JP5409118B2 - 電気電子機器収納用キャビネット - Google Patents

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本発明は、例えばデータセンター等に配置され、複数台を連結して使用する電気電子機器収納用キャビネットに関するものである。
従来、データセンター等では、電気電子機器収納用キャビネットが複数台連結して配置される。これらの電気電子機器収納用キャビネットの隣接配置されたキャビネット間は、着脱可能な仕切板によって分割されている。データセンターでの利用者が異なる場合にセキュリティを確保するため仕切板はキャビネットの内部から施錠されており、隣接するキャビネット同士の扉を開放した時にのみ仕切板を取り外すことが可能な構造となっている。利用者が同一の場合には配線の挿通が可能なように仕切板を外してキャビネット間に連結空間を形成する変更が可能になっている。
該仕切板の着脱機構に関する技術として、例えば、側面に開口を有するキャビネット同士を連結し、連結面に仕切板挿入空間を形成し、該空間には仕切板着脱用のレールを設ける技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかし、従来の仕切板はキャビネット本体から仕切板を取り外すことを前提とするものであり、キャビネットから抜き出された仕切板を保管するスペースが別途必要になるという問題もあった。更には、挿抜構造からなる従来の仕切板では、例えば、隣接配置されたキャビネットの利用者が同一の場合であって、隣接配置されたキャビネットに配置されるサーバー間で配線を行う場合に、仕切板を完全に取り外すことにより、発熱が低い機器を搭載したキャビネットに発熱の高い機器を搭載したキャビネットからの熱が流入し、各機器同士の発熱の影響を大きく受けるという問題があった。
特開2004−158723号公報
本発明の目的は、前記問題を解決し、仕切板をキャビネット外に取り出すことなく、容易に隣接配置されたキャビネット間に連結空間を形成することができ、かつ、隣接配置されたキャビネットの各機器同士の発熱の影響を大きく受けない電気電子機器収納用キャビネットを提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の電気電子機器収納用キャビネットは、複数台を連結して使用する電気電子機器収納用キャビネットであって、隣接配置されたキャビネットの連結面側の側面に可動式仕切板を互いに備え、該可動式仕切板の水平方向幅は、該キャビネット側面の水平方向幅よりも狭く、該側面内で、該可動式仕切板を、水平方向にスライド自在に支持する仕切板支持機構を備え、該可動式仕切板の水平方向幅が、該キャビネット側面の水平方向幅の略半分であり、該仕切板支持機構が、電気電子機器収納用キャビネットの外枠を構成する骨格フレームの上部奥行フレームに形成した仕切板引掛け用溝部であって、可動式仕切板の上端部を折曲げて形成した引掛け部を、該仕切板引掛け用溝部に係合させて、該可動式仕切板をスライド自在に支持することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項記載の電気電子機器収納用キャビネットにおいて、電気電子機器収納用キャビネットの外枠を構成する骨格フレームの下部奥行フレームには、仕切板保持用溝部を形成し、可動式仕切板の下端部を折曲げて形成した係止片部を、該仕切板保持用溝部に係合させたことを特徴とするものである。
本発明は、キャビネット複数台を連結して使用する電気電子機器収納用キャビネットにおいて、各々のキャビネットの連結面側の側面パネルを、可動式仕切板として構成し、該可動式仕切板の水平方向幅を、該側面の水平方向幅よりも狭く構成し、更に、該側面内で、該可動式仕切板を、水平方向にスライド自在に支持する仕切板支持機構を備えるものである。各々が当該構成を有するキャビネット同士を隣接配置し、該可動式仕切板を各々反対方向に向けてスライド移動させることにより、仕切板をキャビネット外に取り出すことなく、隣接配置されたキャビネット間に連結空間を容易に形成することができる。また、各々の電気電子機器収納用キャビネット間の仕切板を開放しない場合には、隣接配置された各キャビネットの連結面側で、前記可動式仕切板のそれぞれを、前または後の支柱フレームに接するまでスライド移動させればよい。一方、前記可動式仕切板のそれぞれを、前または後の支柱フレームから、適宜離して配置し、隣接配置されたキャビネット間に部分的な仕切構造を設けることもできる。
また、電気電子機器収納用キャビネットの外枠を構成する骨格フレームの下部フレームには、仕切板保持用溝部を形成し、可動式仕切板の下端部を折曲げて形成した係止片部を、該仕切板保持用溝部に係合させる構成により、可動式仕切板を、より安定して保持することができる。
なお、連結面側の側面の可動式仕切板を一方のキャビネットのみに備え、該仕切板引掛け用溝部を、同一の上部奥行フレームに、2列平行に形成し、該仕切板引掛け用溝部の各々に係合させる構成にしても、一つのキャビネット内で、仕切板をキャビネット外に取り出すことなく、容易に隣接配置されたキャビネット間に連結空間を形成することができる。
実施形態1のキャビネットの全体図である。 隣接配置されたキャビネットの説明図である。 (a)図2のA−A断面図である。(b)上部奥行フレームの部分拡大図である。 (a)隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板を支持する下部奥行フレームの断面説明図である。(b)可動式仕切板の下端部の部分拡大図である。 下部奥行フレームに、側板を取り付けた断面図である。 可動式仕切板の使用説明図である。 隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板を支持する上部奥行フレームの断面説明図である。 隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板を支持する下部奥行フレームの断面説明図である。
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
(実施形態1)
図1には、実施形態1の電気電子機器収納用キャビネットの全体図を示している。図2には、隣接配置されたキャビネットの説明図を示している。なお、図2では、説明の便宜のため、一方のキャビネットからパネル(天板11・前面扉12・側板13)を取り外した状態図を示している。
図1に示すように、本発明のキャビネット1の外枠骨格は、キャビネット1の支柱となる支柱フレーム2と、該支柱フレーム2の上端部でキャビネット1の奥行方向に架橋された上部奥行フレーム31と、該支柱フレーム2の下端部でキャビネット1の奥行方向に架橋された下部奥行フレーム32と、キャビネット1の幅方向に架橋された幅フレーム4をコーナ金具6で接合して構成されている。なお、これらのフレーム素材は、アルミ引抜材とすることが好ましいが、これに限定されるものではなく例えば鉄をロール成形したものでもよい。
図2に示すように、本発明のキャビネットは、キャビネット1を複数台連結して使用する電気電子機器収納用キャビネットであり、連結側面に備えた可動式仕切板5を支柱フレームから、適宜離して配置する。すなわち、可動式仕切板5をキャビネットの奥行方向に移動させて、隣接配置されたキャビネット間に連結空間を形成する。該可動式仕切板5は、上部奥行フレーム31と下部奥行フレーム32の間で、スライド自在に支持されている。
図3(a)には、図2のA−A断面図(隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板5を支持する上部奥行フレーム31の断面説明図)、図3(b)は、その部分の斜視図を示している。また、図4(a)には、隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板5を支持する下部奥行フレーム32の断面説明図を示していて、図4(b)は可動式仕切板5の下端部を示している。
可動式仕切板5の水平方向幅(X)は、キャビネット1の側面の水平方向幅、すなわちキャビネットの奥行寸法の略半分となっている。可動式仕切板5は、上端部をコ字状に折曲形成した引掛け部5aと、下端部をクランク状に折曲形成した係止片部5bと、ガイド部5cを備えている。
上部奥行フレーム31には、仕切板引掛け用溝部31aが形成され、該仕切板引掛け用溝部31aには、前記可動式仕切板5の引掛け部5aがスライド移動可能に係合されている。また、前記可動式仕切板5のガイド部5cは、上部奥行フレーム31の下端部内側にスライド移動可能に当接されている。
下部奥行フレーム32には、仕切板保持用溝部32aが形成され、該仕切板保持用溝部32aには、前記可動式仕切板5の係止片部5bが係合されている。下部奥行フレーム32の該仕切板保持用溝部31a周辺には、その他に、仕切板嵌込時に仕切板5の下端をガイドして仕切板保持用溝部32aに導く傾斜辺32b、クランク状に折曲形成した係止片部5bの水平部5dを支持する保持辺32c、係止片部5bの位置規制を行う規制辺32dとが形成されている。可動式仕切板5の水平部5dと平行に形成した補強辺5fには、ファスナを装着するための孔部5eが形成されており、下部奥行フレーム32の上端部に形成した部材取付溝32eへ前記ファスナの先端部を挿入して係合させることにより、可動式仕切板の位置をスライドの途中で固定可能としている。
また、規制辺32dは可動式仕切板5がスライド移動する時に下部奥行フレーム32の外側に振れることを防止するための位置規制部材であり、可動式仕切板5の位置規制の他、図5に示すような、側板13取り付ける場合にも位置規制部材として機能するものである。
その他、該部材取付溝32eには、例えば、コーナ金具6を介して直交する他のフレームに渡す補強構造(筋交い)を取付けることができる。
なお、可動式仕切板5の上下端部で、上部奥行フレーム31および下部奥行フレーム32と係合する面には、スライド抵抗の少ない塗料による表面処理を施すことが好ましい。これにより、ローラ等の特別なスライド装置を用いることなく、該可動式仕切板5を、上部奥行フレーム31および下部奥行フレーム32内で自在にスライドさせることができる。
上述したような奥行寸法の略半分とした可動式仕切板5を連結面に備えたキャビネット同士を連結させることにより、キャビネット1の連結面には奥行寸法全体に渡る一対の可動式仕切板5が形成されることになる。
各々が当該構成を有するキャビネット1を隣接配置し、該可動式仕切板5を各々反対方向に向けてスライド移動させることにより、仕切板5をキャビネット1外に取り出すことなく、容易に隣接配置されたキャビネット間に連結空間を形成することができる。例えば、図6に示すように、各々のキャビネット間の仕切板を開放しない場合には、隣接配置された各キャビネット1の連結面側で、前記可動式仕切板5のそれぞれを、前または後の支柱フレーム2に接するまでスライド移動させればよい(図6−(a))。
この場合に双方のキャビネットの内側に可動式仕切板同士を鎖錠する鎖錠手段7を設けておくことにより、隣接配置されたキャビネットの使用者が異なる場合にも双方の利用者が同一でない限り可動式仕切板5をスライド移動させることができず、セキュリティを確保することができる。
一方、利用者が同一の場合には前記可動式仕切板5のそれぞれを、前または後の支柱フレーム2から、適宜離して配置し、隣接配置されたキャビネット間に部分的な仕切構造を設けることもできる(図6−(b))。したがって、隣接配置されたキャビネットに配置されるサーバー間で配線を行う場合に、仕切板を完全に取り外すことにより、発熱が低い機器を搭載したキャビネットに発熱の高い機器を搭載したキャビネットからの熱が流入し、各機器同士の発熱の影響を大きく受けることを抑制することができる。
また、キャビネット内部で可動式仕切板5を移動させるため、仕切板を別途保存する必要もない。
(参考形態)
図7には、隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板5を支持する上部奥行フレーム31の断面説明図を示し、図8には、隣接配置されたキャビネット間で可動式仕切板5を支持する下部奥行フレーム32の断面説明図を示している。
参考形態の電気電子機器収納用キャビネットは、隣接配置されたキャビネットのうち一方のみに連結面側の側面に可動式仕切板備えたものであり、該可動式仕切板の水平方向幅は、該キャビネット側面の水平方向幅よりも狭く、該側面内で、該可動式仕切板を、水平方向にスライド自在に支持する仕切板支持機構を備えた点は実施形態1と同じである。すなわち、本参考形態では同一の上部奥行フレーム31に、仕切板引掛け用溝部31aが2列平行に形成され、同一の下部奥行フレーム32に、仕切板保持用溝部32aが2列平行に形成されている。
これらの仕切板引掛け用溝部31aおよび仕切板保持用溝部32aのそれぞれに、キャビネットの側面幅よりも狭い幅を有する可動式仕切板5を2枚係合させ、該可動式仕切板5を各々反対方向に向けてスライド移動させることにより、仕切板5をキャビネット外に取り出すことなく、容易に隣接配置されたキャビネット間に連結空間を形成することができる。すなわち、隣接配置されたキャビネットの一方のみに前記した上部奥行フレーム31及び下部奥行フレーム32を採用すれば、他方のキャビネットには仕切板引掛け用溝部31a及び仕切板保持用溝部32aを備えたものでなくても実施形態1と同様の効果を得られる。
1 キャビネット本体
11 天板
12 前面扉
13 側板
2 支柱フレーム
31 上部奥行フレーム
31a 仕切板引掛け用溝部
32 下部奥行フレーム
32a 仕切板保持用溝部
32b 傾斜辺
32c 保持辺
32d 規制辺
32e 部材取付溝
32f 係止溝
4 幅フレーム
5 可動式仕切板
5a 引掛け部
5b 係止片部
5c ガイド部
5d 水平部
5e 孔部
5f 補強辺
6コーナ金具
7鎖錠手段

Claims (2)

  1. 複数台を連結して使用する電気電子機器収納用キャビネットであって、
    隣接配置されたキャビネットの連結面側の側面に可動式仕切板を互いに備え、
    該可動式仕切板の水平方向幅は、該キャビネット側面の水平方向幅よりも狭く、
    該側面内で、該可動式仕切板を、水平方向にスライド自在に支持する仕切板支持機構を備え、
    該可動式仕切板の水平方向幅が、該キャビネット側面の水平方向幅の略半分であり、
    該仕切板支持機構が、電気電子機器収納用キャビネットの外枠を構成する骨格フレームの上部奥行フレームに形成した仕切板引掛け用溝部であって、可動式仕切板の上端部を折曲げて形成した引掛け部を、該仕切板引掛け用溝部に係合させて、該可動式仕切板をスライド自在に支持することを特徴とする電気電子機器収納用キャビネット。
  2. 電気電子機器収納用キャビネットの外枠を構成する骨格フレームの下部奥行フレームには、仕切板保持用溝部を形成し、可動式仕切板の下端部を折曲げて形成した係止片部を、該仕切板保持用溝部に係合させたことを特徴とする請求項1記載の電気電子機器収納用キャビネット。
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