JP5444842B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式によりトナー像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ機又はこれらのうち2以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置に関し、特に現像ローラを駆動する現像モータの制御に関する。
トナー像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ機又はこれらのうち2以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置では、通常、露光プロセスにて感光体のような像担持体上に静電潜像を形成し、現像プロセスにて静電潜像を現像して可視トナー像を形成し、転写プロセスにて可視トナー像を記録紙等の記録媒体に転写し、或いは一旦中間転写ベルト等の中間転写体に1次転写し中間転写体から記録媒体に2次転写し、定着プロセスにてこのように記録媒体に転写されたトナー像を記録媒体(以下、記録紙と記載する)に定着させることができる。
現像プロセスにおいては、例えば静電潜像担持体であるドラム型感光体と現像剤担持体である現像ローラをある一定の間隔を維持して担持し、現像ローラとドラム型感光体との間に電界を形成して、現像ローラ上の現像剤であるトナーをドラム型感光体上の静電潜像に飛翔させて顕像化してトナー像を形成するという、いわゆる非接触方式の現像が行なわれることがある。このような画像形成装置においては、例えば、現像ローラ、現像剤であるトナーを現像ローラに供給するトナー供給ローラ、トナーを現像ローラ上に均一に薄層塗布する薄層形成ブレード、トナーシール部材、除電機構、トナー貯蔵部、トナーを攪拌する攪拌羽根等により現像装置が形成される。その現像装置をカートリッジ化(トナーカートリッジ)するとともに画像形成装置に簡易に着脱することも実用化されている。
また、定着プロセスにおいては、記録紙上に形成された未定着トナー像を定着して永久画像にする必要があり、その定着法として加熱定着法が広く用いられている。加熱定着法においては、一般的に、記録紙上の未定着トナー像が接する側の加熱ローラと、その加熱ローラとの間に記録紙を挟んで搬送する加圧ローラとを備える定着装置が用いられる。このような定着装置において、定着サーミスタを加熱ローラの近傍又は加熱ローラに備えてその定着サーミスタにより検出される温度を所定の温度に制御(フィードバック制御やオンオフ制御)することにより、それらのローラの間を通過した記録紙上に定着トナー像が形成される。このようにしてトナー像が形成された記録紙は、画像形成装置の排出トレイ等に排出される。
このような画像形成装置において、画像形成装置が一定の時間以上停止されていた後に作動される場合には、現像剤の帯電量が著しく低下している等の不具合が発生している場合がある。特開平8−62984号公報(特許文献1)は、このような場合において、ウォーミングアップ処理として、トナーの攪拌部材を作動させる画像形成装置を開示する。また、特開2000−47487号公報(特許文献2)は、このようなウォーミングアップ処理を適切に行なうようにしても、ウォーミングアップ時間が徒に長くならない画像形成装置を開示する。
特許文献1に開示された画像形成装置は、画像形成装置本体と、潜像が形成された像担持体に対して撹拌部材により帯電させた現像剤を供給する現像手段と、この現像手段からの現像剤で現像された像担持体上の像が転写される画像形成媒体に対する像の定着を行なう定着手段と、この定着手段の温度検知を行なう温度検知手段と、この温度検知手段による検知温度が所定温度以下の状態で画像形成装置本体の電源が投入されたとき所定時間現像手段の撹拌部材を通常より高速で駆動する撹拌部材駆動手段とを有することを特徴とする。
特許文献1に開示された画像形成装置によると、定着手段の温度が低下した状態で電源が投入された場合に、撹拌部材の高速駆動で速かに現像剤の帯電量が所定値以上に増加することになり、所定時間経過後の画像形成動作を何等支障なく実行できる。
特許文献2に開示された画像形成装置は、像担持体表面に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、転写材上に転写されたトナー像を加熱して定着させる定着手段と、現像手段の動作を制御する制御手段とを備えた画像形成装置であって、現像手段は、トナーを収納する現像容器と、現像容器内のトナーを攪拌し搬送するトナー搬送部材と、トナー搬送部材によって搬送されたトナーを表面に担持して現像位置に搬送し、像担持体上の静電潜像に付着させてトナー像として現像する現像部材と、現像部材表面に担持されるトナーに電荷を付与し、トナーの層厚を規制する規制部材とを有し、定着手段は、トナー像を加熱して転写材上に定着させる定着部材と、定着部材の温度を検知する温度検知手段とを有し、制御手段は、画像形成装置本体の電源投入後又はリセット後に、トナー搬送部材を空回転させるとともに、その空回転時間を温度検知手段の出力値に応じて変化させることを特徴とする。
特許文献2に開示された画像形成装置によると、定着部材の温度を検知する温度検知手段の出力値に応じて、画像形成装置本体のイニシャルチェック中に、画像濃度安定化の目的で行っている現像手段のトナー搬送部材や現像部材のイニシャル空回転のイニシャル空回転時間を変化させることにより、画像形成装置本体の立ち上げ時間の短縮化を図ることができるとともに、現像部材の過剰なイニシャル空回転による現像手段のトナーの過剰なチャージアップを抑制することができる。
特開平8−62984号公報 特開2000−47487号公報
上述した特許文献1又は特許文献2に開示された画像形成装置は、定着手段又は定着部材の温度を検出して、その温度に基づいて、現像手段の攪拌部材を通常より高速で作動させたり、トナー搬送部材を空回転させる時間を変化させたりするものである。このような場合に、攪拌部材又はトナー搬送部材を回転させるモータの温度が高くなっていると、攪拌部材又はトナー搬送部材を正常に作動させることができない。
しかしながら、上述した特許文献1又は特許文献2に開示された画像形成装置においては、攪拌部材又はトナー搬送部材を作動させるためのモータの温度について記載されていない。
ところで、トナーカートリッジの小型化及び低コスト化に伴い、トナーカートリッジ内の攪拌羽根を削除したり、トナー貯蔵部を簡易な隔壁のみで形成したり(トナーを蓄えておくホッパーと現像ローラに供給するトナーを貯蔵するバッファとに分割しないで形成したり)する場合がある。このような場合、トナーが凝集しやすくなり現像ローラの駆動負荷が大きくなる傾向がある。現像ローラの駆動負荷が大きいと現像モータの駆動負荷が大きくなる。このような場合、現像モータの駆動電流を上昇させることにより、現像ローラの駆動負荷が大きくなっても正常に現像モータを作動させて、現像ローラを正常に回転させることが行なわれる。しかし、このように駆動電流を上昇させると、モータ温度が上昇して、モータ内部において絶縁不良等の問題が発生する場合がある。このため、現像モータの温度上昇を抑制する必要がある。
現像モータの温度上昇を抑制するために、現像モータ自体にサーミスタを設けることは、新たにサーミスタが必要になるためコストアップになる。その一方、上述した特許文献1及び特許文献2を参酌して、定着手段又は定着部材の温度に基づいて、現像モータを制御することも考えられる。しかしながら、このようにした場合には、現像モータの温度を直接的に検出しているわけではないので、現像モータの温度上昇を適正に抑制することが困難になる場合があると考えられる。
そこで本発明は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着できる画像形成装置であって、現像装置に含まれる現像ローラを駆動する現像モータの温度を直接検出することなく、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように画像形成処理を適切に制御することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため本発明は次の二つのタイプの画像形成装置を提供する。
(1)第1タイプの画像形成装置
静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着でき、
前記現像装置は、現像ローラ及び現像ローラを駆動する現像モータを含んでいる画像形成装置であって、
画像形成装置動作状態か待機状態かを示す動作モードに対応して設定された現像モータの温度に対する現像モータの変動温度の変化を示すテーブルを記憶する記憶部と、
画像形成装置の動作モードを取得し、取得した前記動作モードに対応した前記テーブルを選択して参照し、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を推定する現像モータ温度算出部と、
算出された現像モータの温度に基づいて、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように、画像形成装置制御を行う現像モータ温度低下処理部とを含む画像形成装置である。
(2)第2タイプの画像形成装置
静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着でき、
前記現像装置は、現像ローラ及び現像ローラを駆動する現像モータを含んでいる画像形成装置であって、
画像形成装置の動作状態に対応して、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を推定する現像モータ温度算出部と、
算出された現像モータの温度に基づいて、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように、画像形成装置制御を行う現像モータ温度低下処理部と、
トナー画像形成を安定的に行わせるための画像安定化処理部と、
該画像安定化処理部による画像安定化処理の中断を防止する中断防止処理部と、を含み、
前記中断防止処理部は、画像安定化処理部による画像安定化処理開始に先立って前記現像モータ温度が予め定めた画像安定化処理開始制限温度以上か否かを判断し、該制限温度以上であれば画像安定化処理を禁止し、該制限温度より低ければ画像安定化処理を許可する画像形成装置である。
このような構成を備えた画像形成装置においては、その画像形成装置の動作状態(換言すれば動作モード)により現像モータの温度を推定できる。すなわち、動作状態(動作モード)により、定着ヒータに通電していたり、記録媒体搬送ローラを駆動するモータに通電していたり、現像モータに通電していたりする。これらの動作モードに基づいて、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を求めて該一定時間間隔ごとの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を直接検出しなくても(現像モータに温度センサを設けることなく)、現像モータの温度を推定できる。このように推定された現像モータの温度が高くなってくると、例えばこの画像形成装置を間欠動作させて現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないようにできる。その結果、現像装置に含まれる現像ローラを駆動する現像モータの温度を直接検出することなく、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように画像形成装置を、さらに言えば画像形成装置による画像形成処理を適切に制御することができる。
いずれのタイプの画像形成装置においても、前記定着装置は、該定着装置の温度を検出する定着装置温度検出部を有することができる。定着装置温度は、定着装置の定着ローラ(換言すれば加熱ローラ)の温度であっても、加熱ローラ近傍の温度であってもよく、要するに、定着装置温度とは、定着ローラ(加熱ローラ)の温度を所定の温度(代表的にはトナー像を記録媒体に定着できる定着温度)に制御(フィードバック制御やオンオフ制御)するために従来でも定着装置に設けられている温度検出部により検出される温度を意味する。
また、第2タイプの画像形成装置においても、第1タイプの画像形成装置のように、画像形成装置が動作状態か待機状態かを示す動作モードに対応して設定された、現像モータの温度に対する現像モータの変動温度の変化を示すテーブルを記憶する記憶部を有することができる。この場合には、前記現像モータ温度算出部は、画像形成装置の動作モードを取得し、取得した前記動作モードに対応した前記テーブルを選択して参照し、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を推定することができる。
いずれのタイプの画像形成装置においても、画像形成装置の環境温度を検出する環境温度検出部さらに含むように構成して、前記現像モータ温度算出部は、算出された前記モータ変動温度と前記環境温度検出部により検出された環境温度とに基づいて、現像モータの温度を算出するように構成できる。
例えば、この画像形成装置の動作状態が異なると、定着ヒータへの通電の有無、記録媒体搬送ローラを駆動するモータへの通電の有無、現像モータへの通電の有無等により、現像モータの温度変化が異なる。このような動作状態に応じて設定された温度変化テーブルを用いて、モータ変動温度を算出する。このモータ変動温度に、この画像形成装置の環境温度(例えば転写ローラ近傍の温度等)を加算することにより、現像モータの温度を算出することができる。
また、いずれのタイプの画像形成装置の場合でも、
定着装置温度検出部により検出された定着装置温度に基づいて、画像形成装置の電源がオフされてからオンされるまでの時間である電源オフ時間を算出する電源オフ時間算出部と、
該電源オフ時間算出部により算出される電源オフ時間に基づいて、前記の算出された現像モータの温度を補正する現像モータ温度補正部とをさらに含むように構成できる。
電源がオフにされると、現像モータ温度が低下する。しかしながら、電源がオフにされると、現像モータ温度を推定することができなくなる。このような場合であっても、定着装置の温度に基づいて電源オフ時間を算出して、この電源オフ時間に対応する温度だけ現像モータ温度が低下したものとして現像モータの温度を補正することにより、現像モータの温度を算出できる。この算出のための現像モータ温度補正部を設けることができる。
ここで、画像形成装置は、電源がオフされている間における定着装置温度の変化を示す定着装置温度変化テーブル及び電源がオフされている間における現像モータの温度の変化を示す現像モータ温度変化テーブルを記憶する記憶部をさらに含むように構成して、
電源オフ時間算出部は、定着装置温度検出部により検出された電源オフ時の定着装置温度及び電源オン時の定着装置温度と、定着装置温度変化テーブルとに基づいて、電源オフ時間を算出し、
現像モータ温度補正部は、電源オフ時間と、現像モータ温度変化テーブルとに基づいて、現像モータの温度を補正するように構成できる。
定着装置温度変化テーブルを用いると、定着装置温度の差(電源オフ時の定着装置温度から電源オン時の定着装置温度を減算)がどの程度の長さの時間で実現されるのかを算出できるので、これに基づいて電源オフ時間を算出することができる。現像モータ温度変化テーブルを用いると、電源オフ時間の長さにより現像モータの温度がどの程度低下するのかを算出できるので、これに基づいて現像モータの温度を補正することができる。このように補正することにより、現像モータの温度を算出できる
なお、現像モータ温度低下処理部は、例えば、算出された現像モータの温度が予め定められた第1の温度になると、第1の温度よりも低い第2の温度に低下するまで、画像形成処理を間欠的に動作させるように、画像形成装置を制御するように構成できる。
現像モータの温度が予め定められた第1の温度になると、画像形成処理を間欠的に動作させて現像モータを駆動させないようにして、現像モータの温度を下げる。このような間欠動作処理を、現像モータの温度が第1の温度よりも低い第2の温度に低下するまで、継続して行なう。これにより、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇することを抑制できる。
さらに、例えば、画像形成装置は、
書き込み回数が制限される不揮発性メモリと、
現像モータの温度が予め定められた値以上に変化した場合に、現像モータの温度及び定着装置温度の少なくともいずれかを、不揮発性メモリに書き込む処理部とをさらに含むように構成できる。
電源オフへ対応するため、電源を供給しなくても記憶を保持する不揮発性メモリに、現像モータの温度及び定着装置温度の少なくともいずれかを書き込んで記憶させる。この場合において、変化の少ない現像モータの温度が大きく変化した(予め定められた値以上に変化した)ときのみ不揮発性メモリに書き込むようにする。これにより、不揮発性メモリへの書き込み回数を大幅に減少させることができるので、不揮発性メモリの書き込み回数制限が問題とならない。
本発明に係る画像形成装置、トナー画像形成を安定的に行わせるための画像安定化処理を予め定めたタイミングで実施できるように、画像安定化処理部をさらに含んでいる。また、適正な画像安定化処理を行えるように、画像安定化処理部による画像安定化処理の中断を防止する中断防止処理部をさらに含んでいる
ここで「中断防止処理部」とは、画像安定化処理部による画像安定化処理開始に先立って前記現像モータ温度が予め定めた画像安定化処理開始制限温度以上か否かを判断し、該制限温度以上であれば、画像安定化処理を禁止し、該温度より低ければ画像安定化処理を許可するものである。
この場合、画像形成装置は前記画像安定化処理開始制限温度を記憶させておく処理開始制限温度記憶部をさらに備えることができる。
また、画像安定化処理開始制限温度としては、前記現像モータ温度が該制限温度であるときに前記画像安定化処理部により1種類又は2種類以上の画像安定化のための処理のうちから選択された処理が開始されたとすると、該処理に要する、通常予め分かっている処理時間の経過後には該現像モータ温度が前記予め定められた温度以上に上昇してしまい、現像モータ温度を低下させるために画像形成処理が制御される(例えば連続プリントを間欠プリントに切り換える制御がなされる)という温度を例示できる。この場合、かかる画像安定化処理開始制限温度より低い温度で画像安定化処理を開始すれば、処理が終了するまでは(画像安定化処理に要する、通常予め分かっている処理時間が経過するまでは)現像モータ温度が前記予め定められた温度以上に到達することがない。
上記「画像安定化処理」としては、
(1) 現像ローラに現像AC電圧を印加する場合において画像不良を発生させないための適正なAC電圧の設定する安定化処理
(2) 適正トナー付着量(適正画像濃度)を得るための現像バイアスを設定する安定化処理(3) 細い線でも適正に再現できるように画像露光装置による露光の調整を行う安定化処理(4) ガンマ補正処理を行う安定化処理
等のうちから選ばれた1又は2以上の安定化処理と、
(5) 現像ローラのならし回転処理(現像ローラエージング処理)とを例示できる。
現像ローラのならし回転は、現像装置が使用されずに長時間放置されると現像ローラとそれに臨んでいる現像剤供給ローラとのニップ部において変形が生じ、その変形があるままにそれらローラを使用して現像を行うと現像ムラ等が発生するので、その変形が回復するのを待つための現像装置の回転処理である。
このように、画像安定化処理部による画像安定化処理開始に先立って前記現像モータ温度が予め定めた画像安定化処理開始制限温度以上か否かを判断し、該制限温度以上であれば、画像安定化処理を禁止し、該温度より低ければ画像安定化処理を許可することで、画像安定化処理を適正に行うことができる。
例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーを用いるカラー画像形成装置において、安定化処理が現像モータ温度の上昇により中断されると、各色についての安定化処理を同一環境(温度・湿度)で行えない事態が発生することがあり、そうなると、現像や1次転写が環境により変化することから、適正な安定化処理が行えなくなるところ、安定化処理の中断を防止する中断防止処理部を採用することで、各色についての安定化処理を同じ環境で行うことができ、環境変動に左右されない適正な安定化処理を行える。
現像ローラのならし回転開始に際しても、ならし回転開始に先立って前記現像モータ温度が予め定めた画像安定化処理開始制限温度以上か否かを判断し、該制限温度以上であれば、ならし回転を禁止し、該温度より低ければならし回転を許可することで、比較的短時間で終了するならし回転を円滑に簡単に終了させてしまうことができる。
以上説明したように本発明によると、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着できる画像形成装置であって、現像装置に含まれる現像ローラを駆動する現像モータの温度を直接検出することなく、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように画像形成処理を適切に制御することができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成の概要を示す斜視図である。 図1に示す画像形成装置の構成の概要を示す図である。 図1に示す画像形成装置の現像ラックを示す断面図である。 図1に示す画像形成装置の現像装置(トナーカートリッジ)を示す断面図である。 図1に示す画像形成装置の制御ブロック図である。 図6(A)は図5に示すテーブル記憶部に記憶される現像モータ温度変動テーブル(その1)を示す図であり、図6(B)は図6(A)に記した動作モードでの現像モータ変動温度の時間的変化を示す図であって図6(A)のテーブル作成の基になった図である。 図7(A)は図5に示すテーブル記憶部に記憶される現像モータ温度変動テーブル(その2)を示す図であり、図7(B)は図7(A)に記した動作モードでの現像モータ変動温度の時間的変化を示す図であって図7(A)のテーブル作成の基になった図である。 図8(A)は図5に示すテーブル記憶部に記憶される現像モータ温度変動テーブル(その3)を示す図であり、図8(B)は図8(A)に記した動作モードでの現像モータ変動温度の時間的変化を示す図であって図8(A)のテーブル作成の基になった図である。 図5に示すテーブル記憶部に記憶される定着サーミスタ温度下降テーブルを示す図である。 定着サーミスタ温度の時間変化を示す図である。 図5に示すテーブル記憶部に記憶される現像モータ温度下降テーブルを示す図である。 現像モータ温度の時間変化を示す図である。 図5に示す制御部で実行されるメインプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す現像モータ変動温度算出処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す電源オフ時間推定処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す現像モータ変動温度補正処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す現像モータ推定温度算出処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す現像モータ推定温度記憶処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す現像モータ温度低下処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す画像安定化処理中断防止処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図13に示す現像ローラエージング中断防止処理プログラム(サブルーチンプログラム)の制御構造を示すフローチャートである。 図19に示す現像モータ温度低下処理プログラムが実行される場合の現像モータ温度の時間変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
〔画像形成装置の全体構成〕
以下に、本実施の形態に係る画像形成装置の1例10について説明する。図1は画像形成装置10の斜視図である。なお、本実施の形態に係る画像形成装置は、このような画像形成装置10に限定されるものではなく、現像ローラを駆動する現像モータ(この現像モータには温度検出センサが設けられていない)の温度を推定して、現像モータの温度が高温になり過ぎないように画像形成装置が制御されるものであれば構わない。
この画像形成装置10は、画像読取装置12と画像形成部14とを分離して、画像形成装置10の上部に画像読取装置12を配置して、画像読取装置12と画像形成部14との間の画像形成装置10の筺体内の空間に記録紙を排出する排出トレイTを形成している、いわゆる胴内排紙型の画像形成装置である。この画像形成装置10は、原稿自動搬送装置11と、画像読取装置12と、操作パネルPAと、排出トレイTと、手差しトレイ13(図1は閉じられた状態)と、画像形成部14とを含む。
この画像形成装置10は、画像形成装置10の上部(原稿自動搬送装置11と画像読取装置12と操作パネルPAと排出トレイTとであって、これらをまとめてカバーと記載する場合がある)が、画像形成装置10の奥側の左右の支点を回動中心として斜め上方に大きく開く。例えば、記録紙が詰まった場合に、画像形成装置10の上部を斜めに開いて(カバーを開けて)、詰まった記録紙を取出すことができる。
原稿自動搬送装置11は画像読取装置12に対して開閉可能で、画像読取装置12の原稿載置台であるガラス板上に配置される原稿を覆うカバーを兼ねている。操作パネルPAには、複写画像形成やファクシミリ送信等の指示を行なうスタートキーSW、画像形成枚数等を設定するテンキー等のキー群K等のほか、液晶表示部Dも搭載されている。液晶表示部Dは、ユーザによるキー操作を反映表示したり、ユーザへの指示メニューを表示したり、画像形成を行なう画像形成部14(詳しくは後述する)等からの情報を表示したりする。なお、この操作パネルには電源ボタンも備えられている。
画像読取装置12は、原稿台ガラス上に静止配置される原稿の画像を光学的に読み取ることができるほか、原稿自動搬送装置11にてその原稿載置トレイ11Aから搬送され、原稿排出トレイ11Bへ排出され、その途中で画像読取装置12の原稿流し撮り用ガラス板に沿って移動する原稿の画像を光学的に読み取ることもできる。
画像読取装置12で読み取られた画像のデータは画像形成を行なう画像形成部14へ送られ、そこでの画像形成に供されるか、或いはファクシミリ送信に供される。図示省略のコンピュータ等から送信されてくる画像データは、画像形成部14へ送られ、そこでの画像形成に供される。
画像形成部14は、電子写真方式により記録紙上にトナー像を形成するものである。なお、以下の説明では記録媒体は記録紙として、図1に示す本実施の形態に係る画像形成装置はフルカラー複写が可能な複合機として説明する。図1に示す画像形成装置は、記録紙の両面に画像を形成することが可能であっても構わない。本発明は、これ以外にもタンデム型のフルカラー画像形成装置であっても、モノクロ画像形成装置であっても構わない。
図2は、画像形成装置10の内部の構成を示している。図2の画像形成装置10は、所謂4サイクル型のカラー画像形成装置である。この図2を用いて記録紙に画像を形成する機構(画像形成部14)について説明する。
画像形成装置10は、ドラム型感光体1(以下感光体1)を備えており、その周囲に帯電器2、現像ユニット4、中間転写ベルト6及びクリーニング装置5がこの順序で配置されている。帯電器2と現像ユニット4の間から感光体1へ画像露光を行なう画像露光装置3が設けられており、その下方に、手差しトレイ13にセットされた記録紙を画像形成部に供給する記録紙供給部9が設けられている。なお、記録紙は、手差しトレイ13にセットされて記録紙供給部9を経て画像形成部14へ供給されるものに限定されず、画像形成装置10に設けられる給紙ユニットから画像形成部14へ供給されるものであっても構わない。
感光体1は感光体駆動モータ(図示省略)により図中時計方向に回転駆動される。帯電器2には出力可変の帯電用電源(図示省略)から所定のタイミングで感光体帯電電圧が印加される。
現像ユニット4は、現像ラック40にブラック現像装置4K、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4M及びイエロー現像装置4Yを搭載したものである。現像ラック40はステッピングモータを含む図示省略の駆動部により図中反時計方向まわりに回転駆動可能である。現像装置は90度の等中心角度間隔で、ラック回転方向に、イエロー現像装置4Y、ブラック現像装置4K、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4Mの順序で現像ラック40に搭載されている。
ブラック現像装置4KはブラックトナーカートリッジKCの態様に形成されており、同様に、シアン現像装置4CはシアントナーカートリッジCCの態様に、マゼンタ現像装置4MはマゼンタトナーカートリッジMCの態様に、イエロー現像装置4YはイエロートナーカートリッジYCの形態に形成されていて、それぞれ現像ラック40に交換可能に搭載されている。各現像装置には感光体1上の静電潜像を現像するための現像ローラ(トナー担持体ローラ)41が搭載されている。各現像ローラ41は、例えば表層部が弾性を有するものである。
各現像装置は、現像ローラ41のほか、現像ローラ41ヘトナーを供給するトナー供給ローラ、トナー供給ローラから供給されるトナーの現像ローラ41上での層厚を規制するトナー規制ブレード等も含んでいる。各現像装置は負帯電性トナーを用いて感光体1上の静電潜像を反転現像できる。
各現像装置は現像ラック40を回動させることで感光体1上の静電潜像を現像ローラ41で現像する現像位置に配置することができる。現像位置に配置された現像ローラ41は感光体1表面に臨み、出力可変の現像バイアス電源(図示省略)から現像バイアス印加が可能となる。また、現像位置に配置された現像ローラ41は現像モータにより図中反時計方向に回転駆動可能となる。さらに、図示省略の電源から、トナー供給ローラヘトナー供給バイアスを印加できるようになり、トナー規制ブレードに規制バイアスを印加できるようになる。現像装置の詳細については後述する。
中間転写ベルト6は駆動ローラ61、これに対向する従動対向ローラ62、感光体1に対向配置された1次転写ローラ63、1次転写ローラ63と共同して中間転写ベルト6を感光体1に当接させるローラ64からなるローラ群に巻き掛けられている。
1次転写ローラ63には図示省略の1次転写電源から1次転写電圧を印加できる。駆動ローラ61を図示省略の転写ベルト駆動モータにより図中反時計方向まわりに回転駆動することで中間転写ベルト6を反時計方向回りに回転させることができる。
中間転写ベルト6の駆動ローラ61に巻き掛けられた部分に対して2次転写ローラ7が配置されている。2次転写ローラ7は所定のタイミングで中間転写ベルト6に対し接離される。2次転写ローラ7には図示省略の2次転写電源から2次転写電圧を印加できる。
中間転写ベルト6の従動対向ローラ62に巻き掛けられた部分に対して2次転写残トナー等を除去清掃するクリーニング装置65が配置されている。このクリーニング装置65には、例えば中間転写ベルト6の2次転写残トナー等を除去するクリーニングブレードが設けられている。
2次転写ローラ7の上方には定着装置8が、さらにその下流側には記録紙排出ローラ対R2及び排出トレイTが順次設けられている。定着装置8は、記録紙S上の未定着トナー像が接する側の加熱ローラ81と、その加熱ローラ81との間に記録紙を挟んで搬送する加圧ローラ82とを備える。2次転写ローラ7の下方には記録紙供給部9から供給された記録紙を所定のタイミングで2次転写ローラ7へ搬送する給紙ローラ対R1が配置されている。
以上説明した画像形成装置10によると、図1及び図2では図示省略の制御部の指示のもとに4K、4C、4M及び4Yの現像装置のうち1又は2以上を用いて記録紙S上にトナー像を形成することができる。4つの現像装置を用いてフルカラー画像を形成する例を以下に説明する。
先ず、図示省略のラック駆動部により現像ラック40を回動させてイエロー現像装置4Yをその現像ローラ41が感光体1に臨む現像位置に配置するとともに、感光体1を図中時計方向に回転させ、中間転写ベルト6も回転させる。この段階では2次転写ローラ7は中間転写ベルト6から離隔させておく。
回転する感光体1の表面を帯電用電源から帯電用電圧が印加された帯電器2で一様に所定電位に帯電させ、その帯電域に画像露光装置3から画像露光を施してイエロー静電潜像を形成し、該潜像を現像装置4Yで現像してイエロートナー像を形成する。このイエロートナー像を1次転写電圧が印加された1次転写ローラ63により中間転写ベルト6上に1次転写する。
さらに、イエロートナー像の形成の場合と同様にして、マゼンタ現像装置4Mを現像位置に配置して感光体1上にマゼンタトナー像を形成し、これを中間転写ベルト6上に転写し、次いでシアン現像装置4Cを現像位置に配置して感光体1上にシアントナー像を形成し、これを中間転写ベルト6上に転写し、次いでブラック現像装置4Kを現像位置に配置して感光体1上にブラックトナー像を形成し、これを中間転写ベルト6上に転写する。各色トナー像の感光体1への形成及び中間転写ベルト6への1次転写はこれらトナー像が重ねて中間転写ベルト6上に転写されるタイミングで行なう。
一方、記録紙を記録紙供給部9から給紙ローラ対R1により引き出して供給し、記録紙先端が給紙ローラ対R1の出口側にある図示省略のタイミングセンサに検出されると、給紙ローラ対R1を停止させ、記録紙をそこで待機させておく。
そして、中間転写ベルト6上の多重トナー像が中間転写ベルト6の回転により2次転写ローラ7へ到達するに先立って2次転写ローラ7を中間転写ベルト6へ接触させ、多重トナー像が2次転写領域に到達するタイミングで記録紙も給紙ローラ対R1で2次転写領域へ送り込む。
かくして記録紙に多重トナー像が2次転写される。多重トナー像が転写された記録紙は定着装置8でそのトナー像が定着され、記録紙排出ローラ対R2にて排出トレイTに排出される。かくしてフルカラー画像が形成された記録紙を得ることができる。
感光体1上の1次転写残トナー等はクリーニング装置5により除去清掃され、中間転写ベルト6上の2次転写残トナー等はクリーニング装置65により除去清掃される。
以下に、画像形成装置10の特徴的な制御の対象である、現像ローラ41を駆動する現像モータを含む現像ユニットについて説明する。
〔現像ラック及び現像ローラの駆動〕
図3は、画像形成装置10の現像ラック40の近傍を模式的に示した断面図である。上述したように、現像ラック40にブラック現像装置4K、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4M及びイエロー現像装置4Yが搭載されて現像ユニット4を形成している。
図3に示すように、現像ラック40は、現像ラックドッキングギヤ40Aを介して現像ラックモータ40Bにより図中反時計方向に回転駆動される。現像ラックモータ40Bは、例えば2相励磁のステッピングモータ等であって、制御部から出力されるパルスにより回転方向及び回転速度が制御される。現像ラック40は、ラック初期位置へ復帰する場合又は上述したようなフルカラー画像形成時に次の現像装置を現像位置に移動させる場合に、現像ラックモータ40Bにより回転される。
また、現像ローラ41は、現像モータドッキングギヤ41Aを介して現像モータ41Bにより図中反時計方向に回転駆動される。現像モータ41Bは、例えば2相励磁のステッピングモータ等であって、制御部から出力されるパルスにより回転方向及び回転速度が制御される。
現像ラック40が回転して、現像ローラ41が現像位置へ到来したり、該位置を通過するとき、現像モータドッキングギヤ41Aと現像ローラ41の駆動ギヤとが噛み合う。このとき、現像モータ41Bが回転していないと、現像モータドッキングギヤ41Aの歯飛び等が発生して、現像ラック40の回転負荷が大きくなり正常に回転できなくなる。このことを抑制するために、現像ラック40を回転させているときには現像ラック40の回転に同期させて、現像モータ41Bを回転させている。なお、このような同期回転以外において、上述したように、現像モータ41Bは感光体1上にトナー像を形成するために回転される。
このように現像モータ41Bを駆動すると(駆動電流を通電させると)、現像モータ41Bの温度が上昇する。現像モータ41Bの温度が上昇すると、駆動電流が流れる現像モータ41B内の巻線温度が上昇し、上昇し過ぎると絶縁不良や発火の可能性がある。後述するように、画像形成装置10は、現像モータ41Bの温度を推定して、その推定温度に基づいて現像モータ41Bの温度が上昇し過ぎないように自身(画像形成装置10)を制御する。
〔現像装置〕
このような4サイクル型の画像形成装置10における現像装置について説明する。画像形成装置10の現像ユニット4における各現像装置は、使用トナーの点を除けば、基本的には同様の構成であるから、ここではブラック現像装置4Kに代表させて説明する。ここでの現像装置におけるトナーは、所謂1成分現像剤(キャリアを使用しない、トナーを主体とする現像剤)であるが、所謂2成分現像剤(トナーとキャリアとを主体とする現像剤)を用いる現像装置を採用しても構わない。なお、特に粒径の小さい重合トナーは、流動性が高く小さい間隙に入り込んでそこで固まりやすいので、特に、現像ローラ41の駆動負荷を上昇させる場合がある。
図4にブラック現像装置(以下、単に「現像装置」と記載する場合がある)4Kの中央部(回転軸に沿った方向における現像装置4Kの中央部)近傍の断面図を示す。現像装置4Kは、図4に示すように、トナー貯蔵部410と、現像ローラ41等を有するヘッド部420と、トナー貯蔵部410とヘッド部420との間の仕切り壁412及び仕切り壁412の上へ続く連通開口部411とを含んでいる。なお、現像ローラ41は、芯金を備えた弾性ゴムローラであったり中空のアルミブラストローラであったりする。また、この現像ローラ41の外径は、例えば10mm〜20mm程度である。
このブラック現像装置4Kを含めて他の現像装置においても、カートリッジ態様の現像装置の小型化及び低コスト化に伴い、内部のトナーの攪拌羽根が省略されている。また、図4に示すよりも、トナー貯蔵部410をさらに簡易な隔壁のみで形成されることも行なわれる。このような場合、トナーが凝集しやすくなり現像ローラ41の駆動負荷が大きくなる傾向がある。現像ローラ41の駆動負荷が大きいと現像モータ41Bの駆動負荷が大きくなる。このような場合、後述するように、現像モータ41Bの駆動電流を上昇させること等により現像モータ41Bの温度が上昇すると、現像モータ41Bの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように、この画像形成装置10が制御される。
ヘッド部420は、現像ローラ41のほか、現像ローラ41にトナーを供給するトナー供給ローラ422、現像ローラ41に担持されて静電潜像現像領域へ搬送されるトナーの層厚を規制するとともにトナーを摩擦帯電させるブレードタイプのトナー規制部材(トナー薄層形成部材)423及び現像領域で使用されずに現像ローラ41に担持されたまま現像装置4Kのケース内へ戻ってくるトナーを除電するとともにトナーが現像装置4Kから漏れないようにシールするシール部材425を有している。
トナー規制部材423(トナー薄層形成部材)は、現像ローラ41に対向する位置であって、現像ローラ41の回転軸方向に沿って設けられた、現像ローラ41により形成される現像領域よりも長い、例えばステンレス製の板状体で形成される。トナー規制部材423は、現像ローラ41により感光体1に臨む現像領域へ搬送されるトナーの薄層を規制するとともにトナーを摩擦帯電させることができるものであればよいが、代表例として上述のように現像ローラ41の回転軸に沿って設けられた平板状の部材であるものを挙げることができる。
シール部材425は、現像ローラ41に対向する位置であって、現像ローラ41の回転軸方向に沿って設けられた、現像ローラ41により形成される現像領域よりも長い、例えばスポンジ材の上に導電性フィルムを積層したものである。この導電性フィルムが現像ローラ41に対向している。このため、シール部材425は、そのスポンジ材の弾性力により現像ローラ41に当接し現像装置4Kからトナーが漏れることを防止するシール部材であるとともに、その導電性フィルムにより現像ローラ41に担持されたまま現像装置4Kのケース内へ戻ってくるトナーを除電する除電部材を兼ねている。
各現像装置は、現像ラック40の反時計方向(以下「正方向」と記載する場合がある)まわりの回転により順次現像位置に配置することができる。図4はブラック現像装置4Kが現像位置に配置された状態を示している。これらの図に示すように、現像位置ではそこに配置された現像装置の現像ローラ41が感光体1上の静電潜像を現像できるように感光体1に臨む。現像位置に配置された現像装置は、現像ラック40の回転軸の中心軸線を含む水平面から現像ラック40の逆回転方向へ若干傾斜した姿勢をとる。
各現像装置は、現像位置に配置された状態から、現像ラック40の正方向の1回転によりラック回転軸を中心に1回転すると、トナー貯蔵部410内のトナーが連通開口部411側へ自重で移動し、さらに連通開口部411側へ移動したトナーが連通開口部411を通じてヘッド部420へ自重で流れ込むことができる。ヘッド部420においてはトナー供給ローラ422の周囲等にトナーが蓄えられる。
現像位置に配置され、感光体1上の静電潜像の現像に供される現像装置の現像ローラ41には現像バイアスが、トナー供給ローラ422には供給バイアスが、トナー規制部材423には規制バイアスが、除電部材を兼ねたシール部材425には除電バイアスが、それぞれ図示省略の電源から印加される。
現像位置に配置され、感光体1上の静電潜像の現像に供される現像装置の現像ローラ41及びトナー供給ローラ422は現像モータ41Bにより回転駆動される。このとき、現像ローラ41及びトナー供給ローラ422は図中反時計方向に回転される。トナー供給ローラ422は、例えば少なくとも表層部が発泡材料からなり、ヘッド部420に蓄えられたトナーを、これらのローラの周速差による物理的な力と図示省略の電源から供給される供給バイアスとにより現像ローラ41へ供給する。トナー供給ローラ422は、現像ローラ41に担持されて現像装置のケース内へ戻ってくるトナーを現像ローラ41から剥がし落とす機能も有している。なお、トナー供給ローラ422を備えない場合には、現像ローラ41のみが現像モータ41Bにより回転駆動される。
〔画像形成装置の制御構成:制御回路〕
図5に画像形成装置10の制御回路の概略をブロック図で示す。図5に示すように、画像形成装置10の制御ブロックは、この画像形成装置10の全体を制御する制御部200と、制御部200の入力ポート(図示せず)に接続された、操作パネルPAがそれを介して制御部に接続されるIF(インターフェイス)220、定着装置温度を検出するための、定着装置8の加熱ローラ81(定着ローラ81)近傍又は加熱ローラ81に設けられた定着サーミスタ230と、2次転写ローラ7近傍に設けられ、この画像形成装置10の内部の温度である環境温度を検出する環境温度検出センサ240と、中間転写ベルト6上に形成されるトナー画像の濃度を検出する画像濃度センサ66とを含む。環境温度検出センサ240が2次転写ローラ7近傍に設けられているのは、2次転写ローラ7は環境変動でローラの抵抗が変化しやすく、環境が変動しても転写電圧の設定を変更しなければ転写不良となるので、この近傍の環境をモニタリングしておいて、環境が変化したら速やかに転写電圧を変更できるようにするためである。
さらに、制御部200の入力ポートを介して、その他の信号が制御部200に入力されるとともに、制御部200の出力ポートを介して、その他の信号が制御部200から出力される。なお、制御部200には、後述するように算出される現像モータ温度(現像モータ推定温度)及び定着サーミスタ温度を記憶する不揮発性メモリ(EEPROM等)250並びに後述する各種テーブルを記憶するテーブル記憶部260が接続されている。さらに、後述する画像安定化処理開始を許可するか否かを判断するための基準となる、予め定めた画像安定化処理開始制限温度を記憶させた制限温度記憶部270も接続されている。 不揮発性メモリ250、テーブル記憶部260や記憶部270は、制御部200が内蔵するものであっても構わない。
制御部200は、推定された現像モータ41Bの温度である現像モータ推定温度を算出して、その現像モータ推定温度に基づいて画像形成装置10を制御するプログラムを実行する。また、制御部200は、このプログラムのサブルーチンプログラムである、現像モータ変動温度算出処理プログラムを実行する現像モータ変動温度算出処理部202と、電源オフ時間推定処理プログラムを実行する電源オフ時間推定処理部204と、現像モータ変動温度補正処理プログラムを実行する現像モータ変動温度補正処理部206と、現像モータ推定温度算出処理プログラムを実行する現像モータ推定温度算出処理部208と、現像モータ推定温度記憶処理プログラムを実行する現像モータ推定温度記憶処理部210と、現像モータ温度低下処理プログラムを実行する現像モータ温度低下処理部212とを含んでいる。制御部200は、また、画像安定化のための処理プログラムを実行する画像安定化処理部214と、画像安定化処理の中断を防止するための処理プログラムを実行する画像安定化処理中断防止処理部216とを含んでいる。
画像形成装置10は、現像モータ41Bの温度を、現像モータ41Bを励磁又は回転している時間と、画像形成装置10の内部の温度である環境温度とを用いて推定する。このとき、画像形成装置10は、画像形成装置10の動作モードに応じて現像モータ41Bの温度変化を推定する。このために、テーブル記憶部260に、図6(A)〜図8(A)に示す現像モータ温度変動テーブルを記憶する。図6(A)〜図8(A)に示すテーブルは現像モータ温度変化テーブル(現像モータ温度変動テーブル)の例である。
図6(A)に、図5に示すテーブル記憶部260に記憶される現像モータ温度変動テーブル〔印字(記録紙に画像を形成)動作、初期動作、画像安定化処理において適用するもの〕を示す。この現像モータ温度変動テーブルは、定着ヒータ(加熱ローラ81の軸芯側に設けられたハロゲンランプヒータ等)に通電して、記録紙の搬送モータに通電して、現像モータ41Bを回転又は励磁している状態に適用されるテーブルである。現像モータ41Bに通電しているため、現像モータ41B自体が発熱して、現像モータ41Bの温度が上昇する。
なお、「初期動作」とは、画像形成装置の電源を「オン」したときや、ジャム処理等のために開けられた画像形成装置本体カバーが閉じられた時に行う動作であり、電源オン時や本体カバー閉時には、現像ラック40や中間転写ベルト6が正しい位置に停止していなかったり、ジャム処理後などで中間転写ベルト等がよごれていることがあるので、現像ラックや中間転写ベルトを初期位置へ移動させて画像形成装置内をクリーニングする動作である。
また、「画像安定化処理」とは以下の処理であり、画像安定化処理においてはそのうち少なくとも一つを実行するということでもよいが、ここでは、それぞれ単独では実行せず、以下に記す条件で複数が実行される。
<画像安定化処理>
(1) 現像リーク検出
現像ローラに印加する現像バイアスとしてAC電圧とDC電圧を重畳した電圧を採用している場合、現像AC電圧が高すぎるとリークにより画像不良が発生し、現像AC電圧が低すぎると画像濃度ムラが発生する。そこで、現像AC電圧として、例えば現像AC電圧を徐々に上げていき、リークを検出する回路によりリークが検出された現像AC電圧より100V低い現像AC電圧を設定して、適正な画像を出力できるようにする。
現像リーク検出は、例えば、カートリッジ態様の現像装置や感光体が交換されて、現像ローラと感光体の距離が変動したり、大きく環境が変化したときに行う。
(2) トナー最大付着量調整
ベタ画像が適正なトナー付着量になる現像バイアスを決定する。
複数のベタ画像の調整用パッチ画像を現像バイアス(特に現像DC電圧)を種々変化させて形成し、該パッチ画像の濃度を画像濃度センサで読み取り、適正なトナー付着量が得られるように現像バイアスを調整する。画像形成装置10の場合、パッチ画像は中間転写ベルト6上に形成し、画像濃度センサ66でその濃度を読み取る。
(3) 画像露光調整
細い線が適正に再現できる露光量を決定する。
現像リーク検出と最大トナー付着量調整で決定した現像出力にて複数の斜め線パッチを異なる露光量で作像して、そのパッチを画像濃度センサで読み取り、適正な露光量を決定する。画像形成装置10においては、露光量調整として画像露光装置3のレーザ光量を調整する。
(4) ガンマ( γ) 補正
現像リーク検出と最大トナー付着量調整、露光量調で決定した現像出力と露光量で複数の階調パターンを作像して、そのパッチ濃度を画像濃度センサで読み取りγ補正を行う。
上記した(1) 〜(4) の安定化処理実施のタイミングとして以下を例示できる。
(1) 現像ユニット4や現像装置(トナーカートリッジ)等のユニット類の交換時は全ての安定化処理を実行する。(2) 1000枚印字したら、トナーや現像ローラ、感光体、中間転写ベルトなどの劣化等が進み、適正な画像をできなくなる可能性があるので、全ての安定化処理を実行する。
(3) 環境〔温度及び( 又は) 湿度〕が変化したら、トナーや現像ローラ、感光体、中間転写ベルトなどの特性が変化して、適正な画像を形成できなくなる可能性があるので、全ての安定化を実行する。
(4) 200枚印字したら、適正な画像を形成できなくなる可能性があるので、現像リーク検出を除く、トナー最大付着量制御、露光量調整、γ補正を実行する。
また、ここでは画像安定化処理に、上記の現像リーク検出、トナー最大付着量調整、画像露光調整、γ補正のほか、現像ローラのならし回転処理、換言すれば現像ローラエージング処理も含めている。
現像ローラのならし回転は、現像装置が使用されずに長時間放置されると現像ローラ41とそれに当接している現像剤供給ローラ422とのニップ部において変形が生じ、その変形があるままにそれらローラを使用して現像を行うと現像ムラ等が発生するので、その変形が回復するのを待つための現像装置の回転処理である。
この現像ローラエージング処理は、ここではユーザが、操作パネルPAに設けられたエージング処理指示部(図示省略)おいて指示できる。
図7(A)に、図5に示すテーブル記憶部260に記憶されるもう一つの現像モータ温度変動テーブル(待機状態に適用するもの)を示す。この現像モータ温度変動テーブルは、定着ヒータに通電して待機モードとして温度調整しており、記録紙の搬送モータには通電しておらず、現像モータ41Bは励磁していない状態に適用されるテーブルである。現像モータ41Bに通電していないため、現像モータ41B自体は発熱せず、現像モータ41Bの温度は下降する。
図8(A)に、図5に示すテーブル記憶部260に記憶される、さらなる現像モータ温度変動テーブル(スリープ状態、カバー開状態に適用するもの)を示す。この現像モータ温度変動テーブルは、定着ヒータに通電しておらず、記録紙の搬送モータには通電しておらず、現像モータ41Bは励磁していない状態(スリープ状態或いはカバー開の状態)に適用されるテーブルである。現像モータ41Bに通電していないため、現像モータ41B自体は発熱せず、定着ヒータにも通電していないため、現像モータ41Bの温度は速やかに下降する。なお、カバーとは、上述したように、画像形成装置10の上部(原稿自動搬送装置11と画像読取装置12と操作パネルPAと排出トレイT)であって記録紙が通紙路等で詰まった時等に開かれるカバーである。画像形成装置10の奥側の左右の支点を回動中心として、このカバーが斜め上方に開く。この状態が、カバー開状態である。
図6(A)〜図8(A)のテーブルにおいて最も左欄の
「現像モータ変動温度」とは、該テーブルに基づいて後述するように現像モータ変動温度を算出するときに、その前に算出されてメモリ250に記憶されている現像モータ変動温度である。
図6(A)、図7(A)、図8(A)に示す現像モータ温度変動テーブルは、画像形成装置10の動作モード毎に、現像モータ41Bの温度上昇及び温度下降のレートを実験的に求めて作成したものである。
すなわち、図6(B)、図7(B)及び図8(B)はそれぞれ実験により測定した各動作モードでの現像モータの温度変化に基づく、現像モータの変動温度と現像モータ温度の変動レートとの関係を示している。図6(A)は印字、初期動作、画像安定化中の現像モータ温度の変動レートを示している。電源オン直後で現像モータが温度上昇していない状態(現像モータ変動温度が0℃近辺)では、現像モータの温度上昇は大きく、100ミリ秒間に6800(10-6℃)上昇するが、現像モータが温度上昇していくと飽和していって変動レートは小さくなっていく。この関係の近似式にしてテーブル化したのが図6(A)のテーブルである。
図7(B)は待機中の現像モータの変動温度と変動レートの関係を示すグラフである。電源オン直後で現像モータが温度上昇していない状態(現像モータ変動温度が0℃近辺)ならば、待機状態でも現像モータの温度は殆ど下がらず、印字等により現像モータ周辺の温度が上昇して、現像モータ変動温度が高くなると、100ミリ秒間に下がる温度が大きくなることを示している。この関係の近似式にしてテーブル化したのが図7(A)のテーブルである。
図8(B)のスリープ、カバー開の現像モータ変動温度と変動レートの関係も同様である。この関係の近似式にしてテーブル化したのが図8(A)のテーブルである。
現像モータ変動温度が100ミリ秒〔100ms〕で変化する温度は
(現像モータ変動温度)×(変動レート傾き)+(変動レートオフセット)の1次式で表すことができ、この式中の「変動レート傾き」が図6(A)〜図8(A)のテーブルにおける「変動レート傾き」であり、それは100ミリ秒〔100ms〕の間に変化する温度の傾きであり、また、この式中の「変動レートオフセット」が図6(A)〜図8(A)のテーブルにおける「変動レートオフセット」である。
これらテーブルに基づいて現像モータ41Bの温度変化量(100msec毎の現像モータ変動温度)を算出することができる。制御部200は、100msec間隔で、1サイクル(演算処理のサイクルであって100msecがサイクルタイムとなる)前における現像モータ変動温度と変動レート傾き及び変動レートオフセットとに基づいて現像モータ温度変化量を算出して、1サイクル前における現像モータ変動温度に現像モータ温度変化量を加算して(結果的に100msec毎に加算されるので積算されることになる)、このサイクルにおける現像モータ変動温度を算出する。なお、現像モータ変動温度に、環境温度検出センサ240により検出された画像形成装置10の内部の温度である環境温度を加算することにより、現像モータ推定温度が算出される。
このようにして、100msecの時間間隔(サイクルタイム)で、現像モータ41Bの温度が推定される。しかしながら、画像形成装置10の電源がオフにされてしまうと、このように現像モータ41Bの温度を推定することができなくなる。このため、電源オフ後に電源がオンにされた場合、定着サーミスタの温度変化(温度低下量)から、電源がオフされていた時間を算出して、現像モータ変動温度の低下量を補正して、その補正された現像モータ変動温度から現像モータ推定温度を算出する。このため、テーブル記憶部260に、図9に示す、定着装置温度変化テーブルの例である定着サーミスタ温度下降テーブル(図10はその定着サーミスタ温度下降の時間変化を示す)及び図11に示す、現像モータ温度変化テーブルの例である現像モータ温度下降テーブル(図12はその現像モータ温度下降の時間変化を示す)が記憶されている。
図9に示す定着サーミスタ温度下降テーブルについて説明する。定着サーミスタ230により検出される加熱ローラ81近傍の温度(定着サーミスタ温度)は、例えば、待機モードにおける温度調整時には160℃、フルカラー印字中は180℃、モノクロ印字中は170℃になるように温度制御されている。この定着サーミスタ230により検出される定着サーミスタ温度を不揮発性メモリ250に記憶するようにしておくと、電源オンされたときに、電源オフ時の定着サーミスタ温度が不揮発性メモリ250に保持されている。この電源オフ時の定着サーミスタ温度及び電源オン時の定着サーミスタ温度と、図9に示す定着サーミスタ温度下降テーブルとに基づいて、電源オフ時間を推定する。
電源オフ中の定着サーミスタ温度は、この画像形成装置10が置かれている環境温度及び環境湿度には大きく影響されないで、下降する。図10は、定着サーミスタ温度下降の実際の時間変化例を200℃を基点として示している。すなわち、実際に定着温度が200℃から温度下降する実測値である。
図9に示す定着サーミスタ温度下降テーブルは、この図10の定着サーミスタ温度下降の時間変化を1次回帰直線で近似して作成したものである。図10に示す実線が定着サーミスタ温度下降曲線を示しており、図10に示す一点鎖線がこの定着サーミスタ温度下降曲線を1次回帰直線で近似したものを示している。
図9に示すテーブルは、 図10の温度下降実測値の近似値を算出するために、図10の実測値より近似点をだしたものである。
図11に示す現像モータ温度下降テーブルについて説明する。電源オフ時(電源オフ時に最も近い時)に現像モータ変動温度を不揮発性メモリ250に記憶するようにしておくと、電源オンされたときに、電源オフ時の現像モータ変動温度が不揮発性メモリ250に保持されている。この電源オフ時の現像モータ変動温度と、図11に示す現像モータ温度下降テーブルとに基づいて、電源オン時の現像モータ変動温度を推定(現像モータ変動温度を補正)する。
電源オフ中の現像モータ変動温度は、この画像形成装置10が置かれている環境温度及び環境湿度には大きく影響されないで、下降する。図12は、100℃を基点とした現像モータ温度下降の実際の時間変化例を示している。図11に示す現像モータ温度下降テーブルはこの図12の現像モータ温度下降の時間変化を1次回帰直線で近似して作成したものである。図12に示す実線が現像モータ温度下降曲線を示しており、図12に示す一点鎖線がこの現像モータ温度下降曲線を1次回帰直線で近似したものを示している。 図11に示すテーブルは、 図12の温度下降実測値の近似値を算出するために、図12の実測値より近似点をだしたものである。
[画像形成装置の制御構成:フローチャート]
図13〜図19に示すフローチャートを参照して、画像形成装置10の制御構造を説明する。なお、図13〜図19に示すフローチャートは、図5の制御部200で実行されるプログラムであって、画像形成装置10の現像モータ温度抑制制御に関するメインルーチンプログラム及びサブルーチンプログラムの部分を中心に示しており、画像読取処理及び画像形成処理の詳細については示していない。また、このような制御部200は、デジタル回路やアナログ回路の構成を主体としたハードウェアでも、制御部200に含まれるCPU及びメモリとメモリから読み出されてCPUで実行されるプログラムとを主体としたソフトウェアでも実現することが可能である。一般的に、ハードウェアで実現した場合には動作速度の点で有利で、ソフトウェアで実現した場合には設計変更の点で有利であると言われている。以下においては、ソフトウェアとして制御部200を実現した場合を説明する。なお、このようなプログラム自体及びプログラムを記録した記録媒体についても本発明の一態様である。
≪メインルーチン≫
図13に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造を説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、制御部200は、現像モータ変動温度を算出する。このとき、より具体的には、例えば制御部200の現像モータ変動温度算出処理部202により、現像モータ変動温度算出処理プログラム(サブルーチンプログラム)が実行される。
S200にて、制御部200は、この画像形成装置10の電源がオフにされていた時間である電源オフ時間を推定する。このとき、より具体的には、例えば制御部200の電源オフ時間推定処理部204により、電源オフ時間推定処理プログラム(サブルーチンプログラム)が実行される。
S300にて、制御部200は、この画像形成装置10の電源がオフにされていた時間を考慮して、S100で算出した現像モータ変動温度を補正する。このとき、より具体的には、例えば制御部200の現像モータ変動温度補正処理部206により、現像モータ変動温度補正処理プログラム(サブルーチンプログラム)が実行される。
S400にて、制御部200は、S300にて補正された現像モータ変動温度を用いて、現像モータ41Bの推定温度(現像モータ推定温度)を算出する。このとき、より具体的には、例えば制御部200の現像モータ推定温度算出処理部208により、現像モータ推定温度算出処理プログラム(サブルーチンプログラム)が実行される。
S500にて、制御部200は、S400にて算出された現像モータ推定温度を不揮発性メモリ250に記憶する。このとき、より具体的には、例えば制御部200の現像モータ推定温度記憶処理部210により、現像モータ推定温度記憶処理プログラム(サブルーチンプログラム)が実行される。
S600にて、制御部200は、S400にて算出された現像モータ推定温度に基づいて、現像モータ推定温度がしきい値以上であると現像モータ温度低下処理を実行する。このとき、より具体的には、例えば制御部200の現像モータ温度低下処理部212により、現像モータ温度低下処理プログラム(サブルーチンプログラム)が実行される。
制御部200中の画像安定化処理部214は、ここでは、既述のように、現像装置(トナーカートリッジ)の交換、画像形成1000枚、画像形成200枚、予め定めた環境変化の各タイミングで画像安定化処理を実行する。しかし、制御部200は、S400にて算出された現像モータ推定温度に基づいて、現像モータ推定温度が安定化処理(現像リーク検出、トナー最大付着量調整、画像露光調整、γ補正から選ばれた安定化処理)について定められた画像安定化処理開始制限温度以上であると画像安定化処理部214による該安定化処理を禁止し、該制限温度より低いと、該安定化処理を許可する。このとき、より具体的には、図20に示すように、制御部200の画像安定化処理中断防止処理部216における画像露光調整等の画像安定化処理の中断防止処理を担当する部分により、安定化処理中断防止処理プログラムが実行される。
また、制御部200中の画像安定化処理部214は、現像ローラが予め定めた時間、回転させられずに放置されると、現像ローラエージング処理を実行する。しかし、制御部200は、S400にて算出された現像モータ推定温度に基づいて、現像モータ推定温度が現像ローラエージング処理について定められた画像安定化処理開始制限温度以上であると制御部200(画像安定化処理部214)による現像ローラエージング処理を禁止し、該制限温度より低いと、該エージング処理を許可する。このとき、より具体的には、図21に示すように、制御部200の画像安定化処理中断防止処理部216における現像ローラエージング処理の中断防止処理を担当する部分により、安定化処理中断防止処理プログラムが実行される。
≪サブルーチン:現像モータ変動温度算出処理≫
図14に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の現像モータ変動温度算出処理について説明する。なお、このプログラムは、100msec(100ミリ秒)のサイクルタイムで実行される。
S102にて、制御部200(現像モータ変動温度算出処理部202)は、この画像形成装置10の動作モードを取得する。このとき、取得される動作モードとは、(A)印字、初期動作、画像安定化中、(B)待機中、(C)スリープ、カバー開のいずれかである。S104にて、制御部200は、動作モードに対応する現像モータ温度変動テーブルをテーブル記憶部260から読出す。このとき読み出される現像モータ温度変動テーブルは、図6(A)〜図8(A)に示す現像モータ温度変動テーブルのいずれかである。
S106にて、制御部200は、現像モータ温度変化量を算出する。このとき、読み出されたテーブルにおける現像モータ推定温度欄のうち、メモリ250に記憶されている現像モータ推定温度が当てはまる現像モータ推定温度欄における変動レート及び変動レートオフセットを採用して現像モータ温度変化量を算出する。現像モータ温度変化量は、1サイクル前の現像モータ変動温度×変動レート傾き+変動レートオフセットにより算出される。S108にて、制御部200は、本サイクルにおける現像モータ変動温度を、1サイクル前の現像モータ変動温度+現像モータ温度変化量により算出する。なお、これらのS106及びS108における処理においては、現像モータ温度変化量と現像モータ変動温度との桁数を合致させるための換算(10の6乗を乗算)が行なわれている。
≪サブルーチン:電源オフ時間推定処理≫
図15に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の電源オフ時間推定処理について説明する。
S202にて、制御部200(電源オフ時間推定処理部204)は、この画像形成装置10の電源がオフにされる要求を検出したか否かを判定する。このとき、制御部200は、操作パネルIF220から入力される情報等に基づいて電源がオフにされる要求を検出したか否かを判定する。この画像形成装置10の電源がオフにされる要求を検出したと判定されると(S202にてYES)、処理はS204へ移される。もしそうでないと(S202にてNO)。この処理は終了する。
S204にて、制御部200は、定着サーミスタ230により制御部200に入力された信号に基づいて、定着サーミスタ温度TH(1)を不揮発性メモリ250に記憶する。このとき、制御部200は、定着サーミスタ温度TH(1)を不揮発性メモリ250に記憶させてから、画像形成装置10の作動を停止させる処理を実行する。
S206にて、制御部200は、この画像形成装置10の電源がオンにされる要求を検出したか否かを判定する。このとき、制御部200は、操作パネルIF220から入力される情報等に基づいて判定する。この画像形成装置10の電源がオンにされる要求を検出したと判定されると(S206にてYES)、処理はS208へ移される。もしそうでないと(S206にてNO)、この処理は終了する。S208にて、制御部200は、定着サーミスタ230により制御部200に入力された信号に基づいて、定着サーミスタ温度TH(2)を不揮発性メモリ250に記憶する。なお、このS208の処理においては、この画像形成装置10の電源がオフにされない状態でS210以降の処理が実行されることを前提にすると、定着サーミスタ温度TH(2)を不揮発性メモリ250ではなく単なるメモリに記憶するようにしても構わない。
S210にて、制御部200は、図9に示す定着サーミスタ温度下降テーブルを、テーブル記憶部260から読出す。S212にて、制御部200は、定着サーミスタ温度下降テーブルを用いて、定着サーミスタ温度TH(1)から定着サーミスタ温度TH(2)まで下降するのに必要とする時間を、電源オフ時間として推定する。
≪サブルーチン:現像モータ変動温度補正処理≫
図16に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の現像モータ変動温度補正処理について説明する。
S302にて、制御部200(現像モータ変動温度補正処理部206)は、この画像形成装置10の電源がオフにされる要求を検出したか否かを判定する。このとき、制御部200は、操作パネルIF220から入力される情報等に基づいて電源がオフにされる要求を検出したか否かを判定する。この画像形成装置10の電源がオフにされる要求を検出したと判定されると(S302にてYES)、処理はS304へ移される。もしそうでないと(S302にてNO)。この処理は終了する。S304にて、制御部200は、S108にて算出された現像モータ変動温度を、現像モータ変動温度TH(M)として不揮発性メモリ250に記憶する。このとき、制御部200は、現像モータ変動温度TH(M)を不揮発性メモリ250に記憶させてから、画像形成装置10の作動を停止させる処理を実行する。
S306にて、制御部200は、この画像形成装置10の電源がオンにされる要求を検出したか否かを判定する。このとき、制御部200は、操作パネルIF220から入力される情報等に基づいて判定する。この画像形成装置10の電源がオンにされる要求を検出したと判定されると(S306にてYES)、処理はS308へ移される。もしそうでないと(S306にてNO)。この処理は終了する。S308にて、制御部200は、図11に示す現像モータ温度下降テーブルを、テーブル記憶部260から読出す。S310にて、制御部200は、電源オフによる、現像モータ変動温度TH(M)からの低下温度を考慮して、現像モータ変動温度を補正する。
≪サブルーチン:現像モータ推定温度算出処理≫
図17に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の現像モータ推定温度算出処理について説明する。
S402にて、制御部200(現像モータ推定温度算出処理部208)は、環境温度検出センサ240から入力された信号に基づいて、この画像形成装置10の機内環境温度を検出する。S404にて、制御部200は、現像モータ推定温度を、S310にて補正された現像モータ変動温度に、機内環境温度を加算することにより算出する。
≪サブルーチン:現像モータ推定温度記憶処理≫
図18に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の現像モータ推定温度記憶処理について説明する。
S502にて、制御部200(現像モータ推定温度記憶処理部210)は、S108で計算した現像モータ変動温度やS310にて補正された現像モータ変動温度が5℃以上変化しているか否か(温度変化量が5℃以上か否か)を判定する。現像モータ変動温度が5℃以上変化していると判定されると(S502にてYES)、処理はS504へ移される。もしそうでないと(S502にてNO)、この処理は終了する。なお、このS502の処理における現像モータ変動温度に対するしきい値である5℃は一例であって、不揮発性メモリ250への書き込み回数との関係により適宜定められるものである。
S504にて、制御部200は、S404にて算出された現像モータ推定温度を、不揮発性メモリ250に記憶する。S506にて、制御部200は、定着サーミスタ温度を、不揮発性メモリ250に記憶する。
≪サブルーチン:現像モータ温度低下処理(換言すれば、現像モータ温度上昇抑制処理≫ 図19に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の現像モータ温度低下処理について説明する。
S602にて、制御部200(現像モータ温度低下処理部212)は、S404にて算出された現像モータ推定温度が100℃以上であるか否かを判定する。現像モータ推定温度が100℃以上であると判定されると(S602にてYES)、処理はS608へ移される。もしそうでないと(S602にてNO)、この処理はS604へ移される。
S604にて、制御部200は、現像モータ推定温度が80℃以上であるか否かを判定する。現像モータ推定温度が80℃以上であると判定されると(S604にてYES)、処理はS606へ移される。もしそうでないと(S604にてNO)、この処理はS610へ移される。
S606にて、制御部200は、現像モータ推定温度が一旦100℃以上に到達した後の80℃以上であるか否かを判定する。現像モータ推定温度が一旦100℃以上に到達した後の80℃以上であると判定されると(S606にてYES)、処理はS608へ移される。もしそうでないと(S606にてNO)、この処理はS610へ移される。
S608にて、制御部200は、連続した印字処理要求であっても、間欠印字処理を実行する。このとき、例えば、60秒間の間は連続して印字して、次の連続印字までの60秒間の間はこの画像形成装置10を待機させる。
S610にて、制御部200は、連続印字処理を実行する。このとき、この画像形成装置10を待機させることなく、連続して印字を実行する。
≪サブルーチン:画像安定化処理中の現像ローラエージングを除く安定化処理の中断防止処理≫
図20に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の画像安定化処理中の現像ローラエージングを除く画像安定化処理の中断防止処理について説明する。
S702にて、制御部200(画像安定化処理中断防止処理部216における、現像ローラエージグ以外の画像安定化処理の中断防止処理を担当する部分)は、S404にて算出された現像モータ推定温度が安定化処理開始制限温度(本例では98℃)以上か否かを判定する(S702)。制限温度以上であると(S702でYES)、安定化処理を禁止し、現像モータ推定温度が制限温度以下になるのを待つ。制限温度より低いと(S702でNO)、安定化処理を許可する(S704)。
ここで、記憶部270に記憶させておく安定化処理開始制限温度について説明しておく。
(1) 現像リーク検出はリークする電圧により所要時間が異なるが、最大15秒かかる。
(2) トナー最大付着量検出は6秒かかる。
(3) 露光量(ここではレーザ光量)調整は3秒かかる。
(4) γ補正は6秒かかる。
以上はそれぞれ、1色あたりの所要時間であり、4色の画像安定化が必要なので4倍の時間を要することになる。
1色あたりの所要時間は30秒であるから、4色の所要時間は120秒である。
従って、現像リーク検出等の画像安定化の所要時間は120秒となる。
本例では、画像安定化処理中に、現像モータ堆定温度が100℃にはならないように、画像安定化処理を開始する前に、前記のとおり現像モータ推定温度が安定化処理開始制限温度より低いか否かを確認し、安定化処理開始制限温度以上であると該制限温度より低下するまで待機状態で待つことにしている。待機状態で待つことで、現像モータ温度は低下していく。
画像安定化処理開始制限温度は、100℃近辺で画像安定化処理を実施したとき、前記所要時間の120秒でどれほど現像モータが温度上昇するかを予め種々実験にて計測して、画像安定化処理を開始してから120秒経過しても、すなわち、画像安定化処理が終了するまでは、現像モータ推定温度が100℃を超えないような温度を安定化処理開始制限温度と決めている。そこで本例では、該制限温度を98℃に設定している。
例えば、連続印字を続けて現像モータ推定温度が100℃近辺になっている状態でも、トナーエンプティ等が発生してトナーカートリッジ(現像装置)を交換すると、画像安定化処理を実施することになるが、このとき、現像モータ推定温度が安定化処理開始制限温度を超えていると画像安定化前に待機状態で待つことになる。
その他のケースとして連続印字中に、前に画像安定化処理を実行してから1000枚印字又は200枚印字すると、画像安定化処理が必要になるが、このとき、現像モータ推定温度が安定化処理開始制限温度を超えていたら待機状態で待つことになる。
なお、待機中に100℃近辺で1℃下がるに要する時間として、約7秒を例示できる。
≪サブルーチン:画像安定化処理のうちの現像ローラエージング処理の中断防止処理≫
図21に示すフローチャートを参照して画像形成装置10の制御構造の中の画像安定化処理中の現像ローラエージング処理の中断防止処理について説明する。
S802にて、制御部200(画像安定化処理中断防止処理部216中の現像ローラエージング処理の中断防止を担当する部分)は、S404にて算出された現像モータ推定温度が現像ローラエージング処理についての処理開始制限温度(本例では99℃)以上か否かを判定する(S802)。制限温度以上であると(S802でYES)、エージング処理を禁止し、現像モータ推定温度が制限温度以下になるのを待つ。制限温度より低いと(S802でNO)、エージング処理を許可する(S804)。
ここで、記憶部270に記憶させておく現像ローラエージング処理のための処理開始制限温度について説明しておく。
現像ローラエージングでは、例えば各色ごとに10秒ずつ現像モータを回転させ、4色での所要時間が40秒となる。
本例では、現像ローラエージング中に、現像モータ推定温度が100℃にならないように、エージングを始める前に、前記のとおり現像モータ推定温度がエージング開始制限温度より低いことを確認し、エージング開始制限温度以上であるときは、エージング開始制限温度より低くなるまで待機状態で待つことにしている。待機状態で待つことで、現像モータ温度は低下していく。
エージング処理開始制限温度は、100℃近辺でエージング処理を実施したとき、前記所要時間の40秒でどれほど現像モータが温度上昇するかを予め種々実験にて計測して、エージング処理を開始してから40秒経過しても、すなわち、エージング処理が終了するまでは、現像モータ推定温度が100℃を超えないような温度をエージング処理開始制限温度と決めている。本例では、該制限温度を99℃に設定している。
例えば、連続印字を続けて現像モータ推定温度が100℃近辺になっている状態でも、トナーエンプティ等が発生してトナーカートリッジ(現像装置)を交換すると、エージング処理を実施する。新たに装着されるトナーカートリッジ(現像装置)は梱包状態で放置されていて、現像ローラとこれに臨む現像剤供給ローラとの相互ニップ部において変形が生じている場合が多く、そのまま直ちに画像形成に使用すると現像ムラ等が発生する恐れがある。そこで、ユーザが操作パネルPAにおいてエージング処理を指示すると、エージング処理が始まろうとするのであるが、このとき、現像モータ推定温度がエージング処理開始制限温度以上であると、待機状態で現像モータ温度が低下するのを待つ。
〔画像形成装置の制御動作〕
以上のような構造及びフローチャートを備えた画像形成装置10における現像モータ温度上昇抑制動作について説明する。
≪現像モータの温度推定動作≫
この画像形成装置10の動作モードが取得されて(S102)、その取得された動作モードに応じた現像モータ温度変動テーブル(図6(A)〜図8(A)に示すもののいずれか)がテーブル記憶部260から読出される(S104)。動作モードに応じた現像モータ温度変動テーブルの変動レート傾きと変動レートオフセットとを用いて、現像モータ温度変化量が、1サイクル前の現像モータ変動温度×変動レート傾き+変動レートオフセットにより算出される(S106)。このサイクルにおける現像モータ変動温度が、1サイクル前の現像モータ変動温度(℃)に現像モータ温度変化量を加算することより算出される(S108)。以上により、100msec毎に現像モータ変動温度が積算されることにより算出され、この現像モータ変動温度に機内環境温度を加算すると現像モータ推定温度が算出できる。
ユーザがこの画像形成装置10の操作パネルPAを操作したり、一定時間以上この画像形成装置10への操作要求がなかったりすると、電源がオフにされる要求を検出する(S202にてYES)。定着サーミスタ温度TH(1)が不揮発性メモリ250に記憶される(S204)。その後、オフにされていた電源がオンにされる要求を検出すると(S206にてYES)、定着サーミスタ温度TH(2)が不揮発性メモリ250に記憶される(S208)。
定着サーミスタ温度下降テーブルが読み出されて(S210)、定着サーミスタ温度下降テーブルを用いて、定着サーミスタ温度TH(1)から定着サーミスタ温度TH(2)まで下降するのに必要とする時間が、電源オフ時間として推定される(S212)。
ここで、定着サーミスタ温度TH(1)=185℃、定着サーミスタ温度TH(2)=125℃とすると、以下のようになる。定着サーミスタ温度TH(1)である185℃は、図9に示した定着サーミスタ温度下降テーブルの(200℃、0分)と(125℃、3分)との間で1次回帰直線により補間して、〔(3分−0分)/(125℃−200℃)〕×(185℃−200℃)=0.6により、200℃から0.6分を経過すると185℃まで低下することがわかる。定着サーミスタ温度TH(2)である125℃は、定着サーミスタ温度下降テーブルから200℃から3分を経過すると125℃まで低下することがわかる。これにより、定着サーミスタ温度TH(1)である185℃から定着サーミスタ温度TH(2)である125℃まで下降するのに必要とする時間は、3分−0.6分の2.4分となり、2.4分間この画像形成装置10の電源がオフにされていたことが推定できる。
同じように、ユーザがこの画像形成装置10の操作パネルPAを操作したり、一定時間以上この画像形成装置10への操作要求がなかったりすると、電源がオフにされる要求を検出する(S302にてYES)。現像モータ変動温度TH(M)が不揮発性メモリ250に記憶される(S304)。その後、オフにされていた電源がオンにされる要求を検出すると(S306にてYES)、現像モータ温度下降テーブルが読み出されて(S308)、現像モータ温度下降テーブルを用いて、電源オフによる現像モータ変動温度TH(M)からの低下温度を考慮して、現像モータ変動温度が補正される(S310)。
ここで、現像モータ変動温度TH(M)(電源オフ直前の記憶部における温度)=85℃、電源オフ時間=2.4分とすると、以下のようになる。図11に示した現像モータ温度下降テーブルの(0分、100℃)と(7分、72℃)との間で1次回帰直線により補間して、〔(7分−0分)/(72℃−100℃)〕×(85℃−100℃)=3.75により、100℃から現像モータ変動温度TH(M)である85℃まで温度低下する時間は、3.75分であることがわかる。電源オフ時間は2.4分であるので、3.75分+2.4分=6.15分となり、100℃から6.15分間で低下する温度が、電源オン時の現像モータ変動温度になる。現像モータ温度下降テーブルの(0分、100℃)と(7分、72℃)との間で1次回帰直線により補間して、〔(72℃−100℃)/(7分−0分)〕×(6.15分−0分)+100℃=75.4℃となり、2.4分間電源オフの間に現像モータ変動温度は85℃から75.4℃まで低下したと補正される。
この現像モータ変動温度75.4℃に、機内環境温度を加算すると、現像モータ推定温度が算出される(S404)。なお、この現像モータ推定温度が5℃以上変化した場合に(S502にてYES)、現像モータ推定温度及び定着サーミスタ温度が不揮発性メモリ250に記憶される(S504、S506)。
このようにすると、不揮発性メモリ250の一例であるEEPROM等へのデータ書き込み回数に制限がある場合に、以下のように好適である。このようなEEPROMへの書き込み回数は一般的には制限される(例えば10の6乗)。ここで、仮に1sec毎に不揮発性メモリ250に記憶させると約11日で書き込み回数を超えてしまう。ところが本実施の形態のように、現像モータ推定温度が5℃以上変化した場合に現像モータ推定温度を不揮発性メモリ250への書き込みを行なうようにする。現像モータ推定温度は、大きくは変化しないので、実用上、不揮発性メモリ250の書き込み制限に到達することはない。
さらに、現像モータ推定温度が5℃以上変化した場合に定着サーミスタ温度を不揮発性メモリ250への書き込みを行なうようにしている。定着サーミスタ温度を、定着サーミスタ温度が5℃以上変化した場合に定着サーミスタ温度を不揮発性メモリ250への書き込むようにすると、定着ヒータに通電して温度調整している場合には、定着サーミスタ温度が上昇と下降とを繰り返すため5℃程度の温度変化が頻発して、不揮発性メモリ250の書き込み制限に到達してしまう。ところが、大きく変化しない現像モータ推定温度が、5℃以上変化した場合に定着サーミスタ温度を不揮発性メモリ250への書き込むようにするので、実用上、不揮発性メモリ250の書き込み制限に到達することはない。
このようにして算出された現像モータ推定温度が100℃以上になると(S602にてYES)、現像モータ41Bの巻線温度が上昇して絶縁不良が発生する可能性があるので、連続した印字処理要求であっても、間欠印字処理(60秒間の間は連続して印字して、次の連続印字までの60秒間の間はこの画像形成装置10を待機)が実行される(S608)。この間欠印字処理は、現像モータ推定温度が100℃以下になっても80℃未満になるまで、継続して行なわれる(S602にてNO、S604にてYES、S606にてYES)。
なお、現像モータ推定温度が一旦100℃以上になるまでは(S602にてNO)、現像モータ推定温度が80℃以上であっても(S604にてYES)、通常印字処理が行なわれる(S606にてNO、S610)。
この状態を図22に示す。時刻T(5)において、現像モータ推定温度が100℃以上になり(S602にてYES)、現像モータ推定温度が80℃未満になるまで(S604にてNO)、連続印字要求であっても、間欠的にしか印字されないようにして、現像モータ41Bの温度を低下させる(S608)。この間欠印字処理が行なわれている場合には、待機モードであって、定着ヒータに通電して温度調整しており、記録紙の搬送モータには通電しておらず、現像モータ41Bは励磁していない状態である。現像モータ41Bに通電していないため、現像モータ41B自体は発熱せず、現像モータ41Bの温度は下降する。なお、このような間欠印字処理は印字効率が低下するので、現像モータ推定温度が80℃未満になると(S604にてYES)、間欠印字処理を解除して連続印字を実行させるようにしている(S610)。その結果、時刻T(5)から時刻T(6)までの間において、断続的に間欠印字処理が行なわれ、現像モータ推定温度が80℃から100℃までの間になっている。
なお、この図22における、時刻T(0)から時刻T(1)までの間、時刻T(2)から時刻T(3)までの間、時刻T(4)から時刻T(5)までの間においては、現像モータ推定温度が(80℃以上であっても)一旦100℃以上にはなっていないので(S604にてYES、S606にてNO)、通常印字処理が行なわれている。なお、時刻T(1)から時刻T(2)までの間は待機状態、時刻T(3)から時刻T(4)までの間はスリープ状態である。
以上のようにして、画像形成装置の動作モードに従って一定時間毎に(100msec毎に)変動温度を積算していくことにより現像モータの温度を推定した。この場合において、画像形成装置の電源がオフにされた場合には、定着サーミスタ温度を用いて、現像モータの温度の低下量を推定して、現像モータの温度を補正した。このようにして算出された現像モータの温度がしきい値以上であるときには、現像モータの温度を低下させるために間欠印字処理を行なうようにした。このため、現像モータに温度検出部を設けなくても、画像形成装置の電源オフをも考慮して現像モータの温度を推定でき、それに基づいて温度低下制御を実行することができる。
また、電源オフへ対応するため、電源を供給しなくても記憶を保持する不揮発性メモリに、現像モータ温度及び定着サーミスタ温度を記憶させる。この場合において、変化の少ない現像モータ温度が大きく変化したときのみ現像モータ温度及び定着サーミスタ温度を不揮発性メモリに記憶させる。これにより、不揮発性メモリへの書き込み回数を大幅に減少させることができるので、不揮発性メモリの書き込み回数制限が問題とならない。なお、不揮発性メモリに書き込むのは、現像モータ温度及び定着サーミスタ温度の少なくともいずれかであってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。図1に示す画像形成装置10は所謂4サイクル型のカラー画像形成装置であったが、本発明は所謂タンデム型等のカラー画像形成装置にも適用可能であり、モノクロ画像形成装置にも適用可能である。
本発明は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着できる画像形成装置であって、現像装置に含まれる現像ローラを駆動する現像モータの温度を直接検出することなく、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように画像形成処理を適切に制御することができる画像形成装置を提供することに利用できる。
1 感光体
2 帯電器
3 画像露光装置
4 現像ユニット
5、65 クリーニング装置
6 中間転写ベルト
66 画像濃度センサ
8 定着装置
7 2次転写ローラ
10 画像形成装置
11 原稿自動搬送装置
12 画像読取装置
13 手差しトレイ
14 画像形成部
40 現像ラック
40A 現像ラックドッキングギヤ
40B 現像ラックモータ
41 現像ローラ
41A 現像モータドッキングギヤ
41B 現像モータ
200 制御部
202 現像モータ変動温度算出処理部
204 電源オフ時間推定処理部
206 現像モータ変動温度補正処理部
208 現像モータ推定温度算出処理部
210 現像モータ推定温度記憶処理部
212 現像モータ温度低下処理部
214 画像安定化処理部
216 画像安定化処理中断防止処理部
220 操作パネルインターフェイス
230 定着サーミスタ
240 環境温度センサ
250 不揮発性メモリ
260 テーブル記憶部
270 制限温度記憶部
410 トナー貯蔵部
411 連通開口部
412 壁
420 ヘッド部
422 トナー供給ローラ
423 トナー規制部材
425 シール部材

Claims (17)

  1. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着でき、
    前記現像装置は、現像ローラ及び現像ローラを駆動する現像モータを含んでいる画像形成装置であって、
    画像形成装置が動作状態か待機状態かを示す動作モードに対応して設定された、現像モータの温度に対する現像モータの変動温度の変化を示すテーブルを記憶する記憶部と、
    画像形成装置の動作モードを取得し、取得した前記動作モードに対応した前記テーブルを選択して参照し、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を推定する現像モータ温度算出部と、
    算出された現像モータの温度に基づいて、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように、画像形成装置制御を行う現像モータ温度低下処理部と
    トナー画像形成を安定的に行わせるための画像安定化処理部及び該画像安定化処理部による画像安定化処理の中断を防止する中断防止処理部を含んでおり、
    前記中断防止処理部は、画像安定化処理部による画像安定化処理開始に先立って前記現像モータ温度が予め定めた画像安定化処理開始制限温度以上か否かを判断し、該制限温度以上であれば、画像安定化処理を禁止し、該制限温度より低ければ画像安定化処理を許可することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像形成装置環境温度を検出する環境温度検出部をさらに含んでおり、
    前記現像モータ温度算出部は、算出された前記モータの変動温度と前記環境温度検出部により検出された環境温度とに基づいて、現像モータの温度を算出する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着装置は、定着装置の温度を検出する定着装置温度検出部を有し、
    前記定着装置温度検出部により検出された定着装置温度に基づいて、画像形成装置の電源がオフされてからオンされるまでの時間である電源オフ時間を算出する電源オフ時間算出部と、
    前記電源オフ時間算出部により算出される電源オフ時間に基づいて、前記の算出された現像モータの温度を補正する現像モータ温度補正部とをさらに含む請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 電源がオフされている間における定着装置温度の変化を示す定着装置温度変化テーブル及び電源がオフされている間における現像モータの温度の変化を示す現像モータ温度変化テーブルを記憶する記憶部をさらに含み、
    前記電源オフ時間算出部は、前記定着装置温度検出部により検出された電源オフ時の定着装置温度及び電源オン時の定着装置温度と、前記定着装置温度変化テーブルとに基づいて、電源オフ時間を算出し、
    前記現像モータ温度補正部は、前記電源オフ時間と、前記現像モータ温度変化テーブルとに基づいて、現像モータの温度を補正する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像モータ温度低下処理部は、前記算出された現像モータの温度が予め定められた第1の温度になると、前記第1の温度よりも低い第2の温度に低下するまで、画像形成処理を間欠的に動作させるように、画像形成装置制御を行う請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記定着装置は、定着装置の温度を検出する定着装置温度検出部を有し、
    書き込み回数が制限される不揮発性メモリと、
    前記現像モータの温度が予め定められた値以上に変化した場合に、前記現像モータの温度及び定着装置温度の少なくともいずれかを、前記不揮発性メモリに書き込む処理部とをさらに含む請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記画像安定化処理部による画像安定化処理は、
    画像形成に先立って前記現像装置の現像ローラをならし回転させる処理及び
    画像形成に先立って、形成されるトナー画像を予め定めた状態に安定化させるための1種類又は2種類以上の安定化処理
    のうちから選ばれた処理である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記画像安定化処理開始制限温度を記憶させておく制限温度記憶部をさらに備えており、該制限温度は、前記現像モータ温度が該制限温度であるときに前記画像安定化処理部による画像安定化処理が開始されると、該画像安定化処理に要する時間の経過により該現像モータ温度が前記予め定められた温度以上に上昇してしまう温度である請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、定着装置により記録媒体にトナー像を定着でき、
    前記現像装置は、現像ローラ及び現像ローラを駆動する現像モータを含んでいる画像形成装置であって、
    画像形成装置の動作状態に対応して、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を推定する現像モータ温度算出部と、
    算出された現像モータの温度に基づいて、現像モータの温度が予め定められた温度以上に上昇しないように、画像形成装置制御を行う現像モータ温度低下処理部と、
    トナー画像形成を安定的に行なわせるための画像安定化処理部と、
    該画像安定化処理部による画像安定化処理の中断を防止する中断防止処理部と、を含み、
    前記中断防止処理部は、画像安定化処理部による画像安定化処理開始に先立って前記現像モータ温度が予め定めた画像安定化処理開始制限温度以上か否かを判断し、該制限温度以上であれば画像安定化処理を禁止し、該制限温度より低ければ画像安定化処理を許可することを特徴とする画像形成装置。
  10. 画像形成装置が動作状態か待機状態かを示す動作モードに対応して設定された、現像モータの温度に対する現像モータの変動温度の変化を示すテーブルを記憶する記憶部を有し
    、 前記現像モータ温度算出部は、画像形成装置の動作モードを取得し、取得した前記動作モードに対応した前記テーブルを選択して参照し、予め定めた一定時間間隔ごとの現像モータの変動温度を積算することにより、現像モータの温度を推定する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 画像形成装置環境温度を検出する環境温度検出部をさらに含んでおり、
    前記現像モータ温度算出部は、算出された前記モータの変動温度と前記環境温度検出部により検出された環境温度とに基づいて、現像モータの温度を算出する請求項9又は10に記載の画像形成装置。
  12. 前記定着装置は、定着装置の温度を検出する定着装置温度検出部を有し、
    前記定着装置温度検出部により検出された定着装置温度に基づいて、画像形成装置の電源がオフされてからオンされるまでの時間である電源オフ時間を算出する電源オフ時間算出部と、
    前記電源オフ時間算出部により算出される電源オフ時間に基づいて、前記の算出された現像モータの温度を補正する現像モータ温度補正部とをさらに含む請求項9から請求項11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 電源がオフされている間における定着装置温度の変化を示す定着装置温度変化テーブル及び電源がオフされている間における現像モータの温度の変化を示す現像モータ温度変化テーブルを記憶する記憶部をさらに含み、
    前記電源オフ時間算出部は、前記定着装置温度検出部により検出された電源オフ時の定着装置温度及び電源オン時の定着装置温度と、前記定着装置温度変化テーブルとに基づいて、電源オフ時間を算出し、
    前記現像モータ温度補正部は、前記電源オフ時間と、前記現像モータ温度変化テーブルとに基づいて、現像モータの温度を補正する請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記現像モータ温度低下処理部は、前記算出された現像モータの温度が予め定められた第1の温度になると、前記第1の温度よりも低い第2の温度に低下するまで、画像形成処理を間欠的に動作させるように、画像形成装置制御を行う請求項9から請求項13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 前記定着装置は、定着装置の温度を検出する定着装置温度検出部を有し、
    書き込み回数が制限される不揮発性メモリと、
    前記現像モータの温度が予め定められた値以上に変化した場合に、前記現像モータの温度及び定着装置温度の少なくともいずれかを、前記不揮発性メモリに書き込む処理部とをさらに含む請求項9から請求項14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 前記画像安定化処理部による画像安定化処理は、
    画像形成に先立って前記現像装置の現像ローラをならし回転させる処理及び
    画像形成に先立って、形成されるトナー画像を予め定めた状態に安定化させるための1種類又は2種類以上の安定化処理
    のうちから選ばれた処理である請求項9から請求項15のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. 前記画像安定化処理開始制限温度を記憶させておく制限温度記憶部をさらに備えており、該制限温度は、前記現像モータ温度が該制限温度であるときに前記画像安定化処理部による画像安定化処理が開始されると、該画像安定化処理に要する時間の経過により該現像モータ温度が前記予め定められた温度以上に上昇してしまう温度である請求項9から請求項16のいずれかに記載の画像形成装置。
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