JP2004190043A - 基板製造装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エッチング槽11において、フッ酸25により、フッ酸25と反応して反応生成物45を生成するガラス基板をエッチングし、所定の周波数の超音波USを所定の出力パワーで発生させる超音波発生装置17を有し超音波発生装置17が出力した超音波USが伝播される超音波洗浄槽14において、超音波USによりガラス基板の反応生成物45を除去する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばガラス基板を所定の厚さにエッチングして、液晶表示パネル等の表示用その他の基板を製造する製造装置および製造方法に関する。
特定的には、本発明は、ガラス基板のエッチングによって発生する反応生成物を、超音波を用いて除去する基板製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)等の、ガラス基板を用いたディスプレイの薄型化および軽量化のために、ディスプレイ用のガラス基板のエッチングが行なわれている。
LCDを例に挙げて述べると、まず、複数枚のLCDのための画素が作り込まれた1対のガラス基板を対向させて貼り合わせることにより、マザー基板を組立てる。次に、エッチング時にマザー基板内部の画素が損傷しないように、2枚のガラス基板間を、エポキシ樹脂等のシール剤によってシールする。
その後、薬液を用いてマザー基板のガラス基板をエッチングする。エッチング後のマザー基板を洗浄した後に、画素が形成された部分をスクライブ・ブレーク法やレーザー分断法によって切り出すと、所定の厚さに薄型化された複数のLCDが得られる。
【0003】
上述のガラス基板のエッチングとして、たとえば特許文献1に開示されているような、フッ酸による反応エッチングが知られている。
フッ酸によるエッチングは、フッ酸がリサイクル可能であることから生産性が高い。また、化学的機械研磨のように外力を加える必要がなく、所望のガラス厚さを容易に得ることができるため、利便性が高い。
【0004】
特許文献1に記載のエッチング装置においては、エッチング後のマザー基板を、リンス槽において超純水ならびに窒素気体の噴射によって洗浄した後に、乾燥室において窒素気体によって乾燥して、エッチング装置から移送している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−147474号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フッ酸によってガラス基板をエッチングした場合には、フッ酸とガラス基板との化学反応による反応生成物が生ずる。この反応生成物はガラス基板への固着性が強く、従来のようなリンス槽における超純水や窒素気体による洗浄ではほとんど除去することはできない。ガラス基板に付着したままの反応生成物は、乾燥室において乾燥された時に、たとえば白い粉状の物質として、ガラス基板の表面や周囲に析出する。
【0007】
特許文献1に記載のエッチング装置においては、乾燥後のマザー基板はそのままエッチング装置の外へ移送されており、析出した反応生成物はエッチング装置の外へ持ち出される。
そして、従来は、ガラス基板に付着している析出した反応生成物を、有機溶剤等のクリーナーを用いて作業者が手作業で除去していた。
【0008】
析出した反応生成物が付着しているガラス基板をエッチング装置の外へ出すと、反応生成物が散乱して、エッチング装置外の環境が低下し易い。また、散乱した反応生成物が床等の作業現場に存在すると、ガラス基板の移送、洗浄等の作業の妨げともなる。
【0009】
反応生成物が散乱すると、ガラス基板のエッチング等の作業が行なわれるクリーンルームのクリーン度が低下する。
また、シール剤、ならびにシール剤とガラス基板との隙間等の微細な空間に発生した反応生成物は、手作業では完全に除去することは困難である。
このため、製造されるLCDの品質にも悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0010】
したがって、本発明の目的は、反応エッチングによって基板に発生する反応生成物を、容易かつ確実に除去することが可能な基板製造装置を提供することにある。
また、反応エッチングによって基板に発生する反応生成物を、容易かつ確実に除去することが可能な基板製造方法を提供することも本発明の目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明に係る基板製造装置は、薬液により、当該薬液と反応して反応生成物を生成する被エッチング基板をエッチングするエッチング槽と、所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させる超音波発生手段と、当該超音波発生手段が出力した前記超音波が伝播され、当該超音波により前記被エッチング基板の前記反応生成物を除去する反応生成物除去槽とを有する基板製造装置である。
【0012】
本願発明に係る基板製造装置は、前記エッチング槽と、前記反応生成物除去槽との間に、エッチングされた前記被エッチング基板を乾燥させて前記反応生成物を析出させる乾燥槽を有していてもよい。
【0013】
また、本願発明に係る基板製造方法は、薬液により、当該薬液と反応して反応生成物を生成する被エッチング基板をエッチングするエッチング工程と、所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させて、当該超音波により前記被エッチング基板から前記反応生成物を除去する反応生成物除去工程とを有する基板製造方法である。
【0014】
本願発明に係る基板製造方法は、前記エッチング工程と前記反応生成物除去工程との間に、エッチングされた前記被エッチング基板を乾燥させて前記反応生成物を析出させる乾燥工程を有していてもよい。
【0015】
本発明においては、エッチング槽に蓄えられている薬液に被エッチング基板が浸漬され、被エッチング基板と薬液とが反応して、被エッチング基板がエッチングされる。エッチングにより、被エッチング基板と薬液との反応生成物が生成され、被エッチング基板に付着する。
エッチング後、被エッチング基板はエッチング槽から取り出され、薬液が被エッチング基板から除去される。
反応生成物を析出させる場合には、被エッチング基板は乾燥槽内へ収容される。乾燥槽において乾燥されることにより、被エッチング基板に付着していた反応生成物が析出する。
【0016】
一方、超音波発生手段が、所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させる。この超音波は、エッチング後の被エッチング基板を収容する反応生成物除去槽に伝播する。
超音波は、反応生成物除去槽から被エッチング基板へさらに伝播する。超音波の振動作用により、被エッチング基板から反応生成物が除去される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して述べる。
なお、以下では、一例として、画素が作り込まれたLCD基板、即ちマザー基板をエッチング対象とし、マザー基板の1対のガラス基板を、フッ酸を用いてエッチングして所定の厚さのマザー基板を製造する場合について述べる。
【0018】
第1実施形態
図1が、本発明に係る基板製造装置の第1実施形態の概略構成図である。図1に図解の基板製造装置1は、エッチング槽11と、リンス槽12と、乾燥・洗浄槽13と、超音波洗浄槽14と、乾燥槽15と、搬送ロボット20とを有する。
後ほど詳述するが、超音波洗浄槽14には、発振器19に接続されて超音波を発生する超音波発生部18を備えた超音波発生装置17が設けられる。超音波発生装置17が、本発明における超音波発生手段の一実施態様に相当する。
【0019】
エッチング槽11、リンス槽12、乾燥・洗浄槽13、超音波洗浄槽14、および乾燥槽15は、一例としてこの順で基板製造装置1に直列的に配置される。
搬送ロボット20は、ロボットアーム22が、伸縮可能、かつ、各槽の配置位置に応じて配設されているレール21に沿って移動可能になっている。ロボットアーム22は、LCD基板30を収容したカセット27を把持して各槽の間で搬送する。
【0020】
図2が、LCD基板30の一例を示す図である。図2(a)が模式的な平面図を示しており、図2(b)が図2(a)における断面I−Iから見た模式的な部分拡大断面図を示している。
図2(a),(b)に示すように、LCD基板30は、2枚の基板32,32を有している。一例として、基板32には、ホウ珪酸ガラスや石英ガラス等のガラス製の基板が用いられる。
【0021】
ガラス基板32には、ITO(Indium Tin Oxide)等の電極や、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子や、カラーフィルター、配向膜等の構成部材を用いて、画像表示のための画素が作り込まれた表示部37が複数形成されている。
【0022】
複数の表示部37が形成されたガラス基板32には、図示しないスペーサが散布される。その後、表示部37の周囲にLCDパネルシール剤34を塗布して、表示部37同士を対向させてガラス基板32を貼り合わせて、2枚のガラス基板32が組立てられる。
2枚のガラス基板32間のギャップGの大きさが、図示しないスペーサにより制御される。ギャップGの大きさは、一例として約3μm〜6μmである。
なお、LCDパネルシール剤34には、一例として、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂等の樹脂材料が用いられる。
【0023】
本実施形態においては、図2(a)に示すように、2枚のガラス基板32は、縦方向と横方向にそれぞれたとえば1mm程度ずらせて組立てられる。したがって、表示部37は、2枚のガラス基板32をずらせて組立てたときに対向する位置に形成される。
以上により、LCDパネルシール剤34によって区切られた表示部37をそれぞれ有するLCDパネル30aが、1つのLCD基板30に、一度に複数形成される。
【0024】
スクライブ・ブレーク法やレーザー分断法によってLCD基板30から不要なガラス基板32を分断することにより、複数のLCDパネル30aを入手することができる。
なお、液晶は、LCD基板30を分断してLCDパネル30aを得た後に、LCDパネル30aのLCDパネルシール剤34の開口部から、表示部37間の空間38に注入される。液晶注入後、封止用の樹脂により開口部を塞ぐことにより、LCDパネル30aに液晶が封止される。
【0025】
ところで、LCDパネル30aの薄型化および軽量化のために、ガラス基板32を薄くすることが望まれている。従来は、一例として、厚さLが約0.7mmのガラス基板32を用いていた。ガラス基板32間のギャップGの大きさがガラス基板32の厚さLと比較して大幅に小さいことから、LCDパネル30aの厚さWが、ガラス基板32の厚さLによって規定されると仮定すると、この場合には厚さWは約1.4mmとなる。
【0026】
LCDパネル30aの薄型化・軽量化の点から、厚さWは、一例として約1mmかそれ以下にすることが望まれている。
また、LCD基板30の大きさが大きいほど、1つのLCD基板30から得られるLCDパネル30aの数が増え、生産効率が上がる。このため、ガラス基板32としては、一例として、縦横の長さが720mm×600mmかそれ以上のものが用いられている。
しかしながら、ガラス基板32の縦横の長さが650mm×550mm以上になると、厚さLが0.6mm以下のガラス基板32を製造することが非常に困難になる。このため、厚さWがたとえば1mm以下のLCDパネル30aを効率良く製造することができなかった。
【0027】
本実施形態においては、たとえば720mm×600mm以上の大きさのガラス基板32を用いて作成されたLCD基板30をエッチングして、LCD基板30ひいてはLCDパネル30aの厚さWを薄くする。
その際に、2枚のガラス基板32を対向させて組立てたLCD基板30をそのままエッチングすると、エッチング用の薬液や、洗浄用の純水がガラス基板32間に入り込み、表示部37を損傷させるおそれがある。このため、LCD基板シール剤36により、ガラス基板32間の隙間を封止するように、LCD基板30の周囲をエッチング前に予めシールする。
LCD基板シール剤36としては、一例として、エポキシ樹脂や紫外線硬化樹脂等の硬化性樹脂を用いる。
【0028】
上述のように周辺をシールされたLCD基板30は、このLCD基板30を1枚から複数枚収容可能な1個のカセット27に収容される。一例として、20枚程度のLCD基板30が、20mm程度の間隔で並列的に配置されて1個のカセット27に収容される。
LCD基板30を収容したカセット27は、同様にLCD基板30を収容した複数のカセット27が保管されている図示しないローディング部から、搬送ロボット20のロボットアーム22によって把持されて、基板製造装置1内のエッチング槽11に搬送される。
【0029】
エッチング用の薬液としては、たとえば、フッ化水素の水溶液であるフッ化水素酸、即ちフッ酸を用いる。エッチング槽11には、一例として15重量%のフッ酸25が蓄えられている。
エッチング槽11まで搬送されたLCD基板30は、ロボットアーム22によってカセット27ごとフッ酸25に浸漬される。カセット27は、カセット27内のLCD基板30へ外部からアクセスし易いように、LCD基板30を取り囲む周囲の面が、たとえば格子状のように開口している。
フッ酸25がガラス基板32と反応してガラス基板32がエッチングされ、LCD基板30の厚さWが薄くなる。
ガラス基板32が、本発明における被エッチング基板の一実施態様に相当する。
【0030】
所定の温度のフッ酸25で所定時間エッチングを行なうことにより、所望の厚さWのLCD基板30が得られる。
エッチングされたLCD基板30は、ロボットアーム22によりカセット27ごと次のリンス槽12へ搬送される。
【0031】
なお、フッ酸25には、エッチングにより濃度変化や不純物の混入が生じる。このため、フッ酸25はエッチング時間やエッチング枚数等のパラメータにより管理され、使用済みのフッ酸25は、エッチング槽11から図示しないエッチング液再生槽へ導かれ、リサイクルすることが可能になっている。
フッ酸25の入換えの際には、エッチング液再生槽おいて不純物が取り除かれ、濃度を再調整されたリサイクル済のフッ酸25が、エッチング液再生槽からエッチング槽11へ供給される。
【0032】
リンス槽12には、純水が蓄えられている。カセット27に収容されているLCD基板30は、ロボットアーム22により純水中に浸漬されて洗浄される。これにより、LCD基板30からフッ酸が除去される。
純水を、流水にしてLCD基板30を洗浄するようにしてもよいし、シャワーによってLCD基板30に噴射することも可能である。
また、洗浄効率を向上させるために、純水に加えて、N2(窒素)ガスや乾燥空気(ドライエアー)をLCD基板30に噴射するようにしてもよい。
【0033】
リンス槽12においてフッ酸25がすすぎ落とされたLCD基板30は、ロボットアーム22によってカセット27ごと乾燥・洗浄槽13内に搬送される。
乾燥・洗浄槽13においては、まず、図示しない温風送出装置から、LCD基板30に向けて温風HAを送出して、LCD基板30を乾燥させる。これにより、フッ酸25とガラス基板32との反応により生成されていた反応生成物を析出させる。
この反応生成物の析出について、以下で図3を参照して詳細に述べる。
【0034】
図3(a),(b)は、エッチング後における、LCD基板30の周辺部の模式的な断面図である。
図3(a)に示すように、ガラス基板32には、エッチング反応によって生成された反応生成物(以下、生成物)40が付着している。生成物40としては、たとえば、コロイダルシリカの集合体や、ガラス基板32がフッ酸25と反応して生成されるフッ化物や水酸化物がある。
LCD基板30が乾燥されると、これらの生成物40が、図3(b)に示すように、LCD基板30の基板面32sおよび周囲の、全面または一部に析出する。
【0035】
ガラス基板32をエッチングすると、図3(a),(b)に示すように、ガラス基板32の表面に微小な凹部42が形成される場合がある。
ガラス基板32の基板面32sにおいては、このような凹部42が形成されていた場合にも、純水やN2ガス、ならびにドライエアーが到達し易い。このため、基板面32sにおける生成物40は、リンス槽12において大部分が除去される。
【0036】
ガラス基板32の周辺部の、たとえば、LCD基板シール剤36とガラス基板32の表面との境界においては、エッチングに異方性が生ずることがあるため、凹部42が形成され易い。また、このような、LCD基板シール剤36の近傍に形成された凹部42内には、純水やN2ガス、ならびにドライエアーが到達しづらい。このため、LCD基板シール剤36近傍の凹部42内に生成された生成物40は、リンス槽12における洗浄によっては完全に除去することは困難である。
したがって、基板面32sにおいては析出した生成物45が少なく、ガラス基板32の周辺部においては析出した生成物45は多い傾向にある。
ガラス製の基板32とフッ酸25が反応した場合には、生成物40は、白い粉状となって析出する。
析出した生成物45の大きさは、その種類によって様々であるが、最大径がおよそ0.1μm〜50μmの範囲であると推定される。
なお、析出した生成物45を、以下では析出物45と記述する場合もある。
【0037】
凹部42内の生成物40は除去が困難であるが、本実施形態のように、温風HAによりガラス基板32を乾燥させると、温風HAによって生成物40が成長し、図3(b)に示すように、析出物45となって凹部42からはみ出てき易くなる。析出物45が凹部42からはみ出ると、析出物45の除去が容易になる。
【0038】
本実施形態においては、乾燥・洗浄槽13にさらに図示しないドライエアー送出装置および純水噴射装置が設けられている。ドライエアー送出装置および純水噴射装置による、LCD基板30へのドライエアーDAの噴射および純水WSのシャワーにより、LCD基板30から析出物45の一部を除去することができる。
ドライエアーDAと純水WSによって、最大径が一例として5μmよりも大きい、比較的大きな析出物45を、LCD基板30およびカセット27から除去することができる。
【0039】
最大径が一例として0.1μm〜5μmの範囲の、比較的小さい析出物45は、次の超音波洗浄槽14において除去する。
図4が、本実施形態に係る超音波洗浄槽14を表わす図である。図4(a)が、超音波洗浄槽14の模式的な概略構成を示した上面図であり、図4(b)が、図4(a)における矢印VD方向から見た模式的な概略構成図である。
ただし、図4(a),(b)において、縮尺はそれぞれ異なっている。超音波洗浄槽14が、本発明における反応生成物除去槽の一実施態様に相当する。
【0040】
超音波洗浄槽14には、超音波発生装置17の超音波発生部18が設置される。超音波発生部の構成については後述する。
本実施形態においては、一例として、図4(a),(b)に図解のように、超音波洗浄槽14の側壁部の内部に、4個の超音波発生部18が設置される。4個の超音波発生部18は、対向する壁面に2個ずつ配置され、各壁面においては、上下に1個ずつ配置されている。
超音波発生部18によって発生され出力される超音波USは、図4(a)に示すように放射状に伝播するが、超音波発生部18は、超音波洗浄槽14内にLCD基板30を設置した場合に、超音波USの出力方向ODがLCD基板30の側面を向くように配置される。
【0041】
超音波洗浄槽14には、超音波発生部18から放射状に出力される超音波USのうち、LCD基板30には直接的には到達しない超音波USを、LCD基板30に反射させて照射させる反射板47も設けられる。
反射板47が、本発明における超音波反射手段の一実施態様に相当する。
反射板47は、たとえば、ステンレス等の超音波反射性を有するSUS鋼によって平板状に形成され、超音波洗浄槽14の側壁のうちの、超音波発生部18が設置されていない側壁の内面に設置される。
超音波洗浄槽14をSUS鋼によって形成した場合には、超音波洗浄槽14自体に超音波反射板の機能を持たせることが可能である。
【0042】
また、超音波洗浄槽14には、図4(b)に示すように、たとえば超音波洗浄槽14の下部から純水WTを供給することが可能になっている。
純水WTは、LCD基板30から除去した析出物45を含む不要物のLCD基板30への再付着防止の観点から、LCD基板30の洗浄中は常に超音波洗浄槽14に供給されていることが好ましい。
本実施形態においては、超音波洗浄槽14からオーバーフローしたオーバーフロー液FWは、超音波洗浄槽14の上部の周囲に樋状に設けられている受水部49から回収可能になっている。
【0043】
上述した超音波洗浄槽14に、乾燥・洗浄槽13によって洗浄されたLCD基板30が、ロボットアーム22によってカセット27ごと搬送される。ただし、図4(b)においては、カセット27は図示を省略している。
搬送されたLCD基板30が純水WT中に浸漬された後に、超音波発生部18から超音波USが出力され、LCD基板30が洗浄される。
【0044】
図5は、超音波発生部18の構成、および超音波の伝播状態を詳細に示すための、図4(a)の模式的な部分拡大図である。図5においては、超音波発生部18は、ガラス基板32の基板面32sに直交し、かつ超音波USの出力方向ODに沿う面における断面が示されている。また、カセット27は図示を省略している。
超音波発生部18は、ケース50と、振動板51と、振動子52とを有している。図5に図解のように、振動子52は振動板51に設けられており、振動板51は、ケース50にはめ込まれて、振動板51とケース50とによって振動子52を収容するようになっている。
【0045】
振動子52は、たとえば図示しないコードにより発振器19に接続される。発振器19からの信号を受けて、振動子52が振動し、その振動が振動板51により増幅されて、振動板51から超音波が発生して出力される。
出力方向ODに出力された超音波USは、放射状に伝播する。一部の超音波USは、LCD基板30の間にまっすぐ入り込む。LCD基板30の間に斜めに入り込んだ超音波USは、2つのLCD基板30のガラス基板32の間で反射しながら進む。
LCD基板30方向に伝播せず、超音波洗浄槽14方向に伝播した超音波USのうち、特に超音波洗浄槽14の側壁方向に伝播した超音波は、反射板47によって反射され、伝播方向がLCD基板30側へ変えられる。
【0046】
LCD基板30へ到達した超音波USのうち、一部はガラス基板32に当たってガラス基板32を振動させる。また、別の一部は析出物45に当たって析出物45を振動させる。これらの超音波USによる振動の相乗作用により、乾燥・洗浄槽13における純水シャワーや気体噴射では除去しきれなかった細かな析出物45が、LCD基板30から剥離する。
【0047】
超音波洗浄槽14において、析出した生成物45が除去されたLCD基板30およびカセット27は、ロボットアーム22によって、図1に示す乾燥槽15内へ搬送される。
乾燥槽15には、乾燥・洗浄槽13と同様に温風送出装置が設置されており、この温風送出装置からの温風HAにより、カセット27およびLCD基板30が乾燥される。
【0048】
乾燥槽15において乾燥され、エッチング後の洗浄が終了したLCD基板30は、ロボットアーム22によってカセット27ごと把持されて、アンロード部へ搬送され、基板製造装置1の外部へ自動的に搬出されて、次工程へ送られる。
【0049】
以上の基板製造装置1における工程をプロセス図としてまとめると、図6のようになる。
まず、前工程において製造されたLCD基板30がカセット27ごと基板製造装置1内に搬送され、エッチング槽11においてたとえばフッ酸によってエッチングされる(ステップST1)。
エッチング終了後には、LCD基板30はリンス槽12へ搬送され、少なくとも純水によってリンスし、エッチング薬液(フッ酸)が除去されるようにする(ステップST2)。
【0050】
リンス後、乾燥・洗浄槽13において、まず、たとえば温風HAによってLCD基板30を乾燥させ、反応生成物40を析出させる。
その後、析出した生成物45を、ドライエアーDAの噴射や純水WSのシャワーによって除去する(ステップST3)。
これにより、比較的大きな析出物45が除去される。
【0051】
乾燥・洗浄槽13における洗浄後、超音波洗浄槽14においてLCD基板30ならびにカセット27をさらに超音波洗浄する(ステップST4)。
超音波を用いて洗浄することにより、ステップST3における純水WSやドライエアーDAでは除去しきれなかった細かな析出物45を、LCD基板30ならびにカセット27から除去することができる。
【0052】
超音波洗浄後のLCD基板30は、最後に、乾燥槽15においてたとえば温風HAによって乾燥される(ステップST5)。
このように、洗浄・乾燥されクリーンになったLCD基板30およびカセット27が、基板製造装置1の外部へ搬出される。
【0053】
以上のように、本第1実施形態によれば、従来は作業者が手作業によって除去していた細かな析出物45を、自動的に容易に除去することができる。特に、従来は除去が困難であったLCD基板30の周辺部の析出物45、およびLCD基板シール剤36とガラス基板32との境界近傍の析出物45の除去が容易になる。
超音波によって細かな析出物45まで除去することが可能なため、析出物45を確実に除去することができ、LCD基板30およびカセット27への、析出物45を含む不要物の再付着も防止可能である。その際に、反射板47の作用により、超音波を効率良く利用することができ、析出物45を除去する能力も向上する。また、純水シャワーや気体噴射だけでは除去が困難であった、LCD基板30におけるカセット27の影となる部分の洗浄も容易になる。
析出物45の除去効率が上がるため、LCD基板30を洗浄してアンロードするまでのタクトタイムを短縮でき、LCD基板30の生産効率も向上する。
また、各洗浄工程における純水の使用量も削減することができる。
【0054】
また、ブラシ等の物体が直接LCD基板30に接触することがないため、LCD基板30の品質に悪影響を及ぼすことがない。
細かな析出物45まで除去された後に、LCD基板30は基板製造装置1の外部へ搬出されるため、たとえば、基板製造装置1が設置されているクリーンルームのクリーン度が低下することがない。また、析出物45が基板製造装置1の外部に散乱せず、作業の妨げになることもない。
【0055】
第2実施形態
図7は、本発明に係る基板製造装置の第2実施形態の概略構成図である。図7に図解の基板製造装置10は、図1に図解の基板製造装置1から、乾燥・洗浄槽13を省略したものであり、その他は第1実施形態の場合と同じである。したがって、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
また、製造対象であるLCD基板30も、第1実施形態の場合と同じである。
【0056】
基板製造装置10においては、リンス槽12においてLCD基板30およびカセット27を純水によりそそいだ後に、続けて超音波洗浄槽14において超音波洗浄する。即ち、本第2実施形態においては、乾燥により反応生成物40を析出物45に成長させることなく、超音波洗浄する。
リンス槽12においてそそぎ洗浄されたLCD基板30は、搬送ロボット20のロボットアーム22によってカセット27ごと把持されて超音波洗浄槽14まで搬送され、超音波洗浄槽14内に蓄えられている純水WT中に浸漬される。
【0057】
純水WT中のLCD基板30およびカセット27は、超音波洗浄槽14のたとえば下部から注入され、オーバーフロー液FWとして排出される純水WTの流れと、超音波発生部18からの超音波USの作用により洗浄される。
このとき、超音波USの発振周波数ならびに出力パワーを適切に選択することにより、析出していない反応生成物40であっても、LCD基板30から除去することができる。
また、超音波USの振動作用により、ガラス基板32の凹部42に入り込んでいる生成物40も、凹部42の外に出すことができ、除去することが可能である。
【0058】
超音波洗浄終了後には、第1実施形態の場合と同様に、乾燥槽15において、LCD基板30およびカセット27を温風HAによって乾燥させる。
この乾燥により析出物45が現われた場合には、LCD基板30およびカセット27を超音波洗浄槽14に搬送し直し、再び超音波洗浄により析出物45を除去すればよい。
【0059】
基板製造装置10における工程をプロセスフロー図としてまとめると、図8のようになる。
まず、前工程において製造され、第1実施形態の場合と同様に周辺部をLCD基板シール剤36によってシールされたLCD基板30が、カセット27に収容されて、ロボットアーム22によって基板製造装置10内に搬入される。
【0060】
搬入されたLCD基板30は、カセット27ごと、エッチング槽11内のエッチング薬液(フッ酸)25に浸漬される。これにより、LCD基板30のガラス基板32が、所望の厚さにエッチングされる(ステップST1)。
エッチング終了後、第1実施形態の場合と同じく、リンス槽12において少なくとも純水によってリンスし、LCD基板30からフッ酸を除去する(ステップST2)。
リンス槽12におけるリンス後には、前述のように、乾燥により反応生成物40を析出させることはせず、超音波洗浄槽40において直接超音波洗浄して、成長する前の生成物40をLCD基板30から除去する(ステップST34)。
【0061】
超音波洗浄後のLCD基板30およびカセット27は、第1実施形態と同じく乾燥槽15においてたとえば温風HAによって乾燥される(ステップST5)。
乾燥終了時点において、たとえば目視により、LCD基板30ならびにカセット27に析出物45が現われていないかどうかを判別する(ステップST6)。
この析出物45が存在するか否かの判別は、たとえば撮像カメラによってLCD基板30を撮像し、得られた画像を画像処理することや、乾燥槽15内のクリーン度の測定結果から、自動的に判別するようにしてもよい。
【0062】
ステップST6において析出物45が存在していた場合にはステップST34に戻り、LCD基板30およびカセット27を再び超音波洗浄し、乾燥槽15において乾燥させ、析出物45が発生するかどうかを判別する。このステップを、析出物45が発生せず、LCD基板30およびカセット27が完全に洗浄されたと判断されるまで繰り返す。
完全に洗浄されたと判断されたLCD基板30は、ロボットアーム22によって、図示しないアンロード部からカセット27ごと基板製造装置10の外部へアンロードされる(ステップST7)。
【0063】
本第2実施形態においては、第1実施形態と比較して、乾燥・洗浄槽13および乾燥・洗浄ステップST3がないために、基板製造装置10の構造およびLCD基板30の洗浄工程が簡略化される。
また、析出させる前に大部分の反応生成物40を除去するため、析出物45の析出量が少なく、動作やメンテナンスにおいて、基板製造装置10に与える悪影響が少ない。
【0064】
なお、リンス槽12をさらに省略して、超音波洗浄槽14においてLCD基板30のリンスも行なうようにすることもできる。超音波洗浄槽14内に注入され、オーバーフローする純水WTによってフッ酸をすすぎ落とされたLCD基板30は、続いて超音波洗浄され、生成物40を除去される。
その他の基板製造装置の構成および工程は、第1、第2実施形態の場合と同じである。
【0065】
上記のようにリンス槽12をさらに省略した場合には、基板製造装置の構成およびLCD基板30の洗浄工程をさらに簡略化することができる。
ただし、超音波洗浄槽14内にフッ酸が残留する可能性もあるため、超音波による洗浄効率は低下する可能性もある。
【0066】
変形形態
以下では、上記の第1、第2実施形態の変形形態について述べる。
まず、超音波洗浄槽14の変形形態について述べる。以下の図9〜15はすべて、超音波洗浄槽14を側面から見た場合の模式的な概略構成図である。
【0067】
[交互照射方式]
第1、第2実施形態に係る超音波洗浄槽14においては、図1,4,7に示すように、超音波洗浄槽14の対向する側面に設置した複数の超音波発生部18から、超音波USを同時に出力していた。超音波USは、図9(a)に示すようにまず片側の壁面の超音波発生部18のみからLCD基板30に対して出力し、次には図9(b)に示すように、反対側の壁面の超音波発生部18から出力するというように、片方ずつ交互に出力して、LCD基板30に照射することもできる。
【0068】
本交互照射方式によれば、超音波USが出力される方向は常に、ある一方向だけであり、2つ以上の方向から同時に出力されることはない。このため、超音波US同士による干渉がなく、干渉によるLCD基板30の破損等の損害を未然に防ぐことができる。
ただし、LCD基板30およびカセット27を洗浄するために必要とする時間は、第1、第2実施形態のような同時照射方式よりも長くなる傾向にある。
【0069】
[バブリング機構]
リンス槽12において、純水に加えてN2ガスやドライエアーを噴射して洗浄可能であったように、超音波洗浄槽14にも気体の発泡(バブリング)を加えることができる。
図10(a)が、バブリング機能を有する超音波洗浄槽の一実施態様を表わし、図10(b)が、異なる実施態様を示している。
【0070】
図10(a)に示す超音波洗浄槽14は、バブリング管56を有している。バブリング管56は、たとえば、超音波洗浄槽14の底部に、ある壁面からそれと対向する壁面まで到達するように配置される。
バブリング管56には複数の開口が設けられており、バブリング管56内に供給したN2ガスやドライエアーDA等の気体の気泡を、超音波洗浄槽14内において均等に噴出させるようになっている。
【0071】
対向する超音波発生部18間に気泡が存在するようになることによって、超音波を同時に照射した場合にも、超音波同士の干渉が起こりにくくなる。その結果、LCD基板30の損傷の可能性が低くなる。
また、気泡によって、生成物40または析出物45を除去し易くなる効果もある。
【0072】
図10(b)は、図10(a)のように超音波洗浄槽14内に均等に気泡を噴出させるのではなく、主として超音波発生部18の前面近傍に気泡を発生させる場合を示している。
図10(b)に図解の超音波洗浄槽14には、超音波洗浄槽14側面の超音波発生部18の前面に気泡の噴出口が位置された送出管57が設置されている。ドライエアーDAやN2ガス等の気体は、送出管57を介して気泡として超音波洗浄槽14内の純水に送出される。送出された気泡は、超音波発生部18の前面近傍を通過して上昇する。
バブリング管56および送出管57が、本発明における気泡噴出手段の一実施態様にそれぞれ相当する。
【0073】
図10(b)の場合には、気泡によるLCD基板30の洗浄効果は、図10(a)の場合よりも低い。しかし、たとえば交互照射方式によって超音波を出力する場合に、超音波を出力しない超音波発生部18の側にのみ気泡を送出すれば、反対側の超音波発生部18から照射される超音波のパワーを吸収することができる。これにより、超音波を出力しない超音波発生部18が損傷することを防止することができる。それに加えて、LCD基板30が存在する部分においては気泡があまり送出されていないため、超音波のパワーを有効に使用して洗浄を行なうことができる。
同時照射方式において図10(b)のバブリング方式を用いることも当然ながら可能である。
【0074】
[揺動機構]
図11(a)〜(c)は、超音波洗浄槽14において、揺動手段によってLCD基板30を揺動させながら洗浄する状態を示した模式図である。
揺動手段としては、たとえばロボットアーム22を用いる。図11においては図示を省略したロボットアーム22は、LCD基板30を収容する図示しないカセット27を把持する。ロボットアーム22が図中下方向に伸びて、カセット27が超音波洗浄槽14内に搬入されて、図11(a)に示すように、超音波洗浄槽14内の純水にLCD基板30が浸漬される。
【0075】
その後、カセット27を超音波洗浄槽14から搬出するようにロボットアーム22が縮むことにより、図11(b)に示すように、LCD基板30が図中上方向に持ち上げられる。このとき、洗浄の効率化の観点から、たとえばLCD基板30の下半分は純水中に入れたままにしておく。
ロボットアーム22が再び伸びることにより、図11(c)に示すように、LCD基板30全体が純水中に浸漬される。
以上により、LCD基板30がカセット27ごと、図11中の上下方向に揺動される。
【0076】
LCD基板30を上下方向に揺動させる場合には、超音波発生部18を、上下方向に移動するLCD基板30の全領域が通過する領域のみに設置することが、超音波のパワーの効率的利用および基板製造装置の低コスト化の観点から好ましい。たとえば、上記のような場合には、超音波洗浄槽14の上半分にのみ超音波発生部18を設置しておく。
超音波洗浄槽14の上半分にのみ超音波発生部18が設置されていても、LCD基板30が上下方向に揺動するため、LCD基板30の全領域に超音波USを照射することができる。
【0077】
超音波洗浄槽14においてLCD基板30を揺動させながら洗浄する場合には、揺動作用により、LCD基板30およびカセット27から反応生成物40または析出物45をより除去し易くなる。
また、LCD基板30の一部が純水の外に出るため、除去状態の確認が容易になる。
さらに、前述のように、超音波発生部18の数を減らすことができるため、基板製造装置のコスト低下にもつながる。
【0078】
[超音波発生部設置方式]
超音波発生部18は、上記のように超音波洗浄槽14の側壁部の内部に対向するように配置するだけでなく、他の様々な領域に設置することもできる。
たとえば、超音波発生部18は、超音波USが伝播可能であれば、超音波洗浄槽14に直接設置されていなくてもよい。
ただし、以下では超音波洗浄槽14における超音波発生部18の設置の変形例について述べる。なお、以下の図12〜15においては、超音波洗浄槽14の底部における純水WTの注入口、ならびに受水部49は図示を省略している。
【0079】
図12(a)は、図4(b)に示すような超音波発生部18の代わりに、超音波発生部18よりもやや大きい超音波発生部181を用いた例である。超音波発生部181は、2個で1組となって、超音波USの出力方向がLCD基板30の側面を向くように、超音波洗浄槽14の内部の側壁部に、互いに対向するように配置されている。
このように、超音波発生部181を用いた場合には、超音波発生部の数を減らすことが可能であり、これにより、出力する超音波USの調整が容易になる。また、超音波USの出力状態が均一となるため、均一に洗浄できる可能性もある。
【0080】
超音波発生部181は、図12(b)に示すように、超音波洗浄槽14の外部の側壁部に設置することも可能である。この場合には、超音波USは、超音波洗浄槽14を介してLCD基板30に伝播される。したがって、超音波洗浄槽14は、超音波USを伝播し易い材質であることが好ましい。
超音波発生部18を超音波洗浄槽14の外部の側壁部に設置することも当然可能である。
超音波発生部を超音波洗浄槽14の外部に設置した場合には、超音波発生部のメンテナンスが容易になる。また、超音波発生部は耐水性を必要としないため、超音波発生部の構造が簡単になり、コスト削減につながる。
【0081】
図13(a)は、超音波USの干渉が生じないように、2個の超音波発生部18を、対向する側壁部においてずらして設置した例である。
この場合には、同時照射方式においても、超音波USの干渉を容易に防ぐことができる。
【0082】
図13(b)は、超音波発生部181よりもさらに大きく、LCD基板30の側面の全領域をカバー可能な超音波発生部182を、互いに対向させて設置した例である。
この場合には、LCD基板30の全面に、過不足なく超音波USを照射することができる。また、超音波USのLCD基板30への照射状態を、図12(a)に図解の場合よりもさらに容易に均一にすることが可能である。したがって、たとえば図12(a)に図解の場合よりもより効率的に、かつ均一にLCD基板30を洗浄することができる。
【0083】
図14(a)は、超音波発生部182を、超音波洗浄槽14の底部と上部に設置した例である。
底部の超音波発生部182を覆うように、図示しないたとえば格子状のカセット載置部材を設置し、このカセット載置部材の上に、図示しないロボットアーム22によってLCD基板30およびカセット27が載置され、純水に浸漬される。
LCD基板30を純水へ浸漬させ、ロボットアーム22がカセット27から離れた後に、たとえば、超音波発生部182が超音波洗浄槽14側に設置された図示しない蓋を超音波洗浄槽14にかぶせる。これにより、カセット27の上方に超音波発生部182が設置される。
2つの超音波発生部182は、超音波USの出力方向がLCD基板30の側面を向くように設置される。
【0084】
図14(b)は、超音波洗浄槽14の底部にのみ超音波発生部182を設置した例である。図14(b)においては、超音波発生部182は、隔壁14wによって純水と隔てられている。
隔壁14w上に、LCD基板30を収容したカセット27が載置される。
【0085】
超音波発生部182からLCD基板30の側面に向かって出力された超音波USは、隔壁14wを介して超音波洗浄槽14に蓄えられている純水の水面方向に伝播する。伝播した超音波USの一部は、水面において反射され、LCD基板30方向へ再び戻ってくる。
超音波洗浄槽14の上部には、超音波USの反射率を向上させるために、蓋を設けてもよい。蓋の材料には、一例としてSUS鋼を用いることができる。
超音波USを反射させることにより、超音波USのパワーを有効に利用して洗浄することができる。
図14(b)に図解のように、隔壁14wによって純水と超音波発生部182とを隔てた場合には、超音波発生部182に耐水性が必要ないため、超音波発生部182の構造の簡略化とコスト低減を実現することができる。
【0086】
超音波発生部182を、超音波洗浄槽14の底部ではなく、上部にのみ設置してもよい。
また、超音波発生部は、所望する超音波のパワーやLCD基板30の大きさに応じて、所望の大きさのものを、所望の個数用いることが可能である。その場合に、LCD基板30を複数の洗浄領域に区分けし、区分けされた洗浄領域の大きさや位置に応じて、超音波発生部を適宜配置することができる。たとえば、図4(b)においては、LCD基板30を上下に2行、左右に2列の計4つの洗浄領域に区分し、各洗浄領域に対して、図中横方向から超音波USを照射するように、超音波発生部18を1つずつ割り当てたと考えることができる。
図13(a)においては、各行の洗浄領域2個に対して超音波発生部18を1個割り当てたと考えてもよいし、LCD基板30を上下2つの洗浄領域に区分けし、それぞれに対して超音波発生部18を1つずつ対向配置させたと考えてもよい。これらは、図14のように、超音波照射方向が図中上下方向の場合にも適用することができる。
【0087】
これまで述べてきた機構や設置方式を、組み合わせることも可能である。
図15は、超音波洗浄槽14の側壁部と底部の両方に超音波発生部を設置し、さらに、LCD基板30を図中上下方向に揺動させる場合の例である。
図15に示す超音波洗浄槽14の側壁部においては、図11の場合と同様に、側壁部の内側の上部に、2個の超音波発生部18を対向配置している。
また、図15の場合には、超音波発生部182を隔壁14wに直接取付けており、隔壁14wを振動板としても利用している。
なお、超音波洗浄槽14の隔壁14wの上部には、純水が蓄えられる。
【0088】
隔壁14wを振動板としても利用しているため、超音波USのLCD基板30への伝播効率が向上する。
また、図中縦方向と横方向の両方に超音波USを出力しているため、LCD基板30から不要物を除去する能力がさらに向上する。
LCD基板30の揺動が加わることにより、洗浄能力はさらに向上する。
このため、洗浄時間、タクトタイム、使用する純水量をさらに減少させることが可能であり、さらなる生産効率向上を図ることができる。
基板洗浄能力を上述の実施形態の場合とほぼ同じにした場合には、超音波発生部18,182に使用するエネルギーを減少させることができる。
【0089】
上記の照射方式、バブリング機構、揺動機構、超音波発生部の設置方式等の事項は、多種組み合わせることが可能である。たとえば、図15に示す超音波洗浄槽14に、さらにバブリング機構を取入れてもよい。また、照射方式は交互照射方式にすることも可能である。
どの方式を採用し、どの方式は用いないかは、洗浄力、生産効率、コスト、保守性等の様々な評価項目のうちで、どの項目を重視するかによって適宜選択することが可能である。
【0090】
ここで、超音波発生部18,181,182についてさらに詳細に述べる。
図16(a)は、模式的な断面図を用いた超音波発生部18,181,182の構成図であり、図16(b)はその正面図である。
【0091】
前述のように、超音波発生部18,181,182は、前面の振動板51に複数の超音波振動子52が設けられており、振動子52を収容するように、ケース50に振動板51がはめ込まれている。
ケース50の厚さ方向の長さL1、図中縦方向の長さL2、図中横方向の長さL3は、一例としてそれぞれ100mm、200mm、600mmである。
振動子52の数は、たとえばケース50の大きさに応じて適宜変更する。
それぞれの振動子52は、たとえば接続コードによって発振器19に接続される。接続コードは、振動子52に容易に脱着が可能である。
【0092】
このように、振動子52から接続コードを容易に取り外せる場合には、超音波発生部を、超音波洗浄槽14に着脱自在に設置することができる。
図17は、一例として、超音波洗浄槽14の内側の側壁部に、超音波発生部181を着脱する状態を示した模式図である。
超音波洗浄槽14に超音波発生部181を着脱自在に設置する際には、たとえば、超音波発生部181の着脱方向に、超音波発生部181が係合してスライド可能な図示しないスライドレールを設けておく。
超音波発生部181を着脱する際には、予め超音波洗浄槽14から純水を抜いておく。また、発振子52から接続コードを取り外しておく。そして、レール21に沿って移動するロボットアーム22、またはクレーン等の他の搬送手段によって、超音波発生部181をスライドレールに沿って移動させる。
【0093】
超音波発生部181が着脱自在になることにより、超音波発生部181および超音波洗浄槽14の保守性が向上する。
さらに、超音波発生部181を、超音波発生部18,182等の、異なる大きさ、出力パワーを有する超音波発生部に交換することが容易になる。これにより、LCD基板30の大きさや洗浄時間等の条件に応じて、超音波発生部を含めた洗浄システムを適宜構成することが可能になる。
【0094】
以下に、超音波発生部18,181,182が出力する超音波USの適切な発振周波数および出力パワーを決定するために行なった実験について述べる。
図18が、その際の実験装置を示す模式的な概略構成図であり、図18(a)が側面図を、図18(b)が正面図をそれぞれ示している。
図18(a),(b)に図解の超音波洗浄槽14の大きさは、幅L4を450mm、長さL5を850mmとした。
また、超音波洗浄槽14の材質はSUS鋼とした。したがって、本実験においては反射板47は用いていない。
【0095】
このような超音波洗浄槽14の底部に、図16に示す長さL1,L2,L3がそれぞれ100mm、200mm、600mmの超音波発生部182を設置した。
超音波発生部182からは、直接的に超音波USをLCD基板30の側面に向けて出力するものとし、超音波発生部182の上部から、図18に示すような、所定間隔をあけて並列に配置された棒状部材を有するカセット載置部材60を設置した。
カセット載置部材60上に、ほぼ20mmの間隔をおいて並列的に配置されてカセット27に収容され、析出した反応生成物45が付着したLCD基板30を3枚載置した。ただし、図18においてはカセット27は図示を省略している。また、LCD基板30の大きさは、720mm×600mmとした。
【0096】
また、超音波洗浄槽14内には、純水WTを蓄えた。析出物45の除去状況を目視により確認容易とするため、超音波洗浄槽14の高さおよび蓄える純水WTの量は、カセット載置部材60上に載置したLCD基板30の下半分が純水WTに浸漬する程度とした。
上記の状態において、所定の周波数と出力パワーの超音波USを所定時間出力させた。超音波USの照射に関しては、LCD基板30を設置した後に、10秒程度の時間をかけて所定の出力パワーとなるソフトスタートを適用した。
【0097】
超音波USの照射による析出物45の除去状況、および、LCD基板シール剤36の剥離、ガラス基板32ならびに表示部37の損傷等のLCD基板30の状態を、目視により確認した。それに加えて、音圧センサーにより超音波USの音圧を測定した。測定地点は、図18に示す超音波洗浄槽14の幅L4と長さL5方向のそれぞれにおいて、側壁から50mm間隔の格子状の地点とした。そして、超音波発生部182の超音波出力面からの高さがH1=330mm、H2=280mmの2ヶ所において測定し、のべ224個のデータを得た。
【0098】
実験結果から、超音波USの発振周波数は28kHz〜200kHzの範囲、出力パワーは300W〜4000Wの範囲が好ましいことが分かった。
たとえば半導体ウェハの洗浄にはMHz(メガヘルツ)オーダーの周波数の超音波が用いられるが、このような高い周波数の超音波では、最大径が0.1μm〜50μm程度の析出物45を除去することはできない。したがって、上記の範囲の周波数および出力パワーが好ましい。
出力パワーが300Wよりも小さいと、実用的な洗浄力を得ることができない。また、出力パワーが4000Wよりも大きいと、LCD基板30の破損の可能性が高まるため、実用的でない。
周波数が28kHzよりも低いと、出力パワーが300Wの場合にも、LCD基板30に損傷が発生する可能性が高い。また、発振周波数が高くなると小さな析出物45を除去し易くなるが、周波数が200kHzよりも高いと、出力パワーが4000Wの場合にも、最大径が0.1μm〜5μm程度の、比較的小さい析出物45ですら除去するパワーが得られず、実用的でなくなる。
【0099】
超音波USの特に好ましい周波数および出力パワーとして、周波数が100kHzで出力パワーが1100Wの場合がある。
この場合には、最大15分間超音波USをLCD基板30に照射し続けても、LCD基板30に損傷は発生しなかった。
また、高さH1の場合と高さH2の場合とで著しい音圧差も少なく、超音波USが適度に反射して、ほぼ均一な洗浄力が得られることが分かった。
【0100】
周波数が100kHzの場合には、出力パワーが600Wの場合にも1800Wの場合にもLCD基板30の損傷はなかった。
さらに、周波数が200kHzの場合には、出力パワーが300W〜4000Wの範囲において、15分間超音波を照射した場合にも、LCD基板30に損傷は発生しなかった。
【0101】
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変更が可能である。
たとえば、エッチングに用いる薬液としては、フッ酸に限らず、ガラス基板32をエッチング可能であり、ガラス基板32と反応して生成物を生成する薬液を適宜用いることができる。逆に、被エッチング基板としても、ガラス基板32に限らず、フッ酸と反応してエッチング可能な任意の基板を適用可能である。
また、反応生成物を生成する薬液と被エッチング基板の組み合わせについて、本発明を適宜適用することができる。
さらに、LCD基板30に限らず、エッチング後に洗浄工程が必要な基板に対して、本発明を適宜適用することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、エッチングによって基板に発生する反応生成物を、容易かつ確実に除去可能な基板製造装置を提供することができる。
また、本発明によれば、エッチングによって基板に発生する反応生成物を、容易かつ確実に除去可能な基板製造方法を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る基板製造装置の第1実施形態の概略構成図である。
【図2】図2は本発明に係るLCD基板の一例を示す図であり、図2(a)がその模式的な平面図を、図2(b)が図2(a)における断面I−Iから見た模式的な部分拡大断面図を、それぞれ示している。
【図3】図3は、図2に図解のLCD基板における周辺部のエッチング後の模式的な断面図であり、図3(a)が、反応生成物が発生した状態を示しており、図3(b)が、反応生成物が成長して析出物となった状態を示している。
【図4】図4は、第1実施形態に係る超音波洗浄槽を示しており、図4(a)が、超音波洗浄槽の模式的な概略構成を示した上面図であり、図4(b)が、図4(a)における矢印VD方向から見た模式的な概略構成図である。
【図5】図5は、図4(a)の模式的な部分拡大図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態に係る基板製造方法を示すプロセス図である。
【図7】図7は、本発明に係る基板製造装置の第2実施形態の概略構成図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態に係る基板製造方法のプロセスフロー図である。
【図9】図9(a),(b)は、本発明に係る超音波洗浄槽における、第1、第2実施形態とは異なる超音波照射方式を示す図である。
【図10】図10(a),(b)は、本発明に係る超音波洗浄槽において、バブリング機構を付与した場合の模式図である。
【図11】図11(a)〜(c)は、本発明に係る超音波洗浄槽において、揺動機構を付与した場合の模式図である。
【図12】図12(a),(b)は、本発明に係る超音波洗浄槽における、超音波発生部の異なる設置方式を示すための模式図である。
【図13】図13(a),(b)は、本発明に係る超音波洗浄槽における、超音波発生部のさらに異なる設置方式を示すための模式図である。
【図14】図14(a),(b)は、超音波を、超音波洗浄槽の縦方向に照射する場合の超音波発生部の設置方式を示すための模式図である。
【図15】図15は、超音波を、超音波洗浄槽の縦方向および横方向に照射する場合の超音波発生部の設置方式を示すための模式図である。
【図16】図16は、本発明に係る超音波発生部を示しており、図16(a)が、模式的な断面図を用いた超音波発生部の構成図であり、図16(b)がその正面図である。
【図17】図17は、本発明に係る超音波洗浄槽の内側の側壁部に、超音波発生部を着脱する状態を示した模式図である。
【図18】図18は、超音波の周波数と出力パワーを規定するために用いた実験装置を示す模式的な概略構成図であり、図18(a)が側面図を、図18(b)が正面図をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1,10…基板製造装置、11…エッチング槽、12…リンス槽、13…乾燥・洗浄槽、14…超音波洗浄槽(反応生成物除去槽)、15…乾燥槽、17…超音波発生装置、18,181,182…超音波発生部、19…発振器、20…搬送ロボット、21…レール、22…ロボットアーム、25…フッ酸(フッ化水素酸)、27…カセット、30…LCD基板、30a…LCDパネル、32…ガラス基板、34…LCDパネルシール剤、36…LCD基板シール剤、37…表示部、40…反応生成物、42…凹部、45…析出反応生成物(析出物)、47…反射板、49…受水部、50…ケース、51…振動板、52…振動子、56…バブリング管、57…送出管、60…カセット載置部材、US…超音波
Claims (22)
- 薬液により、当該薬液と反応して反応生成物を生成する被エッチング基板をエッチングするエッチング槽と、
所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させる超音波発生手段と、
前記超音波発生手段が出力した前記超音波が伝播され、当該超音波により前記被エッチング基板の前記反応生成物を除去する反応生成物除去槽と
を有する基板製造装置。 - 前記薬液はフッ酸である
請求項1に記載の基板製造装置。 - 前記超音波の前記周波数は28kHz〜200kHzであり、前記出力パワーは300W〜4000Wである
請求項1に記載の基板製造装置。 - 薬液により、当該薬液と反応して反応生成物を生成する被エッチング基板をエッチングするエッチング槽と、
エッチングされた前記被エッチング基板を乾燥させて前記反応生成物を析出させる乾燥槽と、
所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させる超音波発生手段と、
前記超音波発生手段が出力した前記超音波が伝播され、当該超音波により前記被エッチング基板から、析出した前記反応生成物を除去する反応生成物除去槽と
を有する基板製造装置。 - 前記薬液はフッ酸である
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記超音波の前記周波数は28kHz〜200kHzであり、前記出力パワーは300W〜4000Wである
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記反応生成物除去槽において、前記エッチングされた被エッチング基板を揺動させる揺動手段を有する
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記揺動手段は、前記被エッチング基板の前記反応生成物除去槽への搬入および搬出方向に対して、当該被エッチング基板を揺動させ、
前記反応生成物除去槽には、前記揺動動作を行なった場合に前記被エッチング基板の全領域が通過する領域に、前記超音波発生手段の超音波発生部が配置されている
請求項7に記載の基板製造装置。 - 前記超音波発生手段は、前記反応生成物除去槽の内部の側壁部に、前記超音波の出力方向が、前記被エッチング基板の側面を向くように配置されており、
前記被エッチング基板は複数の領域に区分けされ、前記超音波発生手段は、前記複数の領域に基づいて配置される超音波発生部を有する
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記超音波発生手段は、前記反応生成物除去槽内の底部に、前記超音波の出力方向を前記被エッチング基板の側面に向かせて配置されており、
前記被エッチング基板は複数の領域に区分けされ、前記超音波発生手段は、前記複数の領域に基づいて配置される超音波発生部を有する
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記超音波発生手段は、前記反応生成物除去槽に着脱自在に設置される
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記反応生成物除去槽は、前記被エッチング基板に前記超音波を反射させる超音波反射手段をさらに有する
請求項4に記載の基板製造装置。 - 前記反応生成物除去槽は、気泡を噴出する気泡噴出手段をさらに有する
請求項4に記載の基板製造装置。 - 薬液により、当該薬液と反応して反応生成物を生成する被エッチング基板をエッチングするエッチング工程と、
所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させて、当該超音波により前記被エッチング基板から前記反応生成物を除去する反応生成物除去工程と
を有する基板製造方法。 - 前記薬液はフッ酸である
請求項14に記載の基板製造方法。 - 前記超音波の前記周波数は28kHz〜200kHzであり、前記出力パワーは300W〜4000Wである
請求項14に記載の基板製造方法。 - 薬液により、当該薬液と反応して反応生成物を生成する被エッチング基板をエッチングするエッチング工程と、
エッチングされた前記被エッチング基板を乾燥させて前記反応生成物を析出させる乾燥工程と、
所定の周波数の超音波を所定の出力パワーで発生させて、当該超音波により前記被エッチング基板から、析出した前記反応生成物を除去する反応生成物除去工程と
を有する基板製造方法。 - 前記薬液はフッ酸である
請求項17に記載の基板製造方法。 - 前記超音波の前記周波数は28kHz〜200kHzであり、前記出力パワーは300W〜4000Wである
請求項17に記載の基板製造方法。 - 前記反応生成物除去工程において、前記超音波を発生させるとともに、前記エッチングされた被エッチング基板を揺動させる
請求項17に記載の基板製造方法。 - 前記反応生成物除去工程において、放射状に出力された前記超音波を反射させて、前記被エッチング基板に照射させる
請求項17に記載の基板製造方法。 - 前記反応生成物除去工程において、前記超音波を発生させるとともに、気泡を発生させて、前記反応生成物を除去する
請求項17に記載の基板製造方法。
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