JP6241336B2 - 高炉用コークスの製造方法 - Google Patents
高炉用コークスの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6241336B2 JP6241336B2 JP2014053093A JP2014053093A JP6241336B2 JP 6241336 B2 JP6241336 B2 JP 6241336B2 JP 2014053093 A JP2014053093 A JP 2014053093A JP 2014053093 A JP2014053093 A JP 2014053093A JP 6241336 B2 JP6241336 B2 JP 6241336B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coal
- coke
- low
- blended
- binder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Coke Industry (AREA)
Description
(1)少なくとも平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭と平均反射率が0.9%超の高石炭化度炭とを配合した配合炭をコークス炉に装入して、高炉用コークスを製造する方法において、平均反射率が前記の低石炭化度炭の範囲に含まれる銘柄の石炭に対する割合で5質量%以上15質量%以下の粘結材が添加された状態で、該銘柄の石炭と粘結材とを粘結材の軟化点以上350℃以下の範囲に加熱して混練したうえで、配合炭を構成する残りの石炭と配合して、コークス炉に装入することを特徴とする高炉用コークスの製造方法。
(2)平均反射率が前記の低石炭化度炭の範囲に含まれる石炭が複数銘柄存在し、そのうちの少なくとも1つ又は2つ以上の銘柄の石炭について、1銘柄の石炭に対する割合で5質量%以上15質量%以下の粘結材が添加された状態で加熱し混練して、配合炭を構成する残りの石炭と配合する(1)に記載の高炉用コークスの製造方法。
(3)粘結材を添加する前記の低石炭化度炭が、JIS M8801による最高流動度が10ddpm以上である(1)又は(2)に記載の高炉用コークスの製造方法。
(4)粘結材の揮発分が60質量%以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の高炉用コークスの製造方法。
(5)粘結材が石炭系粘結材である(1)〜(4)のいずれかに記載の高炉用コークスの製造方法。
(6)粘結材が添加された状態で加熱し混練した低石炭化度炭を10mm以下の大きさに解砕した後、配合炭を構成する残りの石炭と配合する(1)〜(5)のいずれかに記載の高炉用コークスの製造方法。
先ず、本発明では、少なくとも平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭と平均反射率が0.9%超の高石炭化度炭とを配合した配合炭をコークス炉に装入して、高炉用コークスを製造する方法として、図1(1)に示したように、平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭と平均反射率が0.9%超の高石炭化度炭とを配合した際に、平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭側に粘結材を添加して、コークスを得る場合(すなわち、平均反射率が0.65%未満の石炭を配合しない場合)を例に挙げて説明する。
ところが、図2に示した概念図のように、粘結材の添加量に対して、コークス粒度の拡大と強度指数の向上とは必ずしも一致せず、添加材を多く添加してコークス粒度をより大きくすると、逆にコークス強度は低下してしまうことが新たに判明した。これは、コークス炉に装入した装入炭の揮発分が増えて、コークスの気孔率が上昇してコークスの強度指数が低下するためと考えられる。
詳細には、本発明者らは、粘結材添加によるコークス粒度の拡大効果は、平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭の場合が大きいことを見出した。
石炭をコークス炉で乾留してコークスを得る際、一般に、石炭は400℃前後から軟化し、450〜500℃で再固化してセミコークスになる。セミコークスはそれ以降も加熱されコークスになるが、その過程で収縮する。この収縮の歪によりコークスに亀裂が発生すると考えられる。なかでも、平均反射率が0.9以下の低石炭化度炭のセミコークスは収縮率が大きく、コークスに亀裂が多く生成するため、コークス炉からの押し出しや搬送過程での衝撃等によって割れが発生し易く、得られるコークスの粒度が低下する原因になる。
そのため、本発明では、平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭に対して粘結材を選択的に添加することで、この低石炭化度炭の再固化後の収縮率を低下させて、上記のような亀裂生成を抑制することができる。平均反射率が0.9%超の高石炭化度炭は、そもそも低石炭化度炭に比べて収縮率が小さいため、粘結材を添加することによってその収縮率を低下させる効果に乏しい。
従って、亀裂抑制の効果の高い低石炭化度炭(平均反射率が0.65%以上0.9%以下)にのみ粘結材を添加し、その効果の低い高石炭化度炭や、平均反射率が0.65%未満の石炭には粘結材を添加しないようにすれば、粘結材の働きが効率良く得られるだけでなく、気孔率上昇に伴うコークス強度指数の低下を防ぐことができると考えられる。
平均反射率が0.76%の低石炭化度炭A(揮発分35.6%、最高流動度110ddpm)と、平均反射率が1.23%の高石炭化度炭B(揮発分24.5%、最高流動度540ddpm)とを用いて配合炭とし、次のようにして試験No.1−1〜1−5の試験用コークスを製造するコークス製造試験1を行った。
低石炭化度炭Aと高石炭化度炭Bとをそれぞれハンマー粉砕機で3mm以下が80%になるように粉砕し、これらを表1に示した試験No.2−1〜2−5の割合になるように配合した。また、硬ピッチCをハンマー粉砕機で3mm以下になるように粉砕して、低石炭化度炭Aと高石炭化度炭Bとの配合炭(A+B)の質量に対して硬ピッチCが外数で10質量%となるように添加して(すなわちC/(A+B)が10質量%)、これらを150℃に加熱しながら、二軸混練機を用いて2分間の混練を行った。
コークス製造試験2と同様に低石炭化度炭Aと高石炭化度炭Bとを配合して配合炭とし、配合炭(A+B)に対して硬ピッチCを添加するが、このコークス製造試験3では、粘結材の添加量をコークス製造試験1の場合と同じになるようにした。すなわち、配合炭(A+B)に対して硬ピッチCを添加する際、配合炭中の低石炭化度炭Aの質量に対して外数で10質量%となるように硬ピッチCを添加した(C/Aが10質量%)。それ以外はコークス製造試験2と同様にして混練物を得てハンマー粉砕機で解砕し、硬ピッチCと配合炭(A+B)との合計82kgを嵩密度800kg/m3で試験コークス炉に装入して、試験No.3−1〜3−5に係る試験用コークスを製造した。得られた各試験用コークスについて、コークス製造試験1と同様にしてコークス平均粒度及びドラム強度指数(DI150 15)を測定した。結果を表1に示す。
コークス製造試験2と同様に低石炭化度炭Aと高石炭化度炭Bとを配合して配合炭(A+B)としたのち、硬ピッチCを添加せずに、配合炭82kgを嵩密度800kg/m3で試験コークス炉に装入して、コークス製造試験1と同様にして試験No.4−1〜4−5に係る試験用コークスを製造した。得られた各試験用コークスについて、コークス製造試験1と同様にしてコークス平均粒度及びドラム強度指数(DI150 15)を測定した。結果を表1に示す。
また、コークス製造試験1では、粘結材を低石炭化度炭に選択的に添加することで、気孔率上昇に伴うコークス強度指数の低下を防ぐことができ(コークス製造試験2では硬ピッチCの添加量が多く、粘結材由来の揮発分が増してコークス強度は低下している)、装入炭として硬ピッチCの添加量が同じコークス製造試験3と同等以上のドラム強度指数を得ることができたものと考えられる。ここで、コークス製造試験3に比べて、コークス製造試験1でのドラム強度指数が若干高くなっているのは、粘結材を低石炭化度炭に選択的に添加することで、高石炭化度炭よりも脆弱な構造のコークスになり易い低石炭化度炭の粘結性が改善されて、より良好な構造のコークスになったことがひとつの理由として考えられる。
表2に示した配合炭(A+B)での低石炭化度炭Aの量に応じて、低石炭化度炭Aに対して硬ピッチCを外数で15質量%添加した場合(試験No.1-6)、低石炭化度炭Aに対して硬ピッチCを外数で5質量%添加した場合(試験No.1-7)、低石炭化度炭Aに対して硬ピッチCを外数で20質量%添加した場合(試験No.1-8)、及び、低石炭化度炭Aに対して硬ピッチCを外数で3質量%添加した場合(試験No.1-9)について、それ以外は上記試験No.1−1〜1−5のコークス製造試験1と同様にして試験用コークスを製造した。得られた試験用コークスのコークス平均粒度及びドラム強度指数(DI150 15)をコークス製造試験1と同様に測定した。結果を表2に示す。
平均反射率が0.77%の低石炭化度炭D(揮発分34.8%、最高流動度92ddpm)、平均反射率が0.86%の低石炭化度炭E(揮発分35.1%、最高流動度8250ddpm)、及び、平均反射率が1.38%の高石炭化度炭F(揮発分21.3%、最高流動度180ddpm)を用いて配合炭とし、次のようにして試験用コークスを製造するコークス製造試験5、6を行った。
コークス製造試験5及び6で得られた各試験用コークスについて、コークス製造試験1と同様にしてコークス平均粒度及びドラム強度指数(DI150 15)を測定した。結果を表3に示す。
Claims (6)
- 少なくとも平均反射率が0.65%以上0.9%以下の低石炭化度炭と平均反射率が0.9%超の高石炭化度炭とを配合した配合炭をコークス炉に装入して、高炉用コークスを製造する方法において、平均反射率が前記の低石炭化度炭の範囲に含まれる銘柄の石炭に対する割合で5質量%以上15質量%以下の粘結材が添加された状態で、該銘柄の石炭と粘結材とを粘結材の軟化点以上350℃以下の範囲に加熱して混練したうえで、配合炭を構成する残りの石炭と配合して、コークス炉に装入することを特徴とする高炉用コークスの製造方法。
- 平均反射率が前記の低石炭化度炭の範囲に含まれる石炭が複数銘柄存在し、そのうちの少なくとも1つ又は2つ以上の銘柄の石炭について、1銘柄の石炭に対する割合で5質量%以上15質量%以下の粘結材が添加された状態で加熱し混練して、配合炭を構成する残りの石炭と配合する請求項1に記載の高炉用コークスの製造方法。
- 粘結材を添加する前記の低石炭化度炭が、JIS M8801による最高流動度が10ddpm以上である請求項1又は2に記載の高炉用コークスの製造方法。
- 粘結材の揮発分が60質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の高炉用コークスの製造方法。
- 粘結材が石炭系粘結材である請求項1〜4のいずれかに記載の高炉用コークスの製造方法。
- 粘結材が添加された状態で加熱し混練した低石炭化度炭を10mm以下の大きさに解砕した後、配合炭を構成する残りの石炭と配合する請求項1〜5のいずれかに記載の高炉用コークスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014053093A JP6241336B2 (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 高炉用コークスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014053093A JP6241336B2 (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 高炉用コークスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015174934A JP2015174934A (ja) | 2015-10-05 |
JP6241336B2 true JP6241336B2 (ja) | 2017-12-06 |
Family
ID=54254418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014053093A Active JP6241336B2 (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 高炉用コークスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6241336B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6880904B2 (ja) * | 2017-03-27 | 2021-06-02 | 三菱ケミカル株式会社 | コークスの製造方法 |
JP2019002011A (ja) * | 2017-06-19 | 2019-01-10 | 新日鐵住金株式会社 | コークスの製造方法 |
CN112831805B (zh) * | 2021-01-06 | 2021-11-16 | 山西沁新能源集团股份有限公司 | 利用烟煤制备预焙阳极的方法、所制得的预焙阳极及其应用 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5212721B2 (ja) * | 1971-10-22 | 1977-04-09 | ||
JPS56135593A (en) * | 1980-03-28 | 1981-10-23 | Kansai Coke & Chem Co Ltd | Production of coke |
JPS5861177A (ja) * | 1981-10-09 | 1983-04-12 | Kansai Coke & Chem Co Ltd | 石炭軟化溶融用ピツチの選択方法 |
-
2014
- 2014-03-17 JP JP2014053093A patent/JP6241336B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015174934A (ja) | 2015-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20070088774A (ko) | 고로용 코크스의 제조 방법 | |
JP4757956B2 (ja) | 高炉用コークスの製造方法 | |
JP6241336B2 (ja) | 高炉用コークスの製造方法 | |
TWI504738B (zh) | Coke and its manufacturing method | |
JP2015199791A (ja) | コークス製造方法 | |
JP5888539B2 (ja) | 冶金用コークスの製造方法 | |
JP6065510B2 (ja) | 高炉用コークス原料の配合方法 | |
JP6266409B2 (ja) | 石炭混合材 | |
JP6227482B2 (ja) | 高炉用コークスの製造方法及び高炉用コークス | |
JP5163247B2 (ja) | コークスの製造方法 | |
JP6464912B2 (ja) | コークスの製造方法 | |
KR101240393B1 (ko) | 잔재 발생억제 괴 코크스 제조 방법 | |
JP5942971B2 (ja) | コークスの製造方法 | |
KR101503443B1 (ko) | 코크스용 조성물 및 코크스 제조 방법 | |
JP4776945B2 (ja) | 高炉用高反応性コークスの製造方法 | |
JP2008156661A (ja) | 高炉用コークスの製造方法 | |
JP5169662B2 (ja) | 粉砕性に優れたコークス製造用粘結補填材とその製造方法 | |
JP6189811B2 (ja) | 無灰炭配合量決定方法及び高炉用コークスの製造方法 | |
JP2001323281A (ja) | コークス製造方法 | |
JP2007016186A (ja) | コークスの製造方法 | |
JP2016183330A (ja) | コークス製造用成型炭の製造方法 | |
JP2005187494A (ja) | 高炉用コークスの製造方法 | |
JP2015174989A (ja) | 高炉用コークスの製造方法 | |
JP2019002011A (ja) | コークスの製造方法 | |
JP2004307557A (ja) | 高強度コークスの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161104 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171010 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171023 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6241336 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |