JP4574403B2 - アリールエチニルフタル酸誘導体及び該誘導体の製造方法 - Google Patents

アリールエチニルフタル酸誘導体及び該誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は医農薬中間体、液晶、電子材料等の機能性材料として有用な新規なアリールエチニルフタル酸誘導体、及び該誘導体の製造方法である。
アリールエチニルフタル酸誘導体は医農薬中間体、液晶、電子材料などの機能性材料原料として重要な化合物であり、特に近年では分子内に存在する炭素−炭素三重結合構造を利用した、様々な機能性材料に関する研究対象として注目されている。例えば、ポリイミドオリゴマーに熱硬化性とともに耐熱性及び耐酸化性を付与する末端封止材料としてフェニルエチニル酸無水物が用いられている(例えば、特許文献1、及び非特許文献1〜3参照。)。また、フェニルエチニルフタル酸無水物の製造方法についても種々開示されている(例えば、特許文献2及び3、非特許文献4及び5参照。)。しかしながら、収率、効率又は純度の点で必ずしも満足できるものではない。
末端封止剤等求められる機能性材料に対する性能が向上した新規な化合物及びフェニルエチニルフタル酸無水物の高純度かつ高収率な製造方法の開発が強く望まれている。
また、アリールエチニルフタル酸誘導体の1種である含フッ素アリールエチニルフタル酸、含フッ素アリールエチニルフタル酸のアルカリ金属塩、及び含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物は、ごく少数しか報告されておらず(例えば、非特許文献1参照。)、樹脂材料を目的の性質にするための原料としては、選択の幅が狭かった。
米国特許第5,567,800号明細書 特開平11−180970号公報 特開2003−73372号公報 「ポリマー」(Polymer),1994年,第35巻,p.4874−4880 「ポリマー」(Polymer),1994年,第35巻,p.4857−4864 「機能材料」,2000年,第20巻12号,p.33−40 「ハイ パーフォーマンス ポリマーズ」(High Perform. Polym.),1994年,第6巻,p.423 「ポリマー プレプリント」(Polymer Preprints), 1995年,第35巻,p.353
本発明の目的は、医農薬中間体、液晶、電子材料等の機能性材料として有用なアリールエチニルフタル酸誘導体、特にこれらの材料に使用される、性能的に優れた末端封止材料として有用なアリールエチニルフタル酸誘導体を提供することである。さらに、本発明の目的は工業的規模で実施可能な、安定して純度の高いアリールエチニルフタル酸誘導体を製造するために有用な新規な化合物、及びそれを用いたアリールエチニルフタル酸誘導体の製造方法を提供することである。
フェニルエチニルフタル酸無水物における本発明者らの検討によれば、ポリイミドの末端封止材料として用いるフェニルエチニルフタル酸無水物の品質が樹脂材料の性能、物性に重大な影響を与えること明らかとなった。例えば前記の特許文献2、特許文献3に記載の方法で製造したフェニルエチニルフタル酸無水物を末端封止材料としてポリイミド樹脂を製造すると、場合によって難溶解成分の発生や熱成形時、硬化時の発泡が見られ、安定して樹脂を製造することが困難であった。すなわち、従来報告されてきた製造方法は目的物の品質確保、後工程での工程/品質保証という点からも有利な方法とは言えず、安定に純度の高いアリールエチニルフタル酸無水物を大量に製造できる技術が強く求められていた。
本発明者らは上記の事情に鑑み鋭意研究した結果、フタル酸ジエステル構造を有する新規な化合物の合成に成功し、またそれらを用いたアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は以下の通りである。
> 下記一般式(3)で表される化合物。
一般式(3)中、R1及びR2は、各々独立に炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。R3は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアシル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1〜6のパーフルオロアルコキシ基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2以上の場合、複数個存在するR3は、互いに同じでも異なってもよく、これらが互いに連結して環を形成してもよい。
> 下記一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を加水分解して得た下記一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物を閉環することを特徴とする下記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
一般式(3)、一般式(4)及び一般式(5)において、R3は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアシル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1〜6のパーフルオロアルコキシ基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2以上の場合、複数個存在するR3は、互いに同じでも異なってもよく、これらが互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(3)において、R1及びR2は、各々独立に炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
> 前記加水分解がアルカリ加水分解であり、前記一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を加水分解し得られた反応混合物に対し吸着剤処理を行った後に酸を添加し、前記一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物を得ることを特徴とする前記<>に記載の前記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
> 前記吸着剤処理が、活性炭を使用する吸着剤処理であることを特徴とする前記<>に記載の前記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
> 下記一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物。
一般式(5A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。
> 前記一般式(5A)において、(1)R31〜R35のいずれか1つがフッ素原子で、フッ素原子でないR31〜R35が全て水素原子である、(2)R31がトリフルオロメチル基で、R32〜R35の全てが水素原子である、又は(3)R32がトリフルオロメチル基で、R31、R33、R34、及びR35は、全て水素原子である、ことを特徴とする前記<>に記載の含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物。
> 下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩。
一般式(4A)
一般式(4A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。またR31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。M1及びM2は、各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。
> 前記一般式(4A)において、(1)R31〜R35のいずれか1つがフッ素原子で、フッ素原子でないR31〜R35が全て水素原子である、(2)R31がトリフルオロメチル基で、R32〜R35の全てが水素原子である、又は(3)R32がトリフルオロメチル基で、R31、R33、R34、及びR35は、全て水素原子であることを特徴とする前記<>に記載の含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩。
> 下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩を閉環することを特徴とする下記一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
一般式(4A)及び一般式(5A)において、R31、R32、R33、R34、及びR35は各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子を表す。M1及びM2は、各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。〕
10> 下記一般式(3A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を加水分解する工程を含むことを特徴とする下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩の製造方法。
一般式(3A)及び一般式(4A)において、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子を表す。M1及びM2は各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。R1a及びR1bは各々独立にアルキル基を表す。
11> 前記<10>に記載の製造方法によって得られた前記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩を用いることを特徴とする前記<>に記載の含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
本発明により、医農薬中間体、液晶、電子材料等の機能性材料として有用なアリールエチニルフタル酸誘導体、特にこれらの材料に使用される、性能的に優れた末端封止材料として有用なアリールエチニルフタル酸誘導体を提供できる。さらに、本発明の目的は工業的規模で実施可能な、安定して純度の高いアリールエチニルフタル酸誘導体を製造するために有用な新規な化合物、及びそれを用いたアリールエチニルフタル酸誘導体の製造方法を提供できる。
以下に本発明を詳細に説明する。
般式(1)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物について詳細に説明する。
一般式(1)中、Q1及びQ2は互いに異なり、Q1は置換又は無置換のアリール基を表す。Q2は下記一般式(2)で表される基を表す。
一般式(2)中、R1及びR2は、各々独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
1におけるアリール基としては、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数が6〜12)、又は置換若しくは無置換の芳香族複素環基(好ましくは炭素数が0〜12)が挙げられるが、好ましくは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。アリール基としてはフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アンスリル、ピリジル、フリル、チエニル等が挙げられるが、これらの中でもフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アンスリル、チエニルが好ましく、フェニル、1−ナフチルがより好ましく、フェニルが最も好ましい。
1で表されるアリール基上に存在しうる置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアシル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルコキシ基を挙げられる。これらの中でも、フッ素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜3のパーフルオロアルコキシ基が置換基として好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基がより好ましい。これらの置換基は複数個存在してもよく、この場合、複数個存在する基は各々同一でも異なっていてもよい。また、これらが互いに連結して炭素環又は複素環を形成していてもよい。
1で表されるアリール基上に存在しうる置換基のより具体的な例としては、フッ素原子、水酸基、メチル、エチル、2−プロピル、tert−ブチル、1−オクチル、tert−オクチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピル、2−エチルヘキシル、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ、tert−ブトキシ、1−ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、1−オクチルオキシ、1−ナフチル、2−ナフチル、フェニル、アズレニル、1−ナフトキシ、2−ナフトキシ、フェノキシ、ペンタフルオロフェニル、1−ヘプタフルオロプロピル、トリフルオロメチル、1−ヘプタフルオロプロポキシ、トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロフェノキシなどが挙げられ、これらの中でもフッ素原子、水酸基、エチル、2−プロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロヘキシル、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ、tert−ブトキシ、シクロヘキシルオキシ、1−ナフチル、2−ナフチル、フェニル、1−ナフトキシ、2−ナフトキシ、フェノキシ、トリフルオロメトキシが好ましく、フッ素原子、トリフルオロメチル、tert−ブチル、tert−ブトキシ、フェニル、フェノキシがより好ましい。
一般式(2)中、R1及びR2は、各々独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表すが、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基であり、より好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基である。R1、R2の具体的な例としては、メチル、エチル、2−プロピル、1−ブチル、1−オクチル、tert−ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピル、2−エチルヘキシル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェニル、4−トルイル、2−トルイルなどが挙げられるが、中でもメチル、エチル、2−プロピル、tert−ブチル、フェニルが好ましく、メチル、エチルがより好ましい。
本発明のアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物は、下記一般式(3)として表される。
一般式(3)において、R1及びR2は前記一般式(1)における基である、一般式(2)において説明したものと同一であり、好ましい範囲、具体例も同一である。
3は一般式(1)中のQ1で表されるアリール基上に存在しうる置換基として説明したものと同一であり、好ましい範囲も同一である。R3の好ましい具体例は、フッ素原子、トリフロロメチル、tert−ブチル、tert−ブトキシ、フェニル、フェノキシ、シアノである。nは0〜5の整数を表し、nが2以上の場合複数個存在するR3は互いに異なっていてもよい。また、これらが互いに連結して環(好ましくは、炭素環又は複素環)を形成していてもよい。好ましいnは0〜2、より好ましくは0又は1である。
以下に本発明のアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物の具体例を示すが、これにより本発明が限定されるものではない。
本発明の一般式()で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物は、例えば置換又は無置換のアリールアセチレン化合物とハロゲン置換基を有するフタル酸ジエステルとを、塩基性条件で、ヨウ化銅とホスフィン配位子を有するパラジウム(II)錯体を触媒にしてカップリングさせる方法で合成することができる。この方法によれば、本発明の一般式()で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を収率良く合成することができ、好ましい方法の一つである。例えば「ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー」(Journal of Organic Chemistry),1983年,第48号,p.5135−5137、特開平10−114691号公報等の合成方法を参照できる。
反応混合物から本発明のアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を単離する方法としては、例えば有機溶剤による抽出後、クロマトグラフィー、晶析あるいは再結晶等による分離精製手法を挙げることができる。本発明のアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物は結晶性がよく、晶析による単離が好ましい。有機溶剤により抽出した溶液を冷却することでアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物が析出する場合は、通常の固液分離によりアリールエチニルフタルジエステル化合物を単離することができる。あるいは適当な溶剤系からアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を晶析し、これを固液分離により単離することも可能である。
アリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を抽出する有機溶剤としてはジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、メトキシベンゼン等のエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、ヘキサン、へプタンに代表される脂肪族炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等が挙げられるが、工業的規模での大量製造適性、入手の容易さ等の観点からエステル系溶剤、脂肪族炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤が好ましい。好ましく使用される有機溶剤の具体的としては、トルエン、キシレン(o−体、m−体、p−体あるいはこれらの任意の割合の混合物のいずれであってもよい)、メシチレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン(クメン)、クロロベンゼン、ヘキサン、へプタン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等が挙げられるが、これらの中でもトルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、へプタン、酢酸エチル、酢酸n−ブチルがより好ましく、トルエン、ヘキサン、へプタン、酢酸エチルがさらに好ましい溶剤である。
アリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を晶析する溶剤系としては、例えば上記で説明した有機溶剤と他の有機溶剤の混合系が挙げられる。混合する他の有機溶剤としては炭素数1〜4の低級アルコール類、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられるが、好ましく使用される溶剤は炭素数1〜4の低級アルコール及びアセトニトリルから選択される溶剤であり、さらに好ましくはメタノール、2−プロパノール、アセトニトリルである。好ましい晶析溶剤の例としてはトルエン単独、ヘキサン単独、トルエン/2−プロパノール混合系、ヘキサン/2−プロパノール混合系、ヘプタン/2−プロパノール混合系、ヘキサン/アセトニトリル混合系等を挙げることができる。以上の方法により反応工程に由来する不純物や着色成分を効果的に除去することができ、高い純度のアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を得ることができる。
次に本発明のアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法を説明する。
本発明の製造方法は、本発明の一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステルを加水分解して一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物に変換し、これを閉環して一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物を製造する製造方法である。
エステル化合物を加水分解する方法は、本発明においてはアルカリ加水分解が好ましい。
アルカリ加水分解で使用する塩基としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、有機塩基等が挙げられるが、好ましい塩基はアルカリ金属水酸化物である。アルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウムが挙げられるが、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムの使用が好ましい。これらはフレーク状、ペレット状のものを使用してもよいし、任意の濃度の溶液(例えば25質量%水酸化ナトリウム水溶液、48質量%水酸化カリウム水溶液)として使用してもよい。工業スケールでの製造を考慮すると、溶液状態で使用するのが簡便である。加水分解工程において使用するアルカリ金属水酸化物の使用量は本発明の一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物に対して2.0〜10倍モルの範囲が好ましく、より好ましくは2.0〜5.0倍モル、さらに好ましくは2.1〜3.0倍モルである。
加水分解工程において使用しうる反応溶媒としては、工程操作上の問題等を引き起こさず、反応の進行を妨げず、かつ本発明のアルカリ加水分解工程において分解して反応に悪影響を与えない限り特に制限はないが、水あるいは水と有機溶剤からなる混合系が好ましく選択される。水と併用してもよい有機溶剤としてはメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、N−メチルピロリドン、スルホラン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の非プロトン性極性溶媒、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ピリジン等の含窒素へテロ芳香族系溶媒などが好ましく挙げられる。またこれらの中から選択される複数の溶媒を併用することも可能である。これらの中でもアルコール系溶媒、非プロトン性極性溶媒、ピリジンの使用が好ましく、メタノール、エタノール、2−プロパノール、N−メチルピロリドン、スルホラン、N,N−ジメチルイミダゾリジノンの使用がより好ましい。最も好ましい溶媒は水、あるいは水とメタノール、エタノール、N−メチルピロリドン、スルホランあるいはこれらの中から選択される2〜3種の溶媒の併用系である。
加水分解工程における反応温度は0〜200℃の範囲が好ましいが、より好ましくは20〜100℃、さらに好ましくは20〜60℃である。反応時間は仕込み量、反応温度により異なるが0.5〜12時間の範囲が好ましく、1〜6時間の範囲がより好ましい。反応進行に伴って本発明の一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物が溶解する。加水分解工程では特に不活性な雰囲気は不要であるが、アルゴン又は窒素気流下で反応を行なってもよい。
加水分解終了後の反応混合物の後処理は、好ましくは吸着剤処理する方法である。吸着剤としてはシリカゲル、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、あるいはこれら金属酸化物の混合系からなる市販の吸着剤、活性炭、ゼオライト、モンモリロナイト等の粘土鉱物が挙げられるが、好ましくはシリカゲル、金属酸化物の混合系からなる市販の吸着剤又は活性炭であり、これらを複数を用いることも可能である。本発明において最も好ましい吸着剤は活性炭である。吸着剤の使用量は原料として用いたアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物に対して0.1〜200質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50質量%、さらに好ましくは1〜20質量%である。吸着剤処理の温度は0〜80℃の範囲が好ましく、より好ましくは10〜60℃、さらに好ましくは20〜40℃である。
吸着剤処理の時間は仕込み量、温度により異なるが0.5〜12時間の範囲が好ましい。
また吸着剤処理の工程で終夜放置することも可能である。使用した吸着剤は通常の固液分離により容易に除去することができる。この際、セライト、ラジオライト、粉末セルロース等の濾過補助剤を使用してもよい。
本発明においては、上記の吸着剤処理を行った後、引き続き酸を添加して、アリールエチニルフタル酸の塩から酸へ変換することにより、一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物へ変換することが特に好ましい。反応混合物中に存在するアリールエチニルフタル酸塩の塩から酸への変換による一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物への変換は、吸着剤処理後の反応液に酸を作用させることで好ましく実施される。酸の使用量はカルボキシル基1個に対して1当量以上が好ましく、より好ましくは1〜1.5当量である。
酸の種類としては水溶液中のpKaが4以下の酸が好ましく、2.5以下の酸がより好ましい。このような酸としては、有機酸(メタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、クエン酸等のカルボン酸類)、鉱酸(すなわち無機酸であって、ハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)が挙げられる。このうち鉱酸が好ましい。具体的に好ましい酸は、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、クエン酸又はギ酸であり、より好ましくは塩酸、硫酸、又はメタンスルホン酸であり、さらに好ましくは塩酸又は硫酸である。
塩から酸への変換により、一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物が析出するので、通常の固液分離を行って目的物を単離することができる。
塩から酸への変換による一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物への変換にあたっては、水と2層分離する有機溶剤を共存させてもよく、本発明の好ましい実施形態の1つである。水と2層分離する有機溶剤としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン等のエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、ヘキサン、へプタンに代表される脂肪族系炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。工業的規模での大量製造適性、入手の容易さ等の観点から好ましく使用される有機溶剤の具体的としては、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、キシレン(o−体、m−体、p−体あるいはこれらの任意の割合の混合物のいずれであってもよい)、メシチレン、エチルベンゼン、t−ブチルベンゼン、イソプロピルベンゼン(クメン)、クロロベンゼン、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル等が挙げられるが、これらの中でもメチル−t−ブチルエーテル、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、酢酸エチル、酢酸n−ブチルがより好ましく、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、キシレン、酢酸エチルがさらに好ましい溶剤である。これらは複数併用することも可能である。有機溶剤を共存させることにより、塩から酸への変換で生成するアリールエチニルフタル酸化合物を効果的に有機層に抽出することができる。一方、無機塩等は水層に移行・除去される。2層分離した反応混合物から分取したアリールエチニルフタル酸化合物を含有する有機層はそのまま次の閉環工程に進むことが可能であり、工業上優れた利点である。
一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物を閉環、好ましくは化学的又は熱的に閉環、して一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物に誘導する方法は特に限定されない。例えば溶剤の存在下に無水酢酸と加熱することで容易に閉環することができる。あるいは110℃〜150℃に加熱して閉環することも可能であり、この場合はトルエンなど共沸により水を除去する性質を有する溶剤を使用することが好ましい。
以下、閉環方法について詳細に説明する。
化学的に閉環するには、反応剤を使用する。
該反応剤としては、無水酢酸、無水コハク酸、アセチルクロライド、クロルスルホン酸、塩化チオニル、オキシ塩化リン、及び酢酸プロペニルなどが挙げられる。中でも無水酢酸、アセチルクロライド、クロルスルホン酸、及びオキシ塩化リンが好ましく、無水酢酸及びオキシ塩化リンがより好ましい。
反応溶媒としては、アルコール、アミンなどの、酸無水物と反応してエステル及び酸アミドを生成しないものであれば特に限定されるものではないが、炭化水素系溶媒(芳香族及び脂肪族を含む)、ハロゲン系溶媒(芳香族及び脂肪族を含む)、アミド系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、二トリル系溶媒、エーテル系溶媒などが挙げられ、中でも芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましく、より好ましくは芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒である。
これらの具体的な例としては、デカン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどが挙げられる。中でもトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテルが好ましく、より好ましくはトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトンが挙げられる。
一方、熱的に閉環するには、無溶媒による昇華、又は、閉環に際して生じる水を除去するために水を共沸する性質を有する溶剤を使用する方法が挙げられるが、水を共沸する性質を有する溶剤を使用する方法が好ましい。
このような溶剤としては、炭化水素系溶剤(芳香族及び脂肪族を含む)、ハロゲン系溶剤(芳香族及び脂肪族を含む)、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤などが挙げられ、中でも芳香族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤が好ましく、より好ましくは芳香族炭化水素系溶剤、及びエステル系溶剤である。
これらは具体的には、デカン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、アニソール、及び1,2−ジメトキシエタンなどが挙げられるが、中でもトルエン、キシレン、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、アニソール、及び1,2−ジメトキシエタンが好ましく、より好ましくはトルエン、キシレン、酢酸ブチル、及び炭酸ジエチルである。
反応終了後は反応液を冷却することで多くの場合、一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物が結晶として析出するので、通常の固液分離を行って目的物を単離することができる。あるいは貧溶剤を併用することも可能である。かかる方法で得られるアリールエチニルフタル酸無水物は極めて高純度であり、ポリイミド樹脂等の末端封止材料として好適に使用することができる。
以下に本発明の製造方法で好適に製造されるアリールエチニルフタル酸無水物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一方、前記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物のうち、下記一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物は、吸湿性の高いポリイミドの末端封止剤として使用した場合に、吸湿性を低下させることができる。またエチニル基の反応による熱硬化が進行するための温度域と温度幅を変化させることができ、好ましい。
以下に、一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物を説明する。
一般式(5A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。
一般式(5A)において、R31〜R35の5個の基のうち、水素原子である基の数が1〜4個である場合が好ましく、2〜4個である場合がより好ましく、3又は4個である場合がさらに好ましく、4個である場合が最も好ましい。
またR31〜R35の5個の基のうち、フッ素原子である基の数が1〜4個である場合が好ましく、より好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1又は2個、最も好ましくは1個の場合である。
トリフルオロメチル基の場合、R31〜R35の5個の基が全てトリフルオロメチル基であってもよいが、トリフルオロメチル基が1〜3個である場合が好ましく、1又は2個である場合がより好ましく、1個である場合が最も好ましい。また、R31〜R35の5個の基はフッ素原子とトリフルオロメチル基が混在する場合も好ましい。
一般式(5A)において、好ましい化合物は、(1)R31〜R35のいずれか1つがフッ素原子で、フッ素原子でないR31〜R35が全て水素原子の場合、(2)R31がトリフルオロメチル基で、R32〜R35の全てが水素原子の場合、又は(3)R32がトリフルオロメチル基で、R31、R33、R34、及びR35は、全て水素原子の場合、である。
なお、本発明においてはR31〜R35の5個の基が水素原子とフッ素原子のみから選択される場合、すなわち上記(1)の場合が好ましい。
具体的には、一般式(5A)で表される化合物は、下記の化合物が好ましい。
このうち、No.16、18の化合物が最も好ましい。
上記一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物は、下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩を閉環することによって合成することができる。閉環の方法は、上述の一般式(4)で表される化合物から一般式(5)で表される化合物への閉環で説明した方法を適用することができる。
一般式(4A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。またR31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。
一般式(4A)において、R31〜R35の好ましい組み合わせは、一般式(5A)における場合と同じである。
1及びM2は、各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。M1及びM2の金属原子は、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属原子である。ここで、アルカリ土類金属原子の場合には、M1及びM2で表される2個の1価の金属原子に代えて、1個のアルカリ土類金属原子とする。
1、M2は、具体的には、例えば、水素原子、ナトリウム原子又はカリウム原子等が挙げられる。
好ましくは、M1とM2とが同一の場合であり、水素原子、ナトリウム原子又はカリウム原子から選択され、より好ましくは水素原子又はナトリウム原子であり、最も好ましくはM1とM2とがともに水素原子の場合である。
本発明においては以下の化合物が好ましい。
このうち、No.22、23、24の化合物がより好ましい。
上記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩は、どのような方法で合成されてもよい。
本発明においては、前記一般式(3)で表される化合物、具体的には下記一般式(3A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸ジエステルを加水分解することによって合成する製造方法が好ましい。加水分解の方法は、上述の一般式(3)で表される化合物から一般式(4)で表される化合物を合成する方法において説明した加水分解の方法を適用することができる。
一般式(3A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。R1a及びR1bは各々独立にアルキル基を表す。
一般式(3A)において、R31〜R35の好ましい組み合わせは、一般式(5A)における場合と同じである。
1a及びR1bにおけるアルキル基は炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基又はt−ブチル基がより好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
具体例としては、前記No.16、18〜21に対応するジメチルエステルとジエチルエステルを挙げることができる。
本発明においては、一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物は、前記一般式(3A)で表される化合物を加水分解して前記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩を合成し、これを閉環して製造する方法が最も好ましい。
ここで、一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩の合成方法は、前述の一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物における合成方法と基本的には同じであるが、含フッ素アリールエチニルフタル酸塩(M1、M2が金属原子)においては、化合物の取り出しを行なう場合、以下の方法が好ましい。
すなわち、含フッ素アリールエチニルフタル酸塩は、反応系より溶媒を減圧等により除去させるか、電解質の添加、あるいは水溶性を有する有機溶媒を添加することで析出させ、通常の固液分離によって取り出すことができる。中でも好ましくは電解質の添加、あるいは水溶性を有する有機溶媒の添加による析出であり、より好ましくは水溶性を有する有機溶媒の添加で本反応の含フッ素アリールエチニルフタル酸塩を取り出すことが望ましい。
本発明の含フッ素アリールエチニルフタル酸塩を析出させるために添加する電解質又は水溶性を有する有機溶媒としては、例えば、塩化ナトリウムあるいはその水溶液、塩化カリウムあるいはその水溶液、塩化カルシウムあるいはその水溶液、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、アセトン、エチレングリコール、及びグリセリンなどが挙げられるが、好ましくはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、アセトン、及びエチレングリコールであり、中でもメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及びアセトンがより好ましい。
一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸(M1、M2が水素原子)は、上記のようにして得られた含フッ素アリールエチニルフタル酸塩(M1、M2が金属原子)を酸へ変換することにより得ることが好ましい。
具体的には、上記のようにして得られた含フッ素アリールエチニルフタル酸塩の結晶あるいは溶液を原料にして酸を添加して得ることができ、前述の一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸において記載した方法がそのまま適用され、好ましい方法も同様である。
このようにして得られた含フッ素アリールエチニルフタル酸から一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物を合成する方法は、前述の一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物から一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物を合成する方法がそのまま適用され、好ましい方法も同じである。
以下実施例、比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(化合物No.1: 4−フェニルエチニルフタル酸ジメチルエステルの合成)
300ml入りの3つ口フラスコに窒素気流下、4−ブロモフタル酸ジメチルエステル24.6g、エチニルベンゼン11.03g、トリフェニルホスフィン71mg、trans−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)20mg、ヨウ化第一銅171mgを入れ、攪拌しながらトリエチルアミンを60mlを注加した。反応混合物を100℃で加温しながら12時間加熱還流し、室温に冷却の後反応液を濾過して生成した塩及び触媒を除去し、トルエン60mlで洗浄した。濾液及び洗浄液をあわせて濃縮し、4−フェニルエチニルフタル酸ジエチルエステルの粗結晶25.1gを得た。
この粗結晶を2−プロパノール/n−ヘキサン(50ml/100ml)からなる混合溶媒系から再結晶させ、4−フェニルエチニルフタル酸ジエチルエステルを22.9g得た。収率86.4%。
1H−NMR δ(TMS:CDCl3):3.92ppm(s,3H)、3.93ppm(s,3H)、7.36−7.39ppm(m,3H)、7.52−7.56ppm(m,2H)、7.66ppm(q,1H)、7.75ppm(d,1H)、7.85ppm(d,1H)
IR νmax(KBr):1269(s),1604(m),1724(s),2210(w),2950(w),3003(w)cm-1
MS:m+/z=295
融点:76.9℃〜77.4℃
(化合物No.4: 4−(3,4−ジフルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルの合成)
エチニルベンゼンの代わりに3,4−ジフルオロエチニルベンゼン11.9gを用いて合成例1に記載の方法にほぼ従って合成を行い、4−(3,4−ジフルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルの結晶を得た。収率は、68.6%であった。また、MS:m+/z=331,融点:96.0℃〜96.7℃であった。
(化合物No.10: 4−フェニルエチニルフタル酸ジメチルエステルを用いた4−フェニルエチニルフタル酸無水物10の合成(ジカルボン酸を単離しない一貫法))
4−フェニルエチニルフタル酸ジメチル(33.6g)を水、メタノールからなる混合媒体に懸濁し、攪拌しながら25質量%水酸化ナトリウム水溶液(40g)を滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌し、反応終了を確認した後、内温30℃まで冷却し、活性炭1gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。濾過して活性炭を除去し、水洗後、濾液及び洗浄液を合わせ、トルエン及び酢酸エチルを添加した。この2層系反応混合物に濃塩酸(28g)を滴下し、反応混合物を室温で30分攪拌後、静置し、4−フェニルエチニルフタル酸を含有する有機層を分取した。有機層を部分的に濃縮後、無水酢酸(17g)を加え、反応混合物を4時間加熱還流した。反応終了後、冷却することにより4−フェニルエチニルフタル酸無水物が結晶として析出した。これを濾過、洗浄、乾燥して26.6gの4−フェニルエチニルフタル酸無水物を淡黄緑色結晶として得た。収率は、4−フェニルエチニルフタル酸ジメチルエステルを基準にして、94%であった。得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
融点:152.1〜152.3℃
IR νmax(KBr) 3070(w),2200(m),1775(w),1770(s),1755(vs),1620(s),1495(m),1340(m),1240(vs),940(m),900(vs)cm-1
濁度:0.1ppm(100mg試料/25ml酢酸エチル溶液)
可視吸収:0.015(400nm),0.004(450nm)(100mg試料/25ml酢酸エチル溶液)
GC純度:99.9%以上(GC測定条件は、カラム:DB−5MS、0.53mm×30m,キャリアーガス:ヘリウム、70kPa,検出:FID,カラム温度:100℃→300℃(昇温10℃/分)で行った。)
(化合物No.10: 4−フェニルエチニルフタル酸ジメチルエステルを用いた4−フェニルエチニルフタル酸無水物10の合成(ジカルボン酸を単離する方法))
4−フェニルエチニルフタル酸ジメチル(33.6g)を水、メタノールからなる混合媒体に懸濁し、攪拌しながら25質量%水酸化ナトリウム水溶液(40g)を滴下した。反応混合物を60℃で3時間攪拌、反応終了を確認後、内温30℃まで冷却し、活性炭1gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。濾過して活性炭を除去し、水洗後、濾液及び洗浄液を合わせ、濃塩酸(28g)を滴下した。反応混合物を室温で30分攪拌した後、析出した結晶を濾過して集め、洗浄、乾燥し、4−フェニルエチニルフタル酸を無色結晶(融点:211.0〜211.6℃)として得た。
得られた結晶全量をトルエンに懸濁し、無水酢酸(17g)を加えて反応混合物を4時間加熱還流した。反応終了後、冷却することにより4−フェニルエチニルフタル酸無水物を結晶として析出した。これを濾過、洗浄、乾燥して26.3gの4−フェニルエチニルフタル酸無水物を淡黄緑色結晶として得た。収率は、4−フェニルエチニルフタル酸ジメチルエステルを基準にして、93%であった。得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
・融点:152.1〜152.2℃
・IR:実施例3に記載のものと一致した。
・濁度:0.1ppm(条件は実施例3に記載の条件と同一)
・可視吸収:0.015(400nm),0.003(450nm)(条件は実施例3に記載の条件と同一)
・GC純度:99.9%以上(測定条件は、実施例3と同一)
(比較例1)
(化合物No.10: 前述の特許文献3(特開2003−73372号公報)に記載の方法による4−フェニルエチニルフタル酸無水物10の合成)
特許文献3に記載の方法に従い、4−ブロモフタル酸無水物とフェニルアセチレンから4−フェニルエチニルフタル酸無水物を合成した。得られた4−フェニルエチニルフタル酸無水物は黄褐色結晶性粉末であった。収率は、79.1%であった。
物性値は以下の通りであった(測定条件は、実施例3と同一)。
・融点:149.1〜149.8℃
・濁度:8.1ppm
・可視吸収:0.058(400nm),0.015(450nm)
・GC純度:97.5%
(比較例2)
(前述の特許文献2の方法による4−フェニルエチニルフタル酸無水物の合成)
特許文献2(特開平11−180970号公報)の実施例1に記載の方法に従い、4−ブロモフタル酸無水物とフェニルアセチレンから4−フェニルエチニルフタル酸無水物を合成した。得られた4−フェニルエチニルフタル酸無水物は淡黄色結晶性粉末であった。物性値は以下の通りであった(測定条件は実施例3と同一)。収率は、82.3%であった。
・融点:151.1〜151.8℃
・濁度:10.5ppm
・可視吸収:0.050(400nm),0.022(450nm)
・GC純度:98.7%
(比較例3)
(非特許文献2の方法による4−フェニルエチニルフタル酸無水物の合成)
非特許文献2(Polymer,1994年,第35巻,4858頁)に記載の方法に従い、4−ブロモフタル酸無水物とフェニルアセチレンから4−フェニルエチニルフタル酸無水物を合成した。得られた4−フェニルエチニルフタル酸無水物は淡黄色結晶性粉末であった。物性値は以下の通りであった(測定条件は実施例3と同一)。収率は、70.6%であった。
・融点:150.5〜151.1℃
・濁度:12.1ppm
・可視吸収:0.049(400nm),0.023(450nm)
・GC純度:98.8%
(実施例3及び比較例1〜3で得られた4−フェニルエチニルフタル酸無水物を末端基として用いたイミドオリゴマーの合成)
非特許文献2に記載の方法に従い、実施例3及び比較例1〜3で得られた各4−フェニルエチニルフタル酸無水物、3,4'−オキシジアニリン、及び4,4'−オキシジフタル酸無水物のN−メチルピロリドン溶液から、平均分子量約9,000のアミド酸オリゴマー溶液を調製し、得られたアミド酸オリゴマーを遠心分離後、塗布、乾燥、及び順に100℃・225℃・350℃で各1時間熱処理を行う過程を経て、イミドオリゴマー架橋物のフィルムを得た。また一方で、アミド酸オリゴマーのN−メチルピロリドン溶液にトルエンを加え、共沸脱水工程、冷却、濾過、順に水・メタノールで洗浄、及び乾燥工程を経て、イミドオリゴマーを単離した。
実施例3及び比較例1〜3で得られた各4−フェニルエチニルフタル酸無水物に対応する上記記載の方法によって調製されたフィルムのTg及び23℃での力学特性をアメリカ材料試験協会(ASTM)D882項の方法にて、またイミドオリゴマーの5質量%減量に至る温度を熱天秤にて測定した。これらの結果を以下に示す。
上記表1から明らかなように、本発明の製造方法により得られた4−フェニルエチニルフタル酸無水物は、極めて高い純度であって不純物が極めて少なく、これを末端封止材料として使用することにより、得られたフイルムは引張り強度、弾性率、破断伸び率及び5質量%減量温度のいずれも高く、優れていることがわかる。なお、実施例3で得られた4−フェニルエチニルフタル酸無水物を用いて上記のフイルム作成を10回行ったが、難溶解成分の発生、熟成形時や硬化時の発泡は、いずれも観測されなかったのに対し、比較例1〜3の4−フェニルエチニルフタル酸無水物を使用した場合、いずれも、難溶解成分の発生、熟成形時や硬化時の発泡が認められる場合があった。
(4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルの合成)
100mlの3つ口フラスコに室温・窒素気流下、4−ブロモフタル酸ジメチルエステル10.9g、3−フルオロエチニルベンゼン5.8g、トリフェニルホスフィン28mg、tarns−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)7.6mg、ヨウ化第一銅6.2mgを入れ、撹拌しながらトリエチルアミンを20mlを注加した。反応混合物を120℃で加温し、還流を開始してから3時間加熱還流し、70℃に冷却後、反応液を濾過して生成した塩及び触媒を除去し、トルエン20mlで洗浄した。
濾液及び洗浄液をあわせて濃縮し、4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルを含む油状物14.2gを得た。この油状物に2−プロパノール/ヘキサン(20ml/400ml)からなる混合溶媒系から再結晶し、4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルを9.93g得た。収率79.5%であった。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
1H−NMR δ(TMS,CDCl3):3.92ppm(s,3H)、3.93ppm(s,3H)、7.05−7.12ppm(m,1H)、7.21−7.25ppm(m,1H)、7.30−7.38ppm(m,2H)、7.66ppm(dd,1H)、7.75ppm(d,1H)、7.85ppm(d,1H)
(化合物No.23: 4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸二ナトリウム塩の合成)
500mlの三口フラスコ内に4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステル109.3gと水175mlを加えて懸濁し、攪拌しながら25%水酸化ナトリウム水溶液(123g)を滴下した。反応混合物を75℃で3時間攪拌、反応終了を確認した後、内温を30℃まで冷却し、活性炭5gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。セライトを濾過助剤に用いて濾過して活性炭を除去し、水洗後、濾液及び洗浄液を合わせ、攪拌しながら2−プロパノール500mlを30分かけて滴下して4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸二ナトリウム塩を析出させた。氷水浴中で2時間攪拌の後、濾過、洗浄、乾燥して103.4gの4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸二ナトリウム塩を白色結晶として得た。収率90.0%であった。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
IR νmax(KBr) 3422(m),2362(w),2341(m),1633(w),1576(vs),1481(m),1420(s),1369(m),1148(w),870(m),835(m),806(m) cm-1
(化合物No.24: 4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸の合成)
500mlの三口フラスコ内に4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステル109.3gと水175mlを加えて懸濁し、攪拌しながら25%水酸化ナトリウム水溶液(123g)を滴下した。反応混合物を75℃で3時間攪拌、反応終了を確認後、内温を30℃まで冷却し、活性炭5gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。次にセライトを濾過助剤に用いて濾過して活性炭を除去し、水洗後、濾液及び洗浄液を合わせ、酢酸エチル600mlを添加した後、攪拌しながら濃塩酸を86.3g添加してそのまま加温した。一旦析出した4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸は溶解し、攪拌を停止して2層分離した溶液より、水層を除去した。この酢酸エチル溶液を減圧濃縮により留去して114.2gの4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸粗結晶を得た。この粗結晶に2−プロパノール250mlを加えて1lの三口フラスコに入れ、攪拌しながら内温50℃まで昇温させ、蒸留水500mlを添加した。この懸濁液を内温20℃まで3時間かけて冷却し、内温が20℃に到達後1時間攪拌を続けた後、濾過、洗浄、及び乾燥を経て、93.8gの4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸を得た。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
・融点:194.4℃(熱により脱水して4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸無水物に変化)
1H−NMR δ(TMS,ジメチルスルホキシド−d6):7.30−7.36ppm(m,1H)、7.48ppm(s,1H)、7.50−7.52ppm(m,2H)、7.60ppm(s,2H)、7.84ppm(s,1H)
・IR νmax(KBr):2885(m),2364(w),1706(vs), 1681(vs),1485(m),1404(m),1279(s),1207(s),920(m),864(m),842(m),791(s),683(m) cm-1
(化合物No.18: 4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルを用いた4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸無水物の合成(ジカルボン酸を単離しない一貫法))
500mlの三口フラスコ内に4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステル109.3gと水175mlを加えて懸濁し、攪拌しながら25%水酸化ナトリウム水溶液(123g)を滴下した。反応混合物を75℃で3時間攪拌、反応終了を確認後、内温を30℃まで冷却し、活性炭5gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。次にセライトを濾過助剤に用いて濾過して活性炭を除去し、水洗後、濾液及び洗浄液を合わせ、メチルエチルケトン400mlを添加した後、攪拌しながら濃塩酸を86.3g添加してそのまま加温した。一旦析出した4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸は溶解し、攪拌を停止して2層分離した溶液より、水層を除去した。有機層を部分的に濃縮した後無水酢酸80.1gを加え、反応混合物を4時間加熱還流した。反応終了後冷却すると4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸無水物が結晶として析出したのでこれを濾過、洗浄、乾燥して80.2gの4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸無水物を微黄色結晶として得た。4−フェニルエチニルフタル酸ジメチルエステルを基準にして収率は86.1%であった。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
・融点:142.8〜142.9℃
1H−NMR δ(TMS,CDCl3):7.11−7.18ppm(m,1H)、7.26−7.29ppm(s,1H)、7.36−7.40ppm(m,2H)、8.00ppm(s,2H)、8.13ppm(s,1H)
・IR νmax(KBr) 3065(w),2352(w),2212(w),1850(s),1778(vs),1611(s),1576(m),1427(m),1327(m),1327(m),1250(vs),920(s),885(m),737(s) cm-1
・濁度:0.1ppm(測定条件は実施例3に記載の条件と同一)
・GC純度:99.9%以上(GC測定条件は、カラム:J&W Scientific社製DB−5MS、0.53mm×30m、キャリアーガス:ヘリウム70kPa,スプリット比1:40、検出:FID、カラム温度:100℃→300℃(昇温10℃/分)で行った。)
(化合物No.18: 4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸を用いた4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸無水物の合成)
500mlの三つ口フラスコに4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸85.3g、トルエン200ml、無水酢酸45.9gを順に加え、攪拌しながら120℃で加温した。この懸濁液の内温が114℃で還流が始まるのを確認し、還流状態を1時間維持して反応させた。反応により原料が溶解した液を3時間かけて3℃まで冷却して生成物の結晶を析出させた。析出物を濾過、洗浄、乾燥して、4−(3−フルオロフェニルエチニル)フタル酸無水物の極めて薄い淡黄色の結晶を70.2g得た。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
・融点:142.9℃
・NMR及びIR:いずれも実施例9で得られたものと一致した。
・濁度:0.4ppm(測定条件は実施例3に記載の条件と同一)
・GC純度:99.9%以上(測定条件は実施例9に記載の条件と同一)
(化合物No.9: 4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルの合成)
1l入りの3つ口フラスコに窒素気流下、4−ブロモフタル酸ジメチルエステル136.54g、4−エチニルトルエン69.7g、トリフェニルホスフイン354mg、trans−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)94.8mg、ヨウ化第一銅771mgを加え、攪拌しながらトリエチルアミン101.2gを注加した。反応混合物を110℃で加温しながら6時間加熱還流し、内温を60℃に冷却後反応液を濾過して生成した塩及び触媒を除去し、トルエン200mlで洗浄した。濾液及び洗浄液をあわせて濃縮し、4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルの粗結晶25.1gを得た。この粗結晶を2−プロパノール/n−ヘキサン=1/2(v/v)からなる混合溶媒系から再結晶させ、4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルを133.8g得た。収率86.8%。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
・融点:62.0℃〜62.6℃
1H−NMR δ(TMS,CDCl3):2.38ppm(s,3H)、3.92ppm(s,3H)、3.93ppm(s,3H)、7.18ppm(d,2H)、7.43ppm(d,2H)、7.64ppm(dd,1H)、7.74ppm(d,1H)、7.83ppm(d,1H)
(化合物No.17: 4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルを用いた4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸無水物の合成(ジカルボン酸を単離する方法))
4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステル123.6gを水200gに懸濁し、攪拌しながら25質量%水酸化ナトリウム水溶液141gを滴下した。反応混合物を65℃で2時間攪拌し、反応終了を確認後、内温30℃まで冷却し、活性炭10gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。濾過して活性炭を除去し、水洗後、濾液及び洗浄液を合わせ、35.5質量%濃塩酸98.6gを滴下した。反応混合物にメチルエチルケトン500mlを添加して60℃で30分攪拌して静置し、水層を除去して濃縮して4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸の粗結晶111gを得た。これを2−プロパノール/蒸留水=1/4(v/v)からなる混合溶媒系から再結晶させ、4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸の無色結晶95.63gを得た。得られた結晶のうち84gをトルエンに懸濁し、無水酢酸46gを加えて反応混合物を2時間加熱還流した。反応終了後、冷却することにより4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸無水物が結晶として析出した。これを濾過、洗浄、乾燥して71.6gの4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸無水物を淡黄緑色結晶として得た。
収率は、4−(4−メチルフェニルエチニル)フタル酸ジメチルエステルを基準にして、77.6%であった。
得られた物質の物性は、以下に示す通りであった。
・融点:180.8〜180.9℃
1H−NMR δ(TMS,CDCl3):2.40ppm(s,3H)、7.20ppm(d,2H)、7.45ppm(dd,2H)、7.96ppm(s,1H)、7.96ppm(s,1H)、8.07ppm(t,1H)
・IR:νmax(KBr) 2920(w),2214(m),1840(s),1776(vs),1611(m),1508(w),1321(m),1246(s),930(m),889(s),818(s),737(s),671(m),523(m) cm-1
・濁度:0.0ppm(測定条件は実施例3の条件と同一)
・可視吸収:0.153(400nm),0.001(450nm)(測定条件は実施例3に記載の条件と同一)
・GC純度:99.9%(測定条件は実施例3の条件と同一)

Claims (11)

  1. 下記一般式(3)で表される化合物。

    一般式(3)中、R1及びR2は、各々独立に炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。R3は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアシル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1〜6のパーフルオロアルコキシ基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2以上の場合、複数個存在するR3は、互いに同じでも異なってもよく、これらが互いに連結して環を形成してもよい。
  2. 下記一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を加水分解して得た下記一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物を閉環することを特徴とする下記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。

    〔一般式(3)、一般式(4)及び一般式(5)において、R3は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアシル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、又は炭素数1〜6のパーフルオロアルコキシ基を表す。nは0〜5の整数を表す。nが2以上の場合、複数個存在するR3は、互いに同じでも異なってもよく、これらが互いに連結して環を形成してもよい。
    一般式(3)において、R1及びR2は、各々独立に炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。〕
  3. 前記加水分解がアルカリ加水分解であり、前記一般式(3)で表されるアリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を加水分解し得られた反応混合物に対し吸着剤処理を行った後に酸を添加し、前記一般式(4)で表されるアリールエチニルフタル酸化合物を得ることを特徴とする請求項に記載の前記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
  4. 前記吸着剤処理が、活性炭を使用する吸着剤処理であることを特徴とする請求項に記載の前記一般式(5)で表されるアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
  5. 下記一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物。

    〔一般式(5A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。〕
  6. 前記一般式(5A)において、(1)R31〜R35のいずれか1つがフッ素原子で、フッ素原子でないR31〜R35が全て水素原子である、(2)R31がトリフルオロメチル基で、R32〜R35の全てが水素原子である、又は(3)R32がトリフルオロメチル基で、R31、R33、R34、及びR35は、全て水素原子である、ことを特徴とする請求項に記載の含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物。
  7. 下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩。

    〔一般式(4A)中、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。またR31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子である。M1及びM2は、各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。〕
  8. 前記一般式(4A)において、(1)R31〜R35のいずれか1つがフッ素原子で、フッ素原子でないR31〜R35が全て水素原子である、(2)R31がトリフルオロメチル基で、R32〜R35の全てが水素原子である、又は(3)R32がトリフルオロメチル基で、R31、R33、R34、及びR35は、全て水素原子であることを特徴とする請求項に記載の含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩。
  9. 下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩を閉環することを特徴とする下記一般式(5A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。

    〔一般式(4A)及び一般式(5A)において、R31、R32、R33、R34、及びR35は各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子を表す。M1及びM2は、各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。〕
  10. 下記一般式(3A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸ジエステル化合物を加水分解する工程を含むことを特徴とする下記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩の製造方法。

    〔一般式(3A)及び一般式(4A)において、R31、R32、R33、R34、及びR35は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。但し、R31、R32、R33、R34及びR35の全てが水素原子であることはなく、これらの全てがフッ素原子であることはない。また、R31、R32、R33及びR34が水素である場合、R35はフッ素原子を表す。M1及びM2は各々独立に、水素原子又は金属原子を表す。R1a及びR1bは各々独立にアルキル基を表す。〕
  11. 請求項10に記載の製造方法によって得られた前記一般式(4A)で表される含フッ素アリールエチニルフタル酸又はその塩を用いることを特徴とする請求項に記載の含フッ素アリールエチニルフタル酸無水物の製造方法。
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