JP5423039B2 - 高純度トリアルキルガリウム及びその製造方法 - Google Patents
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で示されるトリアルキルアルミニウムと一般式(2)
で示されるトリハロゲノガリウムとを混合して還流させながら反応させた後、還流比を10〜25として初留分を除去し、その後、還流比を6〜15として主留分として、一般式(3)
で示されるトリアルキルアルミニウムと一般式(2)
で示されるトリハロゲノガリウムとを混合して還流させながら反応させた後、還流比を10〜25として初留分を除去し、その後、還流比を6〜15として主留分として、一般式(3)
で示される高純度トリアルキルガリウムを製造することができる。
で示されるアミン化合物を用いて行うことにより、煩雑な操作をすることなく、高い収率で高純度トリアルキルガリウムを得ることができる。
(1)トリアルキルガリウムとアミン化合物とを好ましくは30〜150℃、更に好ましくは40〜110℃で接触させ、トリアルキルガリウム−アミン化合物の複合体(以下、ガリウム−アミン複合体と称する)を製造し(なお、圧力は特に制限されない。)、
(2)次いで、前記混合物を、好ましくは50〜200℃、更に好ましくは100〜150℃の温度範囲、且つ好ましくは0.5〜101.3kPaA、更に好ましくは5〜30kPaAの圧力範囲にて、蒸留することでガリウム−アミン複合体を取得した後、
(3)更に、当該ガリウム−アミン複合体を、好ましくは50〜200℃、更に好ましくは100〜180℃の温度範囲、且つ好ましくは0.5〜101.3kPaA、更に好ましくは5〜50kPaAの圧力範囲にすることでアミン化合物を解離させることによって遊離の高純度トリアルキルガリウムを得ることができる。
J.Am.Chem.Soc.,84,3605(1962)
炭化水素;ガスクロマトグラフィー(島津製作所社製)
ケイ素化合物、金属原子;誘導プラズマ発光分析法(ICP−OES法)(Perkin Elmer社製)
還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器に、トリメチルアルミニウム(炭化水素化合物の合計含量;600質量ppm、ケイ素化合物の含量;5質量ppm)1.55kg(21.5mol)を加え、系内を全還流状態(系内圧力;25kPaA、系内温度;80〜85℃)で0.5時間保持した後、還流比を10として、初留分として仕込み量の20%を除去した。その後、還流比を3として、主留分として、仕込み量に対して65〜70%の精製されたトリメチルアルミニウムを取得した。
次いで、還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器に、塩化ガリウム0.75kg及び前記の精製されたトリメチルアルミニウム1.05kgを加え、反応系内を全還流状態(系内圧力;常圧、系内温度;80〜90℃)で0.5時間保持した後、還流比を10として、初留分として仕込み量の5%を除去した。その後、還流比を6として、主留分として、仕込み量に対して80〜85%のトリメチルガリウムを得た。
更に、還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器にN,N,N’,N’−テトラブチル−1,6−ヘキサンジアミン0.58kg(1.7mol)を加え、前記のトリメチルガリウムを攪拌しながらゆるやかに加え、40℃で0.5時間攪拌させて、ガリウム−ジアミン錯体を形成させた。次いで、得られた反応混合物を、圧力;20kPaA、温度;100〜110℃にて、初留分として仕込み量の10%を除去した。その後、ガリウム−ジアミン錯体を分解(反応圧力;40kPaA、反応温度;130〜180℃)した後、仕込み量に対して60〜65%のトリメチルガリウムを得た。このようにして得られたトリメチルガリウム5回合成分を還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器に再度入れ、系内圧力:常圧、系内温度:56℃で、還流比を20として、初留分として仕込み量の20%を除去した。その後、還流比を10として、主留分として、仕込み量に対して70〜75%を取得した。その結果、炭化水素(直鎖又は分岐状の炭素原子数4〜8の飽和又は不飽和炭化水素)の含有量が4質量ppm未満で、且つケイ素原子の含有量が0.05質量ppm以下である高純度トリメチルガリウム0.9kgを得た。
還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器に、トリメチルアルミニウム(炭化水素化合物の含量;600質量ppm、ケイ素化合物の含量;5質量ppm)1.45kg(20.1mol)を加え、系内を全還流状態(系内圧力;25kPaA、系内温度;80〜85℃)で0.5時間保持した後、還流比を3として、初留分として仕込み量の15%を除去した。その後、還流比を0.3として、主留分として、仕込み量に対して70〜75%のトリメチルアルミニウムを取得した。
次いで、還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器に、塩化ガリウム0.75kg及び前記の精製されたトリメチルアルミニウム1.05kgを加え、反応系内を全還流状態(系内圧力;常圧、系内温度;80〜90℃)で0.5時間保持した後、還流比を10として、初留分として仕込み量の5%を除去した。その後、還流比を3として、主留分として、仕込み量に対して80〜85%のトリメチルガリウムを得た。
更に、還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器にN,N,N’,N’−テトラブチル−1,6−ヘキサンジアミン0.58kg(1.7mol)を加え、前記のトリメチルガリウムを攪拌しながらゆるやかに加え、40℃で0.5時間攪拌させて、ガリウム−ジアミン錯体を形成させた。次いで、得られた反応混合物を、圧力;20kPaA、温度;100〜110℃にて、初留分として仕込み量の10%を除去した。その後、ガリウム−ジアミン錯体を分解(反応圧力;40kPaA、反応温度;130〜180℃)した後、仕込み量に対して60〜65%のトリメチルガリウムを得た。このようにして得られたトリメチルガリウム5回合成分を還流冷却器、温度計及びφ25mm×1900mmHの蒸留塔を備えた内容積3Lの容器に再度入れ、系内圧力:常圧、系内温度:56℃で、還流比を10として、初留分として仕込み量の12%を除去した。その後、還流比を5として、主留分として、仕込み量に対して70〜75%を取得した。その結果、炭化水素(直鎖又は分岐状の炭素原子数4〜8の飽和又は不飽和炭化水素)の含有量が60質量ppmで、且つケイ素原子の含有量が0.05質量ppm以下であるトリメチルガリウム0.9kgを得た。
実施例1において、トリメチルアルミニウムの代わりにトリエチルアルミニウムを用いたこと以外、実施例1と同様に反応を行うと、炭化水素の含有量が4質量ppm未満で、且つケイ素原子の含有量が0.05質量ppm以下の高純度トリエチルガリウムが得られる。
Claims (3)
- 一般式(1)
で示されるトリアルキルアルミニウムと一般式(2)
で示されるトリハロゲノガリウムとを混合して還流させながら反応させた後、還流比を10〜25として初留分を除去し、その後、還流比を6〜15として主留分として、一般式(3)
で示されるトリアルキルガリウムを得、更に、得られたトリアルキルガリウムを、一般式(4)又は一般式(5)
で示されるアミン化合物を用いて精製することを特徴とする、高純度トリアルキルガリウムの製造方法。 - トリアルキルアルミニウムが、予め還流させた後、還流比を4〜20として初留分を除去した後、還流比を0.5〜15として主留分として得られたものである、請求項1記載の高純度トリアルキルガリウムの製造方法。
- トリアルキルガリウムが、トリメチルガリウム又はトリエチルガリウムである請求項1乃至2のいずれか記載の高純度トリアルキルガリウムの製造方法。
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