JPH10165910A - 超音波洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄槽底部に発生する気泡を除去する機構を
備えた超音波洗浄槽を提供する。 【解決手段】 洗浄液１を満たし被洗浄物２を浸漬する
洗浄槽３と、洗浄槽３と一定間隔をおいて、洗浄槽３の
外側を覆うように設けた外槽４と、洗浄槽３と前記外槽
４の間に液体６を満たし、外槽４の底面４ａに配置した
超音波振動子５と、外槽４の側壁４ｂに設けたノズル７
と、ノズル７に液体６を供給する手段を具備し、超音波
振動子５の発振を停止した後ノズル７から洗浄槽３の底
面３ａに向けて液体６を噴射し、洗浄槽３の底面３ａに
生じている気泡６ａを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は半導体のウェハ等を
洗浄するための超音波洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より半導体のウェハ等を洗浄するた
めの超音波洗浄装置として、図２に示すような構造の間
接伝搬式の超音波洗浄装置が知られている。この間接伝
搬式の超音波洗浄装置は洗浄液１を満たし、被洗浄物２
を浸漬した洗浄槽３と、この洗浄槽３と一定間隔をおい
て、その外側を覆うように設けた外槽４と、外槽４の底
面４ａに超音波振動子５を配置し、外槽４と内槽である
洗浄槽３の間に水等の液体６を満たして構成したもので
ある。

【０００３】超音波振動子５を発振させると、超音波振
動が液体６を介して外槽４の底面４ａから洗浄槽３に伝
搬し、洗浄液１を通じて被洗浄物２に伝わり、洗浄が行
われる。

【０００４】ところがこの超音波洗浄中に、液体６が振
動することによって、液体中に溶存している気体を集積
し多数の気泡６ａが発生するという現象がある。発生し
た気泡６ａは液体６中を上昇し液外へ出て行くものもあ
るが、洗浄槽３の底面３ａに発生した気泡６ａは液体６
から外へ出られず、洗浄槽３の底面３ａに付着してしま
う。そして、付着した気泡６ａは超音波振動子の発振停
止後も完全には消えることなく、そのまま残るため次の
発振時には既存の付着気泡６ａの上に、さらに新たに発
生した気泡６ａが付着してしまう。

【０００５】この結果、超音波の発振のＯＮーＯＦＦを
繰り返す程、付着する気泡６ａの量が増えることとな
り、さらにこの気泡６ａの存在が超音波の伝搬を妨げて
しまうため、本来の洗浄能力を損なうこととなってしま
う。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明が解決し
ようとする課題は、洗浄槽底部に発生する気泡を除去す
る機構を備えた超音波洗浄槽を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の超音波洗浄装置
は、洗浄液を満たし被洗浄物を浸漬する洗浄槽と、洗浄
槽と一定間隔をおいて、洗浄槽の外側を覆うように設け
た外槽と、洗浄槽と前記外槽の間に液体を満たし、外槽
の底面に配置した超音波振動子と、外槽の側壁に設けた
ノズルと、ノズルに液体を供給する手段を具備した構成
とし、超音波振動子の発振を停止した後ノズルから洗浄
槽の底面に向けて液体を噴射し、洗浄槽の底面に生じて
いる気泡を除去する。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に図１の本発明の実施の形態の
超音波洗浄槽の断面図を参照しつつ、その構成と作用に
ついて説明する。本発明の超音波洗浄装置は洗浄液１を
満たし、被洗浄物２を浸漬した洗浄槽３と、この洗浄槽
３と一定間隔の空間をおいて、その外側を覆うように設
けた外槽４と、外槽４の底面４ａに超音波振動子５を配
置し、外槽４の側壁４ｂに洗浄槽３の底面３ａの高さ位
置に合わせた位置にノズル７を設ける。

【０００９】そして、このノズル７は先端７ａを洗浄槽
３の底面３ａに向けてあり、他端７ｂはモータで駆動さ
れたポンプ８が接続され、ポンプ８には供給管９が接続
され、供給管９の端部は外槽４の底面４ａに設けた開口
４ｃに接続されている。そして外槽４と洗浄槽３の間に
水等の液体６を満たして構成したものである。

【００１０】その作用としては、超音波振動子５の超音
波の発振が停止した後、ノズル７より液体６が噴出さ
れ、洗浄槽３の底面３ａに水流１０が生じる。この水流
１０により、洗浄槽３の底面３ａに付着した気泡６ａ
は、槽から離脱し流され消失する。次に超音波振動子５
を発振させる時は、ノズル７からの水流１０の噴出を停
止し、水流１０が超音波の伝搬を妨げることがないよう
にする。

【００１１】

【発明の効果】本発明の洗浄装置によれば超音波振動子
の発振時に発生し、洗浄槽の底面に付着した気泡を、洗
浄槽の底面に水流を生じさせて取り除くことにより、常
に一定の洗浄力を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の超音波洗浄装置の側断面図。

【図２】 従来の超音波洗浄装置の側断面図。

【符号の説明】

１…洗浄液、２…被洗浄物、３…洗浄槽、３ａ…底面、
４…外槽、４ａ…底面、４ｂ…側壁、４ｃ…開口、５…
超音波振動子、６…液体、６ａ…気泡、７…ノズル、７
ａ…先端、７ｂ…他端、８…ポンプ、９…供給管、１０
…水流

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄液を満たし被洗浄物を浸漬する洗浄
   槽と、 前記洗浄槽と一定間隔をおいて、前記洗浄槽を覆うよう
   に設けた外槽と、 前記洗浄槽と前記外槽の間に液体を満たし、 前記外槽の底面に配置した超音波振動子と、 前記外槽の側壁に設けたノズルと、 前記ノズルに液体を供給する手段を具備したことを特徴
   とする超音波洗浄装置。
2. 【請求項２】 前記ノズルの先端は前記洗浄槽の底面に
   向けてあり、 前記ノズルの他端にはモータで駆動されたポンプが接続
   され、 前記ポンプには供給管が接続され、 前記供給管の端部は外槽の底面に設けた開口に接続され
   ていることを特徴とする請求項１に記載の超音波洗浄装
   置。