JP5447755B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、本体側に設けられるプッシュラッチ装置と、本体と該本体に対して回動自在に接続される扉体との間に設けられるマグネットキャッチ装置とを備える扉体の開閉装置及び該扉体の開閉装置を排出用スタッカの開閉装置として適用した記録装置に関する。
以下、液体噴射装置、記録装置の一例であるインクジェットプリンタを例に採って説明する。近年、例えば4×6インチ以下の用紙を対象にしたコンパクトで持ち運びが便利なインクジェットプリンタが登場している。このインクジェットプリンタは、パーソナルコンピュータに接続しなくてもメモリーカード等を挿入するだけでデジタルカメラ等で撮影した画像データを直接、写真として印刷することができるいわゆるダイレクトプリンタである。
また、この種のインクジェットプリンタには、使用していない状態では外観表面に操作ボタン等が一切現れないフラットな角箱状のすっきりしたデザインのインクジェットプリンタが存在している。このようなインクジェットプリンタでは、使用していない状態では排出用スタッカが上方に折り畳まれており、プリンタ本体の前面の一部を構成している。また、プリンタ本体上面に設けられている操作パネルは、インクジェットプリンタを使用していない状態ではトレイサポートとしても機能するカバー部材によって覆い隠されている。
そして、インクジェットプリンタを使用する場合には、カバー部材の手前側を上部後方に回動させて開け、プリンタ本体の上面に現れた操作ボタン等の所定の操作手段を操作することによって排出用スタッカの裏面側のプリンタ本体内に備えられている拡開レバーを排出用スタッカ側に飛び出させ、排出用スタッカを手前に倒して拡開状態にしてから印刷を実行するようにしていた。
従って、排出用スタッカを手前に倒して印刷を開始できるようにするためには、上述したカバー部材を上方に持ち上げて拡開させる動作と、操作パネル上の所定のボタンを押して排出用スタッカを手前に倒す動作との2つのアクションが必要であり、取り扱いが面倒であった。また、上記操作パネル上の所定のボタンと排出用スタッカは位置的に離れており、特に初めてそのインクジェットプリンタを使用する場合には排出用スタッカの開閉方法が直感的に分かり難い構造になっていた。
また、閉塞状態の排出用スタッカの保持手段としてはマグネットキャッチ装置が使用されていた。従来のマグネットキャッチ装置は、プリンタ本体の凹陥部の前面にマグネットを設け、該マグネットに対応する位置の排出用スタッカの裏面に上記マグネットに吸着する金属片を設ける対面構造によって構成されていた。従って、上記マグネットと金属片は排出用スタッカの開閉方向と一致する方向に対面配置されており、排出用スタッカが拡開方向に移動してプリンタ本体から離れて行く当初の状態では、マグネットと金属片は両者の間のオーバーラップ量を大きく変化させることなく、対面する両者の間の距離のみを徐々に拡大させて行く。
しかし、マグネットの磁力は両者の間のオーバーラップ量に大きく依存するため、上記オーバーラップ量がそれほど変わらない状態では、マグネットの磁力が金属片に及ばないようにするためには排出用スタッカを大きく前方に押し出さなければならない。従って、拡開レバーの押出しストロークを長く取れるようにする必要があり、該拡開レバーを備える拡開装置の大型化を招いていた。
また、この対面構造のマグネットと磁性片との間の距離によって排出用スタッカの保持力を調整する構成の場合には、部品精度や組立て精度を高めたとしても磁力のばらつきが大きくなるため、排出用スタッカの最適な保持力の設定が困難になっていた。そして、排出用スタッカの保持力が小さい場合には、プリンタ本体を机等の上に置いただけの小さな衝撃によって排出用スタッカが不用意に開いてしまい、一方、排出用スタッカの保持力が大きい場合には、ユーザが排出用スタッカが閉まっていることを忘れて印刷を実行した場合に、用紙の搬送力では排出用スタッカが開かないため用紙の紙詰まりや印刷不良を招く等の不具合を生じさせる。
テレビのラックや各種の収納棚等に目を向けると、開閉対象である扉体の表面を軽く押すだけで扉体の開閉を行うことができる扉体の開閉装置を備えたラックや収納棚等が広く使用されている。このようなラックや収納棚等には、下記の特許文献1及び2に示すようなプッシュラッチ装置を適用した扉体の開閉装置が使用されている。
このうち特許文献1では、扉体側に茸状のフック部材を備え、本体側に上記フック部材を挟持する左右一対の保持アームが設けられたプッシュラッチ装置を備えた扉体の開閉装置が開示されている。また、特許文献2では、扉体側に舌片状をした受け部材を備え、本体側に上記受け部材に係止されるフック部材が設けられたプッシュラッチ装置を備えた扉体の開閉装置が開示されている。
そして、このような構成の扉体の開閉装置をインクジェットプリンタの排出用スタッカの開閉装置として利用できれば、排出用スタッカの開閉操作がより直感的になって分かり易くなると考えられる。しかし、持ち運びが可能でコンパクトなインクジェットプリンタの場合には上記プッシュラッチ装置を収納するための大きな空間を確保することは難しく、よりコンパクトな構造のプッシュラッチ装置が求められる。
また、排出用トレイの裏面は印刷されて排出されて来た用紙をストックするための載置面になっているため、載置面から突出する上記茸状のフック部材や舌片状の受け部材等の構成を採用することはできない。また、排出用スタッカを拡開した状態では、閉塞状態において排出用スタッカを収納していたプリンタ本体前面の凹陥部も外観構成部材となる。従って、当該凹陥部の外観を損ねる上記保持アームやフック部材の大きな露出は好ましくない。
特開平7−34746号公報 特開2006−307533号公報
本発明は、上記問題点の存在を踏まえてなされたものであって、扉体の閉状態を容易に解除することができるとともに、扉体を閉状態に保持する保持力を、所望する適切な大きさで確実に得ることを課題とするものである。加えて1アクションの直感的な操作によって扉体の開閉動作を簡単に行うことができ、扉体の開閉動作における保持力を最適な状態に安定して保つことができる扉体の開閉装置及び該扉体の開閉装置を排出用スタッカの開閉装置として適用した記録装置等を提供することを課題とするものである。
また、プッシュラッチ装置の薄型化と、本体の外観を損ねない最低限の露出に止どめたプッシュラッチ装置とマグネットキャッチ装置の配置及び構成とによって外観に凹凸を有しないシンプルなデザインの対象物や扉体の裏面を載置面として使用している対象物にも適用できるようにすることにある。
上記課題を解決するために本発明の態様の一つは、被記録材に記録を行う記録手段と、装置の本体に設けられる回動支点を中心に回動することにより、前記本体の一部を覆う閉状態を形成する立位姿勢と、前記本体の一部を開放する開状態を形成する倒伏姿勢と、をとり得る扉体と、前記本体側に設けられ、扉体の裏面に当接して該扉体を前方に押し出す押込みロッドと一体のスライダを備えるプッシュラッチ装置と、前記扉体の回動自由端側の先端面と前記本体において前記先端面と対向する面との間に設けられ、マグネットと磁性体の対を備えて構成されるマグネットキャッチ装置と、を備え、前記マグネットキャッチ装置は、前記本体側にマグネットを設けた場合、前記扉体の側に磁性体を設け、前記本体側に磁性体を設けた場合、前記扉体の側にマグネットを設け、前記本体側に設けたマグネット又は磁性体は、前記扉体の開閉に伴う前記回動自由端の移動方向と交差する上下方向に可動状態で設けられるとともに付勢手段によって下方向に付勢されたホルダによって保持されており、当該ホルダが前記扉体の閉状態において該扉体の回動自由端側の先端面に当接し押圧されるように構成され、前記ホルダと前記先端面とのそれぞれの当接面は、前記体が閉状態から開状態に移行する際に前記回動自由端が前記ホルダから離れる方向に向かって高くなる様なテーパ形状に形成されていることを特徴とする記録装置である。
また、本発明の第1の態様に係る扉体の開閉装置は、装置の本体に対して姿勢変化することにより、或いは変位することにより、前記本体の一部覆う閉状態と、前記本体の一部を開放する開状態と、を切り換える扉体の前記閉状態を保持する保持手段を備え、前記保持手段は、前記扉体の周縁に少なくとも一つ配置される被保持部と、前記扉体が前記閉状態にあるときに、前記本体側において前記被保持部と対向する位置に配置され、前記被保持部を保持する保持部と、を備えて構成され、前記扉体が前記閉状態を解除する為に姿勢変化する際の、或いは変位する際の前記保持部に対する前記被保持部の変位方向は、前記保持部と対向したまま当該保持部と相対的にずれる方向であり、前記保持部は、前記被保持部の変位方向と交差する方向に可動状態で設けられており、前記扉体の閉状態において前記被保持部に当接することを特徴とする。
本態様によれば、扉体に設けられる被保持部が扉体の周縁に配置されており、扉体の姿勢変化或いは変位に伴う被保持部の変位方向が、保持部と対向したまま当該保持部と相対的にずれる方向であり、即ち扉体の姿勢変化或いは変位に伴って両者のオーバーラップ量が変化する構成となっている。
これにより、扉体が閉状態の時にオーバーラップ量が最大になるから、閉状態では扉体の高い保持力を発揮する。そして扉体が開状態へ切り換わる際には、被保持部と保持部の対向する間隔が大きくなるのではなく両者が相対的にずれるので、オーバーラップ量が急激に減少する。
従って例えば、被保持部と保持部との間に磁力を生じさせることによって扉体を保持する構成を採用する場合には、扉体の姿勢変化或いは変位に伴い急激に保持力が低下する。つまり、扉体を少し姿勢変化或いは変位させることにより、容易に扉体の閉状態を解除することができる。このため、拡開レバーにより扉体の閉状態を解除する構成を採用する場合には、拡開レバーの押出しストロークを短くすることができ、装置の大型化を防止することができる。
そして保持部は被保持部の変位方向と交差する方向に可動状態で設けられており、扉体の閉状態においては被保持部に当接するので、組立精度の高低に拘わらず、被保持部と保持部との位置関係が一定に定まることとなる。従って例えば被保持部と保持部との間に磁力を生じさせることによって扉体を保持する構成を採用する場合には、磁力のばらつきが無くなり、扉体を閉状態に保持する保持力を、所望する適切な大きさで確実に得ることができる。
加えて被保持部は扉体の周縁に配置されるので、扉体のおもて面とうら面を、凹凸の無い滑らかな面に形成することができ、好ましい外観を得ることができる。また同時に、扉体のおもて面或いはうら面を機能的に利用する場合、例えば物を載置する載置面として利用する場合などには、被保持部がこれを阻害することなく、扉体のおもて面或いはうら面の全面を有効利用することができる。
本発明の第2の態様に係る扉体の開閉装置は、第1の態様に係る扉体の開閉装置において、前記保持手段が、前記本体側に設けられたマグネット又は磁性体と、前記本体側にマグネットが設けられた場合には前記扉体の側に設けられる磁性体と、或いは、前記本体側に磁性体が設けられた場合には前記扉体の側に設けられるマグネットと、の間に作用する磁力により前記扉体を閉状態に保持するマグネットキャッチ装置であることを特徴とする。
本態様によれば、前記保持手段が、磁力により扉体を閉状態に保持する構成であるので、上記第1の態様の作用効果により、扉体を少し姿勢変化或いは変位させれば、保持部と被保持部との間に作用する磁力が急激に低下し、扉体の閉状態を容易に解除することができる。
本発明の第3の態様に係る扉体の開閉装置は、本体側に設けられ、扉体の裏面に当接して該扉体を前方に押し出す押込みロッドと一体のスライダを備えるプッシュラッチ装置と、前記本体と該本体に対して回動自在に接続される前記扉体との間に設けられ、マグネットと磁性体の対を備えて構成されるマグネットキャッチ装置とを備え、前記扉体が閉状態において、前記本体と前記扉体の向かい合う位置に前記マグネットキャッチ装置を設け、前記本体側にマグネットを設けた場合、前記扉体で向かい合う位置に磁性体を備え、前記本体側に磁性体を設けた場合、前記扉体で向かい合う位置にマグネットを備え、前記扉体の向かい合う位置に備えたマグネット又は磁性体は、前記扉体の開閉方向と交差する方向に可動状態で設けられており、前記扉体の閉状態において該扉体の回動自由端側の先端面に当接し押圧された状態で位置するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様の作用効果の説明を解りやすくする観点で、本体側にマグネットが設けられた構成に特定して以下説明する。もう一方の構成も同様の作用効果が得られる。
プッシュラッチ装置の採用によって1アクションの直感的な操作によって扉体の開閉動作を行うことができる。そして、マグネットの前記可動構造と、前記扉体の閉状態においてマグネットが該扉体の回動自由端側の先端面に当接し押圧された状態で位置する構成によって扉体の開閉動作に関わる磁力による保持力を最適な状態に安定して保つことができる。
例えば、扉体の開閉動作に際して、マグネットと磁性体は両者のオーバーラップ量を変化させる方向に接近、離反する構成とすることが可能である。これにより、扉体が閉状態の時にオーバーラップ量が最大になるから、閉状態での扉体の高い保持力を維持する。また、扉体が拡開方向に移動することによってオーバーラップ量が減少して急激にマグネットの磁力が低下するため、扉体の拡開方向への回動が円滑に行われるようになる。
また、扉体が閉状態にある時は、マグネットと磁性体は直接的にあるいは他の部材を介して間接的に当接した状態になるから、マグネットの磁力のばら付きを小さくでき、扉体の保持力を安定して最適な状態に保つことができる。
また、本体の表面にはプッシュラッチ装置の押込みロッドのみが扉体の拡開時に現れるだけであるから本体の外観を損ねることはない。
本発明の第4の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第2のまたは第3の態様において、前記本体側に設けられた前記マグネット又は磁性体は、前記扉体の開閉方向と交差する上下方向に可動状態で設けられており、前記扉体の閉状態において該扉体の回動自由端側の先端面に載置状態で当接し自重によって押圧された状態で位置するように構成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、本体側に設けられた前記マグネット又は磁性体は、上下方向に可動状態で設けられていることで、前記扉体が閉じた状態において該扉体の回動自由端の先端面すなわち上端面に載置して当接する。その状態においては前記マグネット又は磁性体は、それ自体の自重によって前記上端面に押圧された状態で位置することになる。従って、扉体に前記自重に基く重力方向の力を作用することになり、当該扉体に対してその閉状態における姿勢を正しく且つ安定させる効果が得られる。
本体側に設けられる前記マグネット又は磁性体が、上下方向に可動ではなく、固定されている構造では、該扉体はその固定位置に向かって引き寄せられてその姿勢を崩す虞があるが、本態様によればその虞はない。
本発明の第5の態様に係る扉体の開閉装置は、第2から第4のいずれか1つの態様において、前記本体側に設けられた前記マグネット又は磁性体は、該本体に対して前記扉体の開閉方向と交差する方向に可動状態で設けられるホルダによって保持されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、成形が容易なホルダによってマグネット又は磁性体を保持することによってマグネット又は磁性体の形状はそのままにしてマグネット又は磁性体の可動状態を簡単に形成することができる。またホルダの部品精度と組立て精度とを向上させることによって、マグネットの磁力のばら付きを小さくでき、扉体の保持力を最適な状態に安定して保つことができる。
本発明の第6の態様に係る扉体の開閉装置は、第2から第5のいずれか1つの態様において、前記マグネット側と磁性体側のそれぞれの当接面は、内側が低くなるようにテーパ形状に形成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、本体側にマグネットが、扉体側に磁性体が設けられる構造で説明すると、磁性体が設けられている扉体がマグネットが設けられている本体に当接後、閉位置まで移動することによって、それぞれの当接面に形成されているテーパ形状の案内作用によって移動方向が限定されているマグネットは、扉体の開閉方向と交差する扉体の回動自由端の先端面から離反する方向に移動するようになる。これにより、扉体の閉位置への移動が円滑になる。また、扉体が本体に当接し閉位置まで移動するまでの間、本体との当接状態はそのまま維持されるから、扉体の保持力も引き続き、最適な状態に安定して保つことができる。
本発明の第7の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第2から第6のいずれか1つの態様において、前記マグネットキャッチ装置による扉体の保持力は、前記マグネットと磁性体の互いに対向する面のオーバーラップ量によって設定されており、互いに対向する前記面は、前記扉体を閉状態から開状態に移行する際に互いに対向したまま相対的に前記面に沿ってずれて前記オーバーラップ量を減ずることを特徴とするものである。
本態様によれば、マグネットと磁性片との間の距離を変更することなくマグネットの磁力の及ぶ範囲を調整することができる。すなわち、扉体の開閉動作に際して、マグネットと磁性体は両者のオーバーラップ量を変化させる方向に接近、離反する。これにより、扉体が閉状態の時にオーバーラップ量が最大になるから、閉状態での扉体の高い保持力を維持する。また、扉体が拡開方向に移動することによってオーバーラップ量が減少して急激にマグネットの磁力が低下するため、扉体の拡開方向への回動が円滑に行われるようになる。また、扉体が閉状態にある時は、マグネットと磁性体は直接的にあるいは他の部材を介して間接的に当接した状態になるから、マグネットの磁力のばら付きを小さくでき、扉体の保持力を安定して最適な状態に保つことができる。
本発明の第8の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第2から第7のいずれか1つの態様において、前記本体の表面に一部には前記扉体を閉塞する時に扉体を受け入れる扉体収納用の凹陥部が設けられており、該凹陥部に扉体を収納させた閉塞状態では、本体の表面と扉体の表面とが面一になるように設定されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、扉体が閉じられた状態では本体の表面と扉体の表面とが面一になり、扉体の表面には扉体の開閉装置の構成部材が何ら現れないから、扉体が本体に融合したシンプルなデザインの対象物に対しての扉体の開閉装置の適用が可能になる。
本発明の第9の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第8の態様において、前記凹陥部の前面には前記押込みロッドを受け入れる出没用の穴部が設けられており、前記凹陥部の庇状に前方に張り出した上面側にマグネット又は磁性体が上下方向に可動状態で設けられていることを特徴とするものである。
本態様によれば、扉体が開いた時に露出する本体の凹陥部の前面には押込みロッドの先端部を受け入れる出没用の穴部のみが設けられているだけである。また、マグネットは凹陥部の上面側に設けられているため前方から視認できるのは上記穴部から僅かに突出している押込みロッドの先端部のみであり、凹陥部の外観は従来にも増してすっきりした状態を保っている。
本発明の第10の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第3から第9のいずれか1つの態様において、前記プッシュラッチ装置は、扁平なケース内に平板状のスライダと、該スライダに突出傾向を付与する付勢バネと、前記押込みロッドの連続する2回の押込み動作によって押込みロッドの突出状態と退避状態とを切り替える2位置保持ループ型のガイド溝と、該ガイド溝に係合し、予め定められた一方向のみに移動するように設けられている平板状の揺動アームとが収容されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、プッシュラッチ装置を構成するすべての部品が扁平なケース内に収容された薄型のプッシュラッチ装置を提供することができるから、狭い収容空間にもプッシュラッチ装置を収容でき、コンパクトな本体と扉体とからなる対象物に対しても扉体の開閉装置を適用することが可能となる。
本発明の第11の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第2から第10のいずれか1つの態様において、前記扉体は表裏両面が外観に現れる化粧面であり、前記扉体の表面は扉体を開閉する開閉スイッチとしての機能を有し、前記扉体の裏面は被載置物を載置する載置面としての機能を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、扉体の開閉装置を構成するプッシュラッチ装置とマグネットキャッチ装置が本体や扉体の外観を損なわない配置及び構造によって構成され、扉体の表裏両面が平滑に形成されている構成と相まって扉体のシンプルなデザインと機能性とを損なうことなく、操作性に優れる扉体の開閉装置を提供することが可能となる。
本発明の第12の態様に係る扉体の開閉装置は、第1のまたは第2の態様において、前記保持部が、付勢手段の付勢力により前記被保持部に当接する方向に付勢されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記保持部が、付勢手段の付勢力により前記被保持部に当接する方向に付勢されているので、扉体が開状態にあるときには、振動により前記保持部が装置内部でがたつき、異音が発生することを防止できる。また扉体が閉状態にあるときには、前記被保持部が前記保持部により押圧されるので、扉体をがたつきなく安定して保持することができる。
本発明の第13の態様に係る扉体の開閉装置は、前記第12の態様において、前記付勢手段の付勢力により前記保持部に作用する力は、前記保持部の可動方向に平行な方向の成分と、前記可動方向と交差する方向の成分と、を含んでいることを特徴とする。
本態様によれば、前記可動方向に平行な方向に作用する力により前記保持部を前記被保持部に向けて付勢しつつ、前記可動方向と交差する方向に作用する力により、前記保持部が装置本体に対してがたつくことなく、その位置が安定する。このため、前記保持部に保持される被保持部、即ち扉体についても、その位置がばらつかず、その位置を安定させることができる。
本発明の第14の態様に係る扉体の開閉装置は、第12のまたは第13の態様において、前記扉体の裏面に当接して該扉体を前方に押し出す押込みロッドと一体のスライダを備えるプッシュラッチ装置を前記本体の側に備え、前記被保持部が凹部により、前記保持部が前記凹部に嵌入する凸部によりそれぞれ構成され、前記プッシュラッチ装置は、扁平なケース内に平板状のスライダと、該スライダに突出傾向を付与する付勢バネと、前記押込みロッドの連続する2回の押込み動作によって押込みロッドの突出状態と退避状態とを切り替える2位置保持ループ型のガイド溝と、該ガイド溝に係合し、予め定められた一方向のみに移動するように設けられている平板状の揺動アームと、を備えて構成され、前記凹部は、前記扉体の閉状態において前記扉体を介した前記押込みロッドの押込み動作に伴う、前記凸部の前記凹部内での移動を許容する大きさに形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記凹部は、前記押込みロッドの押し込み動作に伴う前記凸部の移動を許容する大きさに形成されているので、前記押込みロッドの押し込み動作の際に前記凸部が前記凹部から外れることがなく、よって前記押し込みロッドの押し込み動作の際に大きな押し込み力を必要とせず、容易に前記押し込みロッドを押し込むことができる。
本発明の第15の態様は、被記録材に記録を行う記録装置であって、装置本体の前面において下部に設けられる回動支点を中心に装置本体に対して回動自在に接続される排出用スタッカと、前記排出用スタッカを扉体とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の扉体の開閉装置と、を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、被記録材に記録を行う記録装置において、上記第1から第14の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。特に、第10の態様に係る扉体の開閉装置を備えたものは、プッシュラッチ装置の薄型化と、記録装置本体の外観を損ねない最低限の露出に止どめたプッシュラッチ装置とマグネットキャッチ装置の配置及び構成とによって外観に凹凸を有しないシンプルなデザインの記録装置や拡開した排出用スタッカの裏面を被記録材の載置面として使用している記録装置に対して1アクションの直感的な操作によって排出用スタッカの開閉動作を行うことができ、排出用スタッカの閉状態での保持力を最適な状態に安定して保つことができる機能を付加することが可能になる。
本発明の第16の態様に係る液体噴射装置は、液体噴射装置本体と、該液体噴射装置本体の前面において下部に設けられる回動支点を中心に当該液体噴射装置本体に対して回動自在に接続される排出用スタッカと、前記液体噴射装置本体側に設けられ、前記排出用スタッカの裏面に当接して排出用スタッカを前方に押し出す押込みロッドと一体のスライダを備えるプッシュラッチ装置と、当該液体噴射装置本体と排出用スタッカのとの間に設けられ、マグネットと磁性体の対を備えて構成されるマグネットキャッチ装置とを備え、前記排出用スタッカが閉状態において、前記本体と前記扉体の向かい合う位置に前記マグネットキャッチ装置を設け、前記本体側にマグネットを設けた場合、前記扉体で向かい合う位置に磁性体を備え、前記本体側に磁性体を設けた場合、前記扉体で向かい合う位置にマグネットを備え、前記扉体の向かい合う位置に備えたマグネット又は磁性体は、前記扉体の開閉方向と交差する方向に可動状態で設けられており、前記扉体の閉状態において該扉体の回動自由端側の先端面に当接し押圧された状態で位置するように構成されていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係る扉体の開閉装置を記録装置の排出用スタッカの開閉装置に適用した実施例と、当該排出用スタッカの開閉装置を備える液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態として、インクジェットプリンタ100を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。尚、ここで説明するインクジェットプリンタ100は、例えば4×6インチ以下の被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう)を対象にした極めてコンパクトで持ち運びが容易で、表面に凹凸がほとんど現れないシンプルなデザインのインクジェットプリンタである。また、このインクジェットプリンタ100は、パーソナルコンピュータに接続しなくてもデジタルカメラ等で撮影した画像データを写真として直接用紙Pに印刷することができる、いわゆるダイレクトプリンタと呼ばれているタイプのインクジェットプリンタである。
図1はカバー部材と排出用スタッカを閉塞した状態のインクジェットプリンタを示す斜視図、図2はカバー部材と排出用スタッカを拡開した状態のインクジェットプリンタを示す斜視図である。このインクジェットプリンタ100は、図1、図2に示すように、角箱状の液体噴射装置本体、記録装置本体の一例であるプリンタ本体(扉体の開閉装置における本体に相当する)3を備えている。プリンタ本体3は、その前面、後面、左右の側面及び底面が閉塞され、上面が開放されている深底容器形状をしたハウジング4と、使用しない状態では図1に示すようにプリンタ本体3の上面を閉塞し、図2に示す使用時の状態では給送用トレイ5の上方に張り出した用紙Pの上部を支承するトレイサポートとしても機能するカバー部材6と、図1に示す使用しない状態において上記カバー部材6の下方に位置し、ハウジング4の開放された上面を閉塞する操作パネル7と、上記ハウジング4の前面の一部を凹陥させた凹陥部16と、当該凹陥部16に収納される開閉自在に設けられている排出用スタッカ(扉体の開閉装置における扉体に相当する)8と、上記ハウジング4の左右の側板に対して回動自在に接続される門型をした手提げハンドル9とを備えている。
また、上記操作パネル7上には、中央に液晶モニタ11、その周囲に各種の操作ボタン12a、12b、12c、・・・12nが取り付けられており、操作パネル7の後部には矩形状に切り欠かれた給送用開口13が設けられている。尚、上記液晶モニタ11と操作ボタン12a、12b、12c、・・・12nとしては、タッチパネルスイッチも含めて種々の形状ないし構造のものを採用することが可能である。また、上記給送用開口13は、用紙Pの取込み口になっており、当該給送用開口13には複数枚の用紙Pを連続して自動的に給送することができる自動給送ユニット2における給送用トレイ5が臨んでいる。
また、排出用スタッカ8は、左右の側面の下部に回動支点となる回動軸17、17が設けられており、記録実行時には図2に示すように上記回動軸17、17を中心にほぼ水平姿勢になるまで手前に回動するようになっている。そして、この状態において上面に来る排出用スタッカ8の裏面18が、記録が実行されて排出されて来る用紙Pを受け取る載置面になっている。また、排出用スタッカ8が拡開した状態では、図2に示すようにハウジング4の前面の凹陥部16が現れるようになっている。そして、当該凹陥部16の下部には用紙Pの排出口19、凹陥部16の上部にはデジタルカメラ等で撮影した画像データ等が収録されたメモリーカード等を挿入するカードスロット15等が設けられている。
[実施例1]
次に、このようにして構成されるインクジェットプリンタ100の排出用スタッカの開閉装置1を例に採って本発明の扉体の開閉装置1(排出用スタッカと同じ符号1を使用する)の構成と作動態様について図面に基づいて具体的に説明する。
図3は排出用スタッカとカバー部材を拡開した状態のプリンタ本体の凹陥部を示す斜め上方からの斜視図、図4は排出用スタッカを拡開した状態のプリンタ本体における凹陥部の右上コーナ部付近を拡大して示す斜め下方からの斜視図である。図5は排出用スタッカを開いた状態の排出用スタッカの開閉装置を示す側断面図、図6は排出用スタッカを閉じた状態の排出用スタッカの開閉装置を示す側断面図である。図7はプッシュラッチ装置を分解して示す斜め上方からの斜視図、図8はプッシュラッチ装置を分解して示す斜め下方からの斜視図である。図9は排出用スタッカが拡開状態にある時のプッシュラッチ装置の作動態様を示す平断面図、図10は図9の状態から排出用スタッカを閉じた時のプッシュラッチ装置の作動態様を示す平断面図である。図11は図10の状態で排出用スタッカの表面を指で押した瞬間のプッシュラッチ装置の作動態様を示す平断面図、図12は図11の状態から排出用スタッカの表面から指を離して排出用スタッカを拡開させた時のプッシュラッチ装置の作動態様を示す平断面図である。また図13はマグネットキャッチ装置を分解して示す斜視図である。
排出用スタッカの開閉装置1は、プリンタ本体3側に設けられるプッシュラッチ装置21と、プリンタ本体3と排出用スタッカ8との間に設けられるマグネットキャッチ装置22とを備えている。プッシュラッチ装置21は、排出用スタッカ8側に突出する押込みロッド23を有し、該押込みロッド23と一体になって摺動するスライダ24と、該スライダ24に突出傾向を付与する付勢バネ26と、上記スライダ24に形成されている2位置保持型のガイド溝27と、該ガイド溝27に係合する係合軸28を備える揺動アーム29と、これら諸部材を収容するケース30とを備えることによって基本的に構成されている。
前記押込みロッド23は、一例として角棒状の部材で矩形平板状のスライダ24と一体成形されている。押込みロッド23は、凹陥部16の前面20に設けられている角穴形状の穴部31から前方に突出するように設けられている。スライダ24の下面には、前方の押込みロッド23寄りの部分にハート形をした上記ガイド溝27が設けられており、該ガイド溝27の後方の部分に前後方向に直線的に延びる2本の角溝32、32が設けられている。
前記付勢バネ26は、コイル径及び線径の細い圧縮コイルバネによって構成されており、上述した2本の角溝32、32の1つに収容されるようになっている。
前記ガイド溝27は、上述したようにハート形をしており、ハート形のガイド溝27の前方側と後方側の端部に2つの保持点A、Bが設けられている。また、図9〜図12において、上記保持点A、Bを境にしてガイド溝27の右側の経路が拡開状態の排出用スタッカ8が閉塞方向に回動し、上記押込みロッド23に当接して押込みロッド23を後方に押し込む時に通る押込み経路40になっている。そして、保持点A、Bを境にしてガイド溝27の左側の経路が閉塞状態の排出用スタッカ8の裏面18に上記押込みロッド23が当接し前方に排出用スタッカ8を押し出すときに通る押出し経路41になっている。
従って、揺動アーム29の係合軸28は、保持点Aを始点として押込み経路40、保持点B、押出し経路41の順でガイド溝27を移動して再び保持点Aに戻るように一方向のみに移動し得るようになっている。また、保持点Aには係合軸28の逆方向への移動を防止するための段差42が設けられている。
前記揺動アーム29は、基部側が幾分幅広に形成され、端部が丸く加工された平板状の部材である。揺動アーム29の先端側の上面には上方に向けて突出する上記係合軸28が設けられており、揺動アーム29の基端側には上記係合軸28に対して外側(図9〜図12では右側)に偏心した位置に揺動穴43が設けられている。また、揺動穴43の内側の側傍には、2つの係合爪44、44が一定の距離を空けて並設されており、これらの係合爪44、44はスライダ24の下面に形成されている上記の2本の角溝32、32とそれぞれ係合するようになっている。
前記ケース30は、ケース本体45とケースカバー46とによって構成される扁平な矩形容器状の部材である。ケース本体45には、スライダ24の後部側の左右の側面と摺接する左右のサイドガイド47、47と、スライダ24の前部側の左側面と摺接するガイドリブ48とが設けられている。また、ケース本体45の後部寄りの左右のサイドガイド47、47の中間付近の、幾分右寄りの位置には上記揺動アーム29の揺動穴43と嵌合する揺動軸50が上方に向けて立ち上げられている。
一方、ケースカバー46は、矩形平板状の部材で前部側には上記押込みロッド23の基部側を受け入れる矩形状の切欠き部51が設けられている。従って、プッシュラッチ装置21を構成するスライダ24、付勢バネ26及び揺動アーム29は、上記扁平なケース30内にすべて収容されるようになっており、狭いスペースでも取り付けることが可能な薄型構造のプッシュラッチ装置21を構成している。
一方、前記マグネットキャッチ装置22は、プリンタ本体3に対して排出用スタッカ8の開閉方向Xと交差する方向、この例では直交する方向Yに可動状態で設けられるマグネットホルダ53と、該マグネットホルダ53によって保持されるマグネット54と、排出用スタッカ8側に設けられる磁性体である磁性片55とを備えることによって基本的に構成されている。
即ち、マグネット54を備えたマグネットホルダ53は「保持部」を構成し、磁性片55を備えた排出用スタッカ8の回動自由端側の先端面58は、マグネットホルダ53により保持される「被保持部」を構成し、これら保持部及び被保持部が、扉体としての排出用スタッカ8を閉状態に保持する保持手段を構成する。前記被保持部としての先端面58は、上記の通り排出用スタッカ8の周縁に位置しており、前記保持部としてのマグネットホルダ53は、先端面58と対向する位置に設けられる。
従って排出用スタッカ8が閉状態を解除する為に姿勢変化する際の、前記保持部(マグネットホルダ53)に対する前記被保持部(先端面58)の変位方向は、前記保持部と対向したまま当該保持部と相対的にずれる方向となる。
マグネットホルダ53は、図13に示すように上面が開放された矩形容器状の部材である。マグネットホルダ53の左右の側面には外方に張り出した直方体形状の2つのガイド凸部56、56が一体成形されており、マグネットホルダ53の底部57はプリンタ本体3における凹陥部16の前方に張り出した上面59に形成されている角窓状の窓部62から下方に向けて突出している。
そして、前記マグネットホルダ53の底部57は、排出用スタッカ8の回動自由端側の先端面58に当接する当接面になっており、内側に位置する凹陥部16の前面20側に向かって低くなるようなテーパ形状に形成されている。
また、このようなマグネットホルダ53は、プリンタ本体3の凹陥部16における上面59の上方空間60に収容されており、該上方空間60にはマグネットホルダ53の上記ガイド凸部56、56と係合するガイド凹部61、61が形成されている。ガイド凹部61、61は排出用スタッカ8の開閉方向Xと直交する方向Yに延びるように形成された角溝状の凹部である。よって、マグネットホルダ53は、前記ガイド凹部61、61への前記係合によって排出用スタッカ8の開閉方向Xと直交する方向Yにのみ移動でき、前記X方向には位置が固定されている。また、ガイド凹部61、61の上部には、図示しない抜け止め構造が設けられており、該抜け止め構造によってマグネットホルダ53の上方空間60からの脱落が防止されている。
前記マグネット54は、一例として一辺の長さが約4mm、厚さが約1mmの平面視正方形状をした平板状の永久磁石である。そして、このようなマグネット54は、上記マグネットホルダ53内に収容され、マグネットホルダ53の底部上面に固定状態で配置されている。従って、マグネット54は、マグネットホルダ53と一体になって図示のように排出用スタッカ8の開閉方向Xと直行する方向Yである上下方向にのみ所定のストローク移動できるようになっている。また、マグネットホルダ53には図示しない係止構造や蓋部材等が設けられていて、マグネットホルダ53からのマグネット54の不用意な脱落が防止されている。
前記磁性片55は、一例として一辺の長さが約4mmの平面視正方形状をした平板状の磁性体部品である。そして、このような磁性片55は、上記排出用スタッカ8の回動自由端の先端面58の内部に収容されており、該先端面58の壁面を介して上記マグネットホルダ53の底部57に当接するようになっている。
また、排出用スタッカ8を閉じた状態での上記マグネット54と磁性片55のオーバーラップ量Sは、約2mmに設定されており、当該オーバーラップ量Sの時に排出用スタッカ8の最適な保持力が得られるようになっている。そして、排出用スタッカ8の回動自由端の先端面58の端面形状も、上記マグネットホルダ53の底部57と同様、内側に位置する凹陥部16の前面20側に向かって低くなるようなテーパ形状に形成されており、排出用スタッカ8の閉塞時において、当該排出用スタッカ8の回動自由端の先端面58が上記マグネットホルダ53の底部57に当接してマグネットホルダ53を上方に押し上げた状態で位置するようになっている。
そして、排出用スタッカ8の閉状態では、前記マグネットキャッチ装置22によって、排出用スタッカ8は前記凹陥部16に収納されており、その収納状態では、プリンタ本体3の表面と排出用スタッカ8の表面とが図1に示したように面一になるように構成されている。
次に、このようにして構成される排出用スタッカの開閉装置1の作動態様を(1)排出用スタッカを閉じる場合と、(2)排出用スタッカを開く場合に分けて説明する。
(1)排出用スタッカを閉じる場合(図5、図6、図9、図10参照)
図5及び図9に示すように、排出用スタッカ8が開いている状態では、スライダ24は付勢バネ26の付勢力によって最も前部寄りに位置しており、スライダ24と一体の押込みロッド23は、プリンタ本体3の凹陥部16の前面20に形成されている穴部31から前方に大きく突出した状態になっている。一方、この時マグネットホルダ53とマグネット54は、自重によって最下端に位置しており、凹陥部16の前面20に形成されている窓部62からマグネットホルダ53の底部57が僅かに突出した状態になっている。
そして、手前に倒れている排出用スタッカ8を上方に起こしてプリンタ本体3の凹陥部16内に排出用スタッカ8を押し込むと、排出用スタッカ8の裏面18が、押込みロッド23の端面に当接して押込みロッド23を図6及び図10に示すように後方に押し込むようになる。押込みロッド23が後方に押し込まれると、押込みロッド23と一体のスライダ24は付勢バネ26の付勢力に抗して図示のように後方に移動する。
また、排出用スタッカ8の回動自由端の先端面58がマグネットホルダ53の底部57に当接している状態で、排出用スタッカ8が閉塞位置に向けて移動することによって、移動方向が限定されているマグネットホルダ53とマグネット54は、上方に向けて移動するようになり、上記排出用スタッカ8の閉塞位置への移動を許容する。すなわち、マグネットホルダ53とマグネット54が上下方向に可動状態で設けられていることで、排出用スタッカ8が閉じた状態において該排出用スタッカ8の回動自由端の先端面(すなわち上端面)58に載置して当接する。その状態においては前記マグネットホルダ53とマグネット54は、それ自体の自重によって前記先端面58に押圧された状態で位置することになる。従って、排出用スタッカ8に前記自重に基く重力方向の力を作用することになり、当該排出用スタッカ8に対してその閉状態における姿勢を正しく且つ安定させる効果が得られる。
また、スライダ24の後方への移動に伴って、揺動アーム29は、揺動軸50を揺動中心として先端の係合軸28が図10中、矢印で示すように保持点Aから押込み経路40を通って保持点Bに至るように、最初に右側に揺動してから左側に揺動し、図6及び図10に示す押し込まれた位置で押込みロッド23は保持される。尚、この状態では押込みロッド23及びマグネットホルダ53は、排出用スタッカ8によってすべて隠れてしまうため外部から押込みロッド23とマグネットホルダ53を視認することはできなくなっている。
(2)排出用スタッカを開く場合(図5、図6、図11、図12参照)
凹陥部16内に収容されている排出用スタッカ8を手前に倒して開き、記録の実行ができる状態にする場合を説明する。この場合には図11に示すように、排出用スタッカ8の表面を指で軽く押し、押込みロッド23及びスライダ24を少し後方に移動させる。スライダ24の後方への移動に伴って、揺動アーム29は図11中、時計方向に揺動するようになり、揺動アーム29先端の係合軸28は保持点Bから左斜め前方に移動する。
続いて排出用スタッカ8の表面を押していた指を離すと、付勢バネ26の付勢力によって、スライダ24は前方に移動するようになり、図12に示すように揺動アーム29先端の係合軸28は保持点Bを離れ、図中矢印で示すように押出し経路41を通って保持点Aに到達する。そして、排出用スタッカ8は、手前に向けて回動し拡開状態となり、プリンタ本体3の凹陥部16が現れるようになる。尚、一旦保持点Aに到達した係合軸28は押込み経路40と押出し経路41との重合部に設けられている段差42によって直接押出し経路41に進入できないようになっている。従って、係合軸28は常にガイド溝27中を図9〜図12中、時計方向のみに回転し得るようになっている。
また、排出用スタッカ8が拡開した状態では、マグネットホルダ53とマグネット54は、自重によって最下端に移動し、凹陥部16の前面20に形成されている窓部62からマグネットホルダ53の底部57が僅かに突出した状態になり、プリンタ本体3の凹陥部16の前面20には押込みロッド23が現れるがプリンタ本体3の外観にはほとんど影響を及ぼさない。
[他の実施例]
本願発明に係る扉体の開閉装置1及び該扉体の開閉装置1を排出用スタッカの開閉装置に適用した記録装置100等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。例えば、本発明の扉体の開閉装置1は、インクジェットプリンタ100等の記憶装置や他の液体噴射装置に限らず、本体3と、該本体3に対して回動自在に接続される扉体8とを備える種々の装置や収納庫あるいは容器等に適用可能である。またスライダ24を突出させる方向の付勢力を増大させたい場合には、2本ある角溝32の両方に付勢バネ26を縮設させておくことも可能である。因みにこのように構成した場合には付勢バネ26のコイル径や線径を大きくすることなく、付勢力を増大させることができ、プッシュラッチ装置21の薄型形状をそのまま維持することができる。
また、マグネットホルダ53とマグネット54の可動方向は、前記の実施例のような上下方向に限らず、閉塞状態の排出用スタッカ8の開閉方向Xと交差する方向であれば種々の方向に設定することが可能である。例えば、マグネットホルダ53とマグネット54の可動方向が上下方向でない場合、重力以外の方法でマグネットホルダ53とマグネット54を移動させる必要があるが、その場合の移動手段として圧縮コイルバネ等の付勢手段を別途設けるようにすることも可能である。
また、マグネットホルダ53を介さないで直接、プリンタ本体3の凹陥部16の上面59側にマグネット54を前記方向に可動状態で設けることも可能であるし、マグネットホルダ53の底部57の下面にマグネット54を貼設したり、排出用スタッカ8の回動自由端58の外表面に磁性片55を貼設したりする構成を採用することも可能である。尚、これらの構成の場合にはマグネット54と磁性片55との間の距離が短くなり、マグネット54の磁力の及ぶ範囲が拡大して排出用スタッカ8の保持力が強くなり過ぎることがある。従って、このような場合にはマグネット54や磁性片55の大きさや厚さを調整したり、両者のオーバーラップ量Sを調整して閉塞状態の排出用スタッカ8の保持力を最適な大きさになるように設定する。
また、前記実施例では、プリンタ本体3側にマグネット54が設けられ、排出用スタッカ8側に磁性片55が設けられた構造を説明したが、逆にしてプリンタ本体3側に磁性片55が設けられ、排出用スタッカ8側にマグネット54が設けられた構造にすることも可能である。この構造によっても前記実施例と同様の作用効果が得られる。
また、前記実施例では、排出用スタッカ8はプリンタ本体3に対して回動可能に設けられ、回動することにより、即ち姿勢変化することにより、プリンタ本体3の一部(凹陥部16)を覆う閉状態と、プリンタ本体3の一部(凹陥部16)を開放する開状態と、を切り換えるが、これに限られず、例えばプリンタ本体3に対してスライドすることにより、即ち姿勢変化することにより、閉状態と開状態とを切り換えるように構成されていても構わない。
以下、本発明に係る排出用スタッカの開閉装置(以下「開閉装置」と言う)の他の実施例について図14乃至図18を参照しながら具体的に説明する。図14は他の実施例に係る開閉装置1Aの、排出用スタッカ8の閉塞時の状態を示す側断面図である。この図14は、図6に対応するものであり、図6と同一の構成には同一符号を付してある(従ってその構成要素についての説明は省略する)。
図14に示す開閉装置1Aが図6の開閉装置1と異なる点は、マグネットホルダ53を付勢する付勢手段としてのコイルばね63を備えている点である。即ち、マグネットホルダ53は、その自重によって排出用スタッカ8の回動自由端側の先端面58に押圧されるとともに、コイルばね63の付勢力によってより強く前記先端面58に圧接する。従って排出用スタッカ8が開状態にあるときには、振動によりマグネットホルダ53が装置内部でがたつき、異音が発生することを防止できる。また排出用スタッカ8が閉状態にあるときには、排出用スタッカ8の回動自由端側の先端面58がより強く押圧されるので、扉体をより一層がたつきなく安定して保持することができる。
次に図15は他の実施例に係る開閉装置1Bの、排出用スタッカ8の閉塞時の状態を示す側断面図である。この図15も、図6に対応するものであり、図6と同一の構成要素には同一符号を付してある(従ってその構成要素についての説明は省略する)。
図15に示す開閉装置1Bが図6の開閉装置1と異なる点は、排出用スタッカ8を閉状態に保持する保持手段にマグネット(磁力)を用いず、装置本体側に設けられるプランジャ64と、当該プランジャ64の先端64aが嵌入する、排出用スタッカ8側に形成される凹部58aと、により排出用スタッカ8を閉状態に保持する点である。
プランジャ64は、排出用スタッカ8の回動自由端側の先端面58に対して進退可能に設けられているとともに、付勢手段としてのコイルばね63により、先端面58に向けて付勢されている。これにより排出用スタッカ8の閉状態では、プランジャ64の先端64aが、排出用スタッカ8の先端面58に形成された凹部58aに嵌入する。これによりプランジャ64が、被保持部としての凹部58を保持する保持部として機能し、排出用スタッカ8の閉塞状態が保持されるようになっている。この様な構成により、上記開閉装置1Aと同様な作用効果を得ることができる。
次に図16〜図18は他の実施例に係る開閉装置1Cの側断面図であり、図16は排出用スタッカ8の閉塞状態、図17は排出用スタッカ8を開く為に当該排出用スタッカ8を押し込んだ状態、図18は排出用スタッカ8の閉塞状態が解除された状態を示している。この図16〜図18も、図6に対応するものであり、図6と同一の構成要素には同一符号を付してある(従ってその構成要素についての説明は省略する)。
図16〜図18に示す開閉装置1Cが図6の開閉装置1と異なる点は、排出用スタッカ8を閉状態に保持する保持手段にマグネット(磁力)を用いない点であり、この点においては図15を参照しながら説明した開閉装置1Bと同様である。即ち、装置本体側に設けられるプランジャ(凸部)65が、被保持部としての凹部66を保持する保持部として機能し、これにより排出用スタッカ8の閉塞状態が保持されるようになっている。これにより、上記開閉装置1Bと同様な作用効果を得ることができる。
以下、図15の開閉装置1Bと異なる点について説明する。本実施形態では、凹部66の内部に斜面67が形成されており、排出用スタッカ8の閉塞状態において、プランジャ65が上記斜面67を押圧するように構成されている。これにより凹部66に作用する力は、プランジャ65の可動方向(図16のY方向)に平行な方向の成分と、凹部66の変位方向(本実施形態では、図16のX方向)とが含まれることとなる。
このため、凹部66の変位方向に作用する力、より具体的には凹部66を装置奥側へ向けて付勢する力により、凹部66(排出用スタッカ8の回動自由端)が、押込みロッド23とプランジャ65とに挟持された状態となり、従って排出用スタッカ8が装置本体に対してがたつくことなく、その位置が安定する。しかも凹部66の変位方向に作用する力は、排出用スタッカ8を閉状態に回動させる方向の力であるので、排出用スタッカ8の閉状態をより確実に維持することができる。
尚、コイルばね63がプランジャ65を付勢する付勢力の作用方向を、図16のY方向(上下方向)に対して角度を持たせることもできる。即ち、コイルばね63によりプランジャ65に作用する力が、プランジャ65の可動方向(Y方向)に平行な方向の成分と、この可動方向(Y方向)と交差する方向の成分と、を含むようにする。このようにすることにより、プランジャ65が収容される、プリンタ本体3の凹陥部16における上方空間60において、プランジャ65ががたつくことなく、その位置が安定する。この為、プランジャ65により保持される凹部66、即ち排出用スタッカ8についても、その位置がばらつかず、安定させることができる。
ところで、排出用スタッカ8の閉状態において、凹部66には図16の符号dで示すようにプランジャ65の凹部66内部での移動を許容する空間が形成されている。これにより、図17に示すように排出用スタッカ8を開く為に排出用スタッカ8の表面を指で軽く押し、押込みロッド23を少し後方に移動させる際に、プランジャ65が凹部66内で移動することができ、即ち凹部66から外れないようになっている。このため、前記押し込み動作の際に大きな押し込み力を必要とせず、容易に押し込みロッド23を押し込むことができる。
そして排出用スタッカ8の表面を軽く押し込み、押込みロッド23を後方に移動させると、図18に示す様に押込みロッド23が装置前方側に突出し、排出用スタッカ8の閉状態が解除される。尚、図16〜図18において符号aは、排出用スタッカ8が閉状態にあるときの押込みロッド23の先端位置を示している。
以上説明した種々の実施例では、本発明に係る扉体の開閉装置1をインクジェットプリンタに適用したが、インクジェットプリンタに限られず、液体噴射装置全般に適用することも可能である。ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行うプリンタ、プロッタ、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
排出用スタッカ閉塞時のインクジェットプリンタを示す斜視図。 排出用スタッカ拡開時のインクジェットプリンタを示す斜視図。 プリンタ本体の凹陥部を示す斜め上方からの斜視図。 プリンタ本体の凹陥部の一部を拡大して示す斜め下方からの斜視図。 拡開時の排出用スタッカの開閉装置を示す側断面図。 閉塞時の排出用スタッカの開閉装置を示す側断面図。 プッシュラッチ装置を分解して示す斜め上方からの斜視図。 プッシュラッチ装置を分解して示す斜め下方からの斜視図。 排出用スタッカ拡開時のプッシュラッチ装置を示す平断面図。 排出用スタッカ閉塞時のプッシュラッチ装置を示す平断面図。 閉塞状態の排出用スタッカの表面を押した瞬間のプッシュラッチ装置を示す平断面図。 排出用スタッカの表面から指を離した後のプッシュラッチ装置を示す平断面図。 マグネットキャッチ装置を分解して示す斜視図。 本発明の他の実施形態に係る開閉装置の側断面図。 本発明の他の実施形態に係る開閉装置の側断面図。 本発明の他の実施形態に係る開閉装置の側断面図。 本発明の他の実施形態に係る開閉装置の側断面図。 本発明の他の実施形態に係る開閉装置の側断面図。
符号の説明
1 排出用スタッカの開閉装置(扉体の開閉装置)、2 自動給送ユニット、3 プリンタ本体(本体)、4 ハウジング、5 給送用トレイ、6 カバー部材、7 操作パネル、8 排出用スタッカ(扉体)、9 手提げハンドル、11 液晶モニタ、12a、12b、12c、・・・12n 操作ボタン、13 給送用開口、15 カードスロット、16 凹陥部、17 回動軸、18 裏面、19 排出口、20 前面、21 プッシュラッチ装置、22 マグネットキャッチ装置、23 押込みロッド、24 スライダ、26 付勢バネ、27 ガイド溝、28 係合軸、29 揺動アーム、30 ケース、31 穴部、32 角溝、40 押込み経路、41 押出し経路、42 段差、43 揺動穴、44 係合爪、45 ケース本体、46 ケースカバー、47 サイドガイド、48 ガイドリブ、50 揺動軸、51 切欠き部、53 マグネットホルダ、54 マグネット、55 磁性片、56 ガイド凸部、57 底部、58 先端面、59 上面、60 上方空間、61 ガイド凹部、62 窓部、63 コイルばね、64、65 プランジャ、66 凹部、67 斜面、100 インクジェットプリンタ(記録装置)、
P 用紙(被記録材)、A 保持点、B 保持点、X 開閉方向、Y 開閉方向と直行する方向、S オーバーラップ量

Claims (7)

  1. 被記録材に記録を行う記録手段と、
    装置の本体に設けられる回動支点を中心に回動することにより、前記本体の一部を覆う閉状態を形成する立位姿勢と、前記本体の一部を開放する開状態を形成する倒伏姿勢と、をとり得る扉体と、
    前記本体側に設けられ、扉体の裏面に当接して該扉体を前方に押し出す押込みロッドと一体のスライダを備えるプッシュラッチ装置と、
    前記扉体の回動自由端側の先端面と前記本体において前記先端面と対向する面との間に設けられ、マグネットと磁性体の対を備えて構成されるマグネットキャッチ装置と、を備え、
    前記マグネットキャッチ装置は、前記本体側にマグネットを設けた場合、前記扉体の側に磁性体を設け、
    前記本体側に磁性体を設けた場合、前記扉体の側にマグネットを設け、
    前記本体側に設けたマグネット又は磁性体は、前記扉体の開閉に伴う前記回動自由端の移動方向と交差する上下方向に可動状態で設けられるとともに付勢手段によって下方向に付勢されたホルダによって保持されており、当該ホルダが前記扉体の閉状態において該扉体の回動自由端側の先端面に当接し押圧されるように構成され、
    前記ホルダと前記先端面とのそれぞれの当接面は、前記体が閉状態から開状態に移行する際に前記回動自由端が前記ホルダから離れる方向に向かって高くなる様なテーパ形状に形成されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記本体の表面の一部には前記扉体を閉じる時に扉体を受け入れる扉体収納用の凹陥部が設けられており、該凹陥部に扉体を収納させた前記閉状態では、本体の表面と扉体の表面とが面一になるように設定されていることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、前記凹陥部の前面には前記押込みロッドを受け入れる出没用の穴部が設けられており、前記凹陥部の庇状に前方に張り出した上面側にマグネット又は磁性体が上下方向に可動状態で設けられていることを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録装置において、前記プッシュラッチ装置は、扁平なケース内に平板状のスライダと、
    該スライダに突出傾向を付与する付勢バネと、
    前記押込みロッドの連続する2回の押込み動作によって押込みロッドの突出状態と退避状態とを切り替える2位置保持ループ型のガイド溝と、
    該ガイド溝に係合し、予め定められた一方向のみに移動するように設けられている平板状の揺動アームと、が収納されて構成されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録装置において、前記扉体は表裏両面が外観に現れる化粧面であり、前記扉体の表面は扉体を開閉する開閉スイッチとしての機能を有し、前記扉体の裏面は被載置物を載置する載置面としての機能を備えていることを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の記録装置において、前記付勢手段の付勢力により前記ホルダに作用する力は、前記ホルダの可動方向に平行な方向の成分と、前記可動方向と交差する方向の成分と、を含んでいることを特徴とする記録装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の記録装置において、前記扉体が、装置本体の前面において下部に設けられる前記回動支点を中心に装置本体に対して回動自在に接続される排出用スタッカである、
    ことを特徴とする記録装置。
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