JP2002001247A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2002001247A
JP2002001247A JP2000193903A JP2000193903A JP2002001247A JP 2002001247 A JP2002001247 A JP 2002001247A JP 2000193903 A JP2000193903 A JP 2000193903A JP 2000193903 A JP2000193903 A JP 2000193903A JP 2002001247 A JP2002001247 A JP 2002001247A
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ultrasonic vibration
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buffer
processing apparatus
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JP2000193903A
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English (en)
Inventor
Yusuke Muraoka
祐介 村岡
Noriyuki Shibayama
宣之 柴山
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に形成された素子を破壊することなく、
処理液中にキャビテーションや気泡またはラジカルを多
量に発生させることができて、基板の処理効率を向上さ
せることができる基板処理装置を提供する。 【解決手段】そこで本発明では、処理槽1の上方から処
理槽1内を見た平面視で第1開口12bが第2緩衝部材
13の本体に遮られるとともに、第2開口13bが第1
緩衝部材12の本体に遮られるように配置された第1緩
衝部材12および第2緩衝部材13によって、超音波振
動発生器7から伝播水9および底壁11を介して純水8
に付与され基板Wに作用する超音波振動の衝撃力を低減
させる。また、高さ位置B付近で発生した多量のキャビ
テーションや気泡およびラジカルを含む純水8の上昇流
を第2開口13bおよび第1開口12bを介して基板W
に到達させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
表示器用基板等のFPD(Flat PanelDis
play)用基板またはフォトマスク用基板などの各種
の基板を、超音波振動が付与された処理液中に浸漬させ
て、洗浄処理などの処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の基板を超音波振動が付与された処
理液によって洗浄処理する基板処理装置として次のよう
な装置が知られている。この基板処理装置は、複数の基
板が浸漬される処理液として純水を貯留する処理槽を備
え、この処理槽の周囲に伝播水を貯留する外槽が設けら
れている。上記処理槽はその底壁が外槽に貯留された伝
播水に浸るように配置されている。外槽には伝播水に超
音波振動を付与する超音波振動発生器が取り付けられて
いる。
【0003】上述の基板処理装置は、超音波振動発生器
を駆動することによって伝播水および処理槽の底壁を介
して処理槽に貯留された純水に超音波振動を付与する。
この超音波振動によって基板に付着したパーティクルを
振動させて基板表面から脱落させたり、超音波振動によ
って純水中に発生したキャビテーションや気泡を基板に
作用させて、基板を物理的に洗浄する。また、純水に付
与された超音波振動によって、純水中に溶存する窒素や
酸素などの溶存ガスが介在するラジカルを純水中に発生
させて、このラジカルによって基板を化学的に洗浄す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の超音波振動発生
器の出力は、発生させる超音波振動によって基板に形成
された素子(デバイス)が破壊されないように、発生さ
せる超音波振動の音圧に基づいて設定される。
【0005】しかしながら、上述のように基板に形成さ
れた素子を破壊しないように超音波振動発生器の出力を
設定すると、処理槽内に貯留された純水中に、基板を効
率よく処理するのに十分な量のキャビテーションや気泡
またはラジカルを発生させることができないという問題
が発生する。
【0006】本発明の目的は、上述のような点に鑑み、
基板に形成された素子を破壊することなく、処理液中に
キャビテーションや気泡またはラジカルを十分に発生さ
せることができて、基板の処理効率を向上させることが
できる基板処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに請求項1に係る発明は、基板が浸漬された処理液に
超音波振動を付与しつつ基板を処理する基板処理装置に
おいて、処理液を貯留する処理槽と、処理槽に貯留され
た処理液中で基板を支持する支持手段と、超音波振動を
前記処理槽の底壁に照射して、前記底壁を介して処理液
に超音波振動を付与する超音波振動発生手段と、処理槽
内に貯留された処理液中に底壁付近から処理槽上部に向
かう上昇流を形成する上昇流形成手段と、前記支持手段
によって支持された基板と前記底壁との間の処理液中に
配置され、基板に作用する超音波振動の衝撃力を低減さ
せるとともに、上昇流形成手段によって形成された上昇
流を通過させる開口を有する緩衝手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
基板処理装置において、前記緩衝手段は、第1開口を有
する第1緩衝部材と、第1緩衝部材の下方に所定間隔を
隔てて配置され、第2開口を有する第2緩衝部材とを備
え、前記処理槽の上方から処理槽内を見た平面視で第1
開口が第2緩衝部材の本体に遮られるとともに、第2開
口が第1緩衝部材の本体に遮られるように、第1緩衝部
材および第2緩衝部材が配置されていることを特徴とす
る。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
基板処理装置において、第1緩衝部材の厚さ寸法および
第2緩衝部材の板さ寸法は、第1緩衝部材内または第2
緩衝部材内を進行する超音波振動の半波長以外の値、ま
たは、前記半波長に2以上の整数を乗じた値以外の値で
あることを特徴とする。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1に記載の
基板処理装置において、前記緩衝手段は、多数の微小孔
を有する緩衝板であることを特徴とする基板処理装置。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項4に記載の
基板処理装置において、前記緩衝板の厚さ寸法は、緩衝
板内を進行する超音波振動の半波長以外の値、または、
前記半波長に2以上の整数を乗じた値以外の値であるこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
の一例について図面を参照しながら説明する。
【0013】<第1実施形態>図1はこの発明の第1実
施形態を示す模式図である。図1において基板洗浄装置
(基板処理装置)は、処理液である純水8を貯留する石
英製の処理槽1と、処理槽1上部の周囲に固定され処理
槽1からオーバーフローした純水8を一旦受け止める受
槽2とを備えている。処理槽1の下部外壁である底壁1
1は、処理槽1の中央に向かうにつれて下方に傾斜した
逆屋根型形状であり、その傾斜角度は水平面に対して下
方に例えば2度から10度の範囲内で、例えば5度であ
る。
【0014】処理槽1の底部付近には略円形の半導体ウ
エハである複数の基板Wを支持する3本の支持部材4が
配置されている。支持部材4は角棒状であり、図1にお
いて紙面に直交する方向に沿って延設されるとともに、
この延設方向に沿って複数の溝が形成されている。そし
て、複数の基板Wの下部端縁が支持部材4に形成された
複数の溝にそれぞれ挿入されて、複数の基板Wが上記延
設方向に沿って互いに平行に処理槽1内で配列される。
3つの支持部材は点線で示す昇降自在のリフター5に固
定されており、複数の基板Wを処理槽1内に搬出入する
ときに、上記リフター5を昇降させて、支持部材に支持
された複数の基板Wを処理槽1内と処理槽1上方との間
で昇降させる。
【0015】また、処理槽1の下方の隅部には一対の供
給管3が設けられている。この供給管3は、図示しない
純水の供給源に流路接続され、複数の基板Wの配列方向
に沿って設けられた図示しない複数の供給口から処理槽
1内に純水8を供給する。供給管3から供給された純水
8は処理槽1に貯留されて、やがて処理槽1の上部から
受槽2に向けてオーバーフローする。受槽2に一旦貯留
された純水は図示しない排液口から受槽2外に排液され
る。上述のように純水8で満たされた処理槽1内に、一
対の供給管3から底壁11の内面に沿って処理槽1の中
央に向けてそれぞれ供給された純水8は、矢印で示すよ
うに底壁11の中央で互いにぶつかり合った後、底壁1
1付近から処理槽1上部に向けて上昇して純水8中に上
昇流を形成した後、オーバーフローする。そして、支持
部材4に支持された複数の基板Wは純水8の上昇流によ
って洗浄処理される。なお、供給管3などがこの発明の
上昇流形成手段に相当する。
【0016】外槽6は処理槽1を囲うように配置され、
処理槽1の少なくとも底壁11が伝播水9に浸るように
伝播水9を貯留している。外槽6の底壁の中央には、そ
の振動面7aが伝播水9内に配置されるとともに処理槽
1の底壁11に対向するように略箱型の超音波振動発生
器7が設けられている。超音波振動発生器7の振動面7
aには、図示しない複数の円形の振動子が配列されてい
る。これらの複数の振動子が上下に振動することによっ
て、それぞれの振動子から例えば950kHzまたは75
0kHzの超音波振動が伝播水9に付与される。
【0017】伝播水9に付与された超音波振動は処理槽
1の外壁である底壁11に外側から照射され、この底壁
11を介して処理槽1内の純水8に伝播される。このよ
うに純水8に付与された超音波振動によって、複数の基
板Wの表面に付着したパーティクルを振動させて表面か
ら脱落させたり、付与された超音波振動によって純水8
中に発生したキャビテーションや気泡が基板Wに作用し
て基板Wが物理的に洗浄される。また、純水8に付与さ
れた超音波振動によって純水8中に溶存された窒素や酸
素などの溶存ガスが介在したラジカルが発生し、このラ
ジカルによって基板Wが化学的に洗浄される。
【0018】処理槽1の底壁11と支持部材4に支持さ
れた複数の基板Wとの間の純水8中には、板状の第1緩
衝部材12が水平姿勢で配置され、第1緩衝部材12の
下方に所定間隔を隔てて第2緩衝部材13が水平姿勢で
配置されている。第1緩衝部材12および第2緩衝部材
13の材質は例えば石英またはセラミックスなどであ
る。
【0019】図2の(a)は第1緩衝部材12を示す平
面図であり、図2の(b)は第2緩衝部材13を示す平
面図である。図2の(a)に示すように第1緩衝部材1
2は平面視で長方形である。また、第1緩衝部材12
は、その長手方向(図2の上下方向)が図1の紙面に直
交する方向(基板Wの配列方向)に沿うようにが配置さ
れている。第1緩衝部材12の本体12aには、長方形
の第1開口12bが複数(例えば4個)形成されてい
る。
【0020】図2の(b)に示すように第2緩衝部材1
3は長方形であり、その長手方向の寸法は第1緩衝部材
12の長手方向の寸法と同じであり、その幅寸法は第1
緩衝部材12の幅寸法よりも若干小さい。また、第2緩
衝部材13はその長手方向(図2の上下方向)が図1の
紙面に直交する方向(基板Wの配列方向)に沿うように
配置されている。第1緩衝部材13の本体13aには、
長方形の第2開口13bが複数(例えば3個)形成され
ている。なお、上述の第1緩衝部材12および第2緩衝
部材13がこの発明の緩衝手段に相当する。
【0021】図2の点線で示すように第1緩衝部材12
の4個の第1開口12bの位置に、第2緩衝部材13の
本体13aが一致し、第2緩衝部材13の3個の第2開
口13bの位置を、第1緩衝部材12の本体12aが一
致するように、第1緩衝部材12および第2緩衝部材1
3が図1に示すように上下に所定間隔を隔てて配置され
る。換言すれば、図1において処理槽1の上方から処理
槽1内を見た平面視で、第1緩衝部材12の4個の第1
開口12bが第2緩衝部材13の本体13aによって遮
られ、第2緩衝部材13の3個の第2開口13bが第1
緩衝部材12の本体12aによって遮られるように、第
1緩衝部材12および第2緩衝部材13が上下に所定間
隔を隔てて配置される。
【0022】上述のように、第1緩衝部材12および第
2緩衝部材13が配置されているので、超音波振動発生
器7から伝播水9および底壁11を介して処理槽1内の
高さ位置B(図1に一点鎖線で示す)付近の純水に付与
されて、高さ位置B付近からほぼ鉛直上向きに進行する
超音波振動の一部は、第2緩衝部材13の本体13aを
透過するとともに、他の一部は第2緩衝部材13の第2
開口13bを通過する。第2緩衝部材13の本体13a
を透過した超音波振動は、その衝撃力が低減される。
【0023】第2緩衝部材13の本体13aを透過した
超音波振動は、ほぼ鉛直上向きに進行し、第1緩衝部材
12の開口12bを通過する。また、第2緩衝部材12
の第2開口13bを通過した超音波振動は、ほぼ鉛直上
向きに進行し、第1緩衝部材12の本体12aを透過す
る。第1緩衝部材12の本体12aを透過した超音波振
動は、その衝撃力が低減される。
【0024】上述のように処理槽1内の高さ位置Bから
ほぼ鉛直上向きに進行する超音波振動のほとんどは第1
緩衝部材12の本体12aまたは第2緩衝部材13の本
体13aを透過することによってその衝撃力が低減され
る。この結果、第1緩衝部材12の上方の高さ位置A
(図1に2点鎖線で示す)における超音波振動の衝撃力
は、第2緩衝部材13の下方の高さ位置Bにおける超音
波振動の衝撃力よりも小さいなる。したがって、高さ位
置Aの上方で支持部材4によって支持された基板Wに作
用する超音波振動の衝撃力を高さ位置Bでの衝撃力と比
較して低減させることができる。
【0025】図3は、この実施形態の構成および比較例
における超音波振動の音圧分布を示す説明図である。音
圧分布HBはこの実施形態による音圧分布で、超音波振
動発生器7の振動面7aに沿ったX方向における処理槽
1内の高さ位置Bでの超音波振動の音圧分布である。音
圧分布HAはこの実施形態による音圧分布で高さ位置A
での音圧分布である。比較例の構成は第1緩衝部材12
および第2緩衝部材13を備えない以外は上述の実施形
態と同じ構成である。音圧分布PBは比較例による音圧
分布で、上述と同様に処理槽1内の高さ位置Bでの超音
波振動の音圧分布である。同様に音圧分布PAは比較例
による高さ位置Aでの音圧分布である。なお、各音圧分
布HA,HB,PA,PBが振幅を有し波打っているの
は、超音波振動発生器7に配列された複数の振動子によ
って超音波振動を発生させていることに起因している。
【0026】図3に示すように実施形態による高さ位置
Aでの音圧分布HAおよび比較例による高さ位置Aでの
音圧分布PAは、高さ位置Aの上方で支持部材4によっ
て支持された基板Wに形成された素子を破壊しないため
に、それぞれの音圧値が上限値SP以下となるように超
音波振動発生器7の出力が設定されている。このように
超音波振動発生器7の出力が設定されているので、比較
例による高さ位置Bでの音圧分布PBは、高さ位置Bか
ら高さ位置Aに超音波振動がほぼ鉛直上向きに純水8中
を進行するときに、純水8によって音圧値(衝撃力)が
若干減衰するのみであるので、この減衰分を加えた音圧
分布となる。これに対し、上述の実施形態による高さ位
置Bでの音圧分布は、高さ位置Bから高さ位置Aに超音
波振動がほぼ鉛直上向きに純水8中を進行し、第1緩衝
部材12または第2緩衝部材を透過するときに、第1緩
衝部材12または第2緩衝部材によって音圧値(衝撃
力)が大きく減衰させられるので、この減衰分を加えた
音圧分布となる。この結果、高さ位置Bでの音圧分布は
実施形態による音圧分布HBの方が、比較例による音圧
分布PBよりも音圧値が高い位置にある。
【0027】一般に純水8などの処理液に付与される超
音波振動の音圧値が大きいほど、キャビテーションや気
泡の発生量が多くなり、また処理液中に溶存する溶存ガ
スが介在したラジカルの発生量が多くなる。図4は超音
波振動の音圧値に対するラジカル発生量を示すグラフで
ある。図4に示す音圧値HBは上述の実施形態における
高さ位置Bでの音圧値を示し、音圧値PBは上述の比較
例における高さ位置Bでの音圧値を示している。上述の
ように実施形態においては第1緩衝部材12および第2
緩衝部材13によって高さ位置Aでの超音波振動の音圧
値(衝撃力)を低減させることができるので、高さ位置
Bでの実施形態における音圧値HBは比較例における音
圧値PBよりも高く設定できる。この結果、実施形態の
構成による方が、比較例による構成よりも図4に示すよ
うに高さ位置B付近にある純水8中に多量のラジカルを
発生させることができる。キャビテーションや気泡の発
生量も図4と同様の特性を示し、実施形態の構成による
方が、比較例による構成よりも高さ位置B付近にある純
水8中に多量のキャビテーションや気泡を発生させるこ
とができる。
【0028】また、第1緩衝部材12には4個の開口1
2bが形成され、第2緩衝部材13には3個の開口13
bが形成されているので、高さ位置B付近(底壁11付
近)で多量に発生したキャビテーションや気泡およびラ
ジカルを含み、処理槽1上部に向かう純水8の上昇流
が、図1の矢印で示すように第2開口13bおよび第1
開口12bを通過して、支持部材4に支持された基板W
に到達する。この結果、基板Wは多量のキャビテーショ
ンや気泡およびラジカルを含む純水8によって効率よく
洗浄処理される。
【0029】<第2実施形態>次にこの発明の他の実施
形態である第2実施形態を図5を用いて説明する。図5
は第2実施形態を示す模式図である。この第2実施形態
では、この発明の緩衝手段に相当する構成として、第1
実施形態での第1緩衝部材12および第2緩衝部材13
に代えて、緩衝板14を備える。第2実施形態において
第1実施形態で用いた符号と同じ符号が示すものは、第
1実施形態と同じ機能を有するものであるので、その説
明を省略する。
【0030】図5に示すように緩衝板14は処理槽1の
底壁11と支持部材4に支持された複数の基板Wとの間
の純水8中に配置されている。緩衝板14には図6の拡
大断面図に示すように多数の微小孔hが形成されてい
る。この微小孔の径は、微小孔hを通過する超音波振動
の衝撃力(音圧)を低減させる値に設定されている。例
えば微小孔hの直径を超音波振動の半波長(λ/2)以
下とすることが好ましい。また、より好ましくは、微小
孔hの直径を超音波振動の4分の1波長(λ/4)以下
とする。
【0031】この第2実施形態において、超音波振動の
音圧(衝撃力)は、第1実施形態と同様で、図3および
図4に示すように、高さ位置Bにおいては多量のラジカ
ルを発生させるのに十分であり、高さ位置Aにおいては
緩衝板14によって低減されて上限値SP以下となる。
また、純水8の上昇流が多数の微小孔hを通過するの
で、高さ位置B付近(底壁11付近)で多量に発生した
キャビテーションや気泡およびラジカルを含み、処理槽
1上部に向かう純水8の上昇流が基板Wに到達して、基
板Wが効率よく洗浄処理される。
【0032】<各実施形態の変形例>第1実施形態の第
1緩衝部材12および第2緩衝部材13、第2実施形態
の緩衝板14(以下、これらを第1緩衝部材12等と総
称する)の厚さ寸法は、第1緩衝部材12等を透過する
超音波振動の衝撃力を低減するために、超音波振動の透
過率を小さくするように設定することが好ましい。具体
的は、第1緩衝部材12等内を進行する超音波振動の半
波長(λ/2)以外の値、または、この半波長に2以上
の整数を乗じた値以外の値に設定することが好ましい。
【0033】第1緩衝部材12等に入射した超音波振動
の透過率Tは以下の数1に示す式によって近似すること
ができる。但し、この式においてtは第1緩衝部材12
等の厚さ寸法を、λは第1緩衝部材12等内を進行する
超音波振動の波長を、cは緩衝部材12等内を進行す
る超音波振動の速度を、ρは緩衝部材12等(石英)
の密度を、cは純水8中を進行する超音波振動の速度
を、ρは純水の密度をそれぞれ示している。
【0034】
【数1】
【0035】上記数1の式より透過率Tが最大となるの
は、緩衝部材12等の厚さ寸法tが超音波振動の半波長
(λ/2)、または、半波長に2以上の整数を乗じた値
であるときである。超音波振動の波長λは、以下の数2
に示す式によって算出することができる。但し、f
超音波振動の周波数である。
【0036】
【数2】λ=c/f
【0037】緩衝部材12等(石英)内を進行する超音
波振動の速度cは約6000m/secであるので、
超音波振動の周波数fが950kHzであれば、超音波
振動の波長λは上記数2の式により約6mmとなり、半
波長(λ/2)は約3mmとなる。したがって、超音波
振動の周波数fが950kHzであるときの緩衝部材1
2等の厚さ寸法tは、超音波振動の透過率Tを小さくす
るために3mm以外の値、例えば3mmに0.05mm
を加えた値(3.05mm)以上の値または3mmから
0.05mmを減じた値(2.95mm)以下の値とす
ることが好ましい。また、緩衝部材12等の厚さ寸法t
は、3mmに2以上の整数を乗じた値以外の値、例えば
3mmに2以上の整数を乗じた値に0.05mmを加え
た値以上の値、または、3mmに2以上の整数を乗じた
値から0.05mmを減じた値以下の値とすることが好
ましい。
【0038】上述と同様に、超音波振動の周波数f
750kHzであるときの緩衝部材12等の厚さ寸法t
は、超音波振動の透過率Tを小さくするために数2の式
から算出した4mm以外の値、例えば4mmに0.05
mmを加えた値(4.05mm)以上の値、または、4
mmから0.05mmを減じた値(3.95mm)以下
の値とするか、若しくは4mmに2以上の整数を乗じた
値に0.05mmを加えた値以上の値または4mmに2
以上の整数を乗じた値から0.05mmを減じた値以下
とすることが好ましい。
【0039】さらに、超音波振動の透過率が所定値(例
えば50%)以下となるように厚さ寸法tを設定しても
良い。このときの厚さ寸法tは、超音波振動の半波長以
外の値、または、半波長に2以上の整数を乗じた値以外
の値となる。
【0040】<他の変形例> (1)上述の第1実施形態および第2実施形態において
は、一対の供給管3は処理槽1の下方隅部に設けられた
が、これに代えて、処理槽1の底壁11付近の中央に1
本の供給管を配置する構成としてもよい。
【0041】(2)上述の各実施形態や変形例におい
て、処理槽1内に供給され貯留される処理液は純水8に
限定されず、例えば純水にアンモニア水および過酸化水
素水が混合された混合液、カソード水、水素ガスを溶解
した純水である水素水、オゾン水など、超音波振動を付
与することによってパーティクル除去や汚染除去が可能
な処理液であればよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、請求項1から
請求項5のいずれかに係る発明によれば、緩衝手段によ
って基板に作用する超音波振動の衝撃力が低減させるこ
とができるとともに、処理液の上昇流を開口を介して通
過させることができる。この結果、多量のキャビテーシ
ョンや気泡またはラジカルを処理液中に発生させるため
に、緩衝手段の下方にある処理液に高い音圧値(衝撃
力)の超音波振動を付与することがきるとともに、緩衝
手段によって基板に作用する超音波振動の衝撃力を基板
に形成された素子を破壊しない値まで低減させることが
できる。また、緩衝手段に設けられた開口を介して多量
のキャビテーションや気泡またはラジカルを含む処理液
の上昇流を基板に到達させることができて、基板の洗浄
処理などの処理効率が向上する。
【0043】請求項2または請求項4に係る発明によれ
ば、第1緩衝部材および第2緩衝部材、または、緩衝板
によって上記効果を確実に得ることができる。
【0044】請求項3または請求項5に係る発明によれ
ば、第1緩衝部材および第2緩衝部材の厚さ寸法、また
は、緩衝板の厚さ寸法が、超音波振動の透過率を小さく
するように設定されているので、上記効果を確実に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す模式図である。
【図2】第1緩衝部材12および第2緩衝部材13を示
す平面図である。
【図3】第1実施形態および比較例における高さ位置
A、Bでの音圧分布をそれぞれ示す説明図である。
【図4】音圧に対するラジカル発生量を示す説明図であ
る。
【図5】この発明の第2実施形態を示す模式図である。
【図6】第2実施形態の緩衝板14の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 処理槽 2 受槽 3 供給管 4 支持部材 5 リフター 6 外槽 7 超音波振動発生器 7a 振動面 8 純水 9 伝播水 11 底壁 12 第1緩衝部材 12b 開口 13 第2緩衝部材 13b 開口 14 緩衝板 h 微小孔 W 基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板が浸漬された処理液に超音波振動を
    付与しつつ基板を処理する基板処理装置において、 処理液を貯留する処理槽と、 処理槽に貯留された処理液中で基板を支持する支持手段
    と、 超音波振動を前記処理槽の底壁に照射して、前記底壁を
    介して処理液に超音波振動を付与する超音波振動発生手
    段と、 処理槽内に貯留された処理液中に底壁付近から処理槽上
    部に向かう上昇流を形成する上昇流形成手段と、 前記支持手段によって支持された基板と前記底壁との間
    の処理液中に配置され、基板に作用する超音波振動の衝
    撃力を低減させるとともに、上昇流形成手段によって形
    成された上昇流を通過させる開口を有する緩衝手段と、
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記緩衝手段は、第1開口を有する第1緩衝部材と、第
    1緩衝部材の下方に所定間隔を隔てて配置され、第2開
    口を有する第2緩衝部材とを備え、 前記処理槽の上方から処理槽内を見た平面視で第1開口
    が第2緩衝部材の本体に遮られるとともに、第2開口が
    第1緩衝部材の本体に遮られるように、第1緩衝部材お
    よび第2緩衝部材が配置されていることを特徴とする基
    板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の基板処理装置におい
    て、第1緩衝部材の厚さ寸法および第2緩衝部材の厚さ
    寸法は、第1緩衝部材内または第2緩衝部材内を進行す
    る超音波振動の半波長以外の値、または、前記半波長に
    2以上の整数を乗じた値以外の値であることを特徴とす
    る基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記緩衝手段は、多数の微小孔を有する緩衝板であるこ
    とを特徴とする基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の基板処理装置におい
    て、前記緩衝板の厚さ寸法は、緩衝板内を進行する超音
    波振動の半波長以外の値、または、前記半波長に2以上
    の整数を乗じた値以外の値であることを特徴とする基板
    処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005007392A (ja) * 2003-05-29 2005-01-13 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 固体導入によるキャビテーション気泡増加方法
JP2012043830A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Fujitsu Ltd 洗浄装置および洗浄方法

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