JP2001323281A - コークス製造方法 - Google Patents

コークス製造方法

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JP2001323281A
JP2001323281A JP2000146388A JP2000146388A JP2001323281A JP 2001323281 A JP2001323281 A JP 2001323281A JP 2000146388 A JP2000146388 A JP 2000146388A JP 2000146388 A JP2000146388 A JP 2000146388A JP 2001323281 A JP2001323281 A JP 2001323281A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非微粘結炭を多量に含む原料炭をコークス炉
で乾留して、強度の高いコークスを製造する方法を提示
する。 【解決手段】 原料炭をコークス炉に装入して乾留し、
コークスを製造する方法において、石炭の粉砕粒度を所
定の式で規定するとともに、原料炭中に含まれる粒径6
mm以上の石炭の割合を5質量%以下かつ粒径1mm以
上の石炭の割合を20質量%以上となるように粉砕調整
し、原料炭の水分を4質量%以下とすることを特徴とす
る高炉用コークスの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉用コークスの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉用コークスとして強度の高い良質な
コークスを製造するためには、原料炭として、多量の粘
結炭を使用する必要がある。一方、粘結炭に比べて粘結
性の劣る非微粘結炭は資源埋蔵量が多く、価格が安価で
あるという特徴を有している。
【0003】そこで、石炭資源の有効利用およびコーク
ス製造コストの削減を目的として、原料炭中の非微粘結
炭の配合割合を増加させる方法の開発が検討されてい
る。
【0004】工業的なコークス製造プロセスでは、例え
ば、石炭化学と工業(三共出版(株)、昭和52年版、
p.286)に掲載されているように、通常は原料炭の
粒度を、3mm以下の割合が80〜90質量%程度にな
るように粉砕して調整している。
【0005】これに対して、コークス製造用原料炭の粉
砕粒度を制御することにより強度の高いコークスを製造
する方法が提案されている。
【0006】特開昭61−91286号公報には、0.
25mm以下の粒度構成が80質量%以上となるように
粒度を調整した後に、加圧成型して塊成炭とし、そのま
まあるいは塊砕した後、乾留することにより強度の高い
コークスを製造する方法が開示されている。しかし、工
業的に石炭を0.25mm以下の粒度構成が80質量%
以上となるように微粉砕する運転を、連続的に行うと、
2週間程度で粉砕機が顕著に摩耗するため、長期間、安
定に石炭を粉砕する操業を行うことは非常に困難であ
る。また、粉砕粒度が0.25mm以下の粒度構成が8
0質量%以上となるように微粉砕するには、粉砕処理に
要する時間が従来に比べて数倍増加するため、多量の石
炭を粉砕処理する場合には、粉砕処理能力が落ちる問題
点がある。さらに、前記方法に従って、0.25mm以
下の粒度構成が80質量%以上となるように粒度を調整
した後に、加圧成型処理を行わずに乾留した場合には、
コークス炉に装入する際、石炭の粒度が小さいため装入
密度が低下し、強度の高いコークスを製造することはで
きない。
【0007】特開平7−268349号公報では、成形
コークス製造用原料炭を対象として、粘結力指数50〜
80%未満、揮発分10〜25質量%の非微粘結炭を
0.6mm以下割合が50〜100質量%、0.6〜
3.0mm割合が50〜0質量%となるように粒度調整
して成形コークス製造用の原料炭に対して10〜70質
量%配合し、粘結力指数50〜80%未満、揮発分25
〜35質量%の非微粘結炭を0.6mm以下割合が80
〜100質量%、0.6〜1.0mm割合が20〜0質
量%となるように粒度調整して成形コークス用の原料炭
に対して50〜10質量%配合した粉炭に粘結材を添加
して加圧成形した成形炭を竪型のシャフト炉で乾留し、
成形コークスを製造する方法が開示されている。
【0008】しかし、この方法は成形コークス製造用の
原料炭を対象としているために、室炉式コークス炉で高
炉用コークスを製造する際の原料炭の粉砕方法に適用し
た場合は石炭粒度が微粉砕されるために、該原料炭を成
形しないでコークス炉内に装入する場合には装入密度が
低下し、強度の高いコークスを製造することはできな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、コーク
ス製造コストの削減、およびコークス製造用原料炭とし
て埋蔵量の多い非微粘結炭を多量に使用することを可能
とするコークス製造方法の開発が必要とされている。
【0010】本発明は、非微粘結炭を多量に含む原料炭
をコークス炉で乾留して、強度の高いコークスを製造す
る方法を提示することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、高炉用コーク
スの製造方法に関するものである。すなわち、本発明
は、(1)石炭をコークス炉に装入して乾留し、コーク
スを製造する方法において、前記石炭において粒径1m
m以下の石炭の割合が80質量%以下で、かつ、下記式
(a)の係数Aが0.9以上となるように粉砕調整する
ことを特徴とするコークス製造方法である。
【0012】
【数2】
【0013】(式中、Ovは篩上に残存する石炭の質量
割合(単位なし)を、Pは篩目の目開きにより定義され
る石炭粒径(mm)を、Aは係数を、Cは定数をそれぞ
れ表すものである。)(2)前記石炭は、粒径6mm超
の石炭の割合が5質量%以下となるように粉砕調整する
ことを特徴とする(1)に記載のコークス製造方法であ
る。
【0014】(3)前記石炭中の水分を4質量%以下と
することを特徴とする(1)または(2)に記載のコー
クス製造方法である。
【0015】(4)粘結材を添加することを特徴とする
(1)から(3)のいずれか1項に記載のコークス製造
方法である。
【0016】(5)前記石炭中の非微粘結炭の質量を8
0質量%以下にすることを特徴とする(1)から(4)
のいずれか1項に記載のコークス製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、その具体的内容について説
明する。
【0018】本発明者は、コークス製造用原料炭とし
て、非微粘結炭を多量に含む原料炭をコークス炉で乾留
し、強度の高いコークスを製造する方法について鋭意検
討した。
【0019】強度の高いコークスを製造するためには、
石炭をコークス炉に装入した際の嵩密度を高くするこ
と、およびコークス粒子間の接着状況を良好にすること
が必要である。
【0020】石炭を乾留すると約400〜500℃の範
囲で軟化溶融して膨張し、粒子間の空隙を埋めることに
より石炭粒子同士が接着してセミコークス組織を形成
し、さらに約500〜1000℃まで加熱することによ
り、炭化水素ガス、および水素ガスなどのガスを発生し
ながら再固化し、この時点で強固なコークス組織を形成
する。
【0021】図1に一例を示すように、石炭は炭種によ
って軟化溶融する温度および再固化する温度が異なる。
そのため、数種類以上の石炭を配合して、コークスを製
造する場合には、炭種によって、コークス炉内での乾留
により再固化してコークス組織を形成する温度に差があ
り、均一ではない。
【0022】また、非微粘結炭は、揮発分の含有量が多
いこと、および石炭組織の中に不活性物質であるイナー
トの含有量が多い特徴がある。揮発分が高い石炭を乾留
すると、図2に一例を示すように、約400〜600℃
のコークスの再固化温度域でのコークスの線収縮率が大
きいために、コークス塊内に発生する熱応力が増加し、
コークス塊内に多くの亀裂が発生する。
【0023】石炭中に非微粘結炭の大きな粒子が存在す
ると、亀裂の発生量が多くなり、コークスの強度は低下
する。
【0024】そこで、本発明者は石炭の粉砕粒度を適正
な範囲に調節することにより強度の高いコークスを製造
する方法について、鋭意検討した。具体的には、石炭の
粉砕粒度とコークス強度の関係について詳細に検討し
た。その結果、粒径1mm以下の石炭の割合が80質量
%以下で、かつ、下記式(a)の係数Aが0.9以上と
なるように粉砕調整することにより、コークス粒子の接
着強度が向上すると共に、コークス塊内の亀裂の発生量
を低下させることが可能であり、強度の高いコークスを
製造可能なことがわかった。
【0025】
【数3】
【0026】(式中、Ovは篩上に残存する石炭の質量
割合を、Pは篩目の目開きにより定義される石炭粒径
(mm)を、Aは係数を、Cは定数をそれぞれ表すもの
である。) コークス炉内に装入した石炭の嵩密度が低いと、石炭の
粒子間距離が遠くなるために、コークス炉内で石炭を乾
留して得られるコークスの強度が低下することが知られ
ている。本発明者は、石炭の粉砕粒度とコークス炉に装
入した場合の嵩密度の関係について実験を行い、鋭意検
討した。その結果、石炭の粉砕粒度を細かくすると石炭
の粒度分布が狭くなり、最密充填構造を取りにくい構造
となるために、図3に一例を示すように粒径1mm以下
の割合が80質量%超の場合には、嵩密度が著しく低下
することがわかった。このため、粒径1mm以下の石炭
の割合は80%質量以下に限定する。
【0027】式(a)の係数Aは、石炭の粒径の対数値
と篩上に残存する石炭の重量割合との関係を示す係数で
あり、石炭を細かく粉砕すると、式(a)の係数Aの値
が大きくなる。本発明者が石炭粒径と篩上に残存する石
炭の質量割合、およびコークス強度の関係について実験
を行って、鋭意検討した。その結果、式(a)の係数A
が0.9以上となるように石炭の粒度を調整することに
より、強度の高いコークスを製造できることがわかっ
た。
【0028】前記の検討の結果に基づいて、粒径1mm
以下の石炭の割合を80質量%とし、かつ、式(a)の
係数Aが0.9以上となるように粉砕調整した後、乾留
してコークスを製造して得られたコークスを顕微鏡で観
察したところ、コークス塊内の亀裂の発生量が減少して
おり、強度の高いコークスを製造することができた。
【0029】式(a)の係数Aが0.9未満の場合は、
係数Aが0.9以上の場合に比べてコークス塊内の亀裂
の発生量が多くなるとともに、コークス粒子同士の接着
強度が低くなるためにコークスの強度が低下するので、
式(a)の係数Aを0.9以上に限定する。
【0030】さらに、本発明者は、原料炭のうち、石炭
中の最大粒径の割合とコークス強度の関係について検討
した。この結果、6mm超の石炭割合が5質量%以下の
場合には、コークス塊内の亀裂抑制効果が大きくなり、
コークス強度が向上することがわかった。そこで、原料
炭中の6mm超の割合を5質量%以下であることが好ま
しい。
【0031】さらに、本発明者は石炭の水分と装入密度
およびコークス強度の関係について鋭意検討した。石炭
中に水分を多く含む場合には、粒径の小さな粒子が粒径
の大きな石炭粒子の廻りに付着しており、いわゆる擬似
粒子化した状態となる。石炭粒子が擬似粒子化した状態
でコークス炉に装入すると、石炭粒子間の空隙が増加し
て粒子間距離が大きくなるために、装入時の嵩密度が低
下する。装入時の嵩密度が低下すると、コークス炉内に
装入した石炭粒子間の距離が増加するために、乾留後の
コークス強度が低下する。
【0032】本発明者が石炭水分と装入密度の関係につ
いて実験を行って調べた結果、図4に一例を示すよう
に、石炭水分が4質量%以下の場合には、石炭の粉砕粒
度を小さくしても装入時の嵩密度の低下に対する影響が
小さくなり、コークス強度低下への影響が小さいことが
わかった。
【0033】そこで、本発明を実施する場合には、原料
炭の水分が4質量%以下であることが望ましい。
【0034】以上の検討の結果、図5に示すように、1
mm以下の石炭の割合が80質量%以下で、かつ、式
(a)の係数Aが0.9以上となるように粉砕調整する
ことにより、強度の高いコークスを製造する方法を完成
するに到った。
【0035】コークス製造用の石炭の粒度調整方法に関
しては多くの検討がなされており、前述の特開昭61−
91286号公報、および特開平7−268349号公
報に開示されている。しかし、これらの方法は一部の石
炭粒径の範囲について規定する方法であり、実際に強度
の高いコークスを製造する場合にはコークス塊内の亀裂
を抑制するとともに、粒子同士の接着強度を向上させる
ために、本発明で提示するように石炭の粒度分布を調整
可能とする方法を発明する必要があった。
【0036】前記原料炭にタール、ソフトピッチ、石油
系重質油、アスファルトピッチ等の粘結材を添加するこ
とにより、コークスの接着強度が向上するため、コーク
ス強度が向上する。粘結材の添加量が多すぎると、コー
クス炉に装入する石炭の嵩密度が低下するために、粘結
材の添加量は1〜5質量%程度が好ましい。
【0037】原料炭中の非微粘結炭の割合が80質量%
超の場合は、粘結炭の割合が20質量%以下となり、原
料炭の粘結炭性が不足するため、本発明を適用しても高
炉用コークスとして必要な強度を維持しにくくなる。そ
こで、本発明で対象とする非微粘結炭の割合は80質量
%以下が望ましい。
【0038】本明細書でコークス強度(DI150 15)と
は、JIS K 2151に記載されているドラム強度
試験法により測定し、コークス試料を150回転後に1
5mm篩上の残存した質量比で表したものを示す。
【0039】実操業で本発明の石炭粒度に調整する方法
として、図6に概要を示す。原料炭槽1から石炭を石炭
供給フィーダー2から切り出して、一次粉砕機3により
石炭を粉砕する。一次分級機4で粒径6mm超の石炭を
篩い分けした後、粒径6mm超の石炭を二次粉砕機5で
粉砕する。二次粉砕機5で粉砕した石炭を二次篩6で篩
い分けして、6mm超の石炭は二次粉砕機5に再度装入
して粉砕することにより、石炭の粉砕粒度を調整する。
【0040】実際の石炭の粉砕粒度については、石炭槽
7の前後で石炭をサンプリングし、篩い分けすることに
より粒度分布を測定し、粉砕粒度をチェックし、必要に
応じて一次粉砕機3および/または二次粉砕機5の調整
を行えば良い。
【0041】石炭槽7に一旦貯蔵した石炭は乾燥機8で
任意の水分に乾燥される。また、粘結材を粘結材タンク
10から混炭機9に添加して該石炭と混合することがで
きる。
【0042】
【実施例】(実施例1)本発明に従って、表1に示すよ
うに、非微粘結炭を20質量%含む原料炭を粉砕機で粉
砕し、6mm超割合が2.88質量%で、1mm以下割
合が59.11質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは0.9694となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.5質量%まで乾燥させた後、コークス炉
に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃
で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0043】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.2と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0044】(実施例2)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を20質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が0.17質量%で、1mm以下
割合が55.51質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは1.0328となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.5質量%まで乾燥させた後、コークス炉
に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃
で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0045】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.3と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0046】(実施例3)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を20質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が0.17質量%で、1mm以下
割合が55.51質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは1.0328となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.5質量%まで乾燥させた後、原料炭に対
して3.0質量%のタールを添加した後、コークス炉に
嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃で
18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0047】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.8と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0048】(実施例4)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を40質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が3.12質量%で、1mm以下
割合が57.88質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは0.9229となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.0質量%まで乾燥させた後、コークス炉
に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃
で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0049】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.6と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0050】(実施例5)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を40質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が0.20質量%で、1mm以下
割合が51.27質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは0.9715となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.0質量%まで乾燥させた後、コークス炉
に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃
で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0051】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.0と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0052】(実施例6)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を40質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が0.20質量%で、1mm以下
割合が51.27質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは0.9715となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.0質量%まで乾燥させた後、原料炭に対
して3.0質量%のタールを添加した後、コークス炉に
嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃で
18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0053】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.5と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0054】(実施例7)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を70質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が3.00質量%で、1mm以下
割合が59.00質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは0.9884となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.0質量%まで乾燥させた後、コークス炉
に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温1200℃
で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0055】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.8と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0056】(実施例8)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を70質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が0.30質量%で、1mm以下
割合が53.50質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは1.0522となる。該原料炭を乾燥
機で水分を3.0質量%まで乾燥させた後、原料炭に対
して3.0質量%のソフトピッチを添加した後、コーク
ス炉に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温120
0℃で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0057】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は85.1と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0058】(実施例9)本発明に従って、表1に示す
ように、非微粘結炭を70質量%含む原料炭を粉砕機で
粉砕し、6mm超割合が0.17質量%で、1mm以下
割合が55.51質量%となるように粒度調整した。式
(a)の係数Aは1.0328となる。該原料炭を乾燥
機で水分を2.5質量%まで乾燥させた後、原料炭に対
して4.0質量%のソフトピッチを添加した後、コーク
ス炉に嵩密度0.81t/m3で装入して、炉温120
0℃で18.5時間乾留し、コークスを製造した。
【0059】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は84.9と高く、強度の高い良質な高炉用コ
ークスを製造することができた。
【0060】(比較例1)表1に示すように、非微粘結
炭を20質量%含む原料炭を粉砕機で粉砕し、6mm超
割合が8.80質量%で、1mm以下割合が48.61
質量%となるように粒度調整した。式(a)の係数Aは
0.8643となる。該原料炭を乾燥機で水分を3.5
質量%まで乾燥させた後、コークス炉に嵩密度0.81
t/m3で装入して、炉温1200℃で18.5時間乾
留し、コークスを製造した。
【0061】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は82.5と低く、高炉用コークスとしての強
度が不足であり、良質な高炉用コークスを製造すること
ができなかった。
【0062】(比較例2)表1に示すように、非微粘結
炭を20質量%含む原料炭を粉砕機で粉砕し、6mm超
割合が8.80質量%で、1mm以下割合が48.61
質量%となるように粒度調整した。式(a)の係数Aは
0.8643となる。該原料炭を乾燥機で水分を6.0
質量%まで乾燥させた後、コークス炉に嵩密度0.72
t/m3で装入して、炉温1200℃で18.5時間乾
留し、コークスを製造した。
【0063】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は81.8と低く、高炉用コークスとしての強
度が不足であり、良質な高炉用コークスを製造すること
ができなかった。
【0064】(比較例3)表1に示すように、非微粘結
炭を40質量%含む原料炭を粉砕機で粉砕し、6mm超
割合が7.88質量%で、1mm以下割合が49.60
質量%となるように粒度調整した。式(a)の係数Aは
0.8234となる。該原料炭を乾燥機で水分を6.0
質量%まで乾燥させた後、コークス炉に嵩密度0.72
t/m3で装入して、炉温1200℃で18.5時間乾
留し、コークスを製造した。
【0065】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は81.5と低く、高炉用コークスとしての強
度が不足であり、良質な高炉用コークスを製造すること
ができなかった。
【0066】(比較例4)表1に示すように、非微粘結
炭を40質量%含む原料炭を粉砕機で粉砕し、6mm超
割合が0.00質量%で、1mm以下割合が84.30
質量%となるように粒度調整した。式(a)の係数Aは
1.4938である。該原料炭を乾燥機で水分を3.0
質量%まで乾燥させた後、コークス炉に嵩密度0.70
t/m3で装入して、炉温1200℃で18.5時間乾
留し、コークスを製造した。
【0067】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は83.0と低く、高炉用コークスとしての強
度が不足であり、良質な高炉用コークスを製造すること
ができなかった。
【0068】(比較例5)表1に示すように、非微粘結
炭を70質量%含む原料炭を粉砕機で粉砕し、6mm超
割合が10.50質量%で、1mm以下割合が43.6
0質量%となるように粒度調整した。式(a)の係数A
は0.8490である。該原料炭を乾燥機で水分を3.
0質量%まで乾燥させた後、コークス炉に嵩密度0.8
1t/m3で装入して、炉温1200℃で18.5時間
乾留し、コークスを製造した。
【0069】上記の方法によって得られたコークスのD
150 15は81.4と低く、高炉用コークスとしての強
度が不足であり、良質な高炉用コークスを製造すること
ができなかった。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明により、非微粘結
炭を多量に配合した原料炭を用いて強度の高いコークス
を製造することが可能となった。本発明の技術的、経済
的な効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 石炭の軟化溶融温度と再固化温度を示す図で
ある。
【図2】 コークスの温度と線収縮係数の関係を示す図
である。
【図3】 原料炭中の粒径1mm以下の石炭割合と嵩密
度の関係を示す図である。
【図4】 原料炭中の粒径3mm以下の石炭粉砕粒度お
よび水分と嵩密度の関係を示す図である。
【図5】 本発明を実施例1〜9および比較例1〜5に
適用した場合のコークス強度を示す図である。
【図6】 本発明を適用するフローの概要を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 原料炭槽 2 石炭供給フィーダー 3 一次粉砕機 4 一次分級機 5 二次粉砕機 6 二次篩 7 石炭槽 8 乾燥機 9 混炭機 10 粘結材タンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭をコークス炉に装入して乾留し、コ
    ークスを製造する方法において、前記石炭は粒径1mm
    以下の石炭の割合が80質量%以下で、かつ、下記式
    (a)の係数Aが0.9以上となるように粉砕調整する
    ことを特徴とするコークス製造方法。 【数1】 (式中、Ovは篩上に残存する石炭の質量割合を、Pは
    篩目の目開きにより定義される石炭粒径(mm)を、A
    は係数を、Cは定数をそれぞれ表すものである。)
  2. 【請求項2】 前記石炭は、粒径6mm超の石炭の割合
    が5質量%以下となるように粉砕調整することを特徴と
    する請求項1に記載のコークス製造方法。
  3. 【請求項3】 前記石炭中の水分を4質量%以下とする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコー
    クス製造方法。
  4. 【請求項4】 粘結材を添加することを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれか1項に記載のコークス製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記石炭中の非微粘結炭の質量を80質
    量%以下にすることを特徴とする請求項1から請求項4
    のいずれか1項に記載のコークス製造方法。
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