JP5470712B2 - トナー用外添剤、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ - Google Patents
トナー用外添剤、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5470712B2 JP5470712B2 JP2008039922A JP2008039922A JP5470712B2 JP 5470712 B2 JP5470712 B2 JP 5470712B2 JP 2008039922 A JP2008039922 A JP 2008039922A JP 2008039922 A JP2008039922 A JP 2008039922A JP 5470712 B2 JP5470712 B2 JP 5470712B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- electrostatic latent
- latent image
- external additive
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Cleaning In Electrography (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Description
そして、現像に際して用いられるトナーには、通常、流動性の確保やクリーニング性向上等の種々の目的で外添剤が添加される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、長期に渡って画像を形成しても静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制するトナー用外添剤、並びに、これを用いた静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジおよびプロセスカートリッジを提供することを課題とする。
請求項1に係わる発明は、
無機粒子と、該無機粒子表面を被覆し、分子内に窒素を含む有機材料と分子内にフッ素を含む有機材料とを含有する被覆層とを有し、
X線光電子分光法により、Arエッチングしながら測定した窒素原子に対するフッ素原子の含有量の比率の最大値及び最小値が、Arエッチング時間が0秒以上100秒以下の範囲内において2.0以上20以下の範囲内であることを特徴とするトナー用外添剤である。
平均粒径が0.04μm以上0.12μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のトナー用外添剤である。
前記無機粒子が、湿式法で作製された無機粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトナー用外添剤である。
トナー粒子と、該トナー粒子に外添された1種類以上の外添剤とを有し、前記外添剤の少なくとも1種が請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のトナー用外添剤であることを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
請求項4に記載の静電荷像現像用トナーを含むことを特徴とする静電荷像現像用現像剤である。
静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像が形成された前記静電潜像保持体表面に請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を付与して前記静電潜像を現像し、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写手段と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面に接触して配置され、前記静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段と、を備えた画像形成装置である。
静電潜像保持体表面に接触して配置され、前記静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段を備えた画像形成装置本体に対して脱着可能であり、
請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を含むことを特徴とする現像剤カートリッジである。
静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段を利用する画像形成装置本体に対して脱着可能であり、
静電潜像保持体と、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を内蔵すると共に、静電潜像が形成された前記静電潜像形成手段に前記現像剤を付与してトナー像を形成するトナー像形成手段と、を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項2に記載の発明によれば、本来であれば静電潜像保持体表面に傷が発生しやすい大径の無機粒子を用いても、静電潜像保持体表面に傷が発生するのを抑制するトナー用外添剤を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、本来であれば静電潜像保持体表面に傷が発生しやすい凝集力の高い無機粒子を用いても、静電潜像保持体表面に傷が発生するのを抑制するトナー用外添剤を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、長期に渡って画像を形成しても静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制する静電荷像現像用現像剤を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、長期に渡って画像を形成しても静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制する画像形成装置を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、長期に渡って画像を形成しても静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制する現像剤カートリッジを提供することができる。
請求項8に記載の発明によれば、長期に渡って画像を形成しても静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制するプロセスカートリッジを提供することができる。
まず、クリーニングブレードを備えた画像形成装置により画像を形成する場合、トナー粒子に外添された外添剤は、画像形成の過程でその一部がトナー粒子から脱離して、静電潜像保持体とクリーニングブレードとの接触部(ブレードニップ部)に蓄積される。このため、外添剤が、無機粒子のみから構成される場合、外添剤同士が凝集することにより発生した凝集物が砥粒として機能し、静電潜像保持体表面を傷つけてしまう。この問題を防ぐためには、無機粒子表面をシランカップリング剤やシリコーンオイル等で疎水化処理することが有効である。疎水化処理により、外添剤同士の凝集が抑制できるためである。
しかし、ブレードニップ部に蓄積された外添剤は、画像形成中は、常に機械的ストレスに曝されることになる。このため、疎水化処理を施した外添剤であっても、無機粒子表面に形成された被覆層が剥がれることにより、経時的には外添剤同士の凝集を生じてしまう。
本発明者らは、この点に着目して、被覆層にかかるストレスを低減すること、および、被覆層の膜厚を厚くすることが有効であると考え、以下の本発明のトナー用外添剤を見出した。
本発明のトナー用外添剤は、無機粒子と、該無機粒子表面を被覆し、フッ素と窒素とを含む有機材料を含有する被覆層とを有し、X線光電子分光法により、Arエッチングしながら測定した窒素原子に対するフッ素原子の含有量の比率の最大値及び最小値が、Arエッチング時間が0秒以上100秒以下の範囲内において2.0以上20以下の範囲内であることを特徴とする。
但し、本実施形態に係るトナー用外添剤におけるフッ素と窒素とを含む有機材料は、分子内に窒素を含む有機材料と分子内にフッ素を含む有機材料とを適用する。
ここで、X線光電子分光法による測定はX線光電子分光装置(日本電子株式会社製JPS−9000MX)を用い、測定強度10.0kV・Emission電流20mA・X線源MgKa条件、Arガス3×10−2Pa・加速電圧400V・6mA以上7mA以下条件で実施した。本発明のトナー用外添剤は、Arエッチング時間が0秒以上100秒以下の範囲内ではいずれの時間においての窒素含有量は規定の範囲内を示す。
なお、0秒以上100秒以下の範囲でのArエッチング時間に対するF/N比3.5以上15以下の範囲内であることがより好ましい。
なお、被覆層中のF/N比が2.0以上20以下の範囲内を維持するArエッチング時間の最大値が100秒未満では、被覆層の膜厚が薄くなるため、長期に渡る画像形成では、被覆層が剥がれて無機粒子表面が露出してしまう。そして、これに伴い外添剤同士の凝集が発生し、結果として静電潜像保持体表面に傷を発生させてしまう。
被覆層中のF/N比が2.0以上20以下の範囲内を維持するArエッチング時間の最大値は110秒以上であることが好ましく、120秒以上であることが好ましい。また、被覆層と無機粒子との界面近傍までF/N比が2.0以上20以下の範囲内を維持していることが好ましい。
被覆層の膜厚方向に対して窒素原子の含有量が0.4原子%未満の領域が存在する場合、被覆層中の窒素原子の存在量が少なすぎるために、フッ素原子と窒素原子の比率が一定範囲内であっても、外添剤表面の被覆面積が低いため、未被覆部分によって外添剤の凝集が発生しやすく、長期に渡って静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制することができなくなる場合がある。また、被覆層の膜厚方向に対して窒素原子の含有量が2.9原子%を超える領域が存在する場合は、被覆層中で、窒素原子の占める割合が大きいため、フッ素原子と窒素原子のファンデルワールス半径差による実表面積増大の効果は小さくなる。そのため、長期に渡って静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制することができなくなる場合がある。
被覆層の膜厚方向に対してフッ素原子の含有量が2.0原子%未満の領域が存在する場合、被覆層中のフッ素原子の存在量が少なすぎるために、フッ素原子と窒素原子のファンデルワールス半径差による実表面積増大の効果は小さくなる。そのため、長期に渡って静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制することができなくなる場合がある。また、被覆層の膜厚方向に対してフッ素原子の含有量が12.0原子%を超える領域が存在する場合は、被覆層中で、フッ素原子の占める割合が大きいため、フッ素原子と窒素原子のファンデルワールス半径差による実表面積増大の効果は小さくなる。そのため、長期に渡って静電潜像保持体表面の傷の発生を抑制することができなくなる場合がある。
この特性を考慮すれば、本発明は、本来であれば静電潜像保持体表面に傷が発生しやすい条件で利用されることが好適である。
すなわち、この条件としては、1)クリーニング性の付与等を目的として外添剤の粒径を大きくする場合、2)外添剤を構成する無機粒子自体が凝集を発生しやすい場合、3)静電潜像保持体のクリーニング性を確保するために静電潜像保持体に対して押圧するように配置されたクリーニングブレードの線圧が高い場合が挙げられる。
各外添剤粒子をエタノールにより希釈し、それを透過型電子顕微鏡(TEM:JEM−1010型、日本電子データム株式会社製)用カーボングリッド上で乾燥しTEM観察(50000倍)を行い、その画像をプリントして1次粒子をサンプルとして任意に100サンプルを抽出し、その画像面積に相当する円形粒子の粒径(長径と短径の平均値:円と近似して求めた)を外添剤の個数平均粒径とした。
トナーに外添された状態のものは、その状態を走査型電子顕微鏡(SEM:S−4700型、日立株式会社製)で観察(50000倍)を100視野行い、各外添剤(複合外添されている場合には、電子顕微鏡S4100に取り付けたエネルギー分散型X線分析装置EMAX model6923H(HORIBA社製)を用いて加速電圧20kVでマッピングし、外添剤種を判別した外添剤の画像面積に相当する円形粒子の粒径(長径と短径の平均値:円と近似して求めた)を1000箇所測定し、その平均値を外添剤の個数平均粒径とした。
本発明において窒素とフッ素とを含む有機材料(以下、「被覆材料」と称す場合がある)とは、(a)分子内に窒素およびフッ素を含む有機材料のみならず、(b)分子内に窒素を含む有機材料と(c)分子内にフッ素を含む有機材料とを組み合わせた材料を意味する。
ここで、分子内に窒素を含む有機材料としてはアミノ変性シリコーンオイル、アミノ変性シランカップリング剤、アミノ変性チタネート系カップリング剤、アミノ変性アルミネート系カップリング剤、アミノ変性脂肪酸、アミノ変性脂肪酸金属塩、そのエステル化物、ロジン酸などを例示することができる。例えば、具体的に、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−トリメトキシシリルプロピルジアミノビフェニル、N−トリメトキシシリルプロピルジアミノジフェニルメタン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ジアミノプロパン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ジアミノヘキサン、N−トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ジエチレントリアミン、N−2−アミノエチルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシランなどが挙げられる。
さらに、分子内にフッ素を含む有機材料としては、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素変性シランカップリング剤、フッ素変性チタネート系カップリング剤、フッ素変性アルミネート系カップリング剤、フッ素脂肪酸、フッ素変性脂肪酸金属塩、そのエステル化物、ロジン酸などを例示することができる。例えば、具体的には、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、フッ素化ヘキシルトリメトキシシラン、フッ素化オクチルトリメトキシシランなどを例示することができる。
また、分子内に窒素およびフッ素を含む有機材料として、フッ素アミノ変性シリコーンオイル、アミノ変性シランカップリング剤、アミノ変性チタネート系カップリング剤、アミノ変性アルミネート系カップリング剤、アミノ変性脂肪酸、アミノ変性脂肪酸金属塩、そのエステル化物、ロジン酸などを例示することができる。
無機粒子としては、外添剤として利用可能な無機粒子であれば公知のものが利用できる。具体的には、カーボンブラック、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、またこれら2種あるいは2種以上の複合酸化物等が挙げられる。なお、これらの無機粒子の製造方法は特に限定されないが、ゾルゲル法などの湿式法で作製されたものであることが好ましい。この場合、無機粒子表面に多数の水酸基が存在するため、本来であれば機械的ストレスが加わると被覆層が剥離すると容易に凝集してしまうが、本発明のトナー用外添剤では、機械的ストレスが加わっても無機粒子表面に設けられた被覆層の摺擦ストレス耐性に優れるため、結果として凝集も抑制されるためである。
無機粒子表面への被覆層の形成に際しては、被覆層の摺擦ストレス耐性を向上し且つ強度の大きい被覆層を形成する必要がある。この観点からは、(1)無機粒子表面と、被覆材料との反応性を向上させること、(2)無機粒子表面に化学的に固着している被覆材料の量や、無機粒子表面上に物理的に吸着している被覆材料の量をより大きくすること、(3)被覆層中のフッ素原子と窒素原子の存在比率を一定に保つことが重要となる。
本発明のトナー用外添剤は、基本的にトナー粒子に外添した態様で利用されるものであるが、この態様以外で利用することもできる。例えば、トナー粒子、キャリア、静電潜像保持体の表面近傍に内添してもよい。これらの部材は、画像の形成に際して、大なり小なり機械的ダメージを受けてその表面が摩滅するため、これを利用してブレードニップ部へとトナー用外添剤を供給できるからである。また、静電潜像保持体の周囲に、本発明のトナー用外添剤を供給する供給手段を設けてもよい。
次に、本発明の静電荷像現像用トナー(以下、「トナー」と略す場合がある)について説明する。本発明のトナーは、トナー粒子と、このトナー粒子に外添された1種類以上の外添剤とを有するものである。ここで、使用される外添剤としては少なくとも1種が本発明のトナー用外添剤である。
本発明に用いられるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含む。但し、暗号情報の印刷用等のように不可視性が要求される場合は、着色剤は含まれなくてもよい。本発明に用いられるトナー粒子は、特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
トナー粒子の製造は、例えば、結着樹脂と着色剤と、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が使用できる。また上記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
また、トナー粒子に用いられる着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
トナー粒子には、離型剤を添加してもよい。離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
また、トナー粒子には、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。
なお、本発明の静電荷像現像用トナーは、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
本発明のトナーには、本発明のトナー用外添剤以外にも、必要に応じて従来公知の外添剤を組み合わせて利用することもできる。
これらその他の外添剤としては、例えば、帯電特性、粉体特性、転写特性、クリーニング特性を改善する目的で、無機粒子、帯電制御剤、潤滑剤、研磨剤、クリーニング助剤等の公知の無機粒子および/または樹脂粒子からなる外添剤をトナー粒子に外添できる。
本発明の静電荷像現像用現像剤(以下、「現像剤」と略す場合がある)は、本発明の静電荷像現像用トナーを少なくとも含む。本発明の静電荷像現像用トナーを単独で用いると一成分系の静電荷像現像用現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像用現像剤として調製される。
二成分系の静電荷像現像用現像剤に使用し得るキャリアとしては特に制限はないが、マトリックス樹脂中に導電材料が分散含有された樹脂被覆層を芯材表面に有するキャリアを用いてもよい。
キャリヤの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが磁気ブラシ法を用い体積固有抵抗を調整するためには磁性材料であることが好ましい。
芯材の平均粒子径は、一般的には10μm以上500μm以下であり、好ましくは30μm以上100μm以下である。
被覆層形成用溶液中に使用する溶剤は、該マトリックス樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が使用できる。
また、樹脂被覆層の平均膜厚は、通常0.1μm以上10μm以下であるが、本発明においては経時にわたり安定したキャリヤの体積固有抵抗を発現させるため0.5μm以上3μm以下の範囲であることが好ましい。
本発明の現像剤は、公知の電子写真方式の画像形成方法/画像形成装置に適用できるが、静電潜像保持体のクリーニングがクリーニングブレードにより実施される画像形成方法/画像形成装置に適用することが好適である。
それゆえ、本発明の画像形成方法は、静電潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記静電潜像保持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像が形成された前記静電潜像保持体表面に本発明の現像剤を付与して前記静電潜像を現像し、トナー像を形成するトナー像形成工程と、前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体(記録媒体または中間転写体)に転写する転写工程と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面に接触して配置され、前記静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程とを含むものであることが好ましい。
以下に、本発明の画像形成装置やプロセスカートリッジを構成する各部材についてより詳細に説明する。
静電潜像保持体としては、回転ドラム状、シート状、プレート状等の形状を有する公知
の感光体が利用でき、例えば、アモルファス感光体も利用できるが、少なくとも有機感光層を設けてなる有機感光体を用いることが好ましい。有機感光体は、安価で製造性および廃棄性の点で優れている。
−有機感光体−
本発明に好ましく用いられる有機感光体は、導電性支持体表面に、少なくとも有機感光層が設けられたものである。
導電性支持体としては、従来から電子写真感光体の導電性支持体として使用されている如何なる素材も使用することができ、不透明または透明であるものが使用できる。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、白金、酸化銀、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム、ガラスおよびセラミックス等、あるいは導電性付与剤を塗布または含浸させた紙、プラスチックフィルム、ガラスおよびセラミックス等を挙げることができる。導電性支持体の形状は、ドラム状、シート状、プレート状等、使用目的に合わせて選択することができる。
層厚が5μm未満では、磨耗により十分な耐久性が得られにくいからである。有機感光層の層厚としては、より好ましくは、10μm以上である。一方、製造適性の観点より、有機感光層の層厚としては、2,000μm以下であることが好ましく、より好ましくは1,000μm未満であり、さらに好ましくは500μm未満である。
電荷発生材料としては、非晶質セレン、結晶性セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他セレン化合物およびセレン合金、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系光導電性材料、フタロシアニン系化合物、スクアリリウム系化合物、アントアントロン系化合物、ペリレン系化合物、アゾ系化合物、アントラキノン系化合物、ピレン系化合物、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の有機顔料あるいは染料が用いられる。これらの中でもフタロシアニン系化合物は光感度が高い為好適であり、具体的には、無金属フタロシアニン、オキシチタニウムフタロシアニン、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ハロゲン化錫フタロシアニンが好ましい。
これらの結着樹脂は、単独あるいは2種以上混合して用いることができる。電荷発生層の結着樹脂として、以上に幾つかの好ましい材料を挙げたが、本発明においては、これらに限定されるものではない。
塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を採用することができる。電荷発生層の乾燥膜厚は、一般的には0.1μm以上5μm以下が適当であり、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下である。
一方、高分子電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシランなどの電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。例えば、米国特許第4,801,517号明細書等に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材料は、高い電荷輸送性を有しており、好ましいものである。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系あるいはヒンダードアミン系のものが望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。これら酸化防止剤の添加量としては、電荷輸送層の全固形分の15質量%以下が望ましく、10質量%以下がさらに望ましい。
電荷輸送層の塗布方法は、電荷発生層で挙げたものと同じ公知の方法を採用することができる。電荷輸送層の乾燥膜厚は5μm以上50μm以下であり、好ましくは10μm以上40μm以下である。
表面被覆層の構成成分として、さらに必要に応じてグリコール化合物、ビスフェノール化合物等のヒドロキシ基を有する化合物も好適に用いられる。
ヒドロキシ基を有する化合物の他の例として、アクリルポリオールおよびそのオリゴマー、ポリエステルポリオールおよびそのオリゴマーなどの反応性ヒドロキシ基を有する各種ポリマーおよびオリゴマーを用いることもできる。
光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられる。また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有してもよい。使用可能な電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等をあげることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
クリーニング工程において使用されるクリーニング手段としては、少なくともクリーニングブレードを用いることが好ましい。
このクリーニングブレードとしては、公知のクリーニングブレードであれば特に限定されないが、クリーニング性を長期に渡って維持できる等の観点からは、例えば、25℃環境のJISAゴム硬度が50°以上100°以下、300%モジュラスが80kgf/cm2以上550kgf/cm2以下、反発弾性が4%以上85%以下の弾性体であり、静電潜像保持体に対する接触荷重が1.0gf/mm2以上6.0gf/mm2以下であることが好適である。
クリーニングブレードの材質としては、特にその制限はなく、様々な弾性体を用いることができる。具体的な弾性体としては、ポリウレタン弾性体、シリコーンゴム、クロロプレンゴム等の弾性体が挙げられる。
更に、JISのK−6255:96の反発弾性試験法に規定する反発弾性(以下単に反発弾性という)が4%未満のものは剛体に近くなりブレードエッジのトナー掻き取りの往復運動が起こりにくくなるために、トナーすりぬけが発生しやすく、また、85%を超えるものはブレード鳴きやブレード捲れが発生しやすくなる場合がある。
特に、タンデム方式の画像形成装置においては、例えば、名刺印刷等の低画像密度画像を連続して多量に行う場合、静電潜像保持体表面にはトナーや外添剤が新たに供給されないため、ブレードニップ部に存在する外添剤や、トナーが入れ替わり難くなる。
この観点からは、クリーニングブレードの静電潜像保持体への押圧力としては、3.0gf/mm2以上9.0gf/mm2以下であることが好ましく、4.7gf/mm2以上7.7gf/mm2以下であることがより好ましい。クリーニングブレードの押圧力が3.0gf/mm2よりも小さい場合には、クリーニングムラが生じる場合があり9.0gf/mm2よりも大きい場合は、静電潜像保持体の表面に傷が発生してしまう場合がある。
記録媒体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録媒体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
転写同時定着を考慮した場合の中間転写ベルトはベース層と表面層とから構成されるような複層構造のものを用いることができる。
ベース層は抵抗を低く制御するためにカーボンブラック、金属酸化物等の導電性フィラーを含有させた樹脂フィルムを用いることができる。最表面層はトナーの離型性をあげるために表面エネルギーの低い材料を用いて作製されたフィルムを用いるのが好ましい。いずれの材料も耐熱フィルムであることが重要であり、PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、シリコーン系等のフィルムを使用することができる。但し、これらに限定されるものではない。
−トナー用外添剤(1)−1の作製−
窒素雰囲気下、反応容器にエタノール160部、テトラエトキシシラン11部、水6部を入れ、100rpmで攪拌しているところに20質量%アンモニア水10部を10分かけて滴下した。30℃で4時間攪拌した後、液量が半分になるまでエバポレーターで濃縮留去した。ここに水を400部加え0.3M硝酸でpH4に調整したものを、遠心沈降機によって生成物を沈殿させた。上澄み液をデカンテーションで除去した後、凍結乾燥機で60時間凍結乾燥させ、シリカを白色粉末として得た。平均粒径は0.12μmだった。
次に、シリカ粒子を分散させた溶液をエバポレーターで減圧留去し、液量が半分になった時点でエタノール50部を添加した。エバポレーターで減圧留去し、更に150℃で3時間の加熱を加えて得られた固形物を粉砕して、平均粒径0.12μmのトナー用外添剤(1)−1を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、3−アミノプロピルジメチルメトキシシランを用いた以外はトナー用外添剤(1)−1と同様にして、平均粒径0.12μmのトナー用外添剤(1)−2を得た。
1M水酸化ナトリウム水溶液を加えて調整されるpHの値をpH8からpH9に変更し、3−アミノプロピルジメチルメトキシシランの添加量を7部から3部に変更し、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン14部を用いた以外はトナー用外添剤(1)−2と同様にして、平均粒径0.13μmのトナー用外添剤(1)−3を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を7部から1部に変更し、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン12部を用いた以外はトナー用外添剤(1)−1と同様にして、平均粒径0.12μmのトナー用外添剤(1)−4を得た。
トナー用外添剤(1)−1と同様にして凍結乾燥後得られたシリカ粉末100部を、トルエン100部と3−アミノプロピルトリエトキシシラン10部の混合溶液に添加して、60rpmで20分間攪拌した後、フルオロオクチルトリメトキシシラン10部とトルエン10部の混合溶液を添加した後更に20分間攪拌した。
次に、シリカ粒子を分散させた溶液をエバポレーターで減圧留去し、更に150℃で3時間の加熱を加えて得られた固形物を粉砕して、平均粒径0.12μmのトナー用外添剤(1)−5を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン4部を用い、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン15部を用いた以外はトナー用外添剤(1)−1と同様にして、平均粒径0.13μmのトナー用外添剤(1)−6を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、N−デシルトリメトキシシランを用い、フルオロオクチルトリメトキシシラン7部と共にN−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン7部を用いた以外はトナー用外添剤(1)−1と同様にして、平均粒径0.12μmのトナー用外添剤(1)−7を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを用いた以外はトナー用外添剤(1)−7と同様にして、平均粒径0.12μmのトナー用外添剤(1)−8を得た。
窒素雰囲気下、反応容器にエタノール160部、テトラエトキシシラン11部、水6部を入れ、100rpmで攪拌しているところに20質量%アンモニア水10部を120分かけて滴下した。30℃で3時間攪拌した後、液量が半分になるまで濃縮した。ここに水を400部加えたものを、遠心沈降機によって生成物を沈殿させた。上澄み液をデカンテーションで除去した後、凍結乾燥機で60時間凍結乾燥させ、シリカを白色粉末として得た。平均粒径は0.04μmだった。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン3部を用いた以外はトナー用外添剤(2)−1と同様にして、平均粒径0.04μmのトナー用外添剤(2)−2を得た。
1M水酸化ナトリウム水溶液を加えて調整されるpHの値をpH8からpH9に変更し、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン17部を用いた以外はトナー用外添剤(2)−2と同様にして、平均粒径0.04μmのトナー用外添剤(2)−3を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を9部から1部に変更し、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン12部を用いた以外はトナー用外添剤(2)−1と同様にして、平均粒径0.04μmのトナー用外添剤(2)−4を得た。
窒素雰囲気下、反応容器にエタノール160部、テトラエトキシシラン11部、水6部を入れ、100rpmで攪拌しているところに20質量%アンモニア水10部を150分かけて滴下した。30℃で4時間攪拌した後、液量が半分になるまで濃縮した。ここに水を400部加えたものを、遠心沈降機によって生成物を沈殿させた。上澄み液をデカンテーションで除去した後、凍結乾燥機で60時間凍結乾燥させ、シリカを白色粉末として得た。平均粒径は0.030μmだった。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン3部を用いた以外はトナー用外添剤(3)−1と同様にして、平均粒径0.03μmのトナー用外添剤(3)−2を得た。
1M水酸化ナトリウム水溶液を加えて調整されるpHの値をpH8からpH9に変更し、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン17部を用いた以外はトナー用外添剤(3)−2と同様にして、平均粒径0.03μmのトナー用外添剤(3)−3を得た。
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を9部から1部に変更し、フルオロオクチルトリメトキシシランの代わりに、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン12部を用いた以外はトナー用外添剤(3)−1と同様にして、平均粒径0.03μmのトナー用外添剤(3)−4を得た。
<樹脂分散液(1A)の調製>
・スチレン 370部
・n−ブチルアクリレート 30部
・アクリル酸 8部
・ドデカンチオール 24部
・四臭化炭素 4部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果体積平均粒径157nmであり、Tg=59℃、重量平均分子量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(1A)が得られた。
・スチレン 280部
・n−ブチルアクリレート 120部
・アクリル酸 7部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)12部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム3部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果体積平均粒径105nmであり、Tg=53℃、重量平均分子量Mw=550000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(2A)が得られた。
・カーボンブラック 50部
(モーガルL:キャボット製)
・ノニオン性界面活性剤 5部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
・イオン交換水 200部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色分散剤を調製した。
・パラフィンワックス 51部
(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃)
・カチオン性界面活性剤 6部
(サニゾールB50:花王(株)製)
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
・樹脂分散液(1A) 120部
・樹脂分散液(2A) 80部
・着色分散液 200部
・離型剤分散液 40部
・カチオン性界面活性剤 1.5部
(サニゾールB50:花王(株)製)
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。45℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で確認したところ、平均粒径が約5.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に上記分散液に、樹脂含有粒子分散液として樹脂分散液(1A)を緩やかに60部追加した。そして加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。光学顕微鏡にて観察したところ、平均粒径が約5.7μmである粒子が形成されていることが確認された。
次に、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で充分に洗浄した後、乾燥させることにより、体積平均粒径D50vが5.8μmのトナー粒子を得た。
この外添処理をトナー用外添剤(1)−2〜(1)−8,(2)−1〜(2)−4,(3)−1〜(3)−4についても同様に実施し、トナー(1)−2〜(1)−8,(2)−1〜(2)−4,(3)−1〜(3)−4を得た。
・フェライト粒子(平均粒径:50μm):100部
・トルエン:14部
・スチレン−メタクリレート共重合体(成分比(モル比):90/10:Mw=80000):2部
・カーボンブラック(R330:キャボット社製):0.2部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで攪拌させて、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分攪拌した。その後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリヤを得た。
評価にはクリーニングブレードを備えたタンデム方式の画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuPrint405/505)を用いた。なお、クリーニングブレードの押圧力は6.0gf/mm2に設定した。
評価に際しては、高温高湿環境(35℃、85%RH)下にて、上述した現像剤(1)−1〜(1)−8,(2)−1〜(2)−4,(3)−1〜(3)−4を用いて、A4サイズの記録用紙に画像濃度1%の黒色画像を10枚形成後、1時間放置するプロセスを1000回繰り返し連続して10000枚の画像形成を行った。その後、低温低湿環境(10℃10%RH)下にて36時間シーズニング後、同様の画像形成を行った。その後、一旦高温高湿環境下にて再度24時間シーズニング後、再度低温低湿環境にて36時間シーズニングし、同様の画像形成を行った。この際、静電潜像保持体表面の傷と、画質(筋汚れ)とを評価した。結果を表1〜表3に示す。
更に、高温高湿環境(30℃85%RH)下にて36時間シーズニング後、同様の画像形成を行った。その後、さらに低温低湿環境(10℃10RH%)下にて36時間シーズニング後、再度同様の画像形成を行った。この際、静電潜像保持体表面の傷と、画質(筋汚れ)とを評価した。結果を表1〜表3に示す。
<潜像保持体表面の傷の評価>
静電潜像保持体表面の傷は、表面粗さ計(東京精密(株)製Surfcom1400A)での10点平均粗さ(Rz)の測定を行い評価した。判断基準は以下の通りである。
◎:Rz10μm以下
○:10<Rz≦15μm
△:15<Rz≦20μm
×:Rz20μmを超える
画質(筋汚れ)は、目視で判断した。判断基準は以下の通りである。
◎:最後の低温低湿環境下での画像形成10000枚目においても、画質劣化(筋状汚れ)はほとんど確認できない。
○:最後の低温低湿環境下での画像形成10000枚目において、画質劣化(筋状汚れ)が発生。但し、最後の低温低湿環境下での画像形成5000枚目においては、画質劣化(筋状汚れ)はほとんど確認できない。
△:最後の低温低湿環境下での画像形成5000枚目において、画質劣化(筋状汚れ)が発生。但し、最後の低温低湿環境下での画像形成3000枚目においては、画質劣化(筋状汚れ)はほとんど確認できない。
×:最後の低温低湿環境下での画像形成3000枚目において、画質劣化(筋状汚れ)が発生。
・「窒素原子に対するフッ素原子の比率」とは、Arエッチング時間0秒以上100秒以下の範囲内における窒素原子に対するフッ素原子の比率を、
・「フッ素原子の含有量」とは、Arエッチング時間0秒以上100秒以下の範囲内におけるフッ素原子の含有量(原子%)を、
・「※1」は、Arエッチング時間120秒以上の範囲内においても、Arエッチング時間0秒以上100秒以下の範囲内におけるフッ素原子の含有量の値、および窒素原子に対するフッ素原子の比率の値を維持していることを、
・「※2」は、エッチング時間95秒までの範囲においては、( )内の数値を維持していることを、
表す。
Claims (8)
- 無機粒子と、該無機粒子表面を被覆し、分子内に窒素を含む有機材料と分子内にフッ素を含む有機材料とを含有する被覆層とを有し、
X線光電子分光法により、Arエッチングしながら測定した窒素原子に対するフッ素原子の含有量の比率の最大値及び最小値が、Arエッチング時間が0秒以上100秒以下の範囲内において2.0以上20以下の範囲内であることを特徴とするトナー用外添剤。 - 平均粒径が0.04μm以上0.12μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のトナー用外添剤。
- 前記無機粒子が、湿式法で作製された無機粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトナー用外添剤。
- トナー粒子と、該トナー粒子に外添された1種類以上の外添剤とを有し、前記外添剤の少なくとも1種が請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のトナー用外添剤であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 請求項4に記載の静電荷像現像用トナーを含むことを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
- 静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像が形成された前記静電潜像保持体表面に請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を付与して前記静電潜像を現像し、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記静電潜像保持体表面から転写媒体に転写する転写手段と、前記トナー像が前記転写媒体に転写された後の前記静電潜像保持体表面に接触して配置され、前記静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段と、を備えた画像形成装置。
- 静電潜像保持体表面に接触して配置され、前記静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段を備えた画像形成装置本体に対して脱着可能であり、
請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を含むことを特徴とする現像剤カートリッジ。 - 静電潜像保持体表面をクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段を利用する画像形成装置本体に対して脱着可能であり、
静電潜像保持体と、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を内蔵すると共に、静電潜像が形成された前記静電潜像形成手段に前記現像剤を付与してトナー像を形成するトナー像形成手段と、を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008039922A JP5470712B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | トナー用外添剤、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008039922A JP5470712B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | トナー用外添剤、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009198777A JP2009198777A (ja) | 2009-09-03 |
JP5470712B2 true JP5470712B2 (ja) | 2014-04-16 |
Family
ID=41142330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008039922A Expired - Fee Related JP5470712B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | トナー用外添剤、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5470712B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2967924B1 (fr) * | 2010-11-30 | 2014-10-31 | Seb Sa | Nanocharge d'un oxyde metallique, son procede de synthese et son utilisation dans un revetement antiadhesif a base de resine fluorocarbonee |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2712357B2 (ja) * | 1988-08-31 | 1998-02-10 | ミノルタ株式会社 | 非磁性一成分現像用トナー |
JP2712356B2 (ja) * | 1988-08-31 | 1998-02-10 | ミノルタ株式会社 | 静電荷現像用トナー |
JP3018858B2 (ja) * | 1992-11-20 | 2000-03-13 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用トナー組成物および画像形成方法 |
JP3525662B2 (ja) * | 1996-12-24 | 2004-05-10 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用トナー組成物及び画像形成方法 |
JP2003015392A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-17 | Canon Inc | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
JP4743845B2 (ja) * | 2005-04-15 | 2011-08-10 | テイカ株式会社 | 疎水性正帯電シリカ微粉末、その製造方法ならびにそれを外添剤として添加した静電潜像現像用トナー |
-
2008
- 2008-02-21 JP JP2008039922A patent/JP5470712B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009198777A (ja) | 2009-09-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4335055B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP4134753B2 (ja) | 電子写真用感光体、電子写真用部材、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP4900413B2 (ja) | 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP2007328098A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4788240B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007322996A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2010122583A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
US20050089788A1 (en) | Image forming apparatus | |
JP4665756B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法 | |
JP2007086202A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5239691B2 (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2010230981A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2006163302A (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
KR100881381B1 (ko) | 상담지체 및 화상 형성 장치 | |
JP2010224242A (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5470712B2 (ja) | トナー用外添剤、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ | |
JP2007139845A (ja) | 画像形成方法 | |
JP2004279452A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008233165A (ja) | 電子写真感光体、電子写真プロセスカートリッジ、および画像形成装置 | |
JP2006243642A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004109920A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006276272A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006267733A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010151894A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4285212B2 (ja) | 電子写真感光体用添加剤、電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110119 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120713 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120731 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121001 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130205 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130806 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131106 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20131113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |