JP5455389B2 - グレーチングの取付構造 - Google Patents
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そこで、本発明者は、モルタルで固定できる蓋を創案するに至っている(特許第3943114号)。
また、グレーチングを固定しなければならない場合には、通常現場においては、あらかじめ固定具が埋め込まれた専用の側溝を用いなければならない。
従って、既設の側溝の場合には、固定具を埋め込まなければならないが、かかる作業を行おうとすると、側溝が破損する場合が多々あった。そこで、このような場合には、通常グレーチングを載置するのみとしているのが現状であった。
しかし、側溝上面にグレーチングを載置するのみであると、該グレーチングのガタつきによる騒音問題、また車両に踏まれたグレーチングが跳ね上がり、当該車両のフロントガラスに衝突したりして、事故を起こす。
さらには近年において見られる現象であるグレーチングなど金属部材の盗難事件の多発、前記グレーチングのガタつきにより、側溝上面部分と前記グレーチングが当接して側溝自体を破損してしまうなど、各種の課題が山積していた。
よってグレーチング敷設後に起きる側溝のひび割れ及び接触欠け、その他に生じる各種の問題にも完全に防止でき、さらにグレーチングについての若干の取り付け誤差にも対応できるグレーチングの取付構造を提供することを目的とするものである。
敷設された側溝の上面に載置される蓋と蓋との間に取付空間部が設けられ、
該取付空間部にグレーチングが取り付けられるグレーチングの取付構造であり、
前記取付空間部を介して対向する2つの蓋の側面下端より、おのおの対向する蓋側に向かって張り出す一対のグレーチング受け片が、前記蓋の側面に各々取り付けられ、
前記一対のグレーチング受け片には、グレーチングの底面端部が載置されて、前記取付空間部内にグレーチングが取り付けられ、
前記取付空間部の長さが、グレーチングの長さより長くとも取付可能とされるとともに、前記敷設された側溝上面と、取り付けられたグレーチング底面とのスペースは、塞いでなる、
ことを特徴とし、
または、
敷設された側溝の上面に載置される蓋と蓋との間に略方形状をなす取付空間部が設けられ、該取付空間部にグレーチングが取り付けられるグレーチングの取付構造であり、
前記グレーチングは、前記側溝の長手方向に沿って、グレーチング底面両端側に略角筒状に形成された嵩上げ部材が、側溝の一対の側壁上面上に平行にして載置されるべく一対設けられたグレーチングであり、
前記取付空間部に、略方形状をなすグレーチング受け枠をセットしてなり、
前記略方形状をなすグレーチング受け枠は、方形枠状に構成された4つの受け片を有し、蓋に隣接する2つの受け片からは、各々隣接する蓋の側面に当接するよう、該受け片の端部から略垂直に立ち上がる取付壁片を有して構成され、あるいは、前記方形枠状に構成された4つの受け片の端部よりそれぞれ立ち上がる取付壁片及び壁片が設けられて構成され、あるいは略方形状をなすグレーチング受け枠を構成する受け片は、側溝上面に載置される一対のものとし、各々蓋に隣接する側には受け片を設けずに取付壁片しか設けない構成とされ、
前記セットされたグレーチング受け枠と、該グレーチング受け枠と接する各々蓋の側面とを連結ボルトにより連結し、連結されたグレーチング受け枠内においては、前記受け片上に前記嵩上げ部材つきグレーチングの嵩上げ部材底面が載置されてグレーチングが取り付けられ、
前記側溝上部に載置されている一対の受け片には、固定ボルトが前記受け片底面下方から上方に向い、垂直方向に立設され、
前記グレーチング上面端部の所定箇所にはナット操作孔が、前記嵩上げ部材に設けた貫通孔と同位置上方に形成され、前記貫通孔は、前記グレーチングの側溝長手方向に対する取付誤差を前記貫通孔で吸収できるよう側溝が敷設されている長手方向に向かって長穴となるように楕円状の長穴とされてなり、該貫通孔を貫通した前記固定ボルトにナットを締結してグレーチングが取り付けられた、
ことを特徴とするものである。
これによりグレーチング取り付け後の側溝のひび割れ及び接触欠けをも防止でき、さらにグレーチングについての若干の取り付け誤差にも対応できるとの優れた効果を奏する。
図1において理解されるように、上面に開口部を有するU字溝あるいはいわゆる落ちふた式側溝と称される側溝11が予め道路の両脇などに敷設される。
そして、これら側溝11の上面部12には、方形ブロック板状をなす蓋6が、側溝11が敷設されている長手方向に向かい複数個連結されて載置される。
また、側溝11自体を新設し、それに伴い蓋6やグレーチング5を取り付ける場合でも同様となる。
よって、ガタつきを生じないよう、ゴムなどの合成樹脂を接触面に施したグレーチングを使用するのが一般的であるが、それでもその上を車両が乗り、グレーチングを跳ね上げるなど問題が多い。
また、車両が横断する箇所での設置では、固定具が埋め込まれたいわゆる専用の側溝が用いられるが、かかる側溝はその費用が高価である。さらにはあらかじめ敷設されている、いわゆる固定具が埋め込まれていない側溝に固定具を取り付ける工事を施すのは作業手間や作業コストの高騰化を招来し、かつ取り付け作業の際に側溝上面を破損するおそれもある。
また、前記取付壁片3の所定箇所には蓋6の側面14との連結に用いる連結ボルト用貫通孔4が設けられている。
しかして、当該グレーチング受け片1は、前記連結ボルト用貫通孔4を用いて予め蓋6,6の側面に取り付けられている。
該グレーチング5の底面には、敷設された側溝6の長手方向に沿って、グレーチング底面両端側に略角筒状に形成された嵩上げ部材7が一対設けられている。そして該嵩上げ部材7,7はU字溝などの側溝の一対の側壁上面上に平行にして載置されるものとなる。
該嵩上げ部材7の設置により、前記グレーチング5と、隣接する蓋6,6の高さを均一に調整することにもなる。
これは前記グレーチング5の設置の際に後述する固定ボルト9を貫通させるためのものである。
該スペーサ片10及び前記受け片2を前記側溝11の一対の側壁上面12とグレーチング5の嵩上げ部材7の底面間に介在させることで、グレーチング5にかかる加重のクッションとしても作用し、接触欠けやひび割れの防止の効果をも奏する。
なお、同図から理解されるように、前記スペーサ片10の幅は前記嵩上げ部材7及び側溝11の上面部12の幅と略同等としておく。
そして、このように、前記敷設された側溝11の上面部12と、取り付けられたグレーチング5底面とのスペースは、該グレーチング5底面に設けられたスペーサで塞がれるものとなる。
なお、前記取付空間部13を中心に対向する蓋6、6には、L型グレーチング受け片1、1を前記蓋6の側面14下端長手方向に沿って取り付けておくのが好ましい。
なお設置の際、前記L型グレーチング受け片1、1は前記受け片2が各々対向する前記蓋6に向かって水平に張り出すように設置されるものである。
なお、前記固定ボルト9は、前記L型グレーチング受け片1の設置前にあらかじめ、受け片2に取り付けておいても構わないし、作業時に取り付けても構わない。
つぎに、グレーチング5をL型グレーチング受け片1、1間である前記取付空間部13内に上方から嵌めこむ。
なお、前記貫通孔8,8は側溝が敷設されている長手方向に向かって長穴となるように楕円状の長穴とされており、グレーチング5の側溝長手方向に対する取付誤差を前記長穴状の貫通孔8で吸収できるように構成されている。
なお、前記貫通孔8の形状についても何ら限定されるものではなく、大きな丸穴あるいは長方形状の穴でも構わないものである。
第2実施例では、取付空間部13内にグレーチング5を取り付けるために、略方形状をなすグレーチング受け枠30を使用したものである。
そして、該グレーチング受け枠30は、方形枠状に構成された4つの受け片2と、各々隣接する蓋6,6の側面14,14に当接するよう、受け片2の端部から略垂直に立ち上がる取付壁片3,3を有して構成されているものである。
すなわち、図3ないし図5から理解されるように、例えば道路の長手方向に向かって、例えば道路の両脇に敷設されたU字溝など上面開口型の側溝11の上面部12に、すなわちU字溝の両側壁上面に、前記複数の蓋6をグレーチングの取付空間部13とする所定のグレーチング取り付けのための空間をあけて、設置していく。
この際、取付空間部13とグレーチング受け枠30との長さが合わないとき、たとえば取付空間部13の方が大きい幅になったときなどには、蓋6をずらして、取付空間部13を狭めるように寄せ、前記取付空間部13の長さを調整することになる。
連結された前記グレーチング受け枠30を構成する各受け片2、図3ないし図5の実施例では、側溝11上部に載置されている一対の受け片2,2に、固定ボルト9、9が底面下方から上方に向い、垂直方向に立設して設ける。
この固定ボルト9の長さ、設置箇所及び取り付け方法については何ら限定されるものではない。
前記グレーチング5上面端部の所定箇所にはナット操作孔20,20・・・が設けられており、前記嵩上げ部材7の貫通孔8,8・・・と同位置上方に形成されている。
なお、前記貫通孔8,8は側溝が敷設されている長手方向に向かって長穴となるように楕円状の長穴とされており、グレーチング5の側溝長手方向に対する取付誤差を前記長穴状の貫通孔8で吸収できるように構成されている。
なお、前記貫通孔8の形状についても何ら限定されるものではなく、大きな丸穴あるいは長方形状の穴でも構わないものである。
2 受け片
3 取付壁片
4 連結ボルト用貫通孔
5 グレーチング
6 蓋
7 嵩上げ部材
8 貫通孔
9 固定ボルト
10 スペーサ片
11 側溝
12 上面部
13 取付空間部
14 側面
15 連結ボルト孔
16 連結ボルト
17 ワッシャ
18 ナット
19 上面開口部
20 ナット操作孔
30 グレーチング受け枠
31 壁片
Claims (2)
- 敷設された側溝の上面に載置される蓋と蓋との間に取付空間部が設けられ、
該取付空間部にグレーチングが取り付けられるグレーチングの取付構造であり、
前記取付空間部を介して対向する2つの蓋の側面下端より、おのおの対向する蓋側に向かって張り出す一対のグレーチング受け片が、前記蓋の側面に各々取り付けられ、
前記一対のグレーチング受け片には、グレーチングの底面端部が載置されて、前記取付空間部内にグレーチングが取り付けられ、
前記取付空間部の長さが、グレーチングの長さより長くとも取付可能とされるとともに、前記敷設された側溝上面と、取り付けられたグレーチング底面とのスペースは、塞いでなる、
ことを特徴とするグレーチングの取付構造。
- 敷設された側溝の上面に載置される蓋と蓋との間に略方形状をなす取付空間部が設けられ、該取付空間部にグレーチングが取り付けられるグレーチングの取付構造であり、
前記グレーチングは、前記側溝の長手方向に沿って、グレーチング底面両端側に略角筒状に形成された嵩上げ部材が、側溝の一対の側壁上面上に平行にして載置されるべく一対設けられたグレーチングであり、
前記取付空間部に、略方形状をなすグレーチング受け枠をセットしてなり、
前記略方形状をなすグレーチング受け枠は、方形枠状に構成された4つの受け片を有し、蓋に隣接する2つの受け片からは、各々隣接する蓋の側面に当接するよう、該受け片の端部から略垂直に立ち上がる取付壁片を有して構成され、あるいは、前記方形枠状に構成された4つの受け片の端部よりそれぞれ立ち上がる取付壁片及び壁片が設けられて構成され、あるいは略方形状をなすグレーチング受け枠を構成する受け片は、側溝上面に載置される一対のものとし、各々蓋に隣接する側には受け片を設けずに取付壁片しか設けない構成とされ、
前記セットされたグレーチング受け枠と、該グレーチング受け枠と接する各々蓋の側面とを連結ボルトにより連結し、連結されたグレーチング受け枠内においては、前記受け片上に前記嵩上げ部材つきグレーチングの嵩上げ部材底面が載置されてグレーチングが取り付けられ、
前記側溝上部に載置されている一対の受け片には、固定ボルトが前記受け片底面下方から上方に向い、垂直方向に立設され、
前記グレーチング上面端部の所定箇所にはナット操作孔が、前記嵩上げ部材に設けた貫通孔と同位置上方に形成され、前記貫通孔は、前記グレーチングの側溝長手方向に対する取付誤差を前記貫通孔で吸収できるよう側溝が敷設されている長手方向に向かって長穴となるように楕円状の長穴とされてなり、該貫通孔を貫通した前記固定ボルトにナットを締結してグレーチングが取り付けられた、
ことを特徴とするグレーチングの取付構造。
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