JP2012083486A - 対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】色収差を良好に補正した明るい対物レンズを提供する。
【解決手段】物体からの光束を略平行な光束にする対物レンズであって、像側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正の屈折力を有する第2レンズ成分と、正の屈折力を有する第3レンズ成分と、負の屈折力を有する第4レンズ成分とを有し、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方が接合レンズからなり、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方における正レンズが異常分散ガラスで構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、対物レンズに関する。
従来、対物レンズで形成される像の側から順に、負、正、正、正の4群からなり、物体からの光束を略平行な光束にするアフォーカル光学系が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。このようなアフォーカル光学系は、接眼レンズとして用いられることが広く知られている。
また近年では、縮小から拡大までのズーム機能を有しており、試料の形状確認や寸法測定が可能な画像取得装置が開発されている。そして斯かる画像取得装置に、前述のアフォーカル光学系を対物レンズとして用い、ズーム光学系と組み合わせて搭載することが提案されている。
特開平7−281107号公報
しかしながら、上述のような画像取得装置に対物レンズとして用いたアフォーカル光学系は、高倍時に色収差を十分に補正することができないという問題があった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、色収差を良好に補正した明るい対物レンズを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
物体からの光束を略平行な光束にする対物レンズであって、
像側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正の屈折力を有する第2レンズ成分と、正の屈折力を有する第3レンズ成分と、負の屈折力を有する第4レンズ成分とを有し、
前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方が接合レンズからなり、
前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方における正レンズが異常分散ガラスで構成されていることを特徴とする対物レンズを提供する。
本発明によれば、色収差を良好に補正した明るい対物レンズを提供することができる。
本願の第1実施例に係る対物レンズの断面図である。 本願の第1実施例に係る対物レンズの諸収差図(低倍時)である。 本願の第1実施例に係る対物レンズの諸収差図(中倍時)である。 本願の第1実施例に係る対物レンズの諸収差図(高倍時)である。 本願の第2実施例に係る対物レンズの断面図である。 本願の第2実施例に係る対物レンズの諸収差図(低倍時)である。 本願の第2実施例に係る対物レンズの諸収差図(中倍時)である。 本願の第2実施例に係る対物レンズの諸収差図(高倍時)である。
以下、本願の対物レンズについて説明する。
本願の対物レンズは、物体からの光束を略平行な光束にする対物レンズであって、像側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正の屈折力を有する第2レンズ成分と、正の屈折力を有する第3レンズ成分と、負の屈折力を有する第4レンズ成分とを有し、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方が接合レンズからなり、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方における正レンズが異常分散ガラスで構成されていることを特徴とする。
上記構成により、本願の対物レンズは、明るさを十分に確保することができる。
また、上記のように本願の対物レンズは、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方を接合レンズとし、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方に含まれる正レンズを蛍石やFKレンズ等の異常分散ガラスで構成することにより、色収差を良好に補正することができる。このため、一般に対物レンズを高倍率のズーム光学系と組み合わせて用いる際には色収差(特に、NA(開口数)が大きい高倍時の色収差)が問題となるが、本願の対物レンズを用いることにより、低倍時だけでなく、高倍時においても色収差を良好に補正することが可能となる。なお、レンズ成分とは、単レンズ、或いは2枚以上のレンズを接合してなる接合レンズをいう。
また本願の対物レンズは、前記第2レンズ成分は、正レンズと負レンズとが接合した接合レンズからなり、前記第2レンズ成分の正レンズに用いられている硝材のアッベ数が前記第2レンズ成分の負レンズに用いられている硝材のアッベ数よりも大きく、前記第3レンズ成分は、正レンズと負レンズとが接合した接合レンズからなり、前記第3レンズ成分の正レンズに用いられている硝材のアッベ数が前記第3レンズ成分の負レンズに用いられている硝材のアッベ数よりも小さいことが望ましい。この構成により、色収差をより良好に補正することができる。
また本願の対物レンズは、前記第2レンズ成分における接合レンズと、前記第3レンズ成分における接合レンズについて、以下の条件式(1),(2)を満足することが望ましい。
(1) 30 ≦ |Δνd1|
(2) |Δνd2| ≦ 15
ただし、
Δνd1:前記第2レンズ成分中の前記正レンズの硝材と前記負レンズの硝材のアッベ数の差
Δνd2:前記第3レンズ成分中の前記正レンズの硝材と前記負レンズの硝材のアッベ数の差
条件式(1)は、第2レンズ成分中の正レンズの硝材と第2レンズ成分中の負レンズの硝材とのd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数の差を規定するものである。また、条件式(2)は、第3レンズ成分中の正レンズの硝材と第3レンズ成分中の負レンズの硝材とのd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数の差を規定するものである。
本願の対物レンズは条件式(1)を満足することで、第2レンズ成分の色消し、即ち色収差補正の効果を大きくすることができる。ここで、第2レンズ成分の色消しの効果を大きくすると、NAが大きい領域において短波長の球面収差が補正過剰になってしまう。このため、本願の対物レンズは条件式(2)を満足することで、当該NAが大きい領域における短波長の球面収差の補正過剰を打ち消すことができ、色収差と球面収差をバランス良く補正することができる。以上より、本願の対物レンズはセミアポクロマート又はアポクロマート相当の色収差補正を達成することができる。
なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を40とすることが好ましい。また、本願の効果を最大限に発揮するために、条件式(1)の下限値を45とすることが好ましい。
また本願の対物レンズは、前記第4レンズ成分が物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなることが望ましい。この構成により、歪曲収差を良好に補正することができる。特に、本願の対物レンズをズーム光学系と組み合わせて用いる際には、低倍時の歪曲収差を良好に補正することが可能となる。
また本願の対物レンズは、前記第3レンズ成分が像側に凹面を向けた正メニスカス形状であることが望ましい。この構成により、作動距離とテレセン性を良好に確保することができる。
ここで、一般に、画像取得装置によって比較的大きな試料を観察する場合には、画像取得装置を試料の近傍に設置して画像の取得が行われる。このため、画像取得装置に用いられる対物レンズには、主に以下のことが求められる。
1) 携帯性の観点から小型軽量であること。
2) 操作性の観点から作動距離が長いこと。
3) 低倍時に広視野の画像を取得でき、高倍時に高解像の画像を取得できること。
4) 正確な寸法測定を可能とするため、歪曲収差やデフォーカスによる倍率変化の少ない画像を取得できること。
また、上述のように画像取得装置の光学系は、一般に対物レンズとズーム光学系によって構成されるため、収差補正等の観点から対物レンズとズーム光学系の間を平行光学系にすることが多い。即ち、対物レンズの光軸上にある物体光束は、光軸と略平行に出射されてズーム光学系に入射する。このとき、ズーム光学系の瞳位置はズーム光学系内にあるため、対物レンズの瞳位置をズーム光学系の瞳位置に合致させる必要がある。
対物レンズ及びズーム光学系の瞳位置は、それぞれの光学設計に大きな影響を及ぼす。対物レンズにとっては、瞳位置が対物レンズに近いほど、レンズの小型化を図ることが可能となり、また収差補正が容易になる。ズーム光学系にとっては、その仕様にも依存するものの、瞳位置がズーム光学系の中央部分にあることによって光学設計が容易になる。
なお、斯かる対物レンズと従来の接眼レンズとは、瞳位置がレンズの外にあるという点で共通である。しかしながら、当該対物レンズには接眼レンズに比べて大きな開口数が求められるため、焦点深度が小さく色収差の補正が必要となる。
本願の対物レンズは、上述のように、物体からの光束を略平行な光束にする対物レンズであって、像側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正の屈折力を有する第2レンズ成分と、正の屈折力を有する第3レンズ成分と、負の屈折力を有する第4レンズ成分とを有し、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方が接合レンズからなり、前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方における正レンズが異常分散ガラスで構成されており、前記第3レンズ成分が正メニスカス形状であり、前記第4レンズ成分が物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなることにより、小型軽量化を図り、作動距離を十分に確保することができる。また、本願の対物レンズをズーム光学系と組み合わせて用いる際には、低倍時に広い視野を確保し、高倍時のFナンバーを小さくすることができる。
また本願の対物レンズは、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 0.8 ≦ x/f ≦ 1.0
ただし、
f:前記対物レンズ全系の焦点距離
x:前記対物レンズにおける最も像側のレンズ面から瞳位置までの光軸上の距離
条件式(3)は、対物レンズにおける最も像側のレンズ面から瞳位置までの光軸上の距離を規定するものである。
ここで、本願の対物レンズをズーム光学系と組み合わせて画像取得装置に用いる際には、デフォーカスによる倍率変化を低減するためにテレセン性を確保する、即ち対物レンズの物体側の主光線の傾斜角を小さくする必要があるが、許容される主光線の傾斜角は製品の仕様や焦点深度によって異なる。許容される主光線の傾斜角は、試料の正確な寸法測定を行う画像取得装置では厳しい値が要求されるものの、試料を簡易的に寸法測定するための画像取得装置では±2〜3度程度と予想される。実際の光学設計においては、瞳の収差が小さい場合、主光線の傾斜角は瞳位置によって略定まる。このため、主光線の傾斜角を3度以内にするためには、瞳位置、即ち対物レンズの最も像側のレンズ面から瞳位置までの光軸上の距離が0.8f〜1.2fとなるように設定すればよい。なお、当該距離が1.1f以上の場合、対物レンズの外径が大きくなってしまうため、小型化を考慮して当該距離を1.0f以内に設定することが望ましい。
したがって、本願の対物レンズは条件式(3)を満足することで、基本的にテレセン性を確保することができ、かつ小型軽量化を図る、具体的には最大視野0.4fの時でも対物レンズの外径をf/2以下に抑えることができる。
また本願の対物レンズは、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4) 1.3 ≦ (−f4)/f
ただし、
f :前記対物レンズ全系の焦点距離
f4:前記第4レンズ成分の焦点距離
条件式(4)は、第4レンズ成分の屈折力を規定するものである。
本願の対物レンズが条件式(4)を満足しない場合、即ち第4レンズ成分の屈折力が大きくなり過ぎると、対物レンズの物体側の主光線の傾斜角が大きくなり、テレセン性を確保することが困難になってしまう。
したがって、本願の対物レンズは条件式(4)を満足することで、諸収差を良好に補正しながらテレセン性をより良好に確保することができる。
また本願の対物レンズは、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5) |R1/R2| < 1
ただし、
R1:前記第2レンズ成分における最も像側のレンズ面の曲率半径
R2:前記第2レンズ成分における最も物体側のレンズ面の曲率半径
条件式(5)は、第2レンズ成分の形状を規定するものである。
本願の対物レンズは条件式(5)を満足することで、第2レンズ成分の屈折力を確保しながら球面収差を良好に補正することができる。それゆえ、NAを0.15より大きくすることができる。
また本願の対物レンズは、以下の条件式(6),(7)を満足することが望ましい。
(6) 1.2 ≦ f1/f
(7) 1.1 ≦ f2/f
ただし、
f :前記対物レンズ全系の焦点距離
f1:前記第1レンズ成分の焦点距離
f2:前記第2レンズ成分の焦点距離
条件式(6)は、第1レンズ成分の屈折力を規定するものである。また、条件式(7)は、第2レンズ成分の屈折力を規定するものである。
本願の対物レンズは条件式(6),(7)を満足することで、第1レンズ成分の屈折力と第2レンズ成分の屈折力の差を小さくすることができる。これにより、基準波長の収差を良好に補正することができる。
また本願の対物レンズは、以下の条件式(8)を満足することが望ましい。
(8) 1.8 ≦ f3/f
ただし、
f :前記対物レンズ全系の焦点距離
f3:前記第3レンズ成分の焦点距離
条件式(8)は、第3レンズ成分の屈折力を規定するものである。
本願の対物レンズは条件式(8)を満足することで、色収差の補正を主目的とする第3レンズ成分の屈折力を、第1レンズ成分や第2レンズ成分の屈折力に比して小さくすることができる。これにより、色収差をより良好に補正することができる。
以下、本願の数値実施例に係る対物レンズを添付図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る対物レンズの構成を示す断面図である。なお、図1(a)、図1(b)、及び図1(c)はそれぞれ、本実施例に係る対物レンズをズーム光学系と組み合わせた際の低倍時、中倍時、及び高倍時の光線の様子を示している。
本実施例に係る対物レンズは、物体からの光束を略平行な光束にする平行系の対物レンズであって、像側(瞳位置P側)から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分G1と、正の屈折力を有する第2レンズ成分G2と、正の屈折力を有する第3レンズ成分G3と、負の屈折力を有する第4レンズ成分G4とで構成されている。
第1レンズ成分G1は、像側から順に、両凸形状の正レンズL11と像側に凹面を向けた負メニスカスレンズL12とを接合してなる接合レンズからなる。
第2レンズ成分G2は、像側から順に、両凸形状の正レンズL21と像側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22とを接合してなる色消し用の接合レンズからなる。
第3レンズ成分G3は、像側から順に、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズL31と像側に凹面を向けた正メニスカスレンズL32とを接合してなり、像側に凹面を向けた正メニスカス形状の接合レンズからなる。
第4レンズ成分G4は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL41からなる。
なお、本実施例において、正レンズL11と正レンズL21は異常分散ガラスによって構成されている。
以下の表1に、本願の第1実施例に係る対物レンズの諸元の値を掲げる。
表1中の[面データ]において、面番号は像側から数えたレンズ面の順番、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面の間隔、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、瞳面は瞳位置P、物面は物体面Oをそれぞれ示している。なお、曲率半径r=∞は平面を示し、空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。
[各種データ]及び[レンズ群データ]において、fは焦点距離、WDは作動距離、TLは最も像側のレンズ面から物体面Oまでの光軸上の距離をそれぞれ示す。
ここで、表1に掲載されている焦点距離fや曲率半径r、及びその他長さの単位は「mm」である。しかしながら本発明はこれに限定されるものではない。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する第2実施例の表においても同様に用いるものとする。
(表1)第1実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
瞳面 ∞ 45.00000
1 42.81200 5.99000 1.49782 82.56
2 -26.34700 1.20000 1.69680 55.52
3 -83.13100 0.35000
4 26.73700 4.80000 1.43425 95.02
5 -80.75300 1.10000 1.74950 35.33
6 -767.97000 2.30000
7 -35.32060 1.30000 1.61266 44.46
8 -118.59000 3.20000 1.72342 37.94
9 -34.02000 0.10000
10 18.85200 1.60000 1.61266 44.46
11 13.66200 34.81405
物面 ∞

[各種データ]
f 50.0
WD 30.4
TL 56.75
最大NA(高倍時) 0.20
最大視野(低倍時) 20

[レンズ成分データ]
成分 始面 f
1 1 80.7
2 4 74.3
3 7 250.5
4 10 -91.7

[条件式対応値]
(1) |Δνd1| = 59.69
(2) |Δνd2| = 6.53
(3) x/f = 0.90
(4) (−f4)/f = 1.83
(5) |R1/R2| = 0.03
(6) f1/f = 1.61
(7) f2/f = 1.49
(8) f3/f = 5.01
図2〜図4は、本願の第1実施例に係る対物レンズの諸収差図であり、図2は低倍時、図3は中倍時、図4は高倍時の諸収差をそれぞれ示している。なお、各収差図は、いずれも本願の対物レンズに像側から光線を入射させて物体面Oに形成される像を評価したものである。
図2〜図4において、FNoはFナンバー、NAは開口数、Yは像高をそれぞれ示し、非点収差図におけるsはサジタル像面、mはメリディオナル像面をそれぞれ示す。なお、後述する第2実施例の諸収差図においても本実施例と同様の符号を用いる。
図2〜図4より、本実施例に係る対物レンズは、低倍時から高倍時にわたって諸収差を良好に補正することができ、優れた光学性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
図5は、本願の第2実施例に係る対物レンズの構成を示す断面図である。なお、図5(a)、図5(b)、及び図5(c)はそれぞれ、本実施例に係る対物レンズをズーム光学系と組み合わせた際の低倍時、中倍時、及び高倍時の光線の様子を示している。
本実施例に係る対物レンズは、物体からの光束を略平行な光束にする平行系の対物レンズであって、像側(瞳位置P側)から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分G1と、正の屈折力を有する第2レンズ成分G2と、正の屈折力を有する第3レンズ成分G3と、負の屈折力を有する第4レンズ成分G4とで構成されている。
第1レンズ成分G1は、両凸形状の正レンズL11からなる。
第2レンズ成分G2は、像側から順に、両凸形状の正レンズL21と像側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22とを接合してなる色消し用の接合レンズからなる。
第3レンズ成分G3は、像側から順に、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズL31と像側に凹面を向けた正メニスカスレンズL32とを接合してなり、像側に凹面を向けた正メニスカス形状の接合レンズからなる。
第4レンズ成分G4は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL41からなる。
なお、本実施例において、正レンズL11と正レンズL21は異常分散ガラスによって構成されている。
(表2)第2実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
瞳面 ∞ 45.00000
1 35.35200 3.70000 1.49782 82.56
2 -241.43900 0.35000
3 32.82900 6.80000 1.43425 95.02
4 -23.32600 1.10000 1.80440 39.57
5 -122.80500 2.10000
6 -32.32600 1.20000 1.65411 39.68
7 -136.71000 3.50000 1.80384 33.89
8 -27.00200 0.10000
9 19.47500 1.60000 1.65411 39.68
10 14.16600 35.15536
物面 ∞

[各種データ]
f 50.0
WD 30.9
TL 55.61
最大NA(高倍時) 0.20
最大視野(低倍時) 20

[レンズ成分データ]
成分 始面 f
1 1 62.2
2 3 222.2
3 6 99.1
4 9 -90.2

[条件式対応値]
(1) |Δνd1| = 55.5
(2) |Δνd2| = 5.79
(3) x/f = 0.90
(4) (−f4)/f = 1.80
(5) |R1/R2| = 0.27
(6) f1/f = 1.24
(7) f2/f = 4.44
(8) f3/f = 1.98
図6〜図8は、本願の第2実施例に係る対物レンズの諸収差図であり、図6は低倍時、図7は中倍時、図8は高倍時の諸収差をそれぞれ示している。なお、各収差図は、いずれも本願の対物レンズに像側から光線を入射させて物体面Oに形成される像を評価したものである。
図6〜図8より、本実施例に係る対物レンズは、低倍時から高倍時にわたって諸収差を良好に補正することができ、優れた光学性能を有していることがわかる。
上記各実施例によれば、低倍時から高倍時にわたって諸収差を良好に補正することができ、明るく、さらに以下の条件を満足する対物レンズを実現することができる。
1) (最も像側のレンズ面から物体面までの光軸上の距離)≦1.2f
2) (作動距離)>f/2
3) (最大開口数)≧0.14、(最大視野の直径)≧0.3f
4) 0.8f≦(最も像側のレンズ面から瞳位置までの光軸上の距離)≦1.0f
即ち、上記各実施例によれば、小型軽量で、作動距離が長く、低倍時に視野が広く高倍時にFナンバーが小さい、テレセン性を確保した対物レンズを実現することができる。より詳しくは、高倍時には視野は最小だが開口数は最大で、低倍時には開口数は最小だが視野は最大となり、中倍時には開口数と視野が高倍時と低倍時の中間となる、即ち解像を重視する高倍時(高解像狭視野)と視野を重視する低倍時(低解像広視野)の両方に対応可能な対物レンズを実現することができる。以上より、比較的大きなズーム比(具体的には、8倍以上)を有するズーム光学系と組み合わせて画像取得装置に搭載することに適した対物レンズを実現することができる。
G1 第1レンズ成分
G2 第2レンズ成分
G3 第3レンズ成分
G4 第4レンズ成分
P 瞳位置
O 物体面

Claims (10)

  1. 物体からの光束を略平行な光束にする対物レンズであって、
    像側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正の屈折力を有する第2レンズ成分と、正の屈折力を有する第3レンズ成分と、負の屈折力を有する第4レンズ成分とを有し、
    前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方が接合レンズからなり、
    前記第1レンズ成分と前記第2レンズ成分の少なくとも一方における正レンズが異常分散ガラスで構成されていることを特徴とする対物レンズ。
  2. 前記第2レンズ成分は、正レンズと負レンズとが接合した接合レンズからなり、前記第2レンズ成分の正レンズに用いられている硝材のアッベ数が前記第2レンズ成分の負レンズに用いられている硝材のアッベ数よりも大きく、
    前記第3レンズ成分は、正レンズと負レンズとが接合した接合レンズからなり、前記第3レンズ成分の正レンズに用いられている硝材のアッベ数が前記第3レンズ成分の負レンズに用いられている硝材のアッベ数よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記第2レンズ成分における接合レンズと、前記第3レンズ成分における接合レンズについて、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ。
    30 ≦|Δνd1|
    |Δνd2| ≦ 15
    ただし、
    Δνd1:前記第2レンズ成分中の前記正レンズの硝材と前記負レンズの硝材のアッベ数の差
    Δνd2:前記第3レンズ成分中の前記正レンズの硝材と前記負レンズの硝材のアッベ数の差
  4. 前記第4レンズ成分が物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  5. 前記第3レンズ成分が像側に凹面を向けた正メニスカス形状であることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の対物レンズ。
  6. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の対物レンズ。
    0.8 ≦ x/f ≦ 1.0
    ただし、
    f:前記対物レンズ全系の焦点距離
    x:前記対物レンズにおける最も像側のレンズ面から瞳位置までの光軸上の距離
  7. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項6に記載の対物レンズ。
    1.3 ≦ (−f4)/f
    ただし、
    f :前記対物レンズ全系の焦点距離
    f4:前記第4レンズ成分の焦点距離
  8. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の対物レンズ。
    |R1/R2| < 1
    ただし、
    R1:前記第2レンズ成分における最も像側のレンズ面の曲率半径
    R2:前記第2レンズ成分における最も物体側のレンズ面の曲率半径
  9. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の対物レンズ。
    1.2 ≦ f1/f
    1.1 ≦ f2/f
    ただし、
    f :前記対物レンズ全系の焦点距離
    f1:前記第1レンズ成分の焦点距離
    f2:前記第2レンズ成分の焦点距離
  10. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の対物レンズ。
    1.8 ≦ f3/f
    ただし、
    f :前記対物レンズ全系の焦点距離
    f3:前記第3レンズ成分の焦点距離
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