JP5450223B2 - 産業用ロボット - Google Patents
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Description
このような産業用ロボットは、ツールがツール取付部から脱落することを防止し、ロボットに確実に作業を行わせるために、ツールをツール取付部にロックするためのロック機構が設けられている。そして、ロック機構は、例えば、ツール取付部に供給されるエアーにより駆動され、ツールとツール取付部とのロック又はロック解除を行うように構成されている。
産業用ロボットの構成としては、配管をアーム内部に設ける構成も考えられるが、アームの回転軸付近では配管のねじれや座屈が生じる恐れがあり、配管の経路のスペースを大きくとる必要がある。しかし、配管の経路のスペースを大きくとると、アームの回転軸周辺が大型化し、これにより、狭隘箇所などへの適用が制限されることになる。
ロボットベース110は、例えば、作業場所の床面などの所定の設置面に固定されている。ロボットベース110には、旋回フレーム120が旋回フレーム回転軸120aを介して回転自在に支持され、第1軸A1を中心に回転駆動するように取り付けられている。第1軸A1は、設置面に対して直交する方向に延長する軸である。旋回フレーム120は、下腕130を第2軸A2に沿って回転駆動できるようにロボットベース110上に設けられている。
上腕131は、第3軸A3を中心に回転するショルダ140と、ショルダ140に接続され、第4軸A4を中心に回転する揺動アーム(5軸アーム)150と、揺動アーム150に接続され、第5軸A5を中心に回転するツール取付回転アーム(エンドアーム)160と、ツール取付回転アーム160に取付られ、第6軸A6を中心に回転するツール取付部170とから構成されている。
揺動アーム150は、ショルダ140に、揺動アーム回転軸150dを介して回転自在に支持され、第4軸A4を中心に回転駆動するように取り付けられている。第4軸A4は、第3軸A3に直交する方向に延長する軸である。
本実施例のツール取付部170にロック機構を制御するためのエアーを供給するための流通路200は、図1に示すロボットベース110、旋回フレーム120、チューブ220、ショルダ140、揺動アーム150内まで配置される導入配管210と、この導入配管210に一端が接続され、揺動アーム150の第5軸A5上に配置される軸内管体240と、この軸内管体240の他端に、一端が接続されるツール取付回転アーム内配管250と、図3、図4に示すツール取付回転アーム内配管250の他端に、一端が接続されるツール取付回転アーム内流通路161aと、ツール取付部170のツール取付回転部162のツール取付部170と摺動する面に、第6軸A6を中心とする円周上に内周全周にわたって形成されたツール取付回転部側溝部162aと、ツール取付回転アーム内流通路161aの他端に接続され、ツール取付回転アーム160とツール取付部170との摺動面に第6軸A6を中心とする円周上に形成されたツール取付部側溝部172と、このツール取付部側溝部172からツール取付部170の回転中心である第6軸A6方向に向けて形成されたツール取付部内流通路173と、ツール取付部内流通路173の他端とツール取付部170の先端部の端面とを連通する接続路174とを備えている。この流通路200は、産業用ロボット100の外部に露出することがないように構成されている。
導入配管210は、旋回フレーム120内で旋回フレーム120の回転でねじれないように、かつ、旋回フレーム120が回転しても対応できる長さを確保するために、ジグザグに配置されている。そして、導入配管210は、旋回フレーム120の産業用ロボット100が図7、図8に示す姿勢で図7、図8にX1で示す矢印の方向側の上面から上方に延長されたチューブ220に挿入される。
溝部213cは、流入口231aから第5軸A5方向に向けて設けられている。また、溝部213cは、揺動アームカバー152の内面に対向して設けられ、揺動アームカバー152の内面により閉蓋されて、揺動アームカバー流通路L11を形成する。
揺動アームカバー軸受部231bは、接続部材231の第5軸A5に一致する位置に形成され、溝部213cに連通するように形成されている。
そして、この軸内管体240の外周には、中間動力伝達軸155aが軸内管体軸受部156aを介して軸内管体240に対して回転自在に設けられている。軸内管体軸受部156aは、中間動力伝達軸155aに対して軸内管体240を回転自在に保持する。
中間動力伝達軸155aは、その一端にツール取付部駆動用出力プーリP22を設けており、収納部153でツール取付部170を回転させるツール取付部駆動用モータM2からの駆動力がツール取付部駆動用入力プーリP21、ツール取付部駆動用ベルトB2を介してツール取付部駆動用出力プーリP22に伝えられ、ツール取付回転アーム160側にその回転駆動力を伝達する。
収納部165は、第5軸A5の周辺に設けられ、ツール取付部170に回転駆動力伝達するための伝達機構が収納される。ツール取付回転アーム本体161は、開口部がツール取付回転アームカバー164により閉蓋される。
ツール取付回転アームカバー軸受部164aは、ツール取付回転アームカバー164の裏面側の第5軸A5の軸線上に形成されており、軸内管体240の他端を回転自在に支持する。
ツール取付回転アームカバー流通路164bは、他端がツール取付回転アームカバー164の上部周縁付近で、ツール取付回転アームカバー164の内側の面に向けて形成された接続口164cに接続されている。
流通部161dは、図5にY1で示す矢印の方向に延長して形成したツール取付回転部側溝部162aに形成されて、他端が流通部161eに連通するように接続されている。流通部161eは、図4にX2で示す矢印の方向に形成されており、他端がツール取付回転部162のツール取付部170との摺動面に開口している。
ツール取付回転部162は、第6軸A6を中心とする円筒状をなし、ツール取付回転アーム本体161の先端部から図4、及び図6にX2で示す矢印の方向に突出して設けられている。
ツール取付部170は、このツール取付回転部162の内周面に、その外周面が摺動し、外歯車171の揺動アーム150側の端面がツール取付回転部162の段部162cに対向するように軸受162bなどを介して取り付けられている。ツール取付部170は、外歯車171の揺動アーム150側、Y2で示す方向側の端面がツール取付回転部162の段部に係合して軸受162bなどを介してツール取付回転部162の内周側に装着されている。
ツール取付回転部162の先端部方向、図3、図4にY1で示す矢印の方向側には、ツール取付回転アーム先端カバー163が取付られる。このツール取付回転アーム先端カバー163は、ツール取付回転アーム本体161の図3、図4にY1で示す矢印の方向側の開口面をカバーするとともに、ツール取付回転部162の内周側の周囲をカバーし、ツール取付部170の外歯車171の上面に係合し、ツール取付部170をツール取付回転部162内で回転自在に保持する。
このような、ツール取付回転アーム160とツール取付部170との間の気体の接続機構は、いわゆる、エアロータリジョイント構造と呼ばれる。
接続路174は、ツール取付部170にツール180を取り付けたときに図9に示すロック機構181などのエアー流入口が対向する位置に形成されている。
エアーは、ロボットベース110、旋回フレーム120、チューブ220、ショルダ140を通過する導入配管210を通って、揺動アーム150内で揺動アームカバー152の流入口231aに供給される。
このとき、中間動力回転軸115a、及び揺動軸155bが回転しても、軸内管体240は、軸内管体軸受部156aを介して中間動力伝達軸155aに回転自在に設けられているため、中間動力回転軸115a、及び揺動軸155bの回転の影響を受けるこがなく、よって、ねじれや絡みが発生することはない。
ツール取付回転アーム内流通路161aに供給されたエアーは、ツール取付回転アーム160のツール取付回転部162の内周に形成されたツール取付回転部側溝部162aとツール取付部170の外周側に形成されたツール取付部側溝部172で構成される回転流通路L1に供給される。回転流通路L1に供給されたエアーは、ツール取付部170のツール取付部側溝部172に連通するツール取付部内流通路173の一端に供給される。
このとき、ツール取付部170が回転しても、ツール取付回転アーム160とツール取付部170との摺動面に形成された回転流通路L1を通してツール取付回転アーム160側からツール取付部170の接続路174にエアーが供給される。
また、ツール取付回転アーム160とツール取付部170との摺動面に第6軸A6を中心に円周上に形成された回転流通路L1を通してツール取付回転アーム160内部からツール取付部170までエアーを供給することにより、配管のねじれや絡みなどなく、ツール取付部170にエアーを安定して供給することができる。
110 ロボットベース
120 旋回フレーム
120a 旋回フレーム回転軸
130 下腕
130a 下腕回転軸
131 上腕
140 ショルダ
140a 上腕回転軸
150 揺動アーム
150d 揺動アーム回転軸
151 揺動アーム本体
152 揺動アームカバー
153 収納部
155a 中間動力伝達軸
155b 揺動軸
155c ツール取付回転アーム駆動用減速機構
156a 軸内管体軸受部
156b 中間動力伝達軸受部
160 ツール取付回転アーム
164 ツール取付回転アームカバー
164a ツール取付回転アームカバー軸受部
170 ツール取付部
180 ツール
200 流通路
210 導入配管
220 チューブ
231b 揺動アームカバー軸受部
240 軸内管体
250 ツール取付回転アーム内配管
L11 揺動アームカバー流通路
L1 回転流通路
A1 第1軸
A2 第2軸
A3 第3軸
A4 第4軸
A5 第5軸
A6 第6軸
Claims (4)
- ツールが取り付けられるツール取付部を回転自在に摺動して支持するツール取付回転アームと、前記ツール取付回転アームを揺動軸を介して揺動自在に支持する揺動アームと、前記揺動アームを揺動アーム回転軸を介して回転自在に支持するショルダと、前記ショルダを上腕回転軸を介して回転自在に支持する下腕と、前記下腕を下腕回転軸を介して回転自在に支持する旋回フレームと、前記下腕に沿って配置され、前記旋回フレームから前記ショルダまで配設したチューブと、前記旋回フレームを旋回フレーム回転軸を介して回転自在に支持するロボットベースとを備えた産業用ロボットであって、
前記ツール取付部に駆動用の気体を供給する流通路を、前記ロボットベースから前記旋回フレーム、前記チューブ、前記ショルダ、前記揺動アーム、前記ツール取付回転アームの内部を通って前記ツール取付部まで配置し、
前記ツール取付回転アームは、その内側に前記ツール取付部が回転可能に嵌合するツール取付回転部を備え、
前記流通路は、前記ツール取付部を回転させたときの前記ツール取付回転部に対する前記ツール取付部の摺動面に沿って形成された回転流通路を備え、
前記回転流通路は、前記ツール取付回転部の内周の全周にわたって形成される取付回転部側溝部と前記ツール取付部の外周の全周にわたって形成され、当該ツール取付回転部側溝部と摺動面において対向して形成されたツール取付部側溝部によって構成されたことを特徴とする産業用ロボット。 - 前記流通路は、前記ツール取付回転アームに形成され、前記ツール取付回転アームの内部で前記回転流通路に貫通し、流入した気体を前記回転流通路に供給するツール取付回転アーム内流通路と、
前記ツール取付部に形成され、前記ツール取付部の内部で前記回転流通路に貫通し、前記ツールのロック機構に接続される接続路とを備えることを特徴とする請求項1に記載された産業用ロボット。 - 前記揺動軸の内周に中間動力伝達軸受部を介して設けられ、前記揺動アームから前記ツール取付回転アームに回転駆動力を伝達する中間動力伝達軸を備え、
前記流通路の一部として、前記中間動力伝達軸の内周に、軸内管体軸受部を介して取り付けられる軸内管体を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された産業用ロボット。 - 前記揺動アームは、前記揺動軸の一端の側が開口された揺動アーム本体と、前記揺動アーム本体の開口部をカバーする揺動アームカバーとを備え、
前記ツール取付回転アームは、前記揺動軸の他端の側が開口されたツール取付回転アーム本体と、前記ツール取付回転アーム本体の前記揺動軸の他端の側の開口部をカバーするツール取付回転アームカバーとを備え、
更に、前記揺動アームカバーは、前記揺動アームカバーの前記揺動軸の一端の側に設けられた揺動アームカバー軸受部と、前記ロボットベースから前記揺動アームまで導入される導入配管に連通するように一端が設けられ、他端が前記揺動アームカバー軸受部に連通するように設けられた揺動アームカバー流通路とを備え、
前記ツール取付回転アームカバーは、前記ツール取付回転アームカバーの前記揺動軸の他端の側に設けられたツール取付回転アームカバー軸受部と、前記ツール取付回転アーム内配管に連通するように一端が設けられ、他端が前記ツール取付回転アームカバー軸受部に連通するように設けられたツール取付回転アームカバー流通路とを備えと共に、
前記軸内管体は、一端が前記揺動アームカバー軸受部に挿入され、
他端が前記ツール取付回転アームカバー軸受部に挿入されることを特徴とする請求項3に記載された産業用ロボット。
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