JPH063564B2 - 定電圧電源用過負荷保護回路 - Google Patents

定電圧電源用過負荷保護回路

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JPH063564B2
JPH063564B2 JP26768187A JP26768187A JPH063564B2 JP H063564 B2 JPH063564 B2 JP H063564B2 JP 26768187 A JP26768187 A JP 26768187A JP 26768187 A JP26768187 A JP 26768187A JP H063564 B2 JPH063564 B2 JP H063564B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシリーズドロッパ形と通称される定電圧電源用
過負荷保護回路、すなわち負荷電流路にコレクタ・エミ
ッタ間が挿入された主トランジスタのベース電位に応じ
た定電圧を負荷に出力する定電圧電源と組み合わされて
主トランジスタを過負荷から保護する回路に関する。
〔従来の技術〕
よく知られているように、比較的構成が簡単でかつ安価
な定電圧電源として前述のシリーズドロッパ形のものが
単独にないしは他方式の定電圧電源と組み合わされてと
くに比較的小電流容量範囲で多用されている。しかし、
この種の定電圧電源では入力電圧と出力電圧との差が主
トランジスタのコレクタ・エミッタ間により負担され、
この電圧差と負荷電流との積で決まる電力が主トランジ
スタ内で主にコレクタ損として消費されるため、負荷に
過電流が流れたとき主トランジスタが発熱して損傷しあ
るいは破壊するおそれがあり、このため従来から過負荷
保護回路がシリーズドロッパ形の定電圧電源に組み込ま
れている。第3図はかかる保護回路を組み込んだ定電圧
電源の従来例を示すものである。
第3図において、定電圧電源は符号10で示されており、
図に左側に直流電源1から入力電力Viを受け、図の右側
の負荷2に定電圧である出力電圧Voを供給する。定電圧
制御用の主トランジスタ11は負荷2がとる負荷電流I
が流れる負荷電流路にそのコレクタ・エミッタが直列に
挿入され、そのベース電位は入力電圧Viを抵抗13を介し
て受けるツエナダイオード12のツエナ電圧によりほぼ一
定に保たれる。容易にわかるように、出力電圧Voはこの
ベース電位より主トランジスタのふつうは0.5〜0.7Vで
ある主トランジスタのベース・エミッタ間電圧だけ低い
ほぼ一定の値に保たれる。抵抗13はツエナダイオード12
を正常時には導通状態に保つとともに、主トランジスタ
11に適度のベース電流を注入する役目を果たしている。
主トランジスタ11に対する保護回路は保護トランジスタ
20と過電流検出抵抗21とからなり、過電流検出抵抗21は
負荷電流路に直列に挿入され、保護トランジスタ20はこ
の過電流検出抵抗21の両端間電圧をそのベース・エミッ
タに受け、そのコレクタは主トランジスタのベースに接
続されている。過電流検出抵抗21の抵抗値は負荷電流I
が正常なときその両端間電圧が保護トランジスタ20のベ
ース・エミッタ間電圧未満であるように選ばれている
が、何らかの原因で負荷電流Iが増加してある所定値に
達すると保護トランジスタ20が導通して抵抗13から主ト
ランジスタ11に注入されているベース電流を側路し、主
トランジスタ11のベース電流従ってそのコレクタ・エミ
ッタ間を流れる負荷電流Iを制限して出力電圧Voを低下
させる。第4図はこの保護動作の様子を示すものであ
る。
第4図(a)には負荷電流Iと出力電圧Voの関係が示され
ており、図には負荷電流の定格値Irと保護回路が動作を
開始する前述の所定値である過電流検出値Idが横軸上で
示されている。過電流検出値Idは負荷電流定格値Irの例
えば120%程度に選ばれる。負荷電流Iがこの過電流検
出値Id以下であるとき、出力電圧Voは入力電圧Viよりは
低いごく僅かに右下がりのほぼ一定値に保たれるが、負
荷電流Iが検出値Idに達して保護トランジスタ20が前述
のように導通すると、それによる主トランジスタ11のベ
ース電流の制限によって出力電圧Voは図示のように急速
に低下され、これにより短絡電流Isで出力電圧Voが消失
する垂下特性が与えられる。この短絡電流Isは負荷電流
定格値Irの140〜160%とされるのがふつうである。一
方、主トランジスタ11内の消失ないしはそのコレクタ損
Pは、同図(b)に示すように過電流検出値Id未満の範囲
ではほぼ負荷電流Iに比例して増加するが、検出値Id以
上では主トランジスタ11のコレクタ・エミッタ間電圧が
出力電圧Voの低下に応じてむしろ増加するので、図示の
ようにそれまでよりは急な勾配で増加することになる。
しかし、負荷電流Iが前述の短絡電流Is以上には増加し
ないので、コレクタ損Pも短絡電流Isに対応する最大値
Pmを越えることがなくなる。
このように従来の保護回路では、負荷電流Iが過電流検
出値Idに達したとき、出力電圧Voに垂下特性を持たせ
て、負荷電流Iが短絡電流Isを越えることがないように
することによって主トランジスタのコレクタ損Pをこの
短絡電流Isに対応する最大値Pm以内に制限する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述の従来の保護回路は非常に簡単な回路構成で主トラ
ンジスタを有効に保護できるが、その保護効果が確実な
のは負荷電流の過負荷状態が比較的短時間な場合につい
てであって、過負荷状態が長く持続されると主トランジ
スタを必ずしも充分に保護できないことがわかって来
た。この原因は過負荷状態が続くと主トランジスタの温
度が次第に上昇して来るためである。
すなわち、第4図(b)に示したように負荷電流検出値Id
以上の出力電圧Voの制限領域では主トランジスタのコレ
クタ損Pがむしろ増加するので、この領域内の出力電圧
の制限動作を持続するとコレクタ損に基づいて主トラン
ジスタ11の温度が次第に上昇してそのベース・エミッタ
間電圧が低下して来る。この低下の度合いはよく知られ
ているように2mV/℃程度であるが、主トランジスタの
温度が極端な場合常温から120℃まで100℃程度上昇する
と、ベース・エミッタ間電圧は0.2V,つまり常温時の
値から1/3程度低下することになる。第3図からわかる
ように、主トランジスタ11のベース・エミッタ間電圧が
低下するとそのベース電流が保護トランジスタ20により
側路される割合いが落ちることになり、この結果主トラ
ンジスタ11のベース電流が増加して負荷電流Iも増加す
ることになる。第4図(a)の鎖線で示した垂下特性がこ
れを示し、その勾配が実線の常温時の特性よりも緩やか
になる結果、短絡電流がIsからIshにまで増加する。こ
の場合の主トランジスタのコレクタ損は同図(b)に鎖線
で示されており、負荷電流検出値Idの近傍では常温時の
コレクタ損よりやや少なくなるものの、増加した短絡電
流Ishに対応するコレクタ損の最大値Pmhが常温時の短絡
電流Isに対応するコレクタ損の最大値Pmよりもずっと大
きくなってしまう。
すなわち従来の保護回路では、過電流検出後の出力電圧
の制限動作が長びくと、主トランジスタのコレクタ損を
制限できる最大値が制限動作時間が短いときに比べて大
幅に増加してしまい、この増加した最大値が許容限を越
えると主トランジスタは破損あるいは破壊するに至り、
とくに定電圧電源が使用される周囲温度が高いと数分程
度の時間内にこの危険状態に達することがある。この問
題に対する一つの解決手段としては保護トランジスタ20
を主トランジスタと熱的に結合して同じ温度にしてや
り、主トランジスタの温度が上がったときそのベース・
エミッタ間電圧を主トランジスタのそれと同じように低
下させて短絡電流Isが常温時の値よりも増加しないよう
にすることができる。しかし、これでは温度上昇時に出
力電圧の制限動作を開始する負荷電流検出値が低下する
ことになるので、保護回路としての本来の機能があやし
くなってしまう。
本発明はかかる問題点を解消して、出力電圧の制限動作
時間が長引いても上述のような主トランジスタの熱暴走
が発生せず、主トランジスタを熱的損傷から安全に保護
できるようにすることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的ないしは課題は、定電圧電源用過負荷保護回
路として、負荷電流路に挿入された過電流検出抵抗と、
過電流検出抵抗の両端間電圧をベース・エミッタ間に受
け負荷電流値が所定値に達したとき導通して主トランジ
スタのベースへの注入電流を側路する保護トランジスタ
と、主トランジスタへのベース電流の注入路に挿入さ
れ、主トランジスタと熱的に密に結合されて所定温度で
抵抗値が急変する正の抵抗温度特性をもつ感熱抵抗とを
設け、負荷電流が前記所定値に達したときには出力電圧
を低下させ、主トランジスタの温度が前記所定値に達し
たときには主トランジスタをほぼ遮断状態にすることに
よって解決される。
〔作用〕
上記の問題点への対策としては前々項に述べた手段のほ
かに種々の電子回路上の工夫があり、例えば温度補償回
路により負荷電流検出値や出力電圧制限時の垂下特性を
安定化させることができるが、定電圧電源の動作条件や
過負荷の時間長がかなり広範囲に変化するので、いずれ
もかなり回路が複雑化し、また複雑化しただけ動作上の
ばらつきが生じやすく、その調節が厄介になって結局コ
スト高になりやすい。そこで本発明では上記構成にいう
ように感熱抵抗を1個だけ追加することとし、それによ
って主トランジスタの温度をできるだけ正確に感知でき
るよう、感熱抵抗を例えば主トランジスタ用の放熱器に
取り付けることにより主トランジスタと熱的に密に結合
させる。この感熱抵抗としては種々の特性のものが知ら
れており、理想的には温度により抵抗値が連続的に変化
するものを用いて、この抵抗値の変化に応じて主トラン
ジスタの温度が所定値を越えないように負荷電流を制御
することが望ましいが、種々検討の結果主トランジスタ
とその放熱器とにかなりの熱的な慣性があるため、負荷
電流の制御回路が複雑化してしまうことがわかった。そ
こで、本発明では感熱抵抗として上記構成にいうように
所定温度で抵抗値が急変するいわゆるスイッチングサー
ミスタを用い、その抵抗急変点である臨界温度における
抵抗値の大きな変化を利用して、主トランジスタの温度
がこの臨界温度に達したとき、主トランジスタをほぼ遮
断状態にしてしまう手段を採る。もちろん、主トランジ
スタを遮断状態にしてしまうと定電圧電源としての機能
は失われてしまうのであるが、もともと主トランジスタ
の温度がこの臨界温度に達するのは出力電圧の制限動作
がなされていて定電圧電源から正規の出力電圧が出力さ
れていないのであるから、機能上の大きな不利益はな
く、実験結果によれば主トランジスタを遮断状態にして
しまうことにより主トランジスタを最も確実に損傷から
守ことができる。次に感熱抵抗の抵抗値の急変時に主ト
ランジスタを遮断状態にする手段であるが、トランジス
タを遮断するにはそのベース電流を断つ要があるから、
本発明では感熱抵抗としては正の抵抗温度特性をもつも
のを用い、これを主トランジスタへのベース電流の注入
路に挿入する手段を採る。この最も直接的な手段によ
り、本発明の実施上は前述のようにこの感熱抵抗を1個
だけ追加して接続すればよいことになり、回路構成が非
常に簡単になる。
以上のように構成された本発明による過負荷保護回路で
は、定電圧電源に過電流が流れたとき過電流検出抵抗と
保護トランジスタによりこれが検出されてまず出力電圧
を低下させる制限動作が開始され、この過電流状態が幸
い短時間内に終息したときは定電圧電源は正規の動作に
自動復帰する。しかし、過電流状態が持続して主トラン
ジスタの温度が次第に上がり感熱抵抗の臨界温度に達す
ると、上述のように主トランジスタは感熱抵抗の抵抗値
の大きな増大によりベース電流を殆ど断たれて直ちに遮
断状態に入れられる。感熱抵抗が主トランジスタと熱的
に密に結合されていても、常に僅かでも時間遅れがある
から、感熱抵抗の温度はその臨界温度に達した後にさら
に若干上昇した後、放熱器を含めた主トランジスタのも
つ熱的慣性に応じた割合で下降する。このため、主トラ
ンジスタの温度を125℃未満に抑えたいとき、多少の余
裕を見て感熱抵抗の臨界温度で例えば90〜100℃に選定
される。また本発明による保護回路の動作上は感熱抵抗
の動作履歴はとくには必要ないが、保護の完全を期して
主トランジスタを感熱抵抗の臨界温度以下に一旦冷却し
たいときには、感熱抵抗の動作に僅かな履歴を持たせる
のが望ましい。このように主トランジスタの温度が感熱
抵抗の臨界温度までないしはそれ以下に下降したとき感
熱抵抗の抵抗値が急速に減少するので、定電圧電源は正
規の動作に自動復帰する。
以上の記載からわかるように、定電圧電源の負荷電流が
所定の検出値に達したとき出力電圧を制限する動作を行
なう過電流検出抵抗と保護トランジスタとに組み合わせ
て主トランジスタに熱的に密に結合される感熱抵抗を用
い、この感熱抵抗として臨界温度で抵抗が急増する正の
抵抗温度特性をもつものを用い、かつこの感熱抵抗を主
トランジスタへのベース電流の注入路に挿入する本発明
の構成により、出力電圧の制限動作開始後にその動作時
間が長引いても主トランジスタは熱暴走による損傷から
確実に保護され、これによって本発明の所期の課題が非
常に簡単な構成で解決される。
〔実施例〕
以下、第1図および第2図を参照しながら本発明の実施
例を説明する。第1は本発明による定電圧電源用過負荷
保護回路の回路図、第2図はその動作特性線図であり、
前の第3図および第4図と共通な部分には同じ符号が付
されている。
第1図の回路が前の第3図と異なる所は感熱抵抗30が追
加されている点のみであって、図示の回路では主トラン
ジスタ11のベース電流は入力電圧Viの側から抵抗13を介
して注入されているから、感熱抵抗30の一端はこのベー
ス電流注入路に直列に挿入されるよう主トランジスタの
ベースに接続され、その他端は抵抗13ないしはツエナダ
イオード12と接続されている。この実施例では保護トラ
ンジスタ20のコレクタは感熱抵抗30と抵抗13との相互接
続点につながれているが、図で鎖線で示したようにトラ
ンジスタ11のベースに接続するようにしても差し支えな
い。感熱抵抗30としては、正の抵抗温度特性をもついわ
ゆるPTCサーミスタであって、かつ臨界温度で抵抗値
が急変する例えばチタン酸バリウム系のスイッチングサ
ーミスタが用いられ、その常温における抵抗値が数Ωか
ら数十Ω程度の小形のものが用いられる。この種のスイ
ッチングサーミスタではその臨界温度が前述のように例
えば90〜100℃のものが容易に得られ、この臨界温度温
度付近で10℃あたりの抵抗値変化が103以上のものを用
いることができる。この感熱抵抗30は主トランジスタ11
の放熱器に取り付けるのが最も簡便であるが、上述のよ
うに小形のものであるから主トランジスタ用のパッケー
ジ内に収納して、熱的結合を一層密にするとともにその
ベースとあらかじめ接続しておくことも可能である。な
お、主トランジスタ11のベース電流値を小に従って感熱
抵抗30を抵抗値がさらに小な小形のものにするために
は、主トランジスタ11に電流増幅率の高いダーリントン
トランジスタを用いると有利である。第1図の回路の残
余部は前の第3図と同じであるから説明を省略する。
ついで第2図を参照しながら保護動作を説明する。同図
(a)の出力電圧特性は、負荷電流Iに比例する主トラン
ジスタのベース電流の増加とともに感熱抵抗30内の電圧
降下が増加するので、負荷電流Iが過電流検出値Id以下
の範囲で従来より僅かであるが勾配が大になるので、定
電圧電源の出力電圧の定格値が低く例えば5V以下の場
合には、主トランジスタに前述のようにダーリントント
ランジスタを用いて感熱抵抗の常温時の抵抗値を小にす
るのが有利でる。負荷電流Iが何らかの原因で定格値Ir
を越えて過電流検出値Idに達したとき、図のA点から保
護トランジスタ20による出力電圧の制限動作が開始さ
れ、出力電圧特性は短絡電流Isに向かう垂下特性を取
る。過負荷状態が短時間内に解消され負荷電流が検出値
Id未満に下がると定電圧電源の動作は正常時に復帰する
が、過電流が持続されて主トランジスタが昇温すると、
そのベース・エミッタ間電圧が下がって出力電圧特性は
図の鎖線で示す増加された短絡電流Ishに向かう垂下特
性に変化する。これに応じて動作点がA点からB点に変
化して行き、B点で主トランジスタの温度が感熱抵抗30
の臨界温度に達したとすると、感熱抵抗30の抵抗が急に
大幅に増加するため、主トランジスタ11のベース電流
が、従って負荷電流Iが絞られて主トランジスタは遮断
状態に向かい、ごく短時間内に動作点がB点からほぼ遮
断状態であるC点に移動する。このC点では主トランジ
スタはそのコレクタ・エミッタ間に入力電圧Viのほぼ全
部を負担しながら、負荷電流Iがほぼ消失した条件で自
然冷却され、主トランジスタが感熱抵抗の臨界温度まで
ないしはそれを若干下回わる温度にまで冷却されたとき
始めて動作がC点から例えばA点に自動復帰する。
第2図(b)は以上の動作中の主トランジスタ11のコレク
タ損Pの経緯を示し、図のA,B,Cの動作点は前の同
図(a)の動作点A,B,Cにそれぞれ対応する。図の鎖
線の曲線は主トランジスタの昇温時に対応し、主トラン
ジスタの遮断動作が開始されるB点でのコレクタ損の最
大値Pmは、同図(a)と対照すればわかるように従来の保
護回路における増加された短絡電流Ishに対応するコレ
クタ損Pmhよりもずっと低い値に抑制される。動作点B
から動作点Cへの移行時間は前述のようにごく短く、そ
の間にコレクタ損は実質上ゼロに減少して、動作点Cに
おいて主トランジスタが前述のように冷却される。
以上の実施例の説明からわかるように、本発明による保
護回路では主トランジスタに流れる負荷電流の過電流状
態が持続しても、主トランジスタ内で発生するコレクタ
損の最大値が従来回路におけるよりも小さく抑えられ、
コレクタ損によって主トランジスタが熱暴走に入る手前
で常に主トランジスタが遮断状態に移行されて冷却され
る。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり本発明においては、負荷電流路にコ
レクタ・エミッタ間が挿入された主トランジスタのベー
ス電位に応じた定電圧を負荷に出力する定電圧電源と組
み合わされて主トランジスタを過負荷から保護する定電
圧電源用過負荷保護回路を、負荷電流路に挿入された過
電流検出抵抗と、過電流検出抵抗の両端間電圧をベース
・エミッタ間に受け負荷電流値が所定値に達したとき導
通して主トランジスタのベースへの注入電流を側路する
保護トランジスタと、主トランジスタへのベース電流の
注入路に挿入され主トランジスタと熱的に密に結合され
て所定温度で抵抗値が急変する正の抵抗温度特性をもつ
感熱抵抗とで構成し、負荷電流が前記所定値に達したと
きには出力電圧を低下させ、主トランジスタの温度が前
記所定値に達したときには主トランジスタをほぼ遮断状
態にするようにしたので、定電圧電源の負荷電流が過電
流検出値を越えて保護トランジスタによる出力電圧の制
限動作が長時間持続されても、主トランジスタの温度が
感熱抵抗の臨界温度に達したとき感熱抵抗の抵抗値の急
増によって主トランジスタのベース電流がほぼ消滅され
るので、主トランジスタは熱的な暴走が始まる以前に確
実に遮断状態に移行されてコレクタ損がない条件で冷却
される。感熱抵抗は主トランジスタへのベース電流の注
入路に挿入され、その抵抗の急増により主トランジスタ
のベース電流を直接絞り込むので、感熱抵抗の臨界温度
だけを所望値付近によく管理すれば、主トランジスタを
遮断状態に移行させる動作は極めて確実に行なわれる。
また、主トランジスタの温度が感熱抵抗の臨界温度に達
する前に負荷電流が検出値未満に減少したときは、定電
圧電源は正常動作に自動復帰されるので主トランジスタ
が無用に遮断状態に移行されるようなこともない。
本発明の実施には従来の保護回路に感熱抵抗1個だけを
追加すればよく、かつ感熱抵抗のもつ大きな抵抗値変化
を利用して感熱抵抗は常温下の抵抗値の低い小形のもの
でよいので、最小の失費で上述の効果を得ることができ
る。この感熱抵抗が主トランジスタのベース電流注入路
に挿入されることにより、過電流検出値までの出力電圧
の定電圧特性が理論上は悪化する傾向になるが、感熱抵
抗の抵抗値を低く抑えることによりこの悪化の程度は最
大でも0.1V程度の僅少ですみ、それでも問題がある場
合は主トランジスタに電流増幅率の高いトランジスタを
用いることにより改善することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図が本発明に関し、第1図は本発明に
よる定電圧電源用過負荷保護回路の実施例回路図、第2
図はその動作特性線図である。第3図以降は従来技術に
関し、第3図は従来の保護回路の例の回路図、第4図は
その動作特性線図である。図において、 1:直流電源、2:負荷、10:定電圧電源、11:主トラ
ンジスタ、12:ツエナダイオード、13:抵抗、20:保護
トランジスタ、21:過電流検出抵抗、30:感熱抵抗、
A,B,C:保護回路の動作点、I:負荷電流、Id:過
電流検出値、Ir:負荷電流の定格値、Is:短絡電流、Is
h:主トランジスタ昇温時の短絡電流、P:主トランジ
スタのコレクタ損、Pm:コレクタ損の最大値、Pmh:従
来技術におけるコレクタ損の最大値、Vi:入力電圧、V
o:出力電圧、である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負荷電流路にコレクタ・エミッタ間が挿入
    された主トランジスタのベース電位に応じた定電圧を負
    荷に出力する定電圧電源と組み合わされて主トランジス
    タを過負荷から保護する回路であって、負荷電流路に挿
    入された過電流検出抵抗と、過電流検出抵抗の両端間電
    圧をベース・エミッタ間に受け負荷電流値が所定値に達
    したとき導通して主トランジスタのベースへの注入電流
    を側路する保護トランジスタと、主トランジスタへのベ
    ース電流の注入路に挿入されかつ主トランジスタと熱的
    に密に結合されて所定温度で抵抗値が急変する正の抵抗
    温度特性をもつ感熱抵抗とを備えてなり、負荷電流が前
    記所定値に達したときには出力電圧を低下させ、主トラ
    ンジスタの温度が前記所定値に達したときには主トラン
    ジスタをほぼ遮断状態にするようにしたことを特徴とす
    る定電圧電源用過負荷保護回路。
JP26768187A 1987-10-23 1987-10-23 定電圧電源用過負荷保護回路 Expired - Lifetime JPH063564B2 (ja)

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