JP5445909B2 - 液浸系顕微鏡対物レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、液浸系顕微鏡対物レンズに関する。
近年、生物顕微鏡の研究分野では、近赤外光を使用する観察法が増加している。これは、生体組織内での散乱が少ないため可視光では見えない深部の観察が可能となることや、光毒性が少ないこと等の長所を有するからである。このような観察法として、2光子、CARS,SHG等の様々なアプリケーションが知られている。また、従来からある蛍光観察法においても、光毒性の観点から、より長い波長で励起させる蛍光色素を使用するものが増えている。一方で、より短い波長の光を用いて光励起させて観察する方法もその蛍光効率の高さから現在でも需要は多い(例えば、フォトアクチベーション用の刺激用光源として、405nm近傍の波長を有するレーザ等が使用される)。
上記のような状況を踏まえ、顕微鏡の対物レンズに求められる性能として、より広い波長域に亘って諸収差が補正されていることが望ましいが、特に、各波長でピントずれが少ないことと、各波長で十分に小さいスポット径を得られることが望まれる。また、操作性の向上のため、作動距離の延長も望まれる。
従来、g線〜t線という非常に広い波長域に亘って、色収差が良好に補正された対物レンズが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006−65030号公報
しかしながら、従来の対物レンズでは、上記のようなアプリケーション、特に2光子励起で厚い試料を観察するためには、作動距離が十分ではなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、作動距離が長く、広波長域(おおよそh線〜t線)にわたり諸収差が良好に補正された、液浸系顕微鏡対物レンズを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の液浸系顕微鏡対物レンズは、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズと、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとからなり、全体として正の屈折力を持つ第1レンズ群と、複数の接合レンズを有し、全体として正の屈折力を持つ第2レンズ群と、像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズと、物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズとからなり、全体として負の屈折力を持つ第3レンズ群とにより実質的に3個のレンズ群からなり、物体面から第1レンズ面までの距離をd0とし、対物レンズ全系の焦点距離をfとしたとき、式0.12<d0/f<0.25の条件を満足するとともに、前記第2レンズ群内の少なくとも1組の接合レンズを構成する正レンズと負レンズにおいて、前記正レンズのF線、C線、t線に関する部分分散比をθCt(p)及びh線、g線、F線、C線に関する部分分散比をθhg(p)とし、前記負レンズのF線、C線、t線に関する部分分散比をθCt(n)及びh線、g線、F線、C線に関する部分分散比をθhg(n)としたとき(但し、硝材のC線に対する屈折率をnCとし、t線に対する屈折率をntとし、F線に対する屈折率をnFとし、h線に対する屈折率をnhとし、g線に対する屈折率をngとした場合、前記部分分散比θCt及びθhgをそれぞれ、θCt=(nC−nt)/(nF−nC)及びθhg=(nh−ng)/(nF−nC)で定義する)、式0.04<θCt(p)−θCt(n)<0.09、−0.03<θhg(p)−θhg(n)<0.00の条件を満足する。
なお、前記第1レンズ群を構成する前記平凸レンズと前記物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズにおいて、前記接合レンズの接合面の曲率半径をr2とし、対物レンズ全系の焦点距離をfとし、前記物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの像側レンズ面の曲率半径をr3とし、前記物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの厚さをd2としたとき、式 0.3<|r2/f|<0.7 及び 1.0<|r3/d2|<1.3 の条件を満足することが好ましい。
また、前記第2レンズ群の最も物体側に配置された接合レンズを構成する負レンズにおいて、アッベ数をν3nとしたとき、式 40<ν3n<60 の条件を満足することが好ましい。
また、前記第2レンズ群は、少なくとも、蛍石を正のレンズ成分の硝材として用いた接合レンズと、アッベ数が80以上の異常分散ガラスを正のレンズ成分の硝材として用いた接合レンズとを含むことが好ましい。
また、前記アッベ数が80以上の異常分散ガラスは、フッ化物系もしくはリン酸化合物系の異常分散ガラスであることが好ましい
また、前記第3レンズ群を構成する前記2つの接合メニスカスレンズのうち、物体側に凹面を向けた前記接合メニスカスレンズは、物体側から順に並んだ、負レンズと、正レンズとを有し、前記負レンズ及び前記正レンズのC線、t線、A´線に関する部分分散比をそれぞれθCtA´(Ln)及びθCtA´(Lp)とし、前記負レンズ及び前記正レンズのF線、g線、h線に関する部分分散比をそれぞれθFgh(Ln)及びθFgh(Lp)とし、前記負レンズ及び前記正レンズのd線におけるアッベ数をそれぞれνd(Ln)及びνd(Lp)としたとき、式0.0029<{θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}≦0.0052、0.00034<{θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}≦0.00046、38<νd(Lp)<50の条件を満足することが好ましい。
但し、硝材のC線に対する屈折率をnCとし、t線に対する屈折率をntとし、A´線に対する屈折率をnA´とし、F線に対する屈折率をnFとし、g線に対する屈折率をngとし、h線に対する屈折率をnhとした場合、前記部分分散比θCtA´及びθFghをそれぞれ、θCtA´=(nC−nt)/(nC−nA´)及びθFgh=(nF−ng)/(nF−nh)で定義する。
以上説明したように、本発明によれば、作動距離が長く、広波長域(おおよそh線〜t線)にわたり諸収差が良好に補正された、液浸系顕微鏡対物レンズを実現できる。
本発明の第1実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 本発明の第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差を示す。 本発明の第2実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 本発明の第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差を示す。 本発明の第3実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 本発明の第3実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。 本発明の第4実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 本発明の第4実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。 本発明の第5実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 本発明の第5実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。 本発明の第6実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 本発明の第6実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。 上記実施例に係る顕微鏡対物レンズと組み合わせて用いられる結像レンズのレンズ構成図である。
以下、好ましい実施形態について、図面を用いて説明する。本発明の課題は、上記のように、液浸系の顕微鏡対物レンズで、長い作動距離の確保と、広波長域での色収差補正を実現することにある。しかしながら、一般に、長作動距離化と広波長域での色収差補正は、相反する性質を持つ。
長作動距離化は、色収差の悪化だけでなく像面湾曲の悪化にも大きな影響を与える。そこで、本実施形態に係る対物レンズにおいては、第1レンズ群内に平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズ(いわゆる、平凸埋め込みレンズ)を配置し、第3レンズ群内に比較的曲率半径の小さい凹面を対向配置させることによって、ペッツバール和の上昇を抑え、できる限り像面湾曲の悪化を緩和している。
また、広波長域において色収差を補正するためには、補正したい各波長域での部分分散比の差がなるべく小さくなるような硝材選択が基本である。しかしながら、本実施形態に係る対物レンズのように、色収差補正の範囲がh線から近赤外、例えばt線までの広波長域に亘る場合、考慮すべき部分分散は膨大な数に上り、単純に一つの接合レンズの正・負の組み合わせだけでは解決できない。例えば、可視域から短波長側において2次スペクトルが小さくなることだけを考慮して硝材を組み合わせると、可視域の波長に対して長波長側の波長の色収差が補正不足になってしまう。
そこで、本実施形態では、第2レンズ群に複数の接合レンズを配置するとともに、これら接合レンズを構成するにあたり、それぞれ正レンズと負レンズとの部分分散比の組み合わせが異なるように硝材選択した。具体的には、可視域から短波長側で2次スペクトルが小さくなる組み合わせと、可視域から長波長側で2次スペクトルが大きくなる組み合わせとを用いて第2レンズ群の接合レンズの硝材を選択することで、本実施形態では補正したい全波長域においてバランス良く色収差を減少させることができた。
なお、第2レンズ群を構成する接合レンズの正レンズ成分として、蛍石を正のレンズ成分の硝材として用いたものと、アッベ数が80以上の異常分散ガラスを正のレンズ成分の硝材としたものを双方使用されていることが好ましい。また、前記アッベ数が80以上の異常分散ガラスは、フッ化物系もしくはリン酸化合物系の異常分散ガラスであることが好ましい。これらフッ化物系もしくはリン酸化合物系の異常分散ガラスは、可視域において蛍石に近い特性のものが開発されてきているが、近赤外での分散特性は蛍石と同じではない。ゆえに、これらガラスと蛍石とが混在することにより、広波長域での色収差補正が可能となる。
以上のような構成の基に、本実施形態の顕微鏡対物レンズは、物体面から第1レンズ面までの距離をd0とし、対物レンズ全系の焦点距離をfとしたとき、式(1)の条件を満足するとともに、第2レンズ群内の少なくとも1組の接合レンズを構成する正レンズと負レンズにおいて、前記正レンズのF線、C線、t線に関する部分分散比をθCt(p)及びh線、g線、F線、C線に関する部分分散比をθhg(p)とし、前記負レンズのF線、C線、t線に関する部分分散比をθCt(n)及びh線、g線、F線、C線に関する部分分散比をθhg(n)としたとき(但し、硝材のC線に対する屈折率をnCとし、t線に対する屈折率をntとし、F線に対する屈折率をnFとし、h線に対する屈折率をnhとし、g線に対する屈折率をngとした場合、前記部分分散比θCt及びθhgをそれぞれ、θCt=(nC−nt)/(nF−nC)及びθhg=(nh−ng)/(nF−nC)で定義する)、式(2)及び(3)の条件を満足する。
0.12<d0/f<0.25…(1)
0.04<θCt(p)−θCt(n)<0.09 …(2)
−0.03<θhg(p)−θhg(n)<0.00 …(3)
上記条件式(1)は、適切な作動距離の範囲を定める条件式である。この条件式(1)の下限値を下回ると、作動距離が短くなり、厚みのある試料の深部までフォーカスを合わせることができなくなる。逆に、条件式(1)の上限値を上回ると、(対物レンズの最も物体側レンズ面である)第1レンズ面を通過する光線高が高くなり、第1レンズ群を構成する接合レンズにおける接合面の曲率半径を大きくしなければならず、像面の平坦性が悪化する。
上記条件式(2)は、近赤外域での色収差を良好に補正するための条件式である。近赤外域と、h線を含む短波長側との色収差を同時に補正しようとすると、近赤外の色収差は補正不足になりやすい傾向がある。これを補正するためには、可視域と近赤外の部分分散比の差を通常とは逆に大きくする方が望ましい。この条件式(2)の下限値を下回ると、可視域に対して色収差の補正が不足する傾向となる。逆に、条件式(2)の上限値を上回ると、可視域を含む、近赤外光よりも短波長側において色収差の補正が過剰になり、該補正が困難となる。
上記条件式(3)は、h線の色収差を良好に補正するための条件式である。h線を補正するためには、部分分散比の差θhg(p)−θhg(n)を小さくしてゆけばよい。しかしながら、この値を小さくしていくことと、先出の条件式(2)を満足することは相反するため、条件式(3)では双方の条件を両立できる適切な範囲を示している。この条件式(3)の下限値を下回ると、h線の残存色収差が増加する。逆に、条件式(3)の上限値を上回ると、アッベ数の差が小さい硝材の組み合わせしかできず、1次の色収差が補正できない。
また、本実施形態においては、第1レンズ群を構成する平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズ(平凸埋め込みレンズ)において、接合レンズの接合面の曲率半径をr2とし、対物レンズ全系の焦点距離をfとし、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの像側レンズ面の曲率半径をr3とし、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの厚さをd2としたとき、式(4)及び(5)の条件を満足することが好ましい。
0.3<|r2/f|<0.7 …(4)
1.0<|r3/d2|<1.3 …(5)
上記条件式(4)は、像面湾曲を良好に補正するための条件式である。この条件式(4)の下限値を下回ると、最も物体側にある第1レンズ面での有効径が大きくとれず、長い作動距離が確保できなくなる。逆に、条件式(4)の上限値を上回ると、第1レンズ群を構成する接合レンズの接合面の曲率半径が大きくなり、十分な負の屈折力が得られなくなる。すると、対物レンズ全系でのペッツバール和が増大し、像面の平坦性が悪化する。
上記条件式(5)は、球面収差を良好に補正するため、及び、コマ収差を良好に補正するための条件式である。この条件式(5)の下限値を下回ると、コマ収差が増大し、補正が困難となる。逆に、条件式(5)の上限値を上回ると、光束が広がりすぎてしまい、特に高次の球面収差の補正が困難となる。
また、本実施形態においては、第2レンズ群の最も物体側に配置された接合レンズを構成する負レンズにおいて、アッベ数をν3nとしたとき、式(6)の条件を満足することが好ましい。
40<ν3n<60 …(6)
上記条件式(6)は、広波長域にわたり色の球面収差を補正するための条件式である。この条件式(6)の下限値を下回ると、近紫外域での透過率が低下する。逆に、条件式(6)の上限値を上回ると、接合レンズを構成する正レンズとのアッベ数の差が小さくなり、色の球面収差が補正できなくなる。
また、本実施形態においては、上記したように、最も物体側に、物体側に強い凹面を向けた接合面を持つ平凸埋め込みレンズと、互いの凹面が向かい合うように配置された2つの接合メニスカスレンズとを有しており、これら2つの接合メニスカスレンズのうち、物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズは、物体側から順に並んだ、負レンズと、正レンズとを有し、前記負レンズ及び前記正レンズのC線、t線、A´線に(いわゆる長波長域に)関する部分分散比をそれぞれθCtA´(Ln)及びθCtA´(Lp)とし、前記負レンズ及び前記正レンズのF線、g線、h線に(いわゆる短波長域に)関する部分分散比をそれぞれθFgh(Ln)及びθFgh(Lp)とし、前記負レンズ及び前記正レンズのd線におけるアッベ数をそれぞれνd(Ln)及びνd(Lp)としたとき、式(7)〜(9)の条件を満足する。但し、硝材のC線に対する屈折率をnCとし、t線に対する屈折率をntとし、A´線に対する屈折率をnA´とし、F線に対する屈折率をnFとし、g線に対する屈折率をngとし、h線に対する屈折率をnhとした場合、前記部分分散比θCtA´及びθFghをそれぞれ、θCtA´=(nC−nt)/(nC−nA´)及びθFgh=(nF−ng)/(nF−nh)で定義する。
0.0029<{θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}≦0.0052 …(7)
0.00034<{θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}≦0.00046 …(8)
38<νd(Lp)<50 …(9)
本実施形態では、第3レンズ群内に互いの凹面が向かい合うように2つの接合メニスカスレンズを配置し、これらの強い凹面によって、平坦性を保ち、かつ、球面収差、コマ収差、非点収差の良好な補正を可能にしている。さらに、これら2つの接合メニスカスレンズでは、可視域から近赤外域までの軸上収差と2次の色収差補正も行っている。上記の条件式(7)〜(9)は、これら2つの接合メニスカスレンズのうち、物体側に凹面を向けた方の接合メニスカスレンズの硝材選択により、可視域から近赤外域までの軸上収差と2次の色収差補正を行うための条件である。
より具体的には、上記条件式(7)及び(8)は、物体側に凹面を向けた方の接合メニスカスレンズの硝材選択において、紫外域から近赤外域までの広い波長範囲で、2次の色収差補正を有利に行うための条件である。一般に、2次の色収差において、短波長域に比べて、長波長域では硝材や曲率の変化に対する動きが小さい。広い波長範囲において色収差補正を行うとき、硝材や曲率の変化に対する収差の変化量において、長波長域と短波長域との間に大きな差があると、軸上色収差をはじめとする諸収差を同時に補正することが難しくなる。条件式(7)及び(8)の値がそれぞれ上限値を上回ると、長波長域と可視域で補正したときに、短波長域での補正がアンダーに行き過ぎてしまい、これを補正することが困難となってしまう。逆に、条件式(7)及び(8)の値がそれぞれ下限値を下回ると、短波長域と可視域で補正したときに、長波長域での補正がオーバーに行き過ぎてしまい、これを補正することが困難となってしまう。
また、上記条件式(9)は、物体側に凹面を向けた方の接合メニスカスレンズを構成する正レンズの硝材選択において、透過率を確保するとともに、色収差を補正する上で他の収差への影響を抑えるための条件である。条件式(9)の下限値を下回ると、紫外域での内部透過率が極端に低くなり、UV励起での蛍光観察に適さなくなる。逆に、条件式(9)の上限値を上回ると、前記正レンズと、上記条件式(7)及び(8)を満足するような負レンズとの分散差が小さくなり、接合面の曲率がきつくなってしまうため、球面収差などの諸収差を補正することが困難となる。
なお、本実施形態において、上記したように、第1レンズ群内の平凸埋め込みレンズは、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを前記接合面にて接合したものであるが、この平凸埋め込みレンズの前記接合面の曲率をr2とし、物体面から前記平凸レンズの物体側のレンズ面までの距離をd0とし、前記平凸レンズの中心厚をd1としたとき、式(10)の条件を満足することが好ましい。
1.0<|r2|/(d0+d1)<1.7 …(10)
上記条件式(10)は、試料の深部を観察するために必要な作動距離を確保するとき、平坦性をはじめ諸収差を良好に補正するための条件である。条件式(10)の下限値を下回ると、長い作動距離によって光軸から離れた光線が、平凸埋め込みレンズの接合面でけられてしまう。逆に、条件式(10)の上限値を上回ると、平凸埋め込みレンズの接合面(凹面)の曲率が緩いために、平坦性の確保が困難となる。
以下、本実施形態に係る各実施例について、図面に基づいて説明する。
各実施例において、顕微鏡対物レンズは液浸タイプの設計となっており、浸液(水)として屈折率nd=1.33255,アッベ数νd=55.89のものを、カバーガラスCとして屈折率nd=1.52439,アッベ数νd=54.3、厚さt=0.17のものを使用している。
以下に、表1〜表6を示すが、これらは第1〜第6実施例における各諸元の表である。[全体諸元]において、fは対物レンズ全系の合成焦点距離、NAは開口数、βは倍率、d0はカバーガラスの対物レンズ側の面から第1レンズ群G1の第1レンズ面(表中の面番号1)までの光軸上の距離、TLは対物レンズ全長をそれぞれ示す。また、[レンズ諸元]において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径(なお、曲率半径rの「∞」及び「0.00000」は平面を示す)を、dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔を、ndはd線(波長587.5620nm)に対する屈折率を、νdはd線に対するアッベ数をそれぞれ示す。[各群焦点距離データ]において、各群の初面及び焦点距離を示す。[条件式]において、上記の条件式(1)〜(10)に対応する値を示す。
なお、表中において、焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他の長さの単位は、一般に「mm」が使われている。但し、光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、単位は「mm」に限定されることなく、他の適当な単位を用いることが可能である。
(第1実施例)
第1実施例に係る顕微鏡対物レンズについて、図1、図2及び表1を用いて説明する。第1実施例に係る顕微鏡対物レンズは、図1に示すように、物体(観察試料)側から順に並んだ、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えて構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側より順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の単レンズL2とを有する。第2レンズ群G2は、物体側より順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL4と、両凸レンズと両凹レンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL5と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズと両凹レンズとを接合した接合レンズL6とを有する。第3レンズ群G3は、物体側より順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズとからなり像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL7と、両凹レンズと両凸レンズとからなり物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL8とを有する。
なお、第2レンズ群G2は、接合レンズL6の正のレンズ成分の硝材として蛍石を、接合レンズL3〜L5の正レンズ成分の硝材としてアッベ数が80以上であるフッ化物系(もしくはリン酸化合物系)の異常分散ガラスを用いて構成している。
表1に第1実施例における各諸元の表を示す。なお、表1における面番号1〜25は、図1に示す面1〜25に対応している。
(表1)
[全体諸元]
f=5.0,NA=1.1,β=−40,d0=0.80,TL=64.32
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.8 1.45850 67.85
2 -1.8603 4.1 1.81600 46.62
3 -4.5075 0.1 1.00000
4 -13.2217 3.1 1.49782 82.52
5 -7.9243 0.15 1.00000
6 130.1706 1.0 1.51742 52.43
7 13.4779 7.7 1.49782 82.52
8 -15.2912 0.15 1.00000
9 31.7086 1.0 1.72916 54.68
10 13.7427 7.8 1.43425 95.02
11 -20.8331 0.15 1.00000
12 33.0211 3.0 1.49782 82.52
13 -60.1991 1.0 1.81600 46.62
14 13.6514 5.3 1.43425 95.02
15 -22.1706 0.6 1.00000
16 18.5970 1.2 1.72916 54.68
17 12.1848 4.9 1.43385 95.25
18 -30.0130 1.0 1.65160 58.54
19 33.6538 0.2 1.00000
20 8.2812 4.8 1.49782 82.52
21 136.4169 3.7 1.72916 54.68
22 5.8298 3.7 1.00000
23 -6.7892 4.2 1.60300 65.44 (Ln)
24 62.4100 3.7 1.65412 39.68 (Lp)
25 -10.5764 120 1.00000
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 9.85
G2 6 17.80
G3 20 -63.97
[条件式]
条件式(1)d0/f=0.16
条件式(2)θCt(p)−θCt(n)=0.078(L5)
条件式(3)θhg(p)−θhg(n)=-0.028(L5)
条件式(4)|r2/f|=0.372
条件式(5)|r3/d2|=1.099
条件式(6)ν3n=52.43
条件式(7){θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00292
条件式(8){θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00039
条件式(9)νd(Lp)=39.68
条件式(10)|r2|/(d0+d1)=1.16
表1に示す諸元の表から、本実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、上記条件式(1)〜(10)を全て満たすことが分かる。
図2は、h線(波長404.7nm)〜t線(波長1014.0nm)に対する、第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差を示す。なお、(b)の非点収差図において、線sはサジタル像面、線tはメリディオナル像面をそれぞれ示している。また、(c)の歪曲収差図において、基準波長としてのd線に対する収差を示している。また、図2において、NAは開口数を、yは像高(mm)を示している。以上の収差図の説明は、第2実施例においても同様である。
図2に示す各収差図から明らかであるように、第1実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、広い波長域にわたり諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第2実施例)
第2実施例に係る顕微鏡対物レンズについて、図3、図4及び表2を用いて説明する。第2実施例に係る顕微鏡対物レンズは、図3に示すように、物体(観察試料)側から順に並んだ、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えて構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の単レンズL2とを有する。第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL4と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL5と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズと両凹レンズとを接合した接合レンズL6とを有する。第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸レンズと両凹レンズとからなり像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL7と、両凹レンズと両凸レンズとからなり物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL8とを有する。
なお、第2レンズ群G2は、接合レンズL5の正のレンズ成分の硝材として蛍石を、接合レンズL3、L4、L6の正レンズ成分の硝材としてアッベ数が80以上であるフッ化物系(もしくはリン酸化合物系)の異常分散ガラスを用いて構成している。
表2に第2実施例における各諸元の表を示す。なお、表2における面番号1〜24は、図3に示す面1〜24に対応している。
(表2)
[全体諸元]
f=5.0,NA=1.15,β=−40,d0=0.63,TL=64.05
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.85 1.45850 67.85
2 -1.8010 4.2 1.83481 42.71
3 -4.5203 0.15 1.00000
4 -14.2897 3.1 1.49782 82.52
5 -7.9348 0.15 1.00000
6 197.1050 1.0 1.51742 52.43
7 13.6111 8.4 1.49782 82.52
8 -16.8775 0.2 1.00000
9 38.1788 1.0 1.74320 49.34
10 16.8679 7.6 1.43425 95.02
11 -20.3240 0.15 1.00000
12 117.3791 1.0 1.81600 46.62
13 14.2255 7.7 1.43385 95.25
14 -19.3790 0.6 1.00000
15 15.2914 1.2 1.56384 60.69
16 12.1050 5.3 1.43425 95.02
17 -36.1556 1.0 1.81600 46.62
18 27.7207 0.15 1.00000
19 8.8639 5.0 1.49782 82.52
20 -100.8951 4.9 1.69680 55.52
21 5.7001 3.7 1.00000
22 -6.0286 2.4 1.65160 58.54 (Ln)
23 36.3621 3.5 1.80440 39.59 (Lp)
24 -10.1886 120 1.00000
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 9.67
G2 6 19.21
G3 20 -64.14
[条件式]
条件式(1)d0/f=0.126
条件式(2)θCt(p)−θCt(n)=0.049(L4)
条件式(3)θhg(p)−θhg(n)=-0.024(L4)
条件式(4)|r2/f|=0.360
条件式(5)|r3/d2|=1.076
条件式(6)ν3n=52.43
条件式(7){θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00519
条件式(8){θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00045
条件式(9)νd(Lp)=39.59
条件式(10)|r2|/(d0+d1)=1.2
表2に示す諸元の表から、本実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、上記条件式(1)〜(10)を全て満たすことが分かる。
図4は、h線(波長404.7nm)〜t線(波長1014.0nm)に対する、第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差を示す。
図4に示す各収差図から明らかであるように、第2実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、広い波長域にわたり諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第3実施例)
第3実施例に係る顕微鏡対物レンズについて、図5、図6及び表3を用いて説明する。第3実施例に係る顕微鏡対物レンズは、図5に示すように、物体(観察試料)側から順に並んだ、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えて構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の単レンズL2とを有する。第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凹レンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL3と、両凸レンズと両凹レンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL4と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズと両凹レンズとを接合した接合レンズL5とを有する。第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズとからなり像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL6と、両凹レンズと両凸レンズとからなり物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL7とを有する。
なお、第2レンズ群G2は、接合レンズL4,L5の正のレンズ成分の硝材として蛍石を、接合レンズL3の正レンズ成分の硝材としてアッベ数が80以上であるフッ化物系(もしくはリン酸化合物系)の異常分散ガラスを用いて構成している。
表3に第3実施例における各諸元の表を示す。なお、表3における面番号1〜22は、図5に示す面1〜22に対応している。
(表3)
[全体諸元]
f=5.0,NA=1.10,β=−40,d0=0.80,TL=63.13
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 0.00000 1.00000 1.4585040 67.84
2 -2.22844 4.50000 1.8348100 42.71
3 -4.82991 0.10000 1.0000000
4 -41.7768 2.95022 1.6030010 65.44
5 -10.25523 0.10000 1.0000000
6 -2069.54142 0.80010 1.7335000 51.48
7 14.34543 6.37195 1.4978200 82.52
8 -13.76313 0.10000 1.0000000
9 14.26146 5.30051 1.4338520 95.25
10 -93.15791 1.00029 1.8160000 46.62
11 13.06968 6.91976 1.4338520 95.25
12 -14.32769 0.60000 1.0000000
13 15.84663 0.99998 1.7340000 51.48
14 6.77475 6.19995 1.4338520 95.25
15 -29.95761 0.80010 1.8160000 46.62
16 80.82453 0.60000 1.0000000
17 7.59369 5.20242 1.4978200 82.52
18 23.28817 4.36481 1.7879710 47.38
19 4.91292 3.77414 1.0000000
20 -6.67493 4.80118 1.6030010 65.44 (Ln)
21 19.70880 5.68041 1.6700300 47.24 (Lp)
22 -11.38020
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 7.58
G2 6 23.68
G3 17 -18.07
[条件式]
条件式(1)d0/f=0.16
条件式(2)θCt(p)−θCt(n)=0.0683(L5)
条件式(3)θhg(p)−θhg(n)=-0.029(L5)
条件式(4)|r2/f|=0.4456
条件式(5)|r3/d2|=1.073
条件式(6)ν3n=51.48
条件式(7){θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00399
条件式(8){θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00043
条件式(9)νd(Lp)=47.24
条件式(10)|r2|/(d0+d1)=1.2
表3に示す諸元の表から、本実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、上記条件式(1)〜(10)を全て満たすことが分かる。
図6は、h線(波長404.7nm)〜t線(波長1014.0nm)に対する、第3実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。なお、(a)の球面収差図において、hはh線(波長404.7nm)、gはg線(波長435.8nm)、FはF線(波長486.1nm)、dはd線(波長587.6nm)、CはC線(波長656.3nm)、sはs線(波長852.1nm)、tはt線(波長1014.0nm)に対する収差をそれぞれ示している。また、(b)の像面湾曲図において、線Sはサジタル像面、線Mはメリディオナル像面をそれぞれ示している。また、(c)の歪曲収差図において、基準波長としてのd線に対する収差を示している。以上の収差図の説明は、第4〜第6実施例においても同様である。
図6に示す各収差図から明らかであるように、第3実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、広い波長域にわたり諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第4実施例)
第4実施例に係る顕微鏡対物レンズについて、図7、図8及び表4を用いて説明する。第4実施例に係る顕微鏡対物レンズは、図7に示すように、物体(観察試料)側から順に並んだ、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えて構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の単レンズL2とを有する。第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凹レンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL3と、両凸レンズと両凹レンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL4と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズと両凹レンズとを接合した接合レンズL5とを有する。第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸レンズと両凹レンズとからなり像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL6と、両凹レンズと両凸レンズとからなり物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL7とを有する。
なお、第2レンズ群G2は、接合レンズL3,L4,L5の正のレンズ成分(但し、レンズL4については面番号11,12が該当)の硝材として蛍石を、接合レンズL4の正レンズ成分(面番号9,10が該当)の硝材としてアッベ数が80以上であるフッ化物系(もしくはリン酸化合物系)の異常分散ガラスを用いて構成している。
表4に第4実施例における各諸元の表を示す。なお、表4における面番号1〜22は、図7に示す面1〜22に対応している。
(表4)
[全体諸元]
f=5.0,NA=1.10,β=−40,d0=0.80,TL=61.09
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 0.00000 1.00000 1.4585040 67.84
2 -2.89879 4.50000 1.8348100 42.71
3 -4.97287 0.10000 1.0000000
4 -226.29510 2.93280 1.6400000 60.08
5 -11.98507 0.10069 1.0000000
6 -46.75812 0.80887 1.8348100 42.71
7 18.08764 6.14763 1.4338520 95.25
8 -10.48606 0.10000 1.0000000
9 14.49814 6.38679 1.4978200 82.52
10 -61.40744 1.32984 1.6968000 55.53
11 11.84300 7.21342 1.4338520 95.25
12 -17.45342 0.10004 1.0000000
13 14.35077 1.24092 1.8160000 46.62
14 7.04219 5.63124 1.4338520 95.25
15 -52.38293 0.82118 1.8160000 46.62
16 108.89642 0.10009 1.0000000
17 6.87276 4.48166 1.4978200 82.52
18 -25.45622 4.02871 1.7291570 54.68
19 4.80935 3.70962 1.0000000
20 -6.01874 4.07026 1.6030010 65.44 (Ln)
21 16.39243 5.31620 1.6237410 47.04 (Lp)
22 -9.66837
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 6.70
G2 6 20.82
G3 17 -14.24
[条件式]
条件式(1)d0/f=0.16
条件式(2)θCt(p)−θCt(n)=0.0683(L5)
条件式(3)θhg(p)−θhg(n)=-0.029(L5)
条件式(4)|r2/f|=0.5798
条件式(5)|r3/d2|=1.105
条件式(6)ν3n=42.71
条件式(7){θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00494
条件式(8){θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00035
条件式(9)νd(Lp)=47.04
条件式(10)|r2|/(d0+d1)=1.6
表4に示す諸元の表から、本実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、上記条件式(1)〜(3),(5)〜(10)を満たすことが分かる。
図8は、h線(波長404.7nm)〜t線(波長1014.0nm)に対する、第4実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。
図8に示す各収差図から明らかであるように、第4実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、広い波長域にわたり諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第5実施例)
第5実施例に係る顕微鏡対物レンズについて、図9、図10及び表5を用いて説明する。第5実施例に係る顕微鏡対物レンズは、図9に示すように、物体(観察試料)側から順に並んだ、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えて構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の単レンズL2とを有する。第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL3と、両凸レンズと両凹レンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL4と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズと両凹レンズとを接合した接合レンズL5とを有する。第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズとからなり像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL6と、両凹レンズと両凸レンズとからなり物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL7とを有する。
なお、第2レンズ群G2は、接合レンズL4,L5の正のレンズ成分の硝材として蛍石を、接合レンズL3の正レンズ成分の硝材としてアッベ数が80以上であるフッ化物系(もしくはリン酸化合物系)の異常分散ガラスを用いて構成している。
表5に第5実施例における各諸元の表を示す。なお、表5における面番号1〜22は、図9に示す面1〜22に対応している。
(表5)
[全体諸元]
f=5.0,NA=1.10,β=−40,d0=0.80,TL=63.14
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 0.00000 1.00000 1.4585040 67.84
2 -2.22352 4.50000 1.8348100 42.71
3 -4.74337 0.10000 1.0000000
4 -36.75295 2.95022 1.6030010 65.44
5 -10.30280 0.09999 1.0000000
6 374.46960 0.80010 1.7335000 51.48
7 13.84504 6.37195 1.4978200 82.52
8 -13.93067 0.10000 1.0000000
9 14.83087 5.30051 1.4338520 95.25
10 -48.55800 1.00029 1.8160000 46.62
11 13.79936 6.91976 1.4338520 95.25
12 -13.39265 0.60000 1.0000000
13 14.31125 0.99998 1.7340000 51.48
14 6.58877 6.19995 1.4338520 95.25
15 -28.32785 0.80010 1.8160000 46.62
16 46.95408 0.60000 1.0000000
17 7.54958 5.20242 1.4978200 82.52
18 13.99709 4.36481 1.7879710 47.38
19 4.71243 3.77414 1.0000000
20 -6.45670 4.80118 1.6180000 63.33 (Ln)
21 21.55605 5.68041 1.6700300 47.24 (Lp)
22 -10.90315
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 7.52
G2 6 24.81
G3 17 -19.38
[条件式]
条件式(1)d0/f=0.16
条件式(2)θCt(p)−θCt(n)=0.0683(L5)
条件式(3)θhg(p)−θhg(n)=-0.029(L5)
条件式(4)|r2/f|=0.4447
条件式(5)|r3/d2|=1.105
条件式(6)ν3n=51.48
条件式(7){θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00292
条件式(8){θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00044
条件式(9)νd(Lp)=47.24
条件式(10)|r2|/(d0+d1)=1.2
表5に示す諸元の表から、本実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、上記条件式(1)〜〜(10)を全て満たすことが分かる。
図10は、h線(波長404.7nm)〜t線(波長1014.0nm)に対する、第5実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。
図10に示す各収差図から明らかであるように、第5実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、広い波長域にわたり諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第6実施例)
第6実施例に係る顕微鏡対物レンズについて、図11、図12及び表6を用いて説明する。第6実施例に係る顕微鏡対物レンズは、図11に示すように、物体(観察試料)側から順に並んだ、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えて構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の単レンズL2とを有する。第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL4と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとを接合した接合レンズL5と、両凸レンズと両凹レンズとを接合した接合レンズとを有する。第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、両凸レンズと両凹レンズとからなり像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL7と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズとからなり物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズL8とを有する。
なお、第2レンズ群G2は、接合レンズL5,L6の正のレンズ成分の硝材として蛍石を、接合レンズL3,L4の正レンズ成分の硝材としてアッベ数が80以上であるフッ化物系(もしくはリン酸化合物系)の異常分散ガラスを用いて構成している。
表6に第6実施例における各諸元の表を示す。なお、表6における面番号1〜23は、図11に示す面1〜23に対応している。
(表6)
[全体諸元]
f=5.0,NA=1.10,β=−40,d0=0.60,TL=63.34
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 0.00000 0.80000 1.4585040 67.84
2 -1.55000 3.60000 1.8348100 42.71
3 -4.37124 0.16853 1.0000000
4 -9.03009 3.29910 1.5924000 68.30
5 -6.49147 0.14436 1.0000000
6 225.81901 0.79925 1.5174170 52.43
7 12.75164 7.99889 1.4978200 82.52
8 -16.53076 0.14729 1.0000000
9 33.27978 0.99973 1.7549990 52.32
10 17.34810 7.29940 1.4342500 95.00
11 -22.00861 0.14930 1.0000000
12 40.50031 0.99996 1.8160000 46.62
13 12.58920 5.99963 1.4338520 95.25
14 -21.70892 1.00238 1.0000000
15 14.56569 6.00511 1.4338520 95.25
16 -29.13064 0.90010 1.8160000 46.62
17 14.31749 0.14777 1.0000000
18 9.25434 5.00015 1.4978200 82.52
19 -16.56623 7.30023 1.5638400 60.67
20 6.41029 4.79725 1.0000000
21 -6.20020 1.40000 1.6180000 63.33 (Ln)
22 -71.05278 3.60000 1.7620010 40.10 (Lp)
23 -8.85307
[各群焦点距離データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 11.40
G2 6 17.87
G3 18 -27.80
[条件式]
条件式(1)d0/f=0.12
条件式(2)θCt(p)−θCt(n)=0.0683(L5)
条件式(3)θhg(p)−θhg(n)=-0.029(L5)
条件式(4)|r2/f|=0.3100
条件式(5)|r3/d2|=1.214
条件式(6)ν3n=52.43
条件式(7){θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00359
条件式(8){θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}=0.00043
条件式(9)νd(Lp)=40.10
条件式(10)|r2|/(d0+d1)=1.1
表6に示す諸元の表から、本実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、上記条件式(1)〜〜(4),(6)〜(10)を満たすことが分かる。
図12は、h線(波長404.7nm)〜t線(波長1014.0nm)に対する、第6実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示す。
図12に示す各収差図から明らかであるように、第6実施例に係る顕微鏡対物レンズでは、広い波長域にわたり諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
なお、各実施例に係る顕微鏡対物レンズは、いずれも無限遠系補正型のレンズであるため、顕微鏡対物レンズの像側に結像レンズを配置し、顕微鏡対物レンズと結像レンズとの組み合わせにより有限光学系を形成している。ここで、図13及び表7を用いて、上記実施例で使用される結像レンズについて説明する。
図13は、各実施例に係る顕微鏡対物レンズと組み合わせて使用された結像レンズの構成図である。図13に示すように、結像レンズは、物体側から順に並んだ、両凸レンズと両凹レンズとの貼り合せからなる第1接合レンズM1と、両凸レンズと両凹レンズとの貼り合せからなる第2接合レンズM2とを有する。表7は、この結像レンズの諸元値を示している。なお、表7において、f´は結像レンズ全系の焦点距離を、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序(以下、面番号と称する)を、dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔を、ndは各レンズを構成するガラスのd線(波長587.6nm)に対する屈折率を、νdは各レンズを構成するガラスのd線(波長587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示す。
(表7)
[レンズ諸元]
f´=200
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 75.043 5.1 1.62801 57.03
2 -75.043 2.0 1.74950 35.19
3 1600.580 7.5
4 50.260 5.1 1.66755 41.96
5 -84.541 1.8 1.61266 44.41
6 36.911
なお、本発明を分かりやすくするために、実施形態の構成要件を付して説明したが、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
C カバーガラス
L 構成レンズ

Claims (6)

  1. 物体側から順に並んだ、
    物体側に平面を向けた平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズと、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとからなり、全体として正の屈折力を持つ第1レンズ群と、
    複数の接合レンズを有し、全体として正の屈折力を持つ第2レンズ群と、
    像側に凹面を向けた接合メニスカスレンズと、物体側に凹面を向けた接合メニスカスレンズとからなり、全体として負の屈折力を持つ第3レンズ群とにより実質的に3個のレンズ群からなり
    物体面から第1レンズ面までの距離をd0とし、対物レンズ全系の焦点距離をfとしたとき、式
    0.12<d0/f<0.25
    の条件を満足するとともに、
    前記第2レンズ群内の少なくとも1組の接合レンズを構成する正レンズと負レンズにおいて、前記正レンズのF線、C線、t線に関する部分分散比をθCt(p)及びh線、g線、F線、C線に関する部分分散比をθhg(p)とし、前記負レンズのF線、C線、t線に関する部分分散比をθCt(n)及びh線、g線、F線、C線に関する部分分散比をθhg(n)としたとき(但し、硝材のC線に対する屈折率をnCとし、t線に対する屈折率をntとし、F線に対する屈折率をnFとし、h線に対する屈折率をnhとし、g線に対する屈折率をngとした場合、前記部分分散比θCt及びθhgをそれぞれ、θCt=(nC−nt)/(nF−nC)及びθhg=(nh−ng)/(nF−nC)で定義する)、式
    0.04<θCt(p)−θCt(n)<0.09
    −0.03<θhg(p)−θhg(n)<0.00
    の条件を満足することを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
  2. 前記第1レンズ群を構成する前記平凸レンズと前記物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを接合した接合レンズにおいて、前記接合レンズの接合面の曲率半径をr2とし、対物レンズ全系の焦点距離をfとし、前記物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの像側レンズ面の曲率半径をr3とし、前記物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの厚さをd2としたとき、式
    0.3<|r2/f|<0.7
    1.0<|r3/d2|<1.3
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
  3. 前記第2レンズ群の最も物体側に配置された接合レンズを構成する負レンズにおいて、アッベ数をν3nとしたとき、式
    40<ν3n<60
    の条件を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
  4. 前記第2レンズ群は、少なくとも、蛍石を正のレンズ成分の硝材として用いた接合レンズと、アッベ数が80以上の異常分散ガラスを正のレンズ成分の硝材として用いた接合レンズとを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
  5. 前記アッベ数が80以上の異常分散ガラスは、フッ化物系もしくはリン酸化合物系の異常分散ガラスであることを特徴とする請求項4に記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
  6. 前記第3レンズ群を構成する前記2つの接合メニスカスレンズのうち、物体側に凹面を向けた前記接合メニスカスレンズは、物体側から順に並んだ、負レンズと、正レンズとを有し、前記負レンズ及び前記正レンズのC線、t線、A´線に関する部分分散比をそれぞれθCtA´(Ln)及びθCtA´(Lp)とし、前記負レンズ及び前記正レンズのF線、g線、h線に関する部分分散比をそれぞれθFgh(Ln)及びθFgh(Lp)とし、前記負レンズ及び前記正レンズのd線におけるアッベ数をそれぞれνd(Ln)及びνd(Lp)としたとき、式
    0.0029<{θCtA´(Ln)−θCtA´(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}≦0.0052
    0.00034<{θFgh(Ln)−θFgh(Lp)}/{νd(Ln)−νd(Lp)}≦0.00046
    38<νd(Lp)<50
    の条件を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
    但し、硝材のC線に対する屈折率をnCとし、t線に対する屈折率をntとし、A´線に対する屈折率をnA´とし、F線に対する屈折率をnFとし、g線に対する屈折率をngとし、h線に対する屈折率をnhとした場合、前記部分分散比θCtA´及びθFghをそれぞれ、θCtA´=(nC−nt)/(nC−nA´)及びθFgh=(nF−ng)/(nF−nh)で定義する。
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