JP5422875B2 - 異方性光学膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、異方性光学膜の製造方法及び異方性光学膜、並びに光学素子に関する。より詳しくは、水溶性の光学膜形成用組成物を塗布して形成した膜に対して不溶化処理を行なう異方性光学膜の製造方法と、その製造方法により得られる異方性光学膜、並びにその異方性光学膜を有する光学素子に関する。
液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)では、表示における旋光性や複屈折性を制御するために偏光板や位相差板が用いられている。有機発光ダイオード(Organic light-emitting diode:OLED)においても、外光の反射防止のために円偏光板が使用されている。
従来、これらの偏光板(偏光素子)には、ヨウ素や二色性を有する有機色素を、ポリビニルアルコール等の高分子材料に溶解又は吸着させ、その膜を一方向にフィルム状に延伸して、二色性色素を配向させることにより得られる偏光素子が広く使用されてきた。また、位相差板においては、ポリビニルアルコールやポリカーボネート等の各種高分子フィルムを一軸もしくは2軸延伸した位相差素子が広く使用されてきた。
しかしながら、このようにして製造される従来の光学素子では、用いる色素や高分子材料によっては耐熱性や耐光性が十分でないことが課題となっていた。また、液晶装置製造時における膜の貼り合わせの歩留りが悪いことも課題となっていた。
そのため、ガラスや透明フィルムなどの基材上に、二色性色素などの有機材料を含む溶液を塗布する際のせん断力等の機械的な力で、有機分子を配向させることにより、光学膜を製造する方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。また、同様な材料により得られた薄膜を水不溶化処理する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの方法で得られた光学異方性膜は、有機(色素)分子の配列状態が充分に均一でなく、例えば、通常液晶素子に使用される偏光膜や位相差膜としての機能が不十分であるという課題があった。
そこで、他の公報記載の技術として、より高性能の光学特性(コントラスト比)を示す新規の水溶性光学膜形成用組成物及びその製造方法が提案されている。
特開2004−246092号公報 特開平11−21538号公報
このように、上記の特許文献1及び特許文献2に記載の水不溶化方法によれば、例えば、塩化バリウム水溶液に水溶性の色素薄膜を接触させることにより、色素薄膜が水不溶性のバリウム塩となり安定化が可能となる。なお、本明細書における膜の「安定化」とは、水に対する不溶化(水不溶化)や、高湿度下や水蒸気による膜の再溶解(潮解)の防止等を含む概念である。
これらの方法では、色素分子の配列に異方性のない薄膜(記録ディスクや光学フィルターなど)やコントラスト比が100未満の低配列秩序度の薄膜(偏光膜)においては、不溶化反応(塩交換による架橋)が薄膜面内でランダムに進行するため、ひび割れなどの欠陥が生じたり、薄膜が基板から剥離するという課題は皆無であった。
しかしながら、従来法で高い分子配向性や高性能の光学特性(コントラスト比100以上の偏光膜など)を示す異方性光学膜の処理を行なうと、ひび割れなどの欠陥が生じたり、薄膜が基板から剥離するという課題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、高度な配向秩序度を有し、水不溶性等の安定性に優れ、且つ、欠陥や剥離が生じる可能性の少ない優れた異方性光学膜を製造する方法と、それによって得られる異方性光学膜、並びに、その異方性光学膜を用いた光学素子を提供することである。
本発明者らは、水溶性の光学膜形成用組成物を基板上に塗布して形成した膜の水不溶化現象について、鋭意解析・検討した結果、水不溶化で選択される多価金属種や水溶性有機溶媒の有無により、多価金属塩形成速度が異なることを見出した。さらに、水不溶化過程で有機(色素)膜は遊離酸型やイオン状態を経ると推測されることを見出した。
さらに、新規の本知見により、水不溶化・安定化する際に、多価金属塩及び水溶性有機溶媒を含む溶液、又は2種以上の多価金属塩を含む溶液を用いて処理することにより、多価金属塩の形成速度を制御することが可能となり、ひいては高度な配向秩序度を有し、水不溶性・安定性に優れ、且つ、欠陥や剥離が生じる可能性の少ない、優れた異方性光学膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は、可視光の波長域に吸収を有する二色性の有機色素を含有する水溶性の光学膜形成用組成物を基板上に塗布して形成した膜を、多価金属塩及び水溶性有機溶媒を含む水溶液で、膜の多価金属塩形成処理することを特徴とする、異方性光学膜の製造方法に存する(請求項1)。
ここで、前記水溶性有機溶媒の比誘電率(εr)が30以下であることが好ましい(請求項2)。
また、前記溶液の比誘電率(εr)が78以下であることが好ましい(請求項3)。
また、前記溶液が更にノニオン界面活性剤を含有することが好ましい(請求項)。
また、前記光学膜形成用組成物が、少なくとも水溶性アニオン有機化合物及び溶媒を含有することが好ましい(請求項)。
本発明によれば、高度な配向秩序度を有し、水不溶性等の安定性に優れ、且つ、欠陥や剥離が生じる可能性の少ない、優れた異方性光学膜を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
[I.異方性光学膜の製造方法]
本発明に係る異方性光学膜の製造方法は、湿式成膜法により、水溶性の光学膜形成用組成物を基板上に塗布して、異方性光学膜を形成する工程(以下適宜「膜形成工程」という。)と、形成された異方性光学膜を、1種以上の多価金属塩及び1種以上の水溶性有機溶媒を含む溶液、又は、多価金属塩を2種以上含む溶液で処理する工程(不溶化処理工程)とを備えてなる。
なお、本明細書において「異方性光学膜」とは、膜の厚み方向及び任意の直交する面内2方向の立体座標系における合計3方向から選ばれる任意の2方向における電磁気学的性質に異方性を有する光学膜である。電磁気学的性質としては、吸収、屈折などの光学的性質、抵抗、容量などの電気的性質などが挙げられる。吸収、屈折などの光学的異方性を有する膜としては、例えば、直線偏光膜、円偏光膜、位相差膜、導電異方性膜などがある。
また、本明細書において「湿式成膜法」とは、塗布液を基板上に塗布し、塗布液に含まれる化合物(色素)を配向及び/又は積層して得る方法をいう。
〔I−1.膜形成工程〕
(基板)
基板としては、ガラスやトリアセテート、アクリル、ポリエステル、トリアセチルセルロース、ノルボン系、環状ポレオレフィン系又はウレタン系のフィルム等の基材を直接用いるほか、これら基材の表面にコロナ処理、プラズマ処理、紫外線オゾン処理など公知の表面処理を施した基板、基材表面にポリイミドなどの公知の液晶配向処理を施した基板が挙げられる。枚葉基板であってもよいし、フィルム状の基板であってもよい。また、基板の膜厚としては、通常0.01mm以上、好ましくは0.02mm以上、また、通常3mm以下、好ましくは1mm以下である。
更に、異方性光学膜を形成する面若しくはその裏面には、膜形成前にマイクロカラーフィルター、アクティブ駆動素子、ITO電極、アンチグレア膜などの液晶素子を構成する各種機能が基板に施されていても良い。
(配向処理)
基板表面には、通常、化合物(色素)の配向方向を制御するために、「液晶便覧」、丸善株式会社刊、平成12年10月30日発行、第226頁〜第239頁などに記載の公知の方法により、一方向に配向処理を施す。本発明においては、この配向処理された方向を「配向処理方向」という。具体的な方法としては、基板表面に均一性の薄膜を形成後、方向性を付与する方法や、基板表面に方向性を付与しながら薄膜を形成する方法がある。
これらの方法のうち、前者においては、まず、ポリイミドの前駆体モノマーであるポリアミック酸モノマーや光硬化性樹脂モノマー、ポリエステルなどのポリマー等を溶液状にて塗布し、乾燥等の後処理を行なって均一性の薄膜を形成する。その後、この薄膜をレーヨン布などでラビングする、紫外線や電子線などの電磁線を照射するなどにより薄膜表面の全体もしくは一部に方向性を付与する、等の方法が挙げられる。
また、後者においては、基板表面に酸化ケイ素の斜方蒸着を施す、PTFEなどの樹脂片を基板表面に一方向へ擦って基板表面に樹脂薄膜を転写させる、ポリマー製基板を一軸方向に延伸する、等の方法が挙げられる。
具体的には、ガラス製基材(例:旭ガラス製AN100、厚さ0.7〜1.1mm)上に、下地層として、ポリアミック酸(例:日産化学製サンエバー610等)をシルク印刷、スピンコート法又はスロットダイコート法により形成した膜(500nm〜2000nm)を100〜150℃で予備加熱し、200〜300℃で脱水縮合反応をさせてポリイミド膜を得る。下地層としては他にポリエステル、PVA、ポリアセテート等を用いることも可能である。この下地層がついた基板を固定して、この基板に一定の押し込み量(例えば、0.2〜1mm)でラビング布(例:ポリエチレン、レイヨン、コットン)を巻いたロール(例えば、直径30〜100mm)を押し付け、基板を移動させながら(例えば、3〜500mm/s)、ロールを回転させる(例えば、100〜5000rpm)ことにより、ポリイミド膜の配向処理膜を得ることができる。他に配向層の作成方法としては二酸化珪素の斜方蒸着膜又はダイヤモンドライクカーボンを真空蒸着したものにイオンビームを照射したものがある。
特に好ましいのは、基板の表面若しくは裏面にマイクロカラーフィルターやアクティブ駆動素子回路が形成されていても化合物(色素)の配向制御や液晶素子の電気光学特性に悪影響が及び難い、ポリアミック酸モノマーを250℃以下で焼成してできたポリイミドに、レーヨンのラビング布をロールに巻いたものを使ってラビングしたものである。
(光学膜形成用組成物)
本発明は、一方向に配向処理された基板上に光学膜形成用組成物を塗布して異方性光学膜を形成する。塗布する材料(光学膜形成用組成物)としては、光学膜を構成できる有機化合物を含む材料であればよく、溶液であっても、ゲル状の材料であってもよい。具体的には、紫外領域、可視光領域、及び、赤外領域の波長域のうち、少なくとも何れか一つの波長域に吸収を有する水溶性アニオン有機化合物を含有する組成物であることが好ましく、特に色素溶液を用いることが好ましい。中でも、可視光の波長域に吸収を有する二色性色素を含有する、光学膜形成用組成物を用いることにより、異方性光学膜を偏光膜として使用することが可能となる。
ここで、本発明における水溶性アニオン有機化合物とは、分子内に水溶性を示す官能基として、カルボキシ基、リン酸基、又は、スルホ基のいずれか1種類以上を有し、かつ、該分子が溶解した水溶液中では解離イオンの状態としてアニオン(陰イオン)性を示す有機化合物である。水溶性アニオン有機化合物は、不揮発性であることが好ましく、かつ、融点が90℃以上であることが好ましい。
以下、本発明の好ましい態様として、色素溶液を用いて異方性光学膜を製造する例をとって説明する。
色素溶液には、通常色素と溶媒が含有される。色素溶液は、液晶相の状態であることが、溶媒が蒸発した色素膜の高配向度のために好ましい。ここで、本明細書において「液晶相の状態である」とは、「液晶の基礎と応用」、松本正一・角田市良著、1991年、第1〜16頁に記載されている状態のことをいう。特に第3頁に記載されているネマティック相が好ましい。
(光学膜形成用組成物に用いる色素)
色素としては、通常、二色性色素が用いられる。また、色素は、配向制御のため液晶相を有する色素であることが好ましい。ここで、液晶相を有する色素とは、溶媒中でリオトロピック液晶性を示す色素を意味する。
色素として、具体的には、アゾ系色素、スチルベン系色素、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、縮合多環系色素(ペリレン系、オキサジン系)等が挙げられる。これら色素の中でも、異方性光学膜中で高い分子配列を取り得るアゾ系色素が好ましい。
アゾ系色素とは、アゾ基を少なくとも1個以上持つ色素をいう。その一分子中のアゾ基の数は、色調及び製造面の観点から、2以上が好ましく、6以下が好ましく、更に好ましくは4以下である。
色素としては、下記式(1)で表される色素が好ましい。
Figure 0005422875
前記式(1)において、
1は、置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を有していてもよいナフチレン基を表わす。
1は、水素原子、水酸基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表わす。
2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。
nは、0又は1を表わす。
xは、1又は2を表わす。
なお、xが2の場合、1分子中に含まれる複数のA1は、同一であっても異なっていてもよい。
また、下記式(2)で表される色素も好ましい。
Figure 0005422875
前記式(2)において、
2は、置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を有していてもよいナフチレン基を表わす。
4は、水素原子、水酸基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を表わす。
5及びR6は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。
mは、0又は1を表わす。
yは、1又は2を表わす。
なお、yが2の場合、1分子中に含まれる複数のA2は、同一であっても異なっていてもよい。
更に、下記式(3)で表される色素も好ましい。
Figure 0005422875
前記式(3)において、
1は、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基又は置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表わす。
3は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表わす。
7及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。
pは、0又は1を表わす。
前記式(3)において、D1が、置換基を有していてもよい芳香族複素環基である場合、芳香族複素環基のヘテロ原子としては、窒素原子、硫黄原子等が挙げられるが、窒素原子を有する芳香族複素環基が液晶性発現濃度低下のため好ましい。芳香族複素環基として具体的には、ピリジル基、キノリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基などが挙げられ、好ましくは、ピリジル基である。
前記式(3)において、A3は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表わす。芳香族炭化水素基としては、具体的にはフェニレン基或いはナフチレン基が挙げられる。フェニレン基としては、1,4−フェニレン基であることが好ましく、ナフチレン基としては、1,4−ナフチレン基であることが、色素どうしが相互作用を示すために好ましい。
なお、本明細書において「置換基を有していてもよい」とは、置換基を1以上有していてもよいことを意味する。
前記式(1)〜(3)における、A1、A2、D1及びA3のフェニレン基、ナフチレン基、芳香族炭化水素基或いは芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、カルバモイル基、カルボキシ基、スルホ基、水酸基及びシアノ基が挙げられる。特に、色素の溶解性を高めるために導入される親水性基や色調を調節するために導入される電子供与性基や電子吸引性を有する基が好ましい。これら置換基は更に置換基を有していてもよく、その例としては同様にアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、カルバモイル基、カルボキシ基、スルホ基、水酸基及びシアノ基が挙げられる。
具体的には、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、ヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシプロピル基等の置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基);
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、1,2−ジヒドロキシプロポキシ基等の置換基を有していてもよいアルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基);
メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基等のアルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で置換されたアミノ基);
フェニルアミノ基;
アセチル基、ベンゾイル基等のアシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜7のアシル基で置換されたアミノ基)等の置換基を有していてもよいアミノ基;
フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基等の置換カルバモイル基;
カルボキシ基;
スルホ基;
水酸基;及び
シアノ基等が挙げられる。
これらの置換基のうち、好ましくはスルホ基、水酸基、カルボキシ基である。
前記式(1)〜(3)における、R2、R3、R5〜R8がアルキル基である場合、該アルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。該アルキル基は置換基を有していてもよい。
前記式(1)〜(2)における、R1及びR4がアルコキシ基である場合、該アルコキシ基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。該アルコキシ基は置換基を有していてもよい。
前記式(1)〜(3)における、R1〜R8のアルキル基、アルコキシ基或いはフェニル基が有していてもよい置換基としては、水酸基、カルボキシ基及びスルホ基が挙げられる。
前記式(1)〜(3)で表される色素の分子量としては、遊離酸の形で、好ましくは450以上、また、好ましくは1500以下、更に好ましくは1100以下である。
前記式(1)〜(3)で表される色素は、分子中の親水性基の数にもよるが、通常は水溶性の色素であり、また、通常は二色性色素である。
前記式(1)〜(3)で表される色素は、湿式成膜法により形成される異方性色素膜用の色素として適しており、また波長分散性が低く、そのコントラスト比も高いので、該色素を用いて高い分子配向度を示す異方性色素膜を得ることができる。
従って、該色素を用いた色素組成物を異方性色素膜に使用すれば、偏光特性の高い異方性色素膜を得ることが出来る。
本発明で使用される色素は、前記式(1)〜(3)で示されるような遊離酸の形のまま使用してもよく、酸基の一部が塩型を取っているものであってもよい。また、塩型の色素と遊離酸型の色素とが混在していてもよい。また、製造時に塩型で得られた場合は、そのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができるが、例えば以下の方法が挙げられる。
1)塩型で得られた色素の水溶液に塩酸等の強酸を加え、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
2)塩型で得られた色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を加え、塩析ケーキの形で塩交換を行なう方法。
3)塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行なう方法。
また、本発明で使用される色素の酸性基が遊離酸型を取るか、塩型を取るかは、色素のpKaと色素水溶液のpHに依存する。
上記の塩型の例としては、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例として、炭素数1〜6の低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン等が挙げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
前記式(1)〜(3)で表される色素の好ましい具体例としては、以下に示す構造の色素が挙げられる。但し、本発明において使用可能な色素は、以下の例に限定されるものではない。なお、以下の構造式は、何れも遊離酸の状態を表わしている。
Figure 0005422875
Figure 0005422875
本発明において、前記式(1)〜(3)で表される色素は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。更には、前記式(1)〜(3)で表される色素に加え、配向を低下させない程度にその他の色素を配合して用いることもでき、これにより各種の色相を有する異方性色素膜を製造することができる。
可視光領域に吸収を有する他の色素を配合する場合の配合用色素の例としては、C.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 34、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Yellow 132、C.I.Acid Yellow 25、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 72、C.I.Direct Orange 79、C.I.Acid Orange 28、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red 89、C.I.Acid Red 37、C.I.Direct Violet 9、C.I.Direct Violet 35、C.I.Direct Violet 48、C.I.Direct Violet 57、C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 83、C.I.Direct Blue 90、C.I.Direct Green 42、C.I.Direct Green 51、C.I.Direct Green 59等が挙げられる。
一方、光学膜形成用組成物に含有される、その他の水溶性アニオン有機化合物の例としては、以下のリオトロピック液晶性化合物などが挙げられる。以下の構造式は、何れも遊離酸の状態を表わしているが、酸性基は塩型を取っていてもよい。塩型の例としては、前記色素の塩型の例として示したものと同じである。
Figure 0005422875
本発明において、これらの化合物は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。更には、前記式(1)〜(3)で表される色素に加え、配向を低下させない程度にその他の色素を配合して用いることもでき、これにより各種の吸収特性を有する異方性光学膜(位相差膜、偏光膜など)を製造することができる。
(光学膜形成用組成物に用いる溶媒)
溶媒としては、水、水混和性のある有機溶媒、或いはこれらの混合物が適している。有機溶媒の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリン等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類などの単独又は2種以上の混合溶媒が挙げられる。
(光学膜形成用組成物中での水溶性アニオン有機化合物の濃度)
光学膜形成用組成物中の水溶性アニオン有機化合物の濃度としては、通常0.01重量%以上、特に0.1重量%以上であることが好ましく、また、通常50重量%以下、特に30重量%以下であることが好ましい。水溶性アニオン有機化合物の濃度が低すぎると得られる異方性光学膜において、十分な光透過性や二色性を得ることができなくなる場合があり、高すぎると光学膜形成用組成物中で水溶性アニオン有機化合物が析出する場合がある。
(光学膜形成用組成物に用いる添加剤)
光学膜形成用組成物には、更に必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤等の添加剤が配合されていてもよい。これらの添加剤により、濡れ性、塗布性を向上させることができる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及びノニオン界面活性剤のうち、何れを使用することも使用可能である。例えば、ノニオン界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型等が挙げられる。界面活性剤の使用量は、光学膜形成用組成物に対して通常0.05重量%以上、0.5重量%以下が好ましい。
また、光学膜形成用組成物中の化合物の安定性を向上させ、造塩や凝集などの発生を抑制する等の目的のために、光学膜形成用組成物にpH調整剤を加えてpH調整を行なってもよい。pH調整剤は、通常公知の酸、アルカリ等の中から任意に選択することが可能である。pH調整剤を加えるタイミングも特に制限されず、光学膜形成用組成物の構成成分の混合前、混合中、混合後の何れの段階で加えてもよい。
更に、上記以外の添加剤として、"Additives for Coating", Edited by J. Bieleman, Willey-VCH (2000)に記載の公知の添加剤を用いることもできる。
(光学膜形成用組成物の塗布)
光学膜形成用組成物を基板に塗布する方法としては、「コーティング工学」、原崎勇次著、株式会社朝倉書店刊、1971年3月20日発行、第253頁〜第277頁や、「分子協調材料の創製と応用」、市村國宏監修、株式会社シーエムシー出版、1998年3月3日発行、第118頁〜第149頁などに記載の公知の方法がある。また、例えば、予め配向処理を施した基板上に、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ロールコート法、ブレードコート法、カーテンコート法、ファウンテン法、ディップ法などで塗布する方法が挙げられる。
尚、光学膜形成用組成物の基板上への塗布時の温度は、通常0℃以上、また、通常80℃以下、好ましくは40℃以下である。また、塗布時の湿度は、通常10RH%以上、好ましくは30RH%以上で、通常80RH%以下である。なお、RHとはRelative Humidityの略であり、RH%とは相対湿度のことである。
(異方性光学膜の膜厚)
形成される異方性光学膜の膜厚は、通常乾燥後の膜厚で、好ましくは10nm以上、更に好ましくは50nm以上で、好ましくは30μm以下、更に好ましくは10μm以下である。異方性光学膜の膜厚が厚すぎると、膜内の膜を構成する分子の配向を制御することが難しくなる場合があり、逆に薄すぎると、均一な膜厚とすることが難しくなる場合がある。
〔I−2.不溶化処理工程〕
次いで、膜形成工程で形成された異方性光学膜を、1種以上の多価金属塩及び1種以上の水溶性有機溶媒を含む溶液、又は多価金属塩を2種以上含む溶液(以下これらの溶液を、適宜「不溶化処理液」という。)で処理する。本発明では、この処理工程を「不溶化処理工程」という。
(多価金属塩)
多価金属塩としては、水溶性の塩であれば制限されない。例としては、塩化塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機塩、シュウ酸塩、酢酸塩等の有機塩が挙げられ、対金属としては、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、マンガン、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられる。中でも、塩化塩、硫酸塩等が好ましく、対金属としては銅、カルシウムが好ましい。これらの塩は、水和物等により水分を含んでいても良い。好ましい塩としては、不溶化処理液に対する溶解性、対金属の安全性(毒性)などから、塩化バリウム、塩化ストロンチウム、塩化鉄、硫酸鉄、塩化銅、硫酸銅、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化カルシウム、硫化カルシウムなどが挙げられ、更に好ましくは、塩化バリウム、塩化銅、塩化ストロンチウム、塩化鉄、塩化カルシウム、硫化カルシウムが挙げられる。
これらの多価金属塩は、不溶化処理液が後述の水溶性有機溶媒を含有する時には、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、水溶性有機溶媒を含有しない時には、何れか二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用する。
なお、多価金属塩を二種以上選択する場合には、上述の好ましい多価金属塩の中でも、銅塩とカルシウム塩とを選択することが好ましい。異方性光学膜の光学品質が向上するためである。
またこのとき、銅塩に対するカルシウム塩の配合割合は、通常10重量%以上、好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、また、通常90重量%以下、好ましくは80重量%以下、更に好ましくは70重量%以下である。カルシウム塩の配合割合が高すぎると塗布膜表面のみが不溶化する可能性があり、低すぎると塗布膜がひび割れしやすくなる可能性があるためである。
不溶化処理液に対する多価金属塩の割合は、被処理膜中の化合物の不溶化処理液に対する溶解性に基づいて適宜選択されるが、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、また、通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下の範囲である。
(水溶性有機溶媒)
不溶化処理液は、水溶性有機溶媒を有していても良い。水溶性有機溶媒としては、水と単層に自由混合する有機溶媒の他、不溶化処理時の溶液温度において、通常5重量%以上、100重量%以下程度の割合で混合(溶解)可能な有機溶媒が挙げられる。
水溶性有機溶媒の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、t−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール等の炭素数1〜5の低級アルコール類;ジメチルケトン(アセトン)、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン等の炭素数1〜6の鎖式又は環式ケトン類;ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ジエチレンオキシド(1,4−ジオキサン)、テトラヒドロフラン、等の炭素数1〜4の鎖式又は環式エーテル類;エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコール類等が挙げられる。中でも、アルコール類、ケトン類、エーテル類が好ましく、特に水に対する溶解度が高いイソプロピルアルコール、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等が特に好ましい。なお、これらの水溶性有機溶媒は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせで併用してもよい。
不溶化処理液が水溶性有機溶媒を有する場合、不溶化処理液中の水溶性有機溶媒の比率は、多価金属塩の、水や、使用する水溶性有機溶媒への溶解度にもよるが、通常3重量%以上、好ましくは5重量%以上、また、通常99重量%以下、好ましくは95重量%以下、より好ましくは50重量%以下、更に好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下の範囲である。水溶性有機溶媒の比率が低過ぎると、水溶性有機溶媒の使用による効果が少ない傾向がある。一方、水溶性有機溶媒の比率が高過ぎると、多価金属塩の溶解度が下がり析出する場合がある。なお、二種類以上の水溶性有機溶媒を併用する場合には、それらの水溶性有機溶媒の合計濃度が前記範囲内に収まるようにすることが好ましい。
水溶性有機溶媒の比誘電率(εr)は、不溶化処理時の溶液温度時の特性が適用され、通常は20℃から25℃における比誘電率が適用される。水溶性有機溶媒の比誘電率は、通常2以上、好ましくは5以上、また、通常30以下、好ましくは25以下、更に好ましくは23以下の範囲である。水溶性有機溶媒の比誘電率が低過ぎると、多価金属塩の溶解度が低くなる場合がある。一方、比誘電率が高すぎると、被処理膜中の化合物が溶出したり、水溶液中で水と有機溶媒が分離する可能性がある。
更に、不溶化処理液の比誘電率(εr)についても、不溶化処理時の溶液温度の特性が適用され、通常は20℃から25℃における比誘電率が適用される。不溶化処理液の比誘電率は通常50以上、好ましくは60以上、また、通常78以下、好ましくは75以下の範囲である。不溶化処理液の比誘電率が低過ぎると、多価金属塩の安定性が低下し、析出しやすくなる場合がある。一方、比誘電率が高すぎると、被処理膜中の化合物が溶出したり、水溶液中で水と有機溶媒が分離する可能性がある。
なお、比誘電率は上記の通り20℃から25℃における比誘電率が適用されるが、具体的には「電気化学測定マニュアル 実践編」(平成14年8月25日発行、電気化学会編)の13頁から14頁などに記載の方法によって測定される。
(界面活性剤)
不溶化処理液には、上述の多価金属塩及び水溶性有機溶媒の他、界面活性剤を加えることが好ましい。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及びノニオン界面活性剤のうち、何れを使用することも使用可能であるが、ノニオン界面活性剤が好ましい。ノニオン界面活性剤の種類としては、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型等が挙げられる。これらの界面活性剤は、何れか一種類を単独で使用してもよく、二種類以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
界面活性剤の使用濃度は、目的の効果を得るために十分であって、かつ、膜を構成する分子の配向を阻害しない量として、不溶化処理液中の濃度の値で、通常0.05重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、また、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲が好ましい。なお、二種類以上の界面活性剤を併用する場合には、それらの界面活性剤の合計濃度が前記範囲内に収まるようにすることが好ましい。
(不溶化処理液の調製)
不溶化処理液の調製法は特に制限されず、上述の多価金属塩を、上記濃度範囲となるように水と混合し、必要に応じて攪拌等の手法を行なって、溶解させればよい。またこのとき、必要に応じて、上述の水溶性有機溶媒や界面活性剤をそれぞれ上記濃度範囲となるように、水と混合してもよい。
(不溶化処理方法)
不溶化処理の方法は、不溶化処理液と異方性光学膜とを接触させることができれば、特に制限されない。例としては、不溶化処理液をバットなどの浴中に入れ、異方性光学膜を塗布した基板を浸漬する方法や、スプレー、ダイなど各種コーティング法による接触方法などが挙げられる。処理時の温度は膜中の化合物種にも依存するが、通常20℃から25℃が好ましい。
不溶化処理後は、異方性光学膜上に金属塩が残析しないよう水で洗浄(リンス)するか、エアーナイフなどにより水溶液を水切りした後に水洗した上で、乾燥する。
[II.異方性光学膜]
上述の本発明の製造方法によって得られた異方性光学膜(以下適宜「本発明の異方性光学膜」と略称する。)は、高度な配向秩序度を有するとともに、水に対する不溶化(水不溶化)や、高湿度下や水蒸気による色素膜の再溶解(潮解)の防止等の安定性に優れ、且つ、欠陥や剥離が生じる可能性が少ないことから、安定なハンドリングが可能である。
ここで、水不溶性等の安定性に優れ、且つ、欠陥や剥離が生じる可能性が少ない異方性光学膜を得られる理由は以下の通りであると推測される。水溶性の光学膜形成用組成物を塗布して形成される異方性光学膜は、水溶性有機溶媒に対して不溶性若しくは難溶性であるため、水溶性有機溶媒を含む不溶化処理液で処理することによって、塩交換速度が制御(抑止)され、異方性光学膜の深さ(厚さ)方向における急激な変化がなく、ひび割れや剥離のない良質の異方性光学膜が得られるものと考えられる。
また、多価金属塩を2種以上含有する溶液を用いた場合でも同様の効果が得られる。すなわち、水溶性有機溶媒を使用せず、多価金属塩を1種のみで処理した場合には、異方性光学膜の最表面層のみ不溶化されるのみであり、深さ(厚さ)方向の不均一化が生じ、ひび割れや剥離が発生しやすい。さらに、この場合に、処理時間を過剰にとると、一度、不溶化(塩交換)された分子がさらに遊離酸型に再交換され、水溶化してしまう場合がある。しかしながら、多価金属塩を複数用いることによって、上記水溶性有機溶媒を用いた場合と同様に、塩交換速度の制御が可能となり、膜の厚さ(深さ)方向の均一性が保たれるものと考えられる。
また、不溶化処理液に更にノニオン界面活性剤を加えることにより、異方性光学膜の厚さ(深さ)方向における不溶化処理液の浸透性が改善され、厚さ方向における塩交換速度の制御により効果を発揮することができるので、ひび割れや剥離のない異方性光学膜がより得易くなるものと推測される。
本発明の異方性光学膜は、必要に応じて各種の後工程を加えることにより、光学素子への適用が可能となる。
例えば、本発明の異方性光学膜は、必要に応じ、保護層を設けて使用する。この保護層は、例えば、トリアセテート、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ノルボン系、環状ポリオレフィン系又はウレタン系のフィルム等の透明な高分子膜によりラミネーションして形成され、実用に供される。
本発明の異方性光学膜は、ガラスなどの高耐熱性基板上に直接形成することが可能であり、高耐熱性の偏光素子や位相差素子を得ることができるという点から、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイだけでなく、液晶プロジェクタや車載用表示パネル等、高耐熱性が求められる用途に好適に使用することができる。
また、本発明の異方性光学膜は、水不溶性等の安定性に優れ、且つ、欠陥や剥離が生じる可能性が少ないことから、多くの水洗浄工程を経て製造される液晶素子のIn−Cell型偏光膜やIn−Cell型位相差膜への適用が期待できる。
中でも、本発明の異方性光学膜は、偏光膜、位相差膜、導電異方性膜等の用途に用いることが好ましく、位相差膜、偏光膜の用途に用いることがより好ましく、偏光膜の用途に用いることが特に好ましい。特に、異方性光学膜のコントラスト比が大きい場合、具体的には、通常100以上、中でも500以上、更には1000以上の場合に、本発明の適用による効果が大きくなるので好ましい。
[III.光学素子]
本発明の異方性光学膜は、LCDやOLEDなどの各種の光学素子(表示素子)において、偏光膜等として用いることができる。この場合、これらの光学素子を構成する電極基板などの表面に配向処理を施した上で直接本発明の異方性光学膜を形成したり、本発明の異方性光学膜を形成した基板をこれら光学素子の構成部材として用いればよい。
本発明の異方性光学膜は、単独もしくは組み合わせにより、光吸収の異方性(偏光性)や屈折率の異方性(複屈折性)を利用し、直線偏光、円偏光、楕円偏光等を得る偏光膜として機能する他、膜形成プロセスと基板や有機化合物(色素)を含有する組成物の選択により、屈折異方性や伝導異方性などの各種異方性膜として機能化が可能となり、様々な種類の、多様な用途に使用可能な光学素子とすることができる。
そして、本発明の光学素子は、このような本発明の異方性光学膜を用いたものであるが、本発明の異方性光学膜を基板上に形成して本発明の光学素子とする場合、形成された異方性光学膜そのものを使用してもよく、また上記の様な保護層のほか、粘着層、反射防止層など、様々な機能をもつ層を積層形成し、積層体として使用してもよい。
これら光学機能を有する層は、例えば以下の様な方法により形成することが出来る。まず、位相差フィルムとしての機能を有する層は、例えば特許第2841377号公報、特許第3094113号公報などに記載の延伸処理を施したり、特許第3168850号公報などに記載された処理を施したりすることにより形成することができる。
また、輝度向上フィルムとしての機能を有する層は、例えば特開2002−169025号公報や特開2003−29030号公報に記載されるような方法で微細孔を形成すること、或いは、選択反射の中心波長が異なる2層以上のコレステリック液晶層を重畳することにより形成することができる。
反射フィルム又は半透過反射フィルムとしての機能を有する層は、蒸着やスパッタリングなどで得られた金属薄膜を用いて形成することができる。
拡散フィルムとしての機能を有する層は、上記の保護層に微粒子を含む樹脂溶液をコーティングすることにより、形成することができる。
また、位相差フィルムや光学補償フィルムとしての機能を有する層は、ディスコティック液晶性化合物、ネマティック液晶性化合物などの液晶性化合物を塗布して配向させることにより形成することができる。
以下、本発明について、実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載において「部」とは、特に断らない限り「重量部」を示す。
また、異方性光学膜のコントラスト比(CR)は、グランテーラー型偏光素子を入射光学系に配した分光光度計(島津製作所社製SolidSpec3700)で異方性光学膜の透過率を測定した後、JIS(日本規格協会)Z8701(1995)及びZ8722(1994)で規定の透過物体の色測定方法に準拠して、D65標準光源下、2度視野における色彩計算を行ない、次式により計算した。
Figure 0005422875
y:異方性光学膜の偏光軸方向の偏光に対する透過率を基に算出された明度(Y値)
z:異方性光学膜の吸収軸方向の偏光に対する透過率を基に算出された明度(Y値)
[実施例1]
水78部に、下記式(I)で表わされる色素のリチウム塩21部と、下記式(II)で表わされる色素1部とを撹拌溶解させることにより、色素溶液(光学膜形成用組成物)を調製した。
Figure 0005422875
Figure 0005422875
ガラス製基材(75mm×150mm、厚さ0.7mm)上に、シルク印刷法によりポリイミドの配向膜(ポリイミド膜厚約80nm)を形成し、予め布で基材の長辺方向にラビング処理を施したものを、基板として用意した。この配向膜の上に、前述した色素溶液をアプリケータ(井元製作所社製)塗布膜厚5μmで基板の長辺方向に平行に速度235mm/sで塗布し、乾燥させることにより、膜厚約0.4μmの異方性光学膜を形成した。尚、塗布条件は24〜26℃、40%RH〜60%RHであった。
一方、水に塩化バリウム(BaCl2)を加えて撹拌溶解させ、濃度10重量%の塩化バリウム水溶液200gを調液した。これに水溶性有機溶媒であるイソプロピルアルコール20gを加えて混合し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、前述の異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。また、この異方性光学膜を脱塩水に浸して超音波洗浄器で30秒間処理したところ、膜の変化は認められなかった。
更に、得られた異方性光学膜の光学特性を分光光度計で測定した結果、コントラスト比は500であった。
[実施例2]
実施例1において、不溶化処理液に用いた水溶性有機溶媒をメチルエチルケトン20gに替えた以外は、実施例1と同様の手順によって異方性光学膜の形成及び不溶化処理を行なった。不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
更に、得られた異方性光学膜の光学特性を分光光度計で測定した結果、コントラスト比は500であった。
[実施例3]
実施例1において、不溶化処理液に用いた水溶性有機溶媒を1,4−ジオキサン20gに替えた以外は、実施例1と同様の手順によって異方性光学膜の形成及び不溶化処理を行なった。不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
[比較例1]
実施例1において、濃度10重量%の塩化バリウム水溶液を、水溶性有機溶媒を加えずそのまま不溶化処理液として用いた以外は、実施例1と同様の手順によって異方性光学膜の形成及び不溶化処理を行なった。得られた異方性光学膜は、不溶化処理中に塗布膜のひび割れや剥がれ落ちが発生し、光学測定が不可能であった。
[実施例4]
実施例1において、不溶化処理液に対し、ノニオン界面活性剤としてClean N−15(一方社油脂工業(株)製)を2重量%の濃度となるように加えた以外は、実施例1と同様の手順によって異方性光学膜の形成及び不溶化処理を実施した。得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等がなく、実施例1の異方性光学膜に比べ更に均一で良好な膜であった。
[実施例5]
実施例4において、不溶化処理液に加えるノニオン界面活性剤をAlcopol 650(Ciba Specialty Chemicals社製)に替えた以外は、実施例4と同様の手順によって異方性光学膜の形成及び不溶化処理を実施した。得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等がなく、実施例1の異方性光学膜に比べ更に均一で良好な膜であった。
参考例1
水に塩化銅(CuCl2)を加えて撹拌溶解させ、濃度10重量%の塩化銅水溶液10
0gを調製した。また、水に塩化カルシウム(CaCl2)を加えて撹拌溶解させ、濃度
10重量%の塩化カルシウム水溶液100gを調製した。これらを体積比で1対1となるように混合し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。この膜を超音波洗浄器(ブランソン社製2510J:発振周波数42kHz)で30秒間、脱塩水中で処理したが膜の変化は認められなかった。
更に、得られた異方性光学膜の光学特性を分光光度計で測定した結果、コントラスト比は500であった。
参考例2
参考例1で調製した10重量%CuCl2水溶液と、10重量%CaCl2水溶液とを、体積比9:1で混合し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
参考例3
参考例1で調製した10重量%CuCl2水溶液と、10重量%CaCl2水溶液とを、体積比7:3で混合し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
参考例4
参考例1で調製した10重量%CuCl2水溶液と、10%重量CaCl2水溶液とを、体積比3:7で混合し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、ひび割れや膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
[比較例2]
水に塩化鉄(FeCl3)を加えて撹拌溶解させ、濃度6重量%の塩化鉄水溶液を調製し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、脱塩水にて洗浄中に塗布膜のひび割れや剥がれ落ちが発生し、品質が劣る結果であった。
[比較例3]
水に塩化銅(CuCl2)を加えて撹拌溶解させ、濃度10重量%の塩化銅水溶液を調製し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、脱塩水にて洗浄中に塗布膜のひび割れや剥がれ落ちが発生し、品質が劣る結果であった。
[比較例4]
水に塩化カルシウム(CaCl2)を加えて撹拌溶解させ、濃度10重量%の塩化カルシウム水溶液を調液した。この水溶液を不溶化処理液調製し、不溶化処理液を得た。この不溶化処理液に、実施例1で得られた異方性光学膜を形成した基板を30秒間浸漬した後、脱塩水にて洗浄し、乾燥することにより、不溶化処理を行なった。
不溶化処理後に得られた異方性光学膜は、脱塩水にて洗浄中に塗布膜のひび割れや剥がれ落ちが発生し、品質が劣る結果であった。
本発明に係る異方性光学膜の製造方法及びそれによって得られる異方性光学膜は、直線偏光膜、円偏光膜、位相差板、導電異方性膜等の各種用途において好適に用いることができる。また、本発明の異方性光学膜を用いた光学素子は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、液晶プロジェクタ、車載用表示パネル等の各種用途において好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 可視光の波長域に吸収を有する二色性の有機色素を含有する水溶性の光学膜形成用組成物を基板上に塗布して形成した膜を、1種以上の多価金属塩及び1種以上の水溶性有機溶媒を含む水溶液で、膜の多価金属塩形成処理をする
    ことを特徴とする、異方性光学膜の製造方法。
  2. 前記水溶液に含まれる水溶性有機溶媒の比誘電率(εr)が30以下である
    ことを特徴とする、請求項1記載の異方性光学膜の製造方法。
  3. 前記水溶液の比誘電率(εr)が78以下である
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の異方性光学膜の製造方法。
  4. 前記水溶液が更にノニオン界面活性剤を含有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の異方性光学膜の製造方法。
  5. 前記光学膜形成用組成物が、少なくとも水溶性アニオン有機化合物及び溶媒を含有することを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の異方性光学膜の製造方法
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