JPH09255965A - 配合石炭の比容積の推定方法 - Google Patents

配合石炭の比容積の推定方法

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JPH09255965A
JPH09255965A JP6437396A JP6437396A JPH09255965A JP H09255965 A JPH09255965 A JP H09255965A JP 6437396 A JP6437396 A JP 6437396A JP 6437396 A JP6437396 A JP 6437396A JP H09255965 A JPH09255965 A JP H09255965A
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JP
Japan
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coal
temperature
specific volume
blended
carbonization
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JP6437396A
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Takashi Arima
孝 有馬
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉で使用する配合石炭の乾留時の膨
脹性を表す比容積を推定する方法を提供する。 【解決手段】 コークス炉に装入する配合炭の乾留時に
おける比容積を推定する方法において、配合する各石炭
について予め乾留温度と該温度における該石炭の比容積
との関係を求め、前記乾留温度と比容積の関係より、特
定の乾留温度での各石炭の比容積を配合する各石炭の重
量分率で加重平均し、該温度における膨脹しない石炭と
最大膨脹温度以上に達した石炭との和の重量分率に応じ
たイナート係数を掛けて、前記乾留温度での配合炭比容
積を推定することを特徴とする石炭の比容積の推定方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコークス炉で使用す
る配合石炭の乾留時の膨脹性を表す比容積を推定する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークスは、通常多くの種類の石炭を配
合し、コークス炉で乾留して製造される。高炉用コーク
スには、高炉までの輸送や高炉内での衝撃に耐えるた
め、所定の値以上の強度を持つことが要求される。そこ
で、石炭の配合を変更する際に事前にコークス強度を予
測することが必要である。
【0003】そのために、石炭の性状からコークス強度
を予測する技術が開発されており、通常は、石炭化度を
表す性状と粘結性を表す性状とからコークス強度を推定
している。例えば、石炭化度と粘結性とからの回帰式を
用いたり、あるいは石炭化度と粘結性をそれぞれ縦軸と
横軸にとったグラフ上の等強度曲線を用いたりして推定
している。石炭化度を表す性状としては、揮発分や反射
率などが用いられ、粘結性を表す性状としては、JIS
M8801に規定されている膨脹性や流動性などが用
いられている。
【0004】コークス強度を推定するためには、配合炭
の石炭化度と粘結性の値が必要である。これらの値は、
単味炭についての測定値の加重平均により推定されてい
る。しかし、粘結性を表す性状については、単味炭の測
定値の加重平均値と配合炭の粘結性を実測した場合の値
との差が大きく、コークス強度推定の精度は低い。
【0005】配合炭の膨脹性の推定方法として、D.
W.van Krevelenらが提案している方法が
ある(Fuel,vol.38,p.165, 195
9年)。この方法では、JIS M8801に規定され
ている膨脹率でなく、装入石炭体積に対する膨脹率を用
いている。そして、その温度でまだ軟化していない石炭
と既に再固化した石炭はイナートとして他の石炭の膨脹
を阻害するものとして扱い、いくつかの温度領域に区切
って各温度領域内での膨脹率を順次算出し、その累計を
もって配合炭の膨脹率としている。
【0006】van Krevelenらの方法におい
ては、まだ軟化していない石炭をイナートとみなして、
他の石炭の膨脹を阻害するとしているが、この点につい
ては全く軟化しない石炭についてのみ実験で確認されて
おり、軟化し膨脹する石炭については確認されておら
ず、疑問がもたれるところである。また、各温度領域内
での膨脹率を低温側から順次算出し、その累計をもって
配合炭の膨脹率としている点は、計算が煩雑で多銘柄石
炭の配合炭の場合には算出が困難であるのみならず、原
理的にも、低温度域での履歴がより高温での膨脹現象に
影響するというのは矛盾しており近似的な意味しか持た
ない。従って、この方法の採用により2銘柄配合の場合
においては膨脹率の計算値が実測値とほぼ一致するとさ
れているが、多銘柄配合の場合については推定精度が確
認されていない。このため、この方法は実用化されてお
らず、各石炭の最大膨脹率の加重平均値をもって配合石
炭の膨脹性の目安としているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな従来技術における問題点を解決するため、精度の高
い、配合炭の膨脹性の推定方法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、コークス炉に
装入する配合炭の乾留時における比容積を推定する方法
において、配合する各石炭について予め乾留温度と該温
度での比容積の関係を求め、前記乾留温度と比容積の関
係より、特定の乾留温度での配合炭比容積を配合する各
石炭の重量分率で加重平均し、膨脹しない石炭の重量分
率と該温度において最大膨脹温度以上に達している石炭
の重量分率との和に応じたイナート係数を掛けて、前記
乾留温度での配合炭の比容積を推定することを特徴とす
る配合石炭の比容積の推定方法である。
【0009】また、本発明は、膨脹しない石炭の重量分
率と最大膨脹温度以上に達している石炭の重量分率との
和に応じたイナート係数を式(1)の関係より求めるこ
とを特徴とする配合石炭の比容積の推定方法である。
【0010】 イナート係数=1−0.0068×M (1) ここで、Mは膨脹しない石炭の重量百分率と最大膨脹温
度以上に達している石炭の重量百分率との和を表す。
【0011】ここで、比容積とは、特開平5−6070
7号公報に記載されているもので、膨脹時の石炭体積V
と装入石炭重量Wとの比W/Vで定義されるものであ
る。石炭の膨脹性の測定はJIS M8801に規定さ
れている装置を使用して行うことができる。
【0012】
【発明の実施形態】本発明で規定する比容積は、石炭の
膨脹性の一種であり、石炭化度と組合わせてコークス強
度の推定に使用する。比容積は、JIS M8801に
規定されている膨脹率と類似しているが、JISの膨脹
率は物理的な意味が明確でなく測定方法によって規定さ
れる指数でしかないのに対して、石炭単位重量あたりの
膨脹時体積という明確な物理的な意味を持つので、乾留
時の石炭の物理挙動と関連づけることができる。さら
に、石炭重量を基準としているので、石炭の配合割合を
重量比で表して加重平均を求める場合に、換算すること
なく直接使用できる。
【0013】本願発明者は各種石炭およびその配合炭の
膨脹性について、この比容積を用いて検討した結果、以
下のような知見を得、本発明を完成させるに至った。
【0014】まず、比容積には基本的には加成性があ
り、ある温度における配合炭の比容積を推定するにはそ
の温度における各石炭の比容積の加重平均を算出すれば
よいことが分った。
【0015】さらに、膨脹性を示す石炭は膨脹開始温度
以下においても他の石炭の膨脹を阻害することはないこ
とが判明した。これは、たとえ膨脹していなくとも少な
くとも400℃以上の温度においては、すべての粘結炭
はある程度軟化しており、従ってその粒子表面は軟化し
ないイナート粒子表面のように凹凸をもったものではな
いため、他の石炭の発生ガスの通路を提供しないためで
あると考えられる。
【0016】また、膨脹開始温度以下の石炭の比容積と
しては、石炭粒子は常温の体積から膨脹していないので
常温での比容積の値を用いればよく、その石炭の粒子の
常温での見掛密度の逆数を用いればよいことが分った。
膨脹しない石炭についても、同様に、その石炭の粒子の
常温での見掛密度の逆数を用いればよい。また、最大膨
脹温度以上に達した後も、石炭は最大膨脹温度における
比容積を持ち続けるので、最大膨脹温度以上では最大膨
脹温度における比容積を用いればよい。
【0017】但し、膨脹しない石炭および膨脹する石炭
でも最大膨脹温度以上に到達した場合は、他の石炭の膨
脹を阻害する。従ってその影響を補正する必要がある。
これらの石炭の膨脹阻害効果(以後、イナート係数と呼
ぶ)について検討した結果、この効果は、炭種によって
異ならず、これらの石炭の配合石炭中の割合に応じての
み変化することが判明した。従って、あらかじめ配合石
炭中のこれらの石炭の重量分率とイナート係数の関係を
求めておけばよい。また、各温度でのイナート粒子の割
合は、膨脹しない石炭の割合および最大膨脹温度以上に
到達した膨脹する石炭の割合の和として求められる。
【0018】例えば、各種の銘柄の組合わせで通常のコ
ークス炉での加熱条件の範囲である、昇温速度1℃/分
から5℃/分の範囲で、イナート粒子の割合とイナート
係数の関係を求めたところ図1に示す結果が得られた。
この図から次に示す(1)式が得られた。この関係を用
いてイナート係数を算出することができる。
【0019】 イナート係数=1−0.0068×M (1) ここで、Mは膨脹しない石炭の重量百分率と最大膨脹温
度以上に達している石炭の重量百分率との和を表す。
【0020】なお、膨脹する石炭の比容積の温度による
変化は、計算に便利なように多項式などの近似式により
表したものを使用することもできる。
【0021】
【実施例】表1に示すA〜Eの石炭を用いて、表2に示
す配合石炭を調製した。
【0022】表1の比容積はJIS M8801に規定
されている装置を使用して特開平5−60707号公報
に記載されている方法により石炭を1mm以下に粉砕し
嵩密度0.8g/cm3 に充填して3℃/分で昇温した
後に測定した最大比容積の値である。このとき各石炭に
ついて得られた温度と比容積の関係を、2次式により近
似した。また、各石炭の膨脹開始温度と最大膨脹温度も
このとき得た。さらに、各石炭の見掛密度をJIS K
2151の方法で測定した。
【0023】これらの値を用いて各配合石炭の比容積を
推定した。各石炭の比容積の値として、膨脹開始温度以
下の温度においてはその石炭の見掛密度の逆数を、膨脹
開始温度以上最大膨脹温度以下の温度においてはその温
度におけるその石炭の比容積を、最大膨脹温度以上にお
いては最大膨脹温度におけるその石炭の比容積を、それ
ぞれ用いて、各石炭の重量分率で1℃おきに加重平均値
を算出した。この加重平均値にイナート係数をかけて、
各温度での比容積を求めた。こうして得られた1℃おき
の容積から最大値を求め、最大比容積推定値を得た。
【0024】イナート係数は、前出の(1)式により算
出した。イナート粒子の配合割合としては、最大膨脹温
度以上に到達した石炭の配合割合を用いた。
【0025】表2に3℃/分で昇温した後の配合石炭の
比容積の推定値と実測値を示す。従来の加重平均による
比容積推定値は、配合構成の変化により推定値と実測値
の差が変化しているが、本発明による比容積推定値は実
測値と良好な一致を示している。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明により、配合石炭の比容積、すな
わち膨脹性を精度よく推定することができる。
【0029】これにより、製造するコークスの強度を精
度よく推定することができるので、コークス強度を一定
の値に保つことができる。その結果、高炉の安定操業と
効率的操業が維持できる。
【0030】また、コークス強度のばらつきが減少する
ので、その分コークス強度の平均値を低下することがで
きるので、安価な非微粘結炭の使用量を増加でき、その
経済効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】イナート係数のナート粒子(膨脹しない石炭と
最大膨脹温度以上の石炭)の割合による変化を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉に装入する配合炭の乾留時に
    おける比容積を推定する方法において、配合する各石炭
    について予め乾留温度と該温度での比容積の関係を求
    め、前記乾留温度と比容積の関係より、特定の乾留温度
    での配合炭比容積を配合する各石炭の重量分率で加重平
    均し、膨脹しない石炭の重量分率と該温度において最大
    膨脹温度以上に達している石炭の重量分率との和に応じ
    たイナート係数を掛けて、前記乾留温度での配合炭の比
    容積を推定することを特徴とする配合石炭の比容積の推
    定方法。
  2. 【請求項2】 膨脹しない石炭の重量分率と最大膨脹温
    度以上に達している石炭の重量分率との和に応じたイナ
    ート係数を式(1)の関係より求めることを特徴とする
    請求項1記載の配合石炭の比容積の推定方法 イナート係数=1−0.0068×M (1) ここで、Mは膨脹しない石炭の重量百分率と最大膨脹温
    度以上に達している石炭の重量百分率との和を表す。
JP6437396A 1996-03-21 1996-03-21 配合石炭の比容積の推定方法 Withdrawn JPH09255965A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010209310A (ja) * 2009-02-16 2010-09-24 Nippon Steel Corp 配合炭の比容積の測定方法、コークス表面破壊強度の推定方法及び石炭配合方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010209310A (ja) * 2009-02-16 2010-09-24 Nippon Steel Corp 配合炭の比容積の測定方法、コークス表面破壊強度の推定方法及び石炭配合方法

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Effective date: 20030603