JP5459142B2 - 有機el装置、有機el装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

有機el装置、有機el装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、有機EL装置、有機EL装置の製造方法、及び電子機器に関する。
近年、平面型の表示装置として、陽極(第1電極)と少なくとも有機EL(エレクトロルミネッセンス)層を含む発光機能層と陰極(第2電極)とを積層して形成される有機EL素子を、画像表示領域内に規則的に配置してなる有機EL装置が注目されている。そして該有機EL装置の利用分野として、携帯電話機の表示画面、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、電子ビューファインダー(EVF)等の、小型化が要求される分野が開拓されつつある。かかる小型の有機EL装置においては、有機EL素子とカラーフィルターとの合せずれを低減するために、カラーフィルターを有機EL素子が形成された基板に形成するオンチップカラーフィルターの採用が考慮されつつある。
有機EL素子が形成された基板上にカラーフィルターを形成する場合、金属からなるブラックマトリクスを隔壁として用いる構成が提示されている(例えば特許文献1参照)。すなわち、Cr(クロム)あるいはAl(アルミニウム)等の金属薄膜をパターニングして平面視で網状(格子状)の隔壁を形成することで有機EL素子の発光が隣り合う他の有機EL素子の発光領域から射出される現象を低減している。
特開2010−027265号公報
しかしながら、上述の有機EL装置は、製造過程において金属薄膜の形成工程、及びパターニング工程を余分に必要としており、製造コストの増加につながるという課題があった。また、耐熱性の低い有機EL素子に対する影響が懸念されるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる有機EL装置は、基板と、上記基板上に形成された、第1電極と発光機能層と透明導電性を有する第2電極とを有し上記第2電極側に光を射出する有機EL素子と、上記有機EL素子が光を射出する領域である画素領域において上記第2電極側に形成されたカラーフィルターと、上記画素領域以外の領域である遮光領域に形成された隔壁と、を有する有機EL装置であって、上記カラーフィルターは、赤色光を透過させる赤色カラーフィルターと緑色光を透過させる緑色カラーフィルターと青色光を透過させる青色カラーフィルターとの3色のカラーフィルターのいずれかであり、上記3色のカラーフィルターのうちの少なくとも1色の上記カラーフィルターが上記隔壁の少なくとも一部を構成し、上記隔壁の少なくとも上記基板側は、上記赤色カラーフィルターで構成されていることを特徴とする。
このような構成であれば、隔壁を金属等の遮光性材料を用いて別途形成する場合に比べて薄膜形成工程及びパターニング工程を低減できる。したがって、有機EL装置の信頼性を向上させることができる。また、製造コストも低減できる。
赤色カラーフィルターは、赤色光を除く2原色光すなわち緑色光と青色光に対して高い遮光性を有している。したがってこのような構成であれば、遮光領域から射出される光を充分に低減でき、表示品質を向上できる。
[適用例]上述の有機EL装置であって、上記発光機能層は白色光を発光する発光機能層であり、上記第2電極は半透過反射性材料からなり、上記基板と上記発光機能層との間には反射層が形成されており、上記第2電極と上記反射層との間には光共振構造が形成されていることを特徴とする有機EL装置。
このような構成であれば、光共振構造により特定の波長範囲の光を強調した後、カラーフィルターによりさらに色純度の向上した光として射出させることができる。したがって、発光機能層のパターニング工程を省略でき製造コストをより一層低減できる。
[適用例]上述の有機EL装置であって、上記有機EL素子と上記カラーフィルターとの間には無機材料層を含む保護層が形成されていることを特徴とする有機EL装置。
無機材料層は高い封止性を有するため、このような構成であれば、カラーフィルターの製造過程及び有機EL装置の完成後において有機EL素子を保護できる。したがって、有機EL装置の信頼性を向上できる。
[適用例]上述の有機EL装置であって、上記保護層は、上記有機EL素子側に形成された有機材料からなる平坦化層と上記カラーフィルター側に形成された無機材料層とを含む層であることを特徴とする有機EL装置。
このような構成であれば、無機材料層により封止性を確保しつつ、上述の光共振構造の形成に伴う段差を平坦化層で解消できる。したがって、有機EL装置の信頼性を維持しつつ表示品質を向上できる。
[適用例]本適用例にかかる電子機器は、上述の有機EL装置を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、表示品質と信頼性が向上した表示部を有する電子機器を低コストで得ることができる。
[適用例]本適用例にかかる有機EL装置の製造方法は、基板上の画像表示領域に、島状の第1電極と発光機能層と透明導電性材料からなる第2電極とを順に積層して有機EL素子を形成する第1の工程と、上記画像表示領域を、平面視で上記第1電極に含まれる画素領域と上記画素領域以外の領域である遮光領域に区画して、さらに上記画素領域を赤色画素領域と緑色画素領域と青色画素領域との3種類の画素領域に区画する第2の工程と、上記赤色画素領域と上記遮光領域に赤色着色層を形成する第3の工程と、上記緑色画素領域に緑色着色層を形成し、かつ、上記青色画素領域に青色着色層を形成する第4の工程と、を記載の順に実施することを特徴とする。
このような製造方法であれば、遮光性材料層の形成とパターニングを行うことなく隣り合う画素領域間に隔壁を形成できる。したがって、有機EL素子に対する影響及び製造コストを低減しつつカラー表示可能な有機EL装置を得ることができる。
[適用例]上述の有機EL装置の製造方法であって、上記第4の工程は、上記緑色画素領域と該緑色画素領域を囲む環状の領域に上記緑色着色層を形成し、かつ、上記青色画素領域と該青色画素領域を囲む環状の領域に上記青色着色層を形成する工程であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
このような製造方法であれば、緑色画素領域の周囲の遮光領域及び青色画素領域の周囲の遮光領域に、赤色着色層を含む2層の透明着色層からなる隔壁を形成できる。したがって、より一層表示品質の向上した有機EL装置を得ることができる。
[適用例]本適用例にかかる有機EL装置の製造方法は、基板上の画像表示領域に、島状の第1電極と発光機能層と透明導電性材料からなる第2電極とを順に積層して有機EL素子を形成する第1の工程と、上記画像表示領域を、平面視で上記第1電極に含まれる画素領域と上記画素領域以外の領域である遮光領域に区画し、さらに上記画素領域を赤色画素領域と緑色画素領域と青色画素領域との3種類の画素領域に区画する第2の工程と、上記赤色画素領域と上記遮光領域のうち上記赤色画素領域に隣接する領域に赤色着色層を形成する第3の工程と、上記緑色画素領域と上記遮光領域のうち上記緑色画素領域に隣接する領域に緑色着色層を形成する第4の工程と、上記青色画素領域と上記遮光領域のうち上記青色画素領域に隣接する領域に青色着色層を形成する第5の工程と、を記載の順に実施する有機EL装置の製造方法であって、上記第3の工程は、上記赤色画素領域と上記遮光領域のうち上記赤色画素領域に隣接する領域、及び、上記第4の工程で上記緑色着色層が形成されずかつ上記第5の工程で上記青色着色層が形成されない領域、に上記赤色着色層を形成する工程であることを特徴とする。
このような製造方法であれば、遮光性材料層の形成とパターニングを行うことなく隣り合う画素領域間に隔壁を形成できる。したがって、有機EL素子に対する影響及び製造コストを低減しつつカラー表示可能な有機EL装置を得ることができる。
このような製造方法であれば、遮光領域の全域に少なくとも一層の透明着色層を形成できる。したがって、遮光領域から光が射出されることを低減でき、より一層表示品質の向上した有機EL装置を得ることができる。
第1の実施形態にかかる有機EL装置の回路構成を示す図。 有機EL装置の画像表示領域内における画素電極等の配置の態様を示す模式平面図。 有機EL装置の画像表示領域内における画素電極等の配置の態様を示す模式平面図。 第1の実施形態の有機EL装置のY方向の断面を示す模式断面図。 第1の実施形態の有機EL装置のX方向の断面を示す模式断面図。 画素電極の外縁部を拡大して示す模式断面図。 カラーフィルターの分光透過特性を示す図。 第2の実施形態にかかる有機EL装置の模式平面図。 第2の実施形態にかかる有機EL装置において、カラーフィルターが形成される領域を該カラーフィルターの色毎に示す図。 第2の実施形態にかかる有機EL装置のX方向の断面を示す模式断面図。 第3の実施形態にかかる有機EL装置の模式平面図。 第4の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法を示す工程断面図。 第4の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法を示す工程断面図。 第5の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法を示す工程断面図。 第5の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法を示す工程断面図。 第1の実施形態の有機EL装置を部品として組み込んだ電子機器を示す図。
以下、本発明の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法等について、図面を参照しつつ述べる。なお、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせてある。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態にかかる有機EL装置1の回路構成を示す図である。なお、後述する各実施形態にかかる有機EL装置の回路構成も図1に示す構成と同様である。有機EL装置1は、規則的に形成された複数の有機EL素子50の発光を個別に制御して、画像表示領域100にカラー画像を形成するアクティブマトリクス型の有機EL装置である。画像表示領域100には、X方向に延在する複数の走査線102と該走査線と直交するようにY方向に延在する複数の信号線104と該信号線と平行に延在する複数の電源供給線106が形成されている。そして、上記3種類の配線で囲まれる区画毎に画素46が形成されている。
各々の画素46は、走査線102を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用TFT(薄膜トランジスター)108と、スイッチング用TFT108を介して信号線104から供給される画像信号を保持する保持容量110と、保持容量110によって保持された画像信号がゲート電極に供給される駆動用TFT112と、駆動用TFT112を介して電源供給線106から駆動電流が供給される有機EL素子50とを備えている。上述の各TFTは、いわゆる高温ポリシリコンプロセスを用いて形成されている。そして各有機EL素子50は、第1電極としての画素電極(陽極)52(図5参照)と、画像表示領域100の全域に形成された第2電極としての陰極56(図5参照)と、同じく画像表示領域100の全域に形成された少なくとも有機EL層を含む発光機能層54(図3参照)とで構成されている。
画素46は、赤色光を射出する赤色画素46Rと緑色光を射出する緑色画素46Gと青色光を生成する青色画素46Bとの計3種類があり、画像表示領域100内に規則的に形成されている。具体的には、Y方向には同一の色を生成する画素46が並び、X方向には上述の3種類の画素46(R,G,B)が規則的に形成されている。なお、画素46は、かかる諸要素で構成される機能的な概念である。一方、後述する画素領域42(図2等参照)は、赤色光、緑色光、青色光の3原色光の何れかの光を射出(発光)できる最小の単位領域を示す平面的な概念である。
画像表示領域100の周辺には、走査線駆動回路120、及び信号線駆動回路130が形成されている。走査線102には、走査線駆動回路120から、図示しない外部回路より供給される各種信号に応じて走査信号が順次供給される。そして、信号線104には信号線駆動回路130から画像信号が供給され、電源供給線106には図示しない外部回路から画素駆動電流が供給される。なお、走査線駆動回路120の動作と信号線駆動回路130の動作とは、同期信号線140を介して外部回路から供給される同期信号により相互に同期が図られている。
走査線102が駆動されスイッチング用TFT108がオン状態になると、その時点の信号線104の電位が保持容量110に保持され、保持容量110の状態に応じて駆動用TFT112のレベルが決まる。そして、駆動用TFT112を介して電源供給線106から画素電極52に駆動電流が流れ、さらに発光機能層54を介して陰極56に駆動電流が流れる。発光機能層54は駆動電流の大きさに応じて発光する。その結果、該発光機能層を備える個々の有機EL素子50、そして該有機EL素子を備える個々の画素46は、該駆動電流の大きさに応じて光を射出する。その結果、3種類の画素46(R,G,B)が規則的に形成されている画像表示領域100にカラー画像が形成される。
夫々の画素46の発光色(3原色のいずれか)は、後述するように、所定の波長範囲の光を透過させ他の波長範囲の光を遮光するカラーフィルター90(図3等参照)によって生成される。したがって、個々の有機EL素子50は、3種類の画素46(R,G,B)間で共通である。なお、以下の記載において、単に「画素46」とした場合、上述の3種類の画素46(R,G,B)の総称とする。
本実施形態及び後述する各実施形態の記載において、画素46の構成要素である、カラーフィルター90(図3参照)、画素領域42(図2参照)、画素電極52(図2参照)等についても、3種類の画素46(R,G,B)に合せてR,G,Bの符号が付与されている。そして符号(R,G,B)を省略して単に「カラーフィルター90」のように記載した場合は、「画素46」と同様に総称とする。
各々の画素46は、所定の範囲内において任意の強度の光(3原色光の何れかの光)を生成できるため、X方向に並ぶ3つの画素46の組み合わせは任意の色(色度)の光を生成できる。かかる3つの画素46の組み合わせを「画素」として、上述の個々の画素46を「サブ画素」と定義することもできるが、本明細書では3原色光の何れかの光を生成できる最小単位を「画素46」としている。
図2〜図7は、本実施形態の有機EL装置1の構成等を示す図である。図2は、有機EL装置1の画像表示領域100内を拡大して示す模式平面図である。図4は、図2のY方向における断面を示す模式断面図である。図5は、図2のX方向における断面を示す模式断面図である。図3、図6及び図7は後述する。以下、図2〜図7を用いて、有機EL装置1の構成等について述べる。
図2は、有機EL装置1の画像表示領域100(図1参照)内における画素電極52等の配置の態様、及び赤色カラーフィルター90Rの形成領域(形成されている領域)を示す模式平面図である。図3は、有機EL装置1の画像表示領域100内における画素電極52等の配置の態様、及び緑色カラーフィルター90Gの形成領域と青色カラーフィルター90Bの形成領域を示す模式平面図である。有機EL装置1及び後述する各実施形態の有機EL装置は、後述する遮光領域43を含む画像表示領域100の全面に、少なくとも1層のカラーフィルター90が形成されている。
図2及び図3に示すように、画像表示領域100内には、平面視で方形の画素電極52が規則的に形成されている。そして、各々の画素電極52には、画素領域42が該画素電極に平面視で含まれるように区画されている。具体的には、平面視において、画素電極52から該画素電極の外縁部を占める若干の幅を有する環状の領域を除いた領域が画素領域42である。なお、上述したように、画素46(R,G,B)は、画素電極52(R,G,B)と1対1で対応している。
画像表示領域100内において画素領域42に含まれない領域、すなわち隣り合う画素領域42を隔てる領域が、遮光領域43である。上述したように画素領域42は画素電極52に含まれる領域である。したがって、画素電極52の外縁部すなわち上述の環状の領域は、遮光領域43に含まれる。有機EL装置1では、画素電極52がマトリクス状に形成されているため、遮光領域43は格子状となる。なお、画素電極52の配置の態様はマトリクス状に限定されず、他の態様、例えば千鳥状の配置も可能である。
各画素領域42の寸法は略14μm×略4μmである。そして隣り合う画素領域42間を隔てる遮光領域43の幅は略1μmである。したがって、画素領域42は、中心間寸法で略15μm×略5μmとなるように形成されている。上述したように本実施形態の有機EL装置1においては、個々の有機EL素子50を駆動する駆動用TFT112等を構成する半導体層71(図4参照)が高温ポリシリコンプロセスで形成されている。したがって、駆動用TFT112等の素子が小型化かつ小面積化されている。そのため、上述の略14μm×略4μmという小面積の画素領域42内に、1つの画素46を構成するスイッチング用TFT108と保持容量110と駆動用TFT112とを形成することが可能となっている。
画素領域42は、有機EL素子50内で生じた発光が射出される領域である。上述の発光は、カラーフィルター90及び後述する光共振構造により3原色光の何れかに該当する光とされた後に射出される。上述したように、本実施形態の有機EL装置1及び後述する各実施形態の有機EL装置(以下「有機EL装置1等」と称する。)においては、発光機能層54及び陰極56は画像表示領域100の全面に形成されている。したがって、画素電極52の形成領域と発光が生じる領域は一致する。
しかし、上述したように、有機EL装置1等では光共振構造とカラーフィルター90を併用して3原色光を得ている。そして画素電極52の外縁部では画素電極52の層厚がばらつくため、共振長が変動する。すなわち、光共振構造を好適に形成できない。その結果、該外縁部では、波長分布が3原色光の各々の波長分布から外れる光が生じ得る。そのため、有機EL装置1等においては、平面視において画素電極52から外縁部を除いた領域を画素領域42と定義し、外縁部は遮光領域43に含めている。
図2においてハッチングが施された領域が、赤色カラーフィルター90Rの形成領域である。そして、図3においてハッチングが施された領域が、緑色カラーフィルター90Gの形成領域と青色カラーフィルター90Bの形成領域である。ここで、カラーフィルターの形成材料について説明する。有機EL装置1等のカラーフィルター90は、顔料等が分散されたネガ型のアクリル等の樹脂すなわち透明着色層をパターニングして形成されている。
各々のカラーフィルター90には、各画素46の発光色に合せた顔料が混入されている。赤色カラーフィルター90Rには、赤色光に相当する波長範囲の光、すなわち波長が略610nm〜略750nmの範囲内の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収する材料が分散されている。緑色カラーフィルター90Gには、緑色光に相当する波長範囲の光、すなわち波長が略500nm〜略560nmの範囲内の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収する材料が分散されている。青色カラーフィルター90Bには、青色光に相当する波長範囲の光、すなわち波長が略435nm〜略480nmの範囲内の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収する材料が分散されている。
図2に示すように、赤色カラーフィルター90Rは、緑色画素領域42G及び青色画素領域42Bを除く全域に形成されている。すなわち、赤色カラーフィルター90Rは、遮光領域43の全域、及び赤色画素領域42Rに形成されている。一方、図3に示すように、緑色カラーフィルター90G及び青色カラーフィルター90Bは、赤色カラーフィルター90Rに比べると局所的に形成されている。具体的には、平面視で画素電極52(G,B)と該画素電極を囲む所定の幅の環状の領域(外側の二点鎖線で表示)に重なるように形成されている。したがって、緑色カラーフィルター90G及び青色カラーフィルター90Bは、対応する画素領域42(B,G)上と、遮光領域43の内の画素領域42(B,G)に隣接する領域、すなわち該画素領域を囲む環状の領域にのみ形成されている。
有機EL装置1等では、カラーフィルター90が隔壁44(図5等参照)を兼ねている。すなわち、有機EL装置1等においては、隔壁44がカラーフィルター90で構成されている。なお、段落(0003)等で述べたように、隔壁44とは、画素領域42を除く領域から有機EL素子50の発光が射出されることを低減するために形成される要素である。画像表示領域100の全域に形成されたカラーフィルター90の内、画素領域42と重ならない領域すなわち遮光領域43に形成されている部分が隔壁44となる。したがって、カラーフィルター90の内、画素領域42に形成されている部分が狭義のすなわち本来のカラーフィルター90として機能している。上述したようにカラーフィルター90は透明着色層である。画像表示領域100の全域に形成された透明着色層のうち、画素領域42と重なる部分がカラーフィルター90と定義され、遮光領域43と重なる部分が隔壁44と定義されるとも言える。
本明細書では、平面図では「44」の符号は用いず全て「90」の符号を用いている。そして断面図では、広義のカラーフィルターのうち、遮光領域43に形成されており隔壁として機能している部分には、「44(90)」の符号を付与している。そして明細書中の記載は「隔壁44」としている。
図2に示すように、赤色カラーフィルター90Rは、赤色画素領域42R及び遮光領域43の全域に形成されている。すなわち、緑色画素領域42G及び青色画素領域42Bの外周線に至るまで形成されている。そして、有機EL装置1においては、赤色カラーフィルター90Rが他の2種類のカラーフィルター90(G,B)よりも先に形成されている。したがって、緑色画素領域42Gを囲む環状の領域には、下層(素子基板10側)が赤色カラーフィルター90Rであり上層が緑色カラーフィルター90Gである積層体が形成されている。同様に、青色画素領域42Bを囲む環状の領域には、下層(素子基板10側)が赤色カラーフィルター90Rであり上層が青色カラーフィルター90Bである積層体が形成されている。一方、赤色画素領域42Rを囲む環状の領域には、赤色カラーフィルター90Rのみが形成されている。
本発明の各実施形態にかかる有機EL装置1等は、隔壁44をカラーフィルター90で構成することで、黒色顔料を分散等させた透明樹脂、あるいはAl等金属材料からなるブラクックマトリクスを別途形成することなく、画素領域42を除く領域から発光が射出されることを低減している。そのため、フォトリソグラフィー工程すなわち成膜工程とパターニング工程すなわちウェットエッチング工程が少なくとも1回分は低減されている。その結果、耐食性、耐熱性の低い有機EL素子50に加えられる負荷が低減されており、有機EL装置の信頼性の向上に寄与している。
さらに、本実施形態にかかる有機EL装置1では、遮光領域43の全域に赤色カラーフィルター90Rを形成することで、画素電極52の外縁部における共振長の変動にも対応し、表示品質を向上している。
図4は、有機EL装置1のY方向の断面を示す模式断面図である。具体的には図2におけるA−A’線の断面とB−B’線の断面とC−C’線の断面を接合して示す図であり、X方向に並べられている3種類の画素46(R,G,B)の断面を接合して示す図である。なお、本図ではスイッチング用TFT108と保持容量110については図示を省略している。以下、素子基板10側から順に説明する。
素子基板10は石英ガラスからなる。有機EL装置1等は、素子基板10側とは反対の側に光を射出するトップエミッション型の有機EL装置である。したがって、素子基板10は透明性を要しない。しかし、素子基板10は駆動用TFT112等を高温ポリシリコンプロセスにより形成する際の基体としても機能している。そのため、略1000度までの加熱に耐え、かつ該加熱時に不純物を析出しないことが必要である。かかる条件を満足すべく、素子基板10には石英ガラスが用いられている。
素子基板10の、対向基板11側の面上には、3種類の画素46(R,G,B)毎に対応するように、駆動用TFT112が形成されている。上述したように、スイッチング用TFT108等は図示を省略している。かかる対向基板11側を、以下の記載においては「上面」、「上方」あるいは「上側」と称する。
駆動用TFT112は、ポリ(多結晶)シリコンからなる半導体層71とゲート絶縁膜79とゲート電極75とで構成されている。半導体層71の構成材料であるポリシリコンは上述したように高温プロセスで形成されており、移動度等が向上している。ゲート電極75はAl(アルミニウム)等からなり、上述の走査線102と同一の層をパターニングして形成されている。ゲート絶縁膜79は、SiOn(酸化シリコン)あるいはSiNn(窒化シリコン)あるいはSiOmn(酸窒化シリコン)からなり、画像表示領域100の全面に形成されている。
半導体層71は、ゲート電極75と対向する部分であるチャネル領域72と、該チャネル領域の両側の領域であるソース領域73及びドレイン領域74と、からなる。駆動用TFT112の上面には、SiOn等からなる第1の層間絶縁膜61が形成されている。第1の層間絶縁膜61の、上述のソース領域73及びドレイン領域74と重なる領域には(該第1の層間絶縁膜を選択的に除去して)第1のコンタクトホール67が形成されている。そして、該第1のコンタクトホールに埋設されるようにソース電極77及びドレイン電極78が形成されている。
ソース電極77及びドレイン電極78の上面には、SiOn等からなる第2の層間絶縁膜62が形成されている。そしてドレイン電極78の上面には、該第2の層間絶縁膜を選択的に除去して第2のコンタクトホール68が形成されている。そして、平面視で該第2のコンタクトホールの形成領域及びその周囲の若干の領域を除く領域に反射層63が形成されている。反射層63は、Al等の反射性の高い金属材料層をパターニングして形成されている。各反射層63は、SiOn等の無機材料からなる反射層保護層64で覆われている。そして、各反射層63の上面には該反射層保護層を介して画素電極52が形成されている。
画素電極52はITO(酸化インジウム・錫合金)等の透明導電性材料からなり、第2のコンタクトホール68を介してドレイン電極78と接続している。したがって、画素電極52は駆動用TFT112と導通し、電源供給線106から供給される駆動電流を後述する発光機能層54に供給できる。
図示するように有機EL装置1の画素電極52の層厚は、画素46の発光色により異なっている。具体的には、赤色画素46Rの赤色画素電極52Rの層厚は略100nmであり、緑色画素46Gの緑色画素電極52Gの層厚は略60nmであり、青色画素46Bの青色画素電極52Bの層厚は略20nmである。かかる層厚の差は、共振(共振現象)を利用して、所定の波長分布の光を強調するため設定されている。すなわち、画素電極52の層厚と発光機能層54の層厚と反射層保護層64の層厚との和が、夫々の画素46が射出すべき波長範囲の光を強調するために好適な長さとなるように設定されている。
画素電極52は、フォトリソグラフィー工程、具体的にはITO薄膜の成膜工程とパターニング工程の組み合わせ、を計3回繰り返して形成される。
1回目のフォトリソグラフィー工程は、膜厚40nmのITO薄膜を素子基板10上の全面に形成した後、第2のコンタクトホール68の近傍の領域及び将来的に赤色画素電極52Rが形成される領域に該薄膜を残し、他の領域から該薄膜を選択的に除去する工程である。
2回目のフォトリソグラフィー工程は、膜厚40nmのITO薄膜を素子基板10上の全面に形成した後、第2のコンタクトホール68の近傍の領域及び将来的に赤色画素電極52Rが形成される領域及び将来的に緑色画素電極52Gが形成される領域に該薄膜を残し、他の領域から該薄膜を選択的に除去する工程である。
3回目のフォトリソグラフィー工程は、膜厚20nmのITO薄膜を素子基板10上の全面に形成した後、第2のコンタクトホール68の近傍の領域及び将来的に3種類の画素電極52(R,G,B)のいずれか形成される領域に該薄膜を残し、他の領域から該薄膜を選択的に除去する工程である。
ここで、ITO薄膜のパターニングはWETエッチングで行われるため、画素電極52の外縁部は層厚が徐々に薄くなる。また、赤色画素46R及び緑色画素46Gの画素電極52(R,G)では、先に形成されたITO薄膜の端部により段差が生じてしまい、上述の共振長を好適な距離に形成できない。そこで有機EL装置1では、かかる外縁部を画素領域42には含めずに遮光領域43に含めている。そして、かかる外縁部に平面視で重なるように隔壁44を形成して、好適ではない波長範囲の光が射出されることを低減している。上述したように、隔壁44はカラーフィルター90のうち遮光領域43に形成されている部分である。
なお後述するように、隔壁44は2層のカラーフィルター90の積層体で構成されている場合もあるが、本図では全て単層のカラーフィルター90で構成されているように図示している。
画素電極52の上面には、発光機能層54と陰極56が、画像表示領域100の全域にわたって形成されている。画素電極52と発光機能層54と陰極56とで、有機EL素子50が構成される。なお、以下の記載において、素子基板10の上面から反射層63の下面に至るまで間を素子層12と称する。
陰極56は、LiF(フッ化リチウム)あるいはCa(カルシウム)等からなる電子注入バッファー層(符号無し)と導電層(符号無し)の積層体である。そして画像表示領域100内の全域で同電位であり、画像表示領域の外側で素子基板10上に形成された陰極配線(不図示)と導通している。導電層はITOあるいはAl、AgMg(銀−マグネシウム合金)等の金属薄膜からなり、半透過反射性すなわち照射された光の略50%を透過し、残りを反射する性質を有している。そのため、反射層63と陰極56との間には、マイクロキャビティすなわち光共振構造が構成される。有機EL素子50は、かかる光共振構造により、発光機能層54内で生じた白色光を共振させつつ、対向基板11を介して射出できる。
発光機能層54は素子基板10側から順に、画素電極52から正孔を注入し易くするための正孔注入層と、注入された正孔を発光層へ輸送し易くするための正孔輸送層と、通電によりすなわち正孔と電子の結合により発光する有機EL層と、陰極56から注入された電子を有機EL層へ輸送し易くするための電子輸送層と、陰極56から電子を注入し易くするための電子注入層と、の計5層が積層されて形成されている。
有機EL層は、上述の結合により白色光を発光する層であり、低分子系有機EL材料あるいは高分子系有機EL材料で形成されている。上述したように、有機EL層は3種類の画素46(R,G,B)間で共通である。有機EL装置1等は、上述の光共振構造とカラーフィルター90とで白色光を3原色光の何れかの光とした上で射出している。したがって、機能的概念としての画素46は、有機EL素子50と、素子基板10上に形成された駆動用TFT112等の素子と共に、カラーフィルター90も含んでいる。
陰極56の上面には、保護層94を介してカラーフィルター90及び隔壁44が形成されている。保護層94は、素子基板10側から順にアクリル等の有機材料からなる平坦化層92とSiOn等の無機材料からなる封止層93とを積層して形成されている。平坦化層92は、主として画素電極52の外縁部の段差、及び隣り合う画素電極52間の段差を低減する機能を果たしている。封止層93は、主として水分あるいはエッチング液等が有機EL素子50等の形成領域に浸入する現象を低減する機能を果たしている。
カラーフィルター90及び隔壁44の上面には、オーバーコート層95及び充填層96を介して対向基板11が接着されている。対向基板11は透明性を要するが耐熱性は要しないため、通常のガラスあるいはプラスチック等で形成することができる。有機EL装置1等は、対向基板11と素子基板10と該一対の基板間に形成された各要素で構成されている。さらに、対向基板11の上面に偏光板等を配置しても良い。
画素電極52は、第2のコンタクトホール68の周辺領域を除いては、平面視で反射層63に収まるようにパターニングされている。したがって、かかる周辺領域を除いては、発光機能層54内で生じた光は、反射層63と陰極56との間で共振して特定の波長範囲の光が強調された後、陰極56を透過してカラーフィルター90側に射出される。そして、カラーフィルター90で3原色光の夫々の波長範囲に含まれない光が吸収されて、より一層色純度の向上した光となって対向基板11側から射出される。その結果、有機EL装置1の画像表示領域100には、高品質の画像が形成される。
上述したように、画素電極52の外縁部では共振長が変動するため、目的とする光の波長範囲から外れた光が生じ得る。そのため、有機EL装置1等では、カラーフィルター90の周囲を平面視で囲む遮光領域43に該カラーフィルターを構成要素とする隔壁44を形成して、目的外の光が射出されることを低減している。
図5は、X方向の断面図であり図2に示すD−D’線における断面を示す模式断面図である。本図では、カラーフィルター90の上方に形成されるオーバーコート層95及び対向基板11等の図示を省略している。また、素子基板10の表面から反射層63に至るまでの各要素を、素子層12(図4参照)として簡略化して図示している。なお、以下の説明において、一部の要素については記載を省略している。
図示するように、陰極56の上方には、平坦化層92と封止層93とが積層されてなる保護層94を介してカラーフィルター90と隔壁44が形成されている。上述したように、カラーフィルター90は、顔料が分散等されたアクリル樹脂、すなわち透明着色層からなる。該透明着色層は、分散等される顔料を変更することで任意の色にできる。すなわち、任意の波長範囲の光を透過させ、他の波長範囲の光を吸収させることが可能な透明着色層を得ることができる。
上述したように、カラーフィルター90は、画素領域42では狭義のカラーフィルター90として機能し、遮光領域43では隔壁44として機能している。そして有機EL装置1では、赤色カラーフィルター90R(赤色カラーフィルター90Rとなる透明着色層、すなわち赤色着色層)が、遮光領域43の全域に形成されている。したがって全ての隔壁44は、少なくとも一部が赤色カラーフィルター90Rで構成されている。
具体的には、赤色画素領域42Rの周囲の隔壁44は、赤色カラーフィルター90R(符号は「44(90)」)のみで構成されている。緑色画素領域42Gの周囲の隔壁44は、下層の赤色カラーフィルター90R(符号は「44(90)」)と上層の緑色カラーフィルター90G(符号は「44(90)」)とで構成される2層構造を有している。青色画素領域42Bの周囲の隔壁44は、下層の赤色カラーフィルター90R(符号は「44(90)」)と上層の青色カラーフィルター90B(符号は「44(90)」)とで構成される2層構造を有している。かかる構成により、有機EL装置1においては、画素電極52の外縁部における共振長の変動によって生じる、目的とする光の波長範囲から外れた光が、対向基板11を介して射出される現象が低減されている。以下、かかる画素電極52の外縁部における共振長の変動等を説明する。
図6は、画素電極52の外縁部を拡大して示す模式断面図である。図6(a)は、図5に示すEの部分、すなわち赤色画素電極52Rの外縁部を拡大して示す図である。図6(b)は、図5に示すFの部分、すなわち緑色画素電極52Gの外縁部を拡大して示す図である。双方の図とも、反射層63の下層には第2の層間絶縁膜62のみを図示しており、第2の層間絶縁膜62から素子基板10に至る各要素は図示を省略している。また、陰極56の上層に形成される各要素も図示を省略している。
上述したように、画素電極52はITOの薄膜を積層して形成されている。したがって、図6(a)に示すように、赤色画素電極52Rの外縁部(すなわち赤色画素領域42Rを囲む環状の領域)には、第1の段差領域81と第2の段差領域82とからなる段差領域80が形成される。第1の段差領域81において、赤色画素電極52Rは、2層目のITO薄膜と3層目のITO薄膜の積層体で構成されている。第2の段差領域82において、赤色画素電極52Rは、3層目のITO薄膜のみで構成されている。
また、図6(b)に示すように、緑色画素電極52Gの外縁部(すなわち緑色画素領域42Gを囲む環状の領域)には、段差領域80が形成される。段差領域80において、緑色画素電極52Gは、3層目のITO薄膜のみで構成されている。
図4に示すように、緑色画素電極52Gは、外縁部及び第2のコンタクトホール68の近傍を除くと、2層目のITO薄膜と3層目のITO薄膜とが積層されて形成されている。かかる2層のITO薄膜の層厚は、該2層を合せた層厚と発光機能層54の層厚と反射層保護層64の層厚との和、すなわち合計の層厚が、緑色光を共振により強調可能な厚さ(長さ)となるように設定されている。また、青色画素電極52Bは、3層目のITO薄膜で形成されている。3層目のITO薄膜の層厚は、該3層目のITO薄膜の層厚と発光機能層54の層厚と反射層保護層64の層厚との和、すなわち合計の層厚が、青色光を共振により強調可能な厚さ(長さ)となるように設定されている。
したがって、赤色画素領域42Rを囲む所定の幅の環状の領域では緑色光及び青色光が共振により強調されつつ陰極56を介して対向基板11(図4参照)側に射出される。同様に、緑色画素領域42Gを囲む所定の幅の環状の領域では青色光が共振により強調されつつ陰極56を介して対向基板11(図4参照)側に射出される。また、拡大図の提示は省略しているが、青色画素領域42Bを囲む所定の幅の環状の領域では、青色画素電極52Bの層厚の変動により、主として青色光よりも短波長側の光が強調されて射出される。かかる場合において、赤色カラーフィルター90R(赤色カラーフィルター90Rとなる透明着色層)は緑色光及び該緑色光よりも短波長側の光を遮光(遮断)する機能が高いため、隔壁44としての機能を充分に果たすことができる。
図7は、カラーフィルター90となる、顔料を分散させたネガ型の感光性アクリル材料の波長−透過率特性すなわち分光透過特性を、R,G,Bの色毎に示す図である。図示するように、赤色カラーフィルター90Rは、緑色光及び青色光に対して高い遮光性(カットオフ特性)を有している。したがって、3原色光を用いてカラー画像を形成する有機EL装置においては、隔壁44を赤色カラーフィルター90Rで構成することで、好適でない波長の光が射出されることを充分に低減できる。「充分」とは、黒色顔料が分散等された樹脂材料あるいはAl等の金属材料で形成された隔壁44を用いた場合と比べて、殆んど変わらないレベルということである。
また、隔壁44をカラーフィルター90で形成することで、隔壁44をカラーフィルター90とは異なる材料で別途形成する場合に比べて製造コストを低減できる。したがって、本実施形態の有機EL装置1は、表示品質を維持した上で低コスト化が図られている。また、隔壁を上述の材料等で別途形成する場合に比べて薄膜の形成工程、及びパターニング工程が少なくとも1回分は減少しているため有機EL素子50等に対する影響も低減されており、信頼性も向上している。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態にかかる電気光学装置としての有機EL装置について図8〜10を用いて説明する。図8は、第2の実施形態にかかる有機EL装置2の画像表示領域100(図1参照)内における画素46、画素電極52等の配置の態様とカラーフィルター90が形成される領域を示す模式平面図である。本実施形態にかかる有機EL装置2は、第1の実施形態の有機EL装置1と類似した構成を有している。素子層12等の構成は同一であり、カラーフィルター90及び隔壁44の構成と、画素電極52のY方向の間隔が有機EL装置1と異なっている。そこで、共通する構成要素には同一の符号を付与して、説明は一部省略する。また、回路図及びY方向の断面図は省略する。
図8に示すように、そして上述の有機EL装置1と同様に、有機EL装置2は画像表示領域100内において規則的に形成された3原色に対応する3種類の画素46(R,G,B)を有している。各々の画素46は、画素電極52と平面視で該画素電極内に収まる画素領域42(二点鎖線で図示)を有している。画像表示領域100内における画素領域42以外の領域が、遮光領域43である。画素電極52がマトリクス状に形成されているため、遮光領域43の平面形状は、X方向に延在する帯状の部分とY方向に延在する帯状の部分とを有する格子状となる。
画像表示領域100内の全域には少なくとも一層のカラーフィルター90が形成されている。該カラーフィルターは広義のカラーフィルター90であり、赤、緑、青のうちのいずれかの顔料が分散等された透明着色層である。上述の有機EL装置1と同様に、かかる透明着色層のうち画素領域42に形成された部分が本来の(狭義の)カラーフィルター90となり、遮光領域43に形成された部分が隔壁44(図10参照)となる。
有機EL装置2においては、Y方向に隣り合う画素46間の間隔がX方向に隣り合う画素46間の間隔よりも大きく形成されている。したがって、遮光領域43のうちX方向に延在する部分の幅がY方向に延在する部分の幅よりも広くなっている。個々の画素46をサブ画素として3色の画素46(R,G,B)の集合を「画素」と定義した場合、隣り合う「画素」のY方向の間隔が同一「画素」内における「サブ画素」間の間隔よりも広く形成されていると考えることもできる。そして3色のカラーフィルター90のうち、緑色カラーフィルター90Gと青色カラーフィルター90Bは、対応する画素領域42と該画素領域を囲む環状の領域にのみ形成されている。一方、赤色カラーフィルター90Rは遮光領域43のうち、Y方向に隣り合う画素46間を隔てる領域、すなわちX方向に延在する帯状の領域にも形成されている。
図9は、本実施形態の有機EL装置2における(広義の)カラーフィルター90の形成領域を、該カラーフィルターの色毎に示す図である。図9(a)は赤色カラーフィルター90Rの形成領域を示す図であり、図9(b)は緑色カラーフィルター90Gの形成領域を示す図であり、図9(c)は青色カラーフィルター90Bの形成領域を示す図である。本図において二点鎖線で囲まれた方形の領域は、個々の画素46を「サブ画素」と定義した場合に1つの「画素」が含まれる領域(範囲)である。したがって、かかる二点鎖線で囲まれた領域は、任意の波長分布の光(すなわち任意の色の光)を任意の強度で射出できる最小の領域である。
図示するように、緑色カラーフィルター90Gの形成領域と青色カラーフィルター90Bの形成領域は、上述の第1の実施形態にかかる有機EL装置1における該形成領域と類似している。すなわち、平面視で、画素電極52(G,B)と該画素電極を囲む所定の幅の環状の領域に重なるように形成されている。ただし、有機EL装置1における該形成領域とは異なり、緑色カラーフィルター90Gと青色カラーフィルター90Bの形成領域は、双方の画素電極(G,B)が平面視で対向する領域において一部重なり合っている。
一方、赤色カラーフィルター90Rの形成領域は、有機EL装置1における該形成領域とは異なっている。すなわち赤色カラーフィルター90Rは、緑色画素46Gと青色画素46BとがX方向に隣り合う部分には形成されていない。また、緑色画素領域42G及び青色画素領域42Bに隣接する領域にも形成されていない。画素46がY方向に隣り合う部分の遮光領域43、すなわち遮光領域43のうちX方向に延在する部分において、赤色カラーフィルター90Rは中央部分のみ形成されており、両脇の部分には形成されていない。したがって、各々の画素領域42(R,G,B)を囲む環状の領域、すなわち各々の画素領域42(R,G,B)に隣接する領域には、単層のカラーフィルター90(R,G,B)が形成されている。
かかる態様の(広義の)カラーフィルター90は、第1の実施形態の有機EL装置1のカラーフィルター90と比較すると、形成が容易であるという利点を有している。赤色カラーフィルター90Rを、該赤色カラーフィルターの外周線と緑色画素領域42Gの外周線あるいは青色画素領域42Bの外周線とが一致するようにパターニングする必要がないため、フォトリソグラフィー工程の難易度が低減されている。そのため、本実施形態の有機EL装置2は、製造コストの低減という効果が得られる。
図10は、図8のE−E’線における断面を示す模式断面図であり、有機EL装置2のX方向における模式断面図である。図示するように、広義のカラーフィルター90は、対応する画素領域42(R,G,B)を、該画素領域を囲む環状の領域も含めて完全に覆うように形成されている。そして、画素領域42と重なる部分が狭義のカラーフィルター90として機能しており、画素領域42間の遮光領域43と重なる部分が隔壁44(符号は「44(90)」)として機能している。したがって、上述の有機EL装置1と同様に有機EL素子50が形成された後のフォトリソグラフィー工程、すなわち有機EL素子50を覆う保護層94の上面における成膜工程及びパターニング工程が低減されている。その結果、耐食性、耐熱性の低い有機EL素子50に加えられる負荷が低減されており、有機EL装置の信頼性の向上に寄与している。
また、図示するように、本実施形態の有機EL装置2は、狭義のカラーフィルター90すなわち画素領域42上のカラーフィルター90と、隔壁44と、が連続した透明着色層で構成されている。すなわち、隔壁44のみが別途形成されておらず、X方向に隣り合う画素領域42間に細かいパターンが形成されていない。そのためカラーフィルター90及び隔壁44の保護層94に対する密着性が向上しており、信頼性が向上している。
なお、本実施形態の有機EL装置2は、緑色画素電極52Gの外縁部の遮光性、すなわち緑色画素領域42Gを囲む環状の領域における遮光性が問題となる。上述したように緑色画素領域42Gを囲む環状の領域では、共振長の変動により緑色光よりも短波長側の光が強調される傾向がある。しかし、上述の図7に示すように緑色カラーフィルター90G(緑色着色層)は、赤色カラーフィルター90Rには若干劣るものの青色光に対して充分な遮光性を有している。そのため緑色画素46Gの性能には殆んど影響はない。そのため、本実施形態の有機EL装置2は、上述の効果と相まって、充分に低コスト化と信頼性の向上が達成されている。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態にかかる、電気光学装置としての有機EL装置について説明する。図11は、第3の実施形態にかかる有機EL装置3の画像表示領域100(図1参照)内における画素46、画素電極52の配置の態様とカラーフィルター90が形成される領域を示す模式平面図である。本実施形態にかかる有機EL装置3は、上述の有機EL装置1及び有機EL装置2と類似した構成を有しており、(広義の)カラーフィルター90及び隔壁44の構成のみが異なっている。そこで、共通する構成要素には同一の符号を付与し、説明は一部省略するとともに、回路図及びY方向の断面図は図示を省略する。また、本実施形態にかかる有機EL装置3のX方向における断面図は、図10に示す第2の実施形態にかかる有機EL装置2の断面図と略同一である。そこで、本実施形態の有機EL装置3の説明は、図11の模式平面図のみを用いて行う。
図11に示すように、有機EL装置3は、上述の各実施形態の有機EL装置と同様に、画像表示領域100内において規則的に形成された3原色に対応する3種類の画素46(R,G,B)を有している。各々の画素46は、上述の有機EL装置1の画素46と同様に反射層63(図4参照)と陰極56(図4参照)との間に光共振構造を有しており、画素電極52の層厚は射出する光(の色)に合せて形成されている。有機EL装置3において発光機能層54(図10参照)内で生じる白色光は、該光共振構造とカラーフィルター90により特定の波長範囲の光とされた後に射出される。各々の画素46は、画素電極52と、平面視で該画素電極内に収まる画素領域42を有している。隣り合う画素領域42の間隔は、X方向とY方向で同一である。したがって、遮光領域43の幅、すなわちX方向に延在する帯状の部分の幅とY方向に延在する帯状の部分の幅は同一となる。
図示するように、有機EL装置3のカラーフィルター90は、平面視で、Y方向に延在する帯状に形成されている。なお、本図におけるカラーフィルター90は広義のカラーフィルター90である。カラーフィルター90の幅すなわちX方向の寸法は、画素電極52のX方向のピッチ(本実施形態の有機EL装置3では略5μm)を超えている。そしてカラーフィルター90は、Y方向に延在する中心線が対応する画素電極52のY方向に延在する中心線と略一致するように形成されている。したがって、図11においてハッチングを施した領域、すなわちX方向に隣り合う画素電極52間の領域では、異なる色のカラーフィルター90が積層される。
したがって、有機EL装置3のX方向の断面図は、切断位置を問わず、図10に示す第2の実施形態にかかる有機EL装置2の断面図と略同一となる。すなわち、隔壁44(図10参照)の少なくとも一部は、互いに異なる色の2層のカラーフィルター90が積層されて形成されている。上述したようにカラーフィルター90は3原色光の何れかに相当する波長範囲の光を透過させ、他の波長範囲の光は吸収する機能を有している。したがって、異なる色の2層のカラーフィルター90が積層されてなる層は広い波長範囲の光に対して吸収性を有しており、高い遮光性を有している。
本実施形態の有機EL装置3は、カラーフィルター90が、画素電極52のX方向にピッチよりも広い幅を有する帯状のパターンの組み合わせで構成されている点に特徴がある。高精細なパターニングを実施しないため、パターニング工程の難易度がより一層低減されている。また、3種類(3色)のカラーフィルター90を同一形状にパターニングできるため、フォトマスクを3色で共通化できる。
そして上述したように、異なる色に対応する画素領域42間を隔てる隔壁44の少なくとも一部が2色のカラーフィルター90を積層して形成されているため、高い遮光性を有している。また、カラーフィルター90がY方向に延在する帯状の部分のみで構成されているため、密着性がより一層向上している。したがって、本実施形態の有機EL装置3は、表示品質及び信頼性を維持しつつより一層の低コスト化が達成されている。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態として、電気光学装置としての有機EL装置の製造方法について説明する。本実施形態の製造方法の対象は、上述の第1の実施形態にかかる有機EL装置1である。そして、本実施形態、及び後述する第5の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法は、カラーフィルター90の形成工程に特徴がある。素子層12を構成する駆動用TFT112(図4参照)及び有機EL素子50(図4参照)等の各要素は、公知の技術で形成される。そこで、本実施形態及び後述する第5の実施形態に関しては、保護層94が形成された段階から説明する。また、上述の第1の実施形態において説明した構成要素については、説明の記載を一部省略する。後述する第5の実施形態においても同様とする。
図12及び図13は、第4の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。上記の2図においては、上述の図5と同様に、素子基板10の表面から反射層63に至るまでの各要素が、素子層12(図4参照)として簡略化して図示されている。なお、上述の有機EL素子50を形成する工程が本実施形態における第1の工程である。したがって、本実施形態の説明は、第2の工程の説明から開始する。なお、第1の工程が実施された後、すなわち有機EL素子50の形成後、該有機EL素子の上面に平坦化層92と封止層93を積層して保護層94を形成する工程が実施されている。以下、工程順に説明する。
なお、本実施形態及び後述する第5の実施形態の説明に用いる図(図12〜図15)において、パターニングされた後の透明着色層(35,36,37)については、「44(90)」又は「90」の符号を付与している。
まず第2の工程として、図12(a)に示すように、画像表示領域100内を平面視で画素電極52に含まれる領域であり有機EL素子50が光を射出する領域である画素領域42と、該画素領域以外の領域である遮光領域43と、に区画する。そして画素領域42を、該画素領域から射出される光の色に合せて赤色画素領域42Rと緑色画素領域42Gと青色画素領域42Bとに区画する。
次に第3の工程として、赤色画素領域42Rと遮光領域43に赤色着色層35を形成する。まず、図12(b)に示すように、保護層94上の全面に赤色着色層35を形成する。赤色着色層35は、赤色の顔料すなわち波長が略610nm〜略750nmの範囲内の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収する材料が分散されたネガ型の感光性アクリルからなる層である。次に、該赤色着色層をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、赤色画素領域42R及び遮光領域43の2つの領域を除く領域から該赤色着色層を選択的に除去する。そして、選択的に残された赤色着色層35にポストベーク処理すなわち加熱処理を施して硬化させる。このようにして、図12(c)に示すように、上述の2つの領域にのみ赤色着色層35を残留させる。
上述したように、パターニングされた後の赤色着色層35には、「44(90)」又は「90」の符号を付与している。パターニングされた後の赤色着色層35は、上述の第1〜第3の実施形態における広義の赤色カラーフィルター90Rに相当する。赤色着色層35のうち、赤色画素領域42Rに残された部分は赤色カラーフィルター90Rとして機能する。そして、遮光領域43に残された部分は、該赤色着色層の単層で、或いは他の色の透明着色層と積層された状態で隔壁44として機能する。なお、フォトリソグラフィー法とは、対象となる薄膜に露光工程とエッチング工程を順に実施してパターニングする手法である。本実施形態では対象となる薄膜が感光性アクリルであるため、現像工程がエッチング工程を兼ねている。
次に第4の工程として、緑色画素領域42Gに緑色着色層36を形成し、青色画素領域42Bに青色着色層37を形成する。上述したように、緑色着色層36は波長が略500nm〜略560nmの範囲内の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収する材料が分散された層であり、青色着色層37は波長が略435nm〜略480nmの範囲内の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収する材料が分散された層である。
まず、図13(d)に示すように、保護層94上(及び先に形成された赤色カラーフィルター90R上)の全面に緑色着色層36を形成する。そして次に、該緑色着色層をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、緑色画素領域42G及び該緑色画素領域を囲む環状の領域の2つの領域を除く領域から該緑色着色層を選択的に除去する。そして、ポストベーク処理によりパターニングされた後の該緑色着色層を硬化させて、図13(e)に示すように上述の2つの領域に緑色着色層36を形成する。
なお、上述のパターニング時において、下層に形成されている赤色カラーフィルター90R及び隔壁44は既に硬化されているため、エッチング液(すなわち現像液)により損なわれることはない。
ここで上述の環状の領域とは、該当する画素領域42から連続し、かつ、隣り合う他の画素領域42には達しない領域である。したがって、緑色着色層36は、緑色画素領域42Gを平面視で含む島状の領域に残るようにパターニングされる。かかる残された緑色着色層36のうち、平面視で緑色画素領域42Gと重なる部分が、狭義の緑色カラーフィルター90Gとして機能する。そして、残された緑色着色層36のうちの緑色画素領域42Gを囲む環状の領域と重なる部分が、隔壁44として機能する。上記第3の工程において、緑色画素領域42Gの周囲には、該緑色画素領域の外周線に至るまで赤色着色層35が残されている。したがって、上述の環状の領域、すなわち緑色画素領域42Gを囲む遮光領域43には、下層の赤色着色層35と上層の緑色着色層36とからなる隔壁44が形成される。
次に、図13(f)に示すように保護層94上(及び先に形成された赤色カラーフィルター90R等の上)の全面に青色着色層37を形成する。そして図13(g)に示すように、該青色着色層をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、青色画素領域42B及び該青色画素領域を囲む環状の領域の2つの領域を除く領域から該青色着色層を選択的に除去する。すなわち、青色画素領域42B及び該青色画素領域を囲む環状の領域に青色着色層37を残す。そして、ポストベーク処理により、パターニングされた後の青色着色層37を硬化させる。パターニングされた後の青色着色層37のうち、平面視で青色画素領域42Bと重なる部分が、狭義の青色カラーフィルター90Bとして機能する。そして、残された青色着色層37のうちの青色画素領域42Bを囲む環状の領域と重なる部分が、隔壁44として機能する。上記第3の工程において、青色画素領域42Bの周囲には該青色画素領域の外周線に至るまで赤色着色層35が残されている。したがって、上述の環状の領域すなわち青色画素領域42Bを囲む遮光領域43には、下層の赤色着色層35と上層の青色着色層37とからなる隔壁44が形成される。
以上の工程により、各画素領域42(R,G,B)にはカラーフィルター90(R,G,B)が形成され、該画素領域を囲む遮光領域には、1層又は2層の透明着色層(35,36,37)が形成される。かかる透明着色層(35,36,37)が隔壁44として機能する。なお、赤色カラーフィルター90Rの形成後、緑色カラーフィルター90Gの形成と青色カラーフィルター90Bの形成は、どちらを先に実施してもかまない。
本実施形態の製造方法によれば、各々の画素領域42(R,G,B)にはカラーフィルター90(R,G,B)が形成され、隣り合う画素領域42間を隔てる平面視で格子状の遮光領域43には隔壁44が形成される。そして該隔壁のうち、緑色画素領域42Gを囲む環状の部分と青色画素領域42Bを囲む環状の部分は、2層の透明着色層が積層された態様となる。透明着色層は、特定の波長範囲の光以外の光を吸収する層である。したがって、かかる2層の透明着色層が積層された構造は高い遮光性、すなわち広い波長範囲の光を吸収する機能を有している。
本実施形態の製造方法であれば、かかる高い遮光性を有する隔壁44を遮光性材料層の成膜工程、及び該遮光性材料層のパターニング工程を実施することなく形成できる。すなわち、成膜工程及びフォトリソグラフィー工程における加熱処理及び湿式処理である現像処理等を実施することなく隔壁44を形成できる。したがって、カラーフィルター90と素子基板10との間に位置する有機EL素子50に対して上述の加熱処理等が与える影響を低減でき、信頼性の向上した有機EL装置を製造できる。また、成膜工程等の実施の回数を低減できるため、製造コストを低減しつつ、かかる信頼性の向上した有機EL装置を製造できる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態にかかる電気光学装置としての有機EL装置の製造方法について説明する。図14及び図15は、第5の実施形態にかかる有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。本実施形態の製造方法の対象は、上述の第2の実施形態にかかる有機EL装置2である。
上記2図においては、上述の図12、図13と同様に、素子基板10の表面から反射層63に至るまでの各要素を素子層12(図4参照)として簡略化して図示している。上述したように本実施形態の製造方法については、上述の第4の実施形態の製造方法の説明と同様に、有機EL素子50を形成する第1の工程の実施後、該有機EL素子の上面に保護層94が形成された段階から工程順に説明する。
まず第2の工程として、図14(a)に示すように、画像表示領域100内を画素電極52に含まれる領域であり有機EL素子50が光を射出する領域である画素領域42と、該画素領域以外の領域である遮光領域43と、に区画する。そして画素領域42を、該画素領域から射出される光の色に合せて赤色画素領域42Rと緑色画素領域42Gと青色画素領域42Bとに区画する。
次に第3の工程として、図9(a)に示す領域、すなわち赤色画素領域42R、及び、遮光領域43のうち赤色画素領域42Rに隣接する領域とY方向に延在する帯状の部分(Y方向に隣り合う画素領域42間を隔てる部分)の中央部分に、赤色着色層35を形成する。まず図14(b)に示すように、保護層94上の全面に赤色着色層35を形成する。そして該赤色着色層をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、図14(c)に示すように、上述の領域(図9(a)に示す領域)に赤色着色層35を残す。そして、残された赤色着色層35にポストベーク処理を行って硬化させる。かかる硬化された赤色着色層35のうち、赤色画素領域42Rと重なる部分が、(狭義の)赤色カラーフィルター90Rとして機能する。
次に第4の工程として、緑色画素領域42Gと遮光領域43のうち緑色画素領域42Gに隣接する領域に緑色着色層36を形成する。まず図15(d)に示すように、保護層94上(及び、先に形成された赤色カラーフィルター90R等の上)の全面に緑色着色層36を形成する。そして次に、緑色着色層36をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、図15(e)に示すように、上述の2つの領域以外にのみ緑色着色層36を残す。そして、残された緑色着色層36にポストベーク処理を行って、該緑色着色層を硬化させる。かかる硬化された緑色着色層36のうち、緑色画素領域42Gと重なる部分が、(狭義の)緑色カラーフィルター90Gとして機能する。そして、遮光領域43と重なる部分が隔壁44として機能する。
緑色着色層36を形成する領域は、図9(b)において示す広義の意味での緑色カラーフィルター90Gが形成されている領域である。具体的には、緑色画素領域42Gと該緑色画素領域を囲む環状とを合せた領域である。該環状の領域は、外縁部が最終的に他の色のカラーフィルター90と重なる領域である。すなわち、上述の外縁部は、平面視で青色画素領域42Bと対向する辺においては、後述する第5の工程において形成される(広義の)青色カラーフィルター90Bと重なる領域である。そして他の3辺においては、第3の工程で形成されている(広義の)赤色カラーフィルター90Rと重なる領域である。したがって図示するように、パターニングされた後の緑色着色層36は、赤色画素領域42Rと緑色画素領域42Gとの間の遮光領域43の中央において、先に形成されていた赤色着色層35の端部と重なり合う。
次に第5の工程として、青色画素領域42Bと遮光領域43のうち青色画素領域42Bに隣接する領域に青色着色層37を形成する。まず図15(f)に示すように、保護層94上(及び、先に形成された赤色カラーフィルター90R等の上)の全面に青色着色層37を形成する。そして次に、青色着色層37をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、図15(g)に示すように、上述の2つの領域以外にのみ青色着色層37を残す。そして、残された青色着色層37にポストベーク処理を行って硬化させる。かかる硬化された青色着色層37のうち、青色画素領域42Bと重なる部分が、(狭義の)青色カラーフィルター90Bとして機能する。そして、遮光領域43と重なる部分が隔壁44として機能する。
青色着色層37を形成する領域は、図9(c)において示す広義の青色カラーフィルター90Bが形成されている領域である。具体的には、青色画素領域42Bと該青色画素領域を囲む環状とを合せた領域である。該環状の領域は、外縁部が先に形成されている広義のカラーフィルター90と重なる領域である。すなわち、上述の外縁部は、平面視で緑色画素領域42Gと対向する辺においては、上述の第4の工程において形成された緑色着色層36すなわち広義の緑色カラーフィルター90Gと重なる領域である。そして他の3辺においては、第3の工程で形成された赤色着色層35すなわち広義の赤色カラーフィルター90Rと重なる領域である。したがって図示するように、パターニングされた後の青色着色層37は、赤色画素領域42Rと青色画素領域42Bとの間の遮光領域43の中央においては先に形成されていた赤色着色層35の端部と重なり合う。そして、緑色画素領域42Gと青色画素領域42Bとの間の遮光領域43の中央においては先に形成されていた緑色着色層36の端部と重なり合う。
以上の工程で、各々の画素領域42に該画素領域の射出する光の色に対応する(狭義の)カラーフィルター90(R,G,B)が形成される。そして、隣り合う該画素領域42を隔てる遮光領域43には隔壁44が形成される。
本実施形態の製造方法であれば、隔壁44を遮光性材料層の成膜工程、及び該遮光性材料層のパターニング工程を実施することなく形成できる。すなわち、成膜工程及びフォトリソグラフィー工程における加熱処理及び湿式処理である現像処理等を実施することなく隔壁44を形成できる。したがって、カラーフィルター90と素子基板10との間に位置する有機EL素子50に対して上述の加熱処理等が与える影響を低減でき、信頼性が向上した有機EL装置を製造できる。そして、有機EL装置の製造コストも低減できる。
また本実施形態の製造方法であれば、遮光領域43内においてカラーフィルター90の外縁部が互いに重なり合った隔壁44を形成できる。かかる構成の隔壁44は、先に形成されたカラーフィルター90の外縁部が後に形成されたカラーフィルター90の外縁部で覆われているため、密着性が向上している。したがって、カラーフィルター90及び隔壁44の信頼性も向上した有機EL装置を形成できる。
(電子機器)
図16は、上述の第1の実施形態の有機EL装置1を部品として組み込んだ種々の電子機器を示す図である。なお、上述の有機EL装置1の他に、第2の実施形態の有機EL装置2あるいは第3の実施形態の有機EL装置3を部品として用いることもできる。
図16(a)は電子機器としてのヘッドマウントディスプレイへの適用例を示す模式図である。ヘッドマウントディスプレイ260は、バンド261、光学系収納部262及び有機EL装置1を備えている。このように有機EL装置1は画像表示器として利用可能である。
図16(b)はリア型プロジェクターへの適用例を示す模式図である。リア型プロジェクター270は、筐体271に、合成光学系273、ミラー274、ミラー275、スクリーン276、及び有機EL装置1を備えている。このように有機EL装置1は画像表示器として利用可能である。
図16(c)はフロント型プロジェクター(モバイルミニプロジェクター)への適用例を示す模式図である。フロント型プロジェクター280は、筐体282に光学系281及び有機EL装置1を備え、画像をスクリーン283に表示可能になっている。なお、モバイルミニプロジェクターとして扱う場合、スクリーン283に代えて白い壁に映すようにすると、スクリーン283を省略することが可能となり、より持ち運び易いモバイルミニプロジェクターを提供することが可能となる。このように有機EL装置1は画像表示器として利用可能である。
上述したように、第1〜第3の実施形態にかかる有機EL装置1〜3はカラーフィルター90の形成に要するフォトリソグラフィー工程が低減されているため、低コスト化及び信頼性の向上が図られている。したがって、かかる有機EL装置1〜3を種々の電子機器に適用することで、低価格でかつ高品質な電子機器を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態は、上述の各実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
上述の各実施形態の有機EL装置(1〜3)において、反射層63は画素電極52毎にパターニングされている。しかし反射層63を第2のコンタクトホール68の近辺以外はパターニングせずに、第2の層間絶縁膜62上の略全面に形成する態様も可能である。このような態様であれば、画素領域42と遮光領域43との間の段差を低減できる。その結果、カラーフィルター90の層厚の均一性を向上でき、有機EL装置の表示品質を向上できる。
(変形例2)
上述の各実施形態の有機EL装置(1〜3)において、有機EL素子50(具体的には陰極56)とカラーフィルター90との間に形成される保護層94は、有機EL素子50側から順にアクリル等の有機材料からなる平坦化層92とSiOn等の無機材料からなる封止層93とを積層して形成されている。しかし保護層94の構成は、かかる2層の積層体に限定されるものではない。例えば、平坦化層92と陰極56の間に無機材料からなる層をさらに形成する態様も可能である。かかる構成であれば封止性等を向上でき、有機EL装置の信頼性を向上できる。
また封止層93を、CVD等の真空成膜法で形成した層とウェット成膜法で形成した層との積層体としてもよい。平坦性が向上するため、カラーフィルター90の層厚の均一性を向上でき表示品質を向上できる。
(変形例3)
上述の各実施形態の有機EL装置(1〜3)において、画素電極52と反射層63は別個に形成されている。しかし、画素電極52に反射層を兼ねさせる構成も可能である。そのような構成であれば成膜工程及びパターニング工程を少なくとも1回ずつは低減できるため、製造コストを低減できる。
1…第1の実施形態の有機EL装置、2…第2の実施形態の有機EL装置、3…第3の実施形態の有機EL装置、10…素子基板、11…対向基板、12…素子層、35…赤色着色層、36…緑色着色層、37…青色着色層、42…画素領域、42B…青色画素領域、42G…緑色画素領域、42R…赤色画素領域、43…遮光領域、44…隔壁、46…画素、46B…青色画素、46G…緑色画素、46R…赤色画素、50…有機EL素子、52…第1電極としての画素電極、52B…青色画素電極、52G…緑色画素電極、52R…赤色画素電極、54…発光機能層、56…第2電極としての陰極、61…第1の層間絶縁膜、62…第2の層間絶縁膜、63…反射層、64…反射層保護膜、67…第1のコンタクトホール、68…第2のコンタクトホール、71…半導体層、72…チャネル領域、73…ソース領域、74…ドレイン領域、75…ゲート電極、77…ソース電極、78…ドレイン電極、79…ゲート絶縁膜、80…段差領域、81…第1の段差領域、82…第の段差領域、90…カラーフィルター、90B…青色カラーフィルター、90G…緑色カラーフィルター、90R…赤色カラーフィルター、92…平坦化層、93…封止層、94…保護層、95…オーバーコート層、96…充填層、100…画像表示領域、102…走査線、104…信号線、106…電源供給線、108…スイッチング用TFT、110…保持容量、112…駆動用TFT、120…走査線駆動回路、130…信号線駆動回路、140…同期信号線、260…ヘッドマウントディスプレイ、261…バンド、262…光学系収納部、270…リア型プロジェクター、271…筐体、273…合成光学系、274…ミラー、275…ミラー、276…スクリーン、280…フロント型プロジェクター、281…光学系、282…筐体、283…スクリーン。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された、第1電極と発光機能層と透明導電性を有する第2電極とを有し前記第2電極側に光を射出する有機EL素子と、
    前記有機EL素子が光を射出する領域である画素領域において前記第2電極側に形成されたカラーフィルターと、
    前記画素領域以外の領域である遮光領域に形成された隔壁と、
    を有する有機EL装置であって、
    前記カラーフィルターは、赤色光を透過させる赤色カラーフィルターと緑色光を透過させる緑色カラーフィルターと青色光を透過させる青色カラーフィルターとの3色のカラーフィルターのいずれかであり、
    前記3色のカラーフィルターのうちの少なくとも1色の前記カラーフィルターが前記隔壁の少なくとも一部を構成し
    前記隔壁の少なくとも前記基板側は、前記赤色カラーフィルターで構成されていることを特徴とする有機EL装置。
  2. 請求項に記載の有機EL装置であって、
    前記発光機能層は白色光を発光する発光機能層であり、
    前記第2電極は半透過反射性材料からなり、
    前記基板と前記発光機能層との間には反射層が形成されており、
    前記第2電極と前記反射層との間には光共振構造が形成されていることを特徴とする有機EL装置。
  3. 請求項1又は2に記載の有機EL装置であって、
    前記有機EL素子と前記カラーフィルターとの間には無機材料層を含む保護層が形成されていることを特徴とする有機EL装置。
  4. 請求項に記載の有機EL装置であって、
    前記保護層は、前記有機EL素子側に形成された有機材料からなる平坦化層と前記カラーフィルター側に形成された無機材料層とを含む層であることを特徴とする有機EL装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の有機EL装置を備えることを特徴とする電子機器。
  6. 基板上の画像表示領域に、島状の第1電極と発光機能層と透明導電性材料からなる第2電極とを順に積層して有機EL素子を形成する第1の工程と、
    前記画像表示領域を、平面視で前記第1電極に含まれる画素領域と前記画素領域以外の領域である遮光領域に区画して、さらに前記画素領域を赤色画素領域と緑色画素領域と青色画素領域との3種類の画素領域に区画する第2の工程と、
    前記赤色画素領域と前記遮光領域に赤色着色層を形成する第3の工程と、
    前記緑色画素領域に緑色着色層を形成し、かつ、前記青色画素領域に青色着色層を形成する第4の工程と、
    を記載の順に実施することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  7. 請求項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記第4の工程は、前記緑色画素領域と該緑色画素領域を囲む環状の領域に前記緑色着色層を形成し、かつ、前記青色画素領域と該青色画素領域を囲む環状の領域に前記青色着色層を形成する工程であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  8. 基板上の画像表示領域に、島状の第1電極と発光機能層と透明導電性材料からなる第2電極とを順に積層して有機EL素子を形成する第1の工程と、
    前記画像表示領域を、平面視で前記第1電極に含まれる画素領域と前記画素領域以外の領域である遮光領域に区画し、さらに前記画素領域を赤色画素領域と緑色画素領域と青色画素領域との3種類の画素領域に区画する第2の工程と、
    前記赤色画素領域と前記遮光領域のうち前記赤色画素領域に隣接する領域に赤色着色層を形成する第3の工程と、
    前記緑色画素領域と前記遮光領域のうち前記緑色画素領域に隣接する領域に緑色着色層を形成する第4の工程と、
    前記青色画素領域と前記遮光領域のうち前記青色画素領域に隣接する領域に青色着色層を形成する第5の工程と、
    を記載の順に実施する有機EL装置の製造方法であって、
    前記第3の工程は、前記赤色画素領域と前記遮光領域のうち前記赤色画素領域に隣接する領域、及び、前記第4の工程で前記緑色着色層が形成されずかつ前記第5の工程で前記青色着色層が形成されない領域、に前記赤色着色層を形成する工程であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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