JP5420143B2 - 感熱孔版原紙 - Google Patents

感熱孔版原紙 Download PDF

Info

Publication number
JP5420143B2
JP5420143B2 JP2006205065A JP2006205065A JP5420143B2 JP 5420143 B2 JP5420143 B2 JP 5420143B2 JP 2006205065 A JP2006205065 A JP 2006205065A JP 2006205065 A JP2006205065 A JP 2006205065A JP 5420143 B2 JP5420143 B2 JP 5420143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support layer
support
layer
heat
density
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006205065A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008030274A5 (ja
JP2008030274A (ja
Inventor
裕英 井上
善和 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Co Ltd
Original Assignee
General Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Co Ltd filed Critical General Co Ltd
Priority to JP2006205065A priority Critical patent/JP5420143B2/ja
Publication of JP2008030274A publication Critical patent/JP2008030274A/ja
Publication of JP2008030274A5 publication Critical patent/JP2008030274A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5420143B2 publication Critical patent/JP5420143B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

本発明は、孔版印刷用の感熱孔版原紙に関するものである。
孔版印刷は、オフセット印刷その他の本格的な印刷方法に比べて、装置が簡単で操作が簡便であるため、静電式複写機等が普及する以前には、主に事務用の簡単な印刷等に、広く利用されていた。しかし、近年、感熱孔版原紙とサーマルヘッドとを組み合わせることによってデジタル化が可能となったこと、それに伴って、感熱孔版原紙の穿孔サイズが規格化され、インキの転移量の制御が容易になり、印刷画像の高画質化が可能となったことから、孔版印刷は、静電式複写機等と同様に操作が簡便で、しかも、印刷速度が速く、かつ印刷コストが安価な新たな印刷方法として、再び脚光を浴びつつある。
デジタル化対応の孔版印刷機においては、通常、長尺の帯状に形成し、ロール状に巻き重ねた感熱孔版原紙を、当該ロールから繰り出しながら、イメージスキャナで読み込んだ原稿像等に対応するデジタル信号に基づいて、サーマルヘッドを作動させることで、繰り出した感熱孔版原紙に、原稿像に対応した微小な貫通孔を穿孔する。
次に、貫通孔が穿孔された感熱孔版原紙を、多孔質構造に形成された版胴の外周に巻きつけた状態で、そのさらに外側に巻き重ねた、紙等の被印刷体と共に、版胴ごと、前記版胴内に配置され、表面にインキが供給されたスキージロールと、版胴の外側から、前記版胴と感熱孔版原紙と被印刷体とを間に挟んで、スキージロールに圧接された圧ロールとの間を通過させる。そうすると、感熱孔版原紙の、貫通孔を穿孔した部分においてのみ、選択的に、インキが、スキージロール側から被印刷体側へ通過して、前記被印刷体の表面に、原稿像に対応した印刷画像が印刷される。
前記孔版印刷においては、一度、貫通孔が穿孔され、版胴の外周に巻きつけられた感熱孔版原紙を、複数枚の被印刷体を連続的に供給しながら、版胴を繰り返し、回転させることによって、連続的に、印刷に用いることができる。そのため、本格的な印刷方法によって印刷するほど多量ではないが、静電式複写機等で複写するには多過ぎる程度の量の印刷画像を、前記静電式複写機等で複写する場合よりも高速、かつコスト安価に印刷することができる。そこで、前記利点を活かした孔版印刷機として、前記各部を、静電式複写機等と同等程度の大きさの筐体内に収容すると共に、各工程を、静電式複写機による複写と同等の簡単な操作で行えるように自動化したものが実用化されている。
また、感熱孔版原紙としては、従来、サーマルヘッド等による加熱によって微小な貫通孔が穿孔される、ごく薄い熱可塑性樹脂フィルムの片面に、薄葉紙等の、多数の孔を有する繊維状物質からなる多孔性繊維膜を、多孔性支持体として積層したものが、一般的に用いられてきた。しかし、近年の、孔版印刷に対する高画質化の要求に対応して、前記感熱孔版原紙の性能を、さらに向上させるために、種々の検討が行われている。
例えば、特許文献1には、多孔性支持体を、密度の異なる2種以上の紙層を抄き合わせた2層構造に形成することが提案されている。前記2層構造の多孔性支持体によれば、例えば、密度の小さい紙層の側に、熱可塑性樹脂フィルムを積層することで、前記熱可塑性樹脂フィルムと、多孔性支持体を形成する繊維との接着点を少なくすることができる。
そのため、サーマルヘッドによって加熱しても、前記接着点で、接着された繊維によって妨げられて、熱可塑性樹脂フィルムに貫通孔が穿孔されない不良が発生するのを防止して、前記熱可塑性樹脂フィルムに、原稿像等に対応した貫通孔を、正確に穿孔させて、印刷画像において、所定のドットが形成されない、いわゆる白抜け(貫通孔が形成されなかった部分に相当)の不良が発生するのを防止して、その画質を向上させることができる。
また、熱可塑性樹脂フィルムが積層された側と反対側の、密度の大きい紙層により、多孔性支持体の全体での、厚み方向のインキの流れを制限できるため、インキの出過ぎが原因で発生する、印刷後に上下に重ね合わせた被印刷体の裏面への、インキの裏写りを抑制することもできる。
さらに、密度の大きい紙層によって、感熱孔版原紙の全体の強度を高めて、先に説明したように、複数枚の被印刷体に連続的に印刷する際の耐久性、いわゆる耐刷性を向上させたり、感熱孔版原紙にコシを持たせて、前記感熱孔版原紙を取り扱う際の取り扱いやすさ、いわゆる取扱性を向上させたり、先に説明した孔版印刷機に使用した際に、感熱孔版原紙が皺になって、前記孔版印刷機内での搬送が妨げられたり、印刷画像に影響が出たりするのを防止して、いわゆる搬送性を向上させたりすることもできる。
また、前記2層構造の多孔性支持体は、密度の大きい紙層の側に、熱可塑性樹脂フィルムを積層すると、前記密度の大きい紙層により、多孔性支持体の全体での、厚み方向のインキの流れ制限できるため、インキの裏写りを抑制することができる上、密度の大きい紙層によって、感熱孔版原紙の全体の強度を高めると共に、前記感熱孔版原紙にコシを持たせることができるため、前記耐刷性、取扱性、搬送性を向上させることもできる。
特許文献2には、多孔性支持体を、太さの異なる2種以上の繊維を使用した、細い繊維層と太い繊維層の2層構造に形成することが提案されている。前記2層構造の多孔性支持体は、細い繊維層側に、熱可塑性樹脂フィルムを積層することで、繊維と熱可塑性樹脂フィルムとの接着線の幅を、サーマルヘッドの発熱体1個の幅、つまりドット1つ分のサイズよりも小さくして、前記サーマルヘッドによって加熱しても、熱可塑性樹脂フィルムに貫通孔が穿孔されない不良が発生するのを防止して、印刷画像の白抜けを防止することができる。さらに、細い繊維層は本数が多く、多孔性支持体の全体での、厚み方向のインキの流れを制限できるため、インキの裏写りを抑制することができる。
また、太い繊維層によって、感熱孔版原紙の全体の強度を高めると共に、前記感熱孔版原紙にコシを持たせることができるため、前記耐刷性、取扱性、搬送性を向上させることもできる。
特開平1−267094号公報(請求項1、第2頁左下欄第14行〜同頁右下欄第10行) 特開2000−94847号公報(請求項1、段落[0012])
ところが、近時、印刷画像の、さらなる高画質化の要求に伴って、感熱孔版原紙の熱可塑性樹脂フィルムに穿孔される貫通孔の孔径が、現状に比べて、さらに小さくなる傾向にあり、先に説明したように、2層の支持層の密度や繊維径を規定することで、インキの流れを制限して、裏写りを防止するようにした、特許文献1、2に記載された従来の感熱孔版原紙では、特に、画素密度が600dpi以上といった高精細印刷の場合に、印刷開始1枚目から3枚目程度までの、いわゆる初期の印刷時に、インキが、多孔性支持体の空隙を通して、熱可塑性樹脂フィルムに十分に供給されないため、貫通孔が正確に穿孔されているにもかかわらず、前記初期の印刷画像に、白抜けが発生したり、印刷濃度が著しく低下したりする問題を生じることが明らかとなった。
本発明の目的は、裏写りを生じることなしに、印刷画像の初期の白抜けや印刷濃度の低下等を防止することができる、新規な感熱孔版原紙を提供することにある。
発明者の検討によると、多孔性支持体を構成する2層の支持層中に含まれる空隙の大きさや分布、前記2層の支持層を形成する繊維の絡み具合等も、前記多孔性支持体中での、厚み方向のインキの流れを制御するために重要な要素であり、これらを規定しない場合には、いくら両支持層の密度や繊維径を規定したとしても、裏写りを生じることなしに、初期の白抜けや印刷濃度の低下等を防止することはできない。
そこで、発明者は、多孔性支持体を構成する2層の支持層中に含まれる空隙の大きさや分布、前記2層の支持層を形成する繊維の絡み具合等を規定するために、さらに検討した
その結果、平均繊維径φ が0.4〜1.0dtexである多数の、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維によって形成した第1支持層と、平均繊維径φ が1.2〜2.3dtexである多数の、こうぞ、みつまた、マニラ麻、パルプ、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維によって形成した第2支持層との組み合わせにおいて、多孔性支持体の単位面積分の、第1支持層を形成する繊維の本数 と、第2支持層を形成する繊維の本数 とから、式(1):
=P/(P+P)×100 (1)
によって求められる、前記第1支持層を形成する繊維の本数の割合Rを85〜95%に規定して、前記1支持層を形成する繊維の本数Pを、第2支持層を形成する繊維の本数Pより多くすると共に、前記第1支持層を形成する繊維の平均繊維径φ を0.4〜1.0dtex、第2支持層を形成する繊維の平均繊維径φ を1.2〜2.3dtex、多孔性支持体の全体の密度ρを0.16〜0.25g/cm 、厚みを30〜70μm、第1支持層の厚みT と第2支持層の厚みT の比T /T を6/10〜10/10、第1支持層の密度ρを0.17〜0.26g/cm、第2支持層の密度ρを0.15〜0.24g/cmで、かつρ>ρに規定すればよいことを見出した。
すなわち、平均繊維径φ が前記平均粒径φ1、φ2の範囲を満足する前記特定の繊維からなる第1および第2支持層の組み合わせにおいて、多孔性支持体の全体の密度ρを前記範囲に規定することで、前記多孔性支持体の全体での、空隙の大きさや分布、繊維の絡み具合等を調整して、厚み方向のインキの流れを大まかに制御すると共に、全体の厚み、および厚みの比T /T を前記範囲内に規定し、第1支持層を形成する繊維の本数Pを、第2支持層を形成する繊維の本数Pより、前記割合Rの範囲内で多くし、かつ第1支持層の密度ρ、および第2支持層の密度ρを、それぞれ前記範囲内に規定することで、繊維の本数の少ない第2支持層によって、多孔性支持体の全体での、厚み方向のインキの良好な流れを維持して、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりするのを抑制しながら、繊維の本数の多い第1支持層によって、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞って、インキの出過ぎによる裏写りが発生するのを防止することができる。
したがって、請求項1に記載の発明は、熱可塑性フィルムと、多孔性支持体とを備えた感熱孔版原紙であって、前記多孔性支持体は、平均繊維径φ が0.4〜1.0dtexである多数の、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維からなる、熱可塑性樹脂フィルム側の第1支持層と、平均繊維径φ が1.2〜2.3dtexである多数の、こうぞ、みつまた、マニラ麻、パルプ、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維からなる、反対側の第2支持層との2層構造を有していると共に、多孔性支持体の全体の密度ρが0.16〜0.25g/cm 、厚みが30〜70μm、第1支持層の厚みT と第2支持層の厚みT の比T /T が6/10〜10/10で、かつ多孔性支持体の単位面積分の、第1支持層を形成する繊維の本数Pと、第2支持層を形成する繊維の本数Pとから、式(1):
=P/(P+P)×100 (1)
によって求められる、前記第1支持層を形成する繊維の本数の割合Rが85〜95%であるとともに、前記第1支持層の密度ρが0.17〜0.26g/cm、第2支持層の密度ρが0.15〜0.24g/cmで、かつρ>ρであることを特徴とする感熱孔版原紙である。
前記本発明おいて、多孔性支持体の全体の密度ρ0が0.16〜0.25g/cm3に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、密度ρ0が前記範囲未満では、多孔性支持体の全体としての、空隙の大きさが大き過ぎて、前記多孔性支持体の厚み方向のインキの流れを規制する効果が十分に得られないため、裏写りを生じる。
また、多孔性支持体の強度が低下するため、感熱孔版原紙の全体の強度が低下して、耐刷性が低下したり、感熱孔版原紙のコシがなくなって、取扱性、搬送性が低下したりするおそれもある。一方、密度ρ0が前記範囲を超える場合には、多孔性支持体の全体としての、空隙の大きさが小さ過ぎて、前記多孔性支持体の、厚み方向のインキの流れを規制する効果が強く働き過ぎるため、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりする。
また、式(1)によって求められる、第1支持層を形成する繊維の本数の割合RPが85〜95%に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、割合RPが前記範囲未満では、前記第1支持層中の空隙の大きさが大きくなり過ぎると共に、繊維の絡み具合が不足するため、前記第1支持層による、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞る効果が得られず、インキの出過ぎによる裏写りが発生する。
一方、割合Rが前記範囲を超える場合には、前記第1支持層中の空隙の大きさが小さくなり過ぎると共に、繊維の絡み具合が過剰となるため、前記第1支持層による、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞る効果が強く働き過ぎて、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりする。
さらに全体の厚みを30〜70μm、厚みの比T /T を6/10〜10/10とすると共に、第1支持層の密度ρを0.17〜0.26g/cm、第2支持層の密度ρを0.15〜0.24g/cm3で、かつρ1>ρ2とすることにより、先に説明した、第1および第2の2層の支持層の組み合わせによる、裏写りを生じることなしに、印刷画像の初期の白抜けや印刷濃度の低下等を防止する効果をさらに向上することができる。
本発明の感熱孔版原紙においては、請求項2に記載したように、第1支持層を形成する繊維の平均繊維径φと、第2支持層を形成する繊維の平均繊維径φとの比φ/φを1.3〜4として、第1支持層を形成する繊維を、第2支持層を形成する繊維より細くするのが好ましい。これにより、前記第1支持層を形成する繊維と、熱可塑性樹脂フィルムとの接着線の幅を小さくして、サーマルヘッドによって加熱しても、熱可塑性樹脂フィルムに貫通孔が穿孔されない不良が発生するのを防止して、印刷画像の白抜けを防止することができる。
これに対し、比φ2/φ1が前記範囲未満では、先に説明した、第1支持層を形成する繊維を細くすることで、熱可塑性樹脂フィルムとの接着線の幅を小さくして、印刷画像の白抜けを防止する効果が十分に得られないおそれがある。また、第1支持層中の空隙の大きさが小さくなって、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりするおそれもある。
さらに、比φ/φが前記範囲を超える場合には、多孔性支持体の大部分を占める第1支持層の繊維が細くなり過ぎて、前記多孔性支持体の強度が低下するため、感熱孔版原紙の全体の強度が低下して、耐刷性が低下したり、感熱孔版原紙のコシがなくなって、取扱性、搬送性が低下したりするおそれがある。
また、本発明の感熱孔版原紙のうち、多孔性支持体は、請求項に記載したように、第1支持層を形成する繊維を含むスラリー、および第2支持層を形成する繊維を含むスラリーから、この順に、または逆の順に、抄紙工程を経て形成された、第1支持層のもとになる前駆層と、第2支持層のもとになる前駆層との積層体を、前記積層体のうち、第2支持層のもとになる前駆層の側から熱を加えることによって、乾燥させて形成するのが好ましい。
これにより、第1支持層を形成する繊維が、乾燥時の熱によって扁平状等に熱変形して、空隙の大きさが小さくなり過ぎて、前記多孔性支持体の、厚み方向のインキの流れを規制する効果が強く働き過ぎることで、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりするのを防止することができる。
また、特に、第1支持層を形成する繊維が、第2支持層を形成する繊維より細い場合に、前記第1支持層が、乾燥時の熱によって縮む等して、多孔性支持体がカールするのを防止することもできる。そのため、本発明の感熱孔版原紙を、先に説明した孔版印刷機等に使用した際に、カールが原因で、感熱孔版原紙が皺になって、前記孔版印刷機内での搬送が妨げられたり、印刷画像に影響が出たりするのを防止して、常に良好な印刷画像を形成することができる。
本発明によれば、裏写りを生じることなしに、印刷画像の初期の白抜けや印刷濃度の低下等を防止することができる、新規な感熱孔版原紙を提供することができる。
本発明の感熱孔版原紙は、熱可塑性フィルムと、多孔性支持体とを備えた感熱孔版原紙であって、前記多孔性支持体は、平均繊維径φ が0.4〜1.0dtexである多数の、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維からなる、熱可塑性樹脂フィルム側の第1支持層と、平均繊維径φ が1.2〜2.3dtexである多数の、こうぞ、みつまた、マニラ麻、パルプ、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維からなる、反対側の第2支持層との2層構造を有していると共に、多孔性支持体の全体の密度ρが0.16〜0.25g/cm 、厚みが30〜70μm、第1支持層の厚みT と第2支持層の厚みT の比T /T が6/10〜10/10で、かつ多孔性支持体の単位面積分の、第1支持層を形成する繊維の本数Pと、第2支持層を形成する繊維の本数Pとから、式(1):
=P/(P+P)×100 (1)
によって求められる、前記第1支持層を形成する繊維の本数の割合Rが85〜95%であるとともに、前記第1支持層の密度ρが0.17〜0.26g/cm、第2支持層の密度ρが0.15〜0.24g/cmで、かつρ>ρであることを特徴とするものである。
本発明において、多孔性支持体の全体の密度ρ0が0.16〜0.25g/cm3に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、密度ρ0が前記範囲未満では、多孔性支持体の全体としての、空隙の大きさが大き過ぎて、前記多孔性支持体の厚み方向のインキの流れを規制する効果が十分に得られないため、裏写りを生じる。
また、多孔性支持体の強度が低下するため、感熱孔版原紙の全体の強度が低下して、耐刷性が低下したり、感熱孔版原紙のコシがなくなって、取扱性、搬送性が低下したりするおそれもある。一方、密度ρ0が前記範囲を超える場合には、多孔性支持体の全体としての、空隙の大きさが小さ過ぎて、前記多孔性支持体の、厚み方向のインキの流れを規制する効果が強く働き過ぎるため、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりする。なお、密度ρ0は、前記範囲内でも0.17〜0.24g/cm3であるのが好ましい。
また、式(1)によって求められる、第1支持層を形成する繊維の本数の割合RPが85〜95%に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、割合RPが前記範囲未満では、前記第1支持層中の空隙の大きさが大きくなり過ぎると共に、繊維の絡み具合が不足するため、前記第1支持層による、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞る効果が得られず、インキの出過ぎによる裏写りが発生する。
一方、割合RPが前記範囲を超える場合には、前記第1支持層中の空隙の大きさが小さくなり過ぎると共に、繊維の絡み具合が過剰となるため、前記第1支持層による、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞る効果が強く働き過ぎて、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりする。
これに対し、本発明の感熱孔版原紙によれば、多孔性支持体の全体の密度ρ0を前記範囲に規定することで、前記多孔性支持体の全体での、空隙の大きさや分布、繊維の絡み具合等を調整して、厚み方向のインキの流れを大まかに制御すると共に、第1支持層を形成する繊維の本数P1を、第2支持層を形成する繊維の本数P2より、前記割合RPの範囲内で多くすることで、繊維の本数の少ない第2支持層によって、多孔性支持体の全体での、厚み方向のインキの良好な流れを維持しながら、第1支持層によって、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞って、インキの出過ぎによる裏写りが発生するのを防止することができる。
多孔性支持体の全体の密度ρ0は、日本工業規格JIS P8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に所載の密度の測定方法によって求めることができる。また、前記密度ρ0は、第1支持層および第2支持層を合わせた、多孔性支持体全体の坪量や厚みを調整することによって調整することができる。また、坪量は、抄紙工程での繊維の送り量や、例えば2種以上の繊維を併用する場合はその配合割合等を調整することによって調整できる。厚みは、例えば、両支持層のもとになる前駆層を抄き合せて積層体を形成するための抄紙機に設けられた、水を絞るためのロール等による、前記積層体の、プレスの条件を調整すること等によって調整できる。
多孔性支持体の単位面積分の、第1支持層を形成する繊維の本数Pと、第2支持層を形成する繊維の本数Pは、繊維1本あたりの重量から、重量換算によって求めることができる。また、前記両層を形成する繊維の本数P、Pは、抄紙工程での繊維の送り量や、例えば2種以上の繊維を併用する場合はその配合割合等を調整することによって調整できる。
また、前記第1および第2支持層は、第1支持層の密度ρ が0.17〜0.26g/cm 、第2支持層の密度ρ が0.15〜0.24g/cm で、かつρ >ρ とされる。第1支持層の密度ρ 、および/または第2支持層の密度ρ が前記範囲未満では、多孔性支持体の全体としての空隙の大きさが大きくなって、前記多孔性支持体の厚み方向のインキの流れを規制する効果が十分に得られず、裏写りを生じる。
一方、第1支持層の密度ρ、および/または第2支持層の密度ρが前記範囲を超える場合には、多孔性支持体の全体としての空隙の大きさが小さくなって、前記多孔性支持体の厚み方向のインキの流れを規制する効果が強く働きすぎて、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりする。また、第1支持層の密度ρと、第2支持層の密度ρとがρ≦ρである場合には、インクが孔版原紙を通過するに従って、その通過量が絞られる効果が不十分になって、裏写りを生じる。
前記本発明の感熱孔版原紙のうち、多孔性支持体を形成する繊維としては、感熱孔版原紙用として従来公知の、種々の繊維のうち、多孔性支持体のうち第1支持層を形成する繊維としては、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の化学繊維が挙げられる。
前記化学繊維は、細くても十分な強度を有することから、第1支持層による、熱可塑性樹脂フィルムの直前でインキの流れを絞る効果が強く働き過ぎないように、前記第1支持層中の空隙の大きさや、繊維の絡み具合を調整した状態で、感熱孔版原紙の全体の強度を高いレベルに維持して、耐刷性、取扱性、搬送性が低下するのを防止することができる。
一方の第2支持層を形成する繊維としては、例えば、こうぞ、みつまた、マニラ麻、パルプ等の天然繊維や、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の化学繊維等の、種々の繊維が、いずれも使用可能である。また、第1および第2支持層を形成する繊維には、低融点ポリエステル繊維等を少量、含有させて、繊維同士のバインド(結合力)を高めることもできる。
第1支持層を形成する繊維の平均繊維径φ1と、第2支持層を形成する繊維の平均繊維径φ2との比φ2/φ1は1.3〜4、特に1.5〜3であるのが好ましい。比φ2/φ1が前記範囲未満では、先に説明した、第1支持層を形成する繊維を細くすることで、熱可塑性樹脂フィルムとの接着線の幅を小さくして、印刷画像の白抜けを防止する効果が十分に得られないおそれがある。
また、前記範囲を超える場合には、多孔性支持体の大部分を占める第1支持層の繊維が細くなり過ぎて、前記多孔性支持体の強度が低下するため、感熱孔版原紙の全体の強度が低下して、耐刷性が低下したり、感熱孔版原紙のコシがなくなって、取扱性、搬送性が低下したりするおそれがある。
1支持層を形成する繊維の平均繊維径φは0.4〜1.0dtex(デシテクス)、第2支持層を形成する繊維の平均粒径φは1.2〜2.3dtexであ。平均繊維径φ、φは日本工業規格JIS L0101:1978「テックス方式」に所載の測定方法によって求めることができる。
また、前記第1および第2支持層は、前記範囲内でも、第1支持層の密度ρ が0.18〜0.25g/cm 、第2支持層の密度ρ が0.16〜0.23g/cm 3 であるのが好ましい。
なお、第1および第2支持層の密度ρ、ρは、下記の手順で求めることができる。すなわち、第1および第2支持層と同じ成分を用いて、同じ条件で、抄紙工程を別々に実施して両支持層のモデルを作製して、それぞれの坪量を測定する。次に、別に製造した、両支持層の積層体である多孔性支持体の厚みを、前出のJIS P8118:1998に所載の、マイクロメータによる測定方法によって測定すると共に、断面の拡大写真から、両支持層の厚みの比を求めて、前記両支持層の厚みを算出する。そして、先に求めた坪量と厚みとから、両支持層の密度ρ、ρを求める。
また、前記密度ρ1、ρ2は、第1支持層および第2支持層の、それぞれの坪量や厚みを調整することによって調整することができる。また、先に説明したように、坪量は、繊維の配合、抄紙工程での繊維の送り量等を調整することによって調整でき、厚みは、抄き合せた積層体から水を絞るためのロール等による、前記積層体の、プレスの条件を調整すること等によって調整できる。
第1および第2支持層の積層体である、多孔性支持体の厚みは30〜70μmとされる。厚みが前記範囲未満では、多孔性支持体による、熱可塑性樹脂フィルムを補強して、感熱孔版原紙の全体の強度を高めると共に、前記感熱孔版原紙にコシを持たせることで、耐刷性、取扱性、搬送性を向上させる効果が、十分に得られな
また、前期範囲を超える場合には、たとえ、全体の密度や、第1および第2支持層を形成する繊維の割合を、前記範囲内に調整したとしても、厚み方向にインキが流れにくくなって、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりす。また、第1支持層の厚みTと、第2支持層の厚みTとの比T/Tは6/10〜10/10であ
多孔性支持体は、第1支持層を形成する繊維を含むスラリー、および第2支持層を形成する繊維を含むスラリーから、この順に、または逆の順に、抄紙工程を経て形成された、第1支持層のもとになる前駆層と、第2支持層のもとになる前駆層との積層体を乾燥させることで形成される。
例えば、第1支持層を抄紙する短網と、第2支持層を抄紙する円網とを備えた円網短網コンビネーション抄紙機等を用いて、前記2層の前駆層の積層体を形成し、前記積層体を、ヤンキードライヤーのドラムの外周に巻きつけて乾燥させると、第1支持層と第2支持層との2層構造を有する多孔性支持体を形成することができる。
乾燥時には、前記積層体を、第2支持層のもとになる前駆層が、例えば、ヤンキードライヤーのドラムの外周に接するように巻きつけることで、第2支持層のもとになる前駆層の側から乾燥させるようにするのが好ましい。これにより、多孔性支持体の、第1支持層を形成する繊維が、乾燥時の熱によって扁平状等に熱変形して、空隙の大きさが小さくなり過ぎて、前記多孔性支持体の、厚み方向のインキの流れを規制する効果が強く働き過ぎることで、印刷初期に、白抜けが発生したり、印刷濃度が低下したりするのを防止することができる。
また、先に説明したように、第1支持層を形成する繊維が、第2支持層を形成する繊維より細い場合に、前記第1支持層が、乾燥時の熱によって縮む等して、多孔性支持体がカールするのを防止することもできる。そのため、本発明の感熱孔版原紙を、先に説明した孔版印刷機等に使用した際に、その搬送が、前記カールによって妨げられて、感熱孔版原紙が皺になったりするのを防止して、常に良好な印刷画像を形成することができる。
多孔性支持体の、第1支持層側の面に積層する熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリスチレン等のフィルムが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムの厚みは10μm以下、特に0.5〜6μmであるのが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とは、直接に熱接着させてもよいし、接着剤を介して接着させても良い。接着剤としては、例えば、酢酸ビニル系、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、エポキシ系、塩化ビニル系等で、かつ、溶剤溶液型、エマルジョン型、ホットメルト型、一液または二液反応硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型、粉末型等の種々の接着剤が挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムの表面には、必要に応じて、シリコン系、フッ素系等の離型剤からなるスティック防止層を形成しても良い。
《実施例1〜3、比較例1、2》
それぞれ、表1に示す各繊維を含む第1および第2支持層用のスラリーを、先に説明した、第1支持層を抄紙する短網と、第2支持層を抄紙する円網とを備えた円網短網コンビネーション抄紙機を使用して抄き合わせて、第1支持層のもとになる前駆層と、第2支持層のもとになる前駆層との積層体を連続的に形成した。
次に、前記積層体を連続的に搬送しながら、第2支持層のもとになる前駆層が、約140℃に加熱したヤンキードライヤーのドラムの外周に接するように巻きつけることで、前記第2支持層のもとになる前駆層の側から約10秒間、乾燥させて、第1支持層と第2支持層の2層構造を有する多孔性支持体を作製した。そして、前記多孔性支持体の、第1支持層側の面に、酢酸ビニル系接着剤を塗布(塗布量:0.6g/m2)した上に、厚み2μmのポリエステルフィルムを、熱可塑性樹脂フィルムとして積層して、感熱孔版原紙を製造した。
製造した感熱孔版原紙のうち、多孔性支持体の全体の密度ρ0、坪量、および厚みと、前記多孔性支持体の、単位面積(1m2)分の、第1および第2支持層を形成する繊維の本数P1、P2と、両支持層を形成する繊維の平均繊維径φ1、φ2と、両支持層の密度ρ1、密度ρ2、坪量、および厚みとを求めた。また、前記各値から、先に説明した式(1)によって求められる、第1支持層を形成する繊維の本数の割合RP、および平均繊維径の比φ2/φ1、を求めた。結果を表1、表2に示す。
《実施例4》
実施例1で形成したのと同じ、第1支持層のもとになる前駆層と、第2支持層のもとになる前駆層との積層体を連続的に搬送しながら、第1支持層のもとになる前駆層が、ヤンキードライヤーのドラムの外周に接するように巻きつけて、同条件で乾燥させたこと以外は、実施例1と同様にして感熱孔版原紙を製造し、測定を行った、結果を表2に示す。
《印刷試験》
実施例、比較例で製造した感熱孔版原紙を、(株)リコー製のデジタル孔版印刷機プリポート(登録商標)JP8200(画素密度600dpi)に使用して、前記孔版印刷機内のサーマルヘッドによって貫通孔を穿孔させた後、被印刷体としての上質紙の表面に、縦1cm×横1cmの黒ベタの印刷画像を、連続的に形成した。そして、印刷1枚面の印刷画像を観察して、下記の基準で、初期の印刷状態を評価した。
○:黒ベタの印刷画像が、かすれ等を生じることなく、良好に印刷されていた。
△:わずかにかすれが見られたが、実用上、差し支えのない程度であった。
×:明らかにかすれていた。
また、孔版印刷機の排紙トレー上に排出されて重ねられた30枚目の印刷物の裏面を観察して、下記の基準で、裏写りの状態を評価した。
○:裏写りは極めて少なかった。
×:明らかに裏写りしていた。
《搬送性試験》
実施例、比較例で製造した感熱孔版原紙を、(株)リコー製のデジタル孔版印刷機プリポート(登録商標)N300(画素密度300dpi)に使用して、所定の速度で搬送させた際に、感熱孔版原紙の状態を観察して、下記の基準で、搬送性を評価した。
○:全く問題なく搬送された。
△:微細な皺が見られたが、実用上、差し支えのない程度であった。
×:印刷画像に影響のあるレベルの皺が見られた。
以上の結果を表1、表2に示す。
Figure 0005420143
Figure 0005420143
表1、表2より、第1支持層を形成する繊維の本数の割合RPが95%を超える比較例1の感熱孔版原紙では、初期の印刷状態が悪く、また、前記割合RPが85%未満である比較例2の感熱孔版原紙では、裏写りが生じることが判った。また、前記比較例2の感熱孔版原紙は、第1支持層を形成する繊維の平均繊維径φ1と、第2支持層を形成する繊維の平均繊維径φ2との比φ2/φ1が1.3未満であって、第1支持層中の空隙の大きさが小さいことから、初期の印刷状態が悪いことも判った。
これに対し、各実施例の感熱孔版原紙は、全ての評価が△〜○であって、前記各特性に優れていることが判った。また、各実施例を比較すると、前記繊維径の比φ2/φ1が4を超える実施例3の感熱孔版原紙は、搬送性がわずかに低下することが判った。また、第1および第2支持層のもとになる前駆層の積層体を、他の実施例、比較例と異なって、第1支持層のもとになる前駆層の側から乾燥させて多孔性支持体を形成した実施例4の感熱孔版原紙は、カールを生じて、搬送性がわずかに低下することが判った。
そして、以上の結果から、第1支持層を形成する繊維の本数の割合RPは85〜95%である必要があること、繊維径の比φ2/φ1は1.3〜4であるのが好ましいこと、2層の前駆層の積層体を、第2支持層のもとになる前駆層の側から乾燥させて多孔性支持体を形成するのが好ましいことが確認された。
《実施例5、6、比較例3、4》
実施例2で使用したのと同じ組成の第1および第2支持層用のスラリーを用いて、円網短網コンビネーション抄紙機に設けられた、前記両支持層のもとになる前駆層の積層体から水を絞るためのロールによる、前記積層体の、プレスの条件を調整することによって、厚みを変化させて、表3に示す特性を有する第1支持層と第2支持層との積層体である多孔性支持体を形成し、実施例2と同様にして、感熱孔版原紙を製造すると共に、測定を行った。また、各実施例の感熱孔版原紙について、前記印刷試験、および搬送性試験を行って、その特性を評価した。結果を、実施例2の結果と併せて表3に示す。
Figure 0005420143
表3より、多孔性支持体の全体の密度ρ0が0.25g/cm3超える比較例3の感熱孔版原紙では、初期の印刷状態が悪く、前記密度ρ0が0.16g/cm3未満である比較例4の感熱孔版原紙では、裏写りを生じると共に、搬送性が悪いことが判った。これに対し、各実施例の感熱孔版原紙は、全ての評価が○であって、前記各特性に優れていることが判った。そして、以上の結果から、多孔性支持体の全体の密度ρ0は0.16〜0.25g/cm3である必要があることが確認された。

Claims (3)

  1. 熱可塑性フィルムと、多孔性支持体とを備えた感熱孔版原紙であって、前記多孔性支持体は、平均繊維径φ が0.4〜1.0dtexである多数の、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維からなる、熱可塑性樹脂フィルム側の第1支持層と、平均繊維径φ が1.2〜2.3dtexである多数の、こうぞ、みつまた、マニラ麻、パルプ、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、およびポリアクリニトリルからなる群より選ばれた少なくとも1種の繊維からなる、反対側の第2支持層との2層構造を有していると共に、多孔性支持体の全体の密度ρが0.16〜0.25g/cm 、厚みが30〜70μm、第1支持層の厚みT と第2支持層の厚みT の比T /T が6/10〜10/10で、かつ多孔性支持体の単位面積分の、第1支持層を形成する繊維の本数Pと、第2支持層を形成する繊維の本数Pとから、式(1):
    =P/(P+P)×100 (1)
    によって求められる、前記第1支持層を形成する繊維の本数の割合Rが85〜95%であるとともに、前記第1支持層の密度ρが0.17〜0.26g/cm、第2支持層の密度ρが0.15〜0.24g/cmで、かつρ>ρであることを特徴とする感熱孔版原紙。
  2. 第1支持層を形成する繊維の平均繊維径φと、第2支持層を形成する繊維の平均繊維径φとの比φ/φが1.3〜4である請求項1に記載の感熱孔版原紙。
  3. 多孔性支持体が、第1支持層を形成する繊維を含むスラリー、および第2支持層を形成する繊維を含むスラリーから、この順に、または逆の順に、抄紙工程を経て形成された、第1支持層のもとになる前駆層と、第2支持層のもとになる前駆層との積層体を、前記積層体のうち、第2支持層のもとになる前駆層の側から熱を加えることによって、乾燥させて形成されている請求項1または2に記載の感熱孔版原紙。
JP2006205065A 2006-07-27 2006-07-27 感熱孔版原紙 Expired - Fee Related JP5420143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006205065A JP5420143B2 (ja) 2006-07-27 2006-07-27 感熱孔版原紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006205065A JP5420143B2 (ja) 2006-07-27 2006-07-27 感熱孔版原紙

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008030274A JP2008030274A (ja) 2008-02-14
JP2008030274A5 JP2008030274A5 (ja) 2009-08-20
JP5420143B2 true JP5420143B2 (ja) 2014-02-19

Family

ID=39120192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006205065A Expired - Fee Related JP5420143B2 (ja) 2006-07-27 2006-07-27 感熱孔版原紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5420143B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3532313B2 (ja) * 1995-08-04 2004-05-31 東北リコー株式会社 孔版印刷装置及び孔版印刷方法
JP3556339B2 (ja) * 1995-08-11 2004-08-18 東北リコー株式会社 孔版印刷装置及び孔版印刷方法
JP3571455B2 (ja) * 1996-04-25 2004-09-29 東北リコー株式会社 マスタ及び孔版印刷装置の版胴及びインキ保持部材
JPH1158651A (ja) * 1997-08-28 1999-03-02 Toray Ind Inc 感熱孔版印刷用原紙およびその製造方法
JP2000079748A (ja) * 1998-03-20 2000-03-21 Ricoh Co Ltd 孔版印刷方法及び装置
JP2000094847A (ja) * 1998-09-17 2000-04-04 Tohoku Ricoh Co Ltd 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008030274A (ja) 2008-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5420143B2 (ja) 感熱孔版原紙
JPS6255999B2 (ja)
US6025066A (en) Stencil sheet roll and a method for preparing the same
JP4652108B2 (ja) 感熱孔版原紙
JP3798626B2 (ja) 画像を担持する紙の厚さを減少する方法
US6080484A (en) Heat sensitive stencil sheet
JP3253279B2 (ja) 感熱孔版原紙
JPH01267094A (ja) 感熱孔版印刷用原紙
JP4359008B2 (ja) 感熱孔版原紙の製版方法、製版装置及び孔版印刷版
JP3772556B2 (ja) 感熱孔版原紙用薄葉紙及び感熱孔版原紙
JP2004066737A (ja) 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法
CN112406349B (zh) 热敏孔版原纸用支承体和热敏孔版原纸
JP3155061B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用多孔性薄葉紙およびその製造法
JP4024630B2 (ja) 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法
JP2631914B2 (ja) 改良された感熱孔版原紙用薄葉紙
JP2000015950A (ja) ロール状感熱孔版原紙およびロール状感熱孔版原紙の製造法
JPH0958145A (ja) 感熱孔版用原紙及びその製造方法
JPH05212983A (ja) 感熱孔版用原紙
JP3518990B2 (ja) ロール状感熱孔版原紙
JP4179806B2 (ja) 感熱孔版印刷用マスターの製造方法、その製造装置
JP3204873B2 (ja) ロール状孔版原紙の製造方法
JP2002127352A (ja) 製版装置・孔版印刷装置・製版方法
JP2006297858A (ja) 感熱孔版原紙
JP4280651B2 (ja) 感熱孔版原紙用薄葉紙
JP2007520642A (ja) 規格外繊維からなる平滑基材

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090703

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090703

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5420143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees