JP5468441B2 - 内燃機関のクランクケース - Google Patents
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Description
この対策として、張り出し部の強度をアップすることが考えられるが、張り出し部の厚みが増し、重量増も招いてしまう問題があった。
この構成によれば、張り出し部を、左右一対の壁部材で構成すると共に、壁部材の間に防振用ラバーを嵌め込んだので、張り出し部の音鳴りを防止でき、音鳴り防止のために張り出し部の厚みを増す等して強度をアップする必要がなくなり、張り出し部の音鳴り防止ができ、かつ、軽量に構成することができる。
また、上記構成において、前記張り出し部(212)は、一対の凹部(231,232)を有し、前記防振用ラバー(301)は、前記一対の凹部(231,232)に各々挿入される第1及び第2ラバー部(311,312)と、前記第1及び第2ラバー部(311,312)との間を、両ラバー部(311,312)よりも幅狭の一定幅で延在する薄板状の連結ラバー部(313)とを有するようにしてもよい。
また、張り出し部は、クランクケース底面に設けられ、防振用ラバーの一部は、クランクケース底面から上方に向かって嵌め込まれ、オイルパンの上端に設けられた鍔部で抜け止めされるようにすれば、防振用ラバーの脱落防止を、特別な止め具なしに,オイルパンをクランクケースに取り付けるのと同時に行うことができ、作業性の向上及びコストの削減が可能になる。
また、防振用ラバーは、挿入される先端部が両壁部材の間隔より狭く、基端部が両壁部材の間隔より広くなるようにすれば、防振用ラバーを両壁部材間に差し込み易くなると共に、防振用ラバーを抜け難くすることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車を示す側面図である。
この自動二輪車100の車体フレーム111は、車体前部に位置するヘッドパイプ112と、このヘッドパイプ112から車体中央まで後方に延びる左右一対のメインフレーム114と、メインフレーム114の後端部から下方に延びる左右一対のピボットプレート115と、メインフレーム114の後端部から車体後部まで延びるリヤフレーム(不図示)とを備えている。ヘッドパイプ112には、フロントフォーク116が回動自在に取り付けられ、このフロントフォーク116の下端に前輪117が回転自在に支持されている。ヘッドパイプ112の上部には、操舵用ハンドル118が取り付けられている。
フロントバンクBfの排気口には、左右一対の排気管119の一端が接続され、排気口から下側に延びた後に、車体後方に向かって引き回され、リヤバンクBrの排気口から延びる左右一対の排気管120に接続されて集合され、一本の集合排気管(不図示)を介して、内燃機関1の後方に設けられたマフラ(不図示)に連結されている。
また、リヤフォーク122と車体フレーム111との間には、リヤフォーク122からの衝撃を吸収するリヤクッション124が掛け渡されている。内燃機関1の後部には、車体を停めるためのスタンド125が設けられている。内燃機関1の左側面の下部には、サイドスタンド126が設けられている。
フロントバンクBfとリヤバンクBrとの間には側面視でV字状に形成された空間であるVバンク空間Kが形成されている。
クランクケース3は上下割りで構成され、上クランクケース3Uと下クランクケース3Lとを有している。クランク軸2は、クランクケース3U,3Lに挟まれるようにして車幅方向に平行に回転自在に軸支され、上クランクケース3Uには、それぞれ左右に2気筒が配列される前シリンダブロック3fと後シリンダブロック3rとが、側面視でV字をなすように斜め上方に延出されて一体に形成されている。
メイン軸側被動歯車41Aには、オイルポンプ駆動歯車41Bが設けられ、オイルポンプ駆動歯車41Bは、クラッチ機構60のオンオフとは無関係にメイン軸側被動歯車41Aと一体に回転し、オイルポンプ50の駆動軸50Aに固定された被動歯車50Bに駆動チェーン45を介してクランク軸2の回転を伝達し、オイルポンプ50を駆動する。
カウンタ軸42には、カウンタ軸42と一体に回転する中間駆動歯車42Aが設けられ、出力軸43には、中間駆動歯車42Aと噛み合い、出力軸43と一体に回転する被動歯車43Aが設けられる。
このため、メイン軸41から変速段に対応する変速比でカウンタ軸42に伝達された駆動力は、カウンタ軸42を介して出力軸43に伝達され、出力軸43に連結されたドライブシャフト123を介して後輪131へと伝達される。
つまり、この自動二輪車100は、ツインクラッチ機構のクラッチ機構60と、変速機Mの変速段を切り換えるギヤシフト機構47と、ギヤシフト機構47とクラッチ機構60とを作動制御する変速制御装置とを備えており、これらによって変速操作(クラッチ操作と変速切換操作の両方を含む)とを電子制御で行う自動変速機が構成されている。
ギヤシフト機構47は、メイン軸41とカウンタ軸42の間で上方に平行配置されたシフトドラム47Aと、シフトドラム47Aの前後に位置し、メイン軸41とカウンタ軸42間で噛み合うギヤを変更するシフトフォーク47B,47Cとを備え、変速制御装置がシフトドラム47Aを回転駆動することによってシフトフォーク47B,47Cを介して変速段を切り換える。なお、変速段の切り換えは、運転者による所定の操作子の操作に応じて切り換える手動切換式、或いは、エンジン負荷や車速等に応じて切り換える自動切換式で行われる。
前側ボス201は、上クランクケース3Uの前壁3UFに一体に設けられ、後下部ボス202は、下クランクケース3Lの後壁3LRから後下方に張り出す張り出し部212を介して後壁3LRから離れた位置に一体に設けられ、後上部ボス203は、上クランクケース3Uの後壁3URに一体に設けられる。
これらボス201〜203には、車幅方向に延びるボルト締結用のボス孔Pが設けられ、これらボス201〜203と車体フレーム111とがボルト締結されることによって、内燃機関1が車体フレーム111に固定されるようになっている。
また、この内燃機関1では、下クランクケース3Lの後壁3LRが、側面視で前下がりの傾斜面に形成されているため、クランクケース3が下側にいくに従って前後長が短くなる形状を有している。このクランクケース形状の場合、下クランクケース3Lの後壁3LRに後下部ボス202を直接設けたとすると、後下部ボス202と前側ボス201とが近くなりすぎてしまう。
本構成では、上記張り出し部212を設けることによって、後下部ボス202と前側ボス201との前後間隔を長くすると共に、後下部ボス202を後上部ボス203の鉛直線上に配置している。
下クランクケース3Lには、図4に示すように、下クランクケース3L内を下方に開口させる下方開口251が設けられており、この下方開口251はオイルパン3Gで閉塞される。
この下方開口251は、下クランクケース3Lの後壁3LRの下端と、下クランクケース3Lの前壁3LFの下端との間に開口し、この下方開口251の周縁に沿って無端状に連なるオイルパン結合面251Sが設けられ、このオイルパン結合面251Sには、オイルパン締結用の複数の締結穴253が形成される。そして、これら締結穴253を介してオイルパン3Gが下クランクケース3Lに複数のボルト255(図3参照)で固定されるようになっている。
底壁271は、クランク軸2及びクランク側駆動歯車2Bを収容するクランク室R1(図2参照)の下方に延在しており、この底壁271の下面には、オイルポンプ50が取り付けられるオイルポンプ取付面273が設けられる。
このオイルポンプ取付面273には、オイルポンプ50をボルト固定するための複数の締結穴273Bや、オイルポンプ50に連通する各種開口部274,276が設けられる。また、後壁272は、変速機Mやギヤシフト機構47を収容する変速機室R2(図2参照)とクランク室R1との間を、前後に仕切るように上下方向に延在している。
後壁3LRは、図2に示すように、カウンタ軸42に設けられた中間駆動歯車42Aと、出力軸43に設けられた被動歯車43Aとの背面側に近接するように前下がりに傾斜する傾斜壁に形成されている。
図4に示すように、後壁3LRには、左右一対の張り出し部212の間を、車幅方向一端側上部(左上角部)から車幅方向他端側下部(右下角部)に向かって斜めに延在する筋交い状の第1リブ281が設けられると共に、左右一対の張り出し部212間を架橋する格子状(前後方向と車幅方向とに延びる格子状)の第2リブ282が設けられる。すなわち、後壁3LRは、形状の異なる2種類のリブ281,282が設けられることによって、後壁3LR自体の強度が高められている。
ところで、クランクケース3に張り出し部212を設け、この張り出し部212を介してエンジン取付用のボス202を設ける構成にした場合、エンジン内部から発生する振動に共振して張り出し部212が振動し、共振音が発生するおそれがある。また、この内燃機関1は、変速操作を短時間で行うことが可能なツインクラッチ式エンジンであるため、変速時に張り出し部212が振動し、この振動により音が発生するおそれもある。
一方、この音の発生防止のために張り出し部212の強度をアップするのは、重量増を招いてしまい、望ましくない。
そこで、本構成では、張り出し部212を、左右一対の壁部材212A,212Bで構成し、この左右一対の壁部材212A,212Bの間に、防振用ラバー301を嵌め込んだ構成にしている。
図5は、張り出し部212Rの断面構造(図4のV−V断面)を示し、図6は、張り出し部212Lの断面構造(図4のVI−VI断面)を示している。
まず、第1張り出し部212Rを説明する。
第1張り出し部212Rを構成する左右一対の壁部材212A,212Bは、図4に示すように、その間に間隔WRを空けて下クランクケース3Lに一体に設けられ、両壁部材212A,212Bは同形状に形成されている。
この壁部材212Aの下面212Mは、下クランクケース3Lの底面を構成するオイルパン結合面251Sに沿った面(本構成では水平面)とされ、壁部材212Aの背面(側面)212Nは、オイルパン結合面251Sよりも上方位置から後下方に傾斜する傾斜面に形成されている。これによって、壁部材212Aは、後下部ボス202を頂点とした鋭角(本構成では頂点角度が約60°〜80°範囲)の三角形状に形成されている。
なお、壁部材212Bは、壁部材212Aと同形状であって、側面視で重なる同位置に設けられるため、形状等の説明は省略する。
第2リブ222は、鉛直方向に延びる鉛直リブに形成されており、壁部材212A,212Bの底面212M近傍まで突出する。また、第3リブ223は、第2リブ222と直交する方向に延びるリブ、つまり、水平後方に延びる水平リブに形成されており、壁部材212A,212Bの背面212N近傍まで突出する。
このようにして、左右の壁部材212A,212B間には、第1リブ221によって仕切られる一対の凹部を構成する第1凹部231と第2凹部232とが形成され、第1凹部231は、クランクケース3下端側に開口する凹形状を有し、第2凹部232は、クランクケース3背面側(側面側)に開口する凹形状を有している。
図7(A)は、第1防振用ラバー301Rの正面図、図7(B)は側面図、図7(C)は、図7(B)のC−C断面図、図7(D)は、図7(B)のD−D断面図である。
第1防振用ラバー301Rは、防振性を有するゴム等の弾性材料で形成される弾性部品であり、図5及び図7に示すように、第1張り出し部212Rの第1凹部231に挿入される部位である第1ラバー部311と、第2凹部232に挿入される部位である第2ラバー部312と、第1ラバー部311と第2ラバー部312とを連結する連結部を構成する薄板状の連結ラバー部313とを一体に備えている。
また、第1ラバー部311は、図7(C)に示すように、第1凹部231に挿入される先端部にいくに従って一定傾斜で幅狭となる断面形状を有し、第1凹部231に挿入される先端部Xの幅WAが左右一対の壁部材212A,212Bの間隔WRよりも小さく、基端部Yの幅WBが上記間隔WRよりも広く形成されている。
図7(D)に示すように、第2ラバー部312についても、第1ラバー部311と同様に、先端部Xにいくに従って幅狭となる先細形状を有し、第2凹部232に挿入される先端部Xの幅WAが左右一対の壁部材212A,212Bの間隔WRよりも小さく、基端部Yの幅WBが上記間隔WRよりも広く形成されている。
この場合、第1ラバー部311が、第1凹部231の内形状に沿った形状に形成されると共に、その基端部Yの幅WBが左右の壁部材212A,212Bの間隔WRよりも広く形成されているため、第1ラバー部311が左右の壁部材212A,212B内で縮められて左右の壁部材212A,212Bに密着し、第1凹部231をほぼ埋めた状態で保持される。これによって、第1防振用ラバー301Rが、下クランクケース3Lの第1張り出し部212Rに圧入される。
このようにして、第1ラバー部311と第2ラバー部312とを、第1張り出し部212Rに入れると、図5に示すように、第1ラバー部311と第2ラバー部312との間の連結ラバー部313が、後下部ボス202の外周を囲い、後下部ボス202の外周に密着するようになっている。
第2張り出し部212Lを構成する左右一対の壁部材212A,212Bは、図4に示すように、その間に間隔WLを空けて下クランクケース3Lに一体に設けられ、両壁部材212A,212Bは同形状に形成されている。なお、この間隔WLは、第1張り出し部212R側の間隔WRと同一でもよいし、異なっていてもよい。
図6に示すように、壁部材212Aは、下クランクケース3Lの後壁3LRから後下方にいくに従って徐々に幅狭となり、側面視で略三角形状を有しており、後下端に位置する頂点部分に後下部ボス202が設けられている。
なお、第2張り出し部212Lについても、壁部材212Bは、壁部材212Aと同形状であって、側面視で重なる同位置に設けられるため、形状等の説明は省略する。
第2リブ222は、鉛直方向に延びる鉛直リブに形成されており、壁部材212A,212Bの底面212M近傍まで突出する。また、第3リブ223は、第2リブ222と直交する方向に延びるリブ、つまり、水平後方に延びる水平リブに形成され、壁部材212A,212Bの背面212N近傍まで突出する。
このようにして、第2張り出し部212Lにおいても、左右の壁部材212A,212B間には、第1リブ221によって仕切られる一対の凹部を構成する第1凹部231と第2凹部232とが形成され、第1凹部231は、クランクケース3下端側に開口する凹形状を有し、第2凹部232は、クランクケース3背面側(側面側)に開口する凹形状を有している。
図8(A)は、第2防振用ラバー301Lの側面図、図8(B)は背面図、図8(C)は、図8(A)のC−C断面図、図8(D)は、図8(A)のD−D断面図である。
第2防振用ラバー301Lは、防振性を有するゴム等の弾性材料で形成される弾性部品であり、図6及び図8に示すように、第2張り出し部212Lの第1凹部231に挿入される部位である第1ラバー部311と、第2凹部232に挿入される部位である第2ラバー部312と、第1ラバー部311と第2ラバー部312とを連結する連結部を構成する薄板状の連結ラバー部313とを一体に備えている。
また、第1ラバー部311は、図8(C)に示すように、第1凹部231に挿入される先端部Xにいくに従って一定傾斜で幅狭となる断面形状を有し、第1凹部231に挿入される先端部Xの幅WAが左右一対の壁部材212A,212Bの間隔WLよりも小さく、基端部Yの幅WBが上記間隔WLよりも広く形成されている。
図8(D)に示すように、第2ラバー部312についても、第1ラバー部311と同様に、第2凹部232に挿入される先端部Xにいくに従って一定傾斜で幅狭となる断面形状を有し、第2凹部232に挿入される先端部Xの幅WAが左右一対の壁部材212A,212Bの間隔WLよりも小さく、基端部Yの幅WBが上記間隔WLよりも広く形成されている。
以上の構成により、第2防振用ラバー301Lを取り付ける場合には、第2防振用ラバー301Lの第1ラバー部311を、下クランクケース3L下端側から第2張り出し部212Lの第1凹部231に挿入すれば、第1ラバー部311を第1凹部231内に嵌め込むことができると共に、第2防振用ラバー301Lの第2ラバー部312を、下クランクケース3L背面側から第2張り出し部212Lの第2凹部232に挿入すれば、第2ラバー部312を第2凹部232内に嵌め込むことができる。
また、第1ラバー部311と第2ラバー部312とを、第2張り出し部212Lに入れると、図6に示すように、第1ラバー部311と第2ラバー部312との間の連結ラバー部313が、後下部ボス202の外周を囲い、後下部ボス202の外周に密着するようになっている。
さらに、張り出し部212先端側の後下部ボス202の外周に、防振用ラバー301の連結ラバー部313が密着するので、連結ラバー部313によって後下部ボス202の振動を緩和でき、音の発生を抑制できると共に、連結ラバー部313を後下部ボス202のガード部材として機能させることが可能である。
図9(A)は、オイルパン3Gを下方から見た図であり、図9(B)は、図9(A)のB−B断面図であり、図9(C)は、オイルパン3Gを上方から見た図である。
これら図に示すように、オイルパン3Gは、上方が開口するお椀形状を有し、オイルパン3Gの左右両側から車幅方向中心に向かって延びる左右一対の底板部351と、左右一対の底板部351の間で最も深い最深部を構成するオイル溜まり部352とを備え、オイルパン3Gの周縁に沿って無端状に連なるクランクケース結合面353S(図9(C)参照)を有している。
このクランクケース結合面353Sは、オイルパン3Gの最上面を構成し、下クランクケース3Lのオイルパン結合面251Sと重ね合わせることが可能で、かつ、オイルパン結合面251Sの複数の締結穴253に連通する孔部353を有し、オイルパン3Gの下方から複数のボルト255(図3参照)で下クランクケース3Lに結合される。
このオイルパン3Gは、内燃機関1潤滑用のオイル(いわゆるエンジンオイル)を貯留するオイル貯留部として機能し、オイルパン3G内のオイルは、オイル溜まり部352に集められ、オイルポンプ50(図2参照)を介して内燃機関1の各部に供給される。
また、オイルパン3Gのオイル溜まり部352には、下面に前後方向に延びる複数本の縦リブ371が設けられ、上面に複数本の横リブ372が設けられ、これらリブ371,372によってオイル溜まり部311全体の強度が高められている。
このようにしてオイルパン3G全体の強度を高めておけば、このオイルパン3Gが連結される下クランクケース3Lを含めた内燃機関1のケース剛性を高めることが可能である。
このように、オイルパン3Gに、第1及び第2防振用ラバー301R,301Lの抜け止め用の第1及び第2鍔部381,382を一体に設けたので、第1及び第2防振用ラバー301R,301Lの抜けを防止でき、抜け止め部材を別途設ける場合に比して、部品点数を低減することが可能である。
また、上記張り出し部212は、クランクケース3底面に設けられ、防振用ラバー301の一部は、クランクケース3底面から上方に向かって嵌め込まれ、オイルパン3Gの上端に設けられた第1鍔部381及び第2凹部382で抜け止めされるので、防振用ラバー301の脱落防止を、特別な止め具なしに,オイルパン3Gをクランクケース3に取り付けるのと同時に行うことができ、作業性の向上及びコストの削減が可能になる。
また、張り出し部212の両壁部材212A,212Bには、両壁部材212A,212Bを連結する第1〜第3リブ221〜223が設けられると共に、防振用ラバー301に第2及び第3リブ222,223に嵌合する凹部311A,312Aが設けられるので、張り出し部212の強度アップを図りつつ、防振用ラバー301をより一層抜け難くすることができる。
例えば、上記実施形態では、後下部ボス202を張り出し部212を介して設け、この張り出し部212に防振用ラバー301を取り付けるようにしたが、これに限らず、前側ボス201等の他のボスを張り出し部を介して設け、その張り出し部に防振用ラバー301を取り付けるようにしてもよい。
一例を挙げれば、クランクケース3の前壁に前方に張り出す張り出し部を設け、その張り出し部を左右一対の壁部材で構成し、両壁部材間に防振用ラバー301を取り付けるようにしてもよい。この場合、防振用ラバー301の第1ラバー部311は、クランクケース3下端側から挿入し、第2ラバー部312は、クランクケース3側面方向(前面方向)から挿入すればよい。この場合、前側の張り出し部近傍からの音鳴りを防止できる。
2 クランク軸
3 クランクケース
3G オイルパン
202 後下部ボス
212 張り出し部
212R 第1張り出し部
212L 第2張り出し部
212A,212B 壁部材
221 第1リブ
222 第2リブ(鉛直リブ)
223 第3リブ(水平リブ)
231 第1凹部
232 第2凹部
301 防振用ラバー
301R 第1防振用ラバー
301L 第2防振用ラバー
311 第1ラバー部
312 第2ラバー部
313 連結ラバー部(連結部)
381 第1鍔部
382 第2鍔部
Claims (5)
- クランクケース(3)の外表面に張り出し部(212)を介してボス(202)を設けるようにした内燃機関のクランクケースにおいて、
前記張り出し部(212)を、左右一対の壁部材(212A,212B)で構成すると共に、前記壁部材(212A,212B)の間に防振用ラバー(301)を嵌め込み、
前記張り出し部(212)は、前記クランクケース(3)底面に設けられ、前記防振用ラバー(301)の一部は、前記クランクケース(3)底面から上方に向かって嵌め込まれ、オイルパン(3G)の上端に設けられた鍔部(381,382)で抜け止めされていることを特徴とする内燃機関のクランクケース。 - クランクケース(3)の外表面に張り出し部(212)を介してボス(202)を設けるようにした内燃機関のクランクケースにおいて、
前記張り出し部(212)を、左右一対の壁部材(212A,212B)で構成すると共に、前記壁部材(212A,212B)の間に防振用ラバー(301)を嵌め込み、
前記張り出し部(212)は、前記ボス(202)を頂点に略三角形状に張り出し、前記防振用ラバー(301)は、前記クランクケース(3)下端側から挿入される部位(311)と、前記クランクケース(3)側面方向から挿入される部位(312)に分割されると共に、前記両部位(311,312)は、前記ボス(202)の外周を囲繞する連結部(313)で一体に連結されていることを特徴とする内燃機関のクランクケース。 - クランクケース(3)の外表面に張り出し部(212)を介してボス(202)を設けるようにした内燃機関のクランクケースにおいて、
前記張り出し部(212)を、左右一対の壁部材(212A,212B)で構成すると共に、前記壁部材(212A,212B)の間に防振用ラバー(301)を嵌め込み、
前記張り出し部(212)の両壁部材(212A,212B)には、両壁部材(212A,212B)を連結するリブ(222,223)が設けられると共に、前記防振用ラバー(301)に前記リブ(222,223)に嵌合する凹部(311A,312A)が設けられていることを特徴とする内燃機関のクランクケース。 - 前記防振用ラバー(301)は、挿入される先端部が前記両壁部材(212A,212B)の間隔より狭く、基端部が前記両壁部材(212A,212B)の間隔より広くなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関のクランクケース。
- 前記張り出し部(212)は、一対の凹部(231,232)を有し、
前記防振用ラバー(301)は、前記一対の凹部(231,232)に各々挿入される第1及び第2ラバー部(311,312)と、前記第1及び第2ラバー部(311,312)との間を、両ラバー部(311,312)よりも幅狭の一定幅で延在する薄板状の連結ラバー部(313)とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関のクランクケース。
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