JP2019191274A - 撮像光学系、及び、顕微鏡システム - Google Patents

撮像光学系、及び、顕微鏡システム Download PDF

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Abstract

【課題】広視野に及ぶ高い解像力を有する撮像光学系、及び、その撮像光学系を備える顕微鏡システムを提供する。【解決手段】撮像光学系10は、物体側から順に、対物レンズ1と、結像光学系11と、撮像素子12aを含む。対物レンズ1は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分(接合レンズCL1)を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。撮像光学系10は、以下の条件式を満たす。4×106≦PXn≦1×1010(1)但し、PXnは、撮像素子12aの撮像面12sのうちe線に対するMTFが40%以上となる領域に含まれる画素の数である。e線に対するMTFは、空間周波数750×NAi[LP/mm]におけるMTFである。NAiは、撮像光学系10の像側の開口数である。【選択図】図2

Description

本明細書の開示は、撮像光学系、及び、顕微鏡システムに関する。
顕微鏡分野では、接眼レンズを用いた目視観察に加えて、デジタルカメラで取得した顕微鏡画像の観察及び分析の利用が拡大している。また、高い解像度を有する複数の顕微鏡画像を繋ぎ合わせることで、広い領域に対応した顕微鏡画像(以降、バーチャルスライド画像と記す。)を構築する技術も利用されている。
このような技術は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載される技術は、特に、診断箇所を見落とすことなく広範囲を高い分解能で観察する必要がある病理診断において、その利用が拡大している。
特開2007−121837号公報
近年では、広視野かつ、高精細な顕微鏡画像を取得したい、また、それらをつなぎ合わせて高い解像度を有し且つ広い範囲に対応したバーチャルスライド画像を短時間で構築したいという要請はますます強まっている。この要請に応えるため、従来よりも広い視野に及んで高い分解能を有する撮像光学系が求められる。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、広視野に及ぶ高い分解能を有する撮像光学系、及び、その撮像光学系を備える顕微鏡システムを提供することである。
本発明の一態様に係る撮像光学系は、物体側から順に、対物レンズと、結像光学系と、撮像素子を含む。前記対物レンズは、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群と、前記第1レンズ群よりも像側に配置された第2レンズ群と、からなる。前記撮像光学系は、以下の条件式を満たす。
4×106≦PXn≦1×1010 (1)
但し、PXnは、前記撮像素子の撮像面のうちe線に対するMTFが40%以上となる領域に含まれる画素の数である。e線に対するMTFは、空間周波数750×NAi[LP/mm]におけるMTFである。NAiは、前記撮像光学系の像側の開口数である。
本発明の一態様に係る顕微鏡システムは、上記の態様の撮像光学系と、前記撮像光学系で取得した複数の第1画像を繋ぎ合わせてバーチャルスライド画像を構築する画像構築部と、を含む。前記顕微鏡システムは、以下の条件式を満たす。
3.3×106≦PXi≦1×1010 (9)
但し、PXiは、前記複数の第1画像の1枚当たりの画素数である。
上記の態様によれば、広視野に及ぶ高い分解能を有する撮像光学系、及び、その撮像光学系を備える顕微鏡システムを提供することができる。
一実施形態に係る顕微鏡システム100の構成を示した図である。 撮像光学系10の断面図である。 対物レンズ1の断面図である。 撮像光学系10の収差図である。 撮像光学系20の断面図である。 対物レンズ2の断面図である。 撮像光学系20の収差図である。 撮像光学系30の断面図である。 対物レンズ3の断面図である。 撮像光学系30の収差図である。 撮像光学系40の断面図である。 対物レンズ4の断面図である。 撮像光学系40の収差図である。 撮像光学系50の断面図である。 対物レンズ5の断面図である。 撮像光学系50の収差図である。 撮像光学系60の断面図である。 対物レンズ6の断面図である。 撮像光学系60の収差図である。
図1は、一実施形態に係る顕微鏡システム100の構成を示した図である。顕微鏡システム100は、デジタルカメラ112を含む顕微鏡本体と、コンピュータ118と、コンピュータ118に接続された入出力装置(ディスプレイ119a、キーボード119b、及び、マウス119c)を備えている。
顕微鏡本体は、例えば、蛍光顕微鏡であり、標本Sの顕微鏡画像を取得する撮像光学系110を含んでいる。撮像光学系110は、標本S側から順に、対物レンズ101と、結像光学系111と、撮像素子112aを備えるデジタルカメラ112と、を含んでいる。顕微鏡本体は、さらに、標本Sを載置するステージ114と、光源115aと、光源115bと、コンデンサ116と、接眼レンズ117を備えている。
対物レンズ101は、結像光学系111と組み合わせて使用される無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。結像光学系111は、対物レンズ101から出射した無限遠光線束を収斂し、撮像素子112aの撮像面112sに標本Sの光学像を形成する。
結像光学系111は、一般的な180mmから200mm程度の焦点距離を有する結像レンズ単体であってもよい。また、結像光学系111は、その結像レンズが形成した像を拡大、縮小倍するアダプタ光学系と、その結像レンズと、を結合したものであっても良い。
デジタルカメラ112は、入射した光を電気信号に変換する撮像素子112aを含んでいる。デジタルカメラ112は、標本Sを撮影することによって顕微鏡画像の画像データを生成し、コンピュータ118へ出力する。
ステージ114は、例えば、電動ステージである。また、ステージ114は、電動ステージ限らず、手動ステージであってもよい。
光源115aは、落射照明用の光源である。光源115aは、例えば、水銀ランプ、キセノンランプなどのランプ光源である。光源115bは、透過照明用の光源であり、顕微鏡本体の後方に取り付けられている。顕微鏡本体がレーザ走査型顕微鏡である場合には、光源115a及び光源115bの各々は、レーザ光源であってもよい。
コンデンサ116は、照明光を標本Sに照射するコンデンサレンズを含んでいる。光路上に配置されるコンデンサは、ターレットに装着された複数のコンデンサから顕微鏡法及び/又は照明範囲に応じて選択されてもよい。
接眼レンズ117は、顕微鏡本体の3眼鏡筒に装着されている。
なお、図1に示す顕微鏡本体は、正立顕微鏡であるが、顕微鏡本体は、倒立顕微鏡であってもよい。また、顕微鏡本体は、蛍光顕微鏡に限らず、明視野、暗視野、微分干渉、位相差観察法などの任意の検鏡法に対応しても良い。
コンピュータ118は、例えば、プロセッサとメモリを備える標準的なコンピュータであり、顕微鏡本体と通信可能に接続されている。コンピュータ118は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することで、撮像光学系110で取得した複数の顕微鏡画像を繋ぎ合わせてバーチャルスライド画像を構築する画像構築部として機能する。
より詳細には、コンピュータ118は、ステージ114を制御することで、対物レンズ101に対する標本Sの相対的な位置を変更する。さらに、デジタルカメラ112を制御することで、変更後の位置で標本Sの顕微鏡画像を取得する。このとき、変更前後の視野が互いに一部で重複するように、ステージ114を制御する。この制御を繰り返して複数の顕微鏡画像を取得する。コンピュータ118は、その後、複数の顕微鏡画像間の位置合わせ処理を行うことで繋ぎ合わせ位置を決定し、最後に、繋ぎ合わせ位置で複数の顕微鏡画像を繋ぎ合わせる。これにより、標本Sの広範囲に対応するバーチャルスライド画像が構築される。
また、コンピュータ118は、デジタルカメラ112に対して撮像範囲を指定してもよい。つまり、デジタルカメラ112は、撮像素子112aに含まれる画素のうち収差が良好に補正されている光軸に比較的近い領域にある画素のみを使用して顕微鏡画像を取得してもよい。これにより、中心から周辺まで高い画質を有する顕微鏡画像を得ることが可能となるため、顕微鏡画像をつなぎ合わせて構築されるバーチャルスライド画像についても画像全域で高い画質を実現することができる。
ディスプレイ119aは、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(OLED)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどである。ディスプレイ119aは、コンピュータ118から入力される映像信号に基づいて映像を表示する。
キーボード119b及びマウス119cは、顕微鏡システム100の利用者が直接操作する装置であり、利用者の操作に応じた操作信号をコンピュータ118へ出力する。
以上のように構成された顕微鏡システム100では、撮像光学系110が広視野に及ぶ高い分解能を有している。このため、1回の撮影で、広い範囲を画像化して高い解像度を有する顕微鏡画像を取得することが可能であり、バーチャルスライド画像の構築に要する撮影回数を少なくすることができる。従って、短時間で高画質のバーチャルスライド画像を得ることができる。
以下、本願の一実施形態に係る撮像光学系110について詳細に説明する。
撮像光学系110は、上述したように、物体側から順に、対物レンズ101と、結像光学系111と、撮像素子112aを含んでいる。
対物レンズ101は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群と、第1レンズ群よりも像側に配置された第2レンズ群と、からなる。より詳細には、第1レンズ群の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分は、レンズ外径を光軸上の厚さで除した値が4以下という特徴を有している。なお、メニスカスレンズ成分が接合レンズである場合には、メニスカスレンズ成分の外径とは、メニスカスレンズ成分を構成する最も像側のレンズの外径をいうものとする。また、レンズ外径を光軸上の厚さで除した値が4以下であるメニスカスレンズ成分が複数存在する場合、第1レンズ群の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分は、それらのメニスカスレンズ成分のうちの最も像側にあるメニスカスレンズ成分のことをいう。第1レンズ群と第2レンズ群の境界は、上記の特徴によって特定することができる。
第1レンズ群は、物点からの発散光線束に第1レンズ群内で収斂作用を与える。そして、第1レンズ群は、第1レンズ群の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分の内部で、光線束のマージナル光線の高さを低くして、メニスカスレンズ成分の凹面から第2レンズ群へ向けて光線束を出射する。さらに、第2レンズ群は、第1レンズ群からの光線束を平行光線束に変換する。これにより、ペッツバール和を効果的に補正することが可能となり、その結果、広視野全体において像面湾曲を良好に補正することが可能となっている。
なお、本明細書において、光線束(pencil of light)とは、物体の一点(物点)から出射した光線の束のことである。また、レンズ成分とは、単レンズ、接合レンズを問わず、物点からの光線が通るレンズ面のうち物体側の面と像側の面の2つの面のみが空気(又は浸液)と接する一塊のレンズブロックのことである。
結像光学系111は、全体として正の屈折力を有し、少なくとも1つの正の屈折力を有するレンズ成分を含んでいる。対物レンズ101と結像光学系111が無限遠補正光学系を構成することで、対物レンズ101と結像光学系111の間に略平行光が通過する空間を形成することができる。このため、良好な収差性能を維持しながら、必要に応じて、対物レンズ101と結像光学系111の間の光路中に、光学フィルタ、ダイクロイックミラーなどの光学部品を挿入することができる。
撮像素子112aは、固体撮像素子であり、複数の画素を有している。解像度の高い画像を得るためには、撮像素子112aの画素数は、少なくとも400万画素以上であることが望ましい。
撮像光学系110は、以下の条件式を満たす。
4×106≦PXn≦1×1010 (1)
但し、PXnは、撮像素子112aの撮像面112sのうちe線に対するMTFが40%以上となる領域に含まれる画素の数である。なお、e線に対するMTFは、空間周波数750×NAi[LP/mm]におけるMTFであり、より詳細には、サジタル方向のMTFとメリディオナル方向のMTFの小さい方である。また、NAiは、撮像光学系110の像側の開口数である。
より詳細には、撮像光学系110は、標本Sが、対物レンズ101に像側から平行光を入射させたときにRMS波面収差が最小となる対物レンズ101の物体側の軸上位置に配置されていて、且つ、撮像素子112aは、撮像面112sが空間周波数750×NAi[LP/mm]におけるMTFが最大となる位置に位置するように配置されているときに、条件式(1)を満たすことが望ましい。
条件式(1)を満たすことで、標本Sの広範囲に対応する高い解像度を有する顕微鏡画像を取得することができる。
所定の周波数でサンプリング可能な画素ピッチを維持しながらPXnが条件式(1)の下限値を下回ると、十分な分解能で顕微鏡画像を取得することができる撮像範囲が小さくなってしまう。また、それらの画像からバーチャルスライド画像を構築する場合、そのために必要な顕微鏡画像の枚数が増加してしまうため、バーチャルスライド画像の構築に時間がかかってしまう。一方で、PXnが条件式(1)の上限値を上回ると、撮像素子112aの画素数が多くなりすぎるため、画像取得に時間がかかってしまう。また、撮像素子のサイズを所定範囲内に維持しながらPXnが条件式(1)の上限値を上回ると、1画素当たりの受光面積が小さくなりすぎる。このため、画質が低下してしまう。
以上のように構成された撮像光学系110によれば、広視野に及ぶ高い分解能を実現することが可能であり、標本Sの広範囲に対応する高解像度の顕微鏡画像を取得することができる。また、顕微鏡システム100によれば、撮像光学系110で取得した顕微鏡画像を用いることで、高画質のバーチャルスライド画像を短時間で構築することができる。
なお、撮像光学系110は、条件式(1)の代わりに条件式(1−1)、条件式(1−2)、又は条件式(1−3)を満たすことが望ましい。
5.2×106≦PXn≦1×109 (1−1)
7.5×106≦PXn≦1×109 (1−2)
1.1×107≦PXn≦5×108 (1−3)
撮像光学系110は、さらに、以下の条件式を満たすことが望ましい。
400≦D/ε≦10000 (2)
但し、Dは、撮像素子112aの対角長である。εは、撮像面112s上で且つ光軸上におけるe線に対するエアリーディスク直径である。
条件式(2)を満たすことで、標本Sの広範囲に対応する高い解像度を有する顕微鏡画像を取得することができる。
D/εが条件式(2)の下限値を下回ると、対物レンズ101の開口数又はデジタルカメラ112の撮像可能範囲の少なくとも一方が小さくなりすぎてしまう。このため、標本Sの広範囲に対応する高い解像度を有する顕微鏡画像を取得することが困難になる。一方で、D/εが条件式(2)の上限値を上回ると、開口数に対して撮像可能範囲が大きくなりすぎてしまう。このため、撮像素子の周辺部にまで良好な収差特性を維持することが困難になる。
対物レンズ101の第1レンズ群は、最も物体側に、像側に凸面を向けた第1レンズ成分を含むことが望ましく、さらに、撮像光学系110は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
1.5≦n1≦1.85 (3)
但し、n1は、第1レンズ成分に含まれるレンズのe線に対する屈折率のうちの最も高い屈折率である。
条件式(3)を満たすことで、対物レンズにおいて球面収差が良好に補正され、且つ、短波長での高分解能の蛍光観察が可能となる。一般的に屈折率が高い光学材料は、短波長に対する吸収率が高く及び自家蛍光が多く発生する。このため、短波長域の励起光を用いた蛍光観察において、SN比を大きくするためには、屈折率が高すぎない材料を用いることが好ましい。
n1が条件式(3)の上限値を上回らないことで、SN比が高い蛍光画像が得られ、高分解能の蛍光観察および構造解析が可能となる。また、n1が条件式(3)の下限値を下回らないことで、第1レンズ成分での球面収差の発生を小さく抑えながら、第1レンズ成分から出射する光線の発散を小さく抑えることができる。このため、対物レンズ全体で球面収差を良好に補正することが可能となる。
対物レンズ101の第2レンズ群は、複数のレンズ成分を含むことが望ましい。対物レンズでは、一般的に、像面に近いレンズ成分でコマ収差を大きく補正する。第2レンズ群が複数のレンズ成分を含むことで、それらのレンズ成分の間隔を調整することが可能となる。このため、レンズの厚さ、曲率半径などについての製造誤差によるコマ収差の変動分を、第2レンズ群のレンズ成分の間隔を調整することで適切に補償することが可能となる。
また、対物レンズ101は、3枚接合レンズを含み、撮像光学系110は、以下の条件式を満たすことが望ましい。但し、NAobは、対物レンズ101の物体側の開口数である。
0.5≦NAob (4)
条件式(4)を満たす高い開口数を有する対物レンズの焦点深度は短い。このため、より精度の高い色収差補正が要求される。対物レンズ101が3枚接合レンズを含むことで、3枚接合レンズを色消しレンズ成分として機能させることができるため、対物レンズ101内のスペースを有効に使いながら効果的に色収差補正をすることが可能となる。また、色消しレンズ成分はマージナル光線の高さが高い領域に配置されることにより、十分に作用するが、そのような領域に配置した場合、必然的にレンズ径が大きくなってしまう。色消しレンズ成分が3枚接合レンズであることで、レンズ径が大きくなってもレンズ成分の剛性を強く保つことが可能となる。
上記の3枚接合レンズは、負レンズと、その負レンズの両側に1つずつ配置された2つの正レンズと、からなることが望ましい。即ち、3枚接合レンズは、物体側から順に配置された、正レンズ、負レンズ、正レンズからなることが望ましい。
3枚接合レンズを正負正の3枚接合レンズとすることで、負レンズの両側のレンズ面に色収差を補正する作用を持たせることが可能となる。このため、3枚接合レンズでより効果的に色収差を補正することができる。
また、対物レンズ101は、条件式(5)を満たす液浸系の対物レンズであってもよく、その場合、撮像光学系110は、条件式(6)を満たすことが望ましい。但し、fobは、対物レンズ101のe線に対する焦点距離である。f1は、第1レンズ成分のe線に対する焦点距離である。
1≦NAob (5)
-0.2≦fob/f1≦0.43 (6)
条件式(5)を満たす高い開口数を有する液浸系の対物レンズでは、球面収差の発生を特に小さく抑えながら、光線の発散を抑える必要がある。条件式(6)を満たすことで、対物レンズ101は、ペッツバール和をより良好に補正しながら、球面収差及び軸上色収差を効果的に補正することが可能になる。
fob/f1が条件式(6)の下限値を下回らないことで、第1レンズ成分から出射する光線束の発散が大きくなりすぎることを防ぐことができる。これにより、第1レンズ成分よりも像側に配置された光学系(以降、第2レンズ成分以降の光学系と記す。)における軸上マージナル光線の高さが高くなりすぎることがないため、球面収差と軸上色収差を良好に補正することが可能となる。また、fob/f1が条件式(6)の上限値を上回らないことで、第2レンズ成分以降の光学系において、軸上マージナル光線の高さの高低差をつけやすくなる。このため、ペッツバール和を良好に補正することが可能となる。特に、液浸系の対物レンズでは、最も物体側のレンズ面が浸液と接するため屈折率差が小さくなり、その結果、ペッツバール和を第1レンズ成分で大きく補正することができない。このため、第2レンズ成分以降の光学系でペッツバール和を補正することが望ましい。
なお、撮像光学系110は、条件式(6)の代わりに条件式(6−1)又は条件式(6−2)を満たすことが望ましい。
-0.1≦fob/f1≦0.38 (6−1)
0≦fob/f1≦0.34 (6−2)
また、対物レンズ101の第2レンズ群は、最も物体側に2群第1レンズ成分を含み、撮像光学系110は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.39≦(h2-h1)/t1≦0.7 (7)
但し、h1は、2群第1レンズ成分の物体側のレンズ面における軸上マージナル光線の高さである。h2は、2群第1レンズ成分の像側のレンズ面における軸上マージナル光線の高さである。t1は、2群第1レンズ成分の光軸上における厚さである。
条件式(7)を満たすことで、対物レンズにおいてコマ収差と像面湾曲が良好に補正される。より具体的には、(h2-h1)/t1が条件式(7)の下限値を下回らないことで、2群第1レンズ成分の内部でマージナル光線の高さを大きく変化させることができる。このため、像面湾曲を十分に補正することが可能であり、その結果、周辺部まで高い解像力を維持することができる。また、(h2-h1)/t1が条件式(7)の上限値を上回らないことで、2群第1レンズ成分の物体側(入射側)レンズ面と像側(出射側)レンズ面での光線の屈折角が大きくなりすぎることを防ぐことができる。このため、高次の球面収差、及び、コマ収差の発生を抑制することが可能であり、その結果、周辺部まで高い解像力を維持することができる。
なお、撮像光学系110は、条件式(7)の代わりに条件式(7−1)を満たすことが望ましい。
0.43≦(h2-h1)/t1≦0.6 (7−1)
また、対物レンズ101は、条件式(8)を満たす乾燥系の対物レンズであってもよく、その場合、光軸に沿って移動可能な少なくとも1つのレンズ成分を含むことが望ましい。
0.85≦NAob<1 (8)
条件式(8)を満たす高い開口数を有する乾燥系の対物レンズでは、カバーガラスの厚さ及び屈折率のわずかな変化に対して球面収差が大きく変動してしまう。光軸に沿って移動可能な少なくとも1つのレンズ成分(以降、移動レンズ成分と記す)を含むことで、球面収差の変動を移動レンズ成分の移動によって補償することが可能となる。
以上のように構成された撮像光学系110を備える顕微鏡システム100は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
3.3×106≦PXi≦1×1010 (9)
但し、PXiは、コンピュータ118がバーチャルスライド画像を構築するときに繋ぎ合わせる、撮像光学系110で取得した複数の顕微鏡画像(以降、第1画像と記す。)の1枚当たりの画素数である。なお、コンピュータ118がデジタルカメラ112に対して撮像範囲を指定したときには、PXiは、その撮像範囲に対応する画素数である。また、コンピュータ118がデジタルカメラ112が取得した顕微鏡画像の一部分を切り出して繋ぎあわせ処理を行う場合には、その切り出された顕微鏡画像の一部分に対応する画素数である。
条件式(9)を満たすことで、バーチャルスライド画像を短時間で構築することができる。より具体的には、PXiが条件式(9)の下限値を下回らないことで、撮像範囲を大きくすることができるため、バーチャルスライド画像を構築するために必要な画像取得枚数を少なくすることが可能となり、その結果、短時間でバーチャルスライド画像を構築することが可能となる。また、PXiが条件式(9)の上限値を上回らないことで、撮像素子112aの画素数が多くなりすぎることがないため、1枚の画像取得に時間がかかり過ぎることがない。
また、対物レンズは、上述したいずれかの条件式を単独で用いても、自由に組み合わせて用いてもよく、どのような組み合わせであっても十分な効果を奏する。また、上述した条件式の上限値、下限値をそれぞれ単独に変更して新たな条件式を作成してもよく、その場合であっても、同様の効果を奏する。
以下、上述した撮像光学系110の実施例について具体的に説明する。
[実施例1]
図2は、本実施例に係る撮像光学系10の断面図である。図3は、本実施例に係る対物レンズ1の断面図である。図2に示すように、撮像光学系10は、物体側から順に、対物レンズ1と、結像光学系11と、撮像素子12aを含んでいる。
対物レンズ1は、図3に示すように、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。なお、対物レンズ1は、乾燥系の顕微鏡対物レンズである。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、両凸レンズであるレンズL1と、接合レンズCL1とを含んでいる。レンズL1は、対物レンズ1の第1レンズ成分である。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL2と、両凹レンズであるレンズL3からなる。接合レンズCL1は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、接合レンズCL2と、接合レンズCL3と、両凸レンズであるレンズL8と、を含んでいる。接合レンズCL2は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL4と、両凸レンズであるレンズL5からなる。接合レンズCL2は、対物レンズ1の2群第1レンズ成分である。接合レンズCL3は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL6と、両凸レンズであるレンズL7からなる。
結像光学系11は、図2に示すように、物体側から順に配置された、接合レンズCTL1と、接合レンズCTL2と、を含んでいる。接合レンズCTL1は、両凸レンズであるレンズTL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズTL2と、からなる。接合レンズCTL2は、両凸レンズであるレンズTL3と、両凹レンズであるレンズTL4と、からなる。
撮像光学系10の各種データは、以下のとおりである。ここで、fTLは結像光学系11の焦点距離である。fG1は、対物レンズ1の第1レンズ群のe線に対する焦点距離である。fG2は、対物レンズ1の第2レンズ群のe線に対する焦点距離である。βは、撮像光学系10の倍率である。Φ1は、第1レンズ群G1の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分である接合レンズCL1に含まれ、接合レンズCL1を構成する最も像側に配置された両凹レンズL3の外径である。
NAob=0.160, NAi=0.040, |β|=4, fob=45.000 mm, fTL=180mm, fG1=21.637mm, fG2=56.531mm, f1=21.069mm, n1=1.51825, h1=2.78mm, h2=4.475mm, t1=5.5mm, D=26mm,ε=0.017mm,Φ1=9mm, PXn=7.7×106, PXi=7.4×106,
撮像光学系10に含まれる撮像素子12aの各種データは、以下のとおりである。ここで、SH、SV、SDは、それぞれ、撮像素子12aの縦方向の長さ、横方向の長さ、対角長である。NH、NV、NDは、それぞれ、撮像素子12aの縦方向の画素数、横方向の画素数、総画素数である。Pは画素ピッチである。
SH=20.8mm,SV=15.6mm,SD=25.6mm,NH=3200,NV=2400,ND=7.7×106,P=6.5μm
撮像光学系10のレンズデータは、以下のとおりである。なお、レンズデータ中のINFは無限大(∞)を示している。
撮像光学系10
s r d ne νd
0 INF 0.170 1.52626 54.41
1 INF 13.244
2 20.4097 3.268 1.51825 64.14
3 -22.1977 8.021
4 9.8755 3.090 1.43986 94.66
5 -10.1728 1.733 1.51825 64.14
6 7.3477 2.746
7 -5.7177 2.523 1.75844 52.32
8 36.266 2.977 1.43986 94.66
9 -8.5226 0.471
10 -20.1257 1.561 1.48915 70.23
11 20.4365 3.897 1.43986 94.66
12 -18.1858 0.301
13 185.9612 3.570 1.49846 81.54
14 -14.0427 119.000
15 68.7541 7.732 1.48915 70.21
16 -37.5679 3.474 1.81077 40.95
17 -102.8477 0.697
18 84.3099 6.024 1.83932 37.17
19 -50.71 3.030 1.64825 40.82
20 40.6619 156.927
21 INF
ここで、sは面番号を、rは曲率半径(mm)を、dは面間隔(mm)を、neはe線に対する屈折率を、νdはアッベ数を示す。これらの記号は、以降の実施例でも同様である。なお、面番号s0,s1が示す面は、それぞれ物体面(カバーガラスCGの物体側の面)、カバーガラスCGの像側の面である。面番号s2,s14が示す面は、それぞれ対物レンズ1の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s15,s20が示す面は、それぞれ結像光学系11の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s21が示す面は、撮像素子12aの撮像面である。
撮像光学系10は、以下で示されるように、条件式(1)から条件式(3)及び条件式(9)を満たしている。
(1) PXn =7.7×106
(2) D/ε=1561
(3) n1=1.51825
(4)、(5)、(8) NAob =0.160
(6) fob/f1=2.136
(7) (h2-h1)/t1=0.31
(9) PXi =7.4×106
図4は、図2に示す撮像光学系10の収差図であり、撮像素子12aの像面における収差を示している。図4(a)は球面収差図であり、図4(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図4(c)は非点収差図であり、図4(d)は像高比0.6(像高7.80 mm)の位置におけるコマ収差図である。なお、図中の“M”はメリディオナル成分、“S”はサジタル成分を示している。
[実施例2]
図5は、本実施例に係る撮像光学系20の断面図である。図6は、本実施例に係る対物レンズ2の断面図である。図5に示すように、撮像光学系20は、物体側から順に、対物レンズ2と、結像光学系11と、撮像素子12bを含んでいる。なお、結像光学系11については、実施例1と同様である。
対物レンズ2は、図6に示すように、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。なお、対物レンズ2は、乾燥系の顕微鏡対物レンズである。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、両凸レンズであるレンズL3と、接合レンズCL1と、接合レンズCL2と、を含んでいる。
レンズL1は、対物レンズ2の第1レンズ成分である。接合レンズCL1は、3枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL4と、両凹レンズであるレンズL5と、両凸レンズであるレンズL6と、からなる。接合レンズCL2は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL7と、両凹レンズであるレンズL8と、からなる。接合レンズCL2は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL9と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL10と、を含んでいる。レンズL9は、対物レンズ2の2群第1レンズ成分である。
撮像光学系20の各種データは、以下のとおりである。ここで、Φ1は、第1レンズ群G1の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分である接合レンズCL2に含まれ、接合レンズCL2を構成する最も像側に配置された両凹レンズL8の外径である。
NAob= 0.800, NAi= 0.040, |β|= 20, fob= 9.000 mm, fTL= 180mm, fG1= 5.805mm, fG2= 109.708mm, f1= 36.36mm, n1= 1.77621, h1= 4.843mm, h2= 6.193mm, t1= 2.646mm, D= 22mm,ε= 0.017mm,Φ1=13mm, PXn=1.1×107, PXi=8.9×106
撮像光学系20に含まれる撮像素子12bの各種データは、以下のとおりである。
SH=17.6mm,SV=13.2mm,SD=22.0mm,NH=3910,NV=2932,ND=1.15×107,P=4.5μm
撮像光学系20のレンズデータは、以下のとおりである。
撮像光学系20
s r d ne νd
0 INF 0.170 1.52626 54.41
1 INF 1.220
2 -4.0367 5.316 1.77621 49.6
3 -5.5638 0.278
4 -8.3753 3.921 1.43986 94.66
5 -7.3726 0.296
6 30.0778 3.701 1.43986 94.66
7 -18.1688 2.218
8 18.2379 7.051 1.43986 94.66
9 -13.3079 1.500 1.64132 42.41
10 12.5928 5.289 1.43986 94.66
11 -15.1109 0.497
12 10.8229 4.943 1.43986 94.66
13 -18.5 1.500 1.64132 42.41
14 8.2723 5.000
15 -6.3912 2.646 1.74435 52.64
16 -10.7265 0.731
17 -20.9997 3.049 1.74341 32.26
18 -11.4968 119.000
19 68.7541 7.732 1.48915 70.21
20 -37.5679 3.474 1.81077 40.95
21 -102.8477 0.697
22 84.3099 6.024 1.83932 37.17
23 -50.71 3.030 1.64825 40.82
24 40.6619 156.927
25 INF
なお、面番号s0,s1が示す面は、それぞれ物体面(カバーガラスCGの物体側の面)、カバーガラスCGの像側の面である。面番号s2,s18が示す面は、それぞれ対物レンズ2の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s19,s24が示す面は、それぞれ結像光学系11の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s25が示す面は、撮像素子12bの撮像面である。
撮像光学系20は、以下で示されるように、条件式(5)及び条件式(8)を除き、条件式(1)から条件式(9)を満たしている。
(1) PXn =1.1×107
(2) D/ε=1321
(3) n1=1.77621
(4)、(5)、(8) NAob =0.800
(6) fob/f1=0.248
(7) (h2-h1)/t1=0.51
(9) PXi =8.9×106
図7は、図5に示す撮像光学系20の収差図であり、撮像素子12bの像面における収差を示している。図7(a)は球面収差図であり、図7(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図7(c)は非点収差図であり、図7(d)は像高比0.6(像高6.60 mm)の位置におけるコマ収差図である。
[実施例3]
図8は、本実施例に係る撮像光学系30の断面図である。図9は、本実施例に係る対物レンズ3の断面図である。図8に示すように、撮像光学系30は、物体側から順に、対物レンズ3と、結像光学系11と、撮像素子12cを含んでいる。なお、結像光学系11については、実施例1と同様である。
対物レンズ3は、図9に示すように、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。なお、対物レンズ3は、乾燥系の顕微鏡対物レンズである。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、接合レンズCL1と、接合レンズCL2と、接合レンズCL3と、接合レンズCL4と、を含んでいる。なお、接合レンズCL1は、光軸に沿って移動可能な移動レンズ成分である。
レンズL1は、対物レンズ3の第1レンズ成分である。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL3と、両凸レンズであるレンズL4と、からなる。接合レンズCL2は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL5と、両凸レンズであるレンズL6と、からなる。接合レンズCL3は、3枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL7と、両凹レンズであるレンズL8と、両凸レンズであるレンズL9と、からなる。接合レンズCL4は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL10と、両凹レンズであるレンズL11と、からなる。接合レンズCL4は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL12と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL13と、を含んでいる。レンズL12は、対物レンズ3の2群第1レンズ成分である。
撮像光学系30の各種データは、以下のとおりである。ここで、Φ1は、第1レンズ群G1の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分である接合レンズCL4に含まれ、接合レンズCL4の最も像側に配置された両凹レンズL11の外径である。
NAob= 0.945, NAi= 0.024, |β|= 40, fob= 4.500 mm, fTL= 180mm, fG1= 2.688mm, fG2= 64.133mm, f1= 10.117mm, n1= 1.77621, h1= 2.942mm, h2= 3.562mm, t1= 1.541mm, D= 26mm,ε= 0.028mm,Φ1= 7mm, PXn=6.5×106, PXi=5.8×106
撮像光学系30に含まれる撮像素子12cの各種データは、以下のとおりである。
SH=20.8mm,SV=15.6mm,SD=26.0mm,NH=2970,NV=2230,ND=6.6×106,P=7μm
撮像光学系30のレンズデータは、以下のとおりである。
撮像光学系30
s r d ne νd
0 INF t 1.52626 54.41
1 INF D1
2 -3.0339 3.681 1.77621 49.6
3 -3.3487 0.200
4 -7.2937 2.241 1.57098 71.3
5 -5.5255 D5
6 -45.764 1.200 1.64132 42.41
7 12.7782 3.875 1.43986 94.66
8 -14.198 D8
9 71.1197 1.500 1.61664 44.49
10 15.0477 6.788 1.43986 94.66
11 -10.4578 0.300
12 11.6236 6.847 1.43986 94.66
13 -10.3782 1.550 1.48915 70.23
14 6.6859 4.219 1.43986 94.66
15 -32.513 0.300
16 13.9497 4.787 1.49846 81.54
17 -6.1667 1.000 1.88815 40.76
18 7.744 3.857
19 -4.5391 1.541 1.51825 64.14
20 -9.3597 0.873
21 -12.8369 2.219 1.7434 32.33
22 -7.2219 119.000
23 68.7541 7.732 1.48915 70.21
24 -37.5679 3.474 1.81077 40.95
25 -102.8477 0.697
26 84.3099 6.024 1.83932 37.17
27 -50.71 3.030 1.64825 40.82
28 40.6619 156.927
29 INF
なお、面番号s0,s1が示す面は、それぞれ物体面(カバーガラスCGの物体側の面)、カバーガラスCGの像側の面である。面番号s2,s22が示す面は、それぞれ対物レンズ3の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s23,s28が示す面は、それぞれ結像光学系11の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s29が示す面は、撮像素子12cの撮像面である。
面番号s0と面番号s1の間の面間隔tは、カバーガラスCGの厚さであり、カバーガラスCGに応じて変化する可変量である。面番号s1と面番号s2の間の面間隔D1は、カバーガラスCGと対物レンズ3の間の空気間隔であり、カバーガラスCGに応じて変化する可変量である。面番号s5と面番号s6の間の面間隔D5と面番号s8と面番号s9の間の面間隔D8は、それぞれ移動レンズ成分と移動レンズ成分に隣接するレンズ成分との間の空気間隔であり、移動レンズ成分の位置に応じて変化する可変量である。移動レンズ成分の位置は、例えばカバーガラスCGの厚さに応じて調整される。
これらの可変量の関係は以下のとおりである。
t(カバーガラス厚) 0.17 0.11 0.23
D1 0.411 0.441 0.382
D5 0.766 1.178 0.330
D8 0.742 0.330 1.178
撮像光学系30は、以下で示されるように、条件式(5)及び条件式(6)を除き、条件式(1)から条件式(9)を満たしている。
(1) PXn =6.5×106
(2) D/ε=992
(3) n1=1.77621
(4)、(5)、(8) NAob =0.945
(6) fob/f1=0.445
(7) (h2-h1)/t1=0.40
(9) PXi =5.8×106
図10は、図8に示す撮像光学系30の収差図であり、撮像素子12cの像面における収差を示している。図10(a)は球面収差図であり、図10(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図10(c)は非点収差図であり、図10(d)は像高比0.6(像高7.80 mm)の位置におけるコマ収差図である。
[実施例4]
図11は、本実施例に係る撮像光学系40の断面図である。図12は、本実施例に係る対物レンズ4の断面図である。図11に示すように、撮像光学系40は、物体側から順に、対物レンズ4と、結像光学系11と、撮像素子12dを含んでいる。なお、結像光学系11については、実施例1と同様である。
対物レンズ4は、図12に示すように、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。なお、対物レンズ4は、液浸系の顕微鏡対物レンズである。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、接合レンズCL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL3と、両凸レンズであるレンズL4と、接合レンズCL2と、接合レンズCL3と、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL11と、接合レンズCL4と、を含んでいる。
接合レンズCL1は、対物レンズ4の第1レンズ成分である。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、物体側に平面を向けた平凸レンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、からなる。接合レンズCL2は、3枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL5と、両凹レンズであるレンズL6と、両凸レンズであるレンズL7と、からなる。接合レンズCL3は、3枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL8と、両凸レンズであるレンズL9と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL10と、からなる。接合レンズCL4は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL12と、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL13と、からなる。接合レンズCL4は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹レンズであるレンズL14と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL15と、を含んでいる。レンズL14は、対物レンズ4の2群第1レンズ成分である。
撮像光学系40の各種データは、以下のとおりである。ここで、Φ1は、第1レンズ群G1の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分である接合レンズCL4に含まれ、接合レンズCL4を構成する最も像側に配置されたメニスカスレンズL13の外径である。
NAob= 1.410, NAi= 0.023, |β|= 60, fob= 2.999mm, fTL= 180mm, fG1= 2.511mm, fG2= -27.949mm, f1= 9.544mm, n1= 1.83945, h1= 2.409mm, h2= 2.639mm, t1= 0.5mm, D= 22mm,ε= 0.028mm,Φ1= 11.5mm, PXn=5.5×106, PXi=5.5×106
撮像光学系40に含まれる撮像素子12dの各種データは、以下のとおりである。
SH=20.8mm,SV=15.6mm,SD=22.0mm,NH=2708,NV=2030,ND=5.5×106,P=6.5μm
撮像光学系40のレンズデータは、以下のとおりである。
撮像光学系40
s r d ne νd
0 INF 0.17 1.52626 54.41
1 INF 0.18 1.51793 41
2 INF 0.540 1.51825 64.14
3 -1.319 5.348 1.83945 42.73
4 -4.1166 0.150
5 -78.3319 1.963 1.57098 71.3
6 -14.9285 0.150
7 18.406 3.895 1.43986 94.66
8 -25.3193 0.150
9 31.1937 5.046 1.43986 94.66
10 -11.9163 0.500 1.64132 42.41
11 16.5897 5.162 1.43986 94.66
12 -12.8588 0.150
13 38.1374 0.500 1.64132 42.41
14 8.9209 7.020 1.43986 94.66
15 -7.4439 0.500 1.61664 44.49
16 -71.7589 0.150
17 11.8705 2.165 1.57098 71.3
18 96.6908 0.150
19 6.2225 3.339 1.57098 71.3
20 21.2446 3.016 1.83945 42.73
21 3.3871 2.7792
22 -4.4975 0.5 1.77621 49.6
23 15.9215 2.0396
24 -160.5239 4.056 1.74341 32.26
25 -7.7872 119.000
26 68.7541 7.732 1.48915 70.21
27 -37.5679 3.474 1.81077 40.95
28 -102.8477 0.697
29 84.3099 6.024 1.83932 37.17
30 -50.71 3.030 1.64825 40.82
31 40.6619 156.927
32 INF
なお、面番号s0,s1が示す面は、それぞれ物体面(カバーガラスCGの物体側の面)、カバーガラスCGの像側の面である。面番号s2,s25が示す面は、それぞれ対物レンズ4の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s26,s31が示す面は、それぞれ結像光学系11の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s32が示す面は、撮像素子12dの撮像面である。
撮像光学系40は、以下で示されるように、条件式(1)から条件式(9)を満たしている。
(1) PXn =5.5×106
(2) D/ε=776
(3) n1= 1.83945
(4)、(5)、(8) NAob =1.410
(6) fob/f1=0.314
(7) (h2-h1)/t1=0.46
(9) PXi =5.5×106
図13は、図11に示す撮像光学系40の収差図であり、撮像素子12dの像面における収差を示している。図13(a)は球面収差図であり、図13(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図13(c)は非点収差図であり、図13(d)は像高比0.6(像高6.60 mm)の位置におけるコマ収差図である。
[実施例5]
図14は、本実施例に係る撮像光学系50の断面図である。図15は、本実施例に係る対物レンズ5の断面図である。図14に示すように、撮像光学系50は、物体側から順に、対物レンズ5と、結像光学系13と、撮像素子12eを含んでいる。
対物レンズ5は、図15に示すように、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。なお、対物レンズ5は、液浸系の顕微鏡対物レンズである。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、接合レンズCL1と、両凸レンズであるレンズL3と、両凸レンズであるレンズL4と、接合レンズCL2と、接合レンズCL3と、接合レンズCL4と、接合レンズCL5と、を含んでいる。
接合レンズCL1は、対物レンズ5の第1レンズ成分である。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、物体側に平面を向けた平凸レンズであるレンズL1と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL2と、からなる。接合レンズCL2は、3枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL5と、両凹レンズであるレンズL6と、両凸レンズであるレンズL7と、からなる。接合レンズCL3は、3枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL8と、両凸レンズであるレンズL9と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL10と、からなる。接合レンズCL4は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL11と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL12と、からなる。接合レンズCL5は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL13と、両凹レンズであるレンズL14と、からなる。接合レンズCL5は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹レンズであるレンズL15と、接合レンズCL6と、を含んでいる。レンズL15は、対物レンズ5の2群第1レンズ成分である。接合レンズCL6は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL16と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズL17と、からなる。
結像光学系13は、図14に示すように、物体側から順に配置された、接合レンズCTL1と、接合レンズCTL2と、像側に平面を向けた平凸レンズであるレンズTL5と、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズTL6と、を含んでいる。接合レンズCTL1と接合レンズCTL2は、実施例1の結像光学系11と同様である。
撮像光学系50の各種データは、以下のとおりである。ここで、fTLは結像光学系13の焦点距離である。Φ1は、第1レンズ群G1の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分である接合レンズCL5に含まれ、接合レンズCL5を構成する最も像側に配置された両凹レンズL14の外径である。
NAob= 1.453, NAi= 0.019, |β|= 75, fob= 1.800mm, fTL= 135mm, fG1= 2.048mm, fG2= -12.116mm, f1= 4.191mm, n1= 1.80811, h1= 1.341mm, h2= 1.429mm, t1= 1mm, D= 17.5mm,ε= 0.034mm,Φ1= 7mm, PXn=5.9×106, PXi=5.9×106
撮像光学系50に含まれる撮像素子12eの各種データは、以下のとおりである。
SH=14.0mm,SV=10.5mm,SD=17.5mm,NH=2800,NV=2100,ND=5.9×106,P=5μm
撮像光学系50のレンズデータは、以下のとおりである。
撮像光学系50
s r d ne νd
0 INF 0.17 1.52626 54.41
1 INF 0.15 1.51793 41.00
2 INF 0.490 1.51825 64.14
3 -2.5256 3.245 1.80811 46.53
4 -2.758 0.150
5 57.0411 2.739 1.57098 71.30
6 -15.1633 0.150
7 26.7162 2.064 1.43986 94.66
8 -34.6539 0.150
9 12.0693 5.530 1.43986 94.66
10 -9.3615 1.300 1.64132 42.41
11 12.289 4.960 1.43986 94.66
12 -10.2507 0.150
13 38.3223 1.200 1.75844 52.32
14 12.9929 4.935 1.43986 94.66
15 -6.7513 1.100 1.75844 52.32
16 -13.8019 0.150
17 12.8304 3.778 1.43986 94.66
18 -8.0374 1.000 1.75844 52.32
19 -28.8995 0.150
20 5.1902 5.3476 1.57098 71.30
21 -10.1104 1 1.64132 42.41
22 2.3315 1.7
23 -3.3075 1 1.75844 52.32
24 16.1481 1.1
25 -5.4713 1 1.51825 64.14
26 -22.079 4.3375 1.7434 32.33
27 -5.8878 119
28 68.7541 7.732 1.48915 70.21
29 -37.5679 3.474 1.81077 40.95
30 -102.8477 0.697
31 84.3099 6.024 1.83932 37.17
32 -50.71 3.030 1.64825 40.82
33 40.6619 89.682
34 55.4119 5.370 1.48915 70.23
35 INF 5.770
36 252.1187 3.120 1.67765 32.1
37 82.9177 36.659
38 INF
なお、面番号s0,s1が示す面は、それぞれ物体面(カバーガラスCGの物体側の面)、カバーガラスCGの像側の面である。面番号s2,s27が示す面は、それぞれ対物レンズ5の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s28,s37が示す面は、それぞれ結像光学系13の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s38が示す面は、撮像素子12eの撮像面である。
撮像光学系50は、以下で示されるように、条件式(7)を除き、条件式(1)から条件式(9)を満たしている。
(1) PXn =5.9×106
(2) D/ε=509
(3) n1= 1.80811
(4)、(5)、(8) NAob =1.453
(6) fob/f1=0.429
(7) (h2-h1)/t1=0.09
(9) PXi =5.9×106
図16は、図14に示す撮像光学系50の収差図であり、撮像素子12eの像面における収差を示している。図16(a)は球面収差図であり、図16(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図16(c)は非点収差図であり、図16(d)は像高比0.6(像高5.25 mm)の位置におけるコマ収差図である。
[実施例6]
図17は、本実施例に係る撮像光学系60の断面図である。図18は、本実施例に係る対物レンズ6の断面図である。図17に示すように、撮像光学系60は、物体側から順に、対物レンズ6と、結像光学系13と、撮像素子12fを含んでいる。なお、結像光学系13については、実施例5と同様である。
対物レンズ6は、図18に示すように、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された第2レンズ群G2と、からなる。なお、対物レンズ6は、乾燥系の顕微鏡対物レンズである。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、接合レンズCL1と、両凸レンズであるレンズL3と、両凸レンズであるレンズL4と、接合レンズCL2と、を含んでいる。
接合レンズCL1は、対物レンズ6の第1レンズ成分である。接合レンズCL1は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL1と、両凸レンズであるレンズL2と、からなる。接合レンズCL2は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凸レンズであるレンズL5と、両凹レンズであるレンズL6と、からなる。接合レンズCL2は、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、接合レンズCL3と、両凸レンズであるレンズL9と、を含んでいる。接合レンズCL3は、対物レンズ6の2群第1レンズ成分である。接合レンズCL3は、2枚接合レンズであり、物体側から順に配置された、両凹レンズであるレンズL7と、両凸レンズであるレンズL8と、からなる。
撮像光学系60の各種データは、以下のとおりである。ここで、Φ1は、第1レンズ群G1の最も像側に配置されたメニスカスレンズ成分である接合レンズCL2に含まれ、接合レンズCL2を構成する最も像側に配置された両凹レンズL6の外径である。
NAob= 0.400, NAi= 0.053, |β|= 8, fob= 18.000mm, fTL= 135mm, fG1= 9.911mm, fG2= 88.412mm, f1= -51.239mm, n1= 1.61664, h1= 3.93mm, h2= 6.448mm, t1= 7.07mm, D= 17.5mm,ε=0.012mm,Φ1= 12mm, PXn=1.6×107, PXi=1.6×107
撮像光学系60に含まれる撮像素子12fの各種データは、以下のとおりである。
SH=14.0mm,SV=10.5mm,SD=17.5mm,NH=4668,NV=3500,ND=1.63×107,P=3μm
撮像光学系60のレンズデータは、以下のとおりである。
撮像光学系60
s r d ne νd
0 INF 0.170 1.52626 54.41
1 INF 3.712
2 -8.3986 4.221 1.61664 44.49
3 12.1766 3.480 1.49846 81.54
4 -10.5755 0.200
5 125.8891 2.810 1.43986 94.66
6 -18.6353 0.201
7 14.7946 4.481 1.43986 94.66
8 -18.4565 1.687
9 12.8039 4.810 1.43986 94.66
10 -9.1339 4.490 1.51825 64.14
11 7.2434 5.711
12 -5.268 2.900 1.51825 64.14
13 70.4239 4.170 1.43986 94.66
14 -10.1954 0.226
15 199.538 3.530 1.43986 94.66
16 -13.7504 119
17 68.7541 7.732 1.48915 70.21
18 -37.5679 3.474 1.81077 40.95
19 -102.8477 0.697
20 84.3099 6.024 1.83932 37.17
21 -50.71 3.030 1.64825 40.82
22 40.6619 89.682
23 55.4119 5.370 1.48915 70.23
24 INF 5.770
25 252.1187 3.120 1.67765 32.1
26 82.9177 36.659
27 INF
なお、面番号s0,s1が示す面は、それぞれ物体面(カバーガラスCGの物体側の面)、カバーガラスCGの像側の面である。面番号s2,s16が示す面は、それぞれ対物レンズ6の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s17,s26が示す面は、それぞれ結像光学系13の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面である。面番号s27が示す面は、撮像素子12fの撮像面である。
撮像光学系60は、以下で示されるように、条件式(1)から条件式(3)、及び、条件式(9)を満たしている。
(1) PXn =1.6×107
(2) D/ε=1401
(3) n1= 1.61664
(4)、(5)、(8) NAob =0.400
(6) fob/f1=-0.351
(7) (h2-h1)/t1=0.36
(9) PXi =1.6×107
図19は、図17に示す撮像光学系60の収差図であり、撮像素子12fの像面における収差を示している。図19(a)は球面収差図であり、図19(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図19(c)は非点収差図であり、図19(d)は像高比0.6(像高5.25 mm)の位置におけるコマ収差図である。
1、2、3、4、5、6、101 対物レンズ
10、20、30、40、50、60、110 撮像光学系
11、13、111 結像光学系
12a、12b、12c、12d、12e、12f、112a 撮像素子
112 デジタルカメラ
112s 撮像面
114 ステージ
115a、115b 光源
116 コンデンサ
117 接眼レンズ
118 コンピュータ
119a ディスプレイ
119b キーボード
119c マウス
CL1、CL2、CL3、CL4、CL5、CL6、
CTL1、CTL2 接合レンズ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、
L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17
TL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6 レンズ

Claims (10)

  1. 撮像光学系であって、
    物体側から順に、対物レンズと、結像光学系と、撮像素子を含み、
    前記対物レンズは、
    物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ成分を最も像側に配置した第1レンズ群と、
    前記第1レンズ群よりも像側に配置された第2レンズ群と、からなり、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    4×106≦PXn≦1×1010 (1)
    但し、PXnは、前記撮像素子の撮像面のうちe線に対するMTFが40%以上となる領域に含まれる画素の数、e線に対するMTFは、空間周波数750×NAi[LP/mm]におけるMTF、NAiは、前記撮像光学系の像側の開口数である。
  2. 請求項1に記載の撮像光学系において、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    400≦D/ε≦10000 (2)
    但し、Dは、前記撮像素子の対角長、εは、前記撮像面上で且つ光軸上におけるe線に対するエアリーディスク直径である。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の撮像光学系において、
    前記第1レンズ群は、最も物体側に、像側に凸面を向けた第1レンズ成分を含み、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    1.5≦n1≦1.85 (3)
    但し、n1は、前記第1レンズ成分に含まれるレンズのe線に対する屈折率のうちの最も高い屈折率である。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の撮像光学系において、
    前記第2レンズ群は、複数のレンズ成分を含む
    ことを特徴とする撮像光学系。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の撮像光学系において、
    3枚接合レンズを含み、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    0.5≦NAob (4)
    但し、NAobは、前記対物レンズの物体側の開口数である。
  6. 請求項5に記載の撮像光学系において、
    前記3枚接合レンズは、負レンズと、前記負レンズの両側に1つずつ配置された2つの正レンズと、からなる
    ことを特徴とする撮像光学系。
  7. 請求項3のいずれか1項に記載の撮像光学系において、
    前記対物レンズは、液浸系の対物レンズであり、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    1≦NAob (5)
    -0.2≦fob/f1≦0.43 (6)
    但し、NAobは、前記対物レンズの物体側の開口数、fobは、前記対物レンズのe線に対する焦点距離、f1は、前記第1レンズ成分のe線に対する焦点距離である。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の撮像光学系において、
    前記第2レンズ群は、最も物体側に、2群第1レンズ成分を含み、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    0.39≦(h2-h1)/t1≦0.7 (7)
    但し、h1は、前記2群第1レンズ成分の物体側のレンズ面における軸上マージナル光線の高さ、h2は、前記2群第1レンズ成分の像側のレンズ面における軸上マージナル光線の高さ、t1は、前記2群第1レンズ成分の光軸上における厚さである。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の撮像光学系において、
    前記対物レンズは、乾燥系の対物レンズであり、
    光軸に沿って移動可能な少なくとも1つのレンズ成分を含み、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする撮像光学系。
    0.85≦NAob<1 (8)
    但し、NAobは、前記対物レンズの物体側の開口数である。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の撮像光学系と、
    前記撮像光学系で取得した複数の第1画像を繋ぎ合わせてバーチャルスライド画像を構築する画像構築部と、を含み、
    以下の条件式を満たすことを特徴する顕微鏡システム。
    3.3×106≦PXi≦1×1010 (9)
    但し、PXiは、前記複数の第1画像の1枚当たりの画素数である。
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