JP5092345B2 - 異方性色素膜、および偏光素子 - Google Patents
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Description
この方法として、非特許文献1では、ガラスや透明フィルムなどの基板上に有機色素分子の分子間相互作用などを利用して二色性色素を配向させ、偏光膜(異方性色素膜)を形成している。しかしながら、該文献に記載の方法では、耐熱性の問題があることが知られていた。
Dreyer,J.F.,Journal de Physique,1969,4,114.,"Light Polarization From Films of Lyotropic Nematic Liquid Crystals"
B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアシル基、または置換基を有していてもよいトリアジニル基を表す。
mは0または1を表す。
NR1R2及び(SO3H)mは5位または6位に置換するが、NR1R2が6位に置換しているときmは0ではなく、(SO3H)mは5位に置換する。
nは1を表す。)
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
本発明のアゾ色素は、遊離酸の形が下記式(1)で表される、湿式成膜法により形成される異方性色素膜用の、ジスアゾ色素またはトリアゾ色素である。
B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアシル基、または置換基を有していてもよいトリアジニル基を表す。
mは0または1を表す。
NR1R2及び(SO3H)mは5位または6位に置換するが、NR1R2が6位に置換しているときmは0ではなく、(SO3H)mは5位に置換する。
nは1または2を表す。nが2の場合、B1は同一であっても異なっていてもよい。)
また、本発明においてNR1R2および(SO3H)mが置換し得る5位または6位とは以下の位置を示す。
以下、本発明の前記式(1)で表されるアゾ色素について説明する。
式(1)中、A1は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。
該芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、式(1)で表されるアゾ化合物の溶解性を高めるために導入される親水性基や色素としての色調を調節するために導入される電子供与性や電子吸引性を有する基が好ましく、具体的には、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルアミノ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、水酸基、シアノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
A1の芳香族複素環基として具体的には、ピリジル基、キノリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、
A1の芳香族複素環基は、中でも、無置換であるか、置換基として水酸基、スルホ基、カルボキシ基を有するものが好ましい。
A1の芳香族複素環基は、これら置換基を1〜5個有していてもよく、好ましくは、無置換または1〜2個有していることである。
式(1)中、B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基を表す。nが2の場合、一分子内に複数存在するB1は、同一であっても異なっていてもよい。
尚、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアシルアミノ基、置換基を有していてもよいカルバモイル基の好ましい炭素数、有していてもよい置換基の例、その具体例は、前記A1が芳香族炭化水素基の場合に有していてもよい置換基として例示したものと同様である。
B1の芳香族複素環基として具体的には、ピリジンジイル基、キノリンジイル基、イソキノリンジイル基、ベンゾチアジアゾールジイル基、フタルイミドジイル基等が挙げられる。中でも、キノリンジイル基、イソキノリンジイル基が好ましい。
B1の芳香族複素環基は置換基を有していてもよい。
色素全体の平面性の点から、B1の芳香族複素環基は式(4−b)で表される基であるのが好ましく、特に、5,8−キノリンジイル基及び5,8−イソキノリンジイル基が好ましい。
式(1)においてR1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアシル基、または置換基を有していてもよいトリアジニル基を表す。
該アルキル基は、通常炭素数が1以上、6以下、好ましくは4以下である。
nは1または2を表し、従って、本発明のアゾ色素はジスアゾ色素またはトリアゾ色素である。
mは0または1を表し、mが1のとき(SO3H)mは主骨格のナフタレン環の5位又は6位に置換する。但し、NR1R2が6位に置換しているときmは0ではなく、(SO3H)mは5位に置換する。
本発明の式(1)で表される色素は、特に下記式(2)で表される色素であることが好ましい。
本発明の式(1)で表される色素は、特に下記式(3)で表される色素であることが好ましい。
遊離酸の形が式(1)で表される本発明の異方性色素膜用のアゾ色素(以下、「本発明の色素」という)の分子量は、遊離酸の形で、650以上が好ましく、1500以下が好ましく、1100以下がさらに好ましい。
本発明の色素は、通常、水溶性の色素である。
本発明の色素は式(1)で示されるような遊離酸の形(遊離酸型)のまま使用してもよく、酸基の一部が塩型を取っているものであってもよい。また、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。また、製造時に塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができ、例えば以下の方法が挙げられる。
2) 塩型で得られた色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換を行う方法。
3) 塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4) 予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行う方法。
有機アミンの例として、炭素数1〜6の低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン等が挙げられる。
これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
本発明の色素の具体例としては、遊離酸の形として、例えば以下の(I−1)から(I−21)に示す構造の色素が挙げられるが、これに限定されるものではない。
式(1)で表される本発明の色素は、それ自体周知の方法に従って製造することができる。例えば前記構造式(I−1)で示される色素は、下記(A)、(B)の工程で製造することができる。
(B)得られたモノアゾ化合物を同様に、常法によりジアゾ化し、6−アミノ−1−ナフトール−3,5−ジスルホン酸(スルホJ酸)とカップリング反応を行い塩化ナトリウムで塩析することにより前記構造式(I−1)が得られる。
本発明の異方性色素膜用組成物は、本発明の色素と溶剤を含有し、通常、色素が溶剤に溶解もしくは分散されたものである。
なお、本発明の異方性色素膜用組成物中または以下に詳述する本発明の異方性色素膜において、本発明の色素は1種を単独で使用することができるが、異なる本発明の色素や他の二色性物質を組み合わせて使用することもできる。更には配向を低下させない程度に紫外線吸収色素や近赤外線吸収色素などの他の色素と混合して用いることもできる。このようにすることにより、各種の色相を有する異方性色素膜を製造することができる。
配合用として好ましい色素の例としては、アゾ色素やアントラキノン色素等が挙げられる。例えばC.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 34、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Yellow 132、C.I.Acid Yellow 25、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 72、C.I.Direct Orange 79、C.I.Acid Orange 28、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red 89、C.I.Acid Red 37、C.I.Direct Violet 9、C.I.Direct Violet 35、C.I.Direct Violet 48、C.I.Direct Violet 57、C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 83、C.I.Direct Blue 90、C.I.Direct Green 42、C.I.Direct Green 51、C.I.Direct Green 59等が挙げられる。
E2は、下記群E2から選ばれる基、置換基を有していてもよいフェニル基または置換基を有していてもよいナフチル基を表す。
E3は、下記群E3から選ばれる基、置換基を有していてもよいフェニレン基または置換基を有していてもよいナフチレン基を表す。
E4は、下記群E4から選ばれる基、置換基を有していてもよいフェニレン基または置換基を有していてもよいナフチレン基を表す。
ただし、各色素においては、それぞれ、群E1からE4から選ばれる基を少なくとも1つ有する。)
本発明の異方性色素膜用組成物に使用される溶剤としては、水、水混和性のある有機溶剤、或いはこれらの混合物が適している。有機溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等の単独又は2種以上の混合溶剤が挙げられる。
色素を溶解する場合の濃度としては、色素の溶解性やリオトロピック液晶状態などの会合状態の形成濃度にも依存するが、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。
また、本発明の異方性色素膜用組成物は、基材への濡れ性、塗布性を向上させるため、必要に応じて界面活性剤等の添加剤を加えることができる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれも使用可能である。その添加濃度は、目的の効果を得るために十分であって、かつ色素分子の配向を阻害しない量として、異方性色素膜用組成物中の濃度として通常0.05重量%以上、0.5重量%以下がより好ましい。
本発明の異方性色素膜は、本発明の色素を含有し、好ましくは湿式成膜法で形成された異方性色素膜である。通常、本発明の異方性色素膜は、前記本発明の異方性色素膜用組成物を基板上に湿式成膜法により成膜することにより得られる。
特に、偏光膜に使用する際には中庸な色調の膜が好ましく、色相として、L*a*b*表色系において、√{(a*)2+(b*)2}≦30、好ましくは√{(a*)2+(b*)2}≦10、さらに好ましくは、√{(a*)2+(b*)2}≦5、かつ色素膜の透過率が35%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは44%以上を満たすものが表示素子、特にカラー表示素子用偏光子として好ましい。
本発明においては、湿式成膜法により異方性色素膜を作製する。
この場合、前記本発明の異方性色素膜用組成物を調製後、ガラス板などの各種基材に塗布し、色素を配向、積層して得る方法など公知の方法が挙げられる。
この異方性色素膜の形成方法は特に限定されないが、例えば、上述した本発明の色素は異方性色素膜用組成物中、リオトロピック液晶状態等の良好な分子間相互作用による会合体を形成した状態を形成するので、これをガラス等の基材上に塗布し、剪断力を与えて色素を一定方向に配向させた後、乾燥させることにより、異方性色素膜を得ることができる。
基材の表面には、異方性色素膜用組成物中の色素分子の配向方向を制御するために、「液晶便覧」(丸善株式会社、平成12年10月30日発行)第226頁〜第239頁などに記載の公知の方法により、配向処理層を施しておいてもよい。
基材上に塗布した異方性色素膜組成物中の色素に剪断力を与えることにより、色素は一定方向に配向する。バーコート、ロールコート、ブレードコート、フリースパンコート法、ダイコート法などは、塗布と同時に剪断力を与えることができるので好ましい。
乾燥時の温度は好ましくは0℃以上、120℃以下、湿度は好ましくは10%RH以上、80%RH以下程度である。
また、本発明の異方性色素膜をLCDやOLEDなどの各種の表示素子に偏光膜等として用いる場合には、これらの表示素子を構成する電極基板などに直接色素膜を形成したり、色素膜を形成した基材をこれら表示素子の構成部材に用いることができる。
本発明の異方性色素膜は、光吸収の異方性を利用し直線偏光、円偏光、楕円偏光等を得る偏光膜として機能する他、膜形成プロセスと基材や色素を含有する組成物の選択により、屈折異方性や伝導異方性などの各種異方性膜として機能化が可能となり、様々な種類の、多様な用途に使用可能な偏光素子とすることができる。
これら光学機能を有する層は、例えば以下の様な方法により形成することができる。
尚、以下の実施例中、二色比は、ヨウ素系偏光素子を入射光学系に配した分光光度計で異方性色素膜の透過率を測定した後、次式により計算した。
二色比(D)=Az/Ay
Az=−log(Tz)
Ay=−log(Ty)
Tz:色素膜の吸収軸方向の偏光に対する透過率
Ty:色素膜の偏光軸方向の偏光に対する透過率
また、以下において「部」は「重量部」を示す。
水80部に、前記構造式(I−1)の色素のリチウム塩を20部加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、色素水溶液よりなる本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
スライドガラス(松浪硝子工業製 スライドグラス白縁磨フロストNo.1)に前記色素水溶液をギャップ20μmのアプリケーター(井元製作所社製)で塗布した後、自然乾燥することにより本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜における色素膜面内の吸収軸方向に振動面を有する偏光に対する透過光(Tz)、および色素膜面内の偏光軸方向に振動面を有する偏光に対する透過光(Ty)とから求めたその二色比(D)は555nmにおいて8であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水63部に、前記構造式(I−10)の色素のリチウム塩を37部加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、色素水溶液よりなるよりなる本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
一方、基材としてガラス基板上にスピンコート法によりポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板(75mm×25mm、厚さ1.1mm、ポリイミド膜厚約800Åのポリイミド配向膜をあらかじめ布でラビング処理を施したもの)を用意しておき、これに前記色素水溶液をギャップ2μmのアプリケーター(井元製作所社製)で塗布した後、自然乾燥することにより本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は580nmにおいて4であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水70部に、前記構造式(I−8)の色素のリチウム塩24部と、下記式(II−1)で表わされるアゾ色素6部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、色素水溶液よりなる本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
一方、基材としてガラス基板上にスピンコート法によりポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板(75mm×25mm、厚さ1.1mm、ポリイミド膜厚約800Åのポリイミド配向膜をあらかじめ布でラビング処理を施したもの)を用意しておき、これに前記色素水溶液をギャップ5μmのアプリケーター(井元製作所社製)で塗布した後、自然乾燥することにより異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は600nmにおいて16であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水80部に、前記構造式(I−8)の色素のリチウム塩12部と、下記式(II−2)で表わされるアゾ色素8部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物を、実施例3と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は600nmにおいて14であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水80部に、前記構造式(I−1)の色素のリチウム塩10.4部と、下記式(II−3)で表わされるアゾ色素9.6部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物を、実施例3と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は600nmにおいて16であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水75部に、前記構造式(I−8)の色素のリチウム塩13部と、下記式(II−4)で表わされるアゾ色素12部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物を、実施例3と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は600nmにおいて11であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水80部に、前記構造式(I−1)の色素のリチウム塩10部と、下記式(II−5)で表わされるアゾ色素10部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物を、実施例3と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は600nmにおいて11であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
水80部に、前記構造式(I−1)の色素のリチウム塩10.4部と、下記式(II−6)で表わされるアゾ色素9.6部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、本発明の異方性色素膜用組成物を得た。
この異方性色素膜用組成物を、実施例3と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、本発明の異方性色素膜を得た。
得られた異方性色素膜の二色比(D)は600nmにおいて23であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
Claims (4)
- 遊離酸の形が下記式(1)で表されるアゾ色素を含有することを特徴とする、湿式成膜法により形成された異方性色素膜。
B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアシル基、または置換基を有していてもよいトリアジニル基を表す。
mは0または1を表す。
NR1R2及び(SO3H)mは5位または6位に置換するが、NR1R2が6位に置換しているときmは0ではなく、(SO3H)mは5位に置換する。
nは1を表す。) - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の異方性色素膜を用いたことを特徴とする、偏光素子。
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