JP2006234322A - 陸上輸送用冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 既存のセンサを活用して安価に製造でき、始動補助部材に所要の加熱量を与えて確実にエンジンを始動させ得ると共に始動補助部材の長寿命化を図り得る陸上輸送用冷凍装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 圧縮機9、コンデンサ11、膨張弁29およびエバポレータ31を有している冷凍サイクル41と、圧縮機9を直接または間接に駆動する自己着火式のエンジン19と、エンジン19の始動時に電熱によって着火の補助をするグロープラグ23およびスタータ21を有している始動装置と、始動装置の作動を制御する始動制御部59と、を備えている陸上輸送用冷凍装置1において、始動制御部59には、エンジン19の停止時間の長さに対応してグロープラグ23の発熱量を増減させると共に、冷凍サイクル41に設けられたセンサによる外気温度の推定値によってグロープラグ23の発熱量を設定する通電時間設定モードSが備えられていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両走行用とは別に、圧縮機を駆動する専用のエンジンを備えた陸上輸送用冷凍装置に関するものである。
このような陸上輸送用冷凍装置は、トラックの荷台など陸上輸送用車両(以下「冷凍車」と呼ぶ)に積載されたコンテナ(保冷庫)内を冷却し、積み込んだ荷物を所望の低温に維持して輸送する冷凍車などに装備されるものである。
この陸上輸送用冷凍装置では、ディーゼルエンジン等の自己着火式のエンジンが用いられている。
このディーゼルエンジンは、エンジンの温度が低い場合には着火に十分な圧縮熱が形成されないので、安定した着火を行うために、エンジン室を加熱するグロープラグあるいは吸気を加熱する電熱式エアヒータ等の始動補助部材が用いられている。
従来、これらの始動補助部材による加熱量は、種々の方法で調節されていた。
例えば、予め設定された一定時間で行われていた。また、別途設置される外気温度センサで検出した外気温度に対応して予め設定された時間で行われていた。さらに、特許文献1に示されるように、冷却水温度を検知して所定の冷却水温度に到達してエンジンの始動を確認するまで、加熱するということも行われていた。
特開2002−138936号公報(段落[0017]〜[0093],及び図1〜図6)
しかしながら、予め設定された一定時間で行うものでは、加熱時間が必要よりも短くエンジンの始動に失敗したり、反対に必要よりも長く電熱線の消耗を早めたりという問題があった。
また、検出された外気温度に対応して予め設定された時間加熱を行うものでは、そのために別途外気温度を検出するセンサを設置する必要があるという問題があった。
さらに、特許文献1に示されるものでは、エンジンの始動を冷却水温度によって検知するため、タイムラグが生じ、必要よりも長く加熱される傾向となり、電熱線の消耗を早めるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、既存のセンサを活用して安価に製造でき、始動補助部材に所要の加熱量を与えて確実にエンジンを始動させ得ると共に始動補助部材の長寿命化を図り得る陸上輸送用冷凍装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる陸上輸送用冷凍装置は、圧縮機、コンデンサ、絞り機構およびエバポレータを有している冷凍サイクルと、前記圧縮機を直接または間接に駆動する自己着火式のエンジンと、該エンジンの始動時に電熱によって着火の補助をする始動補助部材およびスタータを有している始動装置と、該始動装置の作動を制御する始動制御部と、を備えている陸上輸送用冷凍装置において、前記始動制御部には、前記エンジンの停止時間の長さに対応して前記始動補助部材の発熱量を増減させると共に、前記冷凍サイクルに設けられたセンサによる外気温度の推定値によって前記始動補助部材の発熱量を設定する発熱量設定モードが備えられていることを特徴とする。
エンジンの停止時間が長くなると、エンジンは外気温度によって除々に冷却され、外気温度に漸近する。これと合わせて、冷凍サイクルも外気温度に漸近するようになる。
本発明によれば、発熱量設定モードによって、エンジンの停止時間の長さに対応して始動補助部材の発熱量を増減させると共に、冷凍サイクルが十分に外気温度に近接した状態あるいは外気温度が低い場合には、冷凍サイクルに設けられたセンサによる外気温度の推定値によって始動補助部材の発熱量を設定するので、エンジンを確実に始動させることができる。
また、不必要に発熱量を増加させることがないので、始動補助部材の長寿命化を図ることができる。
さらに、外気温度の推定が冷凍サイクルの制御用に用いられるセンサを活用するので、新たに外気温度を測定するセンサを設置する必要がなく安価とすることができる。
なお、始動補助部材としては、エンジン室内を加熱するグロープラグあるいは吸気を加熱する電熱式エアヒータが用いられる。
また、冷凍サイクルに設置されたセンサとしては、吐出圧力センサ、吸入圧力センサあるいは吐出配管表面温度センサが好適である。これらは、設置場所がエンジンの近傍であるので、エンジンに吸入される外気の状態を最もよく表しているからである。
吐出圧力センサおよび吸入圧力センサは、ともに検出された圧力から冷媒の飽和温度を算出して外気温度を推定できる。両者の圧力差が少ない場合には冷凍サイクルが外気温度と平衡していることを表すので、確実な外気温度を推定できるし、また、両者の圧力差があったとしても、その推定値が低い場合には、外気温度が低いことを推定できる。後者の場合、圧縮機の吐出側は、コンデンサに流れるので、吐出圧力センサによる推定値は吸入圧力センサよりも外気温度を反映していることになる。
吐出配管表面温度センサは、冷凍サイクルが外気温度と平衡している場合には、外気温度そのものを検出できることになる。
なお、始動補助手段の発熱量を調節する対象としては、始動補助手段への通電時間あるいは供給する電圧(電流)の大きさがある。
また、本発明にかかる陸上輸送用冷凍装置は、前記始動制御部には、始動失敗時に、当初設定した発熱量を増加させる再始動モードが備えられていることを特徴とする。
本発明によれば、始動失敗時に、再始動モードによって、当初設定した発熱量を増加させて始動補助部材を発熱させるので、再始動は確実に始動させることができる。
また、本発明にかかる陸上輸送用冷凍装置は、装置を作動する駆動回路に、前記始動補助部材への通電量を選択的に増加させる通電量増加手段が備えられていることを特徴とする。
このように、始動装置を作動する駆動回路に、選択的に前記始動補助部材への通電量を増加させる通電量増加手段が備えられているので、エンジン始動の際、スタータを作動させてクランキング中に、通電量増加手段によって始動補助装置への通電量を増加させることができる。このため、スタータの作動に伴い始動補助装置への通電量が低下しても所要の発熱量を確保できるので、エンジンを確実に始動させることができる。
また、本発明にかかる陸上輸送用冷凍装置では、前記通電量増加手段は、前記駆動回路に設けられたキャパシタコンデンサを前記始動補助部材の作動回路と選択的に接続させることを特徴とする。
本発明によれば、駆動回路のサージ、ノイズ吸収用に備えられているキャパシタコンデンサを帯電させておき、スタータ作動時にキャパシタコンデンサを始動補助部材の作動回路に接続させ、始動補助部材への通電量を増加させる。
これにより、スタータの作動に伴い始動補助装置への通電量が低下しても所要の発熱量を確保できるので、エンジンを確実に始動させることができる。
また、本発明にかかる陸上輸送用冷凍装置では、前記通電量増加手段は、前記駆動回路に、エバポレータファン駆動用のファン駆動用電源を備え、該ファン駆動用電源を前記作動回路に選択的に接続可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、スタータ作動時にファン駆動用電源を始動補助部材の作動回路に接続させ、始動補助部材への通電量を増加させるので、スタータの作動に伴い始動補助装置への通電量が低下しても所要の発熱量を確保でき、エンジンを確実に始動させることができる。
また、本発明にかかる陸上輸送用冷凍装置は、装置を作動する駆動回路に、エバポレータファン駆動用のファン駆動用電源が備えられ、前記始動補助部材の作動回路が前記ファン駆動用電源によって作動されることを特徴とする。
このように、始動補助部材の作動回路がファン駆動用電源によって作動されるので、始動補助部材はスタータの作動用電源とは別の電源によって作動されることになる。このため、始動補助部材はスタータの作動に影響されることなないので、所要の発熱量を維持でき、エンジンを確実に始動させることができる。
本発明によれば、発熱量設定モードによって、エンジンの停止時間の長さに対応して始動補助部材の発熱量を増減させると共に、冷凍サイクルが十分に外気温度に近接した状態あるいは外気温度が低い場合には、冷凍サイクルに設けられたセンサによる外気温度の推定値によって始動補助部材の発熱量を設定するので、エンジンを確実に始動させることができる。
また、不必要に発熱量を増加させることがないので、始動補助部材の長寿命化を図ることができる。
さらに、外気温度の推定が冷凍サイクルの制御用に用いられるセンサを活用するので、新たに外気温度を測定するセンサを設置する必要がなく安価とすることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる陸上輸送用冷凍装置1について、図1〜図5を用いて説明する。
図1は、陸上輸送用冷凍装置1の装着状態を示す斜視図、図2は、陸上輸送用冷凍装置1の全体概略構成を示すブロック図である。
陸上輸送用冷凍装置1は、トラック等の車両(以下冷凍車という。)2の荷台に設置されている。
陸上輸送用冷凍装置1には、荷物を冷凍して保管する保冷庫3と、コンデンサユニット5と、エバポレータユニット7とが備えられている。
コンデンサユニット5は、例えば冷凍車2の運転席上部や保冷庫3の側壁下方など、保冷庫3の外部適所に設置されている。
コンデンサユニット5には、冷媒を圧縮して高圧のガス冷媒として吐出する圧縮機9と、高圧のガス冷媒と外気とを熱交換させるコンデンサ11と、コンデンサ11へ外気を送るコンデンサファン13と、コンデンサファン13を駆動するコンデンサファンモータ15と、コンデンサ11で凝縮され液化された冷媒を気液分離するレシーバ17と、圧縮機9をベルト20によって駆動するエンジン19とが備えられている。
なお、エンジン19が直接圧縮機9を駆動しているが、オルタネータ25で発生する電力でモータを作動させ、このモータによって圧縮機9を駆動するようにしてもよい。
エンジン19には、エンジン19を始動させるスタータ21と、エンジン19の燃焼室を加熱して寒冷時のエンジン19の始動を補助するグロープラグ(始動補助部材)23と、ベルトを介してエンジン19によって駆動され発電するオルタネータ25とが備えられている。
エバポレータユニット7は、保冷庫3の内部、一般的には運転席(車両前進方向)側の上端部に設置されている。
エバポレータユニット7には、レシーバ17からの液冷媒を冷却する気液熱交換器27と、気液熱交換器27からの液冷媒を減圧する膨張弁(絞り機構)29と、減圧された液冷媒と保冷庫3内空気(庫内空気)とを熱交換させるエバポレータ31と、エバポレータ31へ庫内空気を供給し保冷庫3内を循環させるエバポレータファン33と、エバポレータファン33を回転駆動させるエバポレータファンモータ35と、が備えられている。
圧縮機9の吐出側と、コンデンサ11と、レシーバ17と、気液熱交換器27と膨張弁29とは、高圧冷媒配管37によって接続されている。また、膨張弁29と、エバポレータ31と、気液熱交換器27と、圧縮機9の吸入側とは、低圧冷媒配管39によって接続されている。
これらの機器および配管によって陸上輸送用冷凍装置1の冷凍サイクル41が形成されている。
高圧冷媒配管37におけるコンデンサ11の入口部には、コンデンサ入口電磁弁43が備えられている。
高圧冷媒配管37における圧縮機9の吐出側には、吐出された冷媒の温度を検出する吐出配管表面温度センサ45と、圧力(高圧圧力)を検出する吐出圧力センサ47とが備えられている。
低圧冷媒配管39の圧縮機側には、吸入される冷媒の圧力(低圧圧力)を検出する吸入圧力センサ49が備えられている。
高圧冷媒配管37におけるコンデンサ入口電磁弁43の上流側から分岐され、ドレンパンヒータ51を経由して膨張弁29の下流側の低圧冷媒配管39に合流するデフロスト配管53が備えられている。デフロスト配管53の上流部には、デフロスト電磁弁55が備えられている。
エバポレータ31に霜が付着した場合、コンデンサ入口電磁弁43および膨張弁29を閉じ、デフロスト電磁弁55を開いて圧縮機9の高温高圧の吐出冷媒をデフロスト配管53からエバポレータ31へ流して霜を取り除くように構成されている。
陸上輸送用冷凍装置1は、たとえば運転席などに設置されて各種の運転操作を行う制御部57を備えている。この制御部57には、エンジン19の始動を制御する始動制御部59が備えられている。
従って、制御部57では、陸上輸送用冷凍装置1の運転・停止や庫内温度の設定などの各種操作に加えて、グロープラグ23への通電時間等の制御も行うことができる。
図3は、陸上輸送用冷凍装置1の駆動回路61を示すブロック図、図4は展開配線図である。
駆動回路61には、エンジン駆動回路63と、冷凍サイクル駆動回路65と、コントローラ67とが備えられている。
エンジン駆動回路63には、始動用バッテリー69と、スタータに電力を供給するスタータ回路71と、グロープラグ23に電力を供給するグロー回路(作動回路)73と、オルタネータ25で発生した電力を供給するオルタネータ回路75とが並列に接続されている。
エンジン19が駆動中は、エンジン19によってオルタネータ25が駆動され、これによって発生した電力が各機器を駆動し、始動用バッテリー69等を充電するように構成されている。
スタータ回路71には、回路を開閉するスタータリレー77が備えられている。グロー回路73には、回路を開閉するグローリレー79が備えられている。
冷凍サイクル駆動回路65には、エバポレータファンモータ35に電力を供給するエバポレータファン回路81、冷凍サイクル41の各電磁弁およびモータ等に電力を供給する供給回路83と、キャパシタコンデンサ85と、ファン用バッテリー(ファン駆動用電源)87とが備えられている。
キャパシタコンデンサ85は、運転中に発生する高周波ノイズおよびリレーオンオフ時に発生するサージノイズを吸収させるためのものである。
ファン用バッテリー87は、エンジン19の停止時に、エバポレータファンモータ35を作動させるものである。これによりエバポレータファン33が作動し、庫内空気を循環させ、庫内温度を均一に保つ。
エバポレータファン回路81には、回路を開閉するファンリレー89が備えられている。供給回路83には、回路を開閉する供給リレー91が備えられている。
図3および図4では、供給回路83および供給リレー91は、1セットしか図示されていないが、これは便宜上であって、各電磁弁およびモータ等毎に備えられている。
エンジン駆動回路63と冷凍サイクル駆動回路65とは、接続リレー93によって接続されている。
コントローラ67には、駆動回路61の各リレーを個別に作動させるリレーコイル部95が備えられている。コントローラ67は、制御部57からの制御信号を受け、リレーコイル部95を作動し、駆動回路61の各リレーを個別に開閉させるように構成されている。
以上説明したように構成された陸上輸送用冷凍装置1について、運転時の作用について説明する。
まず、図2に基づいて冷凍運転時について説明する。なお、冷媒の流れ方向が矢印で示されている。
この時、制御部57からの制御信号を受けたコントローラ67によって、コンデンサ入口弁43および膨張弁29が開かれ、デフロスト弁55が閉じられている。また、コンデンサファンモータ15およびエバポレータファンモータ35が駆動されている。
エンジン19によって圧縮機9が駆動されると、圧縮機9から高温高圧のガス冷媒が高圧冷媒配管37へ吐出される。このガス冷媒は、コンデンサ11に流入し、コンデンサファン13から送られる外気と熱交換されることによって熱を放出して凝縮・液化して液冷媒となる。
コンデンサ11から流出した液冷媒は、レシーバ17に流入し、気液分離されて液冷媒のみがレシーバ17から流出する。
レシーバ17から流出した液冷媒は、気液熱交換器27を通過して冷却された後、絞り機構の膨張弁29へ導かれる。この液冷媒は、膨張弁29で減圧され低温低圧の液冷媒となり、エバポレータ31へ供給される。
エバポレータ31には、エバポレータファンモータ35を駆動源とするエバポレータファン33の作動によって、庫内の空気が循環供給されており、液冷媒はこの庫内循環空気と熱交換される。エバポレータ31で庫内循環空気と熱交換された液冷媒は蒸発してガス冷媒となり、一方、庫内循環空気は気化熱を奪われて冷却される。
エバポレータ31において蒸発したガス冷媒は、気液熱交換器27の下部へ流入し、レシーバ17からの液冷媒を冷却することによって暖められる。そして、ガス冷媒は、気液熱交換器27の上部から低圧冷媒配管7を通って圧縮機9の吸入側へ流入される。
なお、気液熱交換器27において、エバポレータ31からのガス冷媒が下部から上部に移動する間に、ガス冷媒に含まれる液冷媒等の液分が分離されて下部に貯留される。すなわち、気液熱交換器31は、ガス冷媒のみをコンプレッサ9へ流すアキュムレータの機能をも果たすものである。
圧縮機9に吸入されたガス冷媒は、再度圧縮され、高温高圧のガス冷媒として吐出される。
以上を繰り返すことによって、冷凍運転が行われ、冷却される庫内循環空気がエバポレータファン33によって保冷庫3の内部を循環することで、保冷庫3内は所望の温度に冷却される。
そして、保冷庫3内が所望の温度まで冷却されると、エンジン燃料を節約するためにエンジン19を停止して冷凍運転を止める。
エンジン19が停止されると、オルタネータ25で発電されなくなるので、ファン用バッテリー87によってエバポレータファンモータ35を駆動する。このようにしてエバポレータファン33を作動させて、庫内空気を保冷庫3内に循環させ、保冷庫3内の温度が均一になるようにしている。
時間が経過し、保冷庫3内の温度が上昇すると、再度エンジン19を始動して冷凍運転に入る。
次に、このエンジン19の始動方法について、図3〜図5に基づいて説明する。
制御部57の始動制御部59では、通電時間設定モード(発熱量設定モード)Sによってエンジン室の予熱を行うグロープラグ23への通電時間を設定する。この通電時間設定モードSによる通電時間の決定方法につき、その一例を示す図5のフローに基づいて説明する。
まず、エンジン19の停止していた停止時間を入力あるいはタイマ等から自動で取得すると、その停止時間が10分以内かを判断する(ステップS1)。
停止時間が10分以内の場合(Yes)は、次に、後述する判定Aを行う(ステップS5)。
停止時間が10分以上の場合(No)は、次に、それが10〜20分の範囲に入るかを判断する(ステップS2)。
停止時間が10分〜20分の範囲に入る場合(Yes)は、次に、後述する判定Aを行う(ステップS7)。
停止時間が10分〜20分の範囲に入らない場合(No)は、次に、それが20〜30分の範囲に入るかを判断する(ステップS2)。
停止時間が20分〜30分の範囲に入る場合(Yes)は、次に、後述する判定Aを行う(ステップS9)。
停止時間が20分〜30分の範囲に入らない場合(No)は、次に、停止時間が30分以上であると判断し(ステップS4)、さらに後述する判定Aを行う(ステップS11)。
判定Aは、吐出圧力センサ47が検出する高圧圧力と吸入圧力センサ49が検出する低圧圧力との圧力差が所定値、例えば0.03MPa以下かどうかを判定するものである。
これは、冷凍サイクル41が周囲環境(外気温度)と平衡になっているかを判定するものである。すなわち、冷凍運転の停止時間が長くなると、冷凍サイクル41は外気温度によって除々に冷却あるいは加温され、外気温度に漸近するようになる。このように、冷凍サイクル41が周囲環境(外気温度)と平衡になると、高圧冷媒配管37および低圧冷媒配管39内の冷媒温度に差異がなくなるので、その圧力にも差異がなくなる。
各時間帯におけるステップS5,S7,S9,S11で、判定Aを行い、Yesの場合には、冷凍サイクル41が外気温度と平衡していると判断できるので、それぞれ判定Cを行い、グロープラグ23の通電時間を決定する(ステップS13,S15,S17,S19)。
判定Cは、次のように行う。
例えば、高圧圧力から推定する外気温度に基づく通電時間、低圧圧力から推定する外気温度に基づく通電時間および吐出配管表面温度に基づく通電時間の3種類のデータを始動制御部59に保管しておく。
吐出圧力センサ47、吸入圧力センサ49および吐出配管表面温度センサ45で検出した高圧圧力、低圧圧力および吐出管表面温度に基づいて、それぞれ前記データから通電時間を算出する。
これらの算出された通電時間の中から最も長い通電時間を選択する。
なお、ここで吐出圧力センサ47、吸入圧力センサ49および吐出配管表面温度センサ45が選択されたのは、それらが圧縮機9の近傍に設置されており、同じく圧縮機9の近傍に配置されたエンジン19に近い位置に設置されているので、エンジンに吸入される外気の状態を最もよく表しているからである。
ここで、高圧圧力および低圧圧力から外気温度を推定するには、冷媒の圧力飽和温度を使用する。すなわち、検出された圧力に対応する冷媒の圧力飽和温度を外気温度と推定する。そして、推定された外気温度に対応してグロープラグ23の通電時間を設定する。
これらの値に関し、冷媒としてHFC404Aを使用した場合のデータの一部を表1に示す。
Figure 2006234322
また、吐出配管表面温度は、温度自体を検出するので、冷凍サイクル41が充分外気温度と平衡していれば、推定が入らない分だけ正確に外気温度を示しているといえる。
吐出配管温度センサの検出値と通電時間との関係を表すデータの一部を表2に示す。
Figure 2006234322
各時間帯におけるステップS5,S7,S9,S11で、判定Aを行い、それがNoの場合には、冷凍サイクル41と外気温度との平衡が不十分と判断できるので、それぞれ判定Bを行う(ステップS6,S8,S10,S12)。
判定Bは、吐出圧力センサ47が検出する高圧圧力から推定される外気温度が所定温度以下、例えば40℃以下か、あるいは吐出配管表面温度センサ45の検出温度が所定温度以下、例えば40℃以下か、を判定するものである。
なお、ここで低圧圧力による推定温度ではなく、高圧圧力による推定温度が用いられているのは、吐出圧力センサ47が外気に接触するコンデンサ11の近くに設置されているので、吸入圧力センサ49よりも外気温度を反映しているからである。
これは、外気温度が低いかどうかを判定するものである。すなわち、圧縮機9から吐出されるガス冷媒の温度は、100℃を超えると圧縮機9へ悪影響(例えば、120℃を超えると壊れる恐れがある。)を及ぼすので、吐出配管表面温度センサ45によってこの温度を検出して100℃を超えないように制御されている。しかし、吐出されたガス冷媒は100℃の近傍という高い温度を維持していることになり、これが短時間で、例えば40℃以下まで低下するということは、外気による冷却効果が大きい、すなわち、外気温度が低いということを表している。
各時間帯におけるステップS6,S8,S10,S12で、判定Bを行い、Yesの場合には、外気温度が低いと判断できるので、それぞれ判定Cを行い、グロープラグ23の通電時間を決定する(ステップS13,S15,S17,S19)。
各時間帯におけるステップS6,S8,S10,S12で、判定Bを行い、Noの場合には、外気温度がそれほど低くないと判断できるので、それぞれ予め設定した通電時間に決定する(ステップS14,S16,S18,S20)。
なお、ステップS14,S16,S18,S20で設定された通電時間は、停止時間が長くなる程長くなるように設定されている。具体的には、例えば停止時間10分以内では通電なし(ステップS14)、停止時間10〜20分では、通電10秒(ステップS16)、停止時間20〜30分では、通電15秒(ステップS18)、停止時間30分以上では、通電18秒(ステップS20)としている。
陸上輸送用冷凍装置1を備えた保冷庫3には、遠隔監視されているものがある。この遠隔監視を用いて、陸上輸送用冷凍装置1の位置する場所および気候を特定することができる。そして、その場所あるいは気候に応じて、例えば、ステップS14,S16,S18,S20の通電時間等のデータを補正するようにしてもよい。これは、陸上輸送用冷凍装置1が寒冷地にいる、あるいは、気温の低い場所にある場合には、例えばステップS14,S16,S18,S20の通電時間をそれぞれ長くするようにする。
このようにして、グロープラグ23の通電時間が設定されると、始動制御部59はコントローラ67に制御信号を発信してエンジン19の始動を開始する。
エンジン駆動回路63では、図3および図4に示される状態から、グローリレー79が閉じられ始動用バッテリー69からグロープラグ23へ通電され、エンジン室が予熱される。
その後、所定時間経過すると、スタータリレー77が閉じられスタータ21が、始動用バッテリー69から通電され、作動される。スタータ21の作動によってエンジン19はクランキングされ、始動される。
このように、本実施形態では、通電時間設定モードSによって、エンジン19の停止時間の長さに対応してグロープラグ23への通電時間を増減させると共に、冷凍サイクル41が十分に外気温度に近接した状態あるいは外気温度が低い場合には、冷凍サイクル41に設けられた吐出圧力センサ47、吸入圧力センサ49および吐出配管表面温度センサ45による外気温度の推定値あるいは検出値によってグロープラグ23への通電時間を設定するので、エンジン19を確実に始動させることができる。
また、グロープラグ23への通電時間を必要以上に増加させることがないので、グロープラグ23の長寿命化を図ることができる。
さらに、外気温度の推定が冷凍サイクル41の制御用に用いられる吐出圧力センサ47、吸入圧力センサ49および吐出配管表面温度センサ45センサを活用するので、新たに外気温度を測定するセンサを設置する必要がなく安価に製造することができる。
始動用バッテリー69からスタータ21に通電を開始すると、グロープラグ23への通電量が低下して、設定した通電時間ではグロープラグ23の発熱量が不足することになる。この場合、接続リレー93を接続して、始動用バッテリー69からの通電と合わせてファン用バッテリー87からグロープラグ23へ通電させる。
ファン用バッテリー87と接続リレー93とが本発明の通電量増加手段を構成することとなる。
このようにすると、スタータ21の作動に伴うグロープラグ23への通電量の低下を補償できるので、グロープラグ23は所要の発熱量を確保でき、エンジン19を確実に始動させることができる。
また、始動制御部59には、外気温度が非常に低温であった等によって始動に失敗した場合のために再始動モードが備えられている。再始動モードは、起動失敗時に設定されたグロープラグ23への通電時間を延長して再設定するものである。
再始動モードとしては、例えば、初期設定時の通電時間に対して一定割合増加させる、通電時間設定モードSにおける停止時間の判定を1ランク上げる、あるいは、別途長い通電時間(例えば、120秒〜180秒)のデータを保持しておいてそれを選択する等の適宜手段が用いられる。
なお、本実施形態では、グロープラグ23への通電をスタータ21と共用される始動用バッテリー69で行うようにしているが、例えば、図6に示されるように、スタータ21とは別電源から通電されるようにしてもよい。すなわち、グローリレー79に換えて、グロー回路73を冷凍サイクル駆動回路65との間で断接するグロー接続リレー97が備えられ、グロープラグ23はファン用バッテリー87によって通電されるように構成されている。
このようにすると、グロープラグ23への通電は、スタータ21とは別の電源によって行われることになるので、スタータ21の作動に影響されないことになる。したがって、グロープラグ23への一定した通電量を確保できるので、設定した通電時間通電することによって所要の発熱量を確保でき、エンジン19を確実に始動させることができる。
また、本実施形態では、グロープラグ23への通電量を増加させるのに、冷凍サイクル駆動回路65に備えられたファン用バッテリー87を用いているが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示されるように、グロー回路73におけるグロープラグ23の上流側にグロー分岐回路101を、またその上流側に逆流防止ダイオード103を備えるととものキャパシタコンデンサ85をグロー分岐回路101および駆動回路61に選択的に接続するグロー分岐リレー105を備えるようにしてもよい。
スタータ21の通電開始時に、グロー分岐リレー105をグロー分岐回路101側に接続し、キャパシタコンデンサ85に帯電された電気を放電させグロー分岐回路101およびグロー回路73を経由してグロープラグ23へ供給する。
この場合、キャパシタコンデンサ85、グロー分岐回路101、グロー分岐リレー105および逆流防止ダイオード103が本発明の通電量増加手段を構成することとなる。
このようにすると、スタータ21の作動に伴うグロープラグ23への通電量の低下を補償できるので、グロープラグ23は所要の発熱量を確保でき、エンジン19を確実に始動させることができる。
なお、本実施形態では、グロープラグ23の発熱量を調節する手段として、グロープラグ23への通電時間を調節するようにしているが、供給する電圧(電流)の大きさを調節して発熱量を調節するようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる陸上輸送用冷凍装置の装着状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる陸上輸送用冷凍装置の全体概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる陸上輸送用冷凍装置の駆動回路を示すブロック図である。 図3の展開配線図である。 本発明の通電時間設定モードを例示するフロー図である。 本発明の駆動回路の別の実施形態を示す展開配線図である。 本発明の駆動回路のさらに別の実施形態を示す展開配線図である。
符号の説明
1 陸上輸送用冷凍装置
9 圧縮機
11 コンデンサ
19 エンジン
21 スタータ
23 グロープラグ
29 膨張弁
31 エバポレータ
41 冷凍サイクル
45 吐出配管表面温度センサ
47 吐出圧力センサ
49 吸入圧力センサ
59 始動制御部
S 通電時間設定モード

Claims (6)

  1. 圧縮機、コンデンサ、絞り機構およびエバポレータを有している冷凍サイクルと、
    前記圧縮機を直接または間接に駆動する自己着火式のエンジンと、
    該エンジンの始動時に電熱によって着火の補助をする始動補助部材およびスタータを有している始動装置と、
    該始動装置の作動を制御する始動制御部と、を備えている陸上輸送用冷凍装置において、
    前記始動制御部には、前記エンジンの停止時間の長さに対応して前記始動補助部材の発熱量を増減させると共に、前記冷凍サイクルに設けられたセンサによる外気温度の推定値によって前記始動補助部材の発熱量を設定する発熱量設定モードが備えられていることを特徴とする陸上輸送用冷凍装置。
  2. 前記始動制御部には、始動失敗時に、当初設定した発熱量を増加させる再始動モードが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の陸上輸送用冷凍装置。
  3. 装置を作動する駆動回路に、前記始動補助部材への通電量を選択的に増加させる通電量増加手段が備えられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の陸上輸送用冷凍装置。
  4. 前記通電量増加手段は、前記駆動回路に設けられたキャパシタコンデンサを前記始動補助部材の作動回路と選択的に接続させることを特徴とする請求項3に記載の陸上輸送用冷凍装置。
  5. 前記通電量増加手段は、前記駆動回路に、エバポレータファン駆動用のファン駆動用電源を備え、該ファン駆動用電源を前記作動回路に選択的に接続可能としたことを特徴とする請求項3に記載の陸上輸送用冷凍装置。
  6. 装置を作動する駆動回路に、エバポレータファン駆動用のファン駆動用電源が備えられ、前記始動補助部材の作動回路が前記ファン駆動用電源によって作動されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の陸上輸送用冷凍装置。
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