JP5453165B2 - アルデヒド及びケトンの製造方法 - Google Patents
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Description
まず、EPCI等はその合成原料が極めて高価であり、また保存安定性が低いことから工業的規模での使用は困難である。更に、DCCに比べ反応性が低く、長時間の反応や副生成物の増加による収率の低下が問題となる。
また、N−アルキルカルボジイミドポリスチレン樹脂は、その製造に高分子ポリスチレン上での多段階の合成反応が必要であるため、収率が低く極めて高価で、得られる樹脂中のカルボジイミド当量も低い。また、得られたN−アルキルカルボジイミドポリスチレン樹脂は、反応溶媒に対して不溶性の高分子粉体であるために反応性が低く、工業的な酸化方法に用いることは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、従来の技術の問題点を解決し、安価で反応性が高く、反応後に副生物の分離容易な、アルデヒド及びケトンの効率よい製造方法を提供する。
第1級アルコール又は第2級アルコールは、好ましくは、各々一般式(2)又は(3)に示されるものである。
R4−CH2−OH (2)
R5(R6)CH−OH (3)
(上式中、R4は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示し、R5及びR6は、独立して互いに同一又は異なる炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示し、互いに環を形成しても良い。)
直鎖状飽和アルデヒドとしては、1−ヘキシルアルコールからの1−ヘキシルアルデヒド、1−オクチルアルコールからの1−オクチルアルデヒド、1−デシルアルコールからの1−デシルアルデヒド、1−ドデシルアルコールからの1−ドデシルアルデヒド、1−テトラデシルアルコールからの1−テトラデシルアルデヒド、1−ヘキサデシルアルコールからの1−ヘキサデシルアルデヒド、及び1−オクタデシルアルコールからの1−オクタデシルアルデヒド等が挙げられる。
直鎖状不飽和アルデヒドとしては、Z−5−デセニルアルコールからのZ−5−デセニルアルデヒド、Z−8−ドデセニルアルコールからのZ−8−ドデセニルセニルアルデヒド、Z−9−ドデセニルアルコールからのZ−9−ドデセニルアルデヒド、Z−7−テトラデセニルアルコールからのZ−7−テトラデセニルアルデヒド、Z−9−テトラデセニルアルコールからのZ−9−テトラデセニルアルデヒド、Z−11−テトラデセニルアルコールからのZ−11−テトラデセニルアルデヒド、Z−7−ヘキサデセニルアルコールからのZ−7−ヘキサデセニルアルデヒド、Z−9−ヘキサデセニルアルコールからのZ−9−ヘキサデセニルアルデヒド、Z−10−ヘキサデセニルアルコールからのZ−10−ヘキサデセニルアルデヒド、E−10−ヘキサデセニルアルコールからのE−10−ヘキサデセニルアルデヒド、Z−11−ヘキサデセニルアルコールからのZ−11−ヘキサデセニルアルデヒド、E−11−ヘキサデセニルアルコールからのE−11−ヘキサデセニルアルデヒド、Z−11−オクタデセニルアルコールからのZ−11−オクタデセニルアルデヒド、Z−13−オクタデセニルアルコールからのZ−13−オクタデセニルアルデヒド、E,E−2,6−オクタジエノールからのE,E−2,6−オクタジエナール、E,Z−2,4−オクタジエノールからのE,Z−2,4−オクタジエナール、E,E−2,4−ノナジエノールからのE,E−2,4−ノナジエナール、E,E,Z−2,4,6−ノナトリエノールからのE,E,Z−2,4,6−ノナトリエナール、E,E−2,4−デカジエノールからのE,E−2,4−デカジエナール、E,Z−8,10−ドデカジエノールからのE,Z−8,10−ドデカジエナール、Z,E−5,7−ドデカジエノールからのZ,E−5,7−ドデカジエナール、E,Z−4,9−テトラデカジエノールからのE,Z−4,9−テトラデカジエナール、Z−11,13−テトラデカジエノールからのZ−11,13−テトラデカジエナール、Z,E−9,11,13−テトラデカトリエノールからのZ,E−9,11,13−テトラデカトリエナール、E,Z−4,6−ヘキサデカジエノールからのE,Z−4,6−ヘキサデカジエナール、Z,Z−7,11−ヘキサデカジエノールからのZ,Z−7,11−ヘキサデカジエナール、Z,Z−11,13−ヘキサデカジエノールからのZ,Z−7,11−ヘキサデカジエナール、E,E,Z−4,6,11−ヘキサデカトリエノールからのE,E,Z−4,6,11−ヘキサデカトリエナール、及びZ,Z,E−7,11,13−ヘキサデカトリエノールからのZ,Z,E−7,11,13−ヘキサデカトリエナール等が挙げられる。
分岐状飽和アルデヒドとしては、2,7−ジメチルオクチルアルコールからの2,7−ジメチルオクチルアルデヒド、3,7−ジメチルオクチルアルコールからの3,7−ジメチルオクチルアルデヒド、4,5−ジメチルデシルアルコールからの4,5−ジメチルデシルアルデヒド、4,8−ジメチルデシルアルコールからの4,8−ジメチルデシルアルデヒド、及び2−エチルドデシルアルコールからの2−エチルドデシルアルデヒド等が挙げられる。
分岐状不飽和アルデヒドとしては、2,6−ジメチル−5−ヘプテノールからの2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、14−メチル−Z−8−ヘキサデセノールからの14−メチル−Z−8−ヘキサデセノール、3,7−ジメチル−E−2,6−オクタジエノールからの3,7−ジメチル−E−2,6−オクタジエナール、3,7,11−トリメチル−E−6,10−ドデカジエノールからのE−3,7,11−トリメチル−6,10−ドデカジエナール、ゲラニオールからのゲラニアール、及びシトロネロールからのシトロネラール等が挙げられる。
芳香族アルデヒドとしては、ベンジルアルコールからのベンズアルデヒド、3−メチルベンジルアルコールからの3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンジルアルコールからの4−メチルベンズアルデヒド、及び4−イソプロピルベンジルアルコールからの4−イソプロピルベンズアルデヒドが挙げられる。
直鎖状飽和ケトンとしては、2−ヘキサノールからの2−ヘキサノン、3−ヘキサノールからの3−ヘキサノン、2−オクタノールからの2−オクタノン、3−オクタノールからの3−オクタノン、2−ノナノールからの2−ノナノン、3−ノナノールからの3−ノナノン、4−ノナノールからの4−ノナノン、2−デカノールからの2−デカノン、3−デカノールからの3−デカノン、2−ドデカノールからの2−ドデカノン、及び3−ドデカノールからの3−ドデカノン等が挙げられる。
直鎖状不飽和ケトンとしては、E−3−ノネン−2−オールからのE−3−ノネン−2−オン、Z−6−ノネン−2−オールからのZ−6−ノネン−2−オン、E−7−デセン−2−オールからのE−7−デセン−2−オン、1−ドデセン−3−オールからの1−ドデセン−3−オン、E−7−テトラデセン−2−オールからのE−7−テトラデセン−2−オン、1−ヘキサデセン−3−オールからの1−ヘキサデセン−3−オン、Z−7−オクタデセン−11−オールからのZ−7−オクタデセン−11−オン、Z−12−ノナデセン−11−オールからのZ−12−ノナデセン−11−オン、Z−13−イコセン−10−オールからのZ−13−イコセン−10−オン、Z−6−ヘンエイコセン−11−オ−ルからのZ−6−ヘンエイコセン−11−オン、及びZ−14−トリコセン−10−オールからのZ−14−トリコセン−10−オン等が挙げられる。
分岐状飽和ケトンとしては、2−メチル−4−ヘプタノールからの2−メチル−4−ヘプタノン、4−メチル−3−ヘプタノールからの4−メチル−3−ヘプタノン、4,6−ジメチル−3−オクタノールからの4,6−ジメチル−3−オクタノン、4−メチル−5−ノナノールからの4−メチル−5−ノナノン、5−エチル−4−ノナノールからの5−エチル−4−ノナノン、4,6,8−トリメチル−2−デカノールからの4,6,8−トリメチル−2−デカノン、及び3,7,11−トリメチル−5−ドデカノールからの3,7,11−トリメチル−5−ドデカノン等が挙げられる。
分岐状不飽和ケトンとしては、4−メチル−E−4−ヘキセン−3−オールからの4−メチル−E−4−ヘキセン−3−オン、5−エチル−2−ヘプテン−4−オールからの5−エチル−2−ヘプテン−4−オン、4,6−ジメチル−E−4−オクテン−3−オールからの4,6−ジメチル−E−4−オクテン−3−オン、4,6,10−トリメチル−E,E−2,4−ドデカジエン−7−オールからの4,6,10−トリメチル−E,E−2,4−ドデカジエン−7−オン、及び7−エチル−4−ペンタデセン−6−オールからの7−エチル−4−ペンタデセン−6−オン等が挙げられる。
環状飽和ケトンとしては、シクロペンタノールからのシクロペンタノン、2−メチル−シクロペンタノールからの2−メチル−シクロペンタノン、シクロヘキサノールからのシクロヘキサノン、4−tert−ブチルシクロヘキサノールからの4−tert−ブチルシクロヘキサノン、及びL−メントールからのメントン等が挙げられる。
環状不飽和ケトンとしては、2−シクロヘキセノールからの2−シクロヘキセノン、3−シクロヘキセノールからの3−シクロヘキセノン、3−メチル−2−シクロヘキセン−1−オールからの3−メチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキセン−2−オールからの3,3,5−トリメチルシクロヘキセン−2−オン、及び6−イソプロピル−3−メチルシクロヘキセン−2−オールからの6−イソプロピル−3−メチルシクロヘキセン−2−オン等が挙げられる。
アリーレン基、アルキレンアリーレン基が挙げられる。
R3のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基等が挙げられる。
R3のシクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
R3のアルキレンシクロアルキレン基としては、1,3−シクロヘキシレンメチレン基、1,4−シクロヘキシレンメチレン基等のシクロヘキシレンメチレン基、シクロヘキシレンエチレン基、4,4’−ジシクロヘキシレンメチレン基等のジシクロヘキシレンメチレン基、ジシクロヘキシレンエチレン基、シクロヘキシレンジメチレン基、シクロヘキシレンジエチレン基等が挙げられる。
R3のアリーレン基としては、フェニレン基、ビフェニレン基等が挙げられる。
R3のアルキレンアリーレン基としては、フェニレンメチレン基、フェニレンエチレン基、ジフェニレンメチレン基、ジフェニレンエチレン基、フェニレンジメチレン基等が挙げられる。
非置換のR3としては、特にジシクロヘキシレンメチレン基、シクロヘキシレンメチレン基、フェニレンジメチレン基が好ましい。
置換されたR3としては、3,5,5−トリメチル−1,3−シクロヘキシレンメチレン基、α,α,α’,α’−テトラメチルメタキシリレン基、及びα,α,α’,α’−テトラメチルパラキシリレン基等が挙げられる。
アルコールの酸化反応の副生物として、カルボジイミド化合物から尿素化合物が生成する。高分子カルボジイミドを用いた場合、この尿素化合物は高分子カルボジイミド中のカルボジイミド結合が尿素結合に変換された一般式(5)に示すものであると考えられる。
高分子カルボジイミドを溶解する際の有機溶媒としては、高分子カルボジイミドを溶解し反応に悪影響を与えないものであれば特に限定されないが、好ましくは、アルコールの酸化反応の副生物としてカルボジイミドから生ずる尿素化合物が不溶な有機溶媒である。尿素化合物を濾過等により容易に除去できるからである。例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族系溶媒やクロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、特にはトルエンが好ましい。これら溶媒は単独で使用されても、2種類以上の混合溶媒を用いても良い。
有機溶媒は、高分子カルボジイミドだけでなく、第1級又は第2級アルコール、スルホキシド、酸及び塩基を溶解するものが好ましい。第1級アルコール又は第2級アルコールを、高分子カルボジイミドの有機溶媒溶液と、スルホキシド化合物と、酸、塩基との存在下で酸化することで、反応中に均一層となり、従来知られていた水溶性カルボジイミドやN−アルキルカルボジイミドポリスチレン樹脂に比べ反応性が向上する。
ジメチルスルホシドは、後述するスルホキシドの例に含まれ、高分子カルボジイミドを溶解する溶媒としても使用できる。
スルホキシド化合物としては、一般式(4)に示されるものである。
CH3(R7)S=O (4)
(上式中、R7は、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。)
具体的には、ジメチルスルホキシド、エチルメチルスルホキシド、プロピルメチルスルホキシド、ブチルメチルスルホキシド、ペンチルメチルスルホキシド、ドデシルメチルスルホキシドが挙げられる。これらは、単独でも2種以上を併用しても良い。
酸の使用量は特に限定されないが、反応性、不純物の副生量の点で、原料アルコール1モルに対して、好ましくは0.3〜2.0モル、より好ましくは0.3〜0.5モルである。
反応機構としては、初めに酸からのH+が高分子カルボジイミドを活性化することで、例えばジメチルスルホキシドと反応して活性種を発生し、これにアルコールが反応して尿素が副生され、最後にアルデヒドが脱離してジメチルスルフィドを生成することが考えられる。塩基は、最後のアルデヒド生成のH+の引き抜きを行うものと考えられる。
酸化反応の反応時間は、特に限定されないが、生産性の点から、好ましくは3〜10時間、より好ましくは5〜6時間である。
[実施例1]
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、E,Z−4,6−ヘキサデカジエルアルコール(119.2g:0.50mol)、ジメチルスルホキシド(586g:7.50mol)、トルエン(200g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これにピリジン(39.6g:0.50mol)続いてトリフルオロ酢酸(28.5g:0.25mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(431.1g:1.0mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(80g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下で溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、E,Z−4,6−ヘキサデカジエニルアルデヒド(bp:123−128℃[0.27KPa]、98.0g:0.41mol)が得られた(収率82.9%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、Z,Z−7,11−ヘキサデカジエルアルコール(71.5g:0.30mol)、ジメチルスルホキシド(352g:4.50mol)、トルエン(120g)を添加し、反応溶液温度20−23℃にて撹拌した。これにピリジン(23.7g:0.30mol)続いてトリフルオロ酢酸(17.1g:0.15mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(258.7g:0.60mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(48g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、Z,Z−7,11−ヘキサデカジエルアルデヒド(bp:112−117℃[0.27KPa]、65.3g:0.28mol)が得られた(収率99.0%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、Z−11−ヘキサデセニルアルコール(72.1g:0.30mol)、ジメチルスルホキシド(352g:4.50mol)、トルエン(120g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これにピリジン(23.7g:0.30mol)続いてトリフルオロ酢酸(17.1g:0.15mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(258.7g:0.60mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(48g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、Z−11−ヘキサデセニルアルデヒド(bp:114〜120℃[0.27KPa]、59.6g:0.25mol)が得られた(収率83.4%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、シトロネロール(46.9g:0.30mol)、ジメチルスルホキシド(352g:4.50mol)、トルエン(120g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これにピリジン(23.7g:0.30mol)続いてトリフルオロ酢酸(17.1g:0.15mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(258.7g:0.60mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(48g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、シトロネラール(bp:76〜78℃[0.27KPa]、34.6g:0.22mol)が得られた(収率74.7%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、1−ドデシルアルコール(55.9g:0.30mol)、ジメチルスルホキシド(352g:4.50mol)、トルエン(120g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これにピリジン(23.7g:0.30mol)続いてトリフルオロ酢酸(17.1g:0.15mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(258.7g:0.60mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(48g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、1−ドデシルアルデヒド(bp:75〜78℃[0.27KPa]、39.4g:0.21mol)が得られた(収率71.3%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、4−tert−ブチルシクロヘキサノール(15.6g:0.10mol)、ジメチルスルホキシド(117.2g:1.50mol)、トルエン(40g)を添加し、反応溶液温度20−23℃にて撹拌した。これにピリジン(7.9g:0.10mol)続いてジクロロ酢酸(6.4g:0.05mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(86.2g:0.20mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(16g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、4−tert−ブチルシクロヘキサノン(bp:88〜90℃[1.06KPa]、14.1g:0.09mol)が得られた(収率91.3%)。得られたケトン化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、L−メントール(15.6g:0.10mol)、ジメチルスルホキシド(117.2g:1.50mol)、トルエン(40g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これにピリジン(7.9g:0.10mol)続いてジクロロ酢酸(6.4g:0.05mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、カルボジライトV−03(日清紡ケミカル社製:431.1g/mol)(86.2g:0.20mol)を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で5時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(16g)にて反応を停止した。反応停止後、析出した尿素化合物を濾過により分離した。濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、メントン(bp:82〜85℃[1.33KPa]、12.3g:0.08mol)が得られた(収率79.7%)。得られたケトン化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、E,Z−4,6−ヘキサデカジエルアルコール(23.8g:0.10mol)、ジメチルスルホキシド(117g:1.50mol)、トルエン(20g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これにピリジン(7.9g:0.10mol)続いてトリフルオロ酢酸(6.4g:0.05mol)を滴下し、25℃以下に保って10分間撹拌した。撹拌後、1−エチル−3−(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EPCI:38.2g:0.20mol)のトルエン(50g)懸濁液を反応液が25℃以下となるように滴下した。滴下後、23〜25℃で28時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(16g)にて反応を停止した。反応停止後、水層を分液した後に食塩水で再度洗浄を行った。
得られた有機層は減圧下溶媒を除去し、残渣を減圧蒸留して、E,Z−4,6−ヘキサデカジエニルアルデヒド(bp:125〜132℃[0.27KPa]、14.7g:0.06mol)が得られた(収率62.3%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
撹拌機、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた反応器に、E,Z−4,6−ヘキサデカジエルアルコール(0.72g:3.0mmol)、ジメチルスルホキシド(3.52g:45mmol)、トルエン(4.00g)を添加し、反応溶液温度20〜23℃にて撹拌した。これに25℃以下で、ピリジン(0.24g:3.0mmol)続いてトリフルオロ酢酸(0.17g:1.5mmol)を滴下、10分間撹拌した。撹拌後、:N−シクロヘキシルカルボジイミドポリスチレン樹脂(東京化成工業株式会社製:666.7g/mol)(4.0g:6.0mmol)を反応液が25℃以下となるように添加した。滴下後、23〜25℃で8時間撹拌し、反応液は1.0%酢酸水溶液(3g)にて反応を停止した。反応停止後、反応液し濾液は水層を分液した後に、食塩水で洗浄を行った。
得られた有機層は、減圧下溶媒を除去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、E,Z−4,6−ヘキサデカジエニルアルデヒド(0.34g:1.45mmol)が得られた(収率48.2%)。得られたアルデヒド化合物は、NMR、Mass及びIRスペクトルを用いて確認した。
Claims (6)
- 第1級アルコール又は第2級アルコールを、下記一般式(1)
で示される重量平均分子量300〜5000の有機溶媒に可溶な高分子カルボジイミドと、スルホキシド化合物と、酸及び塩基又はそれらの塩との存在下で酸化させる酸化ステップを少なくとも含むアルデヒド又はケトンの製造方法。 - 上記酸化ステップが、上記酸化後に副生する尿素化合物が不溶な上記有機溶媒の存在下で行われる請求項1に記載のアルデヒド又はケトンの製造方法。
- 上記第1級アルコール又は第2級アルコールが、下記一般式(2)又は(3)
R4−CH2−OH (2)
R5(R6)CH−OH (3)
(上式中、R4は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示し、R5及びR6は、独立して互いに同一又は異なる炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示し、互いに環を形成しても良い。)
で示される請求項1又は請求項2に記載のアルデヒド又はケトンの製造方法。 - 上記スルホキシド化合物が、下記一般式(4)
CH3(R7)S=O (4)
(上式中、R7は、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。)
で示される請求項1〜3のいずれかに記載のアルデヒド又はケトンの製造方法。 - 上記酸が、トリフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、モノクロロ酢酸、シアノ酢酸、無水オルソリン酸及び亜リン酸からなる群から選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載のアルデヒド又はケトンの製造方法。
- 上記塩基が、ピリジン、キノリン、トリエチルアミン、アニリン、モルホリン、及びピペリジンからなる群から選ばれる請求項1〜5のいずれかに記載のアルデヒド又はケトンの製造方法。
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