JP5397910B2 - セルロースナノファイバー分散液の製造方法 - Google Patents
セルロースナノファイバー分散液の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5397910B2 JP5397910B2 JP2010159853A JP2010159853A JP5397910B2 JP 5397910 B2 JP5397910 B2 JP 5397910B2 JP 2010159853 A JP2010159853 A JP 2010159853A JP 2010159853 A JP2010159853 A JP 2010159853A JP 5397910 B2 JP5397910 B2 JP 5397910B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cellulose
- cellulose nanofiber
- dispersion
- carboxylic acid
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
また本発明は、上記のセルロースナノファイバー分散液を用いたセルロースナノファイバー成形体及びセルロースナノファイバー複合体を提供することを目的の一つとする。
この構成によれば、カルボン酸アミン塩として導入する有機基の疎水性を付加することにより、セルロースナノファイバーの疎水性を制御することができるため、幅広い溶媒にセルロースナノファイバーを分散させることができる。これにより、広範な材料との複合化にも好適に用いることができるセルロースナノファイバー分散液を容易に製造することができる。
ここで、「弱酸性より大きい酸性度の水中で分散」とは、詳しくは、「pHの値がカルボン酸型の基の酸解離定数の値よりも大きい酸性度の水の中で分散」させることを意味している。すなわち、セルロースナノファイバーのゲルを、弱酸性であるカルボン酸の解離を促進させるpH環境下で分散させることとしている。
この構成によれば、ゲルから持ち込まれる酸性の水が無くなるため、第2のセルロースナノファイバー水分散液が弱酸性より大きくなり、セルロースナノファイバーの分散を良好に起こすことができる。
アミンの種類によっては、水に対するアミンの溶解性・分散性が悪いため、添加するアミンが水中で凝集し、カルボン酸基との反応が進行しにくいことがある。そのような場合に、水にアルコールを添加し水−アルコール混合溶液とすると、アミンの溶解性が、水に対する溶解性よりも向上するため、アミンの溶解・分散を促進し、カルボン酸基との塩形成反応を促進することができる。また、形成されるセルロースナノファイバー/アミン塩の溶解・分散も促進する。
この構成によれば、カルボン酸アミン塩として導入する有機基の疎水性を付加することにより、セルロースナノファイバーの疎水性を制御することができるため、幅広い溶媒にセルロースナノファイバーを分散させることができる。これにより、広範な材料との複合化にも好適に用いることができるセルロースナノファイバー分散液を容易に製造することができる。
また、この構成によれば、酸アミン塩とカルボン酸塩とのイオン交換により、目的とするカルボン酸アミン塩型への置換を生じさせることができる。
酸アミン塩の種類によっては、水に対する酸アミン塩の溶解性・分散性が悪いため、添加するアミンが水中で凝集し、カルボン酸基との反応が進行しにくいことがある。そのような場合に、水にアルコールを添加し水−アルコール混合溶液とすると、酸アミン塩の溶解性が、水に対する溶解性よりも向上するため、酸アミン塩の溶解・分散を促進し、カルボン酸基との塩形成反応を促進することができる。また、形成されるセルロースナノファイバー/アミン塩の溶解・分散も促進する。
本発明のセルロースナノファイバー分散液は、媒体が有機溶媒であるため、広範な有機溶剤可溶な高分子材料との複合化も容易に行うことができる分散液となる。
また本発明によれば、本発明のセルロースナノファイバー分散液を用い、製造性に優れたセルロースナノファイバー成形体及びセルロースナノファイバー複合体を提供することができる。
セルロースナノファイバー分散液の第1の製造方法は、以下の工程1A〜1Eを有する。図1は、第1の製造方法を示す説明図である。
(1A)カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバーを水系溶媒に分散させてセルロースナノファイバー水分散液を調製する工程
(1B)セルロースナノファイバー水分散液に酸を加え、セルロースナノファイバーのカルボン酸塩型の基をカルボン酸型の基に置換する工程
(1C)カルボン酸型に置換されたセルロースナノファイバーのゲルを洗浄して、水中に再分散させてセルロースナノファイバー水分散液を再調製する工程
(1D)カルボン酸型に置換されたセルロースナノファイバー水分散液にアミン処理する工程
(1E)アミン処理したセルロースナノファイバーを回収し、分散媒中で再分散させてセルロースナノファイバー分散液を調製する工程
まず、工程1Aについて説明する。
工程1Aは、カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバーの水分散液を作製する工程である。上記の構成を備えたセルロースナノファイバー水分散液が得られるならば、その製造方法は特に限定されないが、本発明者らによりすでに提案されているTEMPO触媒酸化によるセルロースナノファイバーの製造方法を用いることが好ましい。
すなわち、天然セルロースを原料とし、水系溶媒中においてTEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル)などのN−オキシル化合物を酸化触媒とし、酸化剤を作用させることにより天然セルロースを酸化させる酸化処理工程と、酸化処理工程後の天然セルロースを媒体に分散させる分散工程とを含む製造方法によりセルロースナノファイバー水分散液を作製することが好ましい。
N−オキシル化合物の添加は触媒量で十分であり、具体的には、反応溶液に対して0.1〜4mmol/Lの範囲で添加すればよい。好ましくは、0.1〜2mmol/Lの添加量範囲である。
先に記載の触媒については、酸化剤の種類に応じて適宜選択すればよく、例えば、次亜塩素酸アルカリ金属塩を酸化剤とする場合には、N−オキシル化合物と、臭化物又はヨウ化物とを組み合わせた触媒成分を用いることが好ましく、亜塩素酸アルカリ金属塩を酸化剤とする場合には、N−オキシル化合物を単独で触媒成分として用いることが好ましい。
酸化処理工程の第1の例では、セルロース原料を水に懸濁したものに、N−オキシル化合物(TEMPO等)及びアルカリ金属臭化物(又はアルカリ金属ヨウ化物)と、酸化剤としての次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸塩)とを添加した反応溶液を調製し、0℃〜室温(10℃〜30℃)の温度条件下、必要に応じて攪拌しながら酸化反応を進行させる。
次に、酸化反応の第2の例では、セルロース原料を水に懸濁したものに、N−オキシル化合物と、酸化剤としての亜塩素酸ナトリウム(亜塩素酸塩)とを添加した反応溶液を調製し、室温〜100℃程度の温度条件下、必要に応じて攪拌しながら酸化反応を進行させる。酸化反応終了後の酸化セルロースを抽出する処理は、上述した第1の例の場合と同様である。
緩衝液を用いて反応中のpH変化を抑えるようにすることで、pHを維持するための酸やアルカリの連続的な添加が不要になり、またpHメーターの設置も不要になる。そして、酸やアルカリの添加が不要であることから、反応容器を密閉することができる。
したがって、アルデヒド基によって引き起こされるベータ脱離反応を防止することができ、高分子量のセルロースナノファイバーを得ることができる。
このように、反応溶液に次亜塩素酸ナトリウム等を添加することで、TEMPOの酸化反応を促進することができ、反応速度を高めることができる。次亜ハロゲン酸塩等の添加量は、1mmol/L程度以下とすることが好ましい。
次に、分散工程では、酸化処理工程で得られた酸化セルロース又は精製工程を経た酸化セルロースを、媒体中に分散させる。
分散に用いる媒体(分散媒)としては、水系溶媒が用いられる。本実施形態における水系溶媒は、不可避的に混入する成分を除いて水のみである溶媒、若しくは20重量%未満の水と相溶性のアルコール等の有機溶媒と水との混合溶媒である。上記分散媒としては、典型的には、水が用いられる。図では水を符号Wで示している。
次に、工程1Bでは、セルロースナノファイバーに含まれるナトリウムを水素に置換し、カルボン酸型の基(−COOH基)とする。
表面にカルボン酸ナトリウム塩を有するセルロースナノファイバーは、水中ではカルボン酸がイオン化し、カルボン酸イオン同士の荷電反発力によりセルロースナノファイバーを良好に分散させることができる。しかし、一般に有機溶媒は、水よりも極性が小さいものが多いため、有機溶媒中では上記のイオン化の程度が低い場合があり、セルロースナノファイバー同士が凝集してゲル化しやすい。
ここで、疎水性の対イオンとは、疎水性を発現する有機基を有する対イオンである。疎水性を発現する有機基としては、通常知られた種々の置換基を例示することができ、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを挙げることができる。
なお、処理後のセルロースナノファイバーにおけるカルボン酸塩型の基(カルボン酸ナトリウム塩)とカルボン酸型の基との比率は、FT−IR等の分析装置を用いて測定することができる。
次に、工程1Cでは、工程1Bで得られたセルロースナノファイバーのゲルを洗浄し、水中に再分散させる。
その後、ゲル化させたセルロースナノファイバーを弱酸性より大きい酸性度(pH)の水(例えば蒸留水)に入れ、上述の分散工程で用いたものと同様の装置を用いることにより、水中に再分散させる。
[数1]
Ka=[H+][−COO−]/[−COOH] …(1)
次に、工程1Dでは、セルロースナノファイバー水分散液にアミンを添加し、カルボン酸基と反応させることによりカルボン酸のアミン塩を形成させる。本工程の反応は水中で行うことができるため、有機溶媒が不要となり環境負荷を低減させることができる。図では、得られるセルロースナノファイバー水分散液を符号D3で示している。
アミンの添加量は、アミンの種類に応じて適宜変更することが好ましいが、例えば、セルロースナノファイバーが有するカルボン酸基量に対して、当量から10倍量の範囲である。
これに対し、アルコールを添加すると、水−アルコール混合溶液に対するアミンの溶解性が、水に対する溶解性よりも向上するため、アミンの溶解・分散を促進し、カルボン酸基との塩形成反応を促進する。加えて、形成されるセルロースナノファイバー/アミン塩の溶解性も、水に対する溶解性よりも向上するため、再凝集を防ぎナノ分散させることができる。
アルコールの添加量は、用いるアミンの種類に応じて適宜変更することが好ましいが、長鎖アルキル基を有するアミンをセルロースナノファイバーのカルボキシル基の対イオンとして塩として導入する場合、セルロースナノファイバー水分散液に、アルコールを全体の10〜90重量%になるように、望ましくは30〜70重量%になるように、更に望ましくは40〜60重量%になるように添加することが好ましい。
次に、工程1Eでは、工程1Dで得られたセルロースナノファイバーを回収し、目的の有機溶媒中に再分散させる。
セルロースナノファイバーの回収は、工程1Dで得られたセルロースナノファイバー水分散液に凝集剤としての有機溶媒を添加することでセルロースナノファイバーを沈殿させ、ろ集することにより行う。添加する有機溶媒は、メタノールやエタノールなどのアルコールやアセトンのような極性溶媒を用いることができる。
回収したセルロースナノファイバーを目的とする有機溶媒(例えばイソプロピルアルコール(IPA)のようなアルコール)中に入れ、上述の分散工程で用いたものと同様の装置を用いることにより、セルロースナノファイバー分散液を得ることができる。
なお、工程1Aで得られるセルロースナノファイバー水分散液から液体成分の全部又は一部を除去したセルロースナノファイバーの乾燥物やゲルに有機溶媒を添加しても、セルロースナノファイバーを有機溶媒中に均一に分散させることはできない。そこで本実施形態では、工程1Aにおいてセルロースナノファイバーを水系溶媒に均一に分散させたセルロースナノファイバー水分散液をまず作製し、かかる水分散液の水系溶媒を有機溶媒に置換する手法を用いている。かかる手法を用いることで、セルロースナノファイバーの分散状態を維持したままで系に有機溶媒を加えることができ、これにより、有機溶媒中にセルロースナノファイバーが分散されたセルロースナノファイバー分散液を容易に得られるようにした。
セルロースナノファイバー分散液の第2の製造方法は、以下の工程2A〜2Cを有する。
(2A)カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバーを水系溶媒に分散させてセルロースナノファイバー水分散液を調製する工程
(2B)カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバー水分散液に酸アミン塩を添加し、カルボン酸塩型の基のイオン交換を行う工程
(2C)アミン処理したセルロースナノファイバーを回収し、分散媒中で再分散させてセルロースナノファイバー分散液を調製する工程
工程2Aは、先に説明した第1の製造方法における工程1Aと同様である。かかる工程2Aにより、セルロースのC6位にカルボン酸ナトリウム塩を有するセルロースナノファイバーの水分散液を得る。
次に、工程2Bでは、カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバー水分散液に酸アミン塩を添加し、カルボン酸塩型の基のイオン交換を行うことにより、カルボン酸のアミン塩を形成させる。本工程の反応は、上述した第1の製造方法のように、セルロースナノファイバーが有するカルボン酸基の酸処理が不要となるため、少ない工程でアミン塩を形成することができ、工程負荷を低減させることができる。図では、得られるセルロースナノファイバー分散液を符号D5で示している。
これに対し、アルコールを添加すると、水−アルコール混合溶液に対するアミンの溶解性が、水に対する溶解性よりも向上するため、アミンの溶解・分散を促進し、カルボン酸基との塩形成反応を促進する。加えて、形成されるセルロースナノファイバー/アミン塩の溶解性も、水に対する溶解性よりも向上するため、再凝集を防ぎナノ分散させることができる。
アルコールの添加量は、用いるアミンの種類に応じて適宜変更することが好ましいが、長鎖アルキル基を有するアミンをセルロースナノファイバーのカルボキシル基の対イオンとして塩として導入する場合、セルロースナノファイバー水分散液に、アルコールを全体の10重量%〜90重量%になるように、望ましくは30重量%〜70重量%になるように、更に望ましくは40重量%〜60重量%になるように添加することが好ましい。
工程2Cでは、先の第1の製造方法における工程1Eと同様に、工程2Bで得られたセルロースナノファイバーを回収し、目的の有機溶媒中に再分散させる。セルロースナノファイバーの回収および有機溶媒への再分散は、工程1Eと同様の方法を用いることができる。
そして、ガラス板等の基板上に、ナノファイバー分散液を流延塗布した後、自然乾燥、送風乾燥、真空乾燥等の乾燥法により分散液を乾燥させて膜を形成する。その後、基板から膜を剥がしてナノファイバー成形体を得る(キャスト法)。
この場合、成形物の表面に塗布法、噴霧法、浸漬法等の公知の方法により、好ましくは塗布法又は噴霧法によりナノファイバー分散液を付着させ、これを乾燥固化させてナノファイバー層を形成する。さらには、膜状に形成したナノファイバー成形体を、他の成形物の表面に貼り合わせる方法も採用することができる。貼り合わせる方法としては、接着剤を用いた方法や熱融着法などが採用できる。
例えば、ポリビニルアルコールやナイロン(登録商標)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルなどの合成高分子は有機溶媒に溶解させて紡糸(溶液紡糸)あるいはフィルムに成形できる。この点、本実施形態のセルロースナノファイバー分散液は、有機溶媒中にセルロースナノファイバーが分散されているため、これらの合成高分子の材料と混合して用いることで、容易に合成高分子とセルロースナノファイバーとが複合化された繊維状成形物あるいはフィルム状成形物を得ることができる。
また、有機溶媒中でモノマーと、ナノ分散したセルロースナノファイバーと、を混合させ、モノマーを重合させて高分子を合成することで、セルロースナノファイバーと合成高分子の複合体を形成することも可能である。
第1実施例では、上記実施形態の第1の製造方法を用いてセルロースナノファイバー分散液を作製した。
まず、乾燥重量で1g相当分の針葉樹漂白クラフトパルプ、10mmolの次亜塩素酸ナトリウム、0.1g(1mmol)の臭化ナトリウム、0.16g(1mmol)のTEMPOを100mLの水に分散させ、室温で4時間穏やかに攪拌し、蒸留水で洗浄・水洗することで、TEMPO触媒酸化パルプ(酸化セルロース)を得た。
その後、未乾燥のTEMPO触媒酸化パルプに蒸留水を加え、固形分濃度0.1%の水懸濁液を調製した。そして、懸濁液に、家庭用ミキサーで1分間、超音波処理で2分間の解繊処理を施すことで、セルロースナノファイバー水分散液とした。その後、セルロースナノファイバー水分散液から、遠心分離(12000g)により未解繊成分を取り除いた。
以上により、透明な液体である濃度0.1%のセルロースナノファイバー水分散液を得た(工程1A)。
第2実施例では、加えるアミンとしてドデシルアミンを用いた。
すなわち、第1実施例と同様にして得られたカルボン酸型のセルロースナノファイバー水分散液に対し、室温でドデシルアミンを添加し、攪拌を24時間保持することで、セルロースナノファイバーのカルボキシル基とドデシルアミンとの反応を行った(工程1D)。
第3実施例では、第2実施例と同様に加えるアミンとしてドデシルアミンを用いた。
すなわち、第1実施例と同様にして得られた、酸処理後のカルボン酸型のセルロースナノファイバーを多量の蒸留水で洗浄した後、100mLの水−IPA(1:1)混合溶液を加え、超音波処理(1分間)を行うことでセルロースナノファイバーを分散させた(工程1C)。
また、実施例2と比べ、アルコール添加後にアミンと反応させることにより、IPA中で完全にナノ分散させることが可能であることが分かった。
Claims (5)
- カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバーを水系溶媒に分散させて第1のセルロースナノファイバー水分散液を調製する工程と、
前記基を前記カルボン酸塩型から、長鎖モノアルキルアミンのカルボン酸アミン塩型に置換する工程と、
前記カルボン酸アミン塩型の基を有するセルロースナノファイバーを、有機溶媒に分散させる工程と、を有し、
前記有機溶媒は極性溶媒であり、
前記カルボン酸アミン塩型に置換する工程は、
前記第1のセルロースナノファイバー水分散液に酸を加えることで、前記基をカルボン酸塩型からカルボン酸型に置換し、前記セルロースナノファイバーをゲル化する工程と、
前記セルロースナノファイバーのゲルを、弱酸性より大きい酸性度の水中で分散させて、第2のセルロースナノファイバー水分散液を調製する工程と、
前記第2のセルロースナノファイバー水分散液に長鎖モノアルキルアミンを添加して、前記基をカルボン酸型からカルボン酸アミン塩型に置換する工程と、を有することを特徴とするセルロースナノファイバー分散液の製造方法。 - 前記ゲルを弱酸性より大きい酸性度の水で洗浄した後に、前記第2のセルロースナノファイバー水分散液を調製することを特徴とする請求項1に記載のセルロースナノファイバー分散液の製造方法。
- 前記第2のセルロースナノファイバー水分散液にアルコールを添加することを特徴とする請求項1または2に記載のセルロースナノファイバー分散液の製造方法。
- カルボン酸塩型の基を有するセルロースナノファイバーを水系溶媒に分散させて第1のセルロースナノファイバー水分散液を調製する工程と、
前記基を前記カルボン酸塩型から、長鎖モノアルキルアミンのカルボン酸アミン塩型に置換する工程と、
前記カルボン酸アミン塩型の基を有するセルロースナノファイバーを、有機溶媒に分散させる工程と、を有し、
前記有機溶媒は極性溶媒であり、
前記カルボン酸アミン塩型に置換する工程は、前記第1のセルロースナノファイバー水分散液に長鎖モノアルキルアミンの酸アミン塩を添加して、前記基をカルボン酸塩型からカルボン酸アミン塩に置換する工程を有することを特徴とするセルロースナノファイバー分散液の製造方法。 - 前記第1のセルロースナノファイバー水分散液にアルコールを添加することを特徴とする請求項4に記載のセルロースナノファイバー分散液の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010159853A JP5397910B2 (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010159853A JP5397910B2 (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012021081A JP2012021081A (ja) | 2012-02-02 |
JP5397910B2 true JP5397910B2 (ja) | 2014-01-22 |
Family
ID=45775593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010159853A Expired - Fee Related JP5397910B2 (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5397910B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021241409A1 (ja) | 2020-05-25 | 2021-12-02 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、シート状成形体、人工皮革およびシート状成形体の製造方法 |
Families Citing this family (29)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5722021B2 (ja) * | 2010-12-14 | 2015-05-20 | 第一工業製薬株式会社 | 粘性水系組成物およびその製法、並びにそれに用いるセルロース繊維 |
JP6249441B2 (ja) * | 2011-11-22 | 2017-12-20 | 国立大学法人 東京大学 | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 |
EP2826792B1 (en) * | 2012-03-14 | 2022-01-05 | Nippon Paper Industries Co., Ltd. | Method for producing anion-modified cellulose nanofiber dispersion |
FR2991328B1 (fr) * | 2012-06-04 | 2014-05-23 | Symatese | Materiau solide a base de cellulose oxydee, son procede d'obtention et son utilisation comme compresse |
CN104640620B (zh) * | 2012-07-10 | 2016-10-05 | 赛陆泰科公司 | Nfc稳定化泡沫 |
CN107630385B (zh) * | 2012-08-10 | 2020-12-11 | 王子控股株式会社 | 微细纤维状纤维素聚集体及其制造方法、以及微细纤维状纤维素分散液的再制造方法 |
JP6095355B2 (ja) * | 2012-12-18 | 2017-03-15 | 花王株式会社 | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 |
JP6082591B2 (ja) * | 2012-12-27 | 2017-02-15 | 花王株式会社 | ゴム組成物 |
JP5823599B2 (ja) | 2013-12-26 | 2015-11-25 | 花王株式会社 | 微細セルロース繊維複合体 |
WO2016148280A1 (ja) * | 2015-03-19 | 2016-09-22 | 国立大学法人東京大学 | 微細セルロース繊維及びその使用 |
KR101775774B1 (ko) | 2015-03-27 | 2017-09-11 | 단국대학교 산학협력단 | 셀룰로오스 나노 위스커가 충진된 편광필름 및 이의 제조 방법 |
JP6561607B2 (ja) * | 2015-06-12 | 2019-08-21 | 王子ホールディングス株式会社 | 微細繊維状セルロース濃縮物の製造方法、および微細繊維状セルロースを含む組成物 |
KR101830192B1 (ko) * | 2015-06-25 | 2018-02-21 | 고려대학교 산학협력단 | 섬유간 공간이 확장된 생체적합성 섬유집합체 및 이의 제조방법 |
JP6805658B2 (ja) * | 2015-09-10 | 2020-12-23 | 王子ホールディングス株式会社 | 微細繊維状セルロース再分散スラリーの製造方法および微細繊維状セルロース再分散スラリー |
JP6627376B2 (ja) * | 2015-09-30 | 2020-01-08 | 王子ホールディングス株式会社 | シートおよび積層体 |
JP6627377B2 (ja) * | 2015-09-30 | 2020-01-08 | 王子ホールディングス株式会社 | シートおよび積層体 |
WO2017057578A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 王子ホールディングス株式会社 | シートおよび積層体 |
EP3395839A4 (en) * | 2015-12-25 | 2019-11-27 | Nippon Paper Industries Co., Ltd. | METHOD FOR PRODUCING CELLULOSENANOFIBER DRY MATERIAL |
JP6811977B2 (ja) * | 2015-12-28 | 2021-01-13 | 国立大学法人愛媛大学 | ナノファイバー含有材、ナノファイバー含有材の製造方法およびナノファイバー回収方法 |
JP2018024967A (ja) * | 2016-08-09 | 2018-02-15 | 花王株式会社 | 微細セルロース繊維複合体 |
JP7172033B2 (ja) * | 2017-03-01 | 2022-11-16 | 王子ホールディングス株式会社 | 繊維状セルロース、繊維状セルロース含有組成物、繊維状セルロース分散液及び繊維状セルロースの製造方法 |
WO2018159743A1 (ja) | 2017-03-01 | 2018-09-07 | 王子ホールディングス株式会社 | 繊維状セルロース、繊維状セルロース含有組成物、繊維状セルロース分散液及び繊維状セルロースの製造方法 |
JP2019119984A (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-22 | 花王株式会社 | 微細化疎水変性セルロース繊維の製造方法 |
JP7208784B2 (ja) * | 2017-12-27 | 2023-01-19 | 花王株式会社 | 微細化疎水変性セルロース繊維の製造方法 |
CN112673061A (zh) | 2018-08-30 | 2021-04-16 | 王子控股株式会社 | 含有纤维状纤维素的组合物、液状组合物及成形体 |
JP7336783B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2023-09-01 | 日本製紙株式会社 | カルボキシル基含有変性セルロース繊維、その乾燥固形物及びその製造方法 |
JP7424756B2 (ja) | 2019-04-26 | 2024-01-30 | 日本製紙株式会社 | 疎水化アニオン変性セルロース粉砕物の乾燥固形物及びその製造方法ならびに疎水化アニオン変性セルロースナノファイバー分散体の製造方法 |
CN112336741A (zh) * | 2019-08-09 | 2021-02-09 | 华东师范大学 | 一种表面羧基化纳米纤维素、药物制剂及其在治疗肥胖症的应用 |
JPWO2022118792A1 (ja) * | 2020-12-01 | 2022-06-09 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5161711B2 (ja) * | 2008-09-03 | 2013-03-13 | 帝人株式会社 | エポキシ樹脂コンポジット |
JP2010077248A (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-08 | Teijin Ltd | 微細修飾セルロース含有芳香族ポリアミドコンポジット |
JP2010116477A (ja) * | 2008-11-13 | 2010-05-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 複合体組成物 |
CN102264822B (zh) * | 2008-12-26 | 2014-03-19 | 花王株式会社 | 纤维素纤维的悬浊液及其制造方法和膜状成形体及其制造方法 |
JP5944098B2 (ja) * | 2009-12-11 | 2016-07-05 | 花王株式会社 | 微細セルロース繊維複合体、微細セルロース繊維分散液及び複合材料 |
-
2010
- 2010-07-14 JP JP2010159853A patent/JP5397910B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021241409A1 (ja) | 2020-05-25 | 2021-12-02 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、シート状成形体、人工皮革およびシート状成形体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012021081A (ja) | 2012-02-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5397910B2 (ja) | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 | |
JP6249441B2 (ja) | セルロースナノファイバー分散液の製造方法 | |
WO2010134357A1 (ja) | セルロースナノファイバー分散液の製造方法、セルロースナノファイバー分散液、セルロースナノファイバー成形体、及びセルロースナノファイバー複合体 | |
JP5791065B2 (ja) | 物理ゲルの製造方法および物理ゲル | |
JP5330882B2 (ja) | セルロースゲル分散液の製造方法 | |
JP4981735B2 (ja) | セルロースナノファイバーの製造方法 | |
JP5381338B2 (ja) | セルロースナノファイバーの製造方法 | |
WO2011065371A1 (ja) | 膜状体及びその製造方法並びに該膜状体の形成用水性分散液 | |
EP3409692B1 (en) | Anionically-modified cellulose nanofiber dispersion liquid and production method therefor | |
JP6724289B2 (ja) | 粘度調整剤 | |
CA3005140C (en) | Production of carboxylated nanocelluloses | |
JP2015101694A (ja) | セルロースナノファイバー分散体及びセルロース修飾体、ならびに製造方法 | |
JP2018104502A (ja) | エステル化セルロースナノファイバー分散液の製造方法 | |
JP2011046793A (ja) | セルロースナノファイバーの製造方法 | |
WO2016125497A1 (ja) | 含金属酸化セルロースナノファイバー分散液およびその製造方法 | |
JP2018199753A (ja) | ハイドロゲル及びその製造方法 | |
WO2015029960A1 (ja) | 原油回収用添加剤 | |
JP5426209B2 (ja) | 酸化パルプ中に残留する有機系酸化触媒の除去方法 | |
JP2015004032A (ja) | 防曇剤および防曇用フィルム | |
Yang et al. | Direct preparation of nanocelluloses of tunable lengths from native wood via alkaline periodate oxidation | |
JP6374277B2 (ja) | セルロースエステル成形品 | |
JP2014014791A (ja) | ガス分離膜とその製造方法 | |
Muthami et al. | Hairy cellulose nanocrystals: from synthesis to advanced applications in the water–energy–health–food nexus | |
US20210179738A1 (en) | Oxidized cellulose nanofibers and dispersion of oxidized cellulose nanofibers | |
JP2015183095A (ja) | 機能性セルロース及びその製造方法、並びに、機能性セルロース分散体、成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130418 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20130418 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20130514 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130604 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130801 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130917 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131016 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |