JP5394784B2 - 基板洗浄装置 - Google Patents

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この発明は、基板を浸漬させて洗浄する基板洗浄装置に係り、特に、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板(以下、単に基板と称する)に対して行う洗浄処理の技術に関する。
従来、この種の装置として、処理液を貯留する処理槽と、この処理槽の下方に配置され、処理槽の下部が浸漬されるように伝播水を貯留する伝播槽と、この伝播槽の底部に設けられ、超音波振動を発生させる超音波振動子と、処理槽内に基板を浸漬させる際に、基板の下部周縁部を保持する基板保持部を備えたリフタと、処理槽に処理液を供給する処理液供給部とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。これにより、超音波振動子から付与された超音波振動が伝播槽を介して処理槽へと伝わり、処理槽内に浸漬され、基板保持部に保持された基板に伝わって洗浄するようになっている。
特開2007‐173677号公報
しかしながら、このような構成を有する従来装置の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来装置は、超音波振動子により発振した超音波振動を基板に与えた際に、超音波振動が基板保持部の3本の保持棒部分で反射・屈折してしまい、超音波振動が付与された保持棒の反対側では、パーティクルの除去率の低い領域が生じていた。そのため、基板面内にパーティクルの除去率が高い領域と低い領域が存在するというパーティクル除去率のムラが生じ、基板面内のパーティクル除去均一性を悪化させている。仮にこの状態で、超音波振動の時間を長く与えたり、超音波振動の出力を上げたりしても、単に、パーティクルの除去率の高い領域のデバイスパターンのみに過剰な負荷を与えてしまい、デバイスパターンの倒壊の原因になってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板面内でのパーティクル除去均一性を向上することができる基板洗浄装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を処理液中に浸漬させることにより基板の洗浄処理を行う基板洗浄装置において、基板を浸漬するための処理液を貯留する処理槽と、前記処理槽内へ処理液を供給する処理液供給部と、基板を保持する基板保持部を備え、前記処理槽に貯留された処理液中に基板を浸漬させるためのリフタと、前記処理槽の下方に配置されており、前記処理槽の下部が浸漬されるように超音波振動の伝播媒体となる伝播水を貯留する伝播槽と、前記伝播槽の底部に取り付けられ、前記処理槽内に貯留された処理液に超音波振動を付与する超音波振動付与手段と、前記超音波振動付与手段から付与された超音波振動を散乱させる散乱板を備え、基板と前記超音波振動付与手段との間に配置された分散発生部と、を備え、前記分散発生部は、前記基板保持部に設けられていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、超音波振動付与手段によって付与された超音波振動は、伝播槽を介して基板が浸漬された処理槽内に伝播される。この際、基板保持部に保持された基板と超音波振動付与手段との間に分散発生部が配置され、特に、前記分散発生部は、前記基板保持部に設けられていることが最適である。分散発生部が基板保持部に設けられていることにより、超音波振動が付与された分散発生部の反対側では、広範囲に超音波振動の重なりが生じるので、基板面内にはキャビテーションを均一に発生させることができる。そのため、基板面内でのパーティクルの除去を均一に行うことができる。また、基板保持部に分散発生部が備えられているので、基板保持部の強度を高めることができる。そのため、基板保持部は、基板の重みによるたわみを抑制することができる。
また、前記散乱板は、板状に形成されており、前記分散発生部は、複数の前記散乱板が隙間を有して並設して構成されていることが好ましい(請求項)。分散発生部は、複数の板状の散乱板が隙間を有して並設して構成されているので、超音波振動が付与された分散発生部の反対側では、超音波振動の重なりを広範囲に発生させることができる。
また、前記散乱板は、石英で形成されていることを特徴とすることが好ましい(請求項)。散乱板が石英で形成されていることにより、散乱板の中央部分を超音波振動が透過する。そのため、超音波振動の減衰を抑制することができるので、超音波振動を有効に利用することができる。
また、前記散乱板の高さは、前記超音波振動付与手段から付与される超音波振動の半波長の整数倍にすることが好ましい(請求項)。散乱板の高さを超音波振動の半波長の整数倍にすることにより、超音波振動の減衰を抑制することができるので、超音波振動を有効に利用することができる。
また、前記分散発生部は、散乱板が等間隔に構成されることが好ましい(請求項)。分散発生部の散乱板を等間隔に構成することにより、キャビテーションを基板面内にて、より均一に発生させることができる。
また、前記処理液供給部は、気体を処理液に溶解させる気体溶解手段を備えていることが好ましい(請求項)処理液に積極的に気体を溶解させているので、キャビテーションを効率良く発生させることができる。

この発明に係る基板洗浄装置によれば、基板保持部に保持された基板と超音波振動付与手段との間に分散発生部を配置することで、超音波振動を付与した際に、超音波振動が付与された分散発生部の反対側では、広範囲に超音波振動の重なりが生じるので、基板面内におけるキャビテーションのバラツキを抑制することができる。そのため、基板面内でのパーティクル除去均一性の向上することができる。
実施例に係る基板洗浄装置を一部断面で示した概略構成図である。 実施例に係る基板洗浄装置のリフタの構成を示した断面図である。 処理液供給部に設けられた窒素ガス溶解部を一部断面で示した概略構成図である。 伝播水供給部に設けられた脱気部を一部断面で示した概略構成図である。 分散発生部の構成を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。 キャビテーションの発生の説明に供する図である。 基板洗浄装置の動作の説明に供するフローチャートである。 基板洗浄装置の効果の説明に供し、(a)は、ピッチが15mmのときを示した図であり、(b)は、ピッチが6mmのときを示した図であり、(c)は、分散発生部が未使用のときを示した図である。 変形例に係る基板洗浄装置のリフタの基板保持部の構成を示した正面図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板洗浄装置を一部断面で示した概略構成図であり、図2は、実施例に係る基板洗浄装置のリフタの構成を示した断面図である。
図1を参照する。基板洗浄装置1は、複数の基板W(以下、単に基板Wという)を処理液中に浸漬させることにより基板Wの洗浄処理を行う装置である。基板洗浄装置1は、主に、処理槽10と、リフタ20と、伝播槽30と、処理液供給部40と、伝播水供給部50と、制御部60とを備えている。
処理槽10は、基板Wを浸漬するための処理液を貯留する容器である。処理槽10の底部には、一対の吐出部11が設けられている。吐出部11には、処理液供給部40から供給された処理液を処理槽10内部へ向けて吐出する複数の吐出口(図示省略)が形成されている。また、処理槽10の上面は解放されており、処理槽10の外面側の上端には外槽12が設けられている。外槽12は、配管13を介して排液ラインに接続されている。このため、吐出部11から吐出された処理液は処理槽10内を上方へ向かって流れ、やがて上部の開口から外槽12へオーバーフローする。そして、外槽12へオーバーフローした処理液は配管13を介して排液ラインへ排出される。
図2を参照する。リフタ20は、処理槽10に貯留された処理液中に基板Wを浸漬させるための昇降機構である。基板洗浄装置1の搬入部(図示省略)にセットされた基板Wは、搬送ロボット(図示省略)によってリフタ20まで搬送され、リフタ20上に載置される。リフタ20は、基板保持部21とリフタ駆動部22とを備えている。基板保持部21は、背板23と結合部材24との間に3本の保持棒25を備えている。保持棒25には複数の保持溝(図示省略)が刻設されており、基板Wはその保持溝に起立姿勢で保持される。一方、リフタ駆動部22は、図示しないサーボモーターやタイミングベルトを有し、支持部材26を介して基板保持部21と連動連結されている。リフタ駆動部22を動作させると、リフタ20は昇降移動し、基板Wは処理槽10内の浸漬位置(図1、図2の位置)と処理槽10上方の引き上げ位置との間で移動する。
図1に戻り、伝播槽30は、超音波振動の伝播媒体となる伝播水を貯留するための容器である。伝播槽30は、処理槽10の下方に配置されており、伝播槽30に貯留された伝播水に処理槽10の底部を含む下部が浸漬される。伝播槽30の底部には、伝播水と接するように、超音波振動子31が取り付けられている。伝播槽30内には、後述する分散発生部80が取り付けられている。超音波振動子31に接続された超音波発振器32を作動させると、超音波振動子31が発振して、超音波振動(例えば、周波数が730kHz)が発生する。超音波振動子31から発生した超音波振動は、伝播槽30内の伝播水中、処理槽10の底部、処理槽10内の処理液中を順に伝播して行き、処理液中に浸漬された基板Wへ到達する。なお、超音波発振器32は、CPUやメモリ等を備えるコンピュータにより構成された制御部60と接続されており、制御部60から与えられる信号に基づいて動作する。
なお、上述した超音波振動子31が本発明における超音波振動付与手段に相当する。
処理液供給部40は、純水供給源41と吐出部11とを結ぶ配管42を有している。配管42上には、配管42の上流側から順に、窒素ガス溶解部43、濃度計44、ヒータ45、開閉弁46、および混合部47が設けられている。このため、開閉弁46を開放すると、純水供給源41から供給される純水が、窒素ガス溶解部43、濃度計44、ヒータ45、開閉弁46、および混合部47を経由して処理槽10内へ吐出される。
混合部47は、例えばミキシングバルブにより構成される。混合部47には、配管47aを介して薬液供給部47bが接続されており、配管47aの経路途中には開閉弁47cが介挿されている。このため、開閉弁46,47cを開放すると、純水供給源41から供給される純水と、薬液供給源47bから供給される薬液とが、混合部47において混合されて、処理槽10へ供給される。なお、薬液供給源47bから供給される薬液としては、基板Wの洗浄に効果を発揮するアンモニア(NHOH)、過酸化水素水(H)、純水(HO)の混合溶液やこの混合溶液に界面活性剤を添加したものなどが使用される。
また、混合部47には、室温の純水を供給するための配管47dの一端側が接続されている。配管47dの他端側には純水供給源47eが接続されており、配管47dの経路途中には開閉弁47fが介挿されている。このため、開閉弁46,47cを閉止するとともに開閉弁47fを開放すると、純水供給源47eから供給される純水が、窒素ガス溶解部43やヒータ45を経由することなく処理槽10へ供給される。なお、開閉弁46,47c,47fは、制御部60と電気的に接続されており、制御部60から与えられる信号に基づいて開閉する。
図3を参照する。図3は、処理液供給部40に設けられた窒素ガス溶解部43を一部断面で示した概略構成図である。窒素ガス溶解部43の本体部43aは、略円筒形の外形となっており、その中心部に形成された液体収容部43bと、液体収容部43bの周囲を取り巻くように設けられた気体収容部43cとを有している。液体収容部43bと気体収容部43cとの境界には、気体透過性および液体不透過性を有する中空糸脱気膜・溶解膜43dが設けられている。
窒素ガス溶解部43の気体収容部43cには、配管43eの一端側が接続されている。配管43eの他端側は窒素ガス供給源43fと接続されており、配管43eの経路途中には、窒素ガス供給源43f側から順に、可変オートプレッシャー43g、開閉弁43h、および圧力計43iが設けられている。可変オートプレッシャー43g、開閉弁43h、および圧力計43iは、それぞれ制御部60と電気的に接続されている。
配管43e上の開閉弁43hを開放すると、窒素ガス供給源43fから配管43eを通って気体収容部43cへ窒素ガスが供給される。圧力計43iは、気体収容部43cに送給される直前における窒素ガスの圧力を計測し、計測結果を制御部60へ送信する。また、制御部60は、圧力計43iの計測結果に基づいて、可変オートプレッシャー43gを操作し、気体収容部43cに送給される窒素ガスの圧力を制御する。
窒素ガス溶解部43において純水に窒素ガスを溶解させるときには、制御部60は圧力計43iの計測結果に基づいて可変オートプレッシャー43gを操作することにより、気体収容部43c内を加圧する。気体収容部43c内において加圧された窒素ガスは、中空糸脱気膜・溶解膜43dを通過して、液体収容部43b内の純水へ溶解される。制御部60は、図1に示した濃度計44からの計測結果も受信しており、濃度計44の計測結果が所定の値に近づくように、可変オートプレッシャー43gを操作する。このため、窒素ガス溶解部43は、純水中に溶解した窒素ガスの濃度を、所定の値に維持できる。
なお、上述した窒素ガス溶解部43が本発明における気体溶解手段に相当する。
図1に戻り、伝播水供給部50は、伝播水供給源51と伝播槽30を結ぶ配管52を有している。配管52上には、脱気部53が設けられている。このため、伝播水供給源51から供給される伝播水は、脱気部53を経由して伝播槽30へ貯留される。
図4を参照する。図4は、伝播水供給部50に設けられた脱気部53を一部断面で示した概略構成図である。脱気部53の本体部53aは、窒素ガス溶解部43の本体部43aと同じように略円筒形の外形となっており、その中心部に形成された液体収容部53bと液体収容部53bの周囲を取り巻くように設けられた気体収容部53cとを有している。液体収容部53bと気体収容部53cとの境界には、気体透過性および液体不透過性を有する中空糸脱気膜・溶解膜53dが設けられている。
脱気部53の気体収容部53cには、配管53eの一端側が接続されている。配管53eの他端側は排気ラインと接続されており、配管53eの経路途中には、気体収容部53c側から順に、開閉弁53f、圧力計53g、および真空ポンプ53hが設けられている。開閉弁53f、圧力計53g、および真空ポンプ53hは、それぞれ制御部60と電気的に接続されている。
配管53e上の開閉弁53fを開放し、真空ポンプ53hを動作させると、気体収容部53c内のガスが配管53eを介して排気ラインへ排気され、気体収容部53c内は減圧される。このため、液体収容部53b内を流れる伝播水中に溶解していた気体は、中空糸脱気膜・溶解膜53dを介して気体収容部53c内へ脱気される。
図5を参照する。図5は分散発生部の構成を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。分散発生部80は、伝播槽30内の伝播水中に設けられている。分散発生部80は、複数の板状の散乱板81が並設されている。この複数の散乱板81の両端には、一対の結合部材82が設けられ、この一対の結合部材82と複数の散乱板81とが結合して一体となって構成されている。一対の結合部材82には、散乱板81が伝播槽の底部、すなわち、超音波振動子31から所定の高さHになるようにL字状の脚部が形成されている(例えば、高さHは10mm)。また、L字状の脚部により、分散発生部を伝播槽内に取り付けるようになっている。分散発生部80は、超音波振動を透過する材質(例えば、石英)で形成される。
散乱板81は、長さA、幅Bおよび高さCで構成されており、隣接する散乱板81とはピッチDの等間隔で平行に並んで構成されている。本実施例では、例えば、幅Bは2mm、高さCは4mm、隣接する散乱板81とのピッチDが15mmの等間隔で平行に並んで構成されている。なお、長さAは、3本の基板保持棒25に保持されている複数枚の基板Wの列に対応できるように、複数枚の基板Wの列よりも長いことが好ましい。また、散乱板81の高さCは、超音波振動子31から付与される超音波振動の半波長の整数倍にすることが好ましい。これにより、超音波振動が減衰することを抑制することができる。なお、処理槽10の底部の厚さも同様である。
また、分散発生部80は、処理槽内に浸漬された基板Wと超音波振動子との間に配置され、基板Wの面方向と散乱板81の長さA方向がほぼ垂直になるように配置されている。
図6を参照する。図6は、キャビテーションの発生の説明に供する図である。なお、図6において、超音波振動の伝播は矢印で示す。
散乱板81の外側では、矢印Eのように、超音波振動は直進する。また、散乱板81の中央部では、超音波振動は、矢印Fのように散乱板81内を透過して直進する。しかしながら、散乱板81の端の部分では、超音波振動は、矢印Gのように散乱板81の端の部分に到達して散乱し、矢印G1、G2のように方向を変えて進む。そのため、矢印G1、G2と矢印Eとの重なりが生じる。キャビテーションは、超音波の重なりが生じた部分で発生する。
<動作の説明>
次に、図7を参照して、基板洗浄装置1における基板Wの洗浄処理について説明する。なお、図7は、基板洗浄装置の動作の説明に供するフローチャートである。なお、これらの動作は、制御部60が圧力計43i,53gや濃度計44の計測結果に基づいて、リフタ駆動部22、超音波発振器32、開閉弁43h,46,47c,47f,53f、ヒータ45、可変オートプレッシャー43g、真空ポンプ53h等を操作することにより、実現される。
ステップS1:処理槽へ純水の供給と伝播水の供給
基板洗浄装置1は、基板Wが搬入される前(複数群の基板Wを順に処理する場合には、ある基板Wの処理が終了した後、後続の基板Wの搬入が開始されるまでの間)には、開閉弁46および47cを閉止し、開閉弁47fを開放する。これにより、純水供給源47eからの純水を処理槽10内に供給する。処理槽10内に供給された純水は、処理槽10の上部から外槽へオーバーフローし、配管13を経由して排液ラインに排出される。これにより、基板洗浄装置1は、基板Wが搬入される前の処理槽内を浄化する。
一方、伝播水供給部50では、伝播水供給源51からの伝播水が、脱気部53を介して伝播槽30へ供給されている。伝播水の供給は、基板洗浄装置1に基板Wが搬入される前から基板洗浄装置1における基板Wの処理が完了するまで、常時継続される。脱気部53においては、真空ポンプ53hが動作されており、伝播水供給源51から供給される伝播水は脱気される。これにより、超音波振動を付与した際に、伝播水中でキャビテーションが起こって、気泡を発生することを抑制する。また、例えば、処理槽10の底部に気泡が付着して、その気泡に超音波振動のエネルギーが吸収されて、基板Wの洗浄能力を低下させるということもない。
ステップS2:基板Wのセットと窒素ガスが溶解された温純水の生成
前工程の装置から搬送されてきた基板Wは、基板洗浄装置1の搬入部にセットされる。基板Wが搬入部にセットされると、処理液供給部40において、純水の加熱および窒素ガスの溶解が開始される。すなわち、ヒータ45の動作が開始されるとともに、窒素ガス溶解部43の開閉弁43hが開放され、圧力計43iの計測結果に基づいて可変オートプレッシャー43gが操作される。窒素ガス溶解部43においては、可変オートプレッシャー43gにより加圧された窒素ガスが、気体収容部43cから中空糸脱気膜・溶解膜43dを通過して、液体収容部43b内の純水へ溶解される。制御部60は、濃度計44の計測結果が所定の値に近づくように、窒素ガス溶解部43を操作する。このため、開閉弁46の上流側においては、所定濃度の窒素ガスが溶解された温純水が生成される。
ステップS3:基板Wの搬送と処理液の供給
搬入部にセットされた基板Wは、搬送ロボットによって搬入部から取り出され、処理槽10へ向けて搬送される。基板Wが搬送経路上の所定位置に到達すると、開閉弁47fが閉止されるとともに開閉弁46および47cが開放される。これにより、混合部47において、所定濃度の窒素ガスが溶解された温純水と薬液とが混合され、基板Wの洗浄処理するための処理液が生成される。生成された処理液は、配管42および吐出部11を経由して処理槽10内へ供給され、処理槽10内の純水と置換する。
基板Wが処理槽に到達した時点においては、処理槽10内の純水は、完全に処理液で置換されている。換言すれば、制御部60は、基板Wが処理槽10に到達する予定時刻から、処理槽10内の置換作業に要する時間だけ手前の時刻よりも前に、開閉弁47fの閉止と開閉弁46,47cの開放とを行う。これにより、基板Wに待機時間が発生することなく、かつ、ヒータ45による熱消費量や処理液の消費量を最小限に抑えることができる。なお、処理槽10内が処理液に完全に置換された後も、後続のステップS6の時点まで処理液の供給は継続される。
ステップS4:基板Wの処理槽への浸漬
処理槽10へ搬送された基板Wは、処理槽10の上方で待機するリフタ20の基板保持部21の保持棒25上に載置される。基板Wが保持棒25に載置されると、リフタ20が下降し、基板Wは、処理槽10内に貯留された処理液中に浸漬される。
ステップS5:超音波振動の付与
処理槽10内の処理液中に基板Wが浸漬されると、制御部60の操作により超音波発振器32は動作を開始し、超音波振動子31を振動させる。超音波振動子31から発生した超音波振動は、伝播槽30内の伝播水、処理槽10の底部、処理槽10内の処理液を順に伝播し、処理液中に浸漬された基板Wへ到達する。また、処理液中に超音波振動を付与すると、処理液中に溶解した窒素ガスが泡として発生する。この際、超音波振動は、分散発生部80に付与され、超音波振動が付与された分散発生部80の反対側では、超音波振動の重なりが広範囲に生じる。この超音波振動の重なりが生じたところで、キャビテーションが発生する。そのため、基板W面内に均一に泡を発生させることができる。そして、超音波振動により発生した泡は破裂し、破裂の衝撃で基板W上に付着したパーティクルが遊離する。なお、処理液中に溶解した窒素ガスがクッションの役割も果たし、超音波振動により基板に与えられる衝撃が緩和される。また、処理槽10内には、上方へ向かう処理液の流れが形成されている。このため、基板Wの表面から遊離したパーティクルは、処理液の流れに乗って処理槽10の上部へ運搬される。パーティクルは、処理槽10の上部において処理液とともに外槽12へ運搬され、配管13を介して排液ラインへ排出される。
超音波振動の付与を所定時間継続した後、制御部60は、超音波振動の動作を停止させ処理液の供給のみを継続する。処理液中に残存するパーティクルは、処理液の流れに乗って外槽12へ運搬され、配管13を介して排液ラインへ排出される。これにより、処理槽10内に残存するパーティクルが基板Wへ再付着することが防止される。
ステップS6:処理液の供給停止と基板の搬出
その後、処理液の供給を停止し、リフタ20を上昇させて処理槽10内から基板Wを引き上げ、基板Wを搬出する。
ステップS7:連続処理
引き続き、他の基板Wを連続して処理する場合は、ステップS2に戻る。
なお、基板Wを処理槽10内の上方へ引き上げた後、処理液供給部40では、開閉弁46および47cを閉止するとともに開閉弁47fを開放する。これにより、処理槽10内の処理液を純水で置換する。また、基板Wを処理液の上方に引き上げた状態で、または基板Wを他装置へ搬送した後に、基板Wに対して乾燥処理が行われる。
以上をもって、基板洗浄装置1における基板Wの洗浄処理が終了する。
上述したように、本実施例によると、伝播槽30の伝播水中において、基板Wと超音波振動子31との間に分散発生部80を設けている。超音波振動を付与することにより、超音波振動が付与された分散発生部80の反対側では、散乱板81により進行方向が変化した超音波振動と他の超音波振動が重なり、キャビテーションが発生する。また、分散発生部80は複数の散乱板81を備えていることにより、超音波振動が付与された分散発生部80の反対側では、超音波振動の重なりが広い範囲に生じるので、基板W面内におけるキャビテーションのバラツキを抑制することができる。そのため、基板W面内でのパーティクルの除去均一性を向上することができる。なお、これにより、最適な時間、最適な出力の超音波振動で基板Wの洗浄処理が行えるので、過剰に超音波振動を付与することで発生するパターン倒壊を抑制することができる。
ここで図8を参照する。図8は、基板洗浄装置の効果の説明に供し、(a)は、ピッチが15mmのときを示した図であり、(b)は、ピッチが6mmのときを示した図であり、(c)は、分散発生部が未使用のときを示した図である。また、図8は、上述のように、基板Wの下側から超音波振動を付与させた。図中の基板W内の白色の部分がパーティクルの除去されていないの領域を示し、基板W内の黒色の部分がパーティクルの除去されている領域を示す。なお、図8(a)、(b)において、散乱板81の幅Bは2mm、高さCは4mmである。また、図中において、基板Wの周縁の一部が欠けているが、これは元のデータにおいて、座標データが記載されていた部分であり、図のような欠けた形状の基板Wを示すものではない。
図8(a)は、パーティクルが除去された黒色の領域が均一に分布しており、分散発生部80によりキャビテーションが基板面内で均一に発生されている。しかしながら、図8(b)のように、ピッチDを小さくすると、パーティクルの除去されていない白色の領域が目立ち、パーティクルの除去能力が低下していることを示している。
これに対し、図8(c)の分散発生部80が未使用の場合には、基板保持部21の保持棒25の上方、すなわち、超音波振動が付与された保持棒25の反対側では、パーティクルの除去がされていない領域が広がっている。一方、超音波振動が付与された、保持棒25と保持棒25の間の反対側では、パーティクルが除去された領域が広がっている。つまり、パーティクルが除去されていない領域と除去された領域との差が顕著である(ムラが大きい)。
<変形例>
上述した実施例では、分散発生部80を伝播槽30内に配置させたが、分散発生部80をリフタ20の基板保持部21に配置してもよい。
図9を参照する。図9は、変形例に係る基板洗浄装置のリフタの基板保持部の構成を示した正面図である。なお、実施例と同じ構成は説明を省略する。
リフタ20の基板保持部21Aは、背板23と結合部材24との間に、3本の保持棒25と、さらに複数の散乱板81から構成される分散発生部80Aを備えている。散乱板81は、保持棒25が基板Wを保持したときに基板Wの下方、すなわち、基板Wと超音波振動子31の間に配置される。また、3本の保持棒25と複数の散乱板81は、並列に構成される。
この構成により、超音波振動が付与された分散発生部80Aの反対側では、超音波振動の重なりが広範囲で生じ、キャビテーションを基板W面内に対して均一に発生させることができる。そのため、基板W面内のパーティクルを均一に除去することができる。また、分散発生部80は、吐出部11から処理槽10内に吐出される処理液を整流して、流れを整えて基板Wに流すことができる。また、基板保持部21Aは、背板23と結合部材24との間に、3本の保持棒25と、さらに複数の散乱板81から構成される分散発生部80Aを備えている。そのため、基板保持部21の強度を高めることができるので、複数枚の基板Wを載せたときの基板Wの重みによる保持棒25等のたわみを抑制することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、分散発生部80は、伝播槽30内に取り付けていたが、伝播槽30内でも処理槽10の外側に取り付けてもよい。これにより、実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
(2)上述した実施例では、分散発生部80の散乱板81が等間隔で配置されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、保持棒25の位置を考慮し、これを避けるように、一部不等間隔で散乱板81を設けるようにしてもよい。
(3)上述した実施例では、処理槽10に供給された処理液を排出する構成としたが、外槽12と処理槽10とを連通接続し、処理液を循環させる構成としてもよい。
(4)上述した実施例では、窒素ガス溶解部43を備えているが、純水にもある程度の気体が溶存しているので、窒素ガス溶解部43を備えなくてもよい。
1 …基板洗浄装置
10 …処理槽
20 …リフタ
21,21A …基板保持部
30 …伝播槽
31 …超音波振動子
40 …処理液供給部
43 …窒素ガス溶解部
80,80A …分散発生部
81 …散乱板

Claims (6)

  1. 基板を処理液中に浸漬させることにより基板の洗浄処理を行う基板洗浄装置において、
    基板を浸漬するための処理液を貯留する処理槽と、
    前記処理槽内へ処理液を供給する処理液供給部と、
    基板を保持する基板保持部を備え、前記処理槽に貯留された処理液中に基板を浸漬させるためのリフタと、
    前記処理槽の下方に配置されており、前記処理槽の下部が浸漬されるように超音波振動の伝播媒体となる伝播水を貯留する伝播槽と、
    前記伝播槽の底部に取り付けられ、前記処理槽内に貯留された処理液に超音波振動を付与する超音波振動付与手段と、
    前記超音波振動付与手段から付与された超音波振動を散乱させる散乱板を備え、基板と前記超音波振動付与手段との間に配置された分散発生部と、
    を備え
    前記分散発生部は、前記基板保持部に設けられていることを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 請求項に記載の基板洗浄装置において、
    前記散乱板は、板状に形成されており、
    前記分散発生部は、複数の前記散乱板が隙間を有して並設して構成されていることを特徴とする基板洗浄装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板洗浄装置において、
    前記分散発生部は、石英で形成されていることを特徴とする基板洗浄装置。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
    前記散乱板の高さは、前記超音波振動付与手段から付与される超音波振動の半波長の整数倍にすることを特徴とする基板洗浄装置。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
    前記分散発生部は、散乱板が等間隔に構成されることを特徴とする基板洗浄装置。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
    前記処理液供給部は、気体を処理液に溶解させる気体溶解手段を備えていることを特徴とする基板洗浄装置。
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