JP5168919B2 - 高純度トリアルキルインジウム及びその製法 - Google Patents

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Description

本発明は、高純度トリアルキルインジウム及びその製法に関するものである。高純度トリアルキルインジウムは、例えば、エピタキシャル成長法による高機能の化合物半導体の製造原料として有用な化合物である。
従来、高純度トリアルキルインジウムの製法としては、例えば、塩化インジウムとトリメチルアルミニウムにフッ化カリウムなどのアルカリ金属ハロゲン化物を添加し、トリメチルインジウムを製造する方法が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。フッ化カリウムは塩化ジメチルアルミニウムとフッ化物塩を生成し、粗反応混合物からトリメチルインジウムを昇華し、清浄にすることを可能にする。しかしながら、この方法においては、反応後のフッ化物塩は流動性が極めて低く、処理が煩雑になり量産性にかける。そのため、工業的な高純度トリアルキルアルミニウムの製法として採用できるかどうかについては明らかではなかった。
特開平11-71381号公報
本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡便な方法によって、高純度トリアルキルインジウム及びその方法を提供することにある。
本発明の課題は、ケイ素原子の含有量が0.3質量ppm以下、酸素原子の含有量が5.0質量ppm以下、炭化水素化合物の含有量が50質量ppm以下であることを特徴とする、高純度トリアルキルインジウムによって解決される。
本発明の課題は、又、一般式(1)
Figure 0005168919
(式中、Xは、ハロゲン原子を示す。)
で示されるトリハロゲノインジウム、一般式(2)
Figure 0005168919
(式中、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)
で示されるトリアルキルアルミニウム及び一般式(3)
Figure 0005168919
(式中、Rは、炭素原子数6〜12のアルキル基を示す。)
で示されるトリアルキルアミンを反応させて副生あるいは未反応のアルミニウム−アミン錯体を形成させて高沸点化し、次いで、反応混合物から、一般式(4)
Figure 0005168919
(式中、Rは、前記と同義である。)
で示されるトリアルキルインジウムを留出させた後、更に、トリアルキルアミンを反応させた後にトリアルキルインジウムを昇華又は蒸留させることを特徴とする、高純度トリアルキルインジウムの製法によっても解決される。
本発明により、エピタキシャル成長法による高機能の化合物半導体の製造原料として有用な高純度トリアルキルインジウム及びその製法を提供することができる。
本発明の反応において使用するトリハロゲノインジウムは、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Xは、ハロゲン原子を示し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、好ましくは塩素原子である。
本発明に反応において使用するトリアルキルアルミニウムは、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、炭素数1〜6のアルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられるが、好ましくはメチル基、エチル基である(即ち、トリアルキルアルミニウムが、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム)。なお、これらの基は、各種異性体も含む。
前記トリアルキルアルミニウムの使用量は、トリハロゲノインジウム1モルに対して、好ましくは2.8〜3.5モル、更に好ましくは3.0〜3.2モルである。
本発明に反応において使用するトリアルキルアミンは、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、Rは、炭素数6〜12のアルキル基であり、例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基が挙げられるが、好ましくはn-オクチル基である(即ち、トリアルキルアミンが、トリ-n-オクチルアミン)。なお、これらの基は、各種異性体も含む。
前記トリアルキルアミンの使用量は、トリアルキルアルミニウム1モルに対して、好ましくは0.6〜1.5モル、更に好ましくは0.8〜1.2モルである。なお、これらのトリアルキルアミンは、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
本発明の反応は、例えば、例えば、トリハロゲノインジウム、トリアルキルアルミニウム及びトリアルキルアミンとを混合し、攪拌させながら反応させる等の方法によって行われる。その際の温度は、好ましくは30〜150℃、更に好ましくは50〜110℃であり、圧力は特に制限されない。
本発明では、先に得られた反応混合物からトリアルキルインジウムを、適当な温度(好ましくは80〜200℃、更に好ましくは100〜160℃)及び適当な圧力(好ましくは0.1〜20kPa、更に好ましくは0.5〜5kPa)で留出させることでトリアルキルインジウムを取得することができるが、本発明においては、更に、トリアルキルアミン(トリアルキルインジウム1モルに対して、0.05モルから0.5モル、更に好ましくは0.1モルから0.2モル)を加えて反応させた後にトリアルキルインジウムを適当な温度(好ましくは30〜90℃、更に好ましくは50〜85℃)及び適当な圧力(好ましくは0.1〜10kPa、更に好ましくは0.5〜5kPa)にて昇華又は蒸留させることで高純度トリアルキルインジウムを得ることができる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。なお、トリアルキルインジウムの金属原子の分析は、誘導プラズマ発光分析法(ICP-OES法)にて行った。
実施例1(高純度トリメチルインジウムの合成)
攪拌装置、ヴィグリュー型蒸留塔(2つの受器を付属)及び滴下漏斗を備えた内容積500mlの反応容器に、窒素雰囲気にて、トリn-オクチルアミン147g(416mmol)を加え、予め乾燥させたトリクロロインジウム30g(136mmol)及びトリメチルアルミニウム30g(416mmol)をゆるやかに加え、攪拌しながら130℃で2時間攪拌させて、アルミニウム−アミン錯体を形成させた。次いで、得られた反応混合物を減圧下で昇華(100〜160℃、0.5kPaA)し、初期留出分(不純物)をドライアイスで冷却した受器に捕集した後、トリメチルインジウム19g(119mmol)を受器に得た。更に、これにトリオクチルアミン5.7g(16mmol)を加え、100℃で反応させた後、昇華(50〜85℃、0.5kPaA)することでトリメチルインジウム11g得た(単離収率;51%)。なお、得られたトリメチルインジウムは、ケイ素原子が0.3質量ppm以下、酸素不純物が5.0質量ppm以下、炭化水素化合物が50質量ppm以下、ケイ素原子以外の金属原子の合計含有量が0.30質量ppm以下(カルシウム原子;0.02質量ppm以下、カドミウム原子;0.03質量ppm以下、クロム原子;0.05質量ppm以下、銅原子;0.03質量ppm以下、鉄原子;0.05質量ppm以下、マグネシウム原子;0.02質量ppm以下、マンガン原子;0.02質量ppm以下、ナトリウム原子;0.1質量ppm未満、亜鉛原子;0.05質量ppm以下)しか混入していない高純度品であった。
実施例2(高純度トリエチルインジウムの合成)
実施例1において、トリメチルアルミニウムの代わりにトリエチルアルミニウムを用いたこと以外、実施例1と同様に反応を行うと、ケイ素原子が0.3質量ppm以下、酸素不純物が5.0質量ppm以下、炭化水素化合物が50質量ppm以下の高純度トリエチルインジウムが得られる。
本発明は、高純度トリアルキルインジウム及びその製法に関するものである。高純度トリアルキルインジウムは、例えば、エピタキシャル成長法による高機能の化合物半導体の製造原料として有用な化合物である。

Claims (5)

  1. 一般式(1)
    Figure 0005168919
    (式中、Xは、ハロゲン原子を示す。)
    で示されるトリハロゲノインジウム、一般式(2)
    Figure 0005168919
    (式中、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)
    で示されるトリアルキルアルミニウム及び一般式(3)
    Figure 0005168919
    (式中、Rは、炭素原子数6〜12のアルキル基を示す。)
    で示されるトリアルキルアミンを反応させて、副生するアルミニウム−アミン錯体を形成させて高沸点化し、次いで、反応混合物から一般式(4)
    Figure 0005168919
    (式中、Rは、前記と同義である。)
    で示されるトリアルキルインジウムを留出させた後、更に、トリアルキルアミンを反応させた後にトリアルキルインジウムを昇華又は蒸留させることを特徴とする、高純度トリアルキルインジウムの製法。
  2. トリハロゲノインジウムが、トリクロロインジウムである請求項記載の高純度トリアルキルインジウムの製法。
  3. トリアルキルアルミニウムが、トリメチルアルミニウム又はトリエチルアルミニウムである請求項記載の高純度トリアルキルインジウムの製法。
  4. トリアルキルアミンが、トリ−n−オクチルアミンである請求項記載の高純度トリアルキルインジウムの製法。
  5. トリアルキルインジウムが、トリメチルインジウム又はトリエチルインジウムである請求項記載の高純度トリアルキルインジウムの製法。
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