JP5455548B2 - サブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法および装置 - Google Patents

サブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、冷凍装置を駆動する専用のエンジン(サブエンジン)を備えているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法および装置に関するものである。
冷凍車両や大型バス等に適用される冷凍・空調装置(以下、単に冷凍装置と称する。)において、冷凍装置の圧縮機を駆動する専用のエンジン(以下、サブエンジンという。)を備えているものがある。このサブエンジンを駆動して冷凍装置を運転する場合、一般にサブエンジンを始動する一定時間(例えば、15秒)前から電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給し、更にグロープラグに通電した後、スタータに通電してサブエンジンをクランキングし、サブエンジンを始動動作させている。
このクランキングは、サブエンジンの回転数が規定回転数(例えば、500rpm)に到達するまではスタータによりサブエンジンを強制回転させ、サブエンジンが規定回転数に到達するか、もしくは所定時間(例えば、10秒)が経過し、スタータおよびグロープラグへの通電が停止された後、規定の定格回転数(例えば、1500rpm)の到達するまで、数回繰り返される。この間、電動式燃料ポンプに対する通電は延長されるようになっている。
一方、特許文献1には、内燃機関の燃料供給装置において、制御手段に起動信号が入力されたとき、燃料ポンプを作動させるとともに、インジェクタを開放してデリバリパイプ内のエア抜きを行い、燃料を所定位置まで供給するようにしたものが提示されている。同様に、特許文献2には、燃料タンクから各燃料噴射弁までの燃料供給系の空気抜きを燃料噴射弁の開弁動作と燃料ポンプの燃料供給動作とを利用して実施する装置にあって、燃料供給系の空気抜きが完了しているか否かを判定し、未完と判定されたとき、複数の燃料噴射弁を同期間開弁動作させると共に、燃料ポンプをその開弁動作に応じて作動させ、燃料供給系の空気抜きを実施する制御手段を備えたものが提示されている。
更に、特許文献3には、車両走行中に始動及び停止が行われる内燃機関に適用されて電動モータにより駆動される燃料ポンプの制御装置において、車両走行中には内燃機関の運転状態にかかわらず電動モータへの通電を継続するようにし、電動モータへの通電開始の頻度を低減することにより、電動モータに流れる突入電流の発生頻度を下げ、燃料ポンプの耐久性を向上させるようにしたものが提示されている。
特開平9−151827号公報(図1−2参照) 特開2006−170018号公報(図1−4参照) 特開2007−224822号公報(図1−3参照)
しかしながら、上記した従来のものでは、燃料がサブエンジン側に十分に届いていない状態から始動した場合、電動式燃料ポンプへの通電時間が不足し、サブエンジン側に十分燃料が届かないため、サブエンジンが始動するまでに数回クランキングを繰り返す必要があった。つまり、車両に対する設置の都合上から燃料ホースの引廻しが長くなっていた場合、架装後、最初のエンジン始動時、燃料が十分に届かないことがあり、また、燃料フィルタを交換することにより燃料が空にされた場合、燃料フィルタ内に燃料が満たされるまでに時間がかかり、燃料が届かないことがある。更に、燃料タンクが空(ガス欠)であったり、燃料系統内のエアが抜けず、それが噛み込まれたりして燃料が十分に届かないこともあり、クランキング時間が長くなるという問題があった。
このような場合、クランキングが数回繰り返されることになるため、エンジンスタータが早期に消耗したり、ユーザが故障と間違えたりするといった問題があるほか、無駄に電力を消費したり、バッテリが早期に劣化したり、あるいは過放電によりバッテリ上がりとなって、そのまま冷凍装置が運転不能となることもあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、燃料がサブエンジン側に届き難く、始動し難い条件下でのサブエンジンの始動性を改善し、始動時間を可及的に短くすることができるサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法および装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法および装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法は、冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後にスタータに通電して始動動作を開始させ、かかる動作で始動を開始した場合、前記サブエンジンの回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数に比べ所定回転数だけ高い第2規定回転数に到達したか否かで前記スタータへの通電停止の可否を判定するとともに、前記スタータへの通電時間を通常の始動動作時に比べ所定時間だけ長くすることを特徴とする。
本発明によれば、サブエンジンの始動時、サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、その延長時間が経過後に始動動作を開始させ、かかる動作で始動を開始した場合、サブエンジンの回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数に比べ所定回転数だけ高い第2規定回転数に到達したか否かでスタータへの通電停止の可否を判定するとともに、スタータへの通電時間を通常の始動動作時に比べ所定時間だけ長くするようにしているため、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件下では、あらかじめ電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、サブエンジン側に十分燃料を供給した後、スタータに通電して始動動作を開始させることができる。従って、新たな機器等を追加することなく、確実にサブエンジンの始動性を向上させることができる。また、電動式燃料ポンプへの通電時間が多少長くなるが、燃料がサブエンジン側に十分届かずに始動までに数回のクランキングが繰り返される場合に比べ、サブエンジンの始動時間を可及的に短くすることができ、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の低下、更にはユーザが故障と誤認すること等を抑制することができる。更に、始動し難い条件下では、通常の始動動作時よりも高い第2規定回転数に到達するまでスタータを回転させるとともに、スタータへの通電時間を長くすることにより、サブエンジンの回転数を確実に始動領域まで上昇させることができる一方、通常の始動動作時には、サブエンジンの回転数が第1規定回転数に到達した時点で早めにスタータへの通電を止めることができるため、サブエンジンの始動性を確保しながら、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の早期低下等を着実に抑制することができる。
さらに、本発明にかかるサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法は、冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後に始動動作を開始させ、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長して前記サブエンジンを始動させた場合、該サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達後、所定時間だけサブエンジンへの負荷投入を遅延させることを特徴とする。
本発明によれば、サブエンジンの始動時、サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、その延長時間が経過後に始動動作を開始させ、電動式燃料ポンプへの通電時間を延長してサブエンジンを始動させた場合、サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達後、所定時間だけサブエンジンへの負荷投入を遅延させるようにしているため、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件下では、あらかじめ電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、サブエンジン側に十分燃料を供給した後、始動動作を開始させることができる。従って、新たな機器等を追加することなく、確実にサブエンジンの始動性を向上させることができる。また、電動式燃料ポンプへの通電時間が多少長くなるが、燃料がサブエンジン側に十分届かずに始動までに数回のクランキングが繰り返される場合に比べ、サブエンジンの始動時間を可及的に短くすることができ、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の低下、更にはユーザが故障と誤認すること等を抑制することができる。更に、定格回転数に到達した後、冷凍装置の圧縮機クラッチオン、ファンモータへの通電開始、オルタネータの発電開始等の負荷投入を所定時間だけ遅延させ、その間にサブエンジンの回転を安定化させることができるため、定格回転に到達後、例えば燃料に空気が混入する等により回転が一時不安定化した場合でも、負荷投入が原因での失速によるエンジンストールを防ぐことができる。
さらに、本発明のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法は、上述のいずれかのサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、前記条件として、少なくとも(1)前記冷凍装置にバッテリ電源が供給無しから有りにされた場合か否か、(2)前記冷凍装置のメインスイッチがオフからオンにされた場合か否か、(3)前記冷凍装置のサービスドアが開閉された場合か否か、(4)前記サブエンジンが異常停止した場合の再始動時か否か、(5)前記冷凍装置および前記サブエンジンが運転停止から所定期間以上停止後の始動時か否か、(6)外気温度が設定温度以下の場合の始動時か否か、が設定されており、該条件の少なくともいずれか1つが満たされていると判定された場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間が延長されることを特徴とする。
本発明によれば、条件として、上記(1)ないし(6)の条件が設定されており、該条件の少なくともいずれか1つが満たされていると判定された場合、電動式燃料ポンプへの通電時間が延長されるようになっているため、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態からの始動になると推定される(1)ないし(6)の条件下では、確実に電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、サブエンジン側に十分に燃料を供給した後、始動動作を開始させることができる。従って、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態での始動になると推定される場合におけるサブエンジンの始動性を好ましい状態に改善することができる。
さらに、本発明のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法は、上記のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、前記設定条件が満たされていると判定された場合、その条件に応じて前記電動式燃料ポンプに対する通電時間の延長を可変制御することを特徴とする。
本発明によれば、設定条件が満たされていると判定された場合、その条件に応じて電動式燃料ポンプに対する通電時間の延長を可変制御するようにしているため、あらかじめ設定されている条件毎に、あるいは条件毎の検出状態に応じて延長される電動式燃料ポンプへの通電時間を可変し、電動式燃料ポンプに対する通電時間をきめ細かく調整することができる。従って、電動式燃料ポンプに対する通電時間の延長を必要最小限に抑制し、消費電力を更に低減することができる。
さらに、本発明のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法は、上述のいずれかのサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、前記始動動作が終了時、前記サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達しない始動失敗状態が所定回数繰り返されたとき、前記冷凍装置を異常停止させることを特徴とする。
本発明によれば、始動動作が終了時、サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達しない始動失敗状態が所定回数繰り返されたとき、冷凍装置を異常停止させるようにしているため、サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達しない始動失敗状態が所定回数繰り返された場合、本始動方法では解決できない劣化あるいは故障が発生していると判断し、冷凍装置を異常停止させることができる。従って、サブエンジンを含む冷凍装置を保護停止し、正常な機器類等を保護することができる。
さらに、本発明にかかるサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置は、冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置において、前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後にスタータに通電して始動動作を開始させ、かかる動作で始動を開始した場合、前記サブエンジンの回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数に比べ所定回転数だけ高い第2規定回転数に到達したか否かで前記スタータへの通電停止の可否を判定するとともに、前記スタータへの通電時間を通常の始動動作時に比べ所定時間だけ長くする制御装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、サブエンジンの始動時、サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、その延長時間が経過後にスタータに通電して始動動作を開始させ、かかる動作で始動を開始した場合、サブエンジンの回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数に比べ所定回転数だけ高い第2規定回転数に到達したか否かでスタータへの通電停止の可否を判定するとともに、スタータへの通電時間を通常の始動動作時に比べ所定時間だけ長くする制御装置を備えているため、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件下では、あらかじめ電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、サブエンジン側に十分燃料を供給後、スタータに通電して始動動作を開始させることができる。従って、新たな機器等を追加することなく、確実にサブエンジンの始動性を向上させることができる。また、電動式燃料ポンプへの通電時間が多少長くなるが、燃料がサブエンジン側に十分届かずに始動までに数回のクランキングが繰り返される場合に比べ、サブエンジンの始動時間を可及的に短くすることができ、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の低下、更にはユーザが故障と誤認すること等を抑制することができる。更に、始動し難い条件下では、通常の始動動作時よりも高い第2規定回転数に到達するまでスタータを回転させるとともに、スタータへの通電時間を長くすることにより、サブエンジンの回転数を確実に始動領域まで上昇させることができる一方、通常の始動動作時には、サブエンジンの回転数が第1規定回転数に到達した時点で早めにスタータへの通電を止めることができるため、サブエンジンの始動性を確保しながら、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の早期低下等を着実に抑制することができる。
さらに、本発明にかかるサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置は、冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置において、前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後に始動動作を開始させ、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長して前記サブエンジンを始動させた場合、該サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達後、所定時間だけサブエンジンへの負荷投入を遅延させる制御装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、サブエンジンの始動時、サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、その延長時間が経過後に始動動作を開始させ、電動式燃料ポンプへの通電時間を延長してサブエンジンを始動させた場合、サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達後、所定時間だけサブエンジンへの負荷投入を遅延させる制御装置を備えているため、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件下では、あらかじめ電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、サブエンジン側に十分燃料を供給した後、始動動作を開始させることができる。従って、新たな機器等を追加することなく、確実にサブエンジンの始動性を向上させることができる。また、電動式燃料ポンプへの通電時間が多少長くなるが、燃料がサブエンジン側に十分届かずに始動までに数回のクランキングが繰り返される場合に比べ、サブエンジンの始動時間を可及的に短くすることができ、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の低下、更にはユーザが故障と誤認すること等を抑制することができる。更に、定格回転数に到達した後、冷凍装置の圧縮機クラッチオン、ファンモータへの通電開始、オルタネータの発電開始等の負荷投入を所定時間だけ遅延させ、その間にサブエンジンの回転を安定化させることができるため、定格回転に到達後、例えば燃料に空気が混入する等により回転が一時不安定化した場合でも、負荷投入が原因での失速によるエンジンストールを防ぐことができる。
本発明のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法および装置によると、燃料がサブエンジン側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件下では、あらかじめ電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、サブエンジン側に十分燃料を供給後、始動動作を開始させることができるため、新たな機器等を追加することなく、確実にサブエンジンの始動性を向上させることができる。また、電動式燃料ポンプへの通電時間が多少長くなるが、燃料がサブエンジン側に十分届かずに始動までに数回のクランキングが繰り返される場合に比べ、サブエンジンの始動時間を可及的に短くすることができ、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の低下、更にはユーザが故障と誤認すること等を抑制することができる。
更に、始動し難い条件下では、通常の始動動作時よりも高い第2規定回転数に到達するまでスタータを回転させるとともに、スタータへの通電時間を長くすることにより、サブエンジンの回転数を確実に始動領域まで上昇させることができる一方、通常の始動動作時には、サブエンジンの回転数が第1規定回転数に到達した時点で早めにスタータへの通電を止めることができるため、サブエンジンの始動性を確保しながら、スタータの消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の早期低下等を着実に抑制することができる。
また、定格回転数に到達した後、冷凍装置の圧縮機クラッチオン、ファンモータへの通電開始、オルタネータの発電開始等の負荷投入を所定時間だけ遅延させ、その間にサブエンジンの回転を安定化させることができるため、定格回転に到達後、例えば燃料に空気が混入する等により回転が一時不安定化した場合でも、負荷投入が原因での失速によるエンジンストールを防ぐことができる。
本発明に係るサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法を適用した輸送用冷凍装置の架装状態を示す斜視図である。 図1に示すサブエンジン式冷凍装置の冷媒回路図である。 図2に示すサブエンジンの燃料供給装置の構成図である。 本発明に係るサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法における制御フローのサブエンジン側に燃料が届いているか否かを判定する部分のチャート図である。 図4に示す制御フローにおけるa部に続く通常の始動動作時のチャート図である。 図4に示す制御フローにおけるb部に続く電動式燃料ポンプへの通電時間を延長した場合の始動動作時のチャート図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図6を参照して説明する。
図1には、輸送用冷凍装置を冷凍車両に架装した状態の斜視図が示されている。
冷凍車両1には、荷台側に積載されているコンテナ2内を冷却または加熱して庫内温度を所望の設定温度に維持する輸送用冷凍装置(冷凍装置、冷凍機)3が架装されている。この輸送用冷凍装置3は、コンテナ2内に設置されているエバポレータユニット4と、コンテナ2の外部でシャーシ下等に設置されているコンデンシングユニット5とから構成され、両ユニット4,5間は、冷媒配管6および図示省略の電気ケーブル等により連結されている。
輸送用冷凍装置3は、図2に示されるように、冷媒を圧縮する圧縮機7と、コンデンサファン9が付設されている冷媒を凝縮するコンデンサ8と、コンデンサ8で凝縮された液冷媒を貯留するレシーバ10と、レシーバ10から送られてくる液冷媒を断熱膨張する膨張弁11と、エバポレータファン13が付設されている断熱膨張された気液二相冷媒を蒸発するエバポレータ12と、蒸発された冷媒ガス中の液分を分離してガス分のみを圧縮機7へと吸入させるアキュームレータ14とを備えており、これらが冷媒配管6を介して順次接続されることにより閉サイクルの冷媒回路15が構成されている。
圧縮機7は、冷凍車両1の走行用エンジンとは別に搭載されている冷凍装置専用のエンジン16(以下、サブエンジン16という。)により、遠心クラッチ付プーリ17および電磁クラッチ付プーリ18を介してベルト駆動されるようになっている。また、サブエンジン16により遠心クラッチ付プーリ17を介してベルト駆動されるオルタネータ19が搭載されており、該オルタネータ19により発電された電力によりバッテリ20が充電されるとともに、コンデンサファン9およびエバポレータファン13が駆動されるように構成されている。
上記サブエンジン16、オルタネータ19、圧縮機7、コンデンサファン9、レシーバ10およびアキュームレータ14等は、コンデンシングユニット5内に設置され、冷凍車両1のシャーシ下等に架装されており、また、上記膨張弁11、エバポレータ12およびエバポレータファン13等は、エバポレータユニット4内に設置され、コンテナ2内の前方上方部位に架装されている。
サブエンジン16には、ディーゼルエンジンが用いられている。このサブエンジン16は、図3に示されるように、燃料タンク22に蓄えられている燃料(軽油)を、水分分離器23、電動式燃料ポンプ24、および燃料フィルタ25を経由して燃料噴射ポンプ26に供給するとともに、この燃料を燃料噴射ポンプ26により負荷に応じた量に調整し、高圧に加圧して燃料噴射ノズル27に送り、サブエンジン16の燃焼室内に噴射する燃料供給装置21を備えている。燃料供給装置21には、燃料噴射ポンプ26および燃料噴射ノズル27から余剰の燃料を燃料タンク22に戻すリターン通路28が付設されている。
また、サブエンジン16は、燃焼室内に設けられ、始動時に通電される補助熱源としてのグロープラグ29を備えているとともに、始動用のスタータ30を備えた構成とされている。更に、サブエンジン16およびその燃料供給装置21は、タイマー機能を内蔵している制御装置31により制御されるようになっている。
このサブエンジン16の始動方法が、図4ないし図6の制御フローチャート図に示されている。以下に、この制御フローチャート図に基づいて、サブエンジン16の始動方法を詳しく説明する。
ステップS1によりエンジン始動指令が出されると、図4に示されるように、ステップS2において、電動式燃料ポンプ24に通電が開始される。これによって、燃料タンク22内の燃料が、燃料供給系により水分分離器23、電動式燃料ポンプ24、および燃料フィルタ25を経由して燃料噴射ポンプ26へと供給される。
ここで、電動式燃料ポンプ24に対する通電時間を延長するか否かが、以下のステップを経て順次判定される。まず、ステップS3で、(1)冷凍装置3にバッテリ電源無しから有りになった場合か否かが判定される。「YES」の場合は、通電時間が延長されてステップS16に移行され、「NO」の場合はステップS4に移行される。引続き、ステップS4では、(2)冷凍装置3のメインスイッチ(又はサービススイッチ)がOFFからONにされた場合か否かが判定され、同様に、ステップS5では、(3)冷凍装置3のサービスドアが開閉された場合か否かが判定され、ステップS6では、(4)サブエンジン16が異常停止した場合の再始動時か否かが判定され、ステップS7では、(5)冷凍装置3およびサブエンジン16が運転停止から所定期間以上停止した後の始動時か否かが判定され、更にステップS8では、(6)外気温度が設定温度以下の場合の始動時か否か判定される。
なお、上記条件(1)ないし(6)は、予め制御装置31に設定されており、該条件を満たしているか否かは、冷凍装置3およびサブエンジン16に備え付けられている既設のスイッチおよびセンサ等からの入力信号を利用して判定できるようになっている。このため、新たにセンサ等を設置する必要はない。
ステップS3ないしS8において、「YES」と判定された場合、それぞれ通電時間が延長された後、図6に示すステップS16に移行され、グロープラグ29に通電が開始される。また、「NO」と判定された場合は、順次、次のステップを経て通電時間が延長されることなく、図5に示すステップS9に移行され、グロープラグ29に通電が開始される。本実施形態では、電動式燃料ポンプ24に対する通電時間は、例えば15秒に設定されており、上記(1)ないし(6)の条件が満たされた場合、例えば60秒に延長されるようになっている。
電動式燃料ポンプ24に対する通電時間が延長されたか否かで、以後の始動動作が異なってくる。電動式燃料ポンプ24への通電時間が延長されなかった場合、図5に示される制御フローに従って通常の始動動作が開始される。この通常の始動動作時は、電動式燃料ポンプ24に対する規定の通電時間15秒およびグロープラグ29に対する規定通電時間10秒が経過すると、ステップS10に移行され、スタータ30に通電が開始される。ここで、スタータ30への通電時間は、例えば10秒に規定されている。
スタータ30に通電され、サブエンジン16のクランキングが開始されると、ステップS11において、サブエンジン16の回転数が第1規定回転数(例えば、500rpm)に到達したか否かが判定される。「NO」の場合は、ステップS12に移行され、スタータ30への規定通電時間10秒が経過するまで、クランキングが継続される。サブエンジン16の回転数が第1規定回転数の500rpmに到達するか、もしくはスタータ30への規定通電時間10秒が経過すると、ステップS13に移行され、スタータ30およびグロープラグ29に対する通電が停止される。
引続き、ステップS14では、サブエンジン16の回転数が定格回転数(例えば、1500rpm)に到達したか否かが判定される。「NO」の場合、始動失敗と判定され、ステップS2に戻って上記の動作が繰り返される。一方、「YES」と判定された場合は、ステップS15に移行され、圧縮機7の電磁クラッチ付プーリ18がオン、コンデンサファン9およびエバポレータファン13のファンモータ通電開始、オルタネータ18の発電開始等のエンジン負荷が投入される。これによって、通常の始動動作時の制御が終了される。
一方、上記(1)ないし(6)の条件が満たされ、電動式燃料ポンプ24に対する通電時間が60秒に延長された場合、図6に示されるステップS16に移行され、グロープラグ29に通電が開始される。この場合、グロープラグ29に対する通電時間は、例えば40秒とされる。電動式燃料ポンプ24に対する通電時間60秒およびグロープラグ29に対する規定の通電時間40秒が経過すると、ステップS17に移行され、スタータ30への通電が開始される。ここでのスタータ30への通電時間は、例えば通常の始動動作時の2倍の20秒に設定されている。
スタータ30に通電され、サブエンジン16のクランキングが開始されると、ステップS18で、サブエンジン16の回転数が第2規定回転数(例えば、700rpm)に到達したか否かが判定される。ここでは、サブエンジン16の始動を確実化するため、第2規定回転数を通常の始動動作時の第1規定回転数よりも200rpmだけ高い、例えば700rpmに設定している。サブエンジン16の回転数が第2規定回転数の700rpmに未到達の場合は、ステップS19に移行され、スタータ30への規定通電時間20秒が経過するまで、クランキングが継続される。サブエンジン16の回転数が第2規定回転数に到達するか、もしくはスタータ30への規定通電時間20秒が経過すると、ステップS20に移行され、スタータ30およびグロープラグ29に対する通電が停止される。
引続き、ステップS21では、サブエンジン16の回転数が定格回転数(例えば、1500rpm)に到達したか否かが判定される。「NO」の場合、始動失敗と判定され、ステップS22で始動失敗回数がカウントされた後、ステップS2に戻って上記の動作が繰り返される。一方、「YES」と判定された場合は、ステップS23に移行され、上記のエンジン負荷が投入されるが、ここでは、定格回転数に到達してから規定時間(例えば、60秒)経過し、回転が安定化してから、エンジン負荷投入を行うようにしている。
また、ステップS22では、始動失敗回数がカウントされており、それが、例えば連続4回目と判定された場合、ステップS24に移行され、本制御方法では解決できない劣化や故障がサブエンジン16を含む冷凍装置3側で発生していると判断し、冷凍装置3およびサブエンジン16を異常停止するようにしている。
このように、本実施形態では、上記(1)ないし(6)の条件が満たされ、サブエンジン16に燃料が十分届いていない状態からの始動になると推定される場合、サブエンジン16が始動し難くなっていることから、電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長するだけでなく、グロープラグ29およびスタータ30への通電時間を延長するとともに、グロープラグ29およびスタータ30への通電停止を判定する第2規定回転数、更にはエンジン負荷の投入タイミングをも変更し、始動性の向上を図るようにしている。
なお、上記実施形態では、電動式燃料ポンプ24への通電時間を、(1)ないし(6)の条件を満たしたとき、一律に通常の始動動作時の15秒から60秒に延長するようにしているが、例えば外気温度の場合、検出温度に応じて延長時間を可変にする等、設定されている条件毎に、あるいは条件毎の検出状態に応じて延長される電動式燃料ポンプ24への通電時間を可変制御するようにしてもよい。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
冷凍装置3は、サブエンジン16が駆動され、それを駆動源として圧縮機7が電磁クラッチ付プーリ18を介して駆動されることにより運転される。この際、サブエンジン16によりオルタネータ19が駆動され、発電された電力でコンデンサファン9およびエバポレータファン13が回転される。エバポレータファン13が回転されると、コンテナ2内の空気がエバポレータユニット4に循環され、エバポレータ12で冷却された後、コンテナ2内に吹出されることによって、その内部の冷却に供される。
サブエンジン16は、冷凍装置3の運転に先立ちエンジン始動指令が出力されることにより始動される。サブエンジン16の始動は、まず燃料供給装置21の電動式燃料ポンプ24を駆動し、燃料噴射ポンプ26に燃料を供給するとともに、グロープラグ29およびスタータ30を駆動してクランキング(始動動作)を行うことによって、自動始動されるようになっている。このクランキングの際、電動式燃料ポンプ24により燃料噴射ポンプ26、すなわちサブエンジン16側に燃料を十分に供給しておく必要があるが、始動時の条件によっては、燃料がサブエンジン16側に十分届いていないことも起こり得る。この場合、クランキングが数回繰り返されるため、始動時間が長くなってしまう。
然るに、本実施形態においては、サブエンジン16の始動時、予め設定されている上記条件(1)ないし(6)が満たされているか否かを判定し、該条件(1)ないし(6)の少なくとも1つが満たされていた場合、電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長し、その延長時間が経過後に始動動作を開始させるようにしている。このため、燃料がサブエンジン16側に十分届いていない状態からの始動になると推定される設定条件下では、予め電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長し、サブエンジン16側に十分燃料を供給した後、始動動作を開始させることができる。
従って、新たな機器等を追加することなく、確実にサブエンジン16の始動性を向上させることができる。また、電動式燃料ポンプ24への通電時間が多少長くなるが、燃料がサブエンジン16側に十分届かずに始動までに数回のクランキングが繰り返される場合に比べ、サブエンジン16の始動時間を可及的に短くすることができる。このため、スタータ30の消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ19の過放電(バッテリ上がり)や容量低下、更にはユーザが故障と誤認すること等を抑制することができる。
また、燃料がサブエンジン16側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件として、少なくとも
(1)冷凍装置3にバッテリ電源が供給無しから有りにされた場合か否か。
(2)冷凍装置3のメインスイッチがオフからオンにされた場合か否か。
(3)冷凍装置3のサービスドアが開閉された場合か否か。
(4)サブエンジン16が異常停止した場合の再始動時か否か。
(5)冷凍装置3およびサブエンジン16が運転停止から所定期間以上停止した後の始動時か否か。
(6)外気温度が設定温度以下の場合の始動時か否か。
の6つの条件が予め設定されており、これら条件の少なくともいずれか1つが満たされている場合、電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長するようにしているため、燃料がサブエンジン16側に十分届いていない状態からの始動になると推定される条件下では、確実に電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長し、サブエンジン16側に十分に燃料を供給した後、始動動作を開始させることができる。従って、燃料がサブエンジン16に十分届いていない状態での始動になると推定される場合におけるサブエンジン16の始動性を好ましい状態に改善することができる。
また、上記(1)ないし(6)の条件が満たされていると判定された場合、その条件に応じて電動式燃料ポンプ24への通電時間の延長を可変制御するようにしてもよく、この場合、あらかじめ設定されている条件毎に、あるいは条件毎の検出状態に応じて延長される電動式燃料ポンプ24への通電時間を可変し、電動式燃料ポンプ24に対する通電時間をきめ細かく調整することが可能となる。従って、電動式燃料ポンプ24に対する通電時間の延長を必要最小限に抑制し、消費電力を更に低減することができる。
また、本実施形態では、電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長し、その延長時間が経過後にスタータ30に通電して始動動作を開始した場合、サブエンジン16の回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数(500rpm)に比べ200rpmだけ高い700rpm(第2規定回転数)に到達したか否かで、スタータ30への通電停止の可否を判定するとともに、スタータ30への通電時間を通常の始動動作時の2倍にしている。このため、始動し難い条件下では、通常の始動動作時よりも高い第2規定回転数に達するまでスタータ30を回転させるとともに、スタータ通電時間を長くすることにより、サブエンジン16の回転数を確実に始動領域まで上昇させることができる。一方、通常の始動動作時には、サブエンジン16の回転数が第1規定回転数に到達した時点で早めにスタータ30への通電を止めることができる。これによって、サブエンジン16の始動性を確保しながら、スタータ30の消耗、無駄な電力消費、それに伴うバッテリ上がりやバッテリ容量の早期低下等を着実に抑制することができる。
さらに、クランキング(始動動作)が終了時、サブエンジン16の回転数が規定の定格回転数(1500rpm)に到達しない始動失敗状態が所定回数(4回)繰り返されたとき、冷凍装置3を異常停止させるようにしているため、サブエンジン16の回転数が規定の定格回転数に到達しない始動失敗状態が所定回数繰り返された場合、本始動方法では解決できない劣化あるいは故障が発生していると判断し、冷凍装置3を異常停止させることができる。これによって、サブエンジン16を含む冷凍装置3を保護停止し、正常な機器類等にまで影響が及び事態を避けることにより正常機器を保護することができる。
また、電動式燃料ポンプ24への通電時間を延長してサブエンジン16を始動させた場合、サブエンジン16の回転数が規定の定格回転数(1500rpm)に到達後、所定時間(例えば、60秒)だけサブエンジン16に対する負荷投入を遅延させるようにしている。このため、定格回転数に到達後、圧縮機7の電磁クラッチ付プーリ18がオン、コンデンサファン9およびエバポレータファン13への通電開始、オルタネータ19の発電開始等の負荷投入を所定時間だけ遅延させ、その間にサブエンジン16の回転を安定化させることができ、従って、定格回転に到達後、例えば燃料に空気が混入する等により回転が一時不安定化した場合でも、負荷投入が原因での失速によるエンジンストール等を防止することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、コンデンサファン9をオルタネータ19で発電された電力で駆動する例について説明したが、コンデンサファン9は、サブエンジン16と同じコンデンシングユニット5内に設置されているため、サブエンジン16の動力により直接駆動するようにしてもよい。
また、冷凍装置3は、冷却だけでなく、加温機構を備え、加温運転ができるようにしたもの等、如何なる構成のものであってもよい。更に、上記実施形態では、グロープラグ29を設けた例について説明したが、グロープラグ29は必ずしも必要ではなく、このグロープラグ29に代えて吸気通路にインテークヒータを設けた構成としてもよい。また、サブエンジン式の空調装置にも同様に適用できることは云うまでもない。
3 輸送用冷凍装置(冷凍装置、冷凍機)
16 サブエンジン
24 電動式燃料ポンプ
30 スタータ
31 制御装置

Claims (7)

  1. 冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、
    前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後にスタータに通電して始動動作を開始させ、かかる動作で始動を開始した場合、前記サブエンジンの回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数に比べ所定回転数だけ高い第2規定回転数に到達したか否かで前記スタータへの通電停止の可否を判定するとともに、前記スタータへの通電時間を通常の始動動作時に比べ所定時間だけ長くすることを特徴とするサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法。
  2. 冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法において、
    前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後に始動動作を開始させ、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長して前記サブエンジンを始動させた場合、該サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達後、所定時間だけサブエンジンへの負荷投入を遅延させることを特徴とするサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法。
  3. 前記条件として、少なくとも(1)前記冷凍装置にバッテリ電源が供給無しから有りにされた場合か否か、(2)前記冷凍装置のメインスイッチがオフからオンにされた場合か否か、(3)前記冷凍装置のサービスドアが開閉された場合か否か、(4)前記サブエンジンが異常停止した場合の再始動時か否か、(5)前記冷凍装置および前記サブエンジンが運転停止から所定期間以上停止後の始動時か否か、(6)外気温度が設定温度以下の場合の始動時か否か、が設定されており、該条件の少なくともいずれか1つが満たされていると判定された場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間が延長されることを特徴とする請求項1または2に記載のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法。
  4. 前記設定条件が満たされていると判定された場合、その条件に応じて前記電動式燃料ポンプに対する通電時間の延長を可変制御することを特徴とする請求項に記載のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法。
  5. 前記始動動作が終了時、前記サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達しない始動失敗状態が所定回数繰り返されたとき、前記冷凍装置を異常停止させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動方法。
  6. 冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置において、
    前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後にスタータに通電して始動動作を開始させ、かかる動作で始動を開始した場合、前記サブエンジンの回転数が通常の始動動作時の第1規定回転数に比べ所定回転数だけ高い第2規定回転数に到達したか否かで前記スタータへの通電停止の可否を判定するとともに、前記スタータへの通電時間を通常の始動動作時に比べ所定時間だけ長くする制御装置を備えていることを特徴とするサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置。
  7. 冷凍装置を駆動する専用のサブエンジンを備え、該サブエンジンの始動時、事前に電動式燃料ポンプに通電して燃料を供給後、始動動作させるようにしているサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置において、
    前記サブエンジンの始動時、該サブエンジン側に燃料が届いているか否かに関する設定条件が満たされているか否かを判定し、該条件が満たされていた場合、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長し、該延長時間が経過後に始動動作を開始させ、前記電動式燃料ポンプへの通電時間を延長して前記サブエンジンを始動させた場合、該サブエンジンの回転数が規定の定格回転数に到達後、所定時間だけサブエンジンへの負荷投入を遅延させる制御装置を備えていることを特徴とするサブエンジン式冷凍装置のエンジン始動装置。
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