JP4858054B2 - 発光装置および電子機器 - Google Patents

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本発明は、OLED(Organic Light Emitting Diode)に代表される発光素子を備えた発光装置と、この発光装置を備えた電子機器に関する。
特許文献1には、複数のOLED、カラーフィルタおよび回折格子を備えた発光装置が記載されている。この発光装置は、いわゆるボトムエミッション型の発光装置であり、透明な基板上に形成されたOLEDからの光は、基板を透過し、次にカラーフィルタを透過し、最後に回折格子を透過して出射する。
特開2004−119117号公報
カラーフィルタを有する発光装置の光出射面を斜めから眺めると視差が生じる。上記の発光装置では、厚い基板を介してOLEDとカラーフィルタとが対峙するから、大きな視差が生じる虞がある。大きな視差が生じると、出射光の像が暗くなり、著しい場合には、あるOLEDからの光が隣のOLEDに対応するカラーフィルタを透過して色ずれが生じてしまう。
本発明は、上述した背景に基づいてなされたものであり、カラーフィルタまたは色変換層を備え、その光出射面を斜めから眺めた場合に生じる視差を小さく抑えることのできる発光装置と、この発光素子を備える電子機器を提供することを解決課題とする。
本発明に係る発光装置は、基板と、前記基板上に配列され、光を放出する発光層を有する複数の発光素子と、前記複数の発光素子上に配置され、前記複数の発光素子にそれぞれ重なる複数のカラーフィルタと、前記複数のカラーフィルタ上に設けられ、格子ピッチが異なる複数の部分を有する回折格子とを備え、前記複数の発光素子から発せられた光を前記基板と反対側から射出し、前記回折格子の各部分における格子ピッチが、当該部分に重なるカラーフィルタからの出射光の主波長に応じて相異なるように最適化されていることにより、前記発光素子の各々から放出された前記光の取り出し効率が最大化されている、ことを特徴とする。以降、この発光装置を「第1発光装置」と称する。
発光素子としては、有機EL(Electro Luminescent)素子すなわちOLED(Organic Light Emitting Diode)や、無機EL素子を例示することができる。複数のカラーフィルタまたは複数の色変換部の各々に重なる回折格子としては、複数のカラーフィルタまたは複数の色変換部の全てに重なる一つの回折光学素子や、複数のカラーフィルタまたは複数の色変換部の各々に重なる複数の回折光学素子を例示することができる。
第1発光装置では、発光素子とカラーフィルタまたは色変換部との間に基板を挟まずに済む。また、第1発光装置では、回折層が色調整層上に設けられているから、回折層を色調整層と複数の発光素子との間に設ける構成に比較して、発光素子とカラーフィルタまたは色変換部との距離を短くなる。よって、第1発光装置によれば、その光出射面を斜めから眺めた場合に生じる視差を小さく抑えることができる。また、第1発光装置は、回折格子の各部分における格子ピッチが最適化されているから、発光素子から発せられた光の取り出し効率を向上させることができる。
第1発光装置において、生じる視差を十分に小さく抑制するために、前記複数のカラーフィルタまたは複数の色変換部の各々は、前記複数の発光素子の発光層のうち当該カラーフィルタまたは色変換部に重なる発光層のみに重なっており、前記複数の発光素子の各々の発光層と当該発光素子の発光層に重なるカラーフィルタまたは色変換部との距離は、当該発光素子から発せられて前記色調整層に到達する光に当該発光素子から当該カラーフィルタまたは色変換部とは異なるカラーフィルタまたは色変換部に反射を経ずに到達する光が含まれない距離である、ようにしてもよい。この距離は、一般的な仕様の発光装置では、発光素子の開口の短軸方向の径よりも短く、具体的には、1マイクロメートル以上かつ30マイクロメートルであり、好ましくは1マイクロメートル以上15マイクロメートル未満である。
上記の各発光装置において、出射光により結ばれる像のぼけを低減するために、前記複数のカラーフィルタまたは複数の色変換部の各々と前記回折格子の当該カラーフィルタまたは色変換部に重なる部分との距離を、当該部分の0次光の像からの1次光および−1次光の像のずれ量がそれぞれ前記複数のカラーフィルタまたは前記複数の色変換部の間隔の半分未満となる距離としてもよい。この距離は、一般的な仕様の発光装置では、1マイクロメートル以上かつ100マイクロメートル未満である。
上記の発光装置において、前記複数の発光素子を覆う薄膜封止層を備え、前記色調整層は、前記薄膜封止層上への成膜によって形成される、ようにしてもよい。この発光装置では、色調整層の厚みを薄くすることが容易となり、よって、基板上の複数の発光素子に重ねて基板上に色調整層が位置し、その上に回折層が位置する構成を採ることが容易となる。
本発明に係る電子機器は、上記の発光装置のいずれか1つを有する。したがって、上述した各種効果に起因した効果を奏する。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を説明する。なお、図面においては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。本実施の形態の説明においては、画素を構成するドットに関連する符号に添え字「R」,「G」,「B」を用いることがある。これらの添え字は、関連するドットの発光色(赤、緑、青)をそれぞれ表している。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフルカラー発光型の発光装置(有機EL装置)1の一部を示す断面図である。図2は、発光装置1の一部を示す概略平面図である。図2において、発光層が占める領域にはハッチングを施してある。発光装置1は、縦横が66.75mm×50mmの長方形の表示領域を有する。この表示領域内に320×240=76800個の画素がマトリクス状に配列されている。各画素は一組のドット(発光色が赤色のドット、緑色のドットおよび青色のドット)から構成されている。以上の構成は、携帯電話機の表示装置として用いられる発光装置に求められる一般的な仕様に応じたものである。各ドットは一つの発光素子(OLED)11を有する。図においては、一つの画素に対応する一組の発光素子11R,11G,11Bのみを例示する。
発光装置1は、各発光素子11から発せられた光を基板10と反対側から射出する、いわゆるトップエミッション型の発光装置である。したがって、基板10としては、ガラス基板の他に、シリコン基板、セラミックス基板、金属基板、プラスチック基板、プラスチックフィルム基板等、公知の様々な基板を採用可能である。基板10上には、光反射層12が形成されている。光反射層12は、後述の対向電極15との間で発光素子11から発せられた発光主波長の光を共振させてその光強度を大きくするためのものであり、反射率が高い材料、例えばアルミニウム、銀またはこれらの一方または両方を含む合金から形成されている。光反射層12は、発光素子11R,11G,11Bの各々の下に配置されている。
発光素子11は、透明な基板側電極14と、基板側電極14よりも基板10から離れており基板側電極14に対向する半透明な対向電極15と、基板側電極14と対向電極15の間に介在して光を放出する発光層16とを有する。各発光素子11の発光層16が放出する光の主波長、すなわち各発光素子11の発光主波長は、当該発光素子11を含むドットの発光色に応じて定められている。対向電極15は、複数の発光素子11に共通の共通電極である。この実施の形態では、基板側電極14が陽極であって対向電極15が陰極であるが、逆に基板側電極14が陰極であって対向電極15が陽極でもよい。
基板10および光反射層12上には、光反射層12の全域に重ねて、基板側電極14が形成されている。基板側電極14R,14G,14Bは、例えば、ITO(indium tin oxide)、IZO(登録商標)(indium zinc oxide)、または二酸化亜鉛ZnOのような光透過性を有する酸化導電材料から形成されている。陽極である基板側電極14には、発光素子11を駆動するための電流が供給される。この電流を供給するための配線や回路素子(例えばTFT(Thin Film Transistor))を基板10上に設けてもよい。基板側電極14と発光層16の間には、正孔注入層17が配置されている。発光素子11の構成要素として、これら以外に、正孔輸送層、電子ブロック層、電子輸送層、電子注入層、正孔ブロック層を形成してもよい。
発光層16および正孔注入層17は、いずれも、低分子材料で成膜されてもよいし、高分子材料で成膜されてもよい。低分子材料を用いた成膜には、蒸着法や塗布法が好適である。高分子材料を用いた成膜には、塗布法が好適である。塗布法としては、インクジェット法や、印刷法、ディスペンサを用いた方法などがある。ところで、発光層16R,16G,16Bの形成材料は互いに相違している。したがって、発光層16の形成には、ドット毎の塗り分けが容易なインクジェット法が最適である。
光反射層12と対向電極15との間に挟まれる、基板側電極14、発光層16および正孔注入層17の各厚みは、各発光素子11の発光主波長の光強度をできるだけ大きくすることができる共振長を実現できるように定められている。具体的には、基板側電極14の厚みが発光素子11の発光主波長に応じた厚みに最適化されており、各発光素子11において発光層16の厚みや正孔注入層17の厚みが最適化されている。
対向電極15は、ハーフミラーであり、電子を注入しやすいように、仕事関数が低い材料によって形成される。具体的には、例えば、厚みが5nm程度の極めて薄いカルシウム層上にITOを成膜して構成される。ITOの成膜は、導電性の確保を目的としたものである。対向電極15は、発光層16での発光に起因する放出光の一部を透過させ、他の一部を反射する。
基板10上には、ドット隔壁18が形成されている。ドット隔壁18は、基板側電極14の上面の一部(発光素子11の開口111)が露出するように、基板10および基板側電極14を覆っている。各発光素子11の開口111の短軸方向の径は、約30μmである。発光層16は発光素子11毎に隔離されており、発光素子11はドット隔壁18および基板側電極14に限定される領域に形成されている。対向電極15は、複数の発光層16のみならず、複数の発光層16間のドット隔壁18をも覆っている。
対向電極15上には薄膜封止層19が形成されている。薄膜封止層19は、全ての発光素子11を外気(空気や水分)から保護するためのものであり、全ての発光素子11をそれぞれ覆う3層の薄膜を積層して構成されている。薄膜封止層19の、各発光素子11に重なる部分の厚みは、発光装置1の光出射面を斜めから眺めた場合に生じる視差を小さく抑えるためには1μm以上かつ25μm以下でなければならず、望ましくは1μm以上かつ10μm以下であり、本実施の形態では約5.7μmである。3層の薄膜とは、対向電極15上に形成された電極保護膜191、電極保護膜191上に形成された有機緩衝膜192、有機緩衝膜192上に形成されたガスバリア膜193である。
電極保護膜191は、対向電極15の保護や、有機緩衝膜192の形成の容易化を目的としたものであり、対向電極15を覆って延在し、窒酸化珪素で形成されており、その厚みは、約200nmである。電極保護膜191の形成には、例えば蒸着法を採用可能である。電極保護膜191の形成材料として、窒酸化珪素以外の珪素窒化物や無機酸化物を採用してもよい。
有機緩衝膜192は、ドット隔壁18の形状の影響によりドット毎に生じる電極保護膜191の段差を埋め、ガスバリア膜193における応力集中を抑制するためのものであり、エポキシ樹脂で形成されており、その上面は平坦になっている。発光素子11上の有機緩衝膜192の厚みは約5000nmである。有機緩衝膜192は、電極保護膜191の中央部分に重なっており、電極保護膜191の端に重なっていない。有機緩衝膜192の形成には、例えば蒸着法や塗布法を採用可能である。有機緩衝膜192の形成材料として、エポキシ樹脂以外の有機材料を採用してもよい。
ガスバリア膜193は、外気の浸入を防ぐためのものであり、電極保護膜191および有機緩衝膜192を覆って延在し、窒酸化珪素で形成されており、その厚みは、約500nmである。ガスバリア膜193の形成には、例えば蒸着法を採用可能である。ガスバリア膜193の形成材料として、窒酸化珪素以外の珪素窒化物や無機酸化物を採用してもよい。
薄膜封止層19(ガスバリア膜193)上には、全ての発光素子11を覆うように、CF(カラーフィルタ)層20が形成されている。CF層20は、ガスバリア膜193上への成膜によって形成され、多数の貫通孔が形成された層状のCF隔壁201と、多数の貫通孔をそれぞれ充たす多数のCF202とを有する。各CF202はドットを構成している。各ドットの短軸方向の径は約50μmであり、複数のドッドの近端間の距離であるドット間隔は約20μmである。
CF隔壁201において、多数の貫通孔は、マトリクス状に配置されている。CF隔壁201は、ガスバリア膜193上に遮光性の材料で成膜して形成される。この成膜には、LITI(Laser Induced Thermal Imaging)法を採用可能である。CF隔壁201の色は、コントラストの向上の観点から、黒色などの暗色になっている。つまり、CF層20は、各発光素子11からの放出光を分離するための層である。
CF隔壁201の貫通孔は、発光素子11毎に形成されている。各貫通孔すなわち各CF202は、複数の発光素子11の開口111のうち対応する発光素子11の開口111のみに、当該開口111の全域にわたって重なっている。各CF202の透過波長特性は、当該CF202を含むドットの発光色の光を主に透過させる特性となっている。具体的には、CF202Rの主に赤色光(R光)を、CF202Gは主に緑色光(G光)を、CF202Bは主に青色光(B光)を透過させる。つまり、CF層20は、各ドットの発光色を調整する色調整層である。
複数の発光素子11の各々の発光層16と当該発光素子11の発光層16に重なるCF202との距離は、発光装置1の光出射面を斜めから眺めた場合に生じる視差を十分に小さく抑制するために、当該発光素子11から発せられてCF層20に到達する光に当該発光素子11から当該CF202とは異なるCF202に反射を経ずに到達する光が含まれないように定められるべきである。このように定めれば、ある発光素子11からの光が隣の発光素子11に対応するCF202を透過する可能性が極めて低くなるから、十分に高い確率で色ずれを防止することができる。上記の距離は、一般的な仕様においては、1μm以上かつ30μm未満、すなわち1μm以上かつ当該発光素子11の開口111の短軸方向の径未満であり、好ましくは1μm以上かつ15μm未満である。発光装置1では、上記の距離が約5.705μmであるから、十分に高い確率で色ずれを防止することができる。
各CF202は、インクジェット法により形成される。すなわち、CF隔壁201の貫通孔内に、対応する発光素子11の発光色に応じたCFインクを吐出し、吐出されたCFインクを乾燥させて形成される。なお、CF層20の形成にLITI法を採用することも可能である。
CF層20の上面には、回折フィルム21が貼り付けられている。回折フィルム21は、発光素子11から発せられた光を回折させてその取り出し効率を向上させるための回折層である。回折フィルム21の上面側の部分は、全てのCF202の全域に重なる回折格子となっている。この回折格子を形成するために、回折フィルム21の上面側には回折構造が刻み込まれている。回折フィルム21の形成方法としてはナノインプリントを採用可能であり、回折フィルム21の形成材料としては硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を採用可能である。
上記の回折構造は、回折格子の格子ピッチが、CF202Rを覆う部分HRではCF202Rの透過光の主波長に最適化された距離(0.9μm)、発光素子11Gを覆う部分HGではCF202Gの透過光の主波長に最適化された距離(0.77μm)、発光素子11Bを覆う部分HBではCF202Bの透過光の主波長に最適化された距離(0.68μm)となるようにパターニングされている。また、回折フィルム21のCF層20への貼り付けでは、回折格子の部分HRがCF202Rの全域に重なり、部分HGがCF202Gの全域に重なり、部分HBがCF202Bの全域に重なるように位置合わせが行われる。
ここで、回折格子の部分と当該部分に重なるCF202との距離について説明する。発光装置1を変形し、この距離を長くすると、回折格子の0次光の像と1次光および−1次光の像とが大きくずれる。このずれが大きいと、像がドット間で重なってぼけてしまう。そこで、発光装置1では、回折格子の各部分と当該部分に重なるCF202との距離を、当該部分の0次光の像からの1次光および−1次光の像のずれ量がそれぞれドット間隔(約20μm)の半分未満となる距離となるように定めてある。この距離は、一般的な仕様においては1μm以上かつ100μm未満であり、発光装置1でも、この範囲内にある。このため、発光装置1によれば、出射光により結ばれる像のぼけを低減することができる。
また、発光装置1では、発光素子11とCF202との間に基板10を挟まずに済む。また、発光装置1では、回折フィルム21がCF層20上に設けられているから、回折フィルム21をCF層20と基板10との間に設ける構成に比較して、発光素子11とCF202との距離が短くなる。よって、発光装置1によれば、発光素子11とCF202との距離を短縮することができる。よって、発光装置1によれば、発光装置1の光出射面を斜めから眺めた場合に生じる視差を小さく抑えることができる。このことは、発光装置1の光出射面を斜めから眺めた場合の、出射光の像の明るさの維持や色ずれの防止に寄与する。なお、上記の距離の具体的な値については、前述の通りである。
また、発光装置1は、発光素子11から発せられた光を回折させてその取り出し効率を向上させるための回折層として回折フィルム21を備えており、回折フィルム21の回折格子の各部分における格子ピッチは、当該部分に覆われるCF202の透過光の主波長に最適化されている。したがって、発光装置1によれば、各発光素子11から発せられた光の取り出し効率を向上させることができる。実際、発光装置1における各発光素子11の正面での明るさは、発光装置1から回折フィルム21を取り除いた構成における各発光素子11の正面での明るさの約1.8倍となった。
また、発光装置1では、CF層20が薄膜封止層19上への成膜によって形成されるから、CF層20の厚みを薄くすることが容易となり、基板10上の複数の発光素子11に重ねて基板10上にCF層20が位置し、その上に回折フィルム21が位置する構成を採ることが容易となる。これには、複数の発光素子11の封止に、封止基板ではなく薄膜封止層19を用いたことも寄与している。
<第2の実施の形態>
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るフルカラー発光型の発光装置(有機EL装置)2の一部を示す断面図である。図4は、発光装置2の一部を示す概略平面図である。図4において、発光層が占める領域にはハッチングを施してある。発光装置2は、発光装置1と同様の構成、形状および寸法を有する。ただし、発光装置2では、全ての発光素子31の発光色が同一である。
発光素子31は、発光素子11と同様の構成、形状および寸法を有する。発光素子31を構成する基板側電極32、対向電極33、発光層34および正孔注入層35は、発光素子11の各部と同様の構成、形状および寸法を有する。ただし、発光層34および正孔注入層35は、それぞれ、全ての発光素子31にわたって延在している。したがって、発光層34および正孔注入層35の形成にはスピンコート法をも採用可能であり、また、対向電極33は発光素子31間ではドット隔壁36に接触しない。また、対向電極33は、3つの層を有する。第1の層は、厚みが約1nmであり、弗化リチウムで形成されている。第2の層は、厚みが約5nmであり、マグネシウム銀で形成されている。第3の層は、ITOを成膜して形成されている。
ドット隔壁36は、基板側電極32の上面の一部(発光素子31の開口311)が露出するように、基板10および基板側電極32を覆っている。発光素子31はドット隔壁36および基板側電極32に限定される領域に形成されている。各発光素子31の開口311は、発光素子11の開口111と同様の形状および寸法を有する。
対向電極33上には薄膜封止層37が形成されている。薄膜封止層37は、薄膜封止層19と同様の構成を有する。薄膜封止層37を構成する電極保護膜371、有機緩衝膜372およびガスバリア膜373は、各発光素子31上において、電極保護膜191、有機緩衝膜192およびガスバリア膜193と同様の厚みを有する。また、発光装置2の薄膜封止層37より上の層の構成、形状および寸法は、発光装置1に準じている。
上述した発光装置2によれば、発光装置1と同様の効果を得ることができる。
<変形例>
本発明の範囲は上述した実施の形態に限定されない。本発明の範囲には、例えば、以下に列挙する変形例も含まれる。
回折フィルム21の回折格子の格子ピッチを、全ての発光素子11にわたって一様としてもよい。この場合でも、複数の発光素子11のうち特定色の発光素子11(例えば発光素子11R)の光の取り出し効率を向上させることは可能である。
CF層20上に回折層を形成してから、このCF層20をガスバリア膜193の上面に貼り付けるようにしてもよい。この貼り付けでは、CF202Rが発光素子11Rを覆い、CF202Gが発光素子11Gを覆い、CF202Bが発光素子11Bを覆うように位置合わせが行われる。CF層20上への回折層の形成方法としては、ナノインプリントと同様の方法を採用可能である。具体的には、例えば、回折層の形成材料として硬化性樹脂を採用する場合には、CF層20上に硬化性樹脂を塗布し、これに回折格子の原版(例えば金型)を押し当て、加熱あるいは紫外線を照射して硬化させる方法を採用可能である。
回折フィルム21上に円偏光板を配置してもよい。こうすることにより、各発光素子11から発せられた光の取り出し効率が向上するとともに、発光装置の光出射面における外光の反射を減ずることができる。
CF層20が有するCFの種類を2種類以下としてもよい。このような発光装置の用途としては、マルチカラー型の表示装置や、電子写真方式の画像形成装置において感光体ドラム等の像担持体に光を照射して潜像を形成する光ヘッドを例示することができる。
CF202を有するCF層20に代えて色変換部を有する色変換層を備える構成としてもよい。この場合、色変換層が色調整層として機能し、各色変換部がドットを構成することになる。
薄膜封止層を、1層の薄膜または2層の薄膜あるいは4層以上の薄膜で構成してもよい。また、発光素子はOLEDに限らない。例えば、無機EL素子であってもよい。
<応用例>
次に、上述した各発光装置を適用した電子機器について説明する。
図5は、上述した各発光装置を表示装置として採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置2003と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
図6は、上述した各発光装置を表示装置として採用した携帯電話機の構成を示す図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに表示装置3003を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、表示装置3003に表示される画面がスクロールされる。
図7は、上述した各発光装置を表示装置として採用した携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す図である。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置4003を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が表示装置4003に表示される。
本発明に係る発光装置が適用される電子機器としては、図5から図7に示したもののほか、テレビやビデオカメラ等の映像を表示可能な機器や、電子写真方式の画像形成装置が挙げられる。
本発明の第1の実施の形態に係るフルカラー発光型の発光装置1の一部を示す断面図である。 発光装置1の一部を示す概略平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るフルカラー発光型の発光装置2の一部を示す断面図である。 発光装置2の一部を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態に係る各発光装置を表示装置として採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る各発光装置を表示装置として採用した携帯電話機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る各発光装置を表示装置として採用した携帯情報端末の構成を示す図である。
符号の説明
1,2…発光装置、10…基板、11(11R,11G,11B),31(31R,31G,31B)…発光素子、111(111R,111G,111B),311(311R,311G,311B)…開口、16(16R,16G,16B),34…発光層、18,36…ドット隔壁、19,37…薄膜封止層、20…CF層(色調整層)、2000…パーソナルコンピュータ(電子機器)、201…CF隔壁、202(202R,202G,202B)…CF、21…回折フィルム(回折層)、3000…携帯電話機(電子機器)、4000…携帯情報端末(電子機器)。

Claims (3)

  1. 基板と、
    前記基板上に配列され、光を放出する発光層を有する複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子上に配置され、前記複数の発光素子の発光層にそれぞれ重なる複数のカラーフィルタと
    前記複数のカラーフィルタ上に設けられ、格子ピッチが異なる複数の部分を有する回折格子とを備え、
    前記複数の発光素子から発せられた光を前記基板と反対側から射出し、
    前記回折格子の各部分における格子ピッチが、当該部分に重なるカラーフィルタからの出射光の主波長に応じて相異なるように最適化されていることにより、前記発光素子の各々から放出された前記光の取り出し効率が最大化されている、
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 前記複数の発光素子を覆う薄膜封止層を備え、
    前記複数のカラーフィルタは、前記薄膜封止層上への成膜によって形成される、
    ことを特徴とする請求項に記載の発光装置。
  3. 請求項1または2に記載の発光装置を備える、
    ことを特徴とする電子機器。
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