JP5441385B2 - トナー - Google Patents
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Description
そして、このような現象は、近年の画像形成装置におけるプリントスピードの高速化、高画質化、それに加え省エネルギー化に対する要求により、トナー特性としてトナーの融点を低下させる技術傾向の中で現れてきている。そして、今後もこの傾向は益々加速していくと思われ、トナーには省エネルギーを達成し得る柔らかさと部材の汚染が発生しない高耐久性、更には高画質を継続して出力し続けるための帯電均一性の両立が求められている。
また、重合体粒子と着色剤粒子との凝集物を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
重合体粒子と着色剤のゼータ電位を規定した技術があり(特許文献2)、これにより、本技術のトナーは確かに耐久特性などが改善されている。しかしながら、本技術のトナーにおいても更に多数枚の印字を行った際には、部材汚染が発生する事が分かってきており、依然として上記課題を克服するようなトナーは無く、そのようなトナーの出現が望まれている。
前述のように、トナーは一連の画像形成を行う過程で、種々の部材やトナー或いはキャリアと摺擦される。トナーを均一に帯電させるのも、或いは劣化させるのもこの摺擦に起因することから、本発明者らはこれらが作用する接触面、つまりはトナーの表面に着目して鋭意検討を行った。また、耐久評価を行っていくに従い、トナー粒子に流動性向上剤等の所謂、外添剤を付着させたトナー表面の物性ではなく、トナー粒子の表面物性と上記効果との間に相関性があることが分かってきた。
そこで、本発明者らは本発明の課題であるトナーの帯電均一性と耐久性、更には部材汚染の改善について鋭意検討した結果、トナー粒子の水素イオン濃度(pH)が7.0の水系媒体中におけるζ(ゼータ)電位を特定の数値となるように制御し、且つトナー形状を球形とすることで前記課題を改善できるトナーが得られることが分かった。
すなわち、本発明のトナーは、結着樹脂、及び着色剤を少なくとも含有するトナー粒子と、外添剤とを含むトナーであって、トナーのフロー式粒子像分析装置で測定された平均円形度が0.960乃至1.000であり、トナー粒子の、水素イオン濃度(pH)が7.0の水系媒体中におけるζ(ゼータ)電位をζP(7.0)としたときに、−100mV≦ζP(7.0)≦−65mV、の関係を満たすことを特徴とする。
トナー粒子のζP(7.0)とトナーの平均円形度を上述の通りとすることにより本発明の効果が得られることについての詳細な理由は明確ではないが、本発明者らは次のよう
に考えている。つまり、トナー粒子のζP(7.0)を上記範囲とすることで、外添剤のトナー粒子への埋め込みが抑制されるだけでなく、外添剤がトナー粒子へ均一かつ強固に付着できるものと考えている。更にはトナー形状を球形とすることにより、外添剤がトナー粒子の表面にムラ無く均一に付着することにより、帯電均一性が向上することに加えて、上記現象に対しても相乗的に作用し、本発明の効果が発現するものと考えている。
一方、トナーの平均円形度が0.960未満ではトナーの劣化が抑制できないだけでなく、トナーの帯電性が特に不均一なものとなる。
(1)トナー粒子の表面を樹脂で被覆することや、トナー粒子表面に析出してくる材料組成を変更するなどして、トナー粒子の化学的な表面組成や表面均一性を調整する方法。
(2)トナー粒子をそのガラス転移温度(Tg)以上で加熱処理することによりその表面形状性を調整する方法。
これらの中でも、トナー粒子のζ電位は、トナー粒子の化学的な表面組成及び表面均一性に強く影響される。したがって、本発明においては、当該トナー粒子の表面組成及び表面均一性を調整することで、トナー粒子のζP(7.0)を上記範囲に制御することが好ましい。
本発明において、上記トナー粒子の、pHが8.5の水系媒体中におけるζ電位をζP(8.5)とし、上記トナー粒子の、pHが4.5の水系媒体中におけるζ電位をζP(4.5)としたときに、20mV≦ζP(4.5)−ζP(8.5)≦30mV、の関係を満たすことが好ましい。
上記[ζP(4.5)−ζP(8.5)]の値が、30mVを超える場合は、トナーの帯電性が不均一となる可能性がある。また、外添剤の固定化が不十分となることがあり、部材汚染が発生する可能性がある。
一方、上記[ζP(4.5)−ζP(8.5)]の値が、20mVに満たない場合は、トナーの帯電性は均一であるが、外添剤のトナー粒子への埋め込みが生じやすくなり、多数枚の印字においてトナーの劣化が発生する場合がある。
なお、上記[ζP(4.5)−ζP(8.5)]の値は、トナー粒子のζP(7.0)と同様に、トナー粒子の表面性を調整することで制御が可能である。
シクロヘキサン(CHX)は極性溶媒に溶けにくい性質を持つことから、極性を有さないポリマーを溶解する溶解性は高いが、極性を有するポリマーを溶解する溶解性は低い。したがって、極性を有さないポリマーと極性を有するポリマーを分別するための最も優れた溶剤のひとつである。THF可溶分中におけるCHX不溶分としては、極性樹脂が挙げられる。トナー粒子に該樹脂が存在することにより、外添剤のトナー粒子への埋め込みが抑制される傾向にあり、本発明のトナーを実施する上でより好ましい形態となる。
更に、極性樹脂はTHF可溶分であることから結着樹脂となじみやすいと考えられ、こ
の様な樹脂がトナー粒子の表面に存在する場合、トナー粒子内部の結着樹脂との密着性が増す。これにより、連続多数枚出力によりトナーにストレスがかけ続けられても該極性樹脂のトナー粒子部分からの剥離や削れが生じづらく、部材汚染をより抑制することができると本発明者らは考えている。
ここで、TgBが80℃未満である場合には、外添剤のトナー粒子への埋め込みが生じやすくトナーは耐久により劣化しやすくなる。また、TgBが120℃を超える場合には、トナー粒子の強度が高くなりすぎる傾向にあり、その結果、外添剤の付着が却って弱くなりやすく部材汚染が発生することがある。
また、上記TgBは、トナー原材料である極性樹脂の物性により影響を受けるため、上記TgBに関する上記条件は、極性樹脂製造時のモノマー組成比等を調整することで制御が可能である。
なお、上記CHX不溶分の酸価は、上記トナー原材料の極性樹脂の酸価の影響を受けるため、上記CHX不溶分の酸価は、極性樹脂製造時のモノマー種類等を調節することで制御が可能である。
該CHX不溶分の含有量が3質量%未満である場合には、極性樹脂の存在による効果が得られづらく外添剤のトナー粒子への埋め込みが発生しやすくなり、耐久によるトナー劣化が生じやすい傾向にある。一方、該CHX不溶分の含有量が30質量%を超える場合には、極性樹脂の量が多くなることにより水分の影響を受けトナーの耐久劣化が発生しやすくなる。
なお、上記CHX不溶分の含有量は、トナー原材料の極性樹脂の量の影響を受けるため、トナー製造時の極性樹脂仕込み量等を調節することで制御が可能である。
上記Mpが10,000乃至200,000の場合には、トナー粒子への外添剤の固定化が十分なものとなりやすくなる。ここで、Mpが10,000未満である場合には、外添剤のトナー粒子への埋め込みが発生しやすくなり、トナーは耐久により劣化しやすくなる。また、Mpが200,000を超える場合には、トナー粒子の強度が高すぎる傾向にあり、その結果、外添剤の付着が弱くなりやすく部材汚染が発生することがある。
なお、上記Mpは、極性樹脂製造時の重合条件(温度、開始剤種、及び開始剤量等)を調節することで制御が可能である。
トナー粒子の、分散安定剤を含まない水系媒体中での加熱攪拌前後の重量平均粒子径(
D4)の変化率を100乃至150%にすることで、トナーの強靭性を保てることから、トナーの耐ストレス性が強化される。ここで、変化率が150%を超える場合には多数枚の印字時においてトナーの劣化が生じやすくなるだけでなく、トナーの帯電性も不均一なものとなりやすい。尚、重量平均粒子径(D4)の変化率とは(加熱攪拌後の重量平均粒子径(D4)/加熱攪拌前の重量平均粒子径(D4))×100で表す。
なお、上記重量平均粒子径(D4)の変化率は、極性樹脂の仕込み量や極性樹脂の分子量やガラス転移温度等を調節することで制御が可能である。
したがって、上記極性樹脂と上記エーテル結合を有する化合物を組み合わせることによって、従来内層樹脂全体の電荷安定化効果に寄与していたものが、外層樹脂中においても電荷安定化効果に寄与するようにできる。その為、トナー全体としての摩擦電荷のバランスが優れ、本発明の作用効果であるトナーの帯電均一性が高く維持されやすくなる。
上記R1からR11が炭素数1乃至6のアルキル基の場合には、適度な立体障害としての効果が得られることや、適度な疎水性と親水性のバランスが得られることや、結着樹脂との溶解性が得られることで、トナーの帯電均一性が向上しやすい。上記R1からR11が炭素数1乃至4のアルキル基の場合には、上記効果はより向上する。
上記エーテル結合を有する化合物のトナー中の含有量が5乃至1000ppmの場合には、良好な摩擦帯電量が得られやすく、均一なトナーの帯電特性が得られやすい。
本発明で用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体等のスチレン系共重合体
;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリ酢酸ビニール;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は混合して使用される。これらのうち、結着樹脂としては、ビニル系重合体であることが特に好ましい。
単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートのようなメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルのようなビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンのようなビニルケトンが挙げられる。
トラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
一方、本発明に用いられる極性樹脂は、シクロヘキサン不溶分を有すること、及び、結着樹脂とのなじみやすいもの、を主要な観点として選択されることが好ましい。さらに当該極性樹脂は、上記シクロヘキサン(CHX)不溶分のメインピーク分子量(Mp)、ガラス転移温度(TgB)及び酸価が本発明の範囲内になるような物性を有する樹脂であることが好ましい。
本発明に使用できる極性樹脂を以下に例示する。
極性樹脂としては、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如き含窒素単量体の重合体もしくは含窒素単量体とスチレン−不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;アクリロニトリルの如きニトリル系単量体;塩化ビニルの如き含ハロゲン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸の如き不飽和カルボン酸;不飽和二塩基酸;不飽和二塩基酸無水物;ニトロ系単量体の重合体もしくはそれとスチレン系単量体との共重合体;ポリエステル;エポキシ樹脂;が挙げられる。より好ましいものとして、スチレン系の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。さらに好ましくは、スチレン系の共重合体が挙げられる。
上記極性樹脂の含有量は、重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対して、5乃至50質量部であることが好ましい。
得やすくなる。
上記重合体を製造するためのスルホン酸基を有する単量体として、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸が例示できる。
本発明に用いられるスルホン酸基等を含有する重合体は、上記単量体の単重合体であっても構わないが、上記単量体と他の単量体との共重合体であっても構わない。上記単量体と共重合体をなす単量体としては、ビニル系重合性単量体があり、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。
水系媒体中でトナー粒子を製造する方法としては、以下の方法が挙げられる。トナー必須成分から構成される乳化液を水系媒体中で凝集させる乳化凝集法;有機溶媒中にトナー必須成分を溶解させた後、水系媒体中で造粒後有機溶媒を揮発させる懸濁造粒法;トナー必須成分を溶解させた重合性単量体を直接水系媒体中で造粒後重合する懸濁重合法や乳化重合法;その後シード重合を利用しトナーに外層を設ける方法;界面重縮合や液中乾燥に代表されるマイクロカプセル法。
ある。
すなわち、本発明のトナーにおいて、トナー粒子は、重合性単量体に少なくとも着色剤を分散させ着色剤含有単量体を得る分散工程、重合性単量体に少なくとも樹脂(好ましくは極性樹脂)を溶解させ樹脂含有単量体を得る溶解工程、得られた着色剤含有単量体と樹脂含有単量体とを混合し調整液を得る調整工程、調整液を水系分散体に分散して重合性単量体組成物の粒子を生成する造粒工程を少なくとも有する製造方法で得られるトナー粒子であることが好ましく、さらに当該調整工程は、超音波発生装置により上記着色剤含有単量体と上記樹脂含有単量体とを混合し調整液を得ることが好ましい。また、当該超音波発生装置は、後述するように、円柱の周方向に凸部を有する超音波を照射するための超音波振動子を有する超音波発生装置であり、上記凸部が、上記円柱に対して同心円を形成する凸部であり、上記調整工程では、上記超音波振動子を振動させることによって、上記着色剤含有単量体と上記樹脂含有単量体を混合し調整液を得ることが好ましい。
上記重合性単量体組成物を得る工程において、超音波発生装置1台当たりの出力をA(w)、超音波発生装置1台当たりの超音波照射部面積をB(cm2)としたときに、A≧1700、かつ、A/Bが、9≦A/B≦65、の範囲であることが好ましい。Aが、1700未満では、量産機としてスケールが小さすぎるため好ましくない。かつ、A/Bが、9未満では、超音波の加速度が小さく、分散・混合効率が悪く、65を超えると、超音波照射部の磨耗が大きく、摩耗物の着色剤含有重合性単量体組成物へのコンタミネーションの発生や装置自体の消耗が激しいため、好ましくない。
である。また、重合性単量体100質量部に対し0.5乃至20質量部の添加量で重合反応を行うと、通常、分子量1万乃至10万の間に極大を有する重合体が得られ、適当な強度と溶融特性を有するトナーを得ることができる。
特に好ましくは、重合反応中の分解時に上述したようなエーテル結合を有する化合物を生成するような重合開始剤である。
、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト如きの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの如き金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムの如き金属の合金及びその混合物等が例示できる。
一方、有機化合物としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン等が例示できる。これらの分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2乃至20質量部を使用することが好ましい。
等が例示できる。
例えば、リン酸カルシウムの場合、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合するとよい。
この中で、当該外添剤として好ましいのはシリカ微粉末であり、更にはBET法による比表面積50〜400m2/g、一次粒径が4〜80nmの表面処理シリカ微粉末が更に好ましい。
当該外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.01乃至5質量部であることが好ましい。
<トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分中におけるシクロヘキサン(CHX)不溶分の抽出方法、及び当該シクロヘキサン(CHX)不溶分の、トナーのTHF可溶分からTHFを除去することで得られる固形分に対する含有量の算出方法>
本発明におけるトナーのTHF可溶分中におけるCHX不溶分の抽出は、以下の方法で実施される。試料は以下のようにして作製した。
試料(トナー)をTHFに450mg/mlの濃度になるように混合し、室温にて10時間、試料の合一体がなくなるまで充分に振とうし、THFと試料を良く混ぜ、更に7日間静置し溶解液を得た。その後、上記溶解液を冷却高速遠心機[例えばH−9R(コクサン社製)]を用い、10℃環境にて15000r/minで60分間遠心分離することで、上澄み液と沈降物とに分離し、上澄み液を採取した。さらに上澄み液を窒素ガスにてバブリングしながら上澄み液を50%減少させ濃縮液を作製した。
その後、シクロヘキサン100ml中に、上記濃縮液5mlを添加し不溶分を生成させた。その後、不溶分が生成した液を冷却高速遠心機[例えばH−9R(コクサン社製)]を用い、10℃環境にて15000r/minで60分間遠心分離することで、上澄み液と沈降物(シクロヘキサン不溶分)とに分離して、上澄み液を除去した。除去後の沈殿物を室温にて24時間静置した後、真空乾燥機(40℃)において24時間脱溶媒をし、THFを除去して、THF可溶分中におけるCHXに対して不溶分となった成分を採取する。
トナーのTHF可溶分中におけるCHX不溶分の、トナーのTHF可溶分からTHFを除去することで得られる固形分に対する含有量とは、トナーのTHF可溶分中の、シクロヘキサン溶媒に対して不溶性となった成分の質量割合を示す。
すなわち、トナーのTHF可溶分中におけるCHX不溶分の、トナーのTHF可溶分からTHFを除去することで得られる固形分に対する含有量 =
[上記THF可溶分中におけるCHXに対して不溶分となった成分の質量/THF可溶分
の濃縮液中のTHFを除去することで得られる固形分の質量]
ここで、「THFの濃縮液中のTHFを除去することで得られる固形分の質量」とは、上記濃縮液5mgを室温にて24時間風乾させた後、真空乾燥機(40℃)において48時間脱溶媒をし、得られた固形成分の質量である。
本発明において、トナーのTHF可溶分中におけるCHX不溶分のメインピーク分子量(Mp)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定された分子量分布を用いて測定する。詳細は以下の通りである。
上記トナーTHF可溶分中におけるCHX不溶分の抽出方法を用いて採取されたCHX不溶分(試料)とTHFとを5mg/mlの濃度で混合し、室温にて5時間放置した後、充分に振とうし、THFと試料を良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に室温にて24時間静置した。その後、サンプル処理フィルター(マイショリディスクH−25−2 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンスジャパン社製)を通過させたものをGPCの測定用試料とした。
当該測定用試料の分子量分布及びメインピークの分子量(Mp)を、GPC測定装置(HLC−8120G PC 東ソー社製)を用い、該装置の操作マニュアルに従い、下記の測定条件で測定した。
<測定条件>
装置:高速GPC「HLC−8120 GPC」(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :THF
流速 :1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量 :0.10ml
また、試料の分子量の算出に際し、検量線として、標準ポリスチレン樹脂(東ソー社製TSK スタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500)により作成した分子量較正曲線を使用した。
なお、極性樹脂の、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及びメインピーク分子量(Mp)も、上記の測定方法と同様に、GPCで測定された分子量分布から求めることができる。
本発明において、トナーのガラス転移温度(TgA)、及びCHX不溶分のガラス転移温度(TgB)は、示差走査熱量計(DSC測定装置)[DSC−7(パーキンエルマー社製)、DSC2920(TAインスツルメンツジャパン社製)]を用い、ASTM D3418−82に準じて、測定し、昇温1回目のDSC曲線から求める。
具体的な測定条件は以下の通りである。
測定サンプル2〜5mg(好ましくは3mg)を精密に秤量する。秤量されたサンプルをアルミニウム製のパン中に入れ、対照用に空のアルミパンを用い、測定範囲20〜140℃の間で、昇温速度1℃/minで測定を行う。
<測定条件>
・20℃で5分間平衡を保つ
・1.0℃/minのモジュレーションをかけ、140℃まで1℃/minで昇温
・140℃で5分間平衡を保つ
・20℃まで降温
ここで、ガラス転移温度は、日本工業規格(JIS)K7121 9.3項(制定年月日1987年10月01日、確認年月日2006年03月25日)に定める中間点ガラス転移温度である。
なお、極性樹脂のガラス転移温度(Tg)も、上記の測定方法と同様の方法で求めることができる。
本発明において、トナーのTHF可溶分中におけるCHX不溶分の酸価(mgKOH/g)はJIS K 0070−1992に基づいて以下の方法で測定する。
(試料調製)
200mlビーカーに、精秤されたCHX不溶分(サンプル)1.0g、及びトルエン120mlを投入し、スターラーで攪拌しながらサンプルを溶解する。当該溶解物に、さらにエタノール30mlを加え、測定用試料とする。なお、精秤されたCHX不溶分の重さをW(g)とする。
(装置)
装置としては、電位差自動滴定装置AT−400WIN(京都電子工業株式会社製)を用いる。装置の設定において、有機溶剤に溶解する試料を対象とする。使用するガラス電極と比較電極は、有機溶剤対応のものを使用する。
pHガラス電極は、例えば商品コード#100−H112(京都電子工業株式会社製)を用いる。尚、先端は絶対に乾燥させない。
コルク型比較電極は、商品コード#100−R115(京都電子工業株式会社製)を用いる。尚、先端は絶対に乾燥させない。内部液が内部液補充口まで満たされているかを確認する。内部液は3.3mol/KCL溶液を使用する。
(手順)
上記測定用試料を上記装置のオートサンプラーにセットし、上記電極を試料溶液中に浸す。次に滴定液(1/10N KOH(エタノール溶液))を試料溶液上にセットし、0.05mlずつ自動間欠滴定で滴下させ酸価を算出する。
この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とする。得られた結果から次式により酸価を、下記式を用いて計算する。fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.61}/W
なお、極性樹脂の酸価も、上記の測定方法と同様の方法で求めることができる。
本発明のトナーの平均円形度とは、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)を用い、該装置の操作マニュアルに従い、下記の条件で算出されたものである。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や周囲長等が計測される。
画像処理部で画像信号は、A/D変換され、画像データとして取り込まれ、記憶した画像データに対して、粒子の有無を判別するための画像処理が行われる。次に、粒子像の輪
郭を的確に抽出するための前処理として輪郭強調処理が行われる。さらに、画像データをある適当なスレッシュホールドレベルで2値化する。
画像データをある適当なスレッシュホールドレベルで2値化すると各粒子画像は図5に示すような2値化画像となる。次に、2値化された各粒子画像に対してエッジ点(輪郭を表す輪郭画素)かどうかを判定するとともに、着目しているエッジ点に対して隣合うエッジ点がどの方向にあるかの情報、すなわちチェインコードを生成する。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円形当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度(C)は、円形当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
各粒子の円形度を算出後、円形度0.200乃至1.000の範囲を800分割し、その分割点の中心値と測定粒子数を用いて平均円形度の算出を行う。
具体的な測定方法としては、予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを容器中に用意し、その中に分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料0.02gを加え、均一に分散させる。分散手段としては、超音波分散機UH−50型(エスエムテー社製)に振動子としてφ5mmのチタン合金チップを装着したものを用い、5分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40度以上にならないように適宜冷却する。
円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、測定粒子数をmとすると、次式から算出される。
本発明において、重量平均粒径(D4)は、コールターカウンターで測定される。
トナー及びトナー粒子の粒度分布の測定:測定装置としては、コールターカウンターTA−II、コ−ルターマルチサイザーII(コールター社製)又はコ−ルターマルチサイザーIII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定方法としては、上記電解水溶液100ml中に分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1ml加え、さらに測定試料(トナー及びトナー粒子)を5mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1分間分散処理し、上記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子の体積及び個数をチャンネルごとに測定して、ト
ナーの体積分布と個数分布とを算出する。トナー粒子の体積分布から求めた重量基準のトナーの重量平均粒径D4(μm)を求める。
重量平均粒子径(D4)の変化率の測定は以下の通りに行った。
本発明のトナーのガラス転移温度(TgA)を上記記載の方法により測定する。また、本発明に含まれるトナー粒子の重量平均粒径(D4)を上記記載の方法により測定する。次いで、イオン交換水100質量部にトナー粒子1.7質量部を投入し、パドル撹拌翼にて300r/minで撹拌を行い、トナー粒子をイオン交換水中に分散させた。その後、該
トナー粒子分散液を上記測定したトナーのガラス転移温度(TgA)から5℃高い温度に加温し、60分撹拌を継続する。60分後、該分散液を濾過して得られた濾物を測定試料とし、上記記載の重量平均粒径(D4)を測定する。得られた測定値から下記式に基づいて重量平均粒子径(D4)の変化率を求めた。
重量平均粒子径(D4)の変化率(%)=〔加熱撹拌後のトナー粒子の重量平均粒径(D4)/加熱撹拌前のトナー粒子の重量平均粒径(D4)〕×100
トナー粒子のζ電位(ζP(7.0)、ζP(4.5)、ζP(8.5))の測定は、日本ルフト社製DT−1200を用いて以下の通りに測定する。
トナー粒子3gをサンプルビンに入れる。これに150gのイオン交換水を加えて、更に界面活性剤(TRITON X−100、SIGMA−ALDRICH社製)を0.1g加えた後、氷浴にて冷却しながら、超音波ホモジナイザー(MODEL;VCX750(本体)、MODEL;CV33(ホーン)SONICS & MATERIALS社製、発振条件;発振周波数20kHz、電気的出力750W)にて超音波を照射してトナー粒子をイオン交換水中に分散させた分散液を用いて、分散液のpHが4.5、7.0、及び8.5の各々におけるゼータ電位を測定する。
測定はpHの校正、水の減衰率測定、ゼータ電位計の校正を順次行った後に行った。pH調整は1Nの塩酸水溶液及び1NのKOH水溶液にて行い、各々の操作及び測定操作は装置のマニュアルに則って行った。なお、測定を行う際にはトナー粒子が沈降しないように撹拌子を回転させながら行った。また、測定するために必要なデータ(密度、平均粒径、及び平均粒径の標準偏差)は下記に示すとおりに得た。
〔密度〕
トナー粒子の密度は次の測定装置を用いて真密度を測定することで行なった。即ち、測定装置としてはマイクロメトリックス アキュピック1330(島津製作所製)を用い、トナー粒子を5g計り取って真密度を求めた。
〔平均粒径〕
平均粒径は前述した重量平均粒径(D4)の値とした。測定方法は前述の通りである。〔平均粒径の標準偏差〕
平均粒径の標準偏差は上記、重量平均粒径(D4)を測定する際に求めることができる。つまり、トナー粒子の体積分布から常法を用いて算出する。
図2は本発明で用いられる画像形成装置の一例としてタンデム型のカラーLBP(カラーレーザープリンタ)の断面図を示す。
図2において、101(101a乃至101d)は図示矢印方向(反時計方向)に所定のプロセススピードで回転する潜像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)である。感光ドラム101a、101b、101c、101dは順にカラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(
Bk)成分のそれぞれを分担するものである。これらの感光ドラム101a乃至101dは、不図示のドラムモータ(直流サーボモータ)によって回転駆動される。各感光ドラム101a乃至101dにそれぞれ独立した駆動源を設けても良い。ドラムモータの回転駆動は不図示のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)によって制御され、その他の制御は不図示のCPUによって行われる。
また、静電吸着搬送ベルト109aは、駆動ローラ109bと固定ローラ109c、109e及びテンションローラ109dに張架されており、駆動ローラ109bによって図示矢印方向に回転駆動され、転写材S(記録媒体S)を吸着して搬送する。
感光ドラム101aはその回転過程で1次帯電手段102aにより所定の極性及び電位に一様に1次帯電処理される。そして、感光ドラム101aに対してレーザービーム露光手段(以下、スキャナーと称する)103aにより光像露光がなされ、該感光ドラム101a上に画像情報の静電潜像が形成される。
次に、現像部104aによってトナー像が感光ドラム101a上に形成され、静電潜像が可視化される。同様な工程が他の3色(マゼンタ(B)、シアン(C)及びブラック(Bk))についてもそれぞれ実施される。
而して、4色のトナー像は、所定のタイミングで給紙ローラ108bにより搬送されてきた記録媒体Sを停止、再搬送するレジストローラ108cにより同期され、感光ドラム101a乃至101dと静電吸着搬送ベルト109aとのニップ部において記録媒体Sにトナー像が順次転写される。また、これと同時に記録媒体Sへのトナー像転写後の感光ドラム101a乃至101dはクリーニング手段106a、106b、106c、106dによって転写残トナー等の残存付着物が除去され、繰り返し作像に供される。
4つの感光ドラム101a乃至101dからトナー像が転写された記録媒体Sは、駆動ローラ109b部において静電吸着搬送ベルト109a面から分離されて定着器110に送り込まれる。そして、定着器110においてトナー像が定着された後、排出ローラ110cによって排出トレー113に排出される。
トナー担持体14は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像剤容器23内に突入し、左略半周面を現像剤容器23外に露出して横設されている。この現像剤容器23外へ露出した面は、図3のように現像ユニット13の図中左方に位置する潜像担持体10に当接している。
トナー担持体14は矢印B方向に回転駆動され、潜像担持体10の周速は50乃至170mm/s、トナー担持体14の周速は潜像担持体10の周速に対して1乃至2倍の周速で回転させている。
トナー担持体14の上方位置には、SUS等の金属板や、ウレタン、シリコーン如きのゴム材料、バネ弾性を有するSUS又はリン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体14への当接面側にゴム材料を接着した規制部材16が、規制部材支持板金24に支持されている。規制部材16は、自由端側の先端近傍をトナー担持体14の外周面に面接触にて当接するように設けられており、その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体14の回転方向上流側に位置するカウンター方向になっている。規制部材16の一例としては、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムを規制部材支持板金24に接着した構
成で、トナー担持体14に対する当接圧(線圧)を、適宜設定したものである。当接圧は、好ましくは、20乃至300N/mである。当接圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算する。規制部材16は当接面側にゴム材料を接着したものの方がトナーとの付着性の面で、長期使用において規制部材へのトナーの融着、固着を抑制できるため好ましい。また、規制部材16は、トナー担持体14に対する当接状態を、先端を当接させるエッジ当接とすることも可能である。エッジ当接とする場合は、トナー担持体との接点におけるトナー担持体の接線に対する規制部材16の当接角を40度以下になるよう設定するとトナーの層規制の点で更に好ましい。
トナー供給ローラ15(15aはトナー供給ローラの軸)は、規制部材16のトナー担持体14表面との当接部に対しトナー担持体14の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。このトナー供給ローラ15のトナー担持体14に対する当接幅としては、1乃至8mmが有効で、またトナー担持体14に対してその当接部において相対速度を持たせることが好ましい。
帯電ローラ29は本発明の画像形成方法に必須のものではないが、設置されているとより好ましい。帯電ローラ29はNBR、又は、シリコーンゴムの如き弾性体であり、抑圧部材30に取り付けられている。そしてこの抑圧部材30による帯電ローラ29のトナー担持体14への当接荷重は0.49乃至4.9Nに設定する。帯電ローラ29の当接により、トナー担持体14上のトナー層は細密充填され均一コートされる。規制部材16と帯電ローラ29の長手位置関係は、帯電ローラ29がトナー担持体14上の規制部材16当接全域を確実に覆うことができるように配置されるのが好ましい。
また、帯電ローラ29の駆動については、トナー担持体14との間は従動又は同周速が必須であり、帯電ローラ29とトナー担持体14間に周速差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上にムラが発生するため好ましくない。
帯電ローラ29のバイアスは、電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に直流で(図3の27)印加されており、トナー担持体14上の非磁性トナー17は帯電ローラ29より、放電によって電荷付与を受ける。
帯電ローラ29のバイアスは、非磁性トナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスであり、トナー担持体14に対して1000乃至2000Vの電位差が生じるように設定される。
帯電ローラ29による帯電付与を受けた後、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、一様に潜像担持体10との対向部である現像部へ搬送される。
この現像部において、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、図3に示す電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に印加された直流バイアスによって、潜像担持体10上の静電潜像にトナー像として現像される。
60℃に加温したイオン交換水900部にリン酸三カルシウム2.3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて攪拌し、水系媒体を得た。また、下記の材料をプロペラ式攪拌装置にて100r/minで均一に溶解混合して樹脂含有単量体を調製した。
・スチレン 50.0質量部
・n−ブチルアクリレート 20.0質量部
・極性樹脂1:スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体 (共重合比=95.6:1.7:2.7、Mp=69000、Mw=68000、Tg=102℃、酸価=
12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1) 20.0質量部
また、下記処方をアトライターで分散し、微粒状着色剤含有単量体を得た。
・スチレン 30.0質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 7.4質量部
・帯電制御剤ボントロンE-88(オリエント化学社製) 5.0質量部
・ワックスHNP−10(融点75℃:日本精鑞社製) 10.0質量部
・ジ−t−ブチルエーテル(エーテル化合物1) 0.05質量部
次に、該微粒状着色剤含有単量体と該樹脂含有単量体を混合して調整液を得た後、該調整液を60℃に加温し、そこにワックス(フィッシャートロプシュワックス:融点78.0℃):10質量部を添加した。次いで、該調整液内に図1に示す超音波発生装置を導入し、超音波照射部より超音波を、調整液中に照射し分散を開始した。なお、超音波を発振するに際しては、超音波出力をA、超音波照射部面積をBとした時、超音波出力Aを5.2kw、A/Bを65.0w/cm2、また、超音波処理される着色剤含有重合性単量体組成物をC(kg)、超音波発生装置の合計出力をD(kw)とした時、C/Dを60kg/kwに設定し分散・混合を行なった。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃にてTK式ホモミキサーを用いて10,000r/minで30分間攪拌し、造粒した。
その後、プロペラ式攪拌装置に移して100r/minで攪拌しつつ、70℃で5時間反応させた後、80℃まで昇温し、更に5時間反応を行い、トナー粒子を製造した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを室温(25℃)まで冷却し、該懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
次に、上記粒子を温度40℃にて12時間乾燥して着色粒子を得、該着色粒子を風力分級することにより粒度を調整しトナー粒子1を得た。
このトナー粒子100質量部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体1.6質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してトナー1を得た。トナー1の物性を表1に示す。
トナー製造例1における超音波を照射する条件についてC/Dを105kg/kwに設定し分散・混合を行なった以外は同様の方法によりトナー2を得た。トナー2の物性を表1に示す。
トナー製造例1において極性樹脂1を極性樹脂2(スチレン−nブチルアクリレート−メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体)(共重合比=83.6:12.0:1.7
:2.7、Mp=10000、Mw=10000、Tg=80℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1)に変更し、超音波を照射する条件についてC/Dを34kg/kwに設定し分散・混合を行なった以外は同様の方法によりトナー3を得た。トナー3の物性を表1に示す。
トナー製造例1において超音波を照射する条件についてC/Dを125kg/kwに設定し分散・混合を行なった以外は同様の方法によりトナー4を得た。トナー4の物性を表1に示す。
トナー製造例1において極性樹脂1を極性樹脂3(スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=96.6:0.7:2.7、Mp=69000、Mw=68000、Tg=102℃、酸価=5.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1)に変更し、超音波を照射する条件についてC/Dを22kg/kwに設定し分散・混合を行なった以外は同様の方法によりトナー5を得た。トナー5の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を極性樹脂4(スチレン-αメチルスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=65.6:30.0:1.7:2.
7、Mp=44000、Mw=43000、Tg=120℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1))に変更した以外は同様の方法でトナー6を得た。トナー6の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を飽和ポリエステル樹脂1〔テレフタル酸とプロピレンオキサイド変性ビスフェノールAから生成〕(Mp=10500、Mw=8900、Tg=72℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.2)に変更した以外は同様の方法でトナー7を得た。トナー7の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を極性樹脂5(スチレン-αメチルスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=60.6:35.0:1.7:2.
7、Mp=45000、Mw=46000、Tg=122℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.2))に変更した以外は同様の方法でトナー8を得た。トナー8の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を極性樹脂6(スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=91.6:5.7:2.7、Mp=69000、Mw=68000、Tg=102℃、酸価=40.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1))に変更した以外は同様の方法でトナー9を得た。トナー9の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を樹脂1(ポリスチレン(Mp=69000、Mw=68000、Tg=100℃、酸価=0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1、残留スチレン=95ppm))に変更した以外は同様の方法でトナー粒子10を得た。
このトナー粒子10を100質量部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体2.0質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してトナー10を得た。トナー10の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を極性樹脂7(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=87.4:9.9:2.7、Mp=52000、Mw=50000、Tg=101℃、酸価=70.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1、残留スチレン=95ppm))に変更した以外は同様の方法でトナー11を得た。トナー11の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1の添加量を40質量部に変更した以外は同様の方法でトナー12を得た。トナー12の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1の添加量を4質量部に変更した以外は同様の方法でトナー13を得た。トナー13の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1の添加量を50質量部に変更した以外は同様の方法でトナー14を得た。トナー14の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を極性樹脂9(スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=95.6:1.7:2.7、Mp=200000、Mw=210000、Tg=102℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1))に変更した以外は同様の方法でトナー15を得た。トナー物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を飽和ポリエステル樹脂2〔テレフタル酸とプロピレンオキサイド変性ビスフェノールAから生成〕
(Mp=9000、Mw=8900、Tg=72℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.2))に変更した以外は同様の方法でトナー16を得た。トナー16の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を極性樹脂10(スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体(共重合比=95.6:1.7:2.7、Mp=220000、Mw=250000、Tg=102℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1)とし、その添加量を10質量部に変更した以外は同様の方法でトナー17を得た。トナー17の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、極性樹脂1を添加しない以外は同様の方法でトナー粒子18を得た。このトナー粒子18を100質量部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体2.0質量部及びハイドロタルサイト(粒径:0.85μm)0.5質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してトナー18を得た。トナー18の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、ジ−t−ブチルエーテル(エーテル化合物1)を添加しない以外は同様の方法でトナー19を得た。トナー19の物性を表1に示す。
トナー製造例1において着色粒子を製造後、該トナー粒子を110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕後、得られた微粉砕物を風力分級して着色粒子を得た。
次いで、該着色粒子を窒素雰囲気下、スプレードライヤーを用いて70℃で1時間加熱球形化処理を行い、その後、冷却してトナー粒子20を得た。
このトナー粒子100質量部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体1.6質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してトナー20を得た。トナー20の物性を表1に示す。
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物704部、イソフタル酸296部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃、8時間反応させた後、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させた。これを160℃まで冷却して、30部の無水フタル酸を加え2時間反応させた。さらに、これを80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行い、イソシアネート含有プレポリマー(2)を得た。次にこのプレポリマー(2)267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量66000のウレア変性ポリエステル(2)を得た。ガラス転移温度(Tg)は66℃であった。
得られたウレア変性ポリエステル(2)100部を酢酸エチル/エチルメチルケトン(MEK)(1/1)混合溶剤200部に溶解、混合した。
この溶解液に、ベヘン酸ベヘニルを主体とするエステルワックス19部、シアン顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を7部、飽和ポリエステル樹脂1を20部入れてトナー材料液を得、該材料液の液温を60℃に加温した。次いで、該材料液に図1に示す超音波発生装置を導入し、超音波照射部より超音波を、材料液中に照射した。なお、超音波を発振するに際しては、超音波出力をA、超音波照射部面積をBとした時、超音波出力Aを5.2kw、A/Bを65.0w/cm2、また、超音波処理されるトナー材料液を
C(kg)、超音波発生装置の合計出力をD(kw)とした時、C/Dを110kg/kwに設定し混合・溶解を行なった。
一方、ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。ついで73℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料液を投入し10分間攪拌して混合液を得た。ついで該混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、体積平均粒径が6.0μmのトナー粒子21を得た。
このトナー粒子100部と、シリコーンオイルで処理したBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体1.6部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してトナー21を得た。トナー21の物性を表1に示す。
60℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸三カルシウム2.3質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて攪拌し、水系媒体を得た。また、下記の材料をプロペラ式攪拌装置にて100r/minで均一に溶解混合して単量体を調製した。
・スチレン 20.0質量部
・n−ブチルアクリレート 10.0質量部
また、下記処方をアトライターで分散し、微粒状着色剤含有単量体を得た。
・スチレン 30.0質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 7.4質量部
・帯電制御剤ボントロンE-88(オリエント化学社製) 5.0質量部
・ワックスHNP−10(融点75℃:日本精鑞社製) 10.0質量部
・ジ−t−ブチルエーテル(エーテル化合物1) 0.05質量部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を温度60℃に加温し、そこにステアリン酸ステアリルを主体とするエステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピーク65℃)14質量部を添加混合溶解した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8.0質量
部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃にてTK式ホモミキサーを用いて10,000r/minで 30分間攪拌し、造粒した。
その後、プロペラ式攪拌装置に移して100r/minで攪拌しつつ、窒素雰囲気下において溶存酸素0.50%以下にて、70℃で3時間反応させた後、80℃まで昇温し、更に3時間反応を行った。
次いで、
・スチレン 30.0質量部
・n−ブチルアクリレート 15.0質量部
・極性樹脂1 20.0質量部
を均一に溶解混合して樹脂溶解単量体を作製して上記重合反応系中に投入した。
その後、100r/minで攪拌しつつ、窒素雰囲気下において溶存酸素0.50%以下にて、70℃で3時間反応させた後、80℃まで昇温し、更に3時間反応を行ってトナー粒子を製造した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを室温(25℃)まで冷却し、該懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
次に、上記粒子を温度40℃にて12時間乾燥後、風力分級を行って粒度を調整しトナー粒子22を得た。
このトナー粒子100質量部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体1.6質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してトナー22を得た。トナー22の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、C.I.ピグメントブルー15:3をC.I.ピグメントイエロー17に変更する以外は同様の方法でトナー23を得た。トナー23の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、C.I.ピグメントブルー15:3をC.I.ピグメントレッド122に変更する以外は同様の方法でトナー24を得た。トナー24の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、C.I.ピグメントブルー15:3をカーボンブラック(DBP吸油量:42cm3/100g、比表面積:60m2/g)に変更する以外は同様の方法でトナー25を得た。トナー25の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、図1に示す超音波発生装置を図4に示す超音波発生装置に変更し、更に調整液中に4本導入した。また、超音波を発振するに際しては、超音波出力をA、超音波照射部面積をBとした時、超音波出力Aを1.0kw、A/Bを40.7w/
cm2、また、超音波処理される着色剤含有重合性単量体組成物をC(kg)、超音波発生装置の合計出力をD(kw)とした時、C/Dを70kg/kwに設定し分散・混合を行なった。それ以外は同様の方法でトナー26を得た。トナー26の物性を表1に示す。
トナーの製造例20において、加熱球形化処理を行わなかった以外は同様の方法により比較トナー1を得た。比較トナー1の物性を表1に示す。
トナー製造例1において超音波を照射する条件についてC/Dを7kg/kwに設定し分散・混合を行なった以外は同様の方法により比較トナー2を得た。比較トナー2の物性を表1に示す。
トナー製造例1において、超音波照射を行わず、代わりにTK式ホモミキサーにて10,000rpmで60分間撹拌した以外は同様の方法で比較トナー3を得た。比較トナー3の物性を表1に示す。
トナー1を非磁性一成分系現像剤とし、画像形成装置としては市販のレーザプリンタであるLBP−5400(キヤノン製)の改造機を用い、温度23℃、相対湿度50%環境下でA4のカラーレーザーコピア用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いて画像評価を行った。評価機の改造点は以下のとおりである。
評価機本体のギアおよびソフトウエアを変更することにより、プロセススピードが200mm/secとなるようにした。
評価に用いるカートリッジはシアンカートリッジを用いた。すなわち、市販のシアンカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、本発明によるトナーを200g充填して評価を行った。なお、マゼンタ、イエロー、ブラックの各ステーションにはそれぞれ製品トナーを抜き取り、トナー残量検知機構を無効としたマゼンタ、イエロー、およびブラックカートリッジを挿入して評価を行った。
以上の条件で、0.5%の印字比率の画像を25000枚まで間歇モード(すなわち、1枚プリントアウトする毎に10秒間現像器を休止させ、再起動時の現像装置の予備動作でトナーの劣化を促進させるモード)でプリントアウトした。その際、初期と5000枚後耐久後と25000枚耐久後に後述の項目について画像評価を行った。
A4のカラーレーザーコピア用紙(キヤノン製、80g/m2)を転写材として用いて、ベタ画像を出力し、その濃度を測定(右上、右下、中心、左上、左下の5点平均)することにより評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
A;画像濃度が1.45以上
B;画像濃度が1.30以上1.45未満
C;画像濃度が1.15以上1.30未満
D;画像濃度が1.15未満
評価上、Aが最もよく、Dが最も悪い。
カブリの測定については、東京電色社製の反射濃度計、REFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して、標準紙及びプリントアウト画像の非画像部の反射率を測定した。測定で用いられるフィルターには、グリーンフィルターを用いた。測定結果から下記式を用いてカブリを算出し、以下の基準で評価した。
カブリ(反射率:%)=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
A;カブリ(反射率)が0.5%未満
B;カブリ(反射率)が0.5%以上、1.0%未満
C;カブリ(反射率)が1.0%以上、2.0%未満
D;カブリ(反射率)が2.0以上
評価上、Aが最もよく、Dが最も悪い。
転写性の評価は転写効率を測定することにより行った。転写効率は、ベタ黒画像転写後の感光体上の転写残トナーをマイラーテープによりテーピングしてはぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度[マクベス反射濃度計 RD918(マクベス社製)で測定し、得られた濃度]の値をC、転写後定着前のトナーの載った紙上にマイラーテープを貼ったもののマクベス濃度をE、未使用の紙上に貼ったマイラーテープのマクベス濃度をDとし、近似的に以下の式で計算した。
A:非常に良好(97%以上)
B:良好 (94〜97%未満)
C:実用可 (90〜94%未満)
D:実用不可 (90%未満)
転写効率は90%以上であれば問題のない画像である。
帯電均一性は以下の示す評価を行った。
即ち、初期と5000枚後、及び、初期と25000枚後のCRG内トナーの粒度分布測定を前述の重量平均粒径(D4)の測定方法に則って行い、得られた各々の重量平均粒径(D4)から下記式を基にその粒度変化率を算出して下記基準に基づいて評価を行った。
初期の重量平均粒径(D4)/5000枚後(又は25000枚後)の重量平均粒径(D4)×100=粒度変化率(%)
(評価基準)
A:95≦粒度変化率(%)≦100
B:85≦粒度変化率(%)<95
C:75≦粒度変化率(%)<85
D:粒度変化率(%)<75
Aが最もよく、Dが最も悪い。
トナー劣化の評価は初期と5000枚後、及び、初期と25000枚後のベタ黒濃度の変化率を算出することで行った。即ち、得られた各々の濃度から下記式を基にその濃度変化率を算出して下記基準に基づいて評価を行った。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計
RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
5000枚後(又は25000枚後)のベタ黒濃度/初期のベタ黒濃度×100=濃度変化率(%)
(評価基準)
A:95≦濃度変化率(%)≦100
B:85≦濃度変化率(%)<95
C:75≦濃度変化率(%)<85
D:濃度変化率(%)<75
Aが最もよく、Dが最も悪い。
部材汚染は、現像剤担持体表面へのトナーや外添剤の固着の様子と、得られた画像への影響を目視で観察して、以下の基準で評価した。
A:未発生(固着なし)
B:固着がやや発生しているものの、画像への影響は少ない
C:固着があり、これによる画像ムラが僅かに生じているが実用上は問題が少ない。
D:固着が多量にあり、これによる画像ムラが生じている。実用上にも問題がある。
実施例1と同条件で、トナー2〜トナー26を評価した。詳細の結果を表2に示す。
実施例1と同条件で、比較トナー1〜3を評価した。詳細の結果を表2に示す。
2 超音波振動子
3 超音波照射部
10 潜像担持体(感光ドラム)
11 潜像担持体接触帯電部材
12 電源
13 現像ユニット
14 トナー担持体(現像ローラ)
15 トナー供給ローラ
15a 軸
16 規制部材(ブレード)
17 非磁性トナー
23 現像剤容器
24 規制部材支持板金
25 トナー搬送部材
27 電源
29 帯電ローラ
30 抑圧部材
101 電子写真感光体
102 1次帯電手段
103 レーザービーム露光手段(スキャナー)
104 現像部
106 クリーニング手段
108b 給紙ローラ
108c レジストローラ
109a 静電吸着搬送ベルト
109b 駆動ローラ
109c、109e 固定ローラ
109d テンションローラ
110 定着器
110c 排出ローラ
113 排出トレー
S 転写材(記録媒体)
Claims (9)
- 結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤とを含む、負摩擦帯電性のトナーであって、
前記トナーのフロー式粒子像分析装置で測定された平均円形度が0.960〜1.000であり、
前記トナー粒子の、pHが7.0の水系媒体中におけるζ電位をζP(7.0)としたときに、−100mV≦ζP(7.0)≦−65mVの関係を満たし、
前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分中におけるシクロヘキサン(CHX)不溶分の含有量が、前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分からテトラヒドロフランを除去することで得られる固形分に対し、3〜30質量%であり、
前記不溶分が、極性樹脂(但し、スルホン酸基を含有する場合を除く)であり、
前記極性樹脂が、ビニル系重合体であり、
前記結着樹脂が、ビニル系重合体である
ことを特徴とするトナー。 - 前記極性樹脂が、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−nブチルアクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、または、スチレン−αメチルスチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体である請求項1に記載のトナー。
- 前記トナー粒子の、pHが8.5の水系媒体中におけるζ電位をζP(8.5)とし、前記トナー粒子の、pHが4.5の水系媒体中におけるζ電位をζP(4.5)としたときに、20mV≦ζP(4.5)−ζP(8.5)≦30mVの関係を満たす請求項1または2に記載のトナー。
- 前記不溶分が、80〜120℃の領域にガラス転移温度(TgB)を有し、前記不溶分の酸価が、5〜40mgKOH/gである請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記不溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定された分子量分布において、メインピーク分子量(Mp)が10,000〜200,000である請求
項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。 - 前記トナー粒子が、重合性単量体および着色剤を含有する重合性単量体組成物を、難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中に分散させて、前記重合性単量体組成物の粒子を生成し、前記重合性単量体組成物の粒子に含有される前記重合性単量体を重合させることにより製造されたトナー粒子である請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、
(i)重合性単量体に着色剤を分散させて、着色剤含有単量体を得る分散工程、
(ii)重合性単量体に樹脂を溶解させて、樹脂含有単量体を得る溶解工程、
(iii)得られた前記着色剤含有単量体と前記樹脂含有単量体とを混合し、調整液を得る調整工程、
(iv)前記調整液を水系分散体に分散させて、重合性単量体組成物の粒子を生成する造粒工程、および
(v)前記重合性単量体組成物の粒子に含有される前記重合性単量体を重合させる工程を有する製造方法により製造されたトナー粒子であり、
前記調整工程が、超音波発生装置により、前記着色剤含有単量体と前記樹脂含有単量体とを混合し、調整液を得る工程である請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。 - 前記超音波発生装置が、円柱の周方向に凸部を有する超音波を照射するための超音波振動子を有する超音波発生装置であり、
前記凸部が、前記円柱に対して同心円を形成する凸部であり、
前記調整工程が、前記超音波振動子を振動させることによって、前記着色剤含有単量体と前記樹脂含有単量体を混合し、調整液を得る工程である請求項8に記載のトナー。
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