JPH10197516A - コークス強度の推定方法 - Google Patents

コークス強度の推定方法

Info

Publication number
JPH10197516A
JPH10197516A JP66097A JP66097A JPH10197516A JP H10197516 A JPH10197516 A JP H10197516A JP 66097 A JP66097 A JP 66097A JP 66097 A JP66097 A JP 66097A JP H10197516 A JPH10197516 A JP H10197516A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
coke
thickness
strength
expansion rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP66097A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Arima
孝 有馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP66097A priority Critical patent/JPH10197516A/ja
Publication of JPH10197516A publication Critical patent/JPH10197516A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉で乾留する際の石炭環境に近い状
況で膨張率を測定し、コークス強度の推定精度を向上さ
せる。 【解決手段】 コークス炉に装入する石炭の石炭化度と
粘結性より乾留後のコークス強度を推定する方法におい
て、石炭膨脹率測定装置における石炭の充填層厚を、コ
ークス炉内の石炭軟化層厚とほぼ等しくして測定した膨
脹率と石炭化度とを用いてコークス強度を推定すること
を特徴とするコークス強度の推定方法であり、また、石
炭膨脹率測定装置における石炭の充填層厚をコークス炉
内の石炭軟化層厚とほぼ等しい5〜15mmとすること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石炭の性状から乾留
後のコークス強度を推定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークスは、通常多くの種類の石炭を配
合し、コークス炉で乾留して製造される。高炉用コーク
スには、高炉までの輸送や高炉内での衝撃に耐えるた
め、所定の値以上の強度を持つことが要求される。そこ
で、石炭の配合を変更する際に事前にコークス強度を予
測することが必要である。
【0003】そのために、石炭の性状からコークス強度
を予測する技術が開発されており、通常は、石炭化度を
表す性状と粘結性を表す性状とからコークス強度を推定
している。例えば、(1)式に示すような石炭化度と粘
結性との一次式、あるいは二次式、三次式などの回帰式
を用いたり、あるいは石炭化度と粘結性をそれぞれ縦軸
と横軸にとったグラフ上の等強度曲線を用いたりして推
定している。
【0004】コークス強度=a×石炭化度+b×粘結性
+c (1)石炭化度を表す性状としては、
揮発分や反射率などが用いられ、粘結性を表す性状とし
ては、JIS M8801に規定されている膨脹性や流
動性などが用いられている。
【0005】石炭化度に関しては大きな問題はない。こ
れは、コークス炉で実際に使用される石炭の石炭化度は
比較的狭い範囲のものであり、また、そのコークス強度
への影響も小さいからである。
【0006】これに対し、粘結性については、そのコー
クス強度への影響は非常に大きいが、コークス強度と粘
結性の関係が必ずしもうまく取れていない。例えば、膨
脹性が非常に高く、かつ、石炭化度も高いにも拘らず、
コークス強度は高くない石炭が存在する。また、逆に、
膨脹性は中位であるがコークス強度は高位の石炭も存在
する。すなわち、現在のJIS M8801の測定法で
測定される膨脹率は、コークス強度と十分な高度な関係
を持っていないため、コークス強度の推定精度が低くな
っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな従来技術における問題点を解決するため、コークス
強度とより高度な関係を持ち、コークス強度推定に適合
した石炭の膨脹率を測定でき、コークス強度を精度よく
推定することができる方法を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、コークス炉に装入する石炭の石炭化度
と粘結性より乾留後のコークス強度を推定する方法にお
いて、石炭膨脹率測定装置における石炭の充填層厚を、
コークス炉内の石炭軟化層厚とほぼ等しくして測定した
膨脹率と石炭化度とを用いてコークス強度を推定するこ
とを特徴とするコークス強度の推定方法であり、また、
石炭膨脹率測定装置における石炭の充填層厚をコークス
炉内の石炭軟化層厚とほぼ等しい5〜15mmとするこ
とを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者は、コークス炉における
石炭乾留現象と石炭の膨脹性測定時の現象について検討
した結果、以下のような知見を得、本発明を完成させる
に至った。
【0010】コークス炉での石炭乾留においては、炭化
室内に充填された石炭は、炉壁からの伝熱により昇温し
乾留される。石炭は熱伝導率が低いため、炭化室内の温
度勾配は、原理的に温度勾配が0となる炭化室中心を除
いて、炉壁から距離によって異なるが、平均で1000
℃/mm前後と非常に大きい。このため、炭化室の中で
ある瞬間に実際に軟化し膨脹している、いわゆる軟化層
の厚みは、炉壁からの距離によって異なるが、平均10
mm前後しかない。
【0011】これに対し、JIS M8801において
は、膨脹率測定装置の細管に石炭を60mmの層厚で充
填し、直接加熱した際の厚さ方向の膨脹率を測定してい
る。膨脹率測定装置内の細管内に充填した石炭はほぼ均
一に加熱され、従来、石炭充填層の厚みは膨脹率の値に
全く影響しないとされてきた。
【0012】しかし、本発明者が詳細に検討した結果、
細管内の石炭充填層厚が30mm程度までは膨脹率は変
化しないが、石炭充填層厚を30mm以下に減少させる
と、膨脹率が低下することが判明した。その例を図1に
示す。なお、図1では、膨脹率の代りに、比容積を用い
ている。比容積とは、特開平5−60707号公報に記
載されているもので、膨脹時の石炭体積Vと装入石炭重
量Wとの比W/Vで定義されるものである。膨脹時の石
炭体積はJIS M8801に規定されている装置を使
用して測定できる。膨脹率による表示はその基準が一定
ではなく、比容積の方が物理的な意味が明確であり、多
種類の石炭を配合した配合炭の比容積を算出する際にも
便利である。
【0013】また、図1から明らかなように、石炭充填
層厚の減少による膨脹率低下の程度は、炭種により異な
ることが判明した。このことから、従来のJIS M8
801の方法で測定した膨脹率では、実際にコークス炉
で乾留する際の膨脹率を正確に評価できていないことが
分った。例えば、石炭化度がほぼ等しい石炭Bと石炭C
の場合、石炭Bの膨脹率は、JIS M8801の石炭
充填層厚み60mmの測定では石炭Cよりはるかに高い
が、石炭充填層厚み10mm程度になると、石炭Cとほ
ぼ同程度となっている。
【0014】さらに、コークス強度を調べてみると、石
炭Bと石炭Cを同一条件で乾留したコークスの、JIS
K2151によるドラム強度DIの150回転15m
m指数を調べると、それぞれ、84.2と84.0であ
り、ほぼ等しい。すなわち、石炭充填層厚みをコークス
炉の軟化層厚と近似させて測定した膨脹率の方が、従来
のJIS M8801の方法で測定した膨脹率よりも、
コークス強度とよりよく対応していることが判明した。
【0015】すなわち、コークス炉内の実態により近似
させた条件で測定した石炭の膨脹率と石炭化度の測定値
を用いることにより、前記回帰式(1)などで、コーク
ス強度をより的確に推定できる。
【0016】コークスが高い強度を持つためには、石炭
粒子が接着することが必要である。コークス炉に充填さ
れた石炭は空隙率が50%程度あるので、石炭粒子が接
着するためには石炭粒子が膨脹して互いに接触すること
が必要である。膨脹率が低いと石炭粒子同士の接触面積
が小さく、接着強度が低くなり、コークス強度が低下す
る。従来の方法による膨脹率測定値は、実際にコークス
炉で石炭が乾留される際の膨脹率とは異なっていたた
め、石炭粒子同士の接着と対応していなかった。これに
対し、本願発明の方法による膨脹率測定値は、コークス
炉で石炭が乾留される際の膨脹率に近似したものである
ため、石炭粒子同士の接着とよく対応するものと考えら
れる。
【0017】コークス炉での石炭乾留の際の軟化層の厚
みは、コークス炉の炉温により変化し、最低炉温(約1
000℃)においては15mm前後、最高炉温(約13
50℃)においては5mm前後である。コークス炉の炉
温は操業度、石炭水分、石炭嵩密度などに応じて変化す
るので、それに対応して、石炭充填層厚みを5〜15m
mの間の値に設定すればよい。例えば、コークス炉の温
度分布の推移は、通常の伝熱シミュレーション計算など
により推算できる。この温度分布の推移を用いて、ある
時点で石炭の軟化開始温度になっている位置と再固化温
度になっている位置の間隔から軟化層の厚みを算出でき
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
【0019】表1に示すD〜Iの石炭を用いて、表2に
示す6種類の配合石炭を調製した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表1において本発明法の膨脹率を比容積で
表示した。この比容積は、JISM8801に規定され
ている装置を使用して特開平5−60707号公報に記
載されている方法により、石炭を1mm以下に粉砕し、
細管内に嵩密度0.8g/cm3 、石炭の充填層厚を1
0mmとして測定した最大比容積の値である。ここで、
石炭の充填層厚を10mmとしたのは、後述する試験コ
ークス炉における石炭の軟化層厚が10mmであったた
めである。
【0023】表3に配合石炭の性状の計算値(配合割合
による加重平均値)とコークス強度の測定値とを示す。
コークス強度は、配合炭を有効内容積0.4m3 の試験
コークス炉で、石炭嵩密度0.8t/m3 で乾留して測
定した。
【0024】
【表3】
【0025】表3から分るように、これらの配合炭の石
炭化度を示す平均反射率は1.09〜1.11とほぼ一
定である。従って前記(1)式より、コークス強度は粘
結性によって支配されていることになる。
【0026】ところが、図2に示すように、比較例とし
て示したJIS法で細管内の石炭充填層厚を60mmと
して測定した比容積は、コークス強度DIとの相関がよ
くない。
【0027】これに対し、本発明法で測定した比容積
(実施例)は、コークス強度DIとの間に非常によい相
関関係がある。従って、本発明法のように、石炭膨脹測
定装置の細管への石炭の充填層厚をコークス炉での石炭
の軟化層厚とほぼ等しくして測定した膨脹率と、該石炭
の石炭化度とコークス強度の関係を事前に求めておけ
ば、石炭の配合を変更する際に、本発明法で測定した膨
脹率と石炭化度を用いてコークス炉で乾留後のコークス
強度を精度よく推定することが可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明により、コークス炉における石炭
の膨脹率を測定することができる。
【0029】したがって、本発明の膨脹率と石炭化度に
より、製造するコークスの強度を精度よく推定すること
ができるので、コークス強度を一定の値に保つように石
炭の配合を容易に決めることができる。
【0030】その結果、高炉の安定操業と効率的操業を
維持することができ、安価な非微粘結炭の使用量も増加
でき、その経済効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】石炭充填層厚による比容積の変化を示す図であ
る。
【図2】配合石炭の比容積によるコークス強度DIの変
化を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉に装入する石炭の石炭化度と
    粘結性より乾留後のコークス強度を推定する方法におい
    て、石炭膨脹率測定装置における石炭の充填層厚を、コ
    ークス炉内の石炭軟化層厚とほぼ等しくして測定した膨
    脹率と石炭化度とを用いてコークス強度を推定すること
    を特徴とするコークス強度の推定方法。
  2. 【請求項2】 石炭膨脹率測定装置における石炭の充填
    層厚をコークス炉内の石炭軟化層厚とほぼ等しい5〜1
    5mmとすることを特徴とする請求項1記載のコークス
    強度の推定方法。
JP66097A 1997-01-07 1997-01-07 コークス強度の推定方法 Withdrawn JPH10197516A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP66097A JPH10197516A (ja) 1997-01-07 1997-01-07 コークス強度の推定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP66097A JPH10197516A (ja) 1997-01-07 1997-01-07 コークス強度の推定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10197516A true JPH10197516A (ja) 1998-07-31

Family

ID=11479890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP66097A Withdrawn JPH10197516A (ja) 1997-01-07 1997-01-07 コークス強度の推定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10197516A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100481295B1 (ko) * 2000-12-22 2005-04-08 주식회사 포스코 석탄 장입조건과 건류조건을 이용한 코크스 품질 추정방법
JP2009204609A (ja) * 2008-01-30 2009-09-10 Jfe Steel Corp 石炭の膨張性試験方法
WO2010103828A1 (ja) * 2009-03-10 2010-09-16 新日本製鐵株式会社 石炭の膨張率の測定方法、石炭の比容積の推定方法、空隙充填度の測定方法及び石炭配合方法
CN104297282A (zh) * 2014-10-27 2015-01-21 武汉钢铁(集团)公司 焦炭热性质分析方法及实现该方法的装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100481295B1 (ko) * 2000-12-22 2005-04-08 주식회사 포스코 석탄 장입조건과 건류조건을 이용한 코크스 품질 추정방법
JP2009204609A (ja) * 2008-01-30 2009-09-10 Jfe Steel Corp 石炭の膨張性試験方法
WO2010103828A1 (ja) * 2009-03-10 2010-09-16 新日本製鐵株式会社 石炭の膨張率の測定方法、石炭の比容積の推定方法、空隙充填度の測定方法及び石炭配合方法
CN102348977A (zh) * 2009-03-10 2012-02-08 新日本制铁株式会社 煤炭的膨胀率的测定方法、煤炭的比容积的推断方法、空隙填充度的测定方法及煤炭配合方法
KR101300941B1 (ko) * 2009-03-10 2013-08-27 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 석탄의 팽창률의 측정 방법, 석탄의 비용적의 추정 방법, 공극 충전도의 측정 방법 및 석탄 배합 방법
CN104297282A (zh) * 2014-10-27 2015-01-21 武汉钢铁(集团)公司 焦炭热性质分析方法及实现该方法的装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Castellón et al. Determination of the enthalpy of PCM as a function of temperature using a heat‐flux DSC—A study of different measurement procedures and their accuracy
RU2570875C1 (ru) Способ производства кокса
JP4691212B2 (ja) 石炭の膨張率の測定方法、石炭の比容積の推定方法、空隙充填度の測定方法及び石炭配合方法
KR20150048923A (ko) 석탄 및 점결재의 연화 용융 특성 평가 방법
WO2013145678A1 (ja) 石炭の配合方法及び配合炭、並びに、コークス製造方法
EP2832822B1 (en) Coal blending method for coke production, production method for coke
JPH10197516A (ja) コークス強度の推定方法
JP6680163B2 (ja) コークス粒径の推定方法
Li et al. Use of ramping and equilibrium water vapor sorption methods to determine the critical relative humidity at which the glassy to rubbery transition occurs in polydextrose
JP2005232350A (ja) コークス熱間反応後強度の推定方法及びコークスの製造方法
Steinmaurer et al. Development of sensors for measuring the enthalpy of PCM storage systems
Theis et al. Surface premelting in Al (110) observed by core-level photoemission
Roura et al. Measurement by differential scanning calorimetry of specific heat capacity variation due to crystallization: application to amorphous silicon
JP3550862B2 (ja) 配合炭のコークス特性推定方法
JP4132710B2 (ja) 高炉用コークスの強度推定方法
JPH09255965A (ja) 配合石炭の比容積の推定方法
CN110568006B (zh) 一种储热材料的储热密度测试方法及系统
JP2020026472A (ja) コークスの表面破壊強度の推定方法
JP2015214593A (ja) 配合炭の比容積の推定方法
JP2002275477A (ja) 高炉用コークスの製造方法
JPH02235989A (ja) コークス炉装入物の水平方向収縮係数の決定方法
JP3142637B2 (ja) 石炭膨張圧の推定方法
JPH0396837A (ja) コークスの強度推定法
SU1644013A2 (ru) Способ определени теплопроводности материалов
JP5716271B2 (ja) 冶金用コークスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040406