以下、添付図面を参照しながら、本発明における好ましい電流制限回路と、この電流制限回路を組み込んだ漏れ電流検査装置の一実施例を詳細に説明する。
図1は、本実施例で採用する電流制限回路1の一実施例を示すものである。同図において、2は正電圧源2Aと負電圧源2Bを有する直流電源、3は所定の電圧Vinが印加される負荷で、電流制限回路1は直流電源2と負荷3の間に接続される。また、5は印加/放電切換器としての切換スイッチである。電流制限回路1は、電流制御素子として設けられたN型のIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)素子6,7と、抵抗器8〜11と、NPN型トランジスタ12,13と、各IGBT素子6,7のコレクタ・エミッタ間に逆並列接続されたダイオード14,15と、スイッチ素子としてのフォトカプラ16,17からなるスイッチ回路18と、を備えて構成される。
切換スイッチ5は、一端が常時共通端子5Aに接続し、他端が後述する制御手段45からの切換信号を受けて、印加側端子5B,5Cと放電側端子5Dの何れか一方に接続する接点5Eを備えている。印加側端子5Bとアースとの間には直流電源2の正電圧源2Aが接続され、別な印加側端子5Cとアースとの間には直流電源2の負電圧源2Bが接続される一方で、放電側端子5Dは直接アースに接続される。
切換スイッチ5の共通端子5Aから負荷3の一端に至る電圧供給ライン間には、IGBT素子6,抵抗器9,抵抗器10,IGBT素子7が順に挿入接続される。一方のIGBT素子6は、そのオン時に直流電源2から負荷3への電流の流れを可能にするもので、また他方のIGBT素子7は、そのオン時に負荷3から直流電源2への電流の流れを可能にするものである。
さらに、IGBT素子6のコレクタ・ゲート間には抵抗器8が接続され、またIGBT素子7のコレクタ・ゲート間には、別な抵抗器11が接続される。一方のトランジスタ12は、そのベースがIGBT素子6のエミッタと抵抗器9の接続点に接続され、コレクタがIGBT素子6のゲートに接続され、エミッタが抵抗器9,10の接続点に接続される。また他方のトランジスタ13は、そのベースがIGBT素子7のエミッタと抵抗器10の接続点に接続され、コレクタがIGBT素子7のゲートに接続され、エミッタが抵抗器9,10の接続点に接続される。
したがって、前記切換スイッチ5の接点5Eが印加側端子5Bと接している状態で、抵抗器9,10の接続点、すなわちトランジスタ12,13のエミッタどうしの接続点を基準として、IGBT素子6をオンするようなH(高)レベルの駆動信号が、このIGBT素子6のゲートに供給されれば、直流電源2の正電圧源2Aから、IGBT素子6,抵抗器9,抵抗器10,ダイオード15を通して、負荷3に電流が流れ、当該負荷3に正電圧が印加されて正充電される。また、切換スイッチ5の接点5Eを印加側端子5Cに接触させた状態で、IGBT素子7をオンするようなHレベルの駆動信号が、このIGBT素子7のゲートに供給されれば、負荷3から、IGBT素子7,抵抗器10,抵抗器9,ダイオード14を通して、直流電源2の負電圧源2Bに電流が流れ、負荷3に逆電圧が印加されて逆充電される。さらに、正充電または逆充電された負荷3を放電する場合は、切換スイッチ5の接点5Eを放電側端子5Dに接触させ、IGBT素子6をオンすると、逆充電された負荷3が放電し、IGBT素子7をオンすると、正充電された負荷3が放電するようになっている。
前記スイッチ回路18は、発光素子16Aと受光素子16Bとを組み合わせたフォトカプラ16と、別な発光素子17Aと受光素子17Bとを組み合わせたフォトカプラ17とからなる。発光ダイオードからなる各発光素子16A,17Aは、後述する制御手段45からの制御信号が供給される入力端子19A,19B間に接続される。また、フォトトランジスタからなる受光素子16B,17Bのエミッタは、共にトランジスタ12,13のエミッタどうしの接続点に接続されると共に、受光素子16Bのコレクタはトランジスタ12のコレクタに接続され、受光素子17Bのコレクタはトランジスタ13のコレクタに接続される。
そのためここでは、制御手段45から制御信号が与えられ、各フォトカプラ16,17の発光素子16A,17Aに電流が流れると、対応する受光素子16B,17Bがオンし、IGBT素子6,7のゲートがLレベルに駆動されることによって、これらのIGBT素子6,7が共にオフして、電流制限回路1と負荷3との間の電流の流れが遮断される。一方、制御手段45からの制御信号が途絶えると、発光素子16A,17Aに電流が流れず、対応する受光素子16B,17Bはオフ状態となるので、抵抗器8,11を通じてIGBT素子6,7のゲートにそれぞれHレベルの駆動信号が与えられれば、これらのIGBT素子6,7はオンし、電流制限回路1と負荷3との間で電流の流れが可能になる。つまり、ここでの抵抗器8,11は、スイッチ回路18がIGBT素子6,7から切り離されている時に、IGBT素子6,7をオンするための駆動信号をそのゲートに供給するゲート電圧生成素子に相当する。
前記抵抗器9,10は、負荷3を流れる電流を検出する電流検出器として作用する。負荷3を流れる電流は、抵抗器9,10の両端間電圧として検出されるが、この電圧が所定値以上に達すると、トランジスタ12,13が動作し始めて、前記電圧供給ラインに接続した各IGBT素子6,7のゲート電圧を低下させ、これらのIGBT素子6,7の間に所定値以上の電流が流れないように、IGBT素子6,7を制御する。このように、トランジスタ12,13はIGBT素子6,7のゲート電圧を調整する制御素子に相当し、またIGBT素子6,7は、負荷3の電流を所定値以下に制限する電流制限器として作用する。
そして、負荷3を充電するに際し、切換スイッチ5の接点5Eが印加側端子5Bと接している状態で、入力端子19A,19B間の制御信号が遮断されると、受光素子16B,17Bは何れもオフ状態となり、スイッチ回路18が電流制限回路1から切り離される。このとき、少なくとも直流電源2の正電圧源2Aから抵抗器8を通じてIGBT素子6のゲートに駆動信号が与えられ、IGBT素子6がターンオンする。そのため、直流電源2から、IGBT素子6,抵抗器9,抵抗器10,ダイオード15を通して、負荷3に電流が流れる。
ここで、負荷3に電流を供給した直後や、負荷3が短絡状態にあると、当該負荷3に対して大きな電流が流れ込もうとするが、この場合は抵抗器9の両端間がトランジスタ12を動作させ始める電圧に上昇し、それ以上の電流を負荷3に流そうとしても、IGBT素子6のゲート電圧を下げるように動作する。したがって、IGBT素子6ひいては負荷3に流れる電流は所定値以下に制限される。
また、一定時間が経過した後に、入力端子19A,19B間に制御信号を供給すれば、今度は受光素子16B,17Bが何れもオンし、IGBT素子6,7は共にオフ状態となって、負荷3への電流供給は遮断される。
こうして、負荷3への検査のために負荷3を充電した後に、切換スイッチ5の接点5Eを放電側端子5Dと接触させ、再び入力端子19A,19B間への制御信号の供給を遮断すると、受光素子16B,17Bは何れもオフ状態となり、スイッチ回路18が電流制限回路1から切り離される。すると、今度は負荷3の両端間に発生する電圧によって、抵抗器11を通じてIGBT素子7のゲートに駆動信号が与えられ、このIGBT素子7がターンオンする。そのため、負荷3から、IGBT素子7,抵抗器10,抵抗器9,ダイオード14を通して、グランドに電流が流れ、負荷3は放電する。
このとき、負荷3から電流制限回路1に大きな電流が流れ込もうとすると、抵抗器10の両端間がトランジスタ13を動作させ始める電圧に上昇し、それ以上の電流が電流制限回路1に流れ込もうとして、IGBT素子7のゲート電圧を下げるように動作する。したがって、ここでもIGBT素子7ひいては負荷3から流れ込む電流は所定値以下に制限される。
やがて、負荷3が完全に放電した後に、入力端子19A,19B間に制御信号を供給すれば、受光素子16B,17Bが何れもオンし、IGBT素子6,7は共にオフ状態となる。ここで、切換スイッチ5の接点5Dが印加側端子5Bと接するように切換わっても、入力端子19A,19B間に制御信号が供給され続けている限り、負荷3に無条件で電流が供給されるのを防止できる。
なお、上記構成では、直流電源2の電圧に合せて抵抗器8,11の抵抗値を適切に選択する必要があり、直流電源2の電圧が大きく変化する場合には、適切な抵抗値の選択が困難な場合もある。このような場合、抵抗器8,11に代えて、定電流素子や定電流回路を使用することができる。
また、別な変形例として、図2に示すようにフォトカプラ16の受光素子として太陽電池(光電素子)16Cを用いたものを、前述のフォトカプラ16,17に代えて使用してもよい。この場合のスイッチ回路18は、単独のフォトカプラ16で構成され、太陽電池(光電素子)16Cの一端はトランジスタ12,13のエミッタどうしの接続点に接続され、太陽電池(光電素子)16Cの他端はトランジスタ12,13のコレクタに接続される。そして、入力端子19A,19B間に制御信号が供給され、フォトカプラ16の発光素子16Aに電流が流れると、太陽電池16Cが電圧を発生して、IGBT素子6,7のゲートに駆動電圧が与えられ、これらのIGBT素子6,7がオンする。一方、前記制御信号の供給が途絶え、フォトカプラ16の発光素子16Aに電流が流れなくなると、太陽電池16Cが電圧を発生しなくなり、IGBT素子6,7は何れもオフする。ここでは、直流電源2や負荷3ではなく、太陽電池16CがIGBT素子6,7をオンにする電源として作用するので、図1に示す抵抗器8,11を不要にでき、またフォトカプラ16が一つで済む利点もある。
その他、フォトカプラ16,17に代わり、これに類する素子、例えばフォトMOSFETなどを使用することもできる。
図1や図2の回路例では、負荷3に加わる電圧が大きく変化する場合があるため、これに対応できるように、スイッチ回路18はフォトカプラ16,17のような電気的に絶縁機能を有するスイッチ素子を使用しているが、図3に示す非絶縁のスイッチ素子を用いることも可能である。ここでは、スイッチ素子としてNPN型のトランジスタ65,66を用いており、トランジスタ65のベースと入力端子19Aとの間には抵抗67が接続され、このトランジスタ65のコレクタがIGBT素子6のベースに接続されると共に、トランジスタ66のベースと入力端子19Aとの間には抵抗68が接続され、このトランジスタ66のコレクタがIGBT素子7のベースに接続され、各トランジスタ65,66のエミッタがアースに接続される。
そして、入力端子19A,19B間に制御信号が供給されると、抵抗67,68を通して各トランジスタ65,66がオンし、IGBT6,7がオフ状態になる一方で、前記制御信号の供給が遮断されると、トランジスタ65,66はオフし、スイッチ回路18がIGBT素子6,7から切り離されて、抵抗器8,11を通じてIGBT素子6,7のゲートにそれぞれ駆動信号が与えられれば、これらのIGBT素子6,7がオンするようになる。
なお、この図3の回路例では、負荷3に加わる電圧が高いと、それに見合う高耐圧な素子や、大きな消費電力に耐えうる素子を使用する必要があるが、負荷3に加わる電圧が低く、さほど変化しない場合には効果的である。
また、IGBT素子6,7に代わる各種半導体制御素子(トランジスタ,MOSFETなど)を用いてもよい。
本実施例における電流制限回路1は、直流電源2から負荷3への電圧印加時と、負荷3の放電時において、前記電圧供給ラインを流れる電流の向きが逆になることから、IGBT素子6,7や、抵抗器8〜11や、トランジスタ12,13や、ダイオード14,15が、何れも対を成して最小の部品数で設けられている。また、負荷3の充電時に正方向の電流が電圧供給ラインに流れるように、電流制限回路1を機能させるIGBT素子6およびダイオード15と、負荷3の放電時に逆方向の電流が電圧供給ラインに流れるように、電流制限回路1を機能させるIGBT素子7およびダイオード14が、別々に設けられており、IGBT素子6のゲートに駆動信号を与えた場合と、IGBT素子7のゲートに駆動信号を与えた場合で、負荷3の充放電動作を明確に区別することができる。
なお、電流供給ラインを流れる電流が片方向に限られる場合には、本実施例で示すような対をなす構成とする必要はなく、本実施例の半分の構成とすることができる。
図4は、図1に示す電流制限回路1を組み込んだ漏れ電流検査装置の回路図である。同図において、前述した負荷3として、ここでは縦列と横行の区分に分けられたパレット20の挿入孔51(図5参照)に挿入可能なチップ部品のコンデンサ21が用いられる。電流制限回路1の出力端1Aは、コンデンサ21の一方の電極に接触する測定端子22Aに直接接続される。また、31はコンデンサ21の漏れ電流を検出する漏れ電流検出回路で、この漏れ電流検出回路31の入力端31Aと、コンデンサ21の他方の電極に接触する測定端子22Bは直接接続される。
漏れ電流検出回路31は、反転増幅回路41を構成するオペアンプ32および抵抗器33〜36と、各抵抗器34〜36とそれぞれ直列回路を成すスイッチ37〜39と、一つまたは複数の並列接続されたコンデンサ40と、を備えて構成される。抵抗器33は、電流検出回路31の入力端31Aとオペアンプ32の反転入力端子との間に接続され、このオペアンプ32の反転入力端子と出力端子との間に、抵抗器34とスイッチ37,抵抗器35とスイッチ38,抵抗器36とスイッチ39の各直列回路が、並列に接続される。また、オペアンプ32の非反転入力端子と、漏れ電流検出回路31の出力側接地端子43は、何れもアースに接続され、オペアンプ32の出力端子が電流検出回路31の検出端子42に接続される。
そして、外部からの操作スイッチ(図示せず)により、スイッチ37〜39の何れかを選択的にオンすると、そのスイッチ37〜39と直列に接続される抵抗器34〜36が、オペアンプ32の反転入力端子と出力端子との間に繋がって、その繋がった抵抗器34〜36と別な抵抗器33とにより段階的に決まる増幅度で、漏れ電流検出回路31の入力端31Aに発生する電圧が増幅される。この増幅した電圧はオペアンプ32の出力端子に発生し、電流検出回路31の検出端子42と出力側接地端子43との間に、コンデンサ21の漏れ電流に相当するアナログ検出信号Voutとして取り出される。
なお、上記漏れ電流検出回路31において、抵抗器34〜36およびスイッチ37〜39の数は、実施例中のものに限定されず、一つまたは複数の使用が可能である。また、スイッチ37〜39を不要とし、抵抗器34〜36を可変抵抗で構成してもよい。実施例中における各抵抗器34〜36は、スイッチ37〜39のいずれか一つがオンされることを考慮して、各々異なる抵抗値を有しているが、スイッチ37〜39を複数同時にオンできれば、同じ抵抗値であっても構わない。
45は、漏れ電流検査装置全体の動作を監視制御する制御手段であって、これはコンデンサ21の前工程での検査結果や、前記漏れ電流検出回路31からのアナログ検出信号Voutを分析して、電流制限回路1に所定のタイミングで切換信号や制御信号を供給するものである。この制御手段45は、例えば前記アナログ検出信号Voutをデジタル検出信号に変換するA/D変換器と、このA/D変換器からのデジタル検出信号および前工程のコンデンサ容量検査装置からのコンデンサ容量値に相当する検査信号を受けて、スイッチ回路18に制御信号を供給するパーソナルコンピュータなどの信号処理装置とにより構成される。
制御手段45はソフトウェア上の機能として、コンデンサ容量検査装置からのコンデンサ容量値が、正常な所定範囲内の値でなければ、切換スイッチ5の接点5Eの位置に拘らず、IGBT6,7をオンしないようにスイッチ回路18を制御し、不良品であるコンデンサ21への不必要な電圧(電流)供給を回避する一方で、前記コンデンサ容量値が正常な所定範囲内の値であれば、切換スイッチ5の接点5Eを印加側端子5Bに接触させる切換信号を出力した後に、IGBT6をオンにしてコンデンサ21への電圧印加を行なわせるように、スイッチ回路18を制御する第1の判別部46と、前記コンデンサ21への電圧印加を行なわせた後に、漏れ電流検出回路31から得られるアナログ検出信号Voutが、一定時間を経過しても変化がなければ、その時点でアナログ検出信号Voutの監視を中止して、コンデンサ21がショート(短絡)またはオープン(開放)の何れかであるかを判断し、それ以後のコンデンサ21への不必要な電圧供給を遮断するようにスイッチ回路18を制御する一方で、前記アナログ検出信号Voutが一定時間を経過した後に変化していれば、そのままコンデンサ21への電圧供給を継続してアナログ検出信号Voutの監視を行なうことで、コンデンサ21の漏れ電流値を測定する第2の判別部47と、第2の判定部47がコンデンサ21の漏れ電流値を測定した後に、切換スイッチ5の接点5Eを放電側端子5D側に当接させる切換信号を出力すると共に、IGBT7をオンにしてコンデンサ21を放電させるようにスイッチ回路18を制御する放電制御部48と、を備えている。
次に、漏れ電流検査装置の機構的な特徴を、図5および図6に基づいて説明する。同図において、51は平板状のパレット20に複数形成されたコンデンサ21の挿入孔であり、これは前述したように、縦列と横行に区画して各々形成される。また、パレット20は、ステージSの検査測定を行なう部位に移動し停止保持される。挿入孔51はパレット20の厚み方向に貫通して形成されるが、その下側に位置して、パレット20には導電性部材からなる電極片52が配設される。これにより、挿入孔51の中に挿入されたコンデンサ21は、その下面が電極片52に当接し、挿入孔51内に保持される。なお、52Aは電極片52の略中心部に形成した空気穴で、検査後にこの空気穴52Aから挿入孔51に圧縮空気を送り込むことで、各コンデンサ21をパレット20から排出できるようになっている。
前記パレット20の上面に対向して、多数の測定端子22Aを配置した上側プレート54が上下動可能に設けられる共に、パレット20の下面に対向して、別な多数の測定端子22Bを配置した下側プレート56が上下動可能に設けられる。これらの測定端子22A,22Bは、各挿入孔51に対向する位置にそれぞれ設けられており、好ましくはコンデンサ21の形状に合わせて、複数種の測定端子22A,22Bの中から、特定の種類の測定端子22A,22Bが選択され、それぞれプレート54,56に着脱できるようになっている。本実施例では、288個のコンデンサ21を一度に検査するために、288個の挿入孔51がパレット20に設けられており、これに対応して288個の対をなす測定端子22A,22Bが、プレート54,56にそれぞれ取付けられている。
パレット20の上側において、61は前述した電流制限回路1の各素子が搭載される配線基板で、ここでは、測定端子22Aと同数の電流制限回路1が実装される。ニードルピンとしての測定端子22Aは、上側プレート54を貫通して、各電流制限回路1と直接接続される。また配線基板61は、上側プレート54の上面に取付けられる。
また、パレット20の下側において、71は前述した漏れ電流検出回路31の各素子が搭載される配線基板で、ここでは、測定端子22Bと同数の漏れ電流検出回路31が実装される。ニードルピンとしての測定端子22Bは、下側プレート56を貫通して、各漏れ電流検出回路31と直接接続される。また配線基板71は、下側プレート56の下面に取付けられる。
なお、コンデンサ21との接触の際に測定端子22A,22Bに力が掛かる場合には、配線基板61,71の他に、各測定端子22A,22Bを保持するためのプレート54,56が必要となるが、測定端子22A,22Bに力が掛からない場合には、図5においてプレート54,56を不要にできる。但し、プレート54,56を設けていると、検査対象となるコンデンサ21の形状に応じて、異なる長さや径の測定端子22A,22Bを簡単に着脱できる利点がある。
図4において、電流制限回路1と、測定端子22A,22Bと、漏れ電流検出回路31は、検査すべきコンデンサ21と同じ数だけ用意されているが、直流電源2と切換スイッチ5は複数の電流制限回路1に共通して設けられている。また、制御手段45は、検査すべきコンデンサ21毎にその機能が設けられていて、各スイッチ回路18のフォトカプラ16に、前記制御信号が個別に供給されるようになっているが、切換スイッチ5への切換信号の出力は、漏れ電流の検査を開始する時点と、前記第2の判別部47の全てが、対応するコンデンサ21のショート/オープンの判定若しくは漏れ電流値の測定を終了した時点で、切換わるようになっている。
ここで注目すべき点は、測定端子22Aの直上に、コンデンサ21に所定の電圧を印加する電圧印加回路としての電流制限回路1を配置し、別な測定端子22Bの直下に、コンデンサ21の一定時間経過後における充放電電圧から、コンデンサ21の漏れ電流を計測する漏れ電流検出回路31を配置したことにある。すなわち各々の電流制限回路1は、対向する測定端子22Aの垂直線上に位置して、配線基板61に縦列と横行に区画して配置され、また漏れ電流検出回路31も、対向する測定端子22Bの垂直線上に位置して、配線基板71に縦列と横行に区画して配置される。また、このような配置を、配線基板61,71の限られた表面上で容易に可能にするために、図1に示す電流制限回路1の少なくとも主回路部(IGBT素子6,7、抵抗器8〜11、トランジスタ12,13、ダイオード14,15)をワンパッケージの集積素子81で構成し、漏れ電流検出回路31もその全体をワンパッケージの集積素子82で構成する。集積素子81は、電流制限回路1の出力端1Aに相当する接続部を含み、また集積素子82は、漏れ電流検出回路31の入力端31Aに相当する接続部を含んでいる。こうすることで、測定端子22Aの基端を、測定端子22Aの直上で電流制限回路1に接続できると共に、測定端子22Bの基端も、測定端子22Bの直下で漏れ電流検出回路31に接続でき、それによりインピーダンス変換をプローブである測定端子22A,22Bの側に持たせたアクティブプローブとしての機能を発揮できる。
なお、別な変形例として、パレット20の上側に測定端子22Bと漏れ電流検出回路31を配置し、パレット20の下側に測定端子22Aと電流制限回路1を配置してもよい。
次に、上記構成についてその作用を説明する。コンデンサ21の漏れ電流を検査する場合には、予め前工程で、パレット20の各挿入孔51に、検査対象となるコンデンサ21を一つずつ挿入したものを、ステージSの検査測定を行なう部位に移動させる。各測定端子22A,22Bに対応する位置に、パレット20の挿入孔51が移動したことを位置センサ(図示せず)などで検出すると、制御手段45は、モータなどを含む駆動機構を利用して、上側プレート54と下側プレート56を、何れもパレット20に近づく方向に移動させる。
漏れ電流を検査する工程では、予め制御手段45からの切換信号により、切換スイッチ5の接点5Eが印加側端子5Cと接しているが、測定端子22A,22Bがコンデンサ21の電極に接触するまでは、入力端子19A,19B間に制御信号が供給されているので、受光素子16B,17Bが何れもオンし、IGBT素子6,7のゲート電位は、トランジスタ12,13のエミッタ電位と等しくなる。そのため、IGBT素子6,7はいずれもオフ状態となり、直流電源2から電流制限回路1を通して無条件で各コンデンサ21に電流が流れ込むのを、フォトカプラ16のスイッチ機能により防止することができる。
やがて、測定端子22A,22Bがコンデンサ21の上部電極と下部電極に接触するようになると、制御手段45を構成する第1の判別部46は、接触検知センサ(図示せず)からの検出信号を受けて、前工程で検査したコンデンサ容量検査装置によるコンデンサ21の容量値が正常な所定範囲内の値にあるか否かを判断する。そして、対応するコンデンサ21の容量値が正常な所定範囲内であれば、第1の判別部46は入力端子19A,19B間に制御信号を供給しなくなり、フォトカプラ16,17を共にオフにする。こうなると、IGBT素子6をターンオンする駆動信号が直流電源2から抵抗器8を通して供給され、直流電源2から、IGBT素子6,抵抗器9,抵抗器10,ダイオード15を通して、コンデンサ21に電流が流れる。また、このときコンデンサ21に流れ込む電流によって、抵抗器9の両端間電圧が上昇してトランジスタ12が動作し始めると、それ以上の電流が負荷3に流れないように、IGBT素子6のゲート電圧を下げる。これにより、IGBT素子6ひいては負荷3に流れる電流は所定値以下に制限される。
なお、測定端子22A,22Bがコンデンサ21の電極に接触したか否かを検知する接触検知センサは、各電流制限回路1毎に設けられる。したがって、パレット20にコンデンサ21が収容されていなかったり、コンデンサ21の不良などで接触を検知できない場合は、それに対応する電流制限回路1から電流が供給されることはない。また、個々のコンデンサ21について、それに対応する第1の判別部46が、コンデンサ21の容量値について良否の判別を行ない、コンデンサ21の容量値が正常な所定範囲内になければ、同様にIGBT素子6がオンできないように、制御信号を供給し続ける。そのため、容量値が不良であると判断されたコンデンサ21に対しては、電流制限回路1から電流が供給されることはなく、コンデンサ21への電圧印加を容易に個別制御できる。これも、電流制限回路1にスイッチ回路18を組み込んだことによる効果である。
こうして、特定のコンデンサ21に電圧が印加されると、そのコンデンサ21がショートまたはオープンしていない限り、充電直後はプラス側で最大となり、以後は時間の経過と共に指数関数的に減衰してゼロに近似するような充電電流がコンデンサ21に流れる。このとき前記抵抗器9,10は、充電直後におけるコンデンサ21への過大な充電電流を制限するように機能する。測定端子22Bに発生する電圧V1は、図12で示したような曲線を辿ってゼロに近づいてゆくが、コンデンサ21の漏れ電流によって完全にはゼロにならない。よって、スイッチ回路18への制御信号の供給を遮断した後、一定時間が経過してからの電圧V1を漏れ電流検出回路31の反転増幅回路41で増幅し、その値すなわちアナログ検出信号Voutを前記制御手段45の第2の判別部47で測定すれば、コンデンサ21の漏れ電流を計測することができる。
一方、第2の判別部47は、第1の判別部46がコンデンサ21への電圧印加を行なわせる制御信号を出力した後に、漏れ電流検出回路31から得られるアナログ検出信号Voutの電圧レベルが、通常では指数関数的に低下する一定時間を経過しても0Vのままであれば、そのコンデンサ21がオープンしていると判断し、また前記一定時間が経過しても電圧印加直後と同じ値であれば、そのコンデンサ21がショートしていると判断して、直ちに当該コンデンサ21への電圧印加を遮断するようにスイッチ回路18のフォトカプラ16,17をオンにする。こうなると、IGBT素子6がターンオフし、ショートやオープンと判断されたコンデンサ21への電圧供給を、個別に遮断制御することができる。これも、電流制限回路1にスイッチ回路18を組み込んだことによる効果である。
やがて、第2の判別部47によりショートやオープンと判断されなかった全てのコンデンサ21について、その漏れ電流の計測が完了すると、制御手段45の放電制御部48は切換スイッチ5の接点5Eを放電側端子5D側に当接させると共に、電流制限回路1のスイッチ回路18に対して、コンデンサ21を放電するために制御信号の供給を遮断する。この制御信号の供給遮断は、各スイッチ回路18に時間差をおいて行なってもよい。これにより、負荷3から抵抗器11を通してIGBT素子7にHレベルの駆動信号が供給される。そのため、当該IGBT素子6はターンオンし、コンデンサ21から、IGBT素子7,抵抗器10,抵抗器9,ダイオード14を通してグランドに電流が流れ、コンデンサ21の蓄積エネルギーが抵抗器9,10で消費される。
その後、コンデンサ21が完全に放電する時間に達すると、制御手段45は対応する電流制限回路1のスイッチ回路18に対して、コンデンサ21の放電終了を知らせるための制御信号を出力する。これによりフォトカプラ16,17がオンし、IGBT素子6,7はオフ状態となる。
漏れ電流を検査した全てのコンデンサ21に対して、電流制限回路1を通じてコンデンサ21の放電が完了すると、制御手段45は前記駆動機構を利用して、上側プレート54と下側プレート56を、何れもパレット20から離れる方向に移動させる。そして、これらの上側プレート54と下側プレート56は所定の位置にまで離れると、空気穴52Aから挿入孔51に圧縮空気が送り込まれ、コンデンサ21は良品と不良品とに選別されてパレット20から排出される。
この一連の動作で、電流制限回路1や漏れ電流検出回路31は、コンデンサ21の電極に接触する測定端子22A,22Bの直上もしくは直下に対向して配置できるように、電流制限回路1の出力端1Aを有する集積素子81や、漏れ電流検出回路31の入力端31Aを有する集積素子82によって集積化されているので、電流制限回路1や漏れ電流検出回路31とコンデンサ21の電極との間の長さを最小にすることができ、そこからの外来ノイズの侵入を効果的に抑制若しくは無くすことができる。これにより、複数のコンデンサ21の漏れ電流を同時に検査するものであっても、漏れ電流の測定時にノイズの影響を大幅に排除できる。一例として、低減できるノイズの振幅は、従来のものに比べて10分の1以下に抑制できた。
なお、上記検査は負荷3を正充電する場合について説明したが、切換スイッチ5の接点5Eを別な印加側端子5Cに接触させることで、負荷3を逆充電した検査も同様に行なうことができる。
また、図1〜図3に示す電流制限回路1は、負荷3に接触する測定端子22Aと、測定端子22Aを通じて負荷3に流れる電流を制限する電流制限器4とを、負荷3に配設したものにおいて、特に電流制限器4が、測定端子22Aに繋がるラインすなわち充放電ラインに、制御端子(ゲート)付きの半導体制御素子であるIGBT素子6,7と電流検出抵抗9,10との直列回路を挿入接続し、電流検出抵抗9,10の一端と他端にトランジスタ12,13のベースとエミッタをそれぞれ直接接続し、このトランジスタ12,13のコレクタをIGBT素子6,7のゲートに直接接続して構成される。そしてこの場合の電流制限器4は、規定以上の負荷電流が流れようとしたときには、これを一定の負荷電流に制限する構成となっており、例えば図1及び図3における直流電源2若しくは負荷3や、図2における太陽電池16Cから、IGBT素子6,7のゲートに駆動信号が与えられている状態で、電流検出抵抗9,10の両端間電圧が増加(または減少)するに従って、IGBT素子6,7のゲート電圧レベルを下げ(または上げ)、IGBT素子6,7のコレクタからエミッタを流れる電流を制限している。
ここで電流制限器4として、特に負荷3の充電時に電流制限を行なうIGBT素子6,電流検出抵抗9,トランジスタ12の各構成について着目すると、電流制限器4は、電流検出抵抗9の両端間に発生する電圧をトランジスタ12により増幅し、この増幅したトランジスタ12のコレクタ電流によって、IGBT素子6の制御端子における電圧レベルを決定して、IGBT素子6の動作を制御しており、電流検出抵抗9の両端間に発生する電圧が所定値以上に達すると、トランジスタ12によってIGBT素子6を流れる電流を制限する。この場合、トランジスタ12は利得があり、IGBT素子6を動作させるのに際して、従来例のように電流検出抵抗9の両端間電圧を高くするような不必要なマージンを持たせる必要もないので、電流検出抵抗9としての抵抗値を小さくできる。したがって、抵抗値の小さい電流検出抵抗9を用いて、電流制限器4への印加電圧が変化した場合であっても、負荷3を流れる電流が正確に一定になるような領域で、IGBT素子6を動作させることができる。
また、能動素子であるトランジスタ12の周波数特性に依存して、IGBT素子6をより高速に動作させることができる。実際、トランジスタ12の電流利得遮断周波数は50MHz程度であり、負荷3を流れる電流が急変した時の追従性はμsのオーダーに改善される。したがって、負荷電流が急激に変化する場合であっても、当該負荷電流を直ぐに安定化させることができる。
なお、IGBT素子6に代わって例えばMOSFETを用いた場合、トランジスタ12を設けない構成では、制御端子であるゲートと電流検出抵抗9の一端に接続するソースとの間に存在する寄生容量と、電流検出抵抗9とによる時定数回路によって、負荷電流の急変時に大きな突入電流が発生する。こうした突入電流を回避するために、電流検出抵抗9の他端とMOSFETのゲートとの間に、スピードアップ用のコンデンサを挿入接続することが考えられるが、本実施例ではそうしたコンデンサを介在させる必要はなく、トランジスタ12の周波数特性によって、負荷電流の急変時における追従性を向上させることができる。
そしてこれは、負荷3の放電時に電流制限を行なうIGBT素子7,電流検出抵抗10,トランジスタ13の各構成についても、同じことがいえる。
ここで、電流制限器4としての別な変形例を、図7及び図8に基づき説明する。先ず、図7の回路例について説明すると、ここでの電流制限器4は、前記トランジスタ12に代わって基準電圧源73とオペアンプ74が組み込まれ、またトランジスタ13に代わって基準電圧源75とオペアンプ76が組み込まれている。
より具体的には、オペアンプ74の反転入力端子がIGBT素子6のエミッタと電流検出抵抗9の一端との接続点に直接接続され、電流検出抵抗9の基準となる他端と、オペアンプ74の非反転入力端子との間に、正確で安定した基準電圧を発生する外付けの基準電圧源73が挿入接続される。また、オペアンプ74の出力端子は、IGBT素子6の制御端子であるゲートに直接接続される。
同様に、オペアンプ76の反転入力端子がIGBT素子7のエミッタと電流検出抵抗10の一端との接続点に接続され、電流検出抵抗10の基準となる他端と、オペアンプ76の非反転入力端子との間に、正確で安定した基準電圧を発生する外付けの基準電圧源75が挿入接続される。また、オペアンプ76の出力端子は、IGBT素子7の制御端子であるゲートに直接接続される。
そしてここでは、充放電ラインを流れる電流に応じて発生する電流検出抵抗9の両端間電圧と、基準電圧源73からの基準電圧が、オペアンプ74により比較される。そして、電流検出抵抗9の両端間電圧が基準電圧源73からの基準電圧を上回らない限り、オペアンプ74の出力端子にはHレベルの検出信号が発生し、スイッチ回路18がIGBT素子6から切り離されている状態で、IGBT素子6のゲート電圧はHレベルを維持する。これに対して、電流検出抵抗9の両端間電圧が基準電圧源73からの基準電圧を上回ると、オペアンプ74の出力端子にL(低)レベルの検出信号が発生するので、IGBT素子6のゲート電圧は低下し、充放電ラインを流れる電流が制限される。こうした一連の動作は、IGBT素子7と電流検出抵抗10の直列回路に接続した基準電圧源75とオペアンプ76についても、同じことがいえる。
なお、図7の回路例において、スイッチ回路18を図2や図3の回路構成に置き換えてもよい。
このように、図7に示す電流制限器4は、充放電ラインにIGBT素子6,7と電流検出抵抗9,10との直列回路を挿入接続し、電流検出抵抗9,10の一端にオペアンプ74,76の一方の入力端子(反転入力端子)を接続し、このオペアンプ74,76の他方の入力端子(非反転入力端子)に基準電圧源73,75を接続し、オペアンプ74,76の出力端子をIGBT素子6,7のゲートに接続して構成している。そしてこの場合の電流制限器4も、規定以上の負荷電流が流れようとしたときには、これを一定の負荷電流に制限する構成となっており、具体的には、IGBT素子6,7のゲートに駆動信号が与えられている状態で、電流検出抵抗9,10の両端間電圧が所定値以上に達して基準電圧源73,75の基準電圧を上回ると、IGBT素子6,7のゲート電圧レベルを下げ、オペアンプ74,76によってIGBT素子6,7のコレクタからエミッタを流れる電流を制限するようになっている。
ここで電流制限器4として、特に負荷3の充電時に電流制限を行なうIGBT素子6,電流検出抵抗9,基準電圧源73,オペアンプ74の各構成について着目すると、電流制限器4は、電流検出抵抗9の両端間に発生する電圧が基準電圧源73の基準電圧を上回ると、IGBT素子6のゲートに接続するオペアンプ74の出力レベルを切換えて、このIGBT素子6のゲート電圧レベルを下げ、当該IGBT素子6を流れる電流を制限する。この場合、オペアンプ74には利得があり、IGBT素子6を動作させるのに際して、従来例のように電流検出抵抗9の両端間電圧を高くするような不必要なマージンを持たせる必要もないので、電流検出抵抗9としての抵抗値を小さくできる。したがって、抵抗値の小さい電流検出抵抗9を用いて、電流制限器4への印加電圧が変化した場合であっても、負荷3を流れる電流が正確に一定になるような領域で、IGBT素子6を動作させることができる。
また、能動素子であるオペアンプ74の周波数特性に依存して、IGBT素子6をより高速に動作させることができる。実際、オペアンプ74の利得が1になる周波数は10MHz程度であり、負荷3を流れる電流が急変した時の追従性はμsのオーダーに改善される。したがって、負荷電流が急激に変化する場合であっても、当該負荷電流を直ぐに安定化させることができる。
さらに、オペアンプ74に接続する基準電圧源73は正確な基準電圧を発生し、IGBT素子6に比べて温度変化に対する安定性が高く、この基準電圧源73からの基準電圧と電流検出抵抗9の両端間電圧との比較結果に基づいて、IGBT素子6の動作を制御することから、電流制限回路1における制限電流が正確になる。そのため、電流制限器4として温度変化に起因する定電流性能の不安定さを軽減でき、また定電流性能を向上させることができる。
そしてこれは、負荷3の放電時に電流制限を行なうIGBT素子7,電流検出抵抗10,基準電圧源75,オペアンプ76の各構成についても、同じことがいえる。
また、負荷3の充電用と放電用に、IGBT素子6,7および電流検出抵抗9,10の直列回路と、オペアンプ74,76と、基準電圧源73,75がそれぞれ設けられた電流制限器4の構成では、正確な上に、温度変化に対する安定性の高い基準電圧を発生する基準電圧源73,75によって、2つのIGBT素子6,7の性能バラツキに起因したアンバランスを少なくすることができ、負荷3の充電時と放電時に同等の定電流特性を得ることができる。こうして、周囲環境の温度変化に拘らず、安定した定電流性能を維持することができ、複数のIGBT素子6,7を有する電流制限器4であっても、各IGBT素子6,7の性能バラツキを緩和して、同等の定電流特性を得ることができる。
次に、図8の回路例について説明する。ここでの電流制限器4は、前記トランジスタ12に代わってシャントレギュレータ77が組み込まれ、またトランジスタ13に代わってシャントレギュレータ78が組み込まれている。さらに、電流検出用抵抗9,10には、シャントレギュレータ77,78の保護素子となるダイオード69,70がそれぞれ並列に接続される。
より具体的には、シャントレギュレータ77のリファレンスがIGBT素子6のエミッタと電流検出抵抗9の一端との接続点に直接接続され、電流検出抵抗9の基準となる他端にシャントレギュレータ77のアノードが直接接続され、IGBT素子6のゲートにシャントレギュレータ77のカソードが直接接続される。
同様に、シャントレギュレータ78のリファレンスがIGBT素子7のエミッタと電流検出抵抗10の一端との接続点に直接接続され、電流検出抵抗10の基準となる他端にシャントレギュレータ78のアノードが直接接続され、IGBT素子7のゲートにシャントレギュレータ78のカソードが直接接続される。
そしてここでは、充放電ラインを流れる電流に応じて発生する電流検出抵抗9の両端間電圧と、内蔵する基準電圧源の基準電圧が、シャントレギュレータ77により比較される。そして、電流検出抵抗9の両端間電圧が基準電圧を上回らない限り、シャントレギュレータ77は非導通状態となり、スイッチ回路18がIGBT素子6から切り離されている状態で、IGBT素子6のゲート電圧はHレベルを維持する。これに対して、電流検出抵抗9の両端間電圧が基準電圧を上回ると、シャントレギュレータ77は導通状態となるので、IGBT素子6のゲート電圧は低下し、充放電ラインを流れる電流が制限される。またダイオード69は、IGBT素子のエミッタに向けて逆方向の電流が流れたときに、電流検出抵抗9の電圧降下により、シャントレギュレータ77のリファレンス電位がアノード電位よりも低くなるのを防ぐのに設けられており、電流検出用抵抗9をバイパスして前記逆方向の電流をダイオード69に流すことで、シャントレギュレータ77のリファレンス入力を保護できる。こうした一連の動作は、IGBT素子7と電流検出抵抗10の直列回路に接続したシャントレギュレータ78についても、同じことがいえる。
なお、図8の回路例において、スイッチ回路18を図2や図3の回路構成に置き換えてもよい。
このように、図8に示す電流制限器4は、充放電ラインにIGBT素子6,7と電流検出抵抗9,10との直列回路を挿入接続し、電流検出抵抗9,10の一端にシャントレギュレータ77,78のリファレンスを接続し、電流検出抵抗9,10の他端にシャントレギュレータ77,78のアノードを接続し、このシャントレギュレータ77,78のカソードをIGBT素子6,7のゲートに接続して構成している。そしてこの場合の電流制限器4も、規定以上の負荷電流が流れようとしたときには、これを一定の負荷電流に制限する構成となっており、具体的には、IGBT素子6,7のゲートに駆動信号が与えられている状態で、電流検出抵抗9,10の両端間電圧がシャントレギュレータ77,78に内蔵する基準電圧源の基準電圧を上回ると、IGBT素子6,7のゲート電圧レベルを下げ、IGBT素子6,7のコレクタからエミッタを流れる電流を制限するようになっている。
ここで電流制限器4として、特に負荷3の充電時に電流制限を行なうIGBT素子6,電流検出抵抗9,シャントレギュレータ77の各構成について着目すると、電流制限器4は、電流検出抵抗9の両端間に発生する電圧が所定値以上に達してシャントレギュレータ77の基準電圧を上回ると、IGBT素子6のゲートに接続するシャントレギュレータ77のアノード・カソード間が非導通から導通状態に切換わり、このIGBT素子6のゲート電圧レベルを下げて、シャントレギュレータ77によって当該IGBT素子6を流れる電流を制限する。この場合、シャントレギュレータ77には利得があり、IGBT素子6を動作させるのに際して、従来例のように電流検出抵抗9の両端間電圧を高くするような不必要なマージンを持たせる必要もないので、電流検出抵抗9としての抵抗値を小さくできる。したがって、抵抗値の小さい電流検出抵抗9を用いて、電流制限器4への印加電圧が変化した場合であっても、負荷3を流れる電流が正確に一定になるような領域で、IGBT素子6を動作させることができる。
また、能動素子であるシャントレギュレータ77の周波数特性に依存して、IGBT素子6をより高速に動作させることができる。したがって、負荷電流が急激に変化する場合であっても、当該負荷電流を直ぐに安定化させることができる。
さらに、シャントレギュレータ77に内蔵する基準電圧源は正確な基準電圧を発生し、IGBT素子6に比べて温度変化に対する安定性が高く、この基準電圧源からの基準電圧と電流検出抵抗9の両端間電圧との比較結果に基づいて、IGBT素子6の動作を制御することから、電流制限回路1における制限電流が正確になる。そのため、電流制限器4として温度変化に起因する定電流性能の不安定さを軽減でき、また定電流性能を向上させることができる。
そしてこれは、負荷3の放電時に電流制限を行なうIGBT素子7,電流検出抵抗10,シャントレギュレータ78の各構成についても、同じことがいえる。
また、負荷3の充電用と放電用に、IGBT素子6,7および電流検出抵抗9,10の直列回路と、シャントレギュレータ77,78がそれぞれ設けられた電流制限器4の構成では、正確な上に、温度変化に対する安定性の高い基準電圧を発生する基準電圧源によって、2つのIGBT素子6,7の性能バラツキに起因したアンバランスを少なくすることができ、負荷3の充電時と放電時に同等の定電流特性を得ることができる。こうして、周囲環境の温度変化に拘らず、安定した定電流性能を維持することができ、複数のIGBT素子6,7を有する電流制限器4であっても、各IGBT素子6,7の性能バラツキを緩和して、同等の定電流特性を得ることができる。
次に、電流制限の検出機能を持たせた回路例を、図9に基づいて説明する。同図において、82はIGBT素子6による電流制限が行なわれているか否かを判定する検出手段としての判定回路である。この判定回路82は、フォトカプラ83と、直流電源84と、抵抗85と、バッファ86とにより構成され、フォトカプラ83の発光素子である発光ダイオード83Aが、トランジスタ12のドレインとIGBT素子6のゲートとの間に接続され、フォトカプラ83の受光素子であるフォトトランジスタ83Bと抵抗85との直列回路が、直流電源84の両端間に接続され、フォトトランジスタ83Bと抵抗85との接続点が、バッファ86の入力端子に接続され、当該バッファ86の出力端子から判定回路82の検出信号が発生する。
また同様に、92はIGBT素子7による電流制限が行なわれているか否かを判定する検出手段としての判定回路であって、これはフォトカプラ93の発光素子である発光ダイオード93Aが、トランジスタ13のドレインとIGBT素子7のゲートとの間に接続され、フォトカプラ93の受光素子であるフォトトランジスタ93Bと抵抗95との直列回路が、直流電源94の両端間に接続され、フォトトランジスタ93Bと抵抗95との接続点が、バッファ96の入力端子に接続され、当該バッファ96の出力端子から判定回路92の検出信号が発生する。
本実施例では、負荷3の正充電時などにおいて、電源2から負荷3への電流の増加に伴い、電流検出抵抗9の両端間電圧が上昇し、トランジスタ12のドレイン電流が所定値に達すると、バッファ86の入力端子がLレベルからHレベルに切換わり、判定回路82からHレベルの検出信号が出力される。これにより、IGBT素子6ひいては電流制限器4から負荷3に流れる電流が、IGBT素子6によって制限されていることを確認できる。
また、正充電された負荷3の放電時などにおいて、負荷3から電流制限回路1への電流の増加に伴い、電流検出抵抗10の両端間電圧が上昇し、トランジスタ13のドレイン電流が所定値に達すると、バッファ96の入力端子がLレベルからHレベルに切換わり、判定回路92からHレベルの検出信号が出力される。これにより、IGBT素子7ひいては負荷3から電流制限器4に流れ込む電流が、IGBT素子7によって制限されていることを確認できる。
このように、図9の回路例では、IGBT素子6,7に流れる電流が制限されているか否かを検出する判定回路82,92を設けており、電流制限器4による電流制限の作動が、判定回路82,92からの検出信号によって容易に判明するので、後処理にも迅速な対応が可能となる。
また、フォトカプラ83,93を含む判定回路82,92に代わって、発光ダイオード83A,93Aの挿入位置に、図示しないLEDによる表示器を設けることで、電流が制限されているか否かを、より簡便に表示することができる。そしてこの場合も、電流制限器4による電流制限の作動が、LEDの点灯によって容易に判明するので、後処理にも迅速な対応が可能となる。
なお、ここに示す判定回路82,92はあくまでも一例に過ぎず、IGBT素子6,7による電流制限が判定できるものであれば、どのような回路構成であっても構わない。
さらに、図9の回路例において、スイッチ回路18を図2や図3の回路構成に置き換えたり、また図7や図8の回路構成に、上記判定回路82,92および/またはLEDを付加してもよい。
図10は、図4に示す直流電源2に代わり、種々の電圧変化パターンを内蔵する信号発生源57と、この信号発生源57からの出力信号を電流制限回路1への入力電圧として出力するバイポーラ電源58とによる電源59が設けられる。信号発生源57は、内蔵するタイマーを用いて周期的に出力信号の電圧レベルを変化させてもよく、また制御手段45からの制御信号を受けて、出力信号の電圧レベルを変化させてもよい。また、出力信号の電圧レベルは、どのように変化させても構わず、充放電ラインに任意波形電圧を印加する電源59を接続してあればよい。前記バイポーラ電源58は、正電圧,負電圧,0Vの何れも出力できるので、図4における切換スイッチ5は不要である。
そして、このような電源59を電流制限回路1に接続することで、例えば充放電ラインを介して負荷3に印加する電圧を緩やかに変化させることができ、負荷3への負担を和らげることができる。とりわけ、負荷3がコンデンサ21である場合、負荷3への印加電圧の変化速度に比例した電流が流れることとなり、例えば印加電圧を一定速度で増加または減少させることで、負荷3を一定電流で充放電したり、印加電圧の増加または減少速度を時間と共に変化させることで、負荷の充放電電流を時間と共に変化させたりすることができ、電流制限回路1ひいては負荷3への印加電圧波形によって、より高度な充放電制御を行なうことができる。また、複数の負荷3に対して同時に電圧を印加する場合、個別に負荷3の充放電電流を制御する必要がなく、複数の負荷3全ての充放電電流を同時に制御できる。さらに、複数の負荷3のそれぞれに電流制限回路1を設けている場合は、負荷3の一部が短絡していると、それに対応する電流制限回路1にのみ電流制限がかかり、他の負荷3における充放電電流の制御に影響を及ぼすことなく、試験を続行できる利点がある。
また、負荷3への印加電圧を段階的に変化させて、負荷3の電気的特性を測定することもでき、例えば第1段階の印加電圧レベルで、負荷3が測定端子22Aに正しく接触しているか否かのコンタクト良否を判定し、結果が否の場合には、後段の印加電圧レベルで行なう負荷検査を事前に中止することができる。代わりに、例えば先ず第1段階である100Vまで印加電圧を上げて、その第1段階で電圧変化を停止させた状態で、漏れ電流検出回路31により負荷3の漏れ電流を測定し、さらに第2段階である200Vまで印加電圧を上げて、その第2段階で電圧変化を停止させた状態で、漏れ電流検出回路31により負荷3の漏れ電流を測定するというような動作を繰り返しながら、段階的に漏れ電流の試験を行なえば、どの程度の印加電圧で漏れ電流が急増し、負荷3の絶縁が破壊したのかを知ることが可能になる。
さらに、負荷3が容量性素子(コンデンサ21)である場合、負荷3の充放電時間を任意に制御することもできる。
また、上記各実施例では、電流制限回路1として、負荷3に接触する測定端子22Aと、この測定端子22Aを通じて負荷3への電流や、負荷3からの電流を制限するIGBT素子6,7とを、複数の負荷3に配設し、このIGBT素子6,7に、負荷3への電流や、負荷3からの電流を供給または遮断させるためにスイッチ動作するスイッチ素子としてのフォトカプラ16,17を付加し、フォトカプラ16,17をスイッチ動作させる制御信号を、制御手段45から供給するように構成している。
このようにすると、フォトカプラ16,17のスイッチ動作により、負荷3への電流が供給できる状態にならない限り、その負荷3に無条件で電流が流れ込むことはなく、所定のタイミングで負荷3に電流を供給することが可能になる。そのため、外部からの指令を受けて、所定のタイミングで電流制限を適正に機能させることができる。
また上記各実施例では、測定端子22Aと、IGBT素子6,7と、フォトカプラ16,17が、複数の各負荷3にそれぞれ対応して設けられると共に、負荷3に合わせて形状の異なる測定端子22Aを着脱できるように構成し、さらに制御手段45は、各々のフォトカプラ16,17に個別の制御信号を供給できるように構成している。
こうすると、測定端子22Aと、IGBT素子6,7と、フォトカプラ16が、複数の負荷3毎にそれぞれ設けられているので、例えばショートまたはオープンとなっていたり、前工程の容量測定などで不良と判定された負荷3に対する電圧印加を遮断して、各負荷3への電流供給を容易に個別制御できると共に、負荷3に合わせて形状の異なる測定端子22Aを着脱できることから、多種多様の負荷3に対応して最適なタイミングで電流供給を行なうことができる。
また、特に本実施例では、前記IGBT素子6,7を電源すなわち直流電源2またはグランドの何れかに接続する切換スイッチ5を備え、直流電源2またはグランドから負荷3に至る電圧供給ラインすなわち充放電ライン間に、第1および第2の半導体制御素子たるIGBT素子6,7がそれぞれ接続され、これらのIGBT素子6,7は、フォトカプラ16,17のスイッチ動作に伴いオン,オフすると共に、充放電ラインを流れる電流が所定値以下になるように、この充放電ラインを流れる電流に応じた抵抗器9,10からの検出信号が、トランジスタ12,13を介してその制御端子に与えられ、さらにIGBT素子6,7のそれぞれに逆並列接続された第1および第2のダイオード14,15と、を備え、切換スイッチ5により充放電ラインの一端を直流電源2に接続した状態で、制御手段45がIGBT素子6をオン可能にすることにより、直流電源2からIGBT素子6およびダイオード15を通って負荷3に電流を供給して、この負荷3を充電し、その後、切換スイッチ5により充放電ラインの一端をグランドに接続した状態で、制御手段45がIGBT素子7をオン可能にすることにより、負荷3からIGBT素子7およびダイオード14を通ってグランドに電流を流し、この負荷3を放電するように構成している。
こうすると、切換スイッチ5によって充放電ラインの一端を直流電源2に接続した状態であっても、各フォトカプラ16,17のスイッチ動作によって、IGBT素子6を必要に応じオンすることで、IGBT素子6により制限された電流を必要な負荷3にだけ供給し、それらの負荷3を充電することが可能になる。また、その後で切換スイッチ5によって充放電ラインの一端をグランドに接続し、各フォトカプラ16,17のスイッチ動作によって、IGBT素子7を必要に応じオンすれば、今度は充電されたそれぞれの負荷3に対し、所定のタイミングで放電を行なわせることができる。つまり、電流制限回路1から負荷3への電流(充電電流)と、負荷3から電流制限回路1への電流(放電電流)を、個々のフォトカプラ16のスイッチにより、対応する負荷3毎に供給または遮断することができ、外部からの指令を受けて、所定のタイミングで負荷3の充電電流および放電電流を適正に制限することができる。しかも、このときの放電電流は抵抗器9,10を通って流れるので、充電時のみならず放電時にも適正に電流制限を行なうことができる。
本実施例は、上記電流制限回路1をコンデンサ21への電圧印加回路として備えた漏れ電流検査装置であって、電流制限回路1に接続され、その先端がコンデンサ21の一方の電極に接続する第1測定端子22Aと、コンデンサ21の電気特性である漏れ電流を検出する検出回路としての漏れ電流検出回路31と、この漏れ電流検出回路31に接続され、その先端がコンデンサ21の他方の電極に接続する第2測定端子22Bと、を備え、測定端子22Aの直上または直下などの直近に、電流制限回路1を配置すると共に、測定端子22Bの直上または直下などの直近に、漏れ電流検出回路31を配置している。
こうすると、電流制限回路1からコンデンサ21に電圧を供給する測定端子22Aと、コンデンサ21からの検出信号を漏れ電流検出回路31に伝送する測定端子22Bを、何れも最短の距離にすることができ、測定端子22A,22Bから侵入しようとするノイズを効果的に抑制若しくは無くすことができる。そのため、ノイズ対策としてフィルタ回路を組み入れたり、アース線を補強するための配線引回しを行なったりする特段の配慮の必要がなく、低コストで、美観および信頼性の高い装置を提供できる。また漏れ電流を含む電気特性検査装置として、上述した電流制限回路1を採用したことによる効果も発揮できる。
さらに、これは負荷3に所定の電流を供給する電流供給回路を、電圧印加回路である電流制限回路1の代わりに用い、負荷に印加する電圧を検出する電圧検出回路を、漏れ電流検出回路31の代わりに用いたものでも、同様の作用効果を発揮する。すなわち、この場合も、電流供給回路から負荷3に電流を供給する測定端子22Aと、負荷3からの検出信号を電圧検出回路漏れ電流検出回路31に伝送する測定端子22Bを、何れも最短の距離にすることができ、測定端子22A,22Bから侵入しようとするノイズを効果的に抑制若しくは無くすことができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可能である。例えば漏れ電流検査装置の被検査物としての負荷は、チップコンデンサやアルミコンデンサなど、種々のコンデンサを利用できる。