JP5445448B2 - カルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物の製造方法 - Google Patents

カルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カルボキシル基を有するアミノ化合物から、対応するカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物を製造する方法に関する。
イソチオシアナト基は、その反応性の高さや、多種類の化学構造に誘導可能なことから有機合成化学において非常に有用な官能基である。また、カルボキシル基は、その特徴的な有機酸性や水素結合能により、有機材料や医農薬の分野において有用な官能基である。したがって、それら2つの官能基を同時に有するカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物は、有機材料や医農薬の分野における製品や合成中間体として非常に有用な化合物といえる。その一例としては、3,5−ジイソチオシアナト安息香酸が、金属結合性ポリペプチドの合成の出発原料として使用可能なことが知られている(例えば特許文献1参照)。
イソチオシアナト化合物の製造方法としては種々の方法が知られているが、その中でもアミノ化合物と二硫化炭素からイソチオシアナト化合物を製造する方法は、用いる二硫化炭素が安価であること、また原子効率が良いことから特に有用な方法である。
一般に、アミノ化合物と二硫化炭素からイソチオシアナトを合成する方法は、アルキルイソチオシアナトの合成には適しているが、アリールイソチオシアナトでは収率が落ちること、塩基触媒としてトリエチルアミンを用いれば収率は向上するが、この方法では電子吸引性基をもつアリールイソチオシアナトは合成できないとされている(例えば非特許文献1参照)。
また、イソチオシアナトを合成する方法として、次に示すようなさまざまな添加剤を反応または後処理に用いる方法がすでに知られている。たとえば、クロロギ酸エチルを使用した方法(非特許文献2参照)、ジシクロヘキシルカルボジイミドを使用した方法(非特許文献3参照)、オキシ塩化リンを使用した方法(非特許文献4参照)、硝酸鉛を使用した方法(非特許文献5参照)、無水酢酸を使用した方法(特許文献2参照)、過酸化水素を使用した方法(非特許文献6参照)、クロロ酢酸ナトリウムと塩化亜鉛を使用した方法(非特許文献7参照)、ヨウ素を使用した方法(非特許文献8参照)、塩化トシルを使用した方法(非特許文献9参照)などである。
しかしこれら多数の報告があるにも拘わらず、二硫化炭素と添加剤を用いる製造法によってカルボキシル基を有するアミノ化合物からイソチオシアナト化合物を製造した例は、これまでに報告されていない。
一方、カルボキシル基を有するアミノ化合物から、対応するカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物を製造する方法としては、チオホスゲンを使用した方法(非特許文献10参照)及びテトラメチルチウラムジスルフィドを使用した方法(非特許文献11参照)の2例が報告されている。このうち、チオホスゲンを用いる方法には、チオホスゲン自体が非常に強い毒性と悪臭を有するという問題がある。また、テトラメチルチウラムジスルフィドを用いる方法には、途中で中間体を単離する必要があり操作が煩雑であること、酸存在下、高温で加熱するなど反応条件が過酷であること、用いるテトラメチルチウラムジスルフィドが高価であることなどの問題がある。そこで、これらの反応剤を用いずに、高収率かつ高純度で工業的生産法としても有用な、カルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物の新規な製造方法が望まれていた。
国際公開第95/09013パンフレット 特開平10−87605号公報 日本化学会編 第5版実験化学講座14(2005)p.543−551 J. Am. Chem. Soc.(1958), 80, 3332 Tetrahedron Asymm.(2006), 17, 999 Tetrahedron(2003), 59, 4651 Org. Synth.(1941), 1, 447 Org. Synth.(1965), 45, 19 J. Org. Chem.(1997), 62, 4539 Collection of Czechoslovak Chem. Commun.(1985), 50, 2000 J. Org. Chem.(2007), 72, 3969 J. Am. Chem. Soc.(1946), 68, 2506 Russ. Chem. Bull.(1999), 48, 739
本発明は、カルボキシル基を有するアミノ化合物から、対応するカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物を高収率かつ高純度で製造する、工業的生産法としても有用な新規な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、カルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物を高収率かつ高純度で製造する新規な製造方法を見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下により構成されるものである。
(I)式(1)
Figure 0005445448
[式中m及びnは、それぞれ独立に1又は2の整数を表し、
Aは、C6−14芳香族炭化水素基又はC1−12飽和炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基及びC1−12飽和炭化水素基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置換されていても良い。)を意味し、
Bは、単結合、C6−14芳香族炭化水素基又はC1−12飽和炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基及びC1−12飽和炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置き換えられていても良い。)を意味する。]
で示されるカルボキシル基を有するアミノ化合物を、溶媒中、二硫化炭素(CS)、次いでハロゲン単体と反応させる、式(2)
Figure 0005445448
[式中、m、n、A及びBは、それぞれ式(1)における定義と同じである。]
で示されるカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物の製造方法。
(II)AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)であり、
Bが単結合又はC1−12飽和炭化水素基(該C1−12飽和炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置き換えられていても良い。)である上記(I)に記載の製造方法。
(III)AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)であり、
Bが単結合又はC1−6アルキル基である上記(I)又は(II)に記載の製造方法。
(IV)AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)であり、
Bが単結合である上記(I)乃至(III)のいずれか1項に記載の製造方法。
(V)AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基若しくはC1−6アルコキシ基で置換されている。)である上記(I)乃至(IV)のいずれか1項に記載の製造方法。
(VI)AがC1−12飽和炭化水素基(該C1−12飽和炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置き換えられていても良い。)であり、
Bが単結合又はC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)である上記(I)に記載の製造方法。
(VII)AがC1−12飽和炭化水素基であり、Bが単結合又はC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基又はC1−6アルコキシ基で置換されている。)である上記(VI)に記載の製造方法。
(VIII)AがC1−12飽和炭化水素基であり、Bが単結合又はC6−14芳香族炭化水素基である上記(VII)に記載の製造方法。
(IX)AがC1−12飽和炭化水素基であり、Bが単結合である上記(VIII)に記載の製造方法。
(X)AがC1−6飽和炭化水素基であり、Bがフェニル基である上記(VIII)に記載の製造方法。
(XI)mが1である上記(I)乃至(X)の何れか1項に記載の製造方法。
(XII)nが1である上記(I)乃至(XI)の何れか1項に記載の製造方法。
(XIII)mが2である上記(I)乃至(X)及び(XII)の何れか1項に記載の製造方法。
(XIV)nが2である上記(I)乃至(XI)及び(XIII)の何れか1項に記載の製造方法。
(XV)塩基存在下で反応する上記(I)乃至(XIV)の何れか1項に記載の製造方法。
(XVI)ハロゲン単体がヨウ素である上記(I)乃至(XV)の何れか1項に記載の製造方法。
本発明により、毒性の強いチオホスゲンや高価なテトラメチルチウラムジスルフィドを用いることなく、対応するイソチオシアナト化合物を、温和な条件下、安全、安価、簡便、高収率かつ高純度で製造できる新規な方法を提供できる。
以下、更に詳細に本発明を説明する。
なお、本発明において、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを、「Me」はメチル基を意味する。
1−12飽和炭化水素基とは、炭素原子を1乃至12個有する直鎖状、分岐状または環状の飽和炭化水素に由来する2価又は3価の基を示し、例えばメタン、エタン、n−プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、i−プロパン、i−ブタン、t−ブタン、s−ブタン、i−ペンタン、ネオペンタン、t−ペンタン、c−プロパン、c−ブタン、c−ペンタン、c−ヘキサン、c−ヘプタン、c−ヘキシルメタン、又はc−ヘキシルエタンなどに由来する2価又は3価の基が挙げられる。
式(1)のA及びBにおけるC1−12飽和炭化水素基は、A又はBの定義の通りに置換基を有することができる。例えば、mが1のときのAのC1−12飽和炭化水素基、またはnが1のときのBのC1−12飽和炭化水素基は、炭素原子を1乃至12個有する直鎖状、分岐状または環状のアルキレン(アルカン−ジイル)基であり、このアルキレン基はA又はBで定義されている通りに無置換であるか、置換基を有する。
また、mが2のときのAのC1−12飽和炭化水素基、またはnが2のときのBのC1−12飽和炭化水素基は、炭素原子を1乃至12個有する直鎖状、分岐状または環状のアルカン−トリイル基であり、このアルカン−トリイル基はA又はBで定義されている通りに無置換であるか、置換基を有する。
1−6飽和炭化水素基とは、前述のC1−12飽和炭化水素基のうち炭素原子を1乃至6個有する直鎖状、分岐状または環状の飽和炭化水素に由来する2価又は3価の基を示し、例えばメタン、エタン、n−プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、i−プロパン、i−ブタン、t−ブタン、s−ブタン、i−ペンタン、ネオペンタン、t−ペンタン、c−プロパン、c−ブタン、c−ペンタン、又はc−ヘキサンなどに由来する2価又は3価の基が挙げられる。
1−6アルキル基とは、炭素原子を1乃至6個有する直鎖状、分岐状または環状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、c−プロピル基、c−ブチル基、c−ペンチル基、c−ヘキシル基などが挙げられる。
1−6アルコキシ基とは、炭素原子を1乃至6個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、c−ブチルオキシ基、c−ペンチルオキシ基、c−ヘキシルオキシ基などが挙げられる。
1−6アルキルカルボニル基とは、C1−6アルキル基が置換したカルボニル基を示し、例えばメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、i−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、t−ペンチルカルボニル基、c−プロピルカルボニル基、c−ブチルカルボニル基、c−ペンチルカルボニル基、c−ヘキシルカルボニル基などが挙げられる。
モノC1−6アルキルアミノ基とは、1つのC1−6アルキル基で置換されたアミノ基を示し、例えばN−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−プロピルアミノ基、N−i−プロピルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N−i−ブチルアミノ基、N−s−ブチルアミノ基、N−t−ブチルアミノ基、N−n−ペンチルアミノ基、N−i−ペンチルアミノ基、N−ネオペンチルアミノ基、N−t−ペンチルアミノ基、N−n−ヘキシルアミノ基、N−c−プロピルアミノ基、N−c−ブチルアミノ基、N−c−ペンチルアミノ基、N−c−ヘキシルアミノ基、N−c−プロピルメチルアミノ基、N−c−ブチルメチルアミノ基、N−c−ペンチルメチルアミノ基などが挙げられる。
ジC1−6アルキルアミノ基とは、同一の、又は相異なる2つのC1−6アルキル基で置換されたアミノ基を示し、例えばN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基、N,N−ジ−i−プロピルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−メチル−N−n−プロピルアミノ基、N−メチル−N−i−プロピルアミノ基、N−エチル−N−n−プロピルアミノ基、N−エチル−N−i−プロピルアミノ基、N−n−プロピル−N−i−プロピルアミノ基などが挙げられる。
1−6アルコキシカルボニル基とは、C1−6アルコキシ基が置換したカルボニル基を示し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、i−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、c−ブチルオキシカルボニル基、c−ペンチルオキシカルボニル基、c−ヘキシルオキシカルボニル基などが挙げられる。
6−14芳香族炭化水素基とは、炭素原子を6乃至14個有する芳香族炭化水素基であり、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、又はアントラセンなどに由来する2価又は3価の基が挙げられる。
式(1)のA及びBにおけるC6−14芳香族炭化水素基は、A又はBの定義の通りに置換基を有することができる。例えば、mが1のときのAのC6−14芳香族炭化水素基、またはnが1のときのBのC6−14芳香族炭化水素基は、炭素原子を6乃至14個有するアリーレン(アリール−ジイル)基であり、このアリーレン基はA又はBで定義されている通りに無置換であるか、置換基を有する。
また、mが2のときのAのC6−14芳香族炭化水素基、またはnが2のときのBのC6−14芳香族炭化水素基は、炭素原子を6乃至14個有する直鎖状、分岐状または環状のアリール−トリイル基であり、このアリール−トリイル基はA又はBで定義されている通りに無置換であるか、置換基を有する。
本発明における保護された水酸基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、及び保護された窒素原子などの「保護された」とは、水酸基やアミノ基などの反応性の高い官能基が、本発明における二硫化炭素及びハロゲン単体との反応条件において不活性な官能基に置換されていることを意味する。
保護された水酸基における保護基としては、水酸基の保護基として作用する限りどのような保護基でもよいが、例えば Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis (4th ed.), John Wiley, 2007, pp. 24-299. に記載の保護基が挙げられる。水酸基の保護基としては、好ましくは、メトキシメチル基、アセチル基、ベンジル基、トリメチルシリル基などである。
保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基及び保護された窒素原子における保護基としては、窒素原子の保護基として作用する限りどのような保護基でもよいが、例えば Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis (4th ed.), John Wiley, 2007, pp. 706-872. に記載の保護基が挙げられる。これらの保護基としては、好ましくはアセチル基、t−ブトキシカルボニル基などである。
本発明におけるハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。ハロゲン単体とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。本発明の反応に用いるハロゲン単体としては、臭素又はヨウ素が望ましく、ヨウ素がさらに好ましい。
本発明におけるC6−14芳香族炭化水素基は、好ましくはフェニレン基又はナフチレン基であり、特に好ましくはフェニレン基である。またAにおけるC6−14芳香族炭化水素基の置換基は前述の通りであるが、より好ましくはハロゲン原子、C1−3アルキル基、水酸基又はC1−3アルコキシ基であり、さらに好ましくは塩素原子、水酸基、メチル基又はメトキシ基である。
AにおけるC1−12飽和炭化水素基は、好ましくはC1−6飽和炭化水素基であり、より好ましくはC1−3飽和炭化水素基である。
本発明の製造方法は、まず、原料である、カルボキシル基を有するアミノ化合物を、反応溶媒中、二硫化炭素(CS)と反応せしめ、次いで、ハロゲン単体と反応せしめられる。
本発明の製造法に用いる溶媒は、反応条件下において安定であり、かつ反応を妨げない反応に不活性である溶媒であれば特に制限されない。しかし、本発明の原料は、所謂両性化合物である、カルボキシル基を有するアミノ化合物であり、塩基性の反応条件下でカルボキシル基が塩を形成するため、これらの原料化合物が溶解する溶媒が好ましい。
かかる溶媒としては、水、有機溶媒、又は水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒の具体例としては、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタンなどが挙げられる。また、前記の水溶性有機溶媒と水との混合溶媒の具体例としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、i−プロパノール、アセトン及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種の水溶性有機溶媒と水との混合溶媒が挙げられる。好ましい溶媒は、水とテトラヒドロフランとの混合溶媒又はアセトニトリルである。溶媒の使用量は、カルボキシル基を有するアミノ化合物に対して、好ましくは1〜20体積倍、好ましくは6〜15体積倍であり、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒の場合は、水/水溶性有機溶媒の体積比率は、好ましくは2:1〜1:10であり、特には1:1〜1:2が好ましい。
なお、後記するハロゲン単体としてヨウ素を用いる場合、溶媒として、水、有機溶媒、又は水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いることが好ましい。また、ハロゲン単体として臭素、又は塩素を用いる場合は、溶媒として、有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド若しくはアセトニトリルが挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドである。
本発明の製造法に用いる二硫化炭素の使用量は、原料のカルボキシル基を有するアミノ化合物1モルに対して、原料1分子中のアミノ基の個数×1.0モル〜原料1分子中のアミノ基の個数×10.0モル、好ましくは、原料1分子中のアミノ基の個数×2.0モル〜原料1分子中のアミノ基の個数×4.0モルである。
本発明の製造法では、原料であるカルボキシル基を有するアミノ化合物と二硫化炭素とハロゲンとを同時に加えて反応させることが可能であるが、原料を二硫化酸素と反応させた後、ハロゲン単体を反応させることが好ましい。
本発明の製造法に用いるハロゲン単体の使用量は、原料のカルボキシル基を有するアミノ化合物1モルに対して、原料1分子中のアミノ基の個数×1.0モル〜原料1分子中のアミノ基の個数×2.0モル、好ましくは、原料1分子中のアミノ基の個数×1.0モル〜原料1分子中のアミノ基の個数×1.2モルである。
本発明における二硫化炭素との反応は、塩基の存在下で実施することが好ましい。
かかる塩基の例としては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン等の有機アミン類;水酸化ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。なかでも、好ましくは有機アミン類、より好ましくはトリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,トリ−n−プロピルアミン,トリ−n−ブチルアミンなどのトリアルキルアミン類、特に好ましくは、トリエチルアミンである。塩基の使用量は、原料のカルボキシル基を有するアミノ化合物1モルに対して、[(原料1分子中のカルボキシル基の数×1.0+原料1分子中のアミノ基の数×1.0)モル〜(原料1分子中のカルボキシル基の数×1.0+原料1分子中のアミノ基の数×5.0)]モル、好ましくは[(原料1分子中のカルボキシル基の数×1.0+原料1分子中のアミノ基の数×1.5)モル〜(原料1分子中のカルボキシル基の数×1.0+原料1分子中のアミノ基の数×2.5)]モルが適切である。
本発明の製造法における反応は、溶媒が凍結しない温度〜溶媒の沸点の範囲の温度で実施することができる。反応温度は、溶媒として水、又は水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いる場合、0〜40℃が好ましい。特に、カルボキシル基を有するアミノ化合物、二硫化炭素、及び塩基を反応させる場合は、温度は20〜30℃、その後ハロゲン単体と反応させる時は、温度は0〜10℃で実施することが望ましい。反応温度が上記範囲よりも低いと撹拌が困難となり、高いと副反応が進行する恐れが生じる。本発明の製造法において溶媒として有機溶媒を用いる場合、好ましい反応温度は、−10〜40℃の範囲であり、特に、カルボキシル基を有するアミノ化合物、二硫化炭素、及び塩基とを反応させる時は、温度は20〜30℃、その後ハロゲン単体と反応させる時は、温度は−10〜10℃で実施することが望ましい。
本発明において、原料のカルボキシル基を有するアミノ化合物を二硫化炭素と反応させ、次いで、ハロゲン単体を反応せしめる反応時間は、反応温度、原料の種類、及び使用量によって異なり、それぞれの条件に応じて適宜変わりうる。原料のカルボキシル基を有するアミノ化合物を二硫化炭素と反応させる好ましい反応時間は3〜72時間、好ましくは6〜44時間である。
ハロゲン単体を反応させる反応時間は、0.5〜5時間、好ましくは1.5〜2.5時間である。
本発明において、原料のカルボキシル基を有するアミノ化合物と二硫化炭素との反応、さらには、その後のハロゲン単体との反応、いずれの反応も空気の存在下で行うことができる。すなわち、反応雰囲気内を窒素置換するなどの必要がなく、反応を簡便に行なうことができる。
なお、上記では、本発明について、いずれも純粋な原料であるカルボキシル基を有するアミノ化合物を使用する場合について説明したが、該原料が、互変異性体、幾何異性体又は光学異性体などの異性体を含む場合には、本発明はそれらの異性体又は異性体の混合物を用いる製造方法を含むものである。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明の解釈はこれらに限定されるものではない。また実施例中、NMRは核磁気共鳴、HPLCは高速液体クロマトグラフィ−、LC−MSは液体クロマトグラフィー−質量分析法、ESはエレクトロスプレー、vは体積を意味する。またHPLC純度とは特に指定の無い限り面積百分率を意味する。
尚、各種測定の測定条件は以下のとおりである。
LC−MSの測定条件(条件1)
使用機器:Waters社製 alliance−ZQ LC−MS SYSTEM
使用カラム:SunFire C18((充填剤の平均粒子径:3.5μm)、2.1mmI.D.×20mm(カラム内径×カラム長さ)、以下同様である。)
カラム温度:40℃
溶媒組成:0分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 10/90(v/v)
3.0分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 85/15(v/v)
5.0分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 85/15(v/v)
5.5分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 95/5(v/v)
7.0分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 95/5(v/v)
流速:0.4mL/min
LC−MSの測定条件(条件2)
使用機器:Waters社製alliance−ZQ LC−MS SYSTEM
使用カラム:Xterra MS C18((3.5μm)、2.1mmI.D.×20mm)
カラム温度:40℃
溶媒組成:0分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 20/80(v/v)
0.5分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 20/80(v/v)
3.5分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 90/10(v/v)
7.0分 アセトニトリル/0.2体積%ギ酸水溶液 90/10(v/v)
流速:0.4mL/min
LC−MSの測定条件(条件3)
使用機器:Agilent社製 1100MSD−Trap
使用カラム:Atlantis dC18((5μm)、2.1mmI.D.×150mm)
カラム温度:40℃
溶媒組成:0分 アセトニトリル/0.1体積%ギ酸水溶液 10/90(v/v)
5.0分 アセトニトリル/0.1体積%ギ酸水溶液 10/90(v/v)
20.0分 アセトニトリル/0.1体積%ギ酸水溶液 90/10(v/v)
40.0分 アセトニトリル/0.1体積%ギ酸水溶液 90/10(v/v)
流速:0.2mL/min
HPLCの測定条件;
使用機器:島津製作所社製 SHIMADZU LC−10Aシリーズ
使用カラム:INERTSIL ODS 2((5μm)、4.6mmI.D.×250mm)
カラム温度:40℃
検出:UV 254nm
溶媒組成:0分 アセトニトリル/20mMリン酸水溶液 80/20(v/v)
40.0分 アセトニトリル/20mMリン酸水溶液 80/20(v/v)
流速:1.0mL/min
H−NMRスペクトルは、日本電子社製JNM−ECP300及びJNM−ECX300を用いて、300MHzで重クロロホルム(CDCl)中で測定した。
実施例1
4-イソチオシアナト安息香酸
4-アミノ安息香酸(0.50 g, 3.6 mmol)、テトラヒドロフラン(2.5 mL)、水(2.5 mL)、及びトリエチルアミン(1.3 mL, 9.1 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.66 mL, 11 mmol)を加え、室温にて24時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(1.0 g, 4.0 mmol)のテトラヒドロフラン(2.5 mL)溶液を5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(3.6 mL)と亜硫酸ナトリウム(91 mg, 0.72 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(15 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル(5 mL)とヘキサン(5 mL)を加えて、よくかき混ぜた後、不溶物をろ取して、無色固体の4-イソチオシアナト安息香酸(0.65 g、収率100%、HPLC純度92%、HPLC保持時間3.7 min)を得た。LC-MS ES- 178(保持時間4.0 min、条件1)。
比較例1
4-イソチオシアナト安息香酸
Collection of Czechoslovak Chem. Commun. 50, 2000(1985)に記載の製造法を、4-アミノ安息香酸(カルボキシル基を有するアミノ化合物)に適用してみたが、以下のように、収率、純度ともに低かった。
4-アミノ安息香酸(0.20 g, 1.5 mmol)、ジオキサン(5 mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5 mL)、及び二硫化炭素(0.37 mL, 6.1 mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、室温にて19時間かきまぜた後、減圧下で濃縮乾固した。得られた残渣を水(8.0 mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(1.5 mL)を加えて、室温にてかきまぜながら、ヨウ素(0.38g, 1.5 mmol)のエタノール(8.0 mL)溶液を8分間かけて滴下し、さらに室温にて12分間かきまぜた。その後、不溶物をろ過にて取り除いた。ろ液を減圧下濃縮して、エタノール及びジオキサンをできるだけ除去した後、1M塩酸(4.5 mL)を加え、析出した固体をろ取して、黄土色固体の4-イソチオシアナト安息香酸(0.20 g、収率78%)を得た。HPLC純度は62%であった。
実施例2
3-イソチオシアナト安息香酸
3-アミノ安息香酸(0.20 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて24時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル(4 mL)と水(2 mL)を加えて、有機層を減圧下で濃縮乾固して、クリーム色固体の3-イソチオシアナト安息香酸(0.25g、収率96%、HPLC純度95%、HPLC保持時間3.6 min)を得た。LC-MS ES- 178(保持時間4.0 min、条件1)。
実施例3
4-イソチオシアナト-2-クロロ安息香酸
4-アミノ-2-クロロ安息香酸(0.26 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて24.5時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に水(4 mL)と炭酸水素ナトリウム(0.14g, 1.7 mmol)を加えて、不溶物をろ別した。ろ液に1M塩酸(1.5 mL)と水(2.0 mL)を加えて析出した固体をろ取した。その固体に酢酸エチル(6 mL)、水(2.0 mL)、及び炭酸水素ナトリウム(25 mg, 1.7 mmol)を加えて、有機層を減圧下で濃縮乾固して、白色固体の4-イソチオシアナト-2-クロロ安息香酸(0.20g、収率62%、HPLC純度91%、HPLC保持時間3.9 min)を得た。LC-MS ES- 212, 214(保持時間4.2 min、条件1)。
実施例4
4-イソチオシアナト-3-メチル安息香酸
4-アミノ-3-メチル安息香酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて28時間かきまぜた。得られた反応混合物を、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、0℃にて5分間かけて滴下し、さらに0℃にて1.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル(6 mL)と水(1 mL)を加えて、有機層を1M塩酸(1 mL)で1回洗浄した後に減圧下で濃縮乾固して、クリーム色固体の4-イソチオシアナト-3-メチル安息香酸(0.30g、収率103%、HPLC純度88%、HPLC保持時間4.0 min)を得た。LC-MS ES- 192(保持時間4.3 min、条件1)。
実施例5
3-イソチオシアナト-4-メチル安息香酸
3-アミノ-4-メチル安息香酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて26時間かきまぜた。得られた反応混合物を、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、0℃にて2分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル(6 mL)と水(1 mL)を加えて、有機層を減圧下で濃縮乾固して、黄土色固体の3-イソチオシアナト-4-メチル安息香酸(0.26g、収率91%、HPLC純度95%、HPLC保持時間3.9 min)を得た。LC-MS ES- 192(保持時間4.3 min、条件1)。
実施例6
4-イソチオシアナト-2-ヒドロキシ安息香酸
4-アミノ-2-ヒドロキシ安息香酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて31時間かきまぜた。得られた反応混合物に、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を、0℃にて3分間かけて滴下し、さらに0℃にて2.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。得られた残渣に酢酸エチル(6 mL)、水(2 mL)、炭酸水素ナトリウム(13 mg, 0.15 mmol)を加え、有機層を水(2 mL)で2回洗浄したのち、減圧下で濃縮乾固した。得られた残渣にクロロホルム(1 mL)とヘキサン(3 mL)を加えてよくかきまぜた後、不溶物をろ過にて除去し、ろ液を減圧下で濃縮乾固して、茶色固体の4-イソチオシアナト-2-ヒドロキシ安息香酸(0.18g、収率64%、HPLC純度86%、HPLC保持時間4.6 min)を得た。LC-MS ES- 194(保持時間4.4 min、条件1)。
実施例7
5-イソチオシアナト-2-ヒドロキシ安息香酸
5-アミノ-2-ヒドロキシ安息香酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて17時間かきまぜた。得られた反応混合物を、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、0℃にて5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル(6 mL)と水(1 mL)を加えて、有機層を減圧下で濃縮乾固して、灰白色固体の5-イソチオシアナト-2-ヒドロキシ安息香酸(0.29g、収率100%、HPLC純度97%、HPLC保持時間4.3 min)を得た。LC-MS ES- 194(保持時間4.4 min、条件1)。
実施例8
3-イソチオシアナト-4-メトキシ安息香酸
3-アミノ-4-メトキシ安息香酸(0.25 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて6時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固して得られた、残渣に酢酸エチル(6 mL)、水(2 mL)、炭酸水素ナトリウム(6mg, 0.07 mmol)及び亜硫酸ナトリウム(9mg, 0.07 mmol)を加えた。有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固して、無色固体の3-イソチオシアナト-4-メトキシ安息香酸(0.29g、収率94%、HPLC純度99%、HPLC保持時間3.5 min)を得た。LC-MS ES- 208(保持時間21.6 min、条件3)。
実施例9
6-イソチオシアナト-2-ナフトエ酸
6-アミノ-2-ナフトエ酸(0.28 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて24時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。生じた不溶物をろ取し、減圧乾燥後、二硫化炭素(2.0 mL)を加えてよくかき混ぜた後、不溶物をろ取して、クリーム色固体の6-イソチオシアナト-2-ナフトエ酸(0.32g、収率96%、HPLC純度94%、HPLC保持時間3.7 min)を得た。LC-MS ES- 228(保持時間4.5 min、条件1)。
実施例10
3,5-ジイソチオシアナト安息香酸
3,5-ジアミノ安息香酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.84 mL, 6.0 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.54 mL, 9.1 mmol)を加え、室温にて31時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.82g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(2.0 mL)溶液を、5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(76 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。得られた残渣に酢酸エチル(6 mL)、水(3 mL)、及び炭酸水素ナトリウム(10 mg, 0.12 mmol)を加え、有機層を減圧下で濃縮乾固し、得られた残渣にクロロホルム(6 mL)を加えてよくかきまぜた後、不溶物をろ過にて除去した。ろ液を減圧下で濃縮乾固したのち、得られた残渣にクロロホルム(6 mL)とヘキサン(1 mL)を加えてよくかきまぜた後、不溶物をろ過にて除去した。ろ液を減圧下濃縮乾固して、無色固体の3,5-ジイソチオシアナト安息香酸(0.31g、収率86%、HPLC純度97%、HPLC保持時間5.3 min)を得た。LC-MS ES- 235(保持時間. 4.6 min、条件1)。
実施例11
5-イソチオシアナトイソフタル酸
5-アミノイソフタル酸(0.30 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて61時間かきまぜた。得られた反応混合物を、ヨウ素(0.41g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、0℃にて5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、減圧下で濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル(5 mL)を加えて、よくかきまぜた後、不溶物をろ別した。ろ液を減圧下で濃縮乾固して、クリーム色固体の5-イソチオシアナトイソフタル酸(0.33g、収率100%、HPLC純度88%、HPLC保持時間2.8 min)を得た。LC-MS ES- 222(保持時間3.7 min、条件1)。
実施例12
2-(4-イソチオシアナトフェニル)酢酸
2-(4-アミノフェニル)酢酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて24時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41 g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を8分間かけて滴下し、さらに0℃にて1.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3 mL)とテトラヒドロフラン(1 mL)の混合溶媒で1回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮乾固して得られた残渣に、水(8.0 mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0 mL)を加えてよくかきまぜた。不溶物をろ別し、ろ液に1M塩酸(3.0 mL)を加えて析出した固体をろ取し、無色固体の2-(4-イソチオシアナトフェニル)酢酸(0.22g、収率75%、HPLC純度95%、HPLC保持時間3.4 min)を得た。LC-MS ES- 192(保持時間20.5 min、条件3)。
実施例13
4-(4-イソチオシアナトフェニル)酪酸
4-(4-アミノフェニル)酪酸(0.27 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて24時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41 g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を5分間かけて滴下し、さらに0℃にて1.5時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3 mL)とテトラヒドロフラン(1 mL)の混合溶媒で1回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮乾固して得られた残渣に、水(8.0 mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0 mL)を加えてよくかきまぜた。その後、不溶物をろ別し、これに水(8.0 mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0 mL)を加えてよくかきまぜ、不溶物をろ別した。合わせたろ液に、1M塩酸(5.0 mL)を加えて析出した固体をろ取し、無色固体の4-(4-イソチオシアナトフェニル)酪酸(0.23g、収率69%、HPLC純度97%、HPLC保持時間3.9 min)を得た。LC-MS ES- 220(保持時間4.3 min、条件2)。
実施例14
4-(イソチオシアナトメチル)安息香酸
4-(アミノメチル)安息香酸(0.23 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて24時間かきまぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(0.41 g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液を4分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3 mL)で1回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮乾固して得られた残渣に、酢酸エチル(3 mL)を加えてよくかきまぜ、不溶物をろ別した。その後、ろ液を減圧下で濃縮乾固して、クリーム色固体の4-(イソチオシアナトメチル)安息香酸(0.32 g、収率109%、HPLC純度88%、HPLC保持時間3.1 min)を得た。LC-MS ES- 192(保持時間3.5 min、条件2)。
実施例15
trans-4-(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサンカルボン酸
trans-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸(0.24 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて44時間かきまぜた。得られた反応混合物を、ヨウ素(0.41 g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、0℃にて、5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、これを減圧下で濃縮乾固して得られた残渣に、ヘキサン(3 mL)と酢酸エチル(3 mL)の混合溶媒を加えてよくかきまぜ、不溶物をろ別した。その後、ろ液を減圧下で濃縮乾固して、黄土色固体のtrans-4-(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサンカルボン酸(0.30 g、収率101%、H−NMRスペクトルにおいて目立った副生物は確認できなかった。)を得た。LC-MS ES- 198(保持時間20.3 min、条件3)。
実施例16
6-イソチオシアナトヘキサン酸
6-アミノヘキサン酸(0.20 g, 1.5 mmol)、テトラヒドロフラン(1.0 mL)、水(1.0 mL)、及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.6 mmol)の混合物に二硫化炭素(0.26 mL, 4.4 mmol)を加え、室温にて44時間かきまぜた。得られた反応混合物を、ヨウ素(0.41 g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 mL)溶液に、0℃にて、5分間かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かきまぜた。その後、1M塩酸(1.5 mL)と亜硫酸ナトリウム(38 mg, 0.30 mmol)を加えてかきまぜた。次いで、酢酸エチル(6 mL)を加えて有機層を分離し、これを減圧下で濃縮乾固して得られた残渣に、ヘキサン(3 mL)と酢酸エチル(3 mL)の混合溶媒を加えてよくかきまぜ、不溶物をろ別した。その後、ろ液を減圧下で濃縮乾固して、オレンジオイルの6-イソチオシアナトヘキサン酸(0.26 g、収率98%、H−NMRスペクトルにおいて目立った副生物は確認できなかった。)を得た。LC-MS ES- 172(保持時間19.3 min、条件3)。
実施例17
4-イソチオシアナト安息香酸
4-アミノ安息香酸(0.50g, 3.6mmol)、アセトニトリル(7.7mL)、及びトリエチルアミン(1.3mL, 9.1mmol.)の混合物に二硫化炭素(0.66mL, 11mmol)を加え、室温にて16時間攪拌した。得られた反応混合物に、0℃にて、ヨウ素(1.2g, 4.8mmol)を加え、1.5時間かき混ぜた。その後、1M塩酸(9.0mL)と亜硫酸ナトリウム(0.23g, 1.8mmol)、水(5.0mL)、及び酢酸エチル(15mL)を加えて攪拌した。その後、固体をろ取し、酢酸エチル(10mL)で洗浄を行った。得られた結晶を減圧下の50℃で乾燥を行い、薄黄色固体の4-イソチオシアナト安息香酸の粗物(0.42g)を得た。
また、ろ洗液の有機層を分離し、水層を酢酸エチル(30mL)で抽出した。合わせた有機層を混合し、減圧下で濃縮乾固し、茶色固体の4-イソチオシアナト安息香酸の粗物(0.60g)を得た。
得られた4-イソチオシアナト安息香酸の粗物を混合し、1M 塩酸(3.6mL)、及び亜硫酸ナトリウム(0.092g, 0.73mmol)を加え、0.5時間攪拌した。その後、固体をろ取し、水(3.0mL)で2回洗浄を行った。得られた結晶を減圧下の50℃で乾燥し、クリーム色固体の4-イソチオシアナト安息香酸(0.61g, 得率93%、HPLC純度87%)を得た。
実施例18
4-イソチオシアナト安息香酸
4-アミノ安息香酸(0.50g, 3.6mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(6.3mL)、及びトリエチルアミン(1.3mL, 9.3mmol)の混合物に二硫化炭素(0.67mL, 11mmol)を加え、室温にて4時間かき混ぜた。得られた反応混合物に、0℃にて、臭素(0.20mL, 3.8mmol)を20分かけて滴下し、さらに0℃にて2時間かき混ぜた。その後、1M塩酸(3.6mL)、亜硫酸ナトリウム(0.092g, 0.72mmol)、及び水(5.0mL)を加えてかき混ぜた。その後、酢酸エチル(15mL)を加えて、固体をろ取し、酢酸エチル(1.0mL)で洗浄を行った。得られた結晶を減圧下の50℃で乾燥を行い、薄黄色固体の4-イソチオシアナト安息香酸(0.16g, 得率25%, HPLC純度94%, HPLC保持時間 3.7min)を得た。
また、ろ洗液の有機層を分離し、水層を酢酸エチル(30mL)で4回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮乾固し、茶色固体の4-イソチオシアナト安息香酸(0.53g, 得率81%, HPLC純度80%, HPLC保持時間 3.7min)を得た。
以下に、上記実施例1〜18にて合成した化合物の構造式を示す。
なお、構造式の下に記載の数字は実施例番号を表す。
Figure 0005445448
本発明の製造方法で得られるカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物は、有機材料や医農薬の分野における製品や合成中間体として産業上極めて有用な化合物である。

なお、2008年2月29日に出願された日本特許出願2008−049369号及び2008年10月31日に出願された日本特許出願2008−281184号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (17)

  1. 式(1)
    Figure 0005445448
    [式中m及びnは、それぞれ独立に1又は2の整数を表し、
    Aは、C6−14芳香族炭化水素基又はC1−12飽和炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基及びC1−12飽和炭化水素基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置換されていても良い。)を意味し、
    Bは、単結合、C6−14芳香族炭化水素基又はC1−12飽和炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基及びC1−12飽和炭化水素基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置き換えられていても良い。)を意味する。]
    で示されるカルボキシル基を有するアミノ化合物を、溶媒中、二硫化炭素(CS)、次いでハロゲン単体と反応させる、式(2)
    Figure 0005445448
    [式中、m、n、A及びBは、それぞれ式(1)における定義と同じである。]
    で示されるカルボキシル基を有するイソチオシアナト化合物の製造方法。

  2. AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)であり、
    Bが単結合又はC1−12飽和炭化水素基(該C1−12飽和炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置き換えられていても良い。)である請求項1に記載の製造方法。
  3. AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)であり、
    Bが単結合又はC1−6アルキル基である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)であり、
    Bが単結合である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. AがC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基若しくはC1−6アルコキシ基で置換されている。)である請求項1乃至4の何れか1項に記載の製造方法。
  6. AがC1−12飽和炭化水素基(該C1−12飽和炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されており、また、該C1−12飽和炭化水素基中のメチレン基は、酸素原子、C1−6アルキル基で置換された窒素原子又は保護された窒素原子で置き換えられていても良い。)であり、
    Bが単結合又はC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、水酸基、保護された水酸基、C1−6アルコキシ基、ジC1−6アルキルアミノ基、保護されたアミノ基、保護されたモノC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニル基若しくはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されている。)である請求項1に記載の製造方法。
  7. AがC1−12飽和炭化水素基であり、Bが単結合又はC6−14芳香族炭化水素基(該C6−14芳香族炭化水素基は無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基又はC1−6アルコキシ基で置換されている。)である請求項6に記載の製造方法。
  8. AがC1−12飽和炭化水素基であり、Bが単結合又はC6−14芳香族炭化水素基である請求項7に記載の製造方法。
  9. AがC1−12飽和炭化水素基であり、Bが単結合である請求項8に記載の製造方法。
  10. AがC1−6飽和炭化水素基であり、Bがフェニル基である請求項8に記載の製造方法。
  11. mが1である請求項1乃至10の何れか1項に記載の製造方法。
  12. nが1である請求項1乃至11の何れか1項に記載の製造方法。
  13. mが2である請求項1乃至10及び12の何れか1項に記載の製造方法。
  14. nが2である請求項1乃至11及び13の何れか1項に記載の製造方法。
  15. カルボキシル基を有するアミノ化合物と二硫化炭素との反応を塩基の存在下で反応させる請求項1乃至14の何れか1項に記載の製造方法。
  16. 塩基が、有機アミン又は無機塩基である請求項15に記載の製造方法。
  17. ハロゲン単体がヨウ素である請求項1乃至15の何れか1項に記載の製造方法。
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