JPH10296200A - 超音波洗浄方法およびその洗浄装置 - Google Patents

超音波洗浄方法およびその洗浄装置

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JPH10296200A
JPH10296200A JP11253197A JP11253197A JPH10296200A JP H10296200 A JPH10296200 A JP H10296200A JP 11253197 A JP11253197 A JP 11253197A JP 11253197 A JP11253197 A JP 11253197A JP H10296200 A JPH10296200 A JP H10296200A
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cleaning
ultrasonic
cleaned
washing liquid
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JP11253197A
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English (en)
Inventor
Nobuki Matsuzaki
伸樹 松崎
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Shibaura Mechatronics Corp
Original Assignee
Shibaura Engineering Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は界面活性剤を含む洗浄液によって
液晶用ガラス基板を超音波洗浄することができる洗浄装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 所定方向に搬送される液晶用ガラス基板
22を洗浄するための洗浄装置において、上面が開口し
内部に第1の洗浄液L1 が供給される発振容器11と、
この発振容器の底部に設けられ内部に供給された上記第
1の洗浄液に振動板を介して超音波振動を付与する超音
波振動子17と、超音波振動が付与されて発振容器内の
上記第1の洗浄液の水平面から押し上げられた部分に下
面が接触する状態で上記被洗浄物を搬送する搬送機構2
1と、この搬送機構によって搬送される上記液晶用ガラ
ス基板22の上面に界面活性剤を含む第2の洗浄液L2
を吹き付けるノズル体24とを具備したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は被洗浄物を超音波
振動が付与された洗浄液によって洗浄するための超音波
洗浄方法およびその洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば液晶製造装置や半導体製造装置
には、被洗浄物としての液晶用ガラス基板や半導体ウエ
ハを高い清浄度で洗浄する工程がある。このような被洗
浄物を洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の被洗
浄物を浸漬するデイップ方式や被洗浄物に向けて洗浄液
を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式があり、最近では
高い清浄度が得られるとともに、コスト的に有利な枚葉
方式が採用されることが多くなってきている。
【0003】枚葉方式の1つとして被洗浄物に噴射され
る洗浄液に超音波振動を付与し、その振動作用によって
上記被洗浄物から微粒子を効率よく除去するようにした
洗浄方式が実用化されている。
【0004】洗浄液に超音波振動を付与する洗浄方式に
おいて、従来は20〜50kHz程度の超音波が用いられて
いたが、最近では600 〜2000kHz程度の極超音波帯域
の音波を用いる超音波洗浄装置が開発されている。
【0005】超音波振動が付与された洗浄液を被洗浄物
に噴射すると、その超音波振動の作用によって被洗浄物
に付着した微粒子の結合力が低下するため、超音波振動
を付与しない場合に比べて洗浄効果を向上させることが
できる。
【0006】従来、上記超音波洗浄装置は、図7に示す
ように紙面に対して直交する方向に細長い装置本体1を
有する。この装置本体1にはその長手方向に沿う空間部
2が上下方向に貫通して形成されている。上記空間部2
は上端側から下端側にゆくにつれて狭幅となるテ−パ状
に形成されていて、下端は装置本体1の下面に開口した
ノズル口3となっている。
【0007】上記空間部2の上端開口はシ−ル材4を介
してタンタルなどの金属板からなる振動板5で閉塞され
ている。この振動板5の上面には上記空間部2の上端開
口と対応する部位に沿って細長い矩形状の複数の超音波
振動子6が取着されている。この超音波振動子6は図示
しない超音波発振器によって駆動されるようになってい
る。それによって、超音波振動子6は超音波振動するか
ら、その超音波振動によって上記振動板5も振動する。
【0008】上記装置本体1の上記空間部2の両側には
それぞれ長手方向に沿って供給路7が貫通して形成され
ている。一対の供給路7にはその両端にそれぞれ図示し
ない洗浄液の供給管が接続され、それら供給管から洗浄
液が上記空間部2に供給されるようになっている。
【0009】上記空間部2に供給された洗浄液は振動板
5を介して上記超音波振動子6によって超音波振動が付
与され、上記ノズル口3から被洗浄物に向けて噴射され
る。超音波振動が付与された洗浄液が被洗浄物に衝突す
ると、この被洗浄物にも超音波振動が付与されるから、
その超音波振動によって被洗浄物に付着した微粒子が遊
離し、除去されることになる。
【0010】ところで、装置本体1に形成された空間部
2の上部に振動板5を設けるとともに下部にはノズル口
3を設け、洗浄液を下方に向かって噴出させる構成であ
ると、洗浄液に超音波振動を付与することで発生する気
泡(洗浄液に含まれる気体が気泡となる。)が上記空間
部2を上昇して上記振動板5の下面に付着し、除々に成
長する。その気泡によって、振動板5には洗浄液が接触
しない部分ができるから、その部分が、いわゆる空だき
状態で超音波振動することで温度上昇し、振動板5の変
形や損傷を招く原因となる。
【0011】とくに、最近では洗浄効果を高めるため洗
浄液に界面活性剤を混入させることが考えられている。
界面活性剤を含む洗浄液を使用した場合、通常の洗浄液
に比べて泡の発生が著しく増大する。
【0012】そのため、その泡が上記空間部2に滞留し
て振動板5に付着し、空だき状態を招くことが避けられ
ないため、超音波洗浄においては界面活性剤を含む洗浄
液を使用することができないとされていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は洗
浄液に超音波振動を付与すると、洗浄液に含まれる気体
が気泡となって振動板の下面に付着するため、その気泡
によって空だき状態となり、振動板の熱変形や損傷を招
くということがあり、とくに有機物に対する洗浄効果を
高めるために界面活性剤が含まれる洗浄液を使用する
と、気泡の発生が著しく増大するため、洗浄液に界面活
性剤を入れて洗浄効果を高めるということができなかっ
た。
【0014】この発明は上記事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、洗浄液に含まれる気体が
気泡となっても振動板に付着するのを防止でき、しかも
界面活性剤を含む洗浄液を使用しても、その泡が振動板
に付着することなく被洗浄物を超音波洗浄できるように
した超音波洗浄方法およびその洗浄装置を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、所定
方向に搬送される被洗浄物を洗浄するための洗浄方法に
おいて、上面が開口した発振容器内に第1の洗浄液を供
給し、この第1の洗浄液に超音波振動を付与すること
で、その第1の洗浄液を上記発振容器内の上記第1の洗
浄液の水平面から押し上げ、押し上げられた第1の洗浄
液に下面を接触させて上記被洗浄物を搬送するととも
に、搬送される被洗浄物の上面に界面活性剤を含む第2
の洗浄液を噴射することを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記振動板を介して上記超音波振動子から発振され
る超音波振動の進行波を、所定方向に搬送される上記被
洗浄物の板面に対して所定の角度で傾斜して入射させる
ことを特徴とする。
【0017】請求項3の発明は、所定方向に搬送される
被洗浄物を洗浄するための洗浄装置において、上面が開
口し内部に第1の洗浄液が供給される発振容器と、この
発振容器の底部に設けられ内部に供給された上記第1の
洗浄液に振動板を介して超音波振動を付与する超音波振
動子と、超音波振動が付与されて発振容器内の上記第1
の洗浄液の水平面から押し上げられた部分に下面が接触
する状態で上記被洗浄物を搬送する搬送手段と、この搬
送手段によって搬送される上記被洗浄物の上面に界面活
性剤を含む第2の洗浄液を吹き付けるノズル体とを具備
したことを特徴とする。
【0018】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、上記振動板を介して上記超音波振動子から発振され
る超音波振動の進行波は、所定方向に搬送される上記被
洗浄物の板面に対して所定の角度で傾斜して入射する構
成であることを特徴とする。
【0019】請求項1と請求項3の発明によれば、超音
波振動が付与されて発振容器内の第1の洗浄液の水平面
上から押し上げられる第1の洗浄液を被洗浄物の下面に
接触させて超音波振動を伝達するとともに、被洗浄物の
上面に界面活性剤を含む第2の洗浄液を噴射するため、
被洗浄物は上下両面が確実に洗浄されるばかりか、第1
の洗浄液と第2の洗浄液から発生する気泡が発振容器内
の振動板に付着することがなく、しかも界面活性剤を含
む第2の洗浄液によって被洗浄物の上面を確実に洗浄す
ることができる。
【0020】請求項2と請求項4の発明は、振動板を介
して上記超音波振動子からの超音波振動の進行波が被洗
浄物の板面に対して所定の角度で傾斜して入射すること
で、この進行波が上記被洗浄物から反射する反射波と干
渉して減衰したり、反射波が振動板に作用してこの振動
板の振動を減衰させるなどのことが防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1と図2はこの発明の第1の
実施の形態を示し、図1に示すこの発明の洗浄装置は外
底面に脚体10が設けられた断面矩形状の発振容器11
を備えている。この発振容器11は上面が開口した有底
直方体に形成されていて、その内底部の幅方向両側部に
は仕切り壁12によって一対の供給空間部13が区画形
成されている。
【0022】各供給空間部13には純水などの第1の洗
浄液L1 を供給する供給管14の一端がそれぞれ接続さ
れている。この供給管14の他端は図示しない上記第1
の洗浄液L1 の供給源に連通している。上記供給空間部
13を区画した仕切り壁12には複数の通孔12aが形
成されている。したがって、上記供給管14から上記供
給空間部13に供給された第1の洗浄液L1 は上記通孔
12aから発振容器11内へ供給されるようになってい
る。
【0023】上記供給管14から発振容器11内へは所
定量の第1の洗浄液L1 が連続して供給される。それに
よって、第1の洗浄液L1 は上記発振容器11の上面開
口11aからオ−バフロ−する。
【0024】上記発振容器11の底部の幅方向中央部分
には、開口部15がその長手方向に沿って形成されてい
る。この開口部15はシ−ル材16aを介して振動板1
6によって液密に閉塞されている。この振動板16の下
面には超音波振動子17が接合固定されていて、この振
動子17は超音波発振器18により駆動されるようにな
っている。振動子17が超音波振動すると振動板16も
超音波振動するから、その超音波振動が振動板16の上
面側の第1の洗浄液L1 に伝播される。
【0025】発振容器11の幅方向中央部分において、
上記振動板16から第1の洗浄液L1 に伝播される超音
波振動がある程度の強度を有すると、図1に示すように
上記振動板16上に位置する第1の洗浄液L1 を水平な
水面から上方へ押し上げるキャピラリ−波Wが発生す
る。つまり、キャピラリ−波Wによって発振容器11の
幅方向中央部分において、その長手方向ほぼ全長にわた
り第1の洗浄液L1 が上記発振容器11内の第1の洗浄
液L1 の水平面から所定の高さで押し上げられることに
なる。
【0026】上記構成の発振容器11は、図2に示すよ
うに搬送機構21によって搬送される被洗浄物としての
液晶用ガラス基板22の下面側に配置される。液晶用ガ
ラス基板22は回路パタ−ンが形成された面を上側にし
て搬送機構21によって搬送される。
【0027】上記搬送機構21は回転駆動されるととも
に軸線を平行にして所定間隔で配置された複数のロ−ラ
23からなる。上記発振容器11は隣り合う一対のロ−
ラ23間に配置される。
【0028】つまり、発振容器11は、その上面開口1
1aの長手方向を液晶用ガラス基板22の搬送方向に対
して直交させるとともに、キャピラリ−波Wによって押
し上げれた第1の洗浄液L1 が搬送される液晶用ガラス
基板22の下面に接触する状態で配設されている。この
発振容器11の長手方向の寸法は、上記液晶用ガラス基
板22の幅寸法よりも大きく設定されている。それによ
って、キャピラリ−波Wにより押し上げれた第1の洗浄
液L1 は液晶用ガラス基板22の幅方向全長に接触する
ことになる。
【0029】上記搬送機構21によって搬送される液晶
用ガラス基板22の上面側で、上記発振容器11で発生
するキャピラリ−波Wに対応する部分にはノズル体24
が配置されている。このノズル体24からは上記液晶用
ガラス基板22の上面に向けて第2の洗浄液L2 が噴射
されるようになっている。この第2の洗浄液L2 として
は、液晶用ガラス基板22の上面の洗浄効果、とくに有
機物に対する洗浄効果を高めるために純水に界面活性剤
が混合されたものが用いられている。
【0030】つぎに、上記構成の洗浄装置の作用につい
て説明する。発振容器11に第1の洗浄液L1 を供給す
るとともに超音波振動子17を超音波発振器18によっ
て駆動することで、発振容器11内の第1の洗浄液L1
に超音波振動を付与する。それによって、発振容器11
内の第1の洗浄液L1 の水平面上の幅方向中央部分には
キャピラリ−波Wが発生し、そのキャピラリ−波Wによ
って内部の第1の洗浄液L1 がその水平面上よりも上方
へ押し上げられる。
【0031】第1の洗浄液L1 がその水平面上よりも上
方へ押し上げられると、その第1の洗浄液L1 は搬送機
構21によって搬送される液晶用ガラス基板22の下面
の幅方向全長に接触する。第1の洗浄液L1 には超音波
振動が付与されているから、その超音波振動が第1の洗
浄液L1 から液晶用ガラス基板22に伝播される。
【0032】超音波振動の一部は液晶用ガラス基板22
で反射し、大部分は第1の洗浄液L1 を通じて液晶用ガ
ラス基板22を透過し、その上面に付着した微粒子に超
音波振動を付与する。それによって、液晶用ガラス基板
22からは第1の洗浄液L1が接触する下面側に付着し
た微粒子は勿論のこと、上面側に付着した微粒子も遊離
する。
【0033】液晶用ガラス基板22の下面側から遊離し
た微粒子はその下面に接触する第1の洗浄液L1 によっ
て除去され、上面側から遊離した微粒子はその上面側に
ノズル体24から噴射される第2の洗浄液L2 によって
除去される。この第2の洗浄液L2 は純水に界面活性剤
が含まれている。そのため、第2の洗浄液L2 は液晶用
ガラス基板22の上面で浮遊した微粒子を除去するだけ
でなく、界面活性剤の作用によって超音波洗浄だけでは
除去されにくい有機汚染も効率よく洗浄除去することが
できる。
【0034】しかも、液晶用ガラス基板22には第1の
洗浄液L1 から超音波振動が伝播されているから、第2
の洗浄液L2 が超音波振動する液晶用ガラス基板22に
噴射されることで、この第2の洗浄液L2 による液晶用
ガラス基板22の上面の洗浄効果を十分に高めることが
できる。
【0035】超音波振動が付与されることで、第1の洗
浄液L1 からは気泡が発生する。洗浄液L1 から発生し
た気泡は発振容器11を上昇して大気中に放散されるこ
とになる。そのため、その気泡が振動板16に付着し、
振動板16を空だき状態とすることがない。
【0036】界面活性剤を含む第2の洗浄液L2 からも
たくさんの気泡が発生することが避けられない。しかし
ながら、第2の洗浄液L2 は液晶用ガラス基板22の上
面に噴射されているから、この第2の洗浄液L2 から発
生する気泡が振動板16に付着するということも全くな
い。
【0037】つまり、液晶用ガラス基板22を超音波洗
浄する場合、超音波振動する液晶用ガラス基板22の上
面に界面活性剤を含む第2の洗浄液L2 を噴射するよう
にしたことで、第2の洗浄液L2 からたくさんの気泡が
発生しても、振動板16を損傷させることがない。
【0038】また、第1の洗浄液L1 に付与された超音
波振動の大部分は液晶用ガラス基板22を透過してその
透過する超音波振動が液晶用ガラス基板22の上面に付
着した微粒子に作用する。そのため、第1の洗浄液L1
に付与された超音波振動によって液晶用ガラス基板22
を強く振動させることなく洗浄することができる。
【0039】液晶用ガラス基板22が搬送機構21上で
強く振動すると、損傷する虞があるが、超音波振動の大
部分が液晶用ガラス基板22を透過することで、洗浄時
に液晶用ガラス基板22が振動して損傷するのを防止で
きる。
【0040】液晶用ガラス基板22の下面および上面か
ら除去された微粒子は発振容器11内に落下し、その内
部で浮遊して液晶用ガラス基板22の下面に再付着する
虞がある。しかしながら、上記発振容器11内には供給
管14から第1の洗浄液L1が連続して供給されること
で、その上面開口11aからオ−バフロ−する。そのた
め、発振容器11内に落下した微粒子はオ−バフロ−す
る第1の洗浄液L1 とともに発振容器11から流出する
から、液晶用ガラス基板22に再付着するのが防止され
る。
【0041】しかも、発振容器11の上面開口11aか
ら流出する第1の洗浄液L1 の量は、その発振容器11
内を浮遊する微粒子をオ−バフロ−させるだけのわずな
量でよいから、その使用量が少なくてすみ、経済的であ
る。
【0042】つまり、従来に比べて少ない洗浄液Lの使
用量で液晶用ガラス基板22の上下両面を洗浄できるか
ら、ランニングコストの低減が計れる。発明者は、図3
(a)〜(d)に示す種々の洗浄形態での洗浄液Lの音
圧を音圧測定器30を用いて測定した。つまり、図3
(a)は図7に示す従来の洗浄装置を用いた場合で、装
置本体1のノズル口3を下方に向け、そこから噴出させ
た洗浄液Lの音圧を測定した。その場合の音圧と超音波
振動子17を駆動する超音波発振器18の出力との関係
は図4の曲線Aに示す。
【0043】図3(b)は図3(a)に示す装置本体1
のノズル口3を上方に向け、そこから噴出させる洗浄液
Lの音圧を測定した場合で、その場合の音圧と超音波振
動子17を駆動する超音波発振器18の出力との関係は
図4の曲線Bに示す。
【0044】図3(c)はこの発明の発振容器11を用
い、キャピラリ−波Wによって上方に押し上げられた洗
浄液Lに、上記発振容器11の上面開口に傾斜して保持
された液晶用ガラス基板22の下面を接触させ、上面に
水を流しながらその上面側における音圧を測定した場合
で、その場合の音圧と超音波振動子17を駆動する超音
波発振器18の出力との関係は図4の曲線Cに示す。
【0045】図3(d)はこの発明の発振容器11にお
いて、キャピラリ−波Wによって上方に押し上げられた
洗浄液Lの音圧を測定した場合で、その場合の音圧と超
音波振動子17を駆動する超音波発信器18の出力との
関係は図4の曲線Dに示す。
【0046】以上の測定結果より、曲線Dで示す図3
(d)の場合の音圧が最も高く、しかも図3(c)の測
定結果として曲線Cで示す液晶用ガラス基板22の上面
側においても、図3(a)に示す従来の場合とほとんど
変わらない音圧を測定することができた。
【0047】したがって、以上の実験結果から、キャピ
ラリ−波Wによって押し上げられた洗浄液に液晶用ガラ
ス基板22の下面を接触させれば、その下面だけでなく
上面にも音圧が発生し、それによって被洗浄物の上下両
面が超音波振動によって洗浄できることが確認された。
【0048】図5と図6はそれぞれこの発明の他の実施
の形態を示す。なお、上記第1の実施の形態と同一部分
には同一記号を付して説明を省略する。図5はこの発明
の第2の実施の形態を示し、この実施の形態は発振容器
11の外底部に設けられる脚体10の長さを異ならせる
ことで、上記発振容器11を所定の傾斜角度θ、たとえ
ば5度以上の角度で傾斜させたものである。
【0049】なお、傾斜角度θは、反射波W2 が進行波
1 や振動板16と干渉せず、かつ発振容器11の一方
の側端部がキャピラリ波Wによって押し上げられた第1
の洗浄液L1 が液晶用ガラス基板22の下面に接触して
いるときに、液晶用ガラス基板22の下面に接触しない
位置に保持する傾斜角度とする。
【0050】それによって、振動板16から発振される
超音波振動の進行波W1 は垂直方向に対して角度θで傾
斜して進行するから、搬送機構21によって水平に搬送
される液晶用ガラス基板22の下面に角度θで傾斜して
入射する。
【0051】進行波W1 は大部分が上記液晶用ガラス基
板22を透過するが、その一部は反射して反射波W2
なる。反射波W2 は液晶用ガラス基板22の下面で、こ
の板面への入射角度θと同じ角度で反射し、進行波W1
と干渉することなく反射方向へ進行するから、上記進行
波W1 が反射波W2 によって減衰されることがない。
【0052】しかも、反射波W2 が進行波W1 に対して
2θの角度で反射していることで、上記反射波W2 が振
動板16に干渉するのを防止することができる。つま
り、反射波W2 が振動板16に干渉しないよう、進行波
1 の傾斜角度θを設定すれば、反射波W2 によって振
動板16の振動が減衰されることもない。
【0053】したがって、発振容器11を所定の傾斜角
度θで傾斜させることで、液晶用ガラス基板22で反射
した反射波W2 が進行波W1 や振動板16と干渉してこ
れらの振動を減衰させるのを防止できるから、上記液晶
用ガラス基板22に対する洗浄を効率よく行なうことが
できる。
【0054】図6はこの発明の第3の実施形態を示す。
この実施形態は振動板16からの進行波W1 を傾斜角度
θで液晶用ガラス基板22に入射させるために、発振容
器11は第1の実施形態と同様、進行波W1 が垂直に進
行するよう設置し、それに代わり、搬送機構21によっ
て搬送させれる液晶用ガラス基板22を水平状態から傾
斜角度θで傾斜させて搬送するようにした。このような
構成であっても、第2の実施形態と同様、反射波W2
進行波W1や振動板16と干渉するのを防止することが
できる。
【0055】
【発明の効果】請求項1と請求項3の発明によれば、超
音波振動が付与されて発振容器内の第1の洗浄液の水平
面上から押し上げられる第1の洗浄液を被洗浄物の下面
に接触させてこの洗浄部分に超音波振動を伝達するとと
もに、被洗浄物の上面に界面活性剤を含む第2の洗浄液
を噴射させるようにした。
【0056】そのため、被洗浄物は第1の洗浄液と第2
の洗浄液とによって下面と上面とが同時に確実に、しか
も上面は界面活性剤を含む第2の洗浄液によって洗浄効
果を十分に高めることができるばかりか、第1の洗浄液
から発生する気泡は発振容器内を上昇するから、発振容
器内の振動板に付着することがなく、第2の洗浄液は第
1の洗浄液によって超音波振動が付与された被洗浄物に
噴射されるから、界面活性剤を含む第2の洗浄液から発
生する気泡が振動板に付着するということも全くない。
【0057】請求項2と請求項4の発明は、振動板を介
して上記超音波振動子からの超音波振動の進行波が被洗
浄物の板面に対して所定の角度で傾斜して入射するた
め、この進行波が上記被洗浄物から反射する反射波と干
渉して減衰したり、反射波が振動板に作用してこの振動
板の振動を減衰させるなどのことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す発振容器の
断面図。
【図2】同じく搬送される液晶用ガラス基板の下面側に
発振容器を配置した状態の構成図。
【図3】(a)〜(d)はそれぞれ洗浄液の音圧を測定
する形態の説明図。
【図4】同じく図3(a)〜(d)の測定結果を示すグ
ラフ。
【図5】この発明の第2の実施の形態を示す発振容器と
被洗浄物との関係の説明図。
【図6】この発明の第3の実施の形態を示す発振容器と
被洗浄物との関係の説明図。
【図7】従来の超音波洗浄装置の断面図。
【符号の説明】
11…発振容器 16…振動板 17…超音波振動子 21…搬送機構 22…液晶用ガラス基板(被洗浄物) 24…ノズル体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に搬送される被洗浄物を洗浄す
    るための洗浄方法において、 上面が開口した発振容器内に第1の洗浄液を供給し、こ
    の第1の洗浄液に超音波振動を付与することで、その第
    1の洗浄液を上記発振容器内の上記第1の洗浄液の水平
    面から押し上げ、押し上げられた第1の洗浄液に下面を
    接触させて上記被洗浄物を搬送するとともに、搬送され
    る被洗浄物の上面に界面活性剤を含む第2の洗浄液を噴
    射することを特徴とする超音波洗浄方法。
  2. 【請求項2】 上記振動板を介して上記超音波振動子か
    ら発振される超音波振動の進行波を、所定方向に搬送さ
    れる上記被洗浄物の板面に対して所定の角度で傾斜して
    入射させることを特徴とする請求項1記載の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 所定方向に搬送される被洗浄物を洗浄す
    るための洗浄装置において、 上面が開口し内部に第1の洗浄液が供給される発振容器
    と、 この発振容器の底部に設けられ内部に供給された上記第
    1の洗浄液に振動板を介して超音波振動を付与する超音
    波振動子と、 超音波振動が付与されて発振容器内の上記第1の洗浄液
    の水平面から押し上げられた部分に下面が接触する状態
    で上記被洗浄物を搬送する搬送手段と、 この搬送手段によって搬送される上記被洗浄物の上面に
    界面活性剤を含む第2の洗浄液を吹き付けるノズル体と
    を具備したことを特徴とする洗浄装置。
  4. 【請求項4】 上記振動板を介して上記超音波振動子か
    ら発振される超音波振動の進行波は、所定方向に搬送さ
    れる上記被洗浄物の板面に対して所定の角度で傾斜して
    入射する構成であることを特徴とする請求項3記載の洗
    浄装置。
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