JP5415416B2 - 1−ビフェニルメチルイミダゾール化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、優れたアンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する1−ビフェニルメチルイミダゾール化合物[好適には、下記化合物(13a)]またはその中間体の新規な製造方法に関する。
アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する1−ビフェニルメチルイミダゾール化合物の製造方法として、V法(非特許文献1参照)またはW法(特許文献1の実施例79参照)が知られている。




酒石酸ジエステルを用いてイミダゾール化合物を製造する方法として、X法が知られている(特許文献2参照)。

1−(シアノビフェニルメチル)イミダゾール化合物から1−(テトラゾリルビフェニルメチル)イミダゾール化合物を製造する方法として、Y法が知られている(特許文献3参照)。

1−ビフェニルメチル−4−メトキシカルボニルイミダゾール化合物から1−ビフェニルメチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)イミダゾール化合物を製造する方法として、Z法が知られている(特許文献4参照)。

工業的観点においては、反応缶のような工業用反応容器において反応が効率よく進行する、総収率が高い、反応の選択性が高い、高純度の目的化合物を提供する、反応工程数が少ない、反応が安全である等の点で優れた製造方法が望ましい。
特公平7−121918号公報(対応する米国特許第5616599号明細書) 特開2004−217542号公報 特許第3521304号公報 国際公開第2007/047838号パンフレット
Annual Report of Sankyo Research Laboratories, 2003年, 第55巻, p.1-91
本発明者らは、1−ビフェニルメチルイミダゾール化合物[好適には、下記化合物(13a)]またはその中間体の製造方法について鋭意研究を行い、本発明の新規な製造方法が工業的観点において公知の製造方法より優れることを見出した。本発明は、上記知見に基づいて完成された。
本発明は、優れたアンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する1−ビフェニルメチルイミダゾール化合物[好適には、下記化合物(13a)]またはその中間体の新規な製造方法を提供する。本発明の製造方法は、下記A法[A法(1)およびA法(2)]またはB法に示される。



本発明において、R1は、C1−C4アルキル基を示し、Raは、C1−C4アルキル基を示し、Rbは、C1−C6アルキル基を示し、Xは、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基を示し、Trは、トリフェニルメチル基を示す。
本発明は、一つの側面において、以下の[1]乃至[33]を提供する。
[1] 式(1)
[式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラジカル開始試薬の存在下にて酸化剤を用いて酸化し、
次いで、得られた化合物をアンモニア生成試薬、および、式R1CHO[式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物または式R1C(ORb)3[式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示し、Rbは、C1−C6アルキル基を示す。]を有する化合物と反応させることによる、
式(5)
[式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示し、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
[2] R1が、1−プロピル基であり、式R1CHOを有する化合物が使用される、[1]に記載された製造方法。
[3] Raが、エチル基である[1]または[2]に記載された製造方法。
[4] ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物である[1]乃至[3]のいずれかに記載された製造方法。
[5] ラジカル開始試薬が、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)である[1]乃至[3]のいずれかに記載された製造方法。
[6] 酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物である[1]乃至[5]のいずれかに記載された製造方法。
[7] 酸化剤が、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインである[1]乃至[5]のいずれかに記載された製造方法。
[8] アンモニア生成試薬が、アンモニウム塩である[1]乃至[7]のいずれかに記載された製造方法。
[9] アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウムである[1]乃至[7]のいずれかに記載された製造方法。
[10] 反応が遮光条件下で行われる[1]乃至[9]のいずれかに記載された製造方法。
[11] R1が、1−プロピル基であり、Raが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物であり、酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物であり、アンモニア生成試薬が、アンモニウム塩であり、式R1CHOを有する化合物が使用される、[1]に記載された製造方法。
[12] R1が、1−プロピル基であり、Raが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)であり、酸化剤が、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインであり、アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウムであり、式R1CHOを有する化合物が使用され、反応が遮光条件下で行われる、[1]に記載された製造方法。
[13] 式(1)
[式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラジカル開始試薬の存在下にて酸化剤を用いて酸化することによる、
式(2)
[式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
[14] Raが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物であり、酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物である、[13]に記載された製造方法。
[15] Raが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)であり、酸化剤が、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインであり、反応が遮光条件下で行われる、[13]に記載された製造方法。
[16] 式(9b)
[式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物と、
式M(N3)n[式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を示し、nは、1または2を示す。]を有する無機アジ化塩を、環状アミン塩の存在下にて芳香族炭化水素類中において反応させ、得られた化合物を加水分解することによる、
式(10a)
を有する化合物の製造方法。
[17] Raが、エチル基である[16]に記載された製造方法。
[18] 無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムである[16]または[17]に記載された製造方法。
[19] 環状アミン塩が、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−メチルチオモルホリン、N−メチルホモピペリジン、または、N,N−ジメチルホモピペラジンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩である[16]乃至[18]のいずれかに記載された製造方法。
[20] 環状アミン塩が、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、または、N−メチルチオモルホリンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩である[16]乃至[18]のいずれかに記載された製造方法。
[21] 環状アミン塩が、N−メチルピペリジン塩酸塩、N,N−ジメチルピペラジン二塩酸塩、または、N−メチルモルホリン塩酸塩である[16]乃至[18]のいずれかに記載された製造方法。
[22] Raが、エチル基であり、無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムであり、環状アミン塩が、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−メチルチオモルホリン、N−メチルホモピペリジン、または、N,N−ジメチルホモピペラジンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩である、[16]に記載された製造方法。
[23] Raが、エチル基であり、無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムであり、環状アミン塩が、N−メチルピペリジン塩酸塩、N,N−ジメチルピペラジン二塩酸塩、または、N−メチルモルホリン塩酸塩である、[16]に記載された製造方法。

[24] 式(14)
[式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示し、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物を、式MeMgX[式中、Xは、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基を示す。]を有する化合物と反応させることによる、
式(9)
[式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示し、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
[25] R1が、1−プロピル基であり、Raが、エチル基である[24]に記載された製造方法。
[26] Xが、クロロ基である[24]または[25]に記載された製造方法。
[27] R1が、1−プロピル基であり、Raが、エチル基であり、Xが、クロロ基である、[24]に記載された製造方法。
[28] [1]乃至[12]のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)
を有する化合物の製造方法。
[29] [13]乃至[15]のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)
を有する化合物の製造方法。
[30] [16]乃至[23]のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)
を有する化合物の製造方法。
[31] [24]乃至[27]のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)
を有する化合物の製造方法。
[32] 式(13a)
を有する化合物を製造するための合成中間体である、式(14a)
[式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物。
[33] Raが、エチル基である[32]に記載された式(14a)を有する化合物。

本発明において、各置換基は、以下に示された意味を有する。
1における「C1−C4アルキル」は、1乃至4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖状のアルキルを示し、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、または、2−メチル−2−プロピルであり得、好適には、1−プロピルまたは1−ブチルであり、最も好適には、1−プロピルである。
aにおける「C1−C4アルキル」は、1乃至4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖状のアルキルを示し、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、または、2−メチル−2−プロピルであり得、好適には、メチルまたはエチルであり、最も好適には、エチルである。
aは、好適には、C1−C4アルキル基である。
bにおける「C1−C6アルキル」は、1乃至6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖状のアルキルを示し、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチル、または、1−ヘキシルであり得、好適には、メチルまたはエチルであり、最も好適には、メチルである。
Mにおける「アルカリ金属」は、好適には、リチウム、ナトリウム、または、カリウムであり、最も好適には、ナトリウムである。Mにおける「アルカリ土類金属」は、好適には、マグネシウムまたはカルシウムである。
Xは、好適には、クロロ基またはブロモ基であり、最も好適には、クロロ基である。
本発明に関連する化合物は、空気中に置くこと、または、水もしくは有機溶媒と混合すること等により、水和物または溶媒和物を形成し得る。これらの水和物または溶媒和物は、本発明に関連する化合物に包含される。
本発明において、化合物の化学純度、または、不純物としての化合物の含有率は、有機化学の分野において周知の方法にしたがって決定することができ、例えば、高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCともいう)におけるピーク面積比率または重量%により、好適には、HPLCにおけるピーク面積比率により決定することができる。HPLCの測定条件は、適宜選択することができる。
本発明において、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−イミダゾール−5−カルボン酸は、化合物(10a)
を示し、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレートは、化合物(13a)
を示す。

本発明の製造方法は、下記A法またはB法にしたがって行うことができる。



A法またはB法において、R1、Ra、Rb、M、X、および、Trは、上記と同意義を示す。本発明において、式(1)を有する化合物を化合物(1)ともいう。他の番号の化合物についても同様である。
A法またはB法の各工程の反応において使用される溶媒は、反応を阻害せず出発原料をある程度溶解するものであれば限定はなく、例えば、下記溶媒群より選択される。溶媒群は、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;アイソパーE(シェル社製)、アイソパーG(シェル社製)、アイソパーH(シェル社製)、アイソパーL(シェル社製)、アイソパーM(シェル社製)、IPクリーンLX(出光社製)、IPクリーンHX(出光社製)、IPソルベント1620(出光社製)、IPソルベント2028(出光社製)、マルカゾールR(丸善社製)、マルカゾール8(丸善社製)、アイソゾール300(日石社製)、シェルゾールTG(シェル社製)、シェルゾールTK(シェル社製)、シェルゾールTM(シェル社製)のようなイソパラフィン系炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン(例えば、1,2−ジメトキシエタン)、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルのようなエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;酢酸、プロピオン酸のようなカルボン酸類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールのようなアルコール類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホロアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;スルホランのようなスルホン類;水;および、これらの混合物からなる。
A法またはB法の各工程の反応において、反応温度は、溶媒、出発原料、試薬等により異なり、適宜選択される。また、反応時間は、溶媒、出発原料、試薬、反応温度等により異なり、適宜選択される。
A法またはB法の各工程の反応において、反応終了後、各工程の目的化合物は、周知の方法にしたがって反応混合物から単離することができる。目的化合物は、例えば、(i)必要に応じて触媒等の不溶物を濾去し、(ii)反応混合物に水および水と混和しない溶媒(例えば、酢酸エチル等)を加えて目的化合物を抽出し、(iii)必要に応じて有機層を水洗して乾燥剤(例えば、無水硫酸マグネシウム等)を用いて乾燥させ、(iv)溶媒を留去する、ことによって得られる。また、目的化合物は、(v)反応混合物に目的化合物を溶解しない溶媒(例えば、水等)を加え、必要に応じて反応混合物のpHを調整して析出した結晶を濾取する、ことによっても得られる。得られた目的化合物は、必要に応じて周知の方法(例えば、再結晶、再沈澱、または、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等)によりさらに精製することができる。また、得られた目的化合物は、精製することなく次の反応に使用することもできる。
A法またはB法の各工程の反応において、出発原料のRaが水素原子であることにより反応が阻害され得る場合には、必要に応じて周知の方法にしたがい、カルボキシ基の保護および脱保護を行ってもよい(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Third Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.)。

(A法)
A法[A法(1)およびA法(2)]は、化合物(13)の製造方法を示す。
(A−1工程)
A−1工程は、公知の化合物(1)をラジカル開始試薬および酸の存在下にて、酸化剤を用いて酸化することにより、化合物(2)を製造する工程である。A−1工程において、化合物(1)の代わりに、その光学異性体またはラセミ体を使用することができる。
使用されるラジカル開始試薬は、ラジカル反応を開始し得るものであれば限定はなく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)のようなアゾビス化合物;ジベンゾイルパーオキシド、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキシド、ベンゾイル(3−メチルベンゾイル)パーオキシド、ジラウロイルパーオキシド、ジイソブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネートのような有機過酸化物;または、トリエチルボラン、トリブチルボランのようなトリアルキルボラン化合物であり得、好適には、アゾビス化合物であり、より好適には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルまたは2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)であり、最も好適には、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)である。
ラジカル開始試薬の化合物(1)に対する相対的な量は、通常触媒量であり、好適には、0.001乃至50モル%であり、より好適には、0.005乃至10モル%であり、最も好適には、0.01乃至1モル%である。
使用される酸は、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸のような有機酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機スルホン酸;または、塩化水素、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸のような無機酸であり得、好適には、有機酸であり、最も好適には、酢酸である。
使用される酸化剤は、ヒドロキシ基のオキソ基への酸化反応に使用されるものであれば限定はなく、例えば、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミドのようなハロゲノスクシンイミド化合物;1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン[化合物(16)]のようなジハロゲノヒダントイン化合物;臭素;亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウムのような亜塩素酸塩;亜臭素酸ナトリウム、亜臭素酸カリウムのような亜臭素酸塩;次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムのような次亜塩素酸塩;次亜臭素酸ナトリウム、次亜臭素酸カリウムのような次亜臭素酸塩;過マンガン酸カリウム、二酸化マンガンのようなマンガン化合物;または、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸のような過ヨウ素酸化合物であり得、好適には、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物であり、より好適には、N−ブロモスクシンイミドまたは1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインであり、最も好適には、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである。
使用される溶媒は、好適には、芳香族炭化水素類、エーテル類、エステル類、または、有機酸であり、より好適には、エステル類または有機酸であり、さらに好適には、有機酸であり、最も好適には、酢酸である。
反応温度は、好適には、0乃至100℃であり、より好適には、20乃至80℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至12時間であり、より好適には、1乃至6時間である。
A−1工程およびA−2工程は、遮光条件下で、または、遮光されない条件下で行うことができ、好適には、遮光条件下で行うことができる。「遮光」は、反応溶液に全く光が当たらない状態を示す「完全な遮光」、および、反応溶液にほとんど光が当たらない状態を示す「実質的な遮光」を含み、好適には、実質的な遮光である。
好適には、A−1工程で得られた化合物(2)を単離することなく、引き続きA−2工程が行われる。
(A−2工程)
A−2工程は、化合物(2)をアンモニア生成試薬、および、化合物(3)または化合物(4)と反応させることにより、化合物(5)を製造する工程である。
使用されるアンモニア生成試薬は、例えば、酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウム、イソ酪酸アンモニウム、ピバル酸アンモニウム、炭酸アンモニウムのようなアンモニウム塩;または、アンモニア水であり、好適には、アンモニウム塩であり、最も好適には、酢酸アンモニウムである。
使用される化合物(3)は、好適には、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロパナール、1−ブタナールまたは1−ペンタナールであり、最も好適には、1−ブタナールである。使用される化合物(4)は、好適には、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルのようなギ酸オルトエステル;オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチルのような酢酸オルトエステル;オルトプロピオン酸メチル、オルトプロピオン酸エチルのようなプロピオン酸オルトエステル;オルトブタン酸メチル、オルトブタン酸エチルのようなブタン酸オルトエステル;または、オルトペンタン酸メチルのようなペンタン酸オルトエステルであり、より好適には、ブタン酸オルトエステルであり、最も好適には、オルトブタン酸メチルである。A−2工程において、好適には、化合物(3)が使用される。
使用される溶媒は、好適には、エーテル類、ニトリル類、または、アルコール類であり、より好適には、エーテル類であり、さらに好適には、テトラヒドロフラン、ジオキサン、または、1,2−ジメトキシエタンであり、最も好適には、テトラヒドロフランまたは1,2−ジメトキシエタンである。
反応温度は、好適には、0乃至100℃であり、より好適には、20乃至80℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至48時間であり、より好適には、1乃至6時間である。
化合物(5)は、酸と組み合わせることにより塩として取得することもできる。化合物(5)と塩を形成する酸は、アミンと塩を形成し得るものであれば限定はなく、例えば、A−5工程において示された酸であり得、好適には、有機酸または無機酸であり、より好適には、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、臭化水素酸、または、硫酸であり、さらに好適には、塩酸または臭化水素酸であり、最も好適には、塩酸である。
化合物(5)の塩は、塩基で処理して酸を除去することにより化合物(5)へ変換することができる。使用される塩基は、例えば、A−4工程において示されたアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、または、アルカリ土類金属水酸化物であり得、好適には、アルカリ金属水酸化物であり、最も好適には、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである。

(A−3工程)
A−3工程は、化合物(5)を化合物(6)と反応させることにより、化合物(7)を製造する工程である。
使用される化合物(6)は、好適には、メチルマグネシウムクロリドまたはメチルマグネシウムブロミドであり、最も好適には、メチルマグネシウムクロリドである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、または、これらの混合物であり、より好適には、トルエン、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、または、これらの混合物であり、最も好適には、トルエンおよびテトラヒドロフランの混合物である。
反応温度は、好適には、−40乃至100℃であり、より好適には、−20乃至20℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至12時間であり、より好適には、1乃至6時間である。
(A−4工程)
A−4工程は、化合物(7)を塩基の存在下にて化合物(8)と反応させることにより、化合物(9)を製造する工程である。
使用される塩基は、窒素原子のアルキル化反応に使用され得るものであれば限定はなく、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属水酸化物;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミドのようなアルカリ金属アミド;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;リチウムジイソプロピルアミドのようなリチウムアルキルアミド;リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミドのようなリチウムシリルアミド;または、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機アミンであり得、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、または、リチウムシリルアミドであり、より好適には、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属アルコキシドであり、さらに好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、または、ナトリウムエトキシドであり、最も好適には、ナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシドである。
使用される溶媒は、好適には、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、アミド類、または、これらの混合物であり、より好適には、トルエン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、または、これらの混合物であり、最も好適には、トルエンおよびジメチルホルムアミドの混合物である。
反応温度は、好適には、−20乃至100℃であり、より好適には、0乃至80℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至12時間であり、より好適には、1乃至6時間である。
(A−5工程)
A−5工程は、化合物(9)を環状アミン塩の存在下にて無機アジ化塩と反応させる工程である。
使用される環状アミン塩は、環状アミンおよび酸より形成される塩を示す。
環状アミン塩を形成する環状アミンは、環内に1個以上の窒素原子を含有し、かつ酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1個以上の原子を含有してもよい飽和複素環基を示し、例えば、アジリジン、N−メチルアジリジン、アゼチジン、N−メチルアゼチジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、ピペラジン、N,N−ジメチルピペラジン、N,N−ジエチルピペラジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、チオモルホリン、N−メチルチオモルホリン、N−エチルチオモルホリン、ホモピペリジン、N−メチルホモピペリジン、ホモピペラジン、または、N,N−ジメチルホモピペラジンであり得、好適には、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−メチルチオモルホリン、N−メチルホモピペリジン、または、N,N−ジメチルホモピペラジンであり、より好適には、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、または、N−メチルチオモルホリンであり、最も好適には、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、または、N−メチルモルホリンである。また、別の観点からは、環状アミンは、好適には、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルチオモルホリン、N−メチルホモピペリジン、または、N,N−ジメチルホモピペラジンであり、さらに好適には、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、または、N−メチルチオモルホリンであり、最も好適には、N−メチルピペリジンまたはN,N−ジメチルピペラジンである。
環状アミン塩を形成する酸は、アミンと塩を形成し得るものであれば限定はなく、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、シュウ酸のような有機酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機スルホン酸;または、塩化水素、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、炭酸、硫化水素、アジ化水素のような無機酸であり得、好適には、有機酸または無機酸であり、より好適には、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、または、アジ化水素であり、さらに好適には、塩酸、臭化水素酸、または、硫酸であり、さらにより好適には、塩酸または臭化水素酸であり、最も好適には、塩酸である。
環状アミン塩は、好適には、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−メチルチオモルホリン、N−メチルホモピペリジン、または、N,N−ジメチルホモピペラジンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩であり、より好適には、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホリン、または、N−メチルチオモルホリンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩であり、さらに好適には、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、または、N−メチルモルホリンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩であり、さらにより好適には、N−メチルピペリジン塩酸塩、N,N−ジメチルピペラジン二塩酸塩、または、N−メチルモルホリン塩酸塩であり、最も好適には、N−メチルピペリジン塩酸塩またはN,N−ジメチルピペラジン二塩酸塩である。本発明において、塩酸塩は、一塩酸塩および二塩酸塩を包含し、臭化水素酸塩は、一臭化水素酸塩および二臭化水素酸塩を包含する。A−5工程において、市販の環状アミン塩を使用することができ、反応溶液中で環状アミンおよび酸から環状アミン塩を形成させることもできる。
環状アミン塩の化合物(9)に対する相対的な量(モル比)は、好適には、1乃至5であり、より好適には、2乃至4であり、さらに好適には、2.5乃至3.5である。
使用される無機アジ化塩は、好適には、アジ化ナトリウムである。
使用される溶媒は、好適には、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、アミド類、または、これらの混合物であり、より好適には、芳香族炭化水素類であり、さらに好適には、トルエンまたはキシレンであり、最も好適には、トルエンである。また、別の観点からは、使用される溶媒は、好適には、トルエン、キシレン、シクロペンチルメチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド、または、これらの混合物である。
反応温度は、好適には、0乃至200℃であり、より好適には、80乃至150℃である。
反応時間は、好適には、1時間乃至72時間であり、より好適には、3乃至48時間である。
A−5工程の反応終了後、過剰の無機アジ化塩は、酸性条件下にて亜硝酸塩(好適には、亜硝酸ナトリウムまたは亜硝酸カリウム)により分解することができる。
A−5工程における化合物(9)のRaが、水素原子である場合には、A−6工程は行われない。A−5工程における化合物(9)のRaが、C1−C4アルキル基である場合には、引き続いてA−6工程が行われ、好適には、A−5工程で得られた化合物を単離することなく、引き続いてA−6工程が行われる。
(A−6工程)
A−6工程は、A−5工程で得られた化合物を塩基性条件下にて加水分解することにより、化合物(10)を製造する工程である。
使用される塩基は、エステル基の加水分解に使用され得るものであれば限定はなく、例えば、A−4工程において示されたアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、または、アルカリ土類金属水酸化物であり、好適には、アルカリ金属水酸化物であり、最も好適には、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである。
使用される溶媒は、好適には、芳香族炭化水素類、アルコール類、または、これらの混合物であり、より好適には、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、または、これらの混合物であり、最も好適には、トルエンおよび2−プロパノールの混合物である。A−5工程およびA−6工程において、好適には、共通の溶媒が使用される。A−6工程においては、加水分解に必要な水が使用される。
反応温度は、好適には、0乃至200℃であり、より好適には、0乃至40℃である。
反応時間は、好適には、1時間乃至72時間であり、より好適には、1乃至10時間である。
反応終了後、反応混合物に塩酸等を加えることにより反応混合物のpHを酸性に調整して、析出した結晶を濾取することにより、化合物(10)を得ることができる。調整された反応混合物のpHは、好適には、1乃至5であり、より好適には、2乃至4である。
(A−7工程)
A−7工程は、化合物(10)をトリフェニルメチルクロリドと反応させ、次いで得られた化合物を化合物(11)と反応させることにより、化合物(12)を製造する工程である。
A−7工程は、公知の方法またはそれに準じた方法にしたがって行うことができる[例えば、特公平7−121918号公報(対応する米国特許第5616599号公報)の実施例79(a)および78(a)]。
(A−8工程)
A−8工程は、化合物(12)のトリフェニルメチル基を酸の存在下にて除去することにより、化合物(13)を製造する工程である。
A−8工程は、公知の方法またはそれに準じた方法にしたがって行うことができる[例えば、特公平7−121918号公報(対応する米国特許第5616599号公報)の実施例78(b)]。

(B法)
B法は、A法において使用される化合物(9)を製造する方法である。
(B−1工程)
B−1工程は、化合物(5)を塩基の存在下にて化合物(8)と反応させることにより、化合物(14)を製造する工程である。
B−1工程は、A−4工程と同様の方法にしたがって行うことができる。
(B−2工程)
B−2工程は、化合物(14)を化合物(6)と反応させることにより、化合物(9)を製造する工程である。
B−2工程は、A−3工程と同様の方法にしたがって行うことができる。
本発明の製造方法は、工業的実用性、総収率、反応の選択性、高純度の目的化合物の提供等の工業的観点において(特に、下記の点において)、公知の製造方法より優れる。
(i)反応缶のような工業用反応容器は通常密閉されており、その反応容器中での反応は、遮光条件下で行われる。公知のX法に示された反応は、遮光条件下では進行しないため、工業的実用性がない。これに対して、本発明の製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造する方法]における反応は、遮光条件下で効率よく進行するため、工業的実用性を有する。また、遮光されない条件下においても、本発明の製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造する方法]は、公知のX法に示された反応よりも収率の点で優れる。
(ii)トリエチルアミン塩酸塩の存在下にてシアノ基をテトラゾリル基へ変換する方法が知られているが、環状アミン塩を使用した当該反応は知られていない(Y法;特許文献3参照)。環状アミン塩を使用する本発明の製造方法[化合物(9)から化合物(10)を製造する方法]は、公知の方法より収率の点で優れる。
(iii)シアノ基およびエステル基を有する化合物と求核試薬との反応では、両方の基が求核試薬と反応する可能性があり、目的化合物が収率よく得られないことが予測される。また、シアノ基およびエステル基を有する化合物のシアノ基が選択的に反応する例が知られている(例えば、Chemistry Letters, 1983年, 第8巻, p.1231;Tetrahedron Letter, 2000年, 第41巻, p.8803;Journal of Organometallic Chemistry, 1991年, 第403巻, p.21)。さらに、1−ビフェニルメチル−4−メトキシカルボニルイミダゾール化合物とメチルグリニャール試薬との反応が知られているが、出発原料にはシアノ基は存在しない(Z法;特許文献4参照)。これに対して、本発明の製造方法[化合物(14)から化合物(9)を製造する方法]における反応では、選択的にエステル基が反応し、目的とする化合物(9)が収率よく得られる。
以下に実施例および参考例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。下記実施例において、アイソパーE(商品名)およびアイソパーG(商品名)は、シェル社より入手することができる。

(実施例1)ジエチル ジオクソブタンジオエート (A−1工程)
実施例1は、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(300g)、酢酸(3l)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(894g)、および、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(4.5g)を混合し、反応液を55℃にて3時間攪拌した。反応液を1.5lになるまで減圧濃縮し、標題化合物の酢酸溶液を黄色液体として得た。
H−NMR(400MHz,DO)δ:1.31(t,J=7.0Hz,6H),4.29(q,J=7.0Hz,4H)。

(実施例2)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート (A−2工程)
実施例2は、遮光条件下で行われた。
酢酸アンモニウム(900g)のテトラヒドロフラン懸濁液(3l)に、実施例1で得られたジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液(1.5l)、および、ブタナール(157.4g)のテトラヒドロフラン溶液(1.2l)を滴下した。反応液を60℃にて3時間攪拌した後に氷冷し、5規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を減圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規定塩酸を加え、水層を分離した。水層に食塩およびトルエンを加えて氷冷し、5規定水酸化ナトリウム水溶液を加えた。得られた水層をトルエンにて抽出し、有機層をあわせ、飽和重曹水にて洗浄した。有機層を減圧濃縮し、アイソパーGを加え、結晶析出後2時間攪拌した。有機層にさらにアイソパーGを加え、氷冷下、2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(290g)を黄色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.97(t,J=7.4Hz,3H),1.38(t,J=7.2Hz,6H),1.79(dt,J=7.4,7.7Hz,2H),2.76(t,J=7.7Hz,2H),4.39(q,J=7.2Hz,4H),10.5(brs,1H)。
元素分析:Calc.C;56.68%、H;7.13%、N;11.02%
Obsd.C;56.82%、H;7.23%、N;11.04%。

(実施例3)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート (A−1およびA−2工程)
実施例3は、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(100.3g)、酢酸(1l)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(304g)、および、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(1.5g)を混合し、反応液を55℃にて3時間攪拌した。反応液を500mlになるまで減圧濃縮し、ジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液を黄色液体として得た。
酢酸アンモニウム(100g)のテトラヒドロフラン懸濁液(1l)に、上記で得られたジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液、および、ブタナール(52.5g)のテトラヒドロフラン溶液(500ml)を滴下した。反応液を60℃にて3時間攪拌した後に氷冷し、5規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を減圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規定塩酸を加え、水層を分離した後、水層に食塩およびトルエンを加えて氷冷し、5規定水酸化ナトリウム水溶液を加えた。得られた水層をトルエンにて抽出し、有機層をあわせ、飽和重曹水にて洗浄した。有機層を減圧濃縮し、アイソパーGを加え、結晶析出後1時間攪拌した。有機層にさらにアイソパーGを加え、氷冷下、2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(96.6g)を黄色結晶として得た。得られた化合物の各種スペクトルデータは、実施例2の化合物のものと一致した。

(実施例4)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート (A−1およびA−2工程)
実施例4は、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(10.0g)、酢酸(100ml)、N−ブロモスクシンイミド(34.5g)、および、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(0.15g)を混合し、反応液を55℃にて3時間攪拌した。反応液を50mlになるまで減圧濃縮し、ジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液を黄色液体として得た。
酢酸アンモニウム(10g)のテトラヒドロフラン懸濁液(100ml)に、上記で得られたジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液、および、ブタナール(5.25g)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を滴下した。反応液を60℃にて3時間攪拌した後に氷冷し、5規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を減圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規定塩酸を加え、水層を分離した後、水層に食塩およびトルエンを加えて氷冷し、5規定水酸化ナトリウム水溶液を加えた。得られた水層をトルエンにて抽出し、有機層をあわせ、飽和重曹水にて洗浄した。有機層を減圧濃縮し、アイソパーGを加え、結晶析出後1時間攪拌した。有機層にさらにアイソパーGを加え、氷冷下、2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(9.61g)を黄色結晶として得た。得られた化合物の各種スペクトルデータは、実施例2の化合物のものと一致した。

(実施例5)ジエチル 1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート (A−1およびA−2工程)
実施例5は、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(2.0g)、酢酸(20ml)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(6.0g)、および、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(30mg)を混合し、反応液を55℃にて3時間攪拌した。反応液を10mlになるまで減圧濃縮し、ジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液を黄色液体として得た。
得られたジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液に酢酸エチル(17ml)および酢酸(7ml)を加えた。反応液に氷冷下、内温10℃以下にて36%ホルムアルデヒド水溶液(3.45ml)を添加し、続いて酢酸アンモニウム(17.2g)を内温10℃以下にて添加した。反応液を室温にて30分間、50℃にて3時間攪拌した。反応液に5規定水酸化ナトリウムを加え、水層を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムにて乾燥した。得られた酢酸エチル溶液をHPLCにて定量分析した結果、標題化合物(1.50g、収率:73%)が得られたことが示された。
HPLC分析条件:
カラム:SHISEIDO CAPCELL PAK CN UG120 250×4.6mm
移動相:20mMリン酸緩衝液(pH7)/アセトニトリル=70/30
流速:1.0ml/min
検出波長:254nm
カラム温度40℃
保持時間:4.5min。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:1.26(t,J=7.0Hz,6H),4.28(q,J=7.0Hz,4H),7.90(s,1H),13.53(brs,1H)。

(実施例6)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート (A−3工程)
窒素雰囲気下、実施例2で得られたジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート(9.7g)をトルエン(9ml)およびテトラヒドロフラン(18ml)に溶解し、その反応液に氷冷下、メチルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(3M,52.4ml)およびトルエン(20ml)の混合液を5時間かけて滴下した。反応液を1.5時間攪拌した後に水へ添加し、反応混合物に3規定塩酸を加えて反応混合物のpHを7に調整し、有機層を10重量%食塩水にて洗浄後、水層をトルエンにて抽出した。有機層を合わせ、溶媒を減圧留去し、標題化合物(8.09g)を褐色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.94(t,J=7.4Hz,3H),1.31(t,J=7.2Hz,6H),1.62(s,6H),1.72(dt,J=7.4,7.8Hz,2H),2.66(t,J=7.8Hz,2H),4.34(q,J=7.2Hz,2H),6.04(brs,1H)。

(実施例7)エチル 1−(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート (A−4工程)
窒素雰囲気下、実施例6で得られたエチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート(8.09g)をトルエン(28.3ml)およびN,N−ジメチルアセトアミド(18ml)に溶解し、その反応液にナトリウムエトキシド(2.43g)を加えた。反応液を室温にて1時間攪拌した後に、4’−(ブロモメチル)ビフェニル−2−カルボニトリル(9.70g)を加え、反応液を40℃にて4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、5.4重量%食塩水に添加して、水層をトルエンにて抽出した。有機層を合わせ、約半分の容量まで減圧濃縮した後、アイソパーEを加え、室温にて16時間攪拌し、さらに氷冷下、1時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(13.1g)を白色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.97(t,J=7.4Hz,3H),1.16(t,J=7.2Hz,3H),1.65(s,6H),1.74(dt,J=7.4,7.8Hz,2H),2.66(t,J=7.8Hz,2H),4.23(q,J=7.2Hz,2H),5.52(s,1H),5.81(s,1H),7.05(d,J=8.8Hz,2H),7.42−7.54(m,4H),7.65(dt,J=1.6,7.8Hz,1H),7.77(dd,J=1.2,8.0Hz,1H)。
元素分析:Calc.C;72.37%、H;6.77%、N;9.74%
Obsd.C;72.41%、H;6.81%、N;9.69%。

(実施例8)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−イミダゾール−5−カルボン酸 (A−5およびA−6工程)
(実施例8a)
実施例7で得られたエチル 1−(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート(2.0g)のトルエン溶液(3ml)にアジ化ナトリウム(0.9g)およびN,N’−ジメチルピペラジン二塩酸塩(1.3g)を加え、反応液を96から100℃にて24時間攪拌した。反応液を40℃以下に冷却し、トルエンおよび2−プロパノールを加えた。反応液を14.6重量%亜硝酸ナトリウム水溶液へ添加し、反応混合物に20重量%塩酸を加えて反応混合物のpHを3.8に調整した。反応混合物にトルエンを加えて有機層を分離し、10重量%食塩水にて洗浄した。有機層に5重量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、反応混合物を氷冷下、2時間攪拌した。分離した水層にアセトニトリルを加えた後、20重量%塩酸を加えて反応混合物のpHを3.8に調整した。析出した結晶を濾取して乾燥し、標題化合物(1.94g)を白色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.85(t,J=7.3Hz,3H),1.53(tq,J=7.3,7.6Hz,2H),1.53(s,6H),2.57(t,J=7.6Hz,2H),5.64(s,2H),6.94(d,J=8.3Hz,2H),7.06(d,J=8.3Hz,2H),7.51−7.59(m,2H),7.62−7.70(m,2H)。
実施例8aは、トルエンの代わりに下記の溶媒を用いて行うこともできる。使用された溶媒および反応収率を表1に示す。
[表1]
_________________________________
実施例 溶媒 収率(%)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
8a トルエン 89
8b キシレン 90
8c シクロペンチルメチルエーテル 91
8d メチルイソブチルケトン 90
8e トルエン/N,N−ジメチルホルムアミド[9/1(v/v)] 91

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
実施例8aは、N,N’−ジメチルピペラジン二塩酸塩の代わりに下記の環状アミン塩を用いて行うこともできる。使用される環状アミン塩のエチル 1−(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレートに対するモル比は、3である。使用された環状アミン塩および反応収率を表2に示す。比較として、非環状アミン塩であるトリエチルアミン塩酸塩を用いた場合の反応収率(特許第3521304号公報の実施例2)を合わせて示す。
[表2]
______________________________
実施例 環状アミン塩 収率(%)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
8a N,N’−ジメチルピペラジン二塩酸塩 89
8f N−メチルピペリジン塩酸塩 89
8g N−メチルモルホリン塩酸塩 90
8h N−メチルピロリジン塩酸塩 87
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
トリエチルアミン塩酸塩 72
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
表2の結果より、本発明の製造方法[化合物(9)から化合物(10)を製造する方法]は、公知のY法に示された反応よりも収率の点で優れることが示された。

(実施例9)ジエチル 1−(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチル−2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート (B−1工程)
実施例2で得られたジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート(30.7g)および4’−(ブロモメチル)ビフェニル−2−カルボニトリル(33.4g)をアセトン(45ml)およびN,N−ジメチルアセトアミド(45ml)に溶解して、その反応液に炭酸カリウム(29.3g)を加え、反応液を55℃で2時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え、有機層を水にて洗浄した。溶媒を減圧留去し、標題化合物(53.8g)を黄色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.96(t,J=7.4Hz,3H),1.25(t,J=7.2Hz,3H),1.39(t,J=7.0Hz,3H),1.75(dt,J=7.4,7.8Hz,2H),2.69(t,J=7.8Hz,2H),4.27(q,J=7.2Hz,2H),4.40(q,J=7.0Hz,2H),5.48(s,2H),7.13(d,J=8.4Hz,2H),7.42−7.54(m,4H),7.65(dt,J=1.2,7.6Hz,1H),7.76(dd,J=1.2,7.6Hz,1H)。
元素分析:Calc.C;70.09%、H;6.11%、N;9.43%
Obsd.C;70.28%、H;6.13%、N;9.48%。

(実施例10)エチル 1−(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート (B−2工程)
窒素雰囲気下および氷冷下、トルエン(38.5ml)に、メチルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(3.0M,9.05ml)、および、実施例9で得られたジエチル 1−(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチル−2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート(5.5g)のトルエン溶液(16.5ml)を3時間かけて同時に滴下した。反応液を30分間攪拌した後、水に添加し、反応混合物に2規定塩酸を加えて反応混合物のpHを2.2に調整した。有機層を水にて洗浄して、約半分の容量まで減圧濃縮した後、アイソパーEを加え、室温にて16時間攪拌し、さらに氷冷下、1時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(4.9g)を白色結晶として得た。得られた化合物の各種スペクトルデータは、実施例7の化合物のものと一致した。
実施例10の結果より、本発明の製造方法[化合物(14)から化合物(9)を製造する方法]における反応では、選択的にエステル基が反応し、目的とする化合物が収率よく得られることが示された。

(実施例11)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート (A−1およびA−2工程)
(実施例11a)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート・塩酸塩
実施例11aは、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(50.0g)、酢酸(900ml)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(149.1g)、および、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(750mg)を混合し、反応液を70℃にて2時間、続いて室温にて16時間攪拌した。反応液を約300mlになるまで減圧濃縮し、ジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液を黄色液体として得た。
ジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液にブタナール(26.2g)の1,2−ジメトキシエタン溶液(200ml)を加えた。得られた溶液を、酢酸アンモニウム(150g)の1,2−ジメトキシエタン懸濁液(550ml)に滴下した。反応液を室温にて1時間、続いて60℃にて1時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣にトルエンを加え、8規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を減圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規定炭酸アンモニウム水溶液を加え、水層を分離した。有機層へイソプロパノールおよび濃塩酸を加え、減圧濃縮した後、更にトルエンおよびイソプロパノールを加え、結晶析出後1時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(51.0g)を白色結晶として得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ:1.03(t,J=7.3Hz,3H),1.42(t,J=7.3Hz,6H),1.84(dt,J=7.3,7.6Hz,2H),2.98(t,J=7.6Hz,2H),4.47(q,J=7.3Hz,4H),4.97(brs,2H)。
元素分析:Calc.C;49.57%、H;6.59%、N;9.64%
Obsd.C;49.35%、H;6.53%、N;9.73%。
(実施例11b)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
実施例11aで得られたジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート・塩酸塩(50.0g)および食塩(50.0g)を水(500ml)へ溶解し、この溶液に5規定水酸化ナトリウム水溶液(30ml)を加えた後、氷冷下、1時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物(40.7g)を白色結晶として得た。得られた化合物の各種スペクトルデータは、実施例2の化合物のものと一致した。

(参考例1)ジエチル 2−プロピル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
参考例1は、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(2.0g)の酢酸溶液(20ml)に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(6.0g)を加え、反応液を55℃にて3時間攪拌した。反応液を10mlになるまで減圧濃縮した。酢酸アンモニウム(6.0g)のテトラヒドロフラン懸濁液(20ml)に、上記で得られた酢酸溶液(10ml)、および、ブタナール(1.04g)のテトラヒドロフラン溶液(12ml)を滴下して、反応液を60℃にて3時間攪拌した。反応液をHPLCにて分析した結果、標題化合物は生成していないことが示された。
HPLC分析条件:
カラム:SHISEIDO CAPCELL PAK CN UG120 250×4.6mm
移動相:20mM酢酸アンモニウム水溶液/アセトニトリル=65/35
流速:1.0ml/min
検出波長:210nm
カラム温度40℃
保持時間:5.8min。
参考例1および実施例1から4の結果より、公知のX法に示された反応は、遮光条件下では進行しないが、本発明の製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造する方法]における反応は、遮光条件下で効率よく進行することが示された。

(参考例2)ジエチル 1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
参考例2は、遮光条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(2.0g)の酢酸エチル溶液(34.2ml)に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(3.3g)を加え、反応液を室温にて3時間攪拌した。反応液に酢酸(17ml)を加えた後、氷冷下、内温10℃以下にて36%ホルムアルデヒド水溶液(3.45ml)を添加し、続いて酢酸アンモニウム(17.2g)を内温10℃以下にて添加した。反応液を室温にて30分間、50℃にて3時間攪拌した。反応液に5規定水酸化ナトリウムを加え、水層を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムにて乾燥した。得られた酢酸エチル溶液をHPLCにて定量分析した結果、標題化合物は生成していないことが示された。HPLC分析条件は、実施例5と同一である。
参考例2および実施例5の結果より、公知のX法に示された反応は、遮光条件下では進行しないが、本発明の製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造する方法]における反応は、遮光条件下で効率よく進行することが示された。

(参考例3)ジエチル 1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
参考例3は、遮光されない条件下で行われた。
L−酒石酸ジエチルエステル(2.0g)の酢酸エチル溶液(34.2ml)に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(3.3g)を加え、反応液を室温にて3時間攪拌した。反応液に酢酸(17ml)を加えた後、氷冷下、内温10℃以下にて36%ホルムアルデヒド水溶液(3.45ml)を添加し、続いて酢酸アンモニウム(17.2g)を内温10℃以下にて添加した。反応液を室温にて30分間、50℃にて3時間攪拌した。反応液に5規定水酸化ナトリウムを加え、水層を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムにて乾燥した。得られた酢酸エチル溶液をHPLCにて定量分析した結果、標題化合物(1.24g、収率:60%)が得られたことが示された。HPLC分析条件は、実施例5と同一である。
参考例3および実施例5の結果より、遮光されない条件下においても、本発明の製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造する方法]は、公知のX法に示された反応よりも収率の点で優れることが示された。

(参考例4)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート
窒素雰囲気下および氷冷下、メチルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(3.0M,1.4ml)に、ジエチル 2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート(0.5g)のテトラヒドロフラン溶液(5.0ml)を2時間かけて滴下した。反応液を室温にて3時間攪拌した後、1規定塩酸を加え、水層を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムにて乾燥した。得られた酢酸エチル溶液をHPLCにて定量分析した結果、標題化合物(420.1mg、収率:85%)が得られたことが示された。
HPLC分析条件:
カラム:WATERS XTERRA RP18 150×4.6mm
移動相:20mMリン酸緩衝液(pH3)/アセトニトリル=60/40
流速:1.0ml/min
検出波長:254nm
カラム温度40℃
保持時間:4.9min。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.90(t,J=7.2Hz,3H),1.11(t,J=7.0Hz,3H),1.44(s,6H),1.66(m,2H),2.37(t,J=7.2Hz,2H),4.17(q,J=7.1Hz,2H),5.38(s,2H),6.76(d,J=7.6Hz,2H),7.08(d,J=7.6Hz,2H),7.41(t,J=7.6Hz,4H),7.51(t,J=7.2Hz,1H),7.58(t,J=7.4Hz,1H),7.82(d,J=6.8Hz,1H)。

(参考例5)
トルエンの代わりに下記の溶媒を用いて、実施例8aと同様の方法にしたがって反応を行った。使用された溶媒および反応収率を表3に示す。
[表3]
__________________________________
参考例 溶媒 収率(%)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
5a N,N−ジメチルホルムアミド 73
5b N,N−ジメチルアセトアミド 39
5c 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン 51

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
本発明の製造方法は、工業的実用性、総収率、反応の選択性、高純度の目的化合物の提供等の工業的観点において、公知の製造方法より優れる。

Claims (14)

  1. 式(1)
    [式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラジカル開始試薬の存在下にて酸化剤[当該酸化剤は、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物である。]を用いて酸化し、
    次いで、得られた化合物をアンモニア生成試薬[当該アンモニア生成試薬は、アンモニウム塩である。]、および、式R1CHO[式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物と反応させることによる、
    式(5)
    [式中、R1は、水素原子またはC1−C4アルキル基を示し、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
  2. 1が、1−プロピル基である、請求項1に記載された製造方法。
  3. aが、エチル基である請求項1または2に記載された製造方法。
  4. ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物である請求項1乃至3のいずれかに記載された製造方法。
  5. ラジカル開始試薬が、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)である請求項1乃至3のいずれかに記載された製造方法。
  6. 酸化剤が、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインである請求項1乃至5のいずれかに記載された製造方法。
  7. アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウムである請求項1乃至6のいずれかに記載された製造方法。
  8. 反応が遮光条件下で行われる請求項1乃至7のいずれかに記載された製造方法。
  9. 1が、1−プロピル基であり、Raが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物である、請求項1に記載された製造方法。
  10. 1が、1−プロピル基であり、Raが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)であり、酸化剤が、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインであり、アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウムであり、反応が遮光条件下で行われる、請求項1に記載された製造方法。
  11. 式(1)
    [式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラジカル開始試薬の存在下にて酸化剤[当該酸化剤は、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物である。]を用いて酸化することによる、
    式(2)
    [式中、Raは、水素原子またはC1−C4アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
  12. aが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物である、請求項11に記載された製造方法。
  13. aが、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)であり、酸化剤が、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインであり、反応が遮光条件下で行われる、請求項11に記載された製造方法。
  14. 下記工程(i)から(vii)を含む、式(13a)

    を有する化合物の製造方法:
    (i)請求項2乃至10のいずれかに記載された製造方法により、式(5)


    [式中、R 1 は、1−プロピル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 −C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を製造する工程;
    (ii)工程(i)で得られた式(5)を有する化合物を式MeMgX[式中、Xは、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基を示す。]を有する化合物と反応させる工程;
    (iii)工程(ii)で得られた化合物を塩基の存在下にて4’−(ブロモメチル)ビフェニル−2−カルボニトリルと反応させる工程;
    (iv)工程(iii)で得られた化合物とアジ化ナトリウムを環状アミン塩の存在下にて反応させる工程;
    (v)工程(iv)で得られた化合物を塩基の存在下にて加水分解する工程;
    (vi)工程(v)で得られた化合物をトリフェニルメチルクロリド、次いで下記式


    を有する化合物と反応させる工程;および、
    (vii)工程(vi)で得られた化合物のトリフェニルメチル基を除去する工程。
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