JP3204873B2 - ロール状孔版原紙の製造方法 - Google Patents
ロール状孔版原紙の製造方法Info
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Description
方法に関し、さらに詳しくはロール状に巻き取った孔版
原紙の表面平滑性の低下を防止することができるロール
状孔版原紙の製造方法に関する。
ルムと多孔性支持体を接着剤で貼り合わせ、熱可塑性樹
脂フィルム表面にフィルム融着防止のために離型剤を塗
布することにより製造される。今日では、孔版印刷用原
紙の製版にはサーマルプリンティングヘッド(TPH)
が用いられているが、孔版原紙の表面に凹凸が存在する
と、製版時にTPHとフィルムとの密着状態にばらつき
が生じるため、穿孔されやすいところと穿孔され難いと
ころが発生し、原稿通りの穿孔ができず、良好な印刷画
像が得られない。このため、従来では、表面平滑性に優
れた多孔性支持体を用いることにより孔版原紙の表面平
滑性を確保する方法が採られていた。
のためにロール状に巻き取ったロール状孔版原紙を用い
る場合が多いため、シート状態で孔版原紙の表面平滑性
が優れていても、ロール状に巻き取る際の巻き圧力(通
常は0.1〜1.2kg/cm2 )によって経時的に
表面平滑性が低下してシート状態時と同様の表面平滑性
が維持できないという問題点が生じている。ロール状に
巻かれた孔版原紙の表面平滑性の低下は、熱可塑性樹脂
フィルムの多孔性支持体繊維で支持されていない部分
が、ロール状に積層された孔版原紙の巻き圧力を受けて
経時的にくぼんでしまうために発生するものである。
巻き密度を調節して孔版原紙の表面平滑性の低下を防止
する方法が提案されている(特開平6−239048号
公報)。しかしながら、ロールの巻き密度を調節するだ
けでは、部分的に高い圧力で巻かれたところ、特にロー
ルの芯近傍では、孔版原紙の平滑性の低下を防止するこ
とはできない。またこれを避けるためにロールの巻き圧
を緩めると製品としての取扱性が低下するという問題が
生じる。
従来技術の問題点を解決し、表面平滑性の低下による画
像性の低下を防止して良好な印刷画像を得ることがで
き、かつ取扱性に優れたロール状孔版原紙の製造方法を
提供することにある。
に鑑み、鋭意検討した結果、孔版原紙の圧縮弾性率が高
いとロール状に巻き取った場合でも原紙表面の平滑性の
低下が防止されること、およびインキ通過性を阻害する
ことなく孔版原紙の圧縮弾性率を高くするためには、孔
版原紙を製造した後にカレンダー処理を施せばよいこと
を見いだし、本発明に到達した。本願で特許請求される
発明は以下の通りである。 (1)熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体を貼り合わ
せて孔版原紙を製造し、該孔版原紙にカレンダー処理を
施して該孔版原紙の圧縮弾性率を32kg/cm 2 以上
とした後、該孔版原紙をロール状に巻きとることを特徴
とするロール状孔版原紙の製造方法。
知の方法で熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼
り合わせてシート状の孔版原紙とし、これにカレンダー
処理を施し、その圧縮弾性率を32kg/cm 2 以上と
した後、通常の方法でロール状に巻き取られる。熱可塑
性樹脂フィルムとしては、例えば、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体のフィルム、ポリアミドフィルム、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル系フィルムなどの公知のものが用いられる。これらの
うち、特にサーマルヘッドへの適性や作業性の点から、
ポリエステル系フィルムが好ましい。熱可塑性樹脂フィ
ルムの厚さは通常0.5〜10μmである。多孔性支持
体にも特に制限はなく、例えば、コウゾ、ミツマタ、ガ
ンピ、マニラ麻、亜麻等の天然繊維、ポリエステル、ビ
ニロン、アクリル、レーヨン等の合成繊維などを単独で
または混合して製造した抄紙、シルク、ナイロン、ポリ
エステルなどを単独でまたは混合して製造した紗などが
用いられる。多孔性支持体の厚さは通常20〜60μm
である。また、支持体には必要に応じて薬剤加工が施さ
れていてもよい。
り合わせる方法には特に制限はなく、通常は接着剤が用
いられるが、熱可塑性樹脂フィルムや多孔性支持体に接
着性が保持されている場合には接着剤を使用する必要は
ない。接着剤としては、例えば、酢酸ビニル系、飽和ポ
リエステル系、塩化ビニル系、塩化ビニリデン共重合
系、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン系、アクリル系、アクリレート系、メタアクリレート
系、ポリウレタン系、エポキシ系、ポリオール系などの
樹脂が使用され、溶剤に溶解して用いられるものでも、
樹脂単体で用いられるものでも、また水分、光、電子線
などで硬化させるものであってもよい。接着剤の使用量
は通常0.3〜5g/m2 である。孔版原紙の熱可塑性
樹脂フィルムには性能を低下させない範囲で、離型処
理、滑り処理、静電気処理などの一般的な処理を施して
もよい。離型剤としては、シリコーン、フッ素樹脂、界
面活性剤等が用いられる。離型処理は、通常孔版原紙を
製造した後に離型剤を塗布することにより行われるが、
フィルム、支持体または接着剤に離型剤を含有させる等
して離型性を持たせてもよい。
原紙を通常の方法で製造した後に施される。このカレン
ダー処理により、インキ通過性を阻害せずに孔版原紙の
圧縮弾性率を32kg/cm 2 以上に高くすることがで
きるため、通常のロール加工における巻き圧力(0.1
〜1.2kg/cm2 )で孔版原紙を巻き取っても原紙
の表面平滑性の経時的な低下が防止され、良好な印刷画
像を得ることができる。なお、カレンダー処理を孔版原
紙を製造する前の多孔性支持体に施しても、圧縮弾性率
は高くすることができるが、多孔性支持体の密度が高く
なってインキの通過が阻害されたり、フィルムとラミネ
ートした場合にフィルムと支持体との接着点が増えてし
まい、穿孔が阻害されたりして得られる印刷物の画像性
に悪影響を生じる。カレンダー処理により得られる孔版
原紙の圧縮弾性率は32kg/cm 2 以上であることが
必要であり、より好ましくは巻き圧力を高くしてロール
状孔版原紙の取扱性を向上させても画像劣化を起こさな
い等の点から、37〜75.6kg/cm2 の範囲であ
る。
装置を用いることができる。カレンダー処理条件として
は、インキ通過性を阻害せずに圧縮弾性率を向上させる
ことができるよう、多孔性支持体の種類等に応じてカレ
ンダー圧力を適宜選択することが好ましい。例えば、多
孔性支持体として麻と合成繊維の混合抄和紙を用いた孔
版原紙(圧縮弾性率34.4kg/cm2 )では、線圧
60〜210kg/cm、速度10〜30m/分でカレ
ンダー処理を行うと、インキ通過性を阻害することなく
圧縮弾性率を39〜44kg/cm2 に向上させること
ができる。またカレンダー処理は加温して行ってもよい
が、通常はフィルムのガラス転移点および収縮開始温度
を考慮して室温程度で行うのが好ましい。またカレンダ
ーのロール材質、段数などはカレンダーの条件に合わせ
て任意の構成とすることができる。
S K7220に準じて測定したが、試験片が孔版原紙
であることから測定条件の一部を次のように変更して測
定した。 (1) 試験片幅および長さ:30±1mm (2) 高さ:孔版原紙を〔1枚の厚み×40〕で計算した
値を高さとした。 (3) 試験速度:1mm/分 (4) 圧縮歪み:試験片の元の高さに用いる値を〔1枚の
厚み×40〕として計算した。なお、試験片(孔版原
紙)の厚みの測定法はJIS P8118によった。 (5) 圧縮弾性率:積層した孔版原紙間の間隙の影響を排
除するため、直線上の2点間の応力差として、圧縮応力
−歪み曲線の最初の直線部分ではなく、60kg応力を
越えた時点での直線部分の応力差を使用して計算した。
発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜5および比較例1 多孔性支持体として麻と合成繊維(PET)からなる厚
さ44.5μmの混抄和紙および熱可塑性樹脂フィルム
として厚さ2μmのポリエステルフィルムを用い、これ
らをエポキシアクリレート系接着剤(塗布量0.6g/
m2 )で貼り合わせてシート状の孔版原紙を製造した。
得られたシート状の孔版原紙を表1に示すそれぞれのカ
レンダー条件でカレンダー処理を行った。カレンダー処
理はプラスチックまたはコットン製の弾性ロールと鋼製
のチルトロールの組み合わせによる2本ロールを用い、
室温で1段処理とした。
とそれぞれの条件でカレンダー処理を施した孔版原紙
(実施例1〜5)の圧縮弾性率を測定し、その結果を表
1に示したが、カレンダー処理を施すことにより孔版原
紙の圧縮弾性率が向上することが確認された。また各孔
版原紙の厚さ(μm)、およびカレンダー率の測定結果
を表1に示した。なお、カレンダー率は〔処理後の孔版
原紙の厚さ/処理前の孔版原紙の厚さ〕×100により
測定した。
グラフGR275、理想科学工業社製商品名)により製
版印刷を行い、得られた印刷物の画像性を調べた。ま
た、各孔版原紙を巻き圧力1kg/cm2 でロール状に
巻き取った後の孔版原紙についても上記と同様にして印
刷物の画像性を調べた。孔版原紙の巻取り前および巻取
り後の印刷物の画像性を目視で観察して3段階で評価
し、結果を表1に示した。画像性の最も良いものを3と
し、最も悪いものを1とした。
〜5)では、巻取り後の画像性の低下が比較例1に比し
て少ないため、これらの原紙をロール状に巻き取った場
合でも原紙の表面平滑性の低下が防止できることが分か
った。
mの麻繊維からなる和紙を用い、かつカレンダー条件を
表2に示す条件として孔版原紙を製造し、さらに製版印
刷機としてリソグラフRA225(理想科学工業社製商
品名)で用いた以外は実施例1と同様にして印刷物の画
像性等を調べ、結果を表2に示した。なお、カレンダー
処理を施さない孔版原紙を比較例2とした。
下が少ないことから、これらをロール状に巻き取った場
合でも経時的な原紙の表面平滑性の低下を防止できるこ
とが分かった。
れば、孔版原紙を製造した後にカレンダー処理を施すこ
とにより、孔版原紙の圧縮弾性率をインキ通過性を阻害
することなく向上させ、ロール状に巻き取られた孔版原
紙の経時的な表面平滑性の低下による画像性の低下を防
止することができるため、良好な印刷画像を得ることが
できる、取扱性に優れたロール状孔版原紙が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体を
貼り合わせて孔版原紙を製造し、該孔版原紙にカレンダ
ー処理を施して該孔版原紙の圧縮弾性率を32kg/c
m 2 以上とした後、該孔版原紙をロール状に巻きとるこ
とを特徴とするロール状孔版原紙の製造方法。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
JP14322195A JP3204873B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | ロール状孔版原紙の製造方法 |
US08/658,201 US6025066A (en) | 1995-06-09 | 1996-06-04 | Stencil sheet roll and a method for preparing the same |
DE69604531T DE69604531T2 (de) | 1995-06-09 | 1996-06-05 | Stencil-Filmrolle und Herstellungsverfahren |
EP19960304152 EP0747238B1 (en) | 1995-06-09 | 1996-06-05 | Stencil sheet roll and a method for preparing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP14322195A JP3204873B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | ロール状孔版原紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08337070A JPH08337070A (ja) | 1996-12-24 |
JP3204873B2 true JP3204873B2 (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=15333715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP14322195A Expired - Fee Related JP3204873B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | ロール状孔版原紙の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3204873B2 (ja) |
-
1995
- 1995-06-09 JP JP14322195A patent/JP3204873B2/ja not_active Expired - Fee Related
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