルと (B) SH末端基の濃度が、樹脂1Kgにつき10ミリグラ
    ム当量以上であるポリフェニレンスルフィド からなる新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物
JP14944989A 1989-06-14 1989-06-14 新規な耐熱耐溶剤性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2805847B2 (ja)

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