JP5402369B2 - 石炭配合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、石炭配合方法に関する。
近年の原料炭価格の高騰を背景として、高品位の強粘結炭と、低品位の弱粘結炭や非微
粘結炭とを配合した配合炭が高炉用コークスとして使用されている。しかしながら、弱粘
結炭や非微粘結炭にも配合炭として使用できるものと使用できないものとがあり、これま
で灰分の高い高灰分炭はコークス強度の低下を招き、高炉の操業において熱量原単位増加
等様々な悪影響をもたらすことから、配合炭として使用することができないと考えられて
いた。そのため、従来、高灰分炭は、灰分を除去する前処理をした後に高炉用コークスの
原料炭として使用されていた(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1は、コークス炉に装入すべき原炭中の高灰分炭を1mm以下に粉砕してコー
クス炉で発生する粗ガス中より分離したタールと水で攪拌、かつ混練した後脱灰造粒を行
い、付着した水分を除去した後、前記原炭中の処理しない低灰分炭と混合するコークス炉
装入炭の事前処理方法を開示する。これにより、原炭中の低灰分炭(コストの高い強粘結
炭)の含有比率を下げられるため、コスト低減を図ることができる。
特許文献2は、炭素含有率(d.a.f)が60%以上95%未満の石炭から有機溶媒
で抽出して得られる可溶成分を、灰分を実質的に含有しない石炭として使用する方法を開
示する。
特開昭62−177092号公報 特開2007−23190号公報 特開2008−174592号公報
しかしながら、上記先行技術は、高灰分炭から灰分を除去する脱灰処理を行う際にコス
トがかかるため、コスト低減手段として十分ではなかった。
そこで、本願発明は、脱灰処理をしていない高灰分炭をコークス原料の配合炭として使
用することを前提として、精度の高いコークスの表面破壊強度の推定方法を提供すること
を主目的とする。
本発明者は、高灰分炭を配合することによる石炭軟化溶融性阻害効果の原因を見いだし
、高灰分炭配合時にコークス強度を精度よく推定する方法を見いだした。
さらに、本発明者等は、高灰分炭は、石炭化度が同程度の他の石炭と比較して、「再固
化後の収縮率」が低いことを発見した。加熱された石炭は、400℃前後で収縮を開始し
、さらに温度が上昇すると500℃前後で軟化溶融した石炭が再固化し、1000℃まで
収縮を続ける。400℃前後で始まる収縮は、石炭が軟化溶融し、石炭粒子間の空隙に軟
化溶融した石炭が流入してこの空隙を消失させることにより発生する見かけ上の収縮であ
る。500℃前後で始まる収縮は、石炭(再固化後であるため、セミコークス又はコーク
スとしてもよい)そのものの収縮である。上記「再固化後の収縮率」は、石炭が再固化し
てから収縮が完了するまでの収縮率を意味している。
コークス収縮率が大きいと、温度変化によって生じる歪が大きくなるため、コークス内
部に大きな応力が発生し、内部亀裂の原因となる。このため、脆弱なコークスとなり、コ
ークス炉から押し出されて高炉に搬送されるまでの間に受ける衝撃により割れが発生して
、コークスの粒度が小さくなる。したがって、再固化後の収縮率の低い高灰分炭を配合す
ることにより、コークス粒度を向上させることができる。
他方、従来指摘されているように、コークス中の灰分比率が増加することにより、高炉
の操業が阻害される。そのため、配合炭原料として高灰分炭を使用する場合には、灰分比
率の低い低灰分炭材を併用してコークス全体に含まれる灰分の比率を低下させる必要があ
る。
つまり、コークス原料として高灰分炭をそのまま(脱灰処理をせずに)使用するために
は、高灰分炭の再固化後の収縮率が低いという新規な知見を前提として、低灰分炭材をコ
ークス原料に含めることが必要であり、さらには、所定のコークス強度を満足させるよう
に、推定精度の高いコークスの表面破壊強度の推定方法を提供する必要がある。
願発明は、(1)JIS M 8801の膨張性試験方法により測定される全膨張率が0%よりも高く、かつ、灰分の含有率が5.5質量%よりも高く12質量%よりも低い中灰分炭と、他の石炭とを配合した配合炭に含まれる各石炭についての乾留前に測定した石炭性状に基づいて、前記配合炭を乾留した後のコークスの表面破壊強度を推定し、該コークスの表面破壊強度の推定値が予め設けられた目標値以上となるように前記配合炭中の各石炭の配合率を設定する石炭配合方法において、前記他の石炭は、前記全膨張率が0%であって、灰分の含有率が12質量%以上の高灰分炭と、前記全膨張率が0%であって、灰分の含有率が5.5質量%以下の低灰分炭材と、からなり、石炭の膨張性試験により測定される全膨張率b(%)を用いて、下記の(1式)により算出される前記中灰分炭の石炭軟化時の比容積と、前記高灰分炭及び前記低灰分炭材による前記中灰分炭の膨張性を阻害する阻害の程度を表す補正係数として下記の(2式)により算出されるイナートファクターIFと、前記中灰分炭配合炭のコークス炉装入時の嵩密度とを乗じた前記配合炭の空隙充填度から、予め求められた配合炭の空隙充填度とコークスの表面破壊強度との関係に基き、コークスの表面破壊強度を推定するとともに、該コークスの表面破壊強度の推定値が予め設けられた目標値以上となる配合炭の空隙充填度を求め、該空隙充填度となるように前記配合炭中の各石炭の配合率を設定することを特徴とする石炭配合方法。
石炭軟化時の比容積(cm /g)=0.96π(1+b/100)/ディラトメーターへの石炭装入量(g) (1式)
IF=1−Σ i=1 y i ・fi (2式)
i;中灰分炭配合炭の膨張を抑制する石炭の種類
y;中灰分炭配合炭の膨張を抑制する各石炭のコークスの配合原料全体(中灰分炭配合炭の膨張を抑制する石炭及び中灰分炭配合炭を含むコークス配合原料の全体)に対する配合率
f;配合率yと、中灰分炭配合炭の膨張を抑制する各石炭のイナートファクターとの関係から求められる係数
)()の構成において、前記低灰分炭材は、石油コークス、亜瀝青炭及び褐炭のうち少なくとも一種を用いることができる。
本願発明によれば、脱灰処理をしていない高灰分炭をコークス原料の配合炭として使用
することを前提として、精度の高いコークスの表面破壊強度の推定方法を提供することが
できる。
イナートファクターIFと配合比率との関係を示したグラフである。 配合炭の空隙充填度と配合炭のDI強度との関係を示したグラフである。
コークスの回転強度指数や落下強度指数などの強度は、機械的衝撃を加えた際に塊コー
クスから発生する粉コークスの発生量(あるいは、塊コークスの残存量)を示すものであ
る。
機械的衝撃を与えた後のコークスの粒度分布を詳細に調べると、粗粒側及び微粒側それ
ぞれの領域においてピークを有しており、粗粒側のピークに属するコークスは体積破壊に
より生成されたものであり、微粒側のピークに属するコークスは表面破壊により生成され
たものである。上記粒度分布における体積破壊により生成した成分と表面破壊により生成
した成分との境界は、元のコークス粒度により異なるが、高炉用コークスの場合、ほぼ6
mmである。
コークスの破壊は脆性破壊であり、コークス中の欠陥から破壊が起こる。体積破壊と表
面破壊とでは、破壊の原因となる欠陥が異なっている。体積破壊は肉眼で観察できるよう
な大きな亀裂を起点として発生し、表面破壊は元の石炭粒子(平均粒度は1mm程度)の
接着の不完全な部分や顕微鏡で視認できる程度のミクロな亀裂を起点として発生する。
体積破壊の原因になる大きな亀裂は、コークス全体の収縮の不均一さから発生する熱応
力により生成され、その生成量は乾留時のコークス内温度分布と石炭再固化時の収縮係数
に支配されている。これに対して、表面破壊の原因となるミクロな亀裂は、コークス全体
の収縮でなく、局部的な、石炭粒子間の収縮の不均一さによる応力から発生する。また、
表面破壊の主原因になる石炭粒子の接着の不完全な部分の発生は、石炭の粘結性や嵩密度
に支配されている。
本発明は、高灰分炭を含むコークスの表面破壊強度を精度よく推定することを目的とし
、具体的には、コークス強度試験において生成される粉コークスのうち、粒度が6mm以
下のものを表面破壊により生成したものと判別する。
次に、コークスの表面破壊強度の推定方法について詳細に説明する。コークスの表面破
壊強度は、石炭軟化時の空隙充填度を求めることにより推定することができる。また、石
炭軟化時の空隙充填度は、下記の計算式から算出することができる。
石炭軟化時の空隙充填度(−)=石炭軟化時の比容積(cm/g)×コークス炉装入
時の石炭の嵩密度(g/cm
つまり、石炭軟化時の比容積(cm/g)及びコークス炉装入時の石炭の嵩密度(g/
cm)を求めることにより、石炭軟化時の空隙充填度が算出され、さらにコークスの表
面破壊強度を推定することができる。
また、石炭軟化時の比容積は、JIS M 8801の膨張性試験により測定された全膨張
率b(%)を用いて次式により算出される。
石炭軟化時の比容積(cm/g)
=最大膨張時の石炭体積(cm)/ディラトメーターへの石炭装入量(g)
=0.96π(1+b/100)/ディラトメーターへの石炭装入量(g)
この計算式から導かれる石炭軟化時の空隙充填度とコークスの表面破壊強度との関係を
予め求めておくことにより、コークスの表面破壊強度を推定することができる。
ただし、高灰分炭に含まれる灰分は軟化溶融することなく、熱分解ガスの抜け道となる
。その結果、配合炭の膨張性が抑制されることになる。したがって、配合炭を乾留して生
成されるコークスの表面破壊強度を推定する際には、高灰分炭による膨張抑制効果をイナ
ートファクターとして考慮する必要がある。これにより、推定精度を向上させることがで
きる。
具体的には、イナートファクターをIF(−)、高灰分炭の配合比率をx(%)とした
ときに、
IF(−)=−f・x+1.00
なる計算式からイナートファクターIF(−)を算出することができる。
さらに、低灰分炭材についても、高灰分炭と同様に膨張抑制効果があるため、これをイ
ナートファクターとして考慮する必要がある。
ここで、高灰分炭とは、JIS M 8801の規格にしたがい測定された全膨張率が0%
であって、かつ、灰分を12質量%以上含む石炭のことであり、発電用ボイラー炭を用い
ることができる。また、低灰分炭材とは、JIS M 8801の規格にしたがい測定された
全膨張率が0%であって、かつ、灰分が5.5質量%以下の炭材のことであり、石油コー
クス、亜瀝青炭、褐炭を用いることができる。また、中灰分炭とは、JIS M 8801の
規格にしたがい測定された全膨張率が0%よりも高く、かつ灰分が5.5質量%よりも高
く12質量%よりも低い石炭のことである。
配合する各石炭の比容積(cm/g)を配合比率で加重平均した比容積(cm/g
)の平均値にイナートファクターと配合炭の装入嵩密度(g/cm)とを乗じることに
より配合炭の空隙充填度を算出し、この算出された空隙充填度に基づき配合炭の表面破壊
強度を推定する。なお、本発明の高灰分炭及び低灰分炭材は、全膨張率が0%であるため
比容積(cm/g)を測定できない。したがって、前記「配合する各石炭の比容積」と
は、配合する各中灰分炭の比容積(cm/g)を配合比率で加重平均した比容積(cm
/g)のことである。
コークスは多孔質材料であり、表面破壊強度は気孔率の影響も受ける。すなわち、気孔
率が高いと有効断面積が減少するので有効弾性率や有効表面エネルギなどの物性が変化し
、強度が低下する。したがって、好ましくは、気孔率による表面破壊強度の変化を求めて
おき、石炭配合や石炭嵩密度などによるコークス気孔率変化の影響を考慮することにより
、推定精度を向上させることができる。
実際のコークス製造プロセスにおいては、製造したコークスの強度を測定するためのコ
ークスサンプリング箇所が製造現場によって異なる。そのため、コークス炉炭化室からサ
ンプリング箇所に搬送されるまでに受ける衝撃が製造現場によって異なるため、測定され
たコークス強度は、サンプリング箇所までに受けた衝撃の影響を受けて変化する。そのた
め、上記方法により推定されたコークスの表面破壊強度を、製造現場のコークス炉毎に定
まる補正係数によって補正を加えることにより、コークス強度の推定精度をさらに向上さ
せることができる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する。本実施例では、コークスの配
合原料炭として、中灰分炭(粘結炭)D、中灰分炭(粘結炭)E、高灰分炭A、高灰分炭
B、低灰分炭材(石油コークス)C、中灰分炭(非微粘結炭)Fを使用した。これらの各
配合原料炭の灰分(Ash)の含有率(%)、揮発分(VM)の含有率(%)、全膨張率
(%)を表1に示している。なお、全膨張率とは、JIS M 8801の膨張性試験方
法により測定される膨張率のことである。
表2は、中灰分炭(非微粘結炭)F、高灰分炭A及び高灰分炭Bの再固化後の収縮率を
示している。
表1及び表2から、高灰分炭A及び高灰分炭Bは、石炭化度が同程度の中灰分炭(非微
粘結炭)Fよりも再固化後の収縮率が低いことが実証された。なお、石炭化度は、揮発分
(VM)の数値から評価することが可能であり、揮発分(VM)が高い石炭ほど石炭化度
が低くなり、揮発分(VM)が低い石炭ほど石炭化度が高くなる。再固化後の収縮率につ
いては、解決手段の欄で詳細に説明したため、説明を繰り返さない。
また、再固化後の収縮率とコークス粒度(mm)との関係についても検討し、その結果
を表3に示している。表3において、試料1は中灰分炭(粘結炭)D:25質量%、中灰
分炭(粘結炭)E:25質量%、中灰分炭(非微粘結炭)F:50質量%からなる高灰分
炭を含まない配合炭であり、試料2は中灰分炭(粘結炭)D:25質量%、中灰分炭(粘
結炭)E:25質量%、高灰分炭A:50質量%からなる高灰分炭を含む配合炭であり、
試料3は中灰分炭(粘結炭)D:25質量%、中灰分炭(粘結炭)E:25質量%、高灰
分炭B:50質量%からなる高灰分炭を含む配合炭であり、試料4は中灰分炭(粘結炭)
D:50質量%、中灰分炭(非微粘結炭)F:50質量%からなる高灰分炭を含まない配
合炭であり、試料5は中灰分炭(粘結炭)D:50質量%、高灰分炭A:50質量%から
なる高灰分炭を含む配合炭であり、試料6は中灰分炭(粘結炭)D:50質量%、高灰分
炭B:50質量%からなる高灰分炭を含む配合炭である。
表3から、中灰分炭(非微粘結炭)Fを高灰分炭A又はBに振り替えることにより、コ
ークス粒度が大きくなることが証明された。つまり、解決手段の欄で記載したように「高
灰分炭は、石炭化度が同程度の他の石炭よりも、再固化後の収縮率が低く、コークス粒度
が大きい」ということが証明された。
中灰分炭(粘結炭D、粘結炭E、および非微粘結炭F)と、それ以外の膨張を抑制する
石炭(高灰分炭A、高灰分炭B、低灰分炭材C)とに分類化し、粘結炭D,粘結炭E,非
微粘結炭Fについて比容積を測定した。
JIS M 8801のディラトメーター法により膨張性試験を行うことにより得られ
る比容積を、中灰分炭配合炭中における粘結炭D,粘結炭E,非微粘結炭Fの配合比率で
加重平均して、中灰分炭配合炭平均比容積を算出した。なお、粘結炭D、粘結炭E、非微
粘結炭Fの比容積はそれぞれ2.48、1.92、1.25であった。
次に、中灰分炭配合炭の膨張性を阻害する阻害効果を定量的に示したイナートファクタ
ーIFを算出した。具体的には、
IF=−f・y+1.00
なる計算式から算出した。イナートファクターIFと配合比率との関係を図1に示す。イ
ナートファクターIFは、高灰分炭、低灰分炭材の種類に応じて異なる。fは、図1から
算出することが可能であり、高灰分炭Aが0.005、高灰分炭Bが0.008、低灰分
炭材Cが0.018であった。
中灰分炭配合炭の膨張を抑制する石炭の全体のイナートファクターIFは、
から算出することが可能である。iは中灰分炭配合炭の膨張を抑制する石炭の種類を示し
ており、yは中灰分炭配合炭の膨張を抑制する各石炭のコークスの配合原料全体(中灰分
炭配合炭の膨張を抑制する石炭及び中灰分炭配合炭を含むコークス配合原料の全体)に対
する配合率を示している。つまり、1−(0.005×高灰分炭Aの配合率)−(0.0
08×高灰分炭Bの配合率)−(0.018×低灰分炭材Cの配合率)から中灰分炭配合
炭の膨張を抑制する石炭全体のイナートファクターIFを求めることができる。
次に、中灰分炭配合炭平均比容積×イナートファクターIFに、中灰分炭配合炭の装入
嵩密度を乗じることにより、配合炭の空隙充填度を求める。
表4は、ベースとなる配合炭、発明例1〜7の配合炭についての各配合データなどを示
している。これらの全ての配合炭について、上記方法に基づき、中灰分炭配合炭平均比容
積、イナートファクターIF、配合炭の空隙充填度を求めた。また、発明例1〜7につい
ては、ベースとなる配合炭とDI強度が同じになるように、配合比率を設定している。各
配合炭に含まれる全ての灰分(Ashの総量)が同じになるように配合比率を設定してい
る。

表4に示すように、高灰分炭及び低灰分炭材をコークスの配合炭として使用することに
より、中灰分炭の総量を減らしながら、中灰分炭のみからなるコークスと同程度のコーク
ス強度を得ることができる。これにより、コストを削減することができる。
配合炭の空隙充填度と配合炭のDI強度との関係をグラフ化して図2に示す。上記方法
により算出された配合炭の空隙充填度を図2のグラフに外挿することにより高石炭化度炭
のDI強度を精度よく推定することができる。
本発明によれば、所定のコークス強度を満足させるように、安価な高灰分炭を含む配合
炭の配合調整を精度よく行うことができる。

Claims (2)

  1. JIS M 8801の膨張性試験方法により測定される全膨張率が0%よりも高く、かつ、灰分の含有率が5.5質量%よりも高く12質量%よりも低い中灰分炭と、他の石炭とを配合した配合炭に含まれる各石炭についての乾留前に測定した石炭性状に基づいて、前記配合炭を乾留した後のコークスの表面破壊強度を推定し、該コークスの表面破壊強度の推定値が予め設けられた目標値以上となるように前記配合炭中の各石炭の配合率を設定する石炭配合方法において、
    前記他の石炭は、前記全膨張率が0%であって、灰分の含有率が12質量%以上の高灰分炭と、前記全膨張率が0%であって、灰分の含有率が5.5質量%以下の低灰分炭材と、からなり、
    石炭の膨張性試験により測定される全膨張率b(%)を用いて、下記の(1式)により算出される前記中灰分炭の石炭軟化時の比容積と、前記高灰分炭及び前記低灰分炭材による前記中灰分炭の膨張性を阻害する阻害の程度を表す補正係数として下記の(2式)により算出されるイナートファクターIFと、前記中灰分炭配合炭のコークス炉装入時の嵩密度とを乗じた前記配合炭の空隙充填度から、予め求められた配合炭の空隙充填度とコークスの表面破壊強度との関係に基き、コークスの表面破壊強度を推定するとともに、該コークスの表面破壊強度の推定値が予め設けられた目標値以上となる配合炭の空隙充填度を求め、該空隙充填度となるように前記配合炭中の各石炭の配合率を設定することを特徴とする石炭配合方法。
    石炭軟化時の比容積(cm /g)=0.96π(1+b/100)/ディラトメーターへの石炭装入量(g) (1式)
    IF=1−Σ i=1 y i ・fi (2式)
    i;中灰分炭配合炭の膨張を抑制する石炭の種類
    y;中灰分炭配合炭の膨張を抑制する各石炭のコークスの配合原料全体(中灰分炭配合炭の膨張を抑制する石炭及び中灰分炭配合炭を含むコークス配合原料の全体)に対する配合率
    f;配合率yと、中灰分炭配合炭の膨張を抑制する各石炭のイナートファクターとの関係から求められる係数
  2. 前記低灰分炭材は、石油コークス、亜瀝青炭及び褐炭のうち少なくとも一種であることを特徴とする請求項に記載の石炭配合方法。
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