JPH06116216A - N−保護−アミノアルデヒドの製造方法 - Google Patents
N−保護−アミノアルデヒドの製造方法Info
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- JPH06116216A JPH06116216A JP27198392A JP27198392A JPH06116216A JP H06116216 A JPH06116216 A JP H06116216A JP 27198392 A JP27198392 A JP 27198392A JP 27198392 A JP27198392 A JP 27198392A JP H06116216 A JPH06116216 A JP H06116216A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ジメチルスルホオキシドと水溶性カルボジイ
ミド誘導体とからなる酸化剤の存在下に、N-保護-アミ
ノアルコールを、有機溶媒中にて、酸化し、N-保護-ア
ミノアルデヒドを製造する。 【効果】 常温領域で合成反応が行え、ラセミ化反
応が少ないために生成物の光学活性および反応収率に優
れ、使用する試薬および反応副生成物が無毒あるいは
低毒性のため、良好な作業環境を維持でき、かつ最終
生成物の分離が容易である。
ミド誘導体とからなる酸化剤の存在下に、N-保護-アミ
ノアルコールを、有機溶媒中にて、酸化し、N-保護-ア
ミノアルデヒドを製造する。 【効果】 常温領域で合成反応が行え、ラセミ化反
応が少ないために生成物の光学活性および反応収率に優
れ、使用する試薬および反応副生成物が無毒あるいは
低毒性のため、良好な作業環境を維持でき、かつ最終
生成物の分離が容易である。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、N-保護-アミノアルデヒ
ドの製造方法に関する。N-保護-アミノアルデヒドは、
レニン等の酸性プロテアーゼに対する活性阻害剤の重要
構成成分であるスタチン誘導体合成あるいは還元型ペプ
チド(−CH2−NH−)合成の鍵中間体として有用で
ある。
ドの製造方法に関する。N-保護-アミノアルデヒドは、
レニン等の酸性プロテアーゼに対する活性阻害剤の重要
構成成分であるスタチン誘導体合成あるいは還元型ペプ
チド(−CH2−NH−)合成の鍵中間体として有用で
ある。
【0002】
【発明の技術的背景】レニン等の酸性プロテアーゼ類の
阻害剤は、その立体構造が活性の強さに重要な影響を及
ぼし、特に、その重要構成成分である(3S,4S)-4-アミノ
-3- ヒドロキシ-6- メチルヘプタン酸(以下、スタチン
と呼称)または(3S,4S)-4-アミノ-5-シクロヘキシル-3-
ヒドロキシペンタン酸(以下、シクロスタチンと呼
称)の類縁化合物においては、(3S,4S)の立体を有する
ものが阻害活性が強く、医薬品、特に血圧降下剤として
好ましいことが知られている。
阻害剤は、その立体構造が活性の強さに重要な影響を及
ぼし、特に、その重要構成成分である(3S,4S)-4-アミノ
-3- ヒドロキシ-6- メチルヘプタン酸(以下、スタチン
と呼称)または(3S,4S)-4-アミノ-5-シクロヘキシル-3-
ヒドロキシペンタン酸(以下、シクロスタチンと呼
称)の類縁化合物においては、(3S,4S)の立体を有する
ものが阻害活性が強く、医薬品、特に血圧降下剤として
好ましいことが知られている。
【0003】このようなスタチン誘導体合成の際の鍵中
間体として、N-保護-α-アミノアルデヒドが特に有用で
ある。光学活性なN-保護-α-アミノアルデヒドは非常に
ラセミ化を起こしやすい、不安定な化合物である。N-保
護-α-アミノアルデヒドを合成する方法は現在まで多数
報告されており、その代表的な合成方法は次のようであ
る。 1.還元的合成方法 N-保護-α-アミノ酸のエステルまたは活性アミドをDI
BAL(ジイソブチルアルミニウムハイドライド)ある
いはLAH(リチウムアルミニウムハイドライド)等で
還元反応することにより合成する方法。
間体として、N-保護-α-アミノアルデヒドが特に有用で
ある。光学活性なN-保護-α-アミノアルデヒドは非常に
ラセミ化を起こしやすい、不安定な化合物である。N-保
護-α-アミノアルデヒドを合成する方法は現在まで多数
報告されており、その代表的な合成方法は次のようであ
る。 1.還元的合成方法 N-保護-α-アミノ酸のエステルまたは活性アミドをDI
BAL(ジイソブチルアルミニウムハイドライド)ある
いはLAH(リチウムアルミニウムハイドライド)等で
還元反応することにより合成する方法。
【0004】この還元的合成方法は、0〜−78℃の低
温での反応を必要とする。この合成方法では、収率にば
らつきがあったり、過剰還元が起こってしまったり、あ
るいはラセミ体が生じやすいという欠点がある。 2.酸化的合成方法 N-保護-β-アミノアルコールを酸化剤で酸化してN-保護
-α-アミノアルデヒドを合成する方法。
温での反応を必要とする。この合成方法では、収率にば
らつきがあったり、過剰還元が起こってしまったり、あ
るいはラセミ体が生じやすいという欠点がある。 2.酸化的合成方法 N-保護-β-アミノアルコールを酸化剤で酸化してN-保護
-α-アミノアルデヒドを合成する方法。
【0005】以下、この酸化的合成方法に用いられる酸
化剤の具体例とその問題点について説明する。 (i)ピリジニウムジクロメート(CrO3 /Py) 酸化剤として、ピリジニウムジクロメートを用いた場合
には、−10℃程度の反応温度が必要となり、また収率
も低い。さらに重金属を使用する系であるため、医薬品
中間体合成に際しては、極力使用を避けたい酸化剤であ
る。 (ii)ジメチルスルホオキシド/ピリジン・SO3 錯体
(DMSO/Py・SO 3 ) この酸化剤では、室温付近での温和な反応条件下で、高
収率でN-保護-α-アミノアルデヒドが得られ、またラセ
ミ体も少ない。しかしながら、Py・SO3 はやや不安
定であり、長期間保存できないという問題がある。 (iii)ジメチルスルホキシド/オキザリルクロライド
[DMSO/(COCl)2 ] この酸化剤では、高収率でN-保護-α-アミノアルデヒド
が得られ、またラセミ体も少ない。しかしながら、この
場合には、−50℃〜−60℃程度の反応温度が必要と
なり、また反応副生成物として一酸化炭素CO、二酸化
炭素CO2 が発生してしまう。特に、大量合成時には作
業環境維持のためにも、一酸化炭素には厳重な配慮を払
う必要がある。 (iv)ジメチルスルホキシド/ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DMSO/DCC) この酸化剤では、室温付近での温和な条件下で反応が進
行する。しかしながら、反応副生成物であるDCC由来
の尿素誘導体と、目的物であるN-保護-アミノアルデヒ
ドとの分離が困難で、純品の目的物を得るにはカラムク
ロマトグラフィー等の手法を使用しなければならない。
化剤の具体例とその問題点について説明する。 (i)ピリジニウムジクロメート(CrO3 /Py) 酸化剤として、ピリジニウムジクロメートを用いた場合
には、−10℃程度の反応温度が必要となり、また収率
も低い。さらに重金属を使用する系であるため、医薬品
中間体合成に際しては、極力使用を避けたい酸化剤であ
る。 (ii)ジメチルスルホオキシド/ピリジン・SO3 錯体
(DMSO/Py・SO 3 ) この酸化剤では、室温付近での温和な反応条件下で、高
収率でN-保護-α-アミノアルデヒドが得られ、またラセ
ミ体も少ない。しかしながら、Py・SO3 はやや不安
定であり、長期間保存できないという問題がある。 (iii)ジメチルスルホキシド/オキザリルクロライド
[DMSO/(COCl)2 ] この酸化剤では、高収率でN-保護-α-アミノアルデヒド
が得られ、またラセミ体も少ない。しかしながら、この
場合には、−50℃〜−60℃程度の反応温度が必要と
なり、また反応副生成物として一酸化炭素CO、二酸化
炭素CO2 が発生してしまう。特に、大量合成時には作
業環境維持のためにも、一酸化炭素には厳重な配慮を払
う必要がある。 (iv)ジメチルスルホキシド/ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DMSO/DCC) この酸化剤では、室温付近での温和な条件下で反応が進
行する。しかしながら、反応副生成物であるDCC由来
の尿素誘導体と、目的物であるN-保護-アミノアルデヒ
ドとの分離が困難で、純品の目的物を得るにはカラムク
ロマトグラフィー等の手法を使用しなければならない。
【0006】さらにDCCは人体の皮膚に対して「かぶ
れ」を生じさせるため、労働衛生上非常に問題があり、
特に工業的規模で使用する場合には、安全性に対して厳
重な配慮が要求される。
れ」を生じさせるため、労働衛生上非常に問題があり、
特に工業的規模で使用する場合には、安全性に対して厳
重な配慮が要求される。
【0007】以上、説明したように、従来のN-保護-α-
アミノアルデヒドの製造において、特に工業的規模での
大量合成を行う場合には、低温領域の反応条件が必要
であったり、生成物の光学活性、反応収率に問題があ
ったり、作業環境維持のために厳重な配慮が要求され
たり、あるいは目的物の分離が困難になるなどの問題
があった。
アミノアルデヒドの製造において、特に工業的規模での
大量合成を行う場合には、低温領域の反応条件が必要
であったり、生成物の光学活性、反応収率に問題があ
ったり、作業環境維持のために厳重な配慮が要求され
たり、あるいは目的物の分離が困難になるなどの問題
があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記のような従来技術に鑑みて
成されたものであって、N-保護-α-アミノアルデヒドに
代表されるようなN-保護-アミノアルデヒドの工業的規
模での大量合成を行う場合であっても、常温領域で合
成が行え、生成物の光学活性、反応収率に優れ、良
好な作業環境を維持でき、かつ目的物の分離が容易な
N-保護-アミノアルデヒドの製造方法を提供することを
目的としている。
成されたものであって、N-保護-α-アミノアルデヒドに
代表されるようなN-保護-アミノアルデヒドの工業的規
模での大量合成を行う場合であっても、常温領域で合
成が行え、生成物の光学活性、反応収率に優れ、良
好な作業環境を維持でき、かつ目的物の分離が容易な
N-保護-アミノアルデヒドの製造方法を提供することを
目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るN-保護-アミノアルデヒド
の製造方法は、ジメチルスルホオキシドと水溶性カルボ
ジイミド誘導体とからなる酸化剤の存在下に、N-保護-
アミノアルコールを、有機溶媒中にて、酸化し、N-保護
-アミノアルデヒドを製造することを特徴としている。
の製造方法は、ジメチルスルホオキシドと水溶性カルボ
ジイミド誘導体とからなる酸化剤の存在下に、N-保護-
アミノアルコールを、有機溶媒中にて、酸化し、N-保護
-アミノアルデヒドを製造することを特徴としている。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るN-保護-アミ
ノアルデヒドの製造方法について具体的に説明する。
ノアルデヒドの製造方法について具体的に説明する。
【0011】本発明においては、N-保護-アミノアルコ
ールを所定の有機溶媒中において、ジメチルスルホオキ
シドと、水溶性カルボジイミド誘導体と、必要に応じ
て、反応促進剤を加え、室温付近にてN-保護-アミノア
ルデヒドを合成する。
ールを所定の有機溶媒中において、ジメチルスルホオキ
シドと、水溶性カルボジイミド誘導体と、必要に応じ
て、反応促進剤を加え、室温付近にてN-保護-アミノア
ルデヒドを合成する。
【0012】N-保護-アミノアルコールとは、アミノア
ルコールのアミノ基が保護されてなる化合物であって、
具体的には、アミノ基の窒素原子に結合する2つの水素
原子のうちの1つが保護基で置換されてなる化合物であ
る。
ルコールのアミノ基が保護されてなる化合物であって、
具体的には、アミノ基の窒素原子に結合する2つの水素
原子のうちの1つが保護基で置換されてなる化合物であ
る。
【0013】本発明で出発物質として用いられるN-保護
-アミノアルコールは、一般的なアミノアルコールに保
護基を導入してなるN-保護-アミノアルコールであって
もよく、あるいはL-体、D-体またはラセミ体の広義アミ
ノ酸から誘導されたN-保護-アミノアルコールであって
もよい。またスタチン類の合成を最終目的とする場合に
は、L-アミノ酸より誘導されたN-保護-(S)-β-アミノア
ルコールを用いることが好ましい。
-アミノアルコールは、一般的なアミノアルコールに保
護基を導入してなるN-保護-アミノアルコールであって
もよく、あるいはL-体、D-体またはラセミ体の広義アミ
ノ酸から誘導されたN-保護-アミノアルコールであって
もよい。またスタチン類の合成を最終目的とする場合に
は、L-アミノ酸より誘導されたN-保護-(S)-β-アミノア
ルコールを用いることが好ましい。
【0014】保護基としては、通常アミノ基の保護とし
て使用するものであれば、特に制限されることなく用い
られ、一般的にはウレタン型保護基、アシル型保護基、
アルキル型保護基等が使用される。これらの中でも、好
ましくはウレタン型保護基が用いられ、特に好ましくは
tert- ブチルオキシカルボニル基(BOC基)、tert-
アミルオキシカルボニル基(AOC基)、ベンジルオキ
シカルボニル基(Cbz基)あるいは9-フルオレニルメ
チル-オキシカルボニル基(Fmoc基)が使用され
る。
て使用するものであれば、特に制限されることなく用い
られ、一般的にはウレタン型保護基、アシル型保護基、
アルキル型保護基等が使用される。これらの中でも、好
ましくはウレタン型保護基が用いられ、特に好ましくは
tert- ブチルオキシカルボニル基(BOC基)、tert-
アミルオキシカルボニル基(AOC基)、ベンジルオキ
シカルボニル基(Cbz基)あるいは9-フルオレニルメ
チル-オキシカルボニル基(Fmoc基)が使用され
る。
【0015】本発明により得られるN-保護-アミノアル
デヒドは、通常は医薬品等の中間体であり、最終生成物
においては、脱保護を行う必要がある。したがって、上
記の保護基を選定する際には、目的とする最終生成物の
物理化学的な性状を考慮して好適な保護基を選択する。
たとえばスタチン類の合成を最終目的とする場合には、
保護基としてtert- ブチルオキシカルボニル基を選択す
ることが特に好ましい。このtert-ブチルオキシカルボ
ニル基は、ジ-tert-ブチルジカーボネート[以下、(B
OC)2 Oと略すことがある]により導入することがで
きる。この場合には、アミノ基がBOC基により保護さ
れてなるL-ロイシノール(BOC−Leu−ol)ある
いはアミノ基がBOC基により保護されてなるL-シクロ
ヘキシルアラニノールまたはアミノ基がBOC基により
保護されてなるL-フェニルアラニノールから誘導される
L-シクロヘキシルアラニノール等がN-保護-アミノアル
コールとして用いられる。
デヒドは、通常は医薬品等の中間体であり、最終生成物
においては、脱保護を行う必要がある。したがって、上
記の保護基を選定する際には、目的とする最終生成物の
物理化学的な性状を考慮して好適な保護基を選択する。
たとえばスタチン類の合成を最終目的とする場合には、
保護基としてtert- ブチルオキシカルボニル基を選択す
ることが特に好ましい。このtert-ブチルオキシカルボ
ニル基は、ジ-tert-ブチルジカーボネート[以下、(B
OC)2 Oと略すことがある]により導入することがで
きる。この場合には、アミノ基がBOC基により保護さ
れてなるL-ロイシノール(BOC−Leu−ol)ある
いはアミノ基がBOC基により保護されてなるL-シクロ
ヘキシルアラニノールまたはアミノ基がBOC基により
保護されてなるL-フェニルアラニノールから誘導される
L-シクロヘキシルアラニノール等がN-保護-アミノアル
コールとして用いられる。
【0016】BOC−Leu−olはL-ロイシン(H−
Leu−OH)を出発物質として、種々のルートで調製
することができる。以下にその一例を示す。
Leu−OH)を出発物質として、種々のルートで調製
することができる。以下にその一例を示す。
【0017】
【化8】
【0018】本発明においては、上記のようなN-保護-
アミノアルコールを、有機溶媒中にて、ジメチルスルホ
オキシド(DMSO)と水溶性カルボジイミド誘導体と
の存在下に酸化して、N-保護-アミノアルデヒドを製造
している。
アミノアルコールを、有機溶媒中にて、ジメチルスルホ
オキシド(DMSO)と水溶性カルボジイミド誘導体と
の存在下に酸化して、N-保護-アミノアルデヒドを製造
している。
【0019】有機溶媒としては、反応進行に悪影響を及
ぼさない範囲で種々の溶媒が用いられ、具体的には下記
の1群あるいは2群にあげる有機溶媒が好ましく用いら
れる。 1.出発物質であるN-保護-アミノアルコールを充分に
溶解し、かつ水と相溶性を有しない溶媒。
ぼさない範囲で種々の溶媒が用いられ、具体的には下記
の1群あるいは2群にあげる有機溶媒が好ましく用いら
れる。 1.出発物質であるN-保護-アミノアルコールを充分に
溶解し、かつ水と相溶性を有しない溶媒。
【0020】その具体例としては、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素、ジクロルメタン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素あるいはジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類が挙げ
られる。 2.出発物質であるN-保護-アミノアルコールを充分に
溶解し、水と相溶するが、反応進行に何らの悪影響を及
ぼさない非プロトン性極性溶媒。
等の芳香族炭化水素、ジクロルメタン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素あるいはジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類が挙げ
られる。 2.出発物質であるN-保護-アミノアルコールを充分に
溶解し、水と相溶するが、反応進行に何らの悪影響を及
ぼさない非プロトン性極性溶媒。
【0021】その具体例としては、ジメチルスルホオキ
シド、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリルある
いはテトラヒドロフラン等が挙げられる。上記のような
有機溶媒は、一種単独で、または二種以上を組み合わせ
て用いることができる。
シド、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリルある
いはテトラヒドロフラン等が挙げられる。上記のような
有機溶媒は、一種単独で、または二種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0022】なお、上記2群に属する溶媒は、通常、反
応終了後一度濃縮し、水に対し相溶しない溶媒に置換す
ることが望ましいが、この操作は必ずしも必要ではな
い。有機溶媒はN-保護-アミノアルコール1モルに対
し、0.1〜30リットル、好ましくは0.2〜5リッ
トルの量で使用される。
応終了後一度濃縮し、水に対し相溶しない溶媒に置換す
ることが望ましいが、この操作は必ずしも必要ではな
い。有機溶媒はN-保護-アミノアルコール1モルに対
し、0.1〜30リットル、好ましくは0.2〜5リッ
トルの量で使用される。
【0023】本発明において使用される水溶性カルボジ
イミド誘導体とは水溶性もしくは親水性であって、反応
溶媒に可溶もしくは易容であり、かつカルボジイミド由
来の副生成物である尿素体が水溶性もしくは親水性であ
ることが必須である。
イミド誘導体とは水溶性もしくは親水性であって、反応
溶媒に可溶もしくは易容であり、かつカルボジイミド由
来の副生成物である尿素体が水溶性もしくは親水性であ
ることが必須である。
【0024】水溶性カルボジイミド誘導体としては、た
とえば R1 −N=C=N−R2 …[式−I] または [R1 −N=C=N−R2 ]・[A] …[式−II] で表わされる化合物が用いられる。
とえば R1 −N=C=N−R2 …[式−I] または [R1 −N=C=N−R2 ]・[A] …[式−II] で表わされる化合物が用いられる。
【0025】ただし、R1 はメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基またはシクロヘキシル基
であり、
ピル基、ブチル基、ヘキシル基またはシクロヘキシル基
であり、
【0026】
【化9】
【0027】または
【0028】
【化10】
【0029】ここで、nは1〜4の整数であり、R3 お
よびR4 は同種または異種の低級アルキル基である。低
級アルキル基としては具体的には上記と同様のメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基また
はシクロヘキシル基が挙げられる。
よびR4 は同種または異種の低級アルキル基である。低
級アルキル基としては具体的には上記と同様のメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基また
はシクロヘキシル基が挙げられる。
【0030】Aは、HCl、HBr、HI、HCl
O4 、HIO4
O4 、HIO4
【0031】
【化11】
【0032】上記のような水溶性カルボジイミド誘導体
の中でも、特に好ましい化合物としては、1-エチル-3-
(3-N,N-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミドまた
はその塩酸塩もしくは過塩素酸塩、あるいは1-シクロヘ
キシル-3-(2-モルホリノエチル)-カルボジイミドまたは
そのp-トルエンスルホン酸メチルエステル塩が挙げられ
る。
の中でも、特に好ましい化合物としては、1-エチル-3-
(3-N,N-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミドまた
はその塩酸塩もしくは過塩素酸塩、あるいは1-シクロヘ
キシル-3-(2-モルホリノエチル)-カルボジイミドまたは
そのp-トルエンスルホン酸メチルエステル塩が挙げられ
る。
【0033】また水溶性カルボジイミド誘導体として
は、 Y−X−N=C=N−X−Y …[式−III] または [Y−X−N=C=N]・n[Z] …[式−IV] で表わされる化合物を用いることもできる。
は、 Y−X−N=C=N−X−Y …[式−III] または [Y−X−N=C=N]・n[Z] …[式−IV] で表わされる化合物を用いることもできる。
【0034】ただし、上式中、Xは無いかまたは炭素数
1〜10の炭化水素である。Yは下記〜のいずれか
1つである。
1〜10の炭化水素である。Yは下記〜のいずれか
1つである。
【0035】
【化12】
【0036】(ただし、R1 、R2 はそれぞれ同種また
は異種の低級アルキル基を示す。)
は異種の低級アルキル基を示す。)
【0037】
【化13】
【0038】(ただし、Xと結合しているN原子を含み
5〜7員のいずれかの複素環を形成する。R3 は炭化水
素または酸素原子、硫黄原子、窒素原子の群より選ばれ
た1種の付加ヘテロ原子を含む炭化水素であり、R3 中
のN原子はイミンまたは低級アルキル化窒素原子であ
る。)
5〜7員のいずれかの複素環を形成する。R3 は炭化水
素または酸素原子、硫黄原子、窒素原子の群より選ばれ
た1種の付加ヘテロ原子を含む炭化水素であり、R3 中
のN原子はイミンまたは低級アルキル化窒素原子であ
る。)
【0039】
【化14】
【0040】(ただし、Xと結合している炭素原子を含
み5〜7員のいずれかの複素環を形成し、R4 中に低級
アルキル化窒素原子を1個含む炭化水素である。)
み5〜7員のいずれかの複素環を形成し、R4 中に低級
アルキル化窒素原子を1個含む炭化水素である。)
【0041】
【化15】
【0042】(ただし、Xと結合している炭素原子を含
み5〜7員のいずれかの複素環を形成し、R5 中にイミ
ンを1〜3個を包含してなる炭化水素である。nは2個
のY部分における3級アミンとイミンの合計の当量値で
ある。Zは下記(a)〜(c)のいずれか1つである。 (a)ハロゲン化水素、過塩素酸または過ヨウ素酸。 (b)R6 −SO2 −OR7 で表わされるスルホン酸エ
ステル(R6 は炭素数1〜18の芳香族、脂肪族、脂環
族の炭化水素残基、R7 は低級アルキル基を示す。) (c)R8 −CH2 −X1 で表わされるハロゲン化炭化
水素(R8 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
残基、X1 はハロゲン原子を示す。) 上記のような水溶性カルボジイミド誘導体の中でも、特
に好ましい化合物としては、1,3-ビス-(3-N,N-ジメチル
アミノプロピル) カルボジイミドまたは1,3-ビス-(3-N,
N-ジメチルアミノエチル) カルボジイミドあるいはその
塩酸塩、過塩素酸塩またはp-トルエンスルホン酸メチル
エステル塩もしくは1,3-ビス-(3-N-モルホリノプロピ
ル) カルボジイミドあるいはその塩酸塩、過塩素酸塩ま
たはp-トルエンスルホン酸メチルエステル塩が挙げられ
る。
み5〜7員のいずれかの複素環を形成し、R5 中にイミ
ンを1〜3個を包含してなる炭化水素である。nは2個
のY部分における3級アミンとイミンの合計の当量値で
ある。Zは下記(a)〜(c)のいずれか1つである。 (a)ハロゲン化水素、過塩素酸または過ヨウ素酸。 (b)R6 −SO2 −OR7 で表わされるスルホン酸エ
ステル(R6 は炭素数1〜18の芳香族、脂肪族、脂環
族の炭化水素残基、R7 は低級アルキル基を示す。) (c)R8 −CH2 −X1 で表わされるハロゲン化炭化
水素(R8 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
残基、X1 はハロゲン原子を示す。) 上記のような水溶性カルボジイミド誘導体の中でも、特
に好ましい化合物としては、1,3-ビス-(3-N,N-ジメチル
アミノプロピル) カルボジイミドまたは1,3-ビス-(3-N,
N-ジメチルアミノエチル) カルボジイミドあるいはその
塩酸塩、過塩素酸塩またはp-トルエンスルホン酸メチル
エステル塩もしくは1,3-ビス-(3-N-モルホリノプロピ
ル) カルボジイミドあるいはその塩酸塩、過塩素酸塩ま
たはp-トルエンスルホン酸メチルエステル塩が挙げられ
る。
【0043】さらに水溶性カルボジイミド誘導体として
は、 R1 −N=C=N−(CH2 )n −OCH3 …(式V) で表わされる化合物も用いることができる。
は、 R1 −N=C=N−(CH2 )n −OCH3 …(式V) で表わされる化合物も用いることができる。
【0044】ただし、上式中、R1 は前述したのと同様
の低級アルキル基であり、nは2または3である。上記
のような水溶性カルボジイミド誘導体は、N-保護-アミ
ノアルコール1モルに対し、1.0〜10モル、好まし
くは1.5〜6モルの量で用いられる。
の低級アルキル基であり、nは2または3である。上記
のような水溶性カルボジイミド誘導体は、N-保護-アミ
ノアルコール1モルに対し、1.0〜10モル、好まし
くは1.5〜6モルの量で用いられる。
【0045】またジメチルスルホオキシド(DMSO)
は、水溶性カルボジイミド誘導体に対し、1当量〜10
0当量、好ましくは1当量〜20当量の量で用いられ
る。さらに本発明においては、必要に応じて、反応促進
剤として、プロトン(H+)供与性化合物を反応系に添
加してもよい。プロトン供与性化合物としては、たとえ
ば、(トリフルオロ酢酸/ピリジン)、無水酢酸、酢酸
等が用いられ、その使用量は特に制限はされないが、N-
保護-アミノアルコール1モルに対し、0.1〜10モ
ルが好適である。
は、水溶性カルボジイミド誘導体に対し、1当量〜10
0当量、好ましくは1当量〜20当量の量で用いられ
る。さらに本発明においては、必要に応じて、反応促進
剤として、プロトン(H+)供与性化合物を反応系に添
加してもよい。プロトン供与性化合物としては、たとえ
ば、(トリフルオロ酢酸/ピリジン)、無水酢酸、酢酸
等が用いられ、その使用量は特に制限はされないが、N-
保護-アミノアルコール1モルに対し、0.1〜10モ
ルが好適である。
【0046】反応温度は、15〜30℃の室温程度であ
り、反応時間は反応温度にもよるが、1時間〜48時間
程度が好適である。未反応の水溶性カルボジイミド誘導
体および反応副生成物である水溶性カルボジイミド誘導
体由来の尿素体(ウレア)は、水溶性または親水性であ
るため、反応終了後、水洗浄または希塩酸洗浄によって
容易に除去できる。また溶媒の留去のみで、高純度、高
濃度のシラップ状N-保護-アミノアルデヒドが得られる
ので、単離精製することなく、次工程に使用することが
できる。なお、当然のことではあるが、単離精製を行な
ってもよい。
り、反応時間は反応温度にもよるが、1時間〜48時間
程度が好適である。未反応の水溶性カルボジイミド誘導
体および反応副生成物である水溶性カルボジイミド誘導
体由来の尿素体(ウレア)は、水溶性または親水性であ
るため、反応終了後、水洗浄または希塩酸洗浄によって
容易に除去できる。また溶媒の留去のみで、高純度、高
濃度のシラップ状N-保護-アミノアルデヒドが得られる
ので、単離精製することなく、次工程に使用することが
できる。なお、当然のことではあるが、単離精製を行な
ってもよい。
【0047】以上のような反応系および処理工程を採用
することにより、N-保護-アミノアルコールからN-保護-
アミノアルデヒドを効率よく製造することができる。こ
のようなN-保護-アミノアルデヒドは、生体関連物質製
造の際の鍵中間体として有用である。たとえば、BOC
−Leu−olからアミノ基がBOC基により保護され
てなるL-ロイシナール(BOC−Leu−al)を製造
し、これからアルドール反応および適切な脱保護基反応
によりスタチンを合成する反応は、以下のように表わさ
れる。
することにより、N-保護-アミノアルコールからN-保護-
アミノアルデヒドを効率よく製造することができる。こ
のようなN-保護-アミノアルデヒドは、生体関連物質製
造の際の鍵中間体として有用である。たとえば、BOC
−Leu−olからアミノ基がBOC基により保護され
てなるL-ロイシナール(BOC−Leu−al)を製造
し、これからアルドール反応および適切な脱保護基反応
によりスタチンを合成する反応は、以下のように表わさ
れる。
【0048】
【化16】
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたような、本発明によれ
ば、N-保護-α-アミノアルデヒドに代表されるようなN-
保護-アミノアルデヒドの工業的規模での大量合成を行
う場合であっても、常温領域で合成反応が行え、ラ
セミ化反応が少ないために生成物の光学活性および反応
収率に優れ、使用する試薬および反応副生成物が無毒
あるいは低毒性のため、良好な作業環境を維持でき、か
つ最終生成物の分離を容易に行うことができる。
ば、N-保護-α-アミノアルデヒドに代表されるようなN-
保護-アミノアルデヒドの工業的規模での大量合成を行
う場合であっても、常温領域で合成反応が行え、ラ
セミ化反応が少ないために生成物の光学活性および反応
収率に優れ、使用する試薬および反応副生成物が無毒
あるいは低毒性のため、良好な作業環境を維持でき、か
つ最終生成物の分離を容易に行うことができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0051】
【実施例1】 〔N-BOC-L-ロイシナールの合成〕N-BOC-L-ロイシンメチ
ルエステル塩酸塩を水素化ホウ素ナトリウム/塩化リチ
ウムの系にて還元反応し、得られたN-BOC-L-ロイシノー
ル217g(1.0モル)を乾燥したジクロルメタン
1.5リットルに溶解し、攪拌下乾燥したジメチルスル
ホオキシド250mlを加えた。均一になった溶液へ無水
ピリジン900ml、蒸留直後のトリフルオロ酢酸40ml
(0.5モル)および1-エチル-3-(3-N,N-ジメチルアミ
ノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩576g(3.0モ
ル)を加え、室温にて24時間反応させた。反応終了
後、ジクロルメタン500mlを加え、水1リットルで3
回抽出し、DMSO、水溶性カルボジイミドおよび反応
副生成物である尿素誘導体を除去した。全水層を500
mlジクロルメタンにて1回抽出し、全ジクロルメタン層
を飽和重ソー水500ml、水500ml、飽和食塩水50
0mlの順で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減
圧下にて濃縮し、シラップ状物質のN-BOC-L-ロイシナー
ルを得た。このシラップ状物質は、単離精製することな
しに、たとえば次工程のアルドール反応に使用可能であ
る。
ルエステル塩酸塩を水素化ホウ素ナトリウム/塩化リチ
ウムの系にて還元反応し、得られたN-BOC-L-ロイシノー
ル217g(1.0モル)を乾燥したジクロルメタン
1.5リットルに溶解し、攪拌下乾燥したジメチルスル
ホオキシド250mlを加えた。均一になった溶液へ無水
ピリジン900ml、蒸留直後のトリフルオロ酢酸40ml
(0.5モル)および1-エチル-3-(3-N,N-ジメチルアミ
ノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩576g(3.0モ
ル)を加え、室温にて24時間反応させた。反応終了
後、ジクロルメタン500mlを加え、水1リットルで3
回抽出し、DMSO、水溶性カルボジイミドおよび反応
副生成物である尿素誘導体を除去した。全水層を500
mlジクロルメタンにて1回抽出し、全ジクロルメタン層
を飽和重ソー水500ml、水500ml、飽和食塩水50
0mlの順で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減
圧下にて濃縮し、シラップ状物質のN-BOC-L-ロイシナー
ルを得た。このシラップ状物質は、単離精製することな
しに、たとえば次工程のアルドール反応に使用可能であ
る。
【0052】粗体収量は210g(粗体収率98%)で
あった。 〔物性確認〕得られたシラップ状物質の一部をシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル:n-
ヘキサン=1/5〜1/2と変化させ、目的物を分画し
た。減圧濃縮することにより目的物質を取り出した。
あった。 〔物性確認〕得られたシラップ状物質の一部をシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル:n-
ヘキサン=1/5〜1/2と変化させ、目的物を分画し
た。減圧濃縮することにより目的物質を取り出した。
【0053】シラップ状物質1gより純粋なN-BOC-L-ロ
イシナール0.9gを得た。最終生成物の比旋光度
[α]D 20は−44.0°(C=1、MeOH)であ
り、融点は63〜66℃であった。
イシナール0.9gを得た。最終生成物の比旋光度
[α]D 20は−44.0°(C=1、MeOH)であ
り、融点は63〜66℃であった。
【0054】KBr法による赤外吸光分析(IR)の結
果、3350、2940、2725、1740、172
0、1510、1395cm-1に吸収が見られた。また1
H−NMR(CDCl3 )により構造確認を行った。
果、3350、2940、2725、1740、172
0、1510、1395cm-1に吸収が見られた。また1
H−NMR(CDCl3 )により構造確認を行った。
【0055】薄層クロマトグラフィーの結果、Rf値は
0.45(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2)であっ
た。
0.45(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2)であっ
た。
【0056】
【実施例2】 〔N-BOC-L-フェニルアラニナールの合成〕N-BOC-L-フェ
ニルアラニノール251g(1モル)を実施例1と同様
な方法にて反応し、N-BOC-L-フェニルアラニナールを得
た。粗体収量は235g(粗体収率94%)であった。
実施例1と同様にシリカゲルフラッシュクロマトグラフ
ィーにより目的物を分取した。(酢酸エチル/n-Hex =
1/10〜1/2)シラップ状物質1gより0.87g
のN-BOC-L-フェニルアラニナールが得られた。
ニルアラニノール251g(1モル)を実施例1と同様
な方法にて反応し、N-BOC-L-フェニルアラニナールを得
た。粗体収量は235g(粗体収率94%)であった。
実施例1と同様にシリカゲルフラッシュクロマトグラフ
ィーにより目的物を分取した。(酢酸エチル/n-Hex =
1/10〜1/2)シラップ状物質1gより0.87g
のN-BOC-L-フェニルアラニナールが得られた。
【0057】〔物性確認〕最終生成物の比旋光度[α]
D 20は+35.5°(C=1、CH2 Cl2 )であっ
た。
D 20は+35.5°(C=1、CH2 Cl2 )であっ
た。
【0058】KBr法によるIRの結果、3435、2
940、2760、2730、1740、1725、1
500、1395、1240cm-1に吸収が見られた。ま
た1H−NMR(CDCl3 )により構造確認を行っ
た。
940、2760、2730、1740、1725、1
500、1395、1240cm-1に吸収が見られた。ま
た1H−NMR(CDCl3 )により構造確認を行っ
た。
【0059】薄層クロマトグラフィーの結果、Rf値は
0.52(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)であっ
た。
0.52(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)であっ
た。
Claims (13)
- 【請求項1】 ジメチルスルホオキシドと水溶性カルボ
ジイミド誘導体とからなる酸化剤の存在下に、 N-保護-アミノアルコールを、有機溶媒中にて、酸化
し、 N-保護-アミノアルデヒドを製造することを特徴とするN
-保護-アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項2】 N-保護-アミノアルコールが、N-保護-β
-アミノアルコールであることを特徴とする請求項1 に
記載のN-保護-アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項3】 N-保護-アミノアルコールが、L-、D-ま
たはL,D-アミノ酸から誘導されたN-保護-アミノアルコ
ールであることを特徴とする請求項1 に記載のN-保護-
アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項4】 N-保護-アミノアルコールが、L-アミノ
酸より誘導されたN-保護-(S)-β-アミノアルコールであ
ることを特徴とする請求項1に記載のN-保護-アミノア
ルデヒドの製造方法。 - 【請求項5】 N-保護-アミノアルコールの保護基が、 tert- ブチルオキシカルボニル基、 tert- アミルオキシカルボニル基、 ベンジルオキシカルボニル基、または9-フルオレニルメ
チルオキシカルボニル基であることを特徴とする請求項
1 に記載のN-保護-アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項6】 N-保護-アミノアルコールの保護基が、
ジ-tert-ブチルジカーボネートから誘導されたtert- ブ
チルオキシカルボニル基であることを特徴とする請求項
1に記載のN-保護-アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項7】 水溶性カルボジイミド誘導体が、 R1 −N=C=N−R2 …[式−I] または [R1 −N=C=N−R2 ]・[A] …[式−II] [ただし、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘキシル基またはシクロヘキシル基であり、 【化1】 ただし、n=1〜4であり、R3 、R4 は同種または異
種の低級アルキル基)または 【化2】 Aは、HCl、HBr、HI、HClO4 、HIO4 【化3】 で表わされる水溶性カルボジイミド誘導体であることを
特徴とする請求項1に記載のN-保護-アミノアルデヒド
の製造方法。 - 【請求項8】 水溶性カルボジイミド誘導体が、 Y−X−N=C=N−X−Y …[式−III] または [Y−X−N=C=N]・n[Z] …[式−IV] (ただし、上式中、Xは無いかまたは炭素数1〜10の
炭化水素である。Yは下記〜のいずれか1つであ
る。 【化4】 (ただし、R1 、R2 はそれぞれ同種または異種の低級
アルキル基を示す。) 【化5】 (ただし、Xと結合しているN原子を含み5〜7員のい
ずれかの複素環を形成する。R3 は炭化水素または酸素
原子、硫黄原子、窒素原子の群より選ばれた1種の付加
ヘテロ原子を含む炭化水素であり、R3 中のN原子はイ
ミンまたは低級アルキル化窒素原子である。) 【化6】 (ただし、Xと結合している炭素原子を含み5〜7員の
いずれかの複素環を形成し、R4 中に低級アルキル化窒
素原子を1個含む炭化水素である。) 【化7】 (ただし、Xと結合している炭素原子を含み5〜7員の
いずれかの複素環を形成し、R5 中にイミンを1〜3個
を包含してなる炭化水素である。nは2個のY部分にお
ける3級アミンとイミンの合計の当量値である。Zは下
記(a)〜(c)のいずれか1つである。 (a)ハロゲン化水素、過塩素酸または過ヨウ素酸。 (b)R6 −SO2 −OR7 で表わされるスルホン酸エ
ステル(R6 は炭素数1〜18の芳香族、脂肪族、脂環
族の炭化水素残基、R7 は低級アルキル基を示す。) (c)R8 −CH2 −X1 で表わされるハロゲン化炭化
水素(R8 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
残基、X1 はハロゲン原子を示す。))で表わされる水
溶性カルボジイミド誘導体であることを特徴とする請求
項1に記載のN-保護-アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項9】 前記水溶性カルボジイミド誘導体が、 R1 −N=C=N−(CH2 )n −OCH3 …(式V) (ただし、上式中、R1 は低級アルキル基であり、nは
2または3である。)で表わされる水溶性カルボジイミ
ド誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のN-保
護-アミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項10】 前記有機溶媒が、N-保護-アミノアル
コールを溶解し、かつ水と相溶性を有しない有機溶媒で
あることを特徴とする請求項1に記載のN-保護-アミノ
アルデヒドの製造方法。 - 【請求項11】 前記有機溶媒が、常温で液状の芳香族
炭化水素、ハロゲン化炭化水素またはエーテル類である
ことを特徴とする請求項10に記載のN-保護-アミノア
ルデヒドの製造方法。 - 【請求項12】 前記有機溶媒が、非プロトン性極性溶
媒であることを特徴とする請求項1に記載のN-保護-ア
ミノアルデヒドの製造方法。 - 【請求項13】 前記非プロトン性極性溶媒が、ジメチ
ルスルホオキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、アセト
ニトリルまたはテトラヒドロフランであることを特徴と
する請求項12に記載のN-保護-アミノアルデヒドの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27198392A JPH06116216A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | N−保護−アミノアルデヒドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27198392A JPH06116216A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | N−保護−アミノアルデヒドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06116216A true JPH06116216A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17507518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27198392A Pending JPH06116216A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | N−保護−アミノアルデヒドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06116216A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2386535A1 (en) | 2010-05-13 | 2011-11-16 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method for producing aldehyde and ketone |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP27198392A patent/JPH06116216A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2386535A1 (en) | 2010-05-13 | 2011-11-16 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method for producing aldehyde and ketone |
JP2011236177A (ja) * | 2010-05-13 | 2011-11-24 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | アルデヒド及びケトンの製造方法 |
US8383863B2 (en) | 2010-05-13 | 2013-02-26 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method for producing aldehyde and ketone |
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