JP5391820B2 - 光電気複合型コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、光電気複合型コネクタに関する。
従来の光電気複合型コネクタの一例が特開2007年328018号公報に開示されている。図11に、ここに開示された光電気複合型コネクタ100の中心線横断面図を示す。
コネクタ100は、互いに上下方向にて嵌合可能なプラグ側コネクタ(光モジュール側コネクタ)120とレセプタクル側コネクタ180の対から成る。レセプタクル側コネクタ180は、マザーボード110に実装され、この実装されたレセプタクル側コネクタ180にプラグ側コネクタ120が嵌合される。
プラグ側コネクタ120は、マザーボード110上に実装されたハウジングの外部を覆うシェル130を備える。シェル130の内部には、光モジュール150やモジュール基板157等の様々な部品が備えられている。シェル130は、全体として略長方形状のハウジングを成形した後、その側面周囲117においては密着状態で筒状に、その前方部においては非密着状態で、外部から覆うように取り付けられる。
シェル130は、外部衝撃からシェル内の部品を保護する他、電気シールド、更に言えば、グランド板としても機能する。シェル130のいずれかの部分はグランドに接続されており、シェル130を通じてプラグ側コネクタ120、更に言えば、コネクタ100をグランド接続するものとしてある。
しかしながら、この従来例のように、ハウジングの成形後にグランド板を実装すると、組立時間や手間が大きくなり、製造コストも増加する。また、グランド板を成形後に実装すると、強度面としても弱いものとなることが多い。
特開2007年328018号公報
本願発明は、このような従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、グランド板をハウジングと一体成形すること等によって、コネクタの強度を強化した光電気複合型コネクタを提供することを目的とする。
本発明は、相手コネクタの嵌合部に嵌め込まれることによって前記相手コネクタと嵌合して光電気変換装置を構成する光電気複合型コネクタにおいて、グランド板と一体成形されたハウジングを有し、前記ハウジングから露出させた前記グランド板の一部にロック部を形成し、前記相手コネクタの嵌合部に前記光電気複合型コネクタが嵌め込まれたときに、前記嵌合部に設けた対応ロック部を前記光電気複合型コネクタのロック部と係合させて、前記光電気複合変換装置と前記相手コネクタの嵌合をロックする光電気複合型コネクタを特徴とする。
上記コネクタにおいて、前記ロック部は、前記ハウジングから露出させた前記グランド板の一部に切欠を設けることによってロック孔として形成され、前記対応ロック部は、弾性突出部として形成されていてもよい。
また、前記弾性突出部は前記相手コネクタのシェルの一部として形成され、前記光電気複合型コネクタと前記相手コネクタの嵌合時に、前記弾性突出部を前記ロック孔と接触させて、前記グランド板と前記シェルを電気的に接続することができる。
また、上記コネクタにおいて、前記ロック孔を形成する前記グランド板の一部は、前記光電気複合型コネクタと前記相手コネクタの嵌合時に、前記ロック孔よりも前記嵌合部に接近した側に位置付けられ、前記弾性突出部を前記ロック孔と係合させる前に、前記弾性突出部を前記一部と接触させて、前記グランド板と前記シェルを電気的に接続させることができる。
上記コネクタにおいて、前記光電気複合型コネクタは、前記嵌合部に前記光電気複合型コネクタが嵌め込まれたときであっても前記嵌合部の外部に突出し得る突出部を、前記光電気複合型コネクタの長手方向における一端、或いは、その近傍に有し、前記突出部は、前記グランド板と一体成形された前記ハウジングを利用して前記グランド板の一部を含んだ状態で形成されており、前記突出部を前記嵌合部から引き離すように移動させることにより、前記光電気複合型コネクタの長手方向における他端を中心に、前記嵌合部に嵌め込まれた前記光電気複合型コネクタを前記嵌合部にて回動させ、この回動を利用して前記光電気複合型コネクタを前記嵌合部から取り外すことができる。
また、上記コネクタにおいて、前記回動の方向とは逆方向において鋭角を成すように傾斜したテーパー面を前記他端に設けて前記回動の中心点をずらすのが好ましい。
更に、上記コネクタにおいて、前記グランド板の一部を前記ハウジングから露出させ、該露出部に前記光電気複合型コネクタの構成部品を配置してもよい。
更に、上記コネクタにおいて、前記グランド板を立ち上げて前記構成部品を外部から遮蔽する壁を設けることもできる。
また、上記コネクタにおいて、前記複数の端子のうちの幾つかはグランド端子として使用され、前記ハウジングから露出した前記グランド板の一部と直接接触していてもよい。
また、上記コネクタにおいて、前記光電気複合型コネクタを前記相手コネクタと嵌合させる際、グランド端子が信号端子よりも先に接触し得るように配置されていてもよい。
本願発明によれば、コネクタの強度を強化することができ、また、組立時間の短縮化等を図ることができる。
本願発明による光電気変換装置の使用例であって、レセプタクルコネクタとプラグコネクタの嵌合後の状態を示す斜視図である。 本願発明による光電気変換装置の使用例であって、レセプタクルコネクタとプラグコネクタの嵌合前の状態を示す斜視図である。 嵌合側から見たプラグコネクタの平面図である。 嵌合側からみたプラグコネクタの斜視図である。 グランド板の上面斜視図である。 グランド板と一体成形されたプラグハウジングの上面斜視図を、プラグ端子を取り付ける前の状態で示した図である。 グランド板と一体成形されたプラグハウジングの上面斜視図を、プラグ端子を取り付けた後の状態で示した図である。 つまみの働きを説明する図である。 他端にテーパー面が設けられていない構造を示す図である。 サブマウントの形成方法を説明する図である。 従来技術による光電気複合型コネクタの中心線横断面図である。
添付図面を参照しつつ、本願発明の好適な実施形態を以下に説明する。
図1、図2に、本願発明の一つの実施形態による光電気変換装置10の使用例を示す。光電気変換装置10は、互いに嵌合され得るレセプタクルコネクタ20(相手コネクタ)とプラグコネクタ(光電気複合型コネクタ)30の対から成る。図1は、嵌合後の状態、図2は、嵌合前の状態を、それぞれ示す。プラグコネクタ30は、レセプタクル20の凹状の嵌合部23に嵌め込んで使用する。プラグコネクタ30とレセプタクルコネクタ20は互いに嵌合されて初めて、1つの光電気変換装置10として形成され得る。
プラグコネクタ30は、図示のように、光ファイバケーブル12を介して互いに接続されてもよい。また、特に図示していないが、光ファイバケーブル12の一端にのみプラグコネクタ30を設け、他端を装置に接続してもよい。レセプタクルコネクタ20は、これと異なり、配線基板等(図示していない)に固定して使用する。
レセプタクルコネクタ20は、一般的な電気コネクタと考えてよい。一方、プラグコネクタ30は、様々な光電気交換部品を備えることによって、電気・光変換機能(送信機能と捉えることもできる)を発揮することもできるし、光・電気変換機能(受信機能と捉えることもできる)を発揮することもできる。例えば、レセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ30の嵌合時には、プラグコネクタ30に設けた光電気変換部品の働きによって、光ファイバケーブル12を通じて伝達された光信号を電気信号に変換した後に、配線基板に伝達することもできるし、逆に、配線基板を通じて伝達された電気信号を光信号に変換した後に、光ファイバケーブル12に伝達することもできる。
レセプタクルコネクタ20は、枠状のレセプタクルハウジング21と、これに設置される複数のレセプタクル端子84、更に、レセプタクルハウジング21の外部を覆うレセプタクルシェル27を有する。図示のように、レセプタクルハウジング21を枠状として、プラグコネクタ30を嵌め込む嵌合部23を形成してもよい嵌合部23の底部は、レセプタクルコネクタ20自体によって形成されてもよいし、図示のように、レセプタクルコネクタ20を固定する配線基板等によって形成されてもよい。
レセプタクル端子84は、レセプタクルハウジング21に圧入固定される。レセプタクル端子84には、グランド端子(G)85と信号端子(S)86の2種類の端子が含まれる。これら2種類の端子85、86は、長手方向に並行に延びるレセプタクルハウジング21の側壁部29のそれぞれに、先端側からGSGSSSGの順に、嵌合部23の外側面と上面の双方を取り巻くように配置され、それらの端部は配線基板に半田付けされる。ただし、グランド端子85や信号端子86の数は任意である。これらグランド端子85及び信号端子86は各々、それらの一部87において嵌合部23に突出し、プラグコネクタ30が嵌合部23に嵌め込まれた際、プラグコネクタ30側の対応端子(プラグ端子34)と接続され得る。
レセプタクルシェル27は、レセプタクルハウジング21の側面の略全体と、その上面の一部を覆う。レセプタクルシェル27は、圧入部分24をレセプタクルハウジング21に圧入等することによって、レセプタクルハウジング21に固定されている。圧入部分24の先端付近には、プラグコネクタ30側のロック部65に対応して設けた対応ロック部が、例えば、嵌合部23に突出する弾性突出部22として形成されており、レセプタクルコネクタ20の嵌合部23にプラグコネクタ30が嵌め込まれた際、この弾性突出部22がプラグコネクタ30側のロック部65と係合して、プラグコネクタ30とレセプタクルコネクタ20の嵌合をロックする。
レセプタクルハウジング21やレセプタクルハウジング21の外部を覆うレセプタクルシェル27は、レセプタクル端子84の固定位置との関係で外部に延出されている。例えば、レセプタクル端子84の圧入位置は、レセプタクルハウジング21の上面25よりも深い位置に設定され、また、レセプタクルシェル27の上面28は、レセプタクル端子84よりも一段高く設定されている。このような構成とすることにより、レセプタクル端子84をレセプタクルハウジング21やレセプタクルシェル27の内側に位置付け、レセプタクル端子84が外部に出っ張らない構造とし、レセプタクルコネクタ20に触れたときでも、グランドであるレセプタクルシェル27にだけ触れるようにして、特に信号端子86の外部接触が効果的に防止されている。尚、レセプタクルハウジング21のこのような構成は、レセプタクル端子84自体を保護する他、レセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ30の嵌合時に、プラグコネクタ30に設けたプラグ端子34の外部接触を防止する利点もある。
プラグコネクタ30は、プラグハウジング31と、これに設置される複数のプラグ端子34、更に、プラグハウジング31と一体成形されるグランド板60を有する。図3に、レセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ30の嵌合側から見たプラグコネクタ30の平面図を、図4に、その斜視図を、それぞれ示す。更に、図5に、グランド板60だけの上面斜視図を、図6に、グランド板と一体成形されたプラグハウジングの上面斜視図をプラグ端子を取り付ける前の状態で、図7に、グランド板と一体成形されたプラグハウジングの上面斜視図をプラグ端子を取り付けた後の状態で、それぞれ示す。
プラグ端子34は、グランド端子85と同様に、グランド端子(G)35と信号端子(S)36の2種類の端子を含む。これら2種類の端子は、プラグハウジング31の先端側からGSGSSSGの順に配列される。このようにグランド端子35を信号端子36よりも先端側に配置することにより、例えば、先端側から位置決めを行うような方法でレセプタクルコネクタ20の嵌合部23にプラグコネクタ30を嵌め込んだときは(通常の取り付け方法と考えられる)、信号端子36よりも先にグランド端子35をレセプタクルコネクタ20側のグランド端子85と接触させることができ、雑音等が信号端子36に与える影響を少なくすることができる。尚、グランド端子や信号端子の数は、レセプタクル端子と同様、任意である。
プラグ端子34は、圧入端子として、プラグハウジング31に圧入固定される。プラグハウジング31とグランド板60を一体成形した後、プラグ端子34をプラグハウジング31に圧入するとしたことにより、一体成形の際にかかる熱や金型との接触による悪影響を無視することができる。レセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ30の嵌合の際、プラグ端子34は、レセプタクル端子84と、対応端子同士で接続される。これらプラグ端子34やレセプタクル端子84は、プラグハウジング31やレセプタクルハウジング21の長手方向に沿って配列されていることから、嵌合時には、それらの長手方向に沿って複数の端子間接続が生じることになる。
プラグハウジング31は、全体として略直方形状であるが、プラグ端子34の固定位置との関係で外部に延出されている。言い換えれば、図7等に示すように、プラグ端子34の圧入位置は、プラグハウジング31の外側面73や上面74よりも深い位置に設定されている。例えば、プラグハウジング31の上面74は、プラグ端子34同士の間に設けた壁32を利用してプラグ端子34よりも一段高く設定されており、また、プラグハウジング31の外側面73は、壁32を利用してプラグ端子34よりも外部に突出した状態とされている。このような構成とすることにより、プラグ端子34をプラグハウジング31の内側に位置付け、プラグ端子34が外部に出っ張らない構造とし、プラグコネクタ30に触れたときでも、プラグ端子34には触れることがないようにして、特に信号端子36の外部接触が効果的に防止されている。信号端子36に指等が触れた場合には、静電気で内部チップを破損させる危険があるが、このような構成とすれば、危険を効果的に取り除くことができる。
プラグハウジング31は、レセプタクルコネクタ20との嵌合側に2つの凹部、即ち、第一の凹部46と第二の凹部47を有する。これら2つの凹部46、47に、様々な構成部品を配置して、装置の小型化を図っている。これらの凹部46、47は、長手方向に並行に延びる2つの側壁部49や、グランド板60と一体成形された底部或いはグランド板60の露出部を利用して形成されている。更に、これらの凹部46、47は、プラグハウジング31の一部等によって形成された仕切り39によって互いに仕切られ、異なるタイプの樹脂によって封止される。
第一の凹部46には、半導体レーザー或いはフォトダイオードのような面発光型の光半導体(VCSEL)43や、光半導体43を前面に支持するためのサブマウント44のような、光信号と電気信号の間で変換を行う光電気変換部品、或いは、光ファイバケーブル12のような、光信号を伝送する光部品(これらの光学関連部品を「第一のタイプの構成部品」と呼ぶ)が配置される。この第一の凹部46は、紫外線(UV)硬化樹脂(第一の樹脂)をそこに流し込むことによって封止される。第一の凹部46を封止する樹脂として紫外線硬化樹脂を用いることとしたのは、第一の構成部品については、短時間に精度よく固定するのが好ましいからである。
第二の凹部47には、ICパッド51や離れた端子への配線を可能にする信号中継部品52のような電気信号だけを処理する電気部品(この電気部品を「第二のタイプの構成部品」と呼ぶ)が配置される。信号中継部品52は、少なくとも一面にインピーダンス整合した伝送経路54を有し、伝送経路54の端部には、金属ワイヤー53の一端が結線され、金属ワイヤー53の他端はコネクタ端子36やICパッド51に接続される。第二の凹部47は、これらの電気部品を配置した後であって、好ましくは、紫外線硬化樹脂で第一の凹部46を封止した後に、熱硬化樹脂(第二の樹脂)をそこに流し込むことによって封止される。第二の凹部47を封止する樹脂として熱硬化樹脂58を用いることとしたのは、当該箇所に紫外線硬化樹脂を適用した場合には、光線が届かない部品(例えば、金属ワイヤー53やその他電気部品)の影部は樹脂が未硬化となるが、熱硬化樹脂を適用することにより、未硬化部が無くなり、製品の信頼性が向上するからである。
グランド板60は、図5に示すように予め所定の形状に折り曲げた状態で、プラグハウジング31と一体成形される。成形後のプラグハウジング31にグランド板60を実装すると、組立時間もコストもかかり、強度面でも不利になる。一体成形することにより、このような問題は解消される。但し、一体成形後も、グランド板60の一部は、プラグハウジング31から露出した状態とする。露出部には、例えば、グランド板60の底部62の一部や、先端側上面に設けたグランド端子接触部64、後端側側面に設けたロック部65が含まれる。
底部62の一部を露出させることとしたのは、光半導体43やサブマウント44等の実装を容易にするためである。実装部分を金属とすることにより、構成部品をリフロー等によって半田実装できる。構成部品からの電磁波の外部漏洩を防ぐため、グランド板60の中央付近で一部両側側面を垂直に立ち上げて壁63(図5参照)を形成してもよい。但し、これらの壁63は、プラグハウジング31によって完全に覆われており、外部には露出させていない。
グランド板60の一部を上方で折返すことによって、グランド端子接触部64が形成されている。グランド端子接触部64を露出させることにより、プラグコネクタ30のグランド端子35を直接接触させることができるようにして、グランド板60とグランド端子35の導通を容易にすることができる。
更に、ロック部65やその周辺付近でグランド板60を露出させ、ロック部を金属で形成してもよい。これにより、ロックを強化し、加えて、グランド機能を強化することができる。ロック部65は、例えば、光ファイバケーブル12、特に、そのファイバ素線14の配置付近で、グランド板60の一部両側側面を垂直に立ち上げることによって形成され得る。尚、ロック部65の上部は強度を保つため、或いは、弾性突出部22との衝突を和らげて嵌合をスムーズにする等のため、半円筒状に折り曲げておくのが好ましい。ロック部65の底部付近には、レセプタクルコネクタ20側の対応ロック部22に対応して、例えば、グランド板60の一部に切欠を設けることによりロック孔67を形成する。レセプタクルコネクタ20の嵌合部23にプラグコネクタ30を嵌め込んだ際、このロック孔67にレセプタクルコネクタ20の弾性突出部22を係合させて、プラグコネクタ30とレセプタクルコネクタ20の嵌合をロックすることができる。尚、この構成によれば、抜去力を強化し、ロック時にクリック感を持たせることもできる。更に、この構成では、ロック時に、レセプタクルシェル27の一部である弾性突出部22と、グランド板60の一部であるロック孔67等が直接接触するため、プラグコネクタ30のグランド板60とレセプタクルコネクタ20のレセプタクルシェル27を嵌合時に電気的に接触させて、グランド機能を強化することができる。尚、嵌合側に位置付けられたロック孔67の頂上部70、即ち、半円筒状の頂上付近は、プラグコネクタ30とレセプタクルコネクタ20の嵌合時に、ロック孔67よりもレセプタクルコネクタ20の嵌合部23に接近した側に位置付けられていることから、レセプタクルコネクタ20の弾性突出部22とプラグコネクタ30のロック孔67を係合させる前、更に言えば、プラグ端子34とレセプタクル端子84を接触させる前に、弾性突出部22と頂上部70を接触させることにより、グランド板60とシェル27を電気的に接続させて、グランド機能をより確実に発揮させることもできる。
プラグコネクタ30(グランド板60)の長手方向における一端、例えば、プラグコネクタ30の後端、或いは、その近傍に、レセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ30の嵌合の解除時等に使用するツマミ37を設けてもよい。図5等から明らかなように、ツマミ37は、グランド板60と一体成形されたプラグハウジング31を利用してグランド板60の一部を含んだ状態で形成されており、金属によって内部が補強されている。図8を参照して、ツマミ37の働きを説明する。図8の(a)に示すように、ツマミ37は、レセプタクルコネクタ20の嵌合部23にプラグコネクタ30が嵌め込まれたときであっても、嵌合部23の外部に突出し得る。(b)に示すように、ツマミ37に指や工具(ドライバ)等を引っ掛ける等して、図示矢印「ア」方向に力を加えることによって、言い換えれば、ツマミ37を嵌合部23から引き離すように移動させることによって、嵌合部23に嵌め込まれたプラグコネクタ30は、プラグコネクタ30(グランド板60)の長手方向における他端、ここでは、プラグコネクタ30の前端を中心に、嵌合部23にて図示矢印「イ」方向に回動し、この結果、プラグコネクタ30とレセプタクルコネクタ20の端子間接続等に抗して、プラグコネクタ30は、レセプタクルコネクタ20の嵌合部23から取り外される。尚、上述したように、ツマミ37は内部補強されているため、この操作によって、ツマミ37が破損する危険はほとんどない。
回動時における問題を解消するため、プラグコネクタ30の回動部分に、回動方向(図示矢印「ア」方向)とは逆方向において鋭角「α」を成すように傾斜したテーパー面33を設けてもよい。テーパー面33を設けることによる効果を説明するため、図9にテーパー面が設けられていない構造を図8に対応して示している。尚、図9において、図8に対応する部材には同一の参照番号を用い、その後に「A」を付している。
上述した通り、プラグ端子34同士、或いは、プラグ端子34A同士を仕切る壁32、32Aは、プラグ端子34やプラグ端子34Aとの関係で外部に延出されている。この結果、レセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ30、或いは、レセプタクルコネクタ20Aとプラグコネクタ30Aの嵌合時には、レセプタクル端子の接点部(図2の87に相当する部分)は、これらの壁32、32Aの隙間に入り込んだ状態とされている。このような状態で、プラグコネクタを回動させると、図9に示すようにテーパー面が設けられていない状態では、プラグハウジング31Aが、56Aを中心に回動してしまい、この結果、レセプタクル端子の接点部の位置が、プラグ端子34Aの固定位置との関係でプラグコネクタ30Aやレセプタクルコネクタ20Aの長手方向にずれ、69Aに示すような摺動痕(接点部の軌跡)を形成することになる。明らかなように、このような軌跡を描く摺動痕69Aは、壁32Aに衝突するものであり、このような回動方法では、接点部と壁32Aが干渉してレセプタクル端子84Aや壁32Aが破壊されてしまうおそれがある。これに対し、図8に示すようにテーパー面33を設けた場合には、プラグハウジング31の回動の中心点56は下方にずれるため、接点部がプラグ端子34から大きくずれることはなく、接点部は、プラグ端子34との接触位置において常にきれいな円弧状の軌跡、即ち、摺動痕69を描く。この結果、摺動痕69によってレセプタクル端子84を変形させる等のおそれをなくすことができる。尚、摺動痕69が、より適切な軌跡を描くことができるように、接点部が配置される位置は、レセプタクル端子84の厚み方向における略中間地点、換言すれば、図示「a」と「a’」の長さが等しい位置が好ましい。
最後に、図10を参照して、サブマウント44の形成方法を説明する。図10の(a)に示すように、先ず、スリット90bが形成されたウェハー90aの上面全体と当該スリット90bの内壁面に金メッキ(図示網掛け部)を施し、各サブマウント44につき、上面から側面にわたって十字にスリット93、94を設ける。これにより、上面91a及び91bのそれぞれに金メッキが残され、また、側面92a及び上面91dに互いに導通された状態で金メッキが残され、同様に、側面92b及び上面91cに互いに導通された状態で金メッキが残される。また、スリット93、94により、上面91a〜dはそれぞれ絶縁され、更に、側面92a、bはそれぞれ絶縁される。その後、図10の(b)に示すように、ウェハー90aをサブマウント44に切り分けるとともに、その向きを変えることなく、各サブマウント44の上側部分91dに光半導体43を、側面92a及び上面91dと導通させた状態で載せ、つまり、上方から実装し、更に、図10の(c)に示すように、光半導体43の所定部分をサブマウント44の所定部分、即ち、側面92b及び上面91cと導通させるようにワイヤボンディングする。これらの作業がすべて完了した後に、各サブマウント44を、図10の(d)に示すように、1回だけ、図示矢印「ウ」方向に90度回転させて、プラグコネクタ30の所定位置(グランド板60)に配置(実装)する。配置後、面92a、bは、ICパッド51(図4等参照)とワイヤボンディングにより接続され、面91a、bは配置されるグランド板60(図4等参照)と半田等によりグランド接続される。この方法により、サブマウントの回転は1回で済み、製造工程の削減となる。
本願発明は、光と電気を混合して使用する通信に幅広く用いることができる。
10 光電気複合型コネクタ
20 レセプタクルコネクタ
21 レセプタクルハウジング
22 弾性突出部
27 レセプタクルシェル
30 プラグコネクタ
31 プラグハウジング
34 プラグ端子
35 グランド端子
36 信号端子
37 ツマミ
38 凹形状
39 仕切り
42 端子配列部
44 サブマウント
46 第一の凹部
47 第二の凹部
60 グランド板
84 レセプタクル端子(第2端子)
85 グランド端子
86 信号端子

Claims (9)

  1. 相手コネクタの嵌合部に嵌め込まれることによって前記相手コネクタと嵌合して光電気変換装置を構成する光電気複合型コネクタにおいて、
    グランド板と一体成形されたハウジングを有し、前記ハウジングから露出させた前記グランド板の一部にロック部を形成し、
    前記相手コネクタの嵌合部に前記光電気複合型コネクタが嵌め込まれたときに、前記嵌合部に設けた対応ロック部を前記光電気複合型コネクタのロック部と係合させて、前記光電気複合変換装置と前記相手コネクタの嵌合をロックするものであり、
    前記グランド板の一部を前記ハウジングから露出させ、該露出部に前記光電気複合型コネクタの構成部品を配置していることを特徴とすると光電気複合型コネクタ。
  2. 前記ロック部は、前記ハウジングから露出させた前記グランド板の一部に切欠を設けることによってロック孔として形成され、前記対応ロック部は、弾性突出部として形成されている、請求項1に記載の光電気複合型コネクタ。
  3. 前記弾性突出部は前記相手コネクタのシェルの一部として形成され、前記光電気複合型コネクタと前記相手コネクタの嵌合時に、前記弾性突出部を前記ロック孔と接触させて、前記グランド板と前記シェルを電気的に接続する請求項2に記載の光電気複合型コネクタ。
  4. 前記ロック孔を形成する前記グランド板の一部は、前記光電気複合型コネクタと前記相手コネクタの嵌合時に、前記ロック孔よりも前記嵌合部に接近した側に位置付けられ、前記弾性突出部を前記ロック孔と係合させる前に、前記弾性突出部を前記一部と接触させて、前記グランド板と前記シェルを電気的に接続させる請求項2又は3に記載の光電気複合型コネクタ。
  5. 前記光電気複合型コネクタは、前記嵌合部に前記光電気複合型コネクタが嵌め込まれたときであっても前記嵌合部の外部に突出し得る突出部を、前記光電気複合型コネクタの長手方向における一端、或いは、その近傍に有し、前記突出部は、前記グランド板と一体成形された前記ハウジングを利用して前記グランド板の一部を含んだ状態で形成されており、前記突出部を前記嵌合部から引き離すように移動させることにより、前記光電気複合型コネクタの長手方向における他端を中心に、前記嵌合部に嵌め込まれた前記光電気複合型コネクタを前記嵌合部にて回動させ、この回動を利用して前記光電気複合型コネクタを前記嵌合部から取り外すことができる請求項1乃至4のいずれかに記載の光電気複合型コネクタ。
  6. 前記回動の方向とは逆方向において鋭角を成すように傾斜したテーパー面を前記他端に設けて前記回動の中心点をずらしている請求項5に記載の光電気複合型コネクタ。
  7. 前記グランド板を立ち上げて前記構成部品を外部から遮蔽する壁を設けている請求項1乃至6のいずれかに記載の光電気複合型コネクタ。
  8. 前記光電気複合型コネクタは複数の端子を備え、前記複数の端子のうちの幾つかはグランド端子として使用され、前記複数の端子のうちの幾つかは信号端子として使用され、前記グランド端子は、前記ハウジングから露出した前記グランド板の一部と直接接触している請求項1乃至のいずれかに記載の光電気複合型コネクタ。
  9. 前記光電気複合型コネクタを前記相手コネクタと嵌合させる際、前記グランド端子が前記信号端子よりも先に接触し得るように配置されている請求項に記載の光電気複合型コネクタ。
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