JP5382660B2 - 実装構造体、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

実装構造体、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電気光学装置に好適に適用可能な実装構造体の端子構造に関する。
従来、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマディスプレイ装置、及びフィールドエミッション表示装置などの各種の電気光学装置が知られている。
かかる電気光学装置の一例としての液晶表示装置は、一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶表示パネルと、液晶表示パネルに接続されるFPC(Flexible Printed Circuit)と、を備える。かかる液晶表示装置は、液晶表示パネルを構成する一方の基板とFPCとが各々の端子を介して電気的に接続される実装構造体を備えている。このような実装構造体において、各端子には各配線を通じて所定の電位の信号が与えられるが、相隣接する端子間の電位差が大きいと、このうち電位の高い方の端子が、実装構造体中に含まれる不純物イオンと外部等から浸入した水分と電界とにより生じる電気化学反応により腐食、断線してしまう虞がある。そこで、かかる実装構造体において端子又は配線の腐食・断線を防止するためには、電気化学反応を引き起す要素をできる限り排除することが有効である。
しかしながら、実装構造体を含む液晶表示装置は高温高湿の環境下で用いられることがあるため、実装構造体中から水分を完全に除去することは困難である。また、実装構造体を構成する素材には元々不純物イオンが含まれており、実装構造体からこの不純物イオンを完全に取り除くことも困難である。そこで、実装構造体において、電位差の大きい相隣接する端子間の距離をできる限り離して、その端子間に生じる電界の大きさを小さくすれば、その両端子のうち電位の高い方の端子に対し、電気化学反応による腐食、断線が生じることを防止できる。
この点に関して、特許文献1には、信号供給配線が電気化学反応により腐食して断線することのない、信頼性の高いフレキシブル配線板が記載されている。このフレキシブル配線板では、隣り合う信号供給配線の間のうち、供給信号の電圧差が大きい電源系配線と基準電位系配線との間に、信号非供給用の線状ダミー電極が設けられている。これにより、電源系配線と基準電位系配線との間に直接大きな電界が生じることが無いので、電源系配線及び基準電位系配線がフレキシブル配線板内の残留不純物との電気化学反応により腐食して断線することがないとされている。
また、上記の点に関して、特許文献2には、相隣接する配線にそれぞれ印加される電圧に差があっても、配線が電食作用により腐食・断線を防止することが可能な配線基板が記載されている。この配線基板では、複数の配線は印加される電圧の電位の高い順(又は低い順)に基板上に並列に配置されている。これによれば、相隣接する配線の電位差が比較的小さくなるので、電位の高い方の配線が電食作用により腐食・断線し難くなるとされている。また、この配線基板では、接地電圧用配線とゲートオフレベル用配線との電位差が比較的大きいため、その両配線のうち電位の高い接地電圧用配線が電食作用を受ける虞がある。そこで、この配線基板では、その両配線の間にダミー配線を設け、このダミー配線に、その両配線のうち高い方の電位を与えることとして、その両配線が電食作用を受けないようにしている。
特開2001−332820号公報 特開平11−142871号公報
上記したように、実装構造体において、電気化学反応による端子又は配線の腐食、断線の防止を図る手段として、隣り合う端子間の電位の差が大きい場合には、それらの端子間の距離を大きくすることが有効である。しかし、実際には、電位差の大きい相隣接する端子間においてそれらの距離を大きくした場合でも、このうち電位の高い方(特に、プラス側の電位の高い方)の端子に腐食、断線が生じている。よって、この方法だけでは、電気化学反応による端子又は配線の腐食、断線を完全に防止することはできない。
また、特許文献1及び2では、隣り合う配線間において、電位の高い方の端子の腐食、断線を防止するために、フレキシブル配線板又は配線基板に対して、別途独立のダミー電極を設ける必要があるので、他の電子部品(例えばドライバーIC)との関係において配線のレイアウトが煩雑になり、或いはその分、製品コストが増大するといった課題がある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、配線レイアウトを複雑にすることなく、また製品コストの増加を招くことなく、端子の腐食、断線を防止することが可能な実装構造体及びこれを用いた電気光学装置並びに電子機器を提供することを課題とする。
発明に係る実装構造体は、第1基板、及び第2基板と、第1基板に形成され、相互に間隔をおいて配置された複数の端子部分を有する第1端子と、第1基板に形成され、第1端子に隣接するとともに、第1端子の一方の側のみに形成されている他の端子と、第2基板に形成され、第1端子の端子部分の少なくとも1つの端子部分に電気的に接続される第2端子と、第1端子の端子部分のうち、少なくとも第2端子と電気的に接続される端子を覆い、第2端子と平面的に重なる位置に配置される耐腐食性を有する導電膜と、を備え、第1端子には、他の端子に与えられる電位よりも高い電位が与えられる。
かかる実装構造体を例えば高温高湿の環境下で用いると共に、第1端子に高い電位が与えられ、また、第1端子に隣接した他の端子にそれより低い電位を与えた場合、第1端子とその隣接する他の端子との間では電位に大きな差がある。このうち電位の高い第1端子の2つの端子部分のうち、他の端子に隣接する端子部分が、水分と不純物イオンと電界との相互作用により発生する電気化学反応により腐食、断線してしまう可能性がある。
一方、第1端子の2つの端子部分には同電位の電位が与えられるため、第1端子の2つの端子部分のうち、他の端子とは隣接していないもう1つの端子部分は、他の端子に隣接して位置する端子部分との電位差が略0Vとなる。その結果、上述の電気化学反応は発生し難くなり、他の端子に隣接して位置する端子部分が障壁となって、他の端子とは隣接していないもう1つの端子部分は腐食、断線が発生することを防止することができる。
その結果、実装構造体の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線のレイアウトに起因するコストの増加を招くこともない。
明では、電気光学装置の構成として、上記のいずれか一項に記載の実装構造体を備える。これにより、電気的な接続の信頼性の高い実装構造体を備える電気光学装置が得られる。
発明の他の観点では、電子機器の構成として、上記に記載の電気光学装置を表示部として備える。
第1の実施形態に係る液晶装置を観察側から見た平面図。 図1の切断線A−A'に沿った液晶装置の要部断面図。 第1の実施形態に係る実装構造体の要部平面図及び要部断面図。 第2の実施形態に係る実装構造体の要部平面図及び要部断面図。 第3の実施形態に係る実装構造体の要部平面図及び要部断面図。 第4の実施形態に係る実装構造体の要部平面図及び要部断面図。 第5の実施形態に係る実装構造体の要部平面図及び要部断面図。 第6の実施形態に係る実装構造体の要部平面図及び要部断面図。 本実施形態に係る液晶装置を備える電子機器の斜視図。
以下、図面を参照して最良の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
(液晶装置の構成)
以下、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る実装構造体70を備える液晶装置100の構成について説明する。なお、実装構造体70の意義については後述する。
図1は、第1実施形態に係る電気光学装置の一例としての液晶装置100の概略構成を示す平面図である。図2は、図1の切断線A−A'に沿った液晶装置100の構成を示す要部断面図である。なお、図2において、観察側とは図中上側であり、観察者によって表示画像が視認される側を指す。
第1実施形態に係る液晶装置100は、主に、電気光学パネルの一例としての液晶表示パネル50と、配線基板の一例としてのFPC7と、を備える。なお、本実施形態では、液晶表示パネル50は、特定の構成に限定されず、周知の種々の構成を採り得る。
液晶表示パネル50は、ガラスなどの透光性材料により形成された基板1と、基板1と同様の材料により形成された対向基板2とを枠状のシール材3を介して貼り合わせ、基板1と対向基板2との間であって、枠状のシール材3で区画される領域内に液晶層(電気光学物質)4を狭持して構成される。
基板1の液晶層4側の面上には、複数の信号線11、複数の走査線12、スイッチング素子の一例としての複数のTFT(Thin Film Transistor)素子13、複数の画素電極Gなどが形成されている。この他にも、液晶表示パネル50の液晶層4側の内面上には、例えば、ブラックマトリクス、カラーフィルター、その他の電極など、多くの構成要素がマトリクス状(格子状)又はストライプ状(線状)に形成されるが、図1及び図2ではそれらの図示を省略している。
各画素電極Gは、ITOなどの透明導電膜にて形成され、枠状のシール材3の内側において行列状に配置されている。この画素電極Gが行列状に配置された領域が、文字、図形等の画像を表示するための有効表示領域(画像表示部)Vである。また、基板1は、対向基板2の一端2e側から外側へ張り出す張り出し領域(実装領域)1hを有する。実装領域1hの対向基板2側の面(以下、「実装領域面」と称する)1ha上には、液晶を駆動するためのドライバーIC(Integrated Circuit)5、及びFPC7を含む電子部品、並びに複数の外部接続用の配線6が実装又は形成されている。
ドライバーIC5は、複数の入力端子51及び複数の出力端子52を有する。
各外部接続用の配線6は、アルミニウムなどの導電性を有する金属膜にて形成されている。各外部接続用の配線6は、本線61と、本線61の両側に設けられた端子62、63と、を備える。各外部接続用の配線6は、実装領域1hの一端1eからドライバーIC5の各入力端子51と平面的に重なる位置にかけて延在している。そして、各外部接続用の配線6の端子62は、後述するFPC7の一端7e側に設けられた各端子92に電気的に接続されていると共に、各外部接続用の配線6の端子63は、ドライバーIC5の各入力端子51に電気的に接続されている。
また、基板1の実装領域面1ha上であって、ドライバーIC5の入力端子51及び出力端子52を除く領域、並びに配線6の端子62、63の少なくとも一部を除く領域は、例えばシリコン樹脂などよりなる保護層22(図3(b)を参照)により覆われている。
各信号線11は、実装領域1hから有効表示領域Vにかけて延在している。各信号線11の一端は異方導電性接着剤20に含まれる導電粒子20aを介してドライバーIC5の出力端子52に電気的に接続されており、各信号線11にはドライバーIC5側から画像信号が供給される。
各走査線12は、実装領域1hから、シール材3と有効表示領域Vの間の領域にかけて引き回され、さらに信号線11と交差する方向に且つ有効表示領域Vにかけて延在している。各走査線12の一端は異方導電性接着剤20に含まれる導電粒子20aを介してドライバーIC5の出力端子52に電気的に接続されており、各走査線12にはドライバーIC5側から所定のタイミングで走査信号が供給される。
各TFT素子13は、画素電極Gをスイッチング制御する素子であり、各信号線11と各走査線12の交差位置に対応して設けられている。TFT素子13は、図示を略すが、各信号線11に電気的に接続されるソース電極と、各走査線12に電気的に接続されるゲート電極と、画素電極Gに電気的に接続されるドレイン電極と、を有する。
FPC7は、絶縁性及び可撓性を有するベース層(ベースフィルム)8と、ベース層8の一方の面8a上に形成された複数の配線9と、ベース層8の一方の面8a上に形成されると共に、後述する各配線9の本線91を覆うカバー層(カバーレイ)10と、を有する。各配線9は、導電性を有する金属膜により形成され、その金属膜の表面には耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されている。各配線9は、本線91と、本線91の一端側に設けられた端子92と、を備える。各配線9は、ベース層8の一方の面8a上において適宜の間隔をおいて配置されている。カバー層10は、ポイリミド樹脂などの絶縁性及び可撓性を有する素材にて形成されている。
以上の構成を有する液晶装置100では、後述する電子機器からFPC7を通じて液晶表示パネル50側に各種の電気信号(例えば、各信号線11に対して画像信号が、また、各走査線12に対して走査信号)が供給されることにより、液晶層4中の液晶分子の配向制御が行われ、所望の表示画像が観察者によって視認される。
(実装構造体の構成)
次に、図3を参照して、第1実施形態に係る実装構造体70の構成について説明する。
図3(a)は、図1の破線領域A1に対応する実装構造体70の要部拡大平面図を示す。図3(b)は、図3(a)の切断線B−B'に沿った実装構造体70の要部断面図を示す。
第1実施形態に係る実装構造体70は、基板(第1基板)1とFPC(第2基板)7とが各々の端子62、92を介して電気的に接続されて構成され、複数の端子62、92のうち、少なくとも1つの端子62及び端子92の電気的な接続構造に特徴を有する。
具体的には、実装構造体70を構成する基板1の実装領域面1ha上には、適宜の間隔をおいて複数の外部接続用の配線6が配列されている。ここで、複数の外部接続用の配線6のうち、1つの配線6aの端子62に着目すると、当該配線6aの端子62は、3つの端子部分(62a、62b、62c)を有し、第1端子として構成されている。3つの端子部分(62a、62b、62c)の各々に対応する位置には保護層22の開口22aが形成されている。また、配線6aの端子62の両側に配置された各配線6の端子62は、1つの端子部分により構成されている。但し、本実施形態では、これに限らず、配線6aの端子62の両側に配置された各配線6の端子62は、配線6aの端子62と同様の構成であってもよい。
一方、実装構造体70を構成するFPC7のベース層8の一方の面8a上には、適宜の間隔をおいて複数の配線9が配列されている。ここで、複数の配線9のうち、1つの配線9aの端子92に着目すると、配線9aの端子92は、3つの端子部分(92a、92b、92c)を有し、第2端子として構成されている。また、配線9aの端子92の両側に配置された各配線9の端子92は、1つの端子部分により構成されている。但し、本実施形態では、これに限らず、配線9aの端子92の両側に配置された各配線9の端子92は、配線9aの端子92と同様の構成であってもよい。
さらに、配線6aの3つの端子部分(62a、62b、62c)の各々は、配線9aの3つの端子部分(92a、92b、92c)の各々と電気的に接続されている。なお、配線6aの端子62の両側に配置された各配線6の端子62も、配線9aの端子92の両側に配置された各配線9の端子92に電気的に接続されている。以上の構成の下、基板1の配線6aには、FPC7の配線9aを通じて、基板1の配線6aの両側に位置する各配線6に与えられる電位Vb、Vcよりも高い電位Vaが与えられる。例えば、基板1の配線6aはプラス側の高い電位が与えられる電源電圧ラインとされる。
次に、比較例と比較した、第1実施形態に係る実装構造体70の作用効果の一例について説明する。
まず、比較例として、実装構造体70において配線6aの端子62及び配線9aの端子92のそれぞれが、1つの端子部分にて構成された実装構造体を想定する。そして、以下では、この実装構造体を、例えば高温高湿の環境下で用いた場合に懸念される不具合について述べる。
比較例において、高温高湿の環境下にて、配線6aに対して高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、当該配線6aの両側の配線6に対して配線6aより低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vb、Vcが与えられたとする。この場合、配線6aとその両側の配線6との間では電位に大きな差があるため、このうち電位の高い配線6aの端子62が、外部等から浸入した水分と実装構造体中に含まれる不純物イオンとに電界が印加されることで発生する電気化学反応によって腐食、断線してしまうことが懸念される。また、端子間の電位差が低い場合でも、他の要因が大きいこと或いは腐食しやすい端子を使用したことによって腐食、断線してしまう虞がある。なお、配線9aの端子92は、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されているため、配線9aの端子92に対して腐食、断線は引き起され難い。なお、耐腐食性を高めると配線抵抗が大きくなる傾向にある。これにより、比較例では、実装構造体の電気的な接続の信頼性が低下してしまうといった不具合が生じ得る。
この点、第1実施形態に係る実装構造体70では、配線6aの端子62は3つの端子部分(62a、62b、62c)により構成されていると共に、配線9aの端子92は3つの端子部分(92a、92b、92c)により構成されており、さらに3つの端子部分(62a、62b、62c)の各々と、3つの端子部分(92a、92b、92c)の各々とが電気的に接続されている。
かかる構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。即ち、この実装構造体70を有する液晶装置100を例えば高温高湿の環境下で用いると共に、配線6aに高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、配線6aの両側の配線6に配線6aより低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vb、Vcが与えられたとする。この場合、配線6aとその両側の配線6との間では電位に大きな差があるため、このうち電位の高い配線6aの端子部分(62a、62b、62c)のうち、2つの端子部分(62a、62c)の各々が、上記した電気化学反応作用により腐食、断線してしまう可能性がある。
一方、配線6aの端子部分(62a、62b、62c)には、同電位の電位が与えられるため、配線6aの端子部分(62a、62b、62c)のうち、少なくとも1つの内側に位置する配線6aの端子部分62bは、その両側に位置する配線6aの端子部分(62a、62c)との電位差が略0Vとなる。その結果、上述の電気化学反応は発生し難くなり、配線6aの端子部分(62a、62c)及び配線9aの端子部分(92a、92c)が障壁となって、少なくとも1つの内側に位置する配線6aの端子部分62bは腐食、断線が発生することを防止することができる。また、配線9aの端子92は、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されている為、配線9aの端子92に対して腐食、断線は引き起され難い。
その結果、実装構造体70の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線6、9のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線6、9のレイアウトに起因するコストの増加を招く
こともない。
また、上記した比較例において、電気化学反応による端子部分の腐食、断線の防止を図るためには、配線6aの端子62と、その両側に位置する配線6の各端子62との距離をできる限り離すことが有効である。しかしながら、基板1及びFPC7の外形寸法は仕様により制約があるため、その距離を離すには限界がある。これに対して、第1実施形態では、上記した構成により配線6aの端子部分62bの腐食、断線の防止を図ることができるので、配線6aの端子62と、その両側に位置する配線6の各端子62との距離を小さくすることが可能となる。
なお、第1実施形態では、配線6aの端子62は3つの端子部分(62a、62b、62c)を有して構成されていると共に、配線9aの端子92は3つの端子部分(92a、92b、92c)を有して構成されている。しかし、これに限らず、本実施形態では、配線6aの端子62が少なくとも3つの端子部分を有して構成されていると共に、配線9aの端子92が少なくとも3つの端子部分を有して構成されていてもよい。
例えば、配線9a、6aの各端子92、62に設ける端子部分の数は、当該配線9a、6aに流す電流の大きさとの関係において決定することが望ましい。
即ち、配線9a、6aの各端子92、62に設ける端子部分の数が、上記した第1実施形態と同様にそれぞれ3つである場合、腐食、断線によって導通機能がなくなる可能性のある端子部分は、上記したように最大でも2つの端子部分(端子部分92a、92cと端子部分62a、62c)である。ここで、配線9a、6aの各端子92、62に設ける端子部分の数が増えると、その分、配線9a、6aの各端子92、62の面積が大きくなってその抵抗値が小さくなる。したがって、これらの点を考慮すると、配線9a、6aに与える電位が高くても、その配線9a、6aに流す電流の大きさが小さいのであれば、配線9a、6aの各端子92、62に対して適正な信号を供給する上では、配線6aの端子部分(62a、62c)のうち少なくとも1つの端子部分の内側に位置する端子部分62b、及び、配線9aの端子部分92a、92cのうち少なくとも1つの端子部分の内側に位置する端子部分92bが残っていればよい。しかし、配線9a、6aに流す電流の大きさが大きい場合には、配線9a、6aの各端子92、62に対して適正な信号を供給する上において、配線9a、6aの各端子92、62に設ける端子部分の数が3つでは不足する場合がある。よって、このような場合には、配線9a、6aの各端子92、62に対して適正な信号を供給するために、配線9a、6aの各端子92、62に対して4つ以上の端子部分を設けることが望ましい。
[第2実施形態]
次に、図4を参照して、本実施形態に係る実装構造体71の構成について説明する。
図4(a)は、図3(a)に対応する、第2実施形態に係る実装構造体71の要部拡大平面図を示す。図4(b)は、図4(a)の切断線C−C'に沿った実装構造体71の要部断面図を示す。
第2実施形態と第1実施形態とを比較した場合、その両者は、基板1における配線6aの端子62に相当する端子の構成、及びFPC7において配線6aに電気的に接続される配線9aの構成が異なり、それ以外は同様である。よって、以下では、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
具体的には、実装構造体71を構成する基板1において、複数の外部接続用の配線6のうち、1つの配線6aの端子62xに着目すると、当該配線6aの端子62xは、金属膜よりなる3つの端子部分(62a、62b、62c)と、耐腐食性を有する導電膜(例えば、ITOなどの透明導電膜)80と、を備えた第1端子として構成される。導電膜80は、端子部分62bを覆う位置に配置されていると共に当該端子部分62bと平面的に重なる位置に配置されている。一方、実装構造体71を構成するFPC7xにおいて、複数の配線9のうち、1つの配線9aの端子92xに着目すると、当該配線9aの端子92xは、1つの端子部分を備えた第2端子として構成され、その端子部分は金属膜により形成され、さらにその金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されている。なお、FPC7xとFPC7とを比較した場合、その両者は配線9aの端子の構成のみが異なり、それ以外は同様である。
そして、配線6aの3つの端子部分(62a、62b、62c)のうち、端子部分62bを覆っている導電膜80は、保護層22の開口22aを通じて当該端子部分62bと電気的に接続されている。また、基板1の配線6aの端子62xには、FPC7xの配線9aを通じて、基板1の配線6aの両側に位置する各配線6に与えられる電位Vb、Vcよりも高い電位Vaが与えられる。例えば、端子62xを有する配線6aはプラス側の高い電位が印加される電源電圧ラインとされる。
以上の構成を有する第2実施形態に係る実装構造体71によれば、配線6aの3つの端子部分(62a、62b、62c)のうち、端子部分62bは耐腐食性を有する導電膜80により覆われている。よって、この実装構造体71を例えば高温高湿の環境下にて用いると共に、配線6aに対して高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、当該配線6aの両側の配線6に対して配線6aより低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vb、Vcが与えられた場合でも、配線6aの端子部分(62a、62c)及び配線9aの端子92xと導電膜80とが障壁となって、第1実施形態と比較してより一層、配線6aの端子部分62bにおいて、上記した電気化学反応が起こり難くなり、配線6aの端子62xに対して、腐食、断線が生じることを防止することができる。また、配線9aの端子92xは、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されているため、配線9aの端子92xに対して腐食、断線は引き起され難い。
その結果、実装構造体71の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線6、9のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線6、9のレイアウトに起因するコストの増加を招くこともない。
[第3実施形態]
次に、図5を参照して、本実施形態に係る実装構造体72の構成について説明する。
図5(a)は、図3(a)に対応する、第3実施形態に係る実装構造体72の要部拡大平面図を示す。図5(b)は、図5(a)の切断線D−D'に沿った実装構造体72の要部断面図を示す。
第3実施形態と第1実施形態とを比較した場合、その両者は、基板1の配線6aの端子62に相当する端子の構成等が異なり、それ以外は同様である。よって、以下では、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
具体的には、実装構造体72を構成する基板1において、複数の外部接続用の配線6のうち、1つの配線6aの端子62yに着目すると、当該配線6aの端子62yは、金属膜よりなる1つの端子部分62kと、耐腐食性を有する導電膜(例えばITOなどの透明導電膜)80と、を備えた第1端子として構成される。導電膜80は、端子部分62kを覆う位置に配置されていると共に当該端子部分62kと平面的に重なる位置に配置されている。また、この実装構造体72では、基板1において端子62yの両側には、耐腐食性を有する一対の島状の導電膜(例えばITOなどの透明導電膜)81が配置されている。一方、この実装構造体72を構成するFPC7の構成は第1実施形態と同様であり、複数の配線9のうち1つの配線9aの端子92は、第2端子として、3つの端子部分(92a、92b、92c)を有している。そして、配線6aの端子62yを覆っている導電膜80は、保護層22の開口22aを通じて端子部分62kと電気的に接続されていると共にFPC7における配線9aの端子部分92bと電気的に接続されている。また、一対の導電膜81の各々は、FPC7における配線9aの端子部分92a、92cの各々と電気的に接続されている。
以上の構成において、基板1の配線6aの端子62yには、FPC7の配線9aを通じて、配線6aの両側に位置する各配線6に印加される電位Vb、Vcよりも高い電位Vaが与えられる。例えば、端子62yを有する配線6aはプラス側の高い電位が与えられる電源電圧ラインとされる。
かかる第3実施形態に係る実装構造体72によれば、次のような作用効果を得ることができる。
即ち、この実装構造体72では、配線6aの端子62yは、金属膜よりなる1つの端子部分62kと、その端子部分62kを覆う、耐腐食性を有する導電膜80と、を備えている。また、配線6aの端子62yの両側には、耐腐食性を有する一対の導電膜81が配置されている。したがって、この実装構造体72を有する液晶装置を例えば高温高湿の環境下で用いると共に、配線6a、9aに高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、配線6aの両側の配線6に低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vb、Vcが与えられた場合でも、配線6aの端子62yを構成する導電膜80とその両側に位置する一対の導電膜81とによって、配線6aの端子部分62kにおいて、上記した電気化学反応が起こり難くなり、配線6aの端子62yに対して、腐食、断線が生じることを防止することができる。また、配線9aの端子92は、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されているため、配線9aの端子92に対して腐食、断線は引き起され難い。
その結果、実装構造体72の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線6、9のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線6、9のレイアウトに起因するコストの増加を招くこともない。
[第4実施形態]
次に、図6を参照して、本実施形態に係る実装構造体73の構成について説明する。
図6(a)は、図3(a)に対応する、第4実施形態に係る実装構造体73の要部拡大平面図を示す。図6(b)は、図6(a)の切断線E−E'に沿った実装構造体73の要部断面図を示す。
第4実施形態と第1実施形態とを比較した場合、その両者は、基板1の配線6aの端子62に相当する端子の構成、及びFPC7において配線6aに電気的に接続される配線9aの構成が異なり、それ以外は同様である。よって、以下では、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
具体的には、実装構造体73を構成する基板1の実装領域面1ha上には、適宜の間隔をおいて複数の外部接続用の配線6が配列されている。ここで、複数の外部接続用の配線6のうち、1つの配線6aの端子62に着目すると、当該配線6aの端子62は、2つの端子部分(62a、62b)を有し、第1端子として構成されている。2つの端子部分(62a、62b)の各々に対応する位置には保護層22の開口22aが形成されている。また、配線6aの端子62の一方の側に隣接して配置された配線6の端子62は、1つの端子部分により構成されている。但し、本実施形態では、これに限らず、配線6aの端子62の一方の側に隣接して配置された配線6の端子62は、配線6aの端子62と同様の構成であってもよい。また、配線6aの端子62の他方の側には配線が設けられていない。例えば配線6aは基板1の実装領域面1ha上に配列されている複数の外部接続用の配線6の最端部である。但し、本実施形態では、これに限らず、配線6aの端子62の他方の側には配線6aと同電位の電位が与えられる配線が設けられていてもよい。
一方、実装構造体73を構成するFPC7のベース層8の一方の面8a上には、適宜の間隔をおいて複数の配線9が配列されている。ここで、複数の配線9のうち、1つの配線9aの端子92に着目すると、配線9aの端子92は、2つの端子部分(92a、92b)を有し、第2端子として構成されている。また、配線9aの端子92の一方の側に配置された配線9の端子92は、1つの端子部分により構成されている。但し、本実施形態では、これに限らず、配線9aの端子92の一方の側に配置された配線9の端子92は、配線9aの端子92と同様の構成であってもよい。また、配線9aの端子92の他方の側には配線が設けられていない。例えば配線9aはFPC7のベース層8の一方の面8a上に配列されている複数の配線9の最端部である。但し、本実施形態では、これに限らず、配線9aの端子92の他方の側には配線9aと同電位の電位が印加される配線が設けられていてもよい。
なお、配線9aの端子92は、2つの端子部分に限定されず、3つ以上の端子部分を有する構成としてもよい。
さらに、配線6aの2つの端子部分(62a、62b)の各々は、配線9aの2つの端子部分(92a、92b)の各々と電気的に接続されている。なお、配線6aの端子62の一方の側に配置された配線6の端子62も、配線9aの端子92の一方の側に配置された配線9の端子92に電気的に接続されている。なお、配線6aの2つの端子部分に対して、配線9aの2つ、若しくは3つ以上の端子部分のうち、1つの端子部分だけが配線6aの端子部分と電気的に接続される構成としてもよい。この場合、配線6aの2つの端子部分のうち、配線6の端子62と隣接しない側(他方の側)の端子部分62aと配線9aの端子部分とが電気的に接続される構成にするとよい。以上の構成の下、基板1の配線6aには、FPC7の配線9aを通じて、基板1の配線6aの一方の側に位置する配線6に与えられる電位Vbよりも高い電位Vaが与えられる。例えば、基板1の配線6aはプラス側の高い電位が印加される電源電圧ラインとされる。
以上の構成を有する第4実施形態に係る実装構造体73によれば、配線6aの端子62は2つの端子部分(62a、62b)により構成されていると共に、配線9aの端子92は2つの端子部分(92a、92b)により構成されている。さらに2つの端子部分(62a、62b)と、2つの端子部分(92a、92b)とが電気的に接続されている。よって、この実装構造体73を有する液晶装置を例えば高温高湿の環境下で用いると共に、配線6aに高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、配線6aの一方の側の配線6に配線6aより低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vbが与えられた場合、配線6aとその一方の側の配線6との間では電位に大きな差があるため、配線6aの2つの端子部分(62a、62b)のうち、一方の端子部分62bが、電気化学反応作用により腐食、断線してしまう可能性がある。
一方、配線6aの端子部分(62a、62b)には、同電位の電位が与えられるため、配線6aの他方の端子部分62aは、一方の端子部分62bとの電位差が略0Vとなる。その結果、上述の電気化学反応は発生し難くなり、配線6aの端子部分62b及び配線9aの2つの端子部分(92a、92b)が障壁となって、配線6aの端子部分62aは腐食、断線が発生することを防止することができる。また、配線9aの端子92は、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されているため、配線9aの端子92に対して腐食、断線は引き起され難い。
その結果、実装構造体73の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線6、9のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線6、9のレイアウトに起因するコストの増加を招くこともない。
また、上記した比較例において、電気化学反応による端子部分の腐食、断線の防止を図るためには、配線6aの端子62と、その配線6aの端子62に隣接して位置する配線6の各端子62との距離をできる限り離すことが有効である。しかしながら、基板1及びFPC7の外形寸法は仕様により制約があるため、その距離を離すには限界がある。これに対して、第4実施形態では、上記した構成により配線6aの端子部分62aの腐食、断線の防止を図ることができるので、配線6aの端子62と、その端子62に隣接して位置する配線6の各端子62との距離を小さくすることが可能となる。
[第5実施形態]
次に、図7を参照して、本実施形態に係る実装構造体74の構成について説明する。
図7(a)は、図6(a)に対応する、第5実施形態に係る実装構造体74の要部拡大平面図を示す。図7(b)は、図7(a)の切断線F−F'に沿った実装構造体74の要部断面図を示す。
第5実施形態と第4実施形態とを比較した場合、その両者は、基板1における配線6aの端子62に相当する端子の構成、及びFPC7において配線6aに電気的に接続される配線9aの構成が異なり、それ以外は同様である。よって、以下では、第4実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
具体的には、実装構造体74を構成する基板1において、複数の外部接続用の配線6のうち、1つの配線6aの端子62xに着目すると、当該配線6aの端子62xは、金属膜よりなる2つの端子部分(62a、62b)と、耐腐食性を有する導電膜(例えば、ITOなどの透明導電膜)80と、を備えた第1端子として構成される。導電膜80は、端子部分62aを覆う位置に配置されていると共に当該端子部分62aと平面的に重なる位置に配置されている。一方、実装構造体74を構成するFPC7xにおいて、複数の配線9のうち、1つの配線9aの端子92xに着目すると、当該配線9aの端子92xは、1つの端子部分を備えた第2端子として構成され、その端子部分は金属膜により形成され、さらにその金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されている。なお、FPC7xとFPC7とを比較した場合、その両者は配線9aの端子の構成のみが異なり、それ以外は同様である。
そして、配線6aの2つの端子部分(62a、62b)のうち、端子部分62aを覆っている導電膜80は、保護層22の開口22aを通じて当該端子部分62aと電気的に接続されている。また、基板1の配線6aの端子62xには、FPC7xの配線9aを通じて、基板1の配線6aの一方の側に位置する配線6に与えられる電位Vbよりも高い電位Vaが与えられる。例えば、端子62xを有する配線6aはプラス側の高い電位が与えられる電源電圧ラインとされる。
以上の構成を有する第5実施形態に係る実装構造体74によれば、配線6aの2つの端子部分(62a、62b)のうち、端子部分62aは耐腐食性を有する導電膜80により覆われている。よって、この実装構造体74を例えば高温高湿の環境下にて用いると共に、配線6aに対して高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、当該配線6aの一方の側の配線6に対して配線6aより低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vbが与えられた場合、配線6aとその一方の側の配線6との間では電位に大きな差があるため、配線6aの2つの端子部分(62a、62b)のうち、一方の端子部分62bが、電気化学反応作用により腐食、断線してしまう可能性がある。
一方、配線6aの端子部分(62a、62b)には、同電位の電位が与えられるため、配線6aの他方の端子部分62aは、一方の端子部分62bとの電位差が略0Vとなる。その結果、上述の電気化学反応は発生し難くなり、配線6aの端子部分62bと配線9aの端子92xと導電膜80とが障壁となって、他の端子とは隣接していないもう1つの端子部分は腐食、断線が発生することを防止することができる。また、配線9aの端子92xは、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されているため、配線9aの端子92xに対して腐食、断線は引き起され難い。
その結果、実装構造体74の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線6、9のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線6、9のレイアウトに起因するコストの増加を招くこともない。
[第6実施形態]
次に、図8を参照して、本実施形態に係る実装構造体75の構成について説明する。
図8(a)は、図6(a)に対応する、第6実施形態に係る実装構造体75の要部拡大平面図を示す。図8(b)は、図8(a)の切断線G−G'に沿った実装構造体75の要部断面図を示す。
第6実施形態と第4実施形態とを比較した場合、その両者は、基板1の配線6aの端子62に相当する端子の構成等が異なり、それ以外は同様である。よって、以下では、第4実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
具体的には、実装構造体75を構成する基板1において、複数の外部接続用の配線6のうち、1つの配線6aの端子62yに着目すると、当該配線6aの端子62yは、金属膜よりなる1つの端子部分62kと、耐腐食性を有する導電膜(例えばITOなどの透明導電膜)80と、を備えた第1端子として構成される。導電膜80は、端子部分62kを覆う位置に配置されていると共に当該端子部分62kと平面的に重なる位置に配置されている。また、この実装構造体75では、基板1において端子62yの一方の側には、耐腐食性を有する島状の導電膜(例えばITOなどの透明導電膜)81が配置されている。一方、この実装構造体75を構成するFPC7の構成は第4実施形態と同様であり、複数の配線9のうち1つの配線9aの端子92は、第2端子として、2つの端子部分(92a、92b)を有している。そして、配線6aの端子62yを覆っている導電膜80は、保護層22の開口22aを通じて端子部分62kと電気的に接続されていると共にFPC7における配線9aの端子部分92aと電気的に接続されている。また、導電膜81もFPC7における配線9aの端子部分92bと電気的に接続されている。
以上の構成において、基板1の配線6aの端子62yには、FPC7の配線9aを通じて、配線6aの一方の側に位置する配線6に与えられる電位Vbよりも高い電位Vaが与えられる。例えば、端子62yを有する配線6aはプラス側の高い電位が与えられる電源電圧ラインとされる。
かかる第6実施形態に係る実装構造体75によれば、次のような作用効果を得ることができる。
即ち、この実装構造体75では、配線6aの端子62yは、金属膜よりなる1つの端子部分62kと、その端子部分62kを覆う、耐腐食性を有する導電膜80と、を備えていると共に、配線6aの端子62yの一方の側には、耐腐食性を有する島状の導電膜81が配置されている。したがって、この実装構造体75を有する液晶装置を例えば高温高湿の環境下で用いると共に、配線6a、9aに高い電位(例えば6V)Vaが与えられ、また、配線6aの一方の側の配線6に低い電位(例えば0Vなどの基準電位)Vbが与えられた場合、配線6aとその一方の側の配線6との間では電位に大きな差があるため、配線6aの端子62yの一方の側の導電膜81が、電気化学反応作用により腐食、断線してしまう可能性がある。
一方、配線6aの端子62y、その端子62yの一方の側に位置する島状の導電膜81には、同電位の電位が与えられるため、配線6aの端子62yは、その端子62yの一方の側に位置する島状の導電膜81との電位差が略0Vとなる。その結果、上述の電気化学反応は発生し難くなり、配線6aの端子62yを構成する導電膜80とその端子62yの一方の側の島状の導電膜81と配線9aの2つの端子部分(92a、92b)とが障壁となって、配線6aの端子部分62kは腐食、断線が発生することを防止することができる。また、配線9aの端子92は、金属膜により形成され、その金属膜の表面が耐腐食性を有する金などによるメッキ処理が施されているため、配線9aの端子92に対して腐食、断線は引き起され難い。
その結果、実装構造体75の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。また、この構成によれば、上記した特許文献1及び2の構成と比較して、配線6、9のレイアウトが複雑にならずにすみ、また、配線6、9のレイアウトに起因するコストの増加を招くこともない。
なお、本実施形態において、配線9aの端子92の構成は、2つの端子部分から構成されるものに限るものではなく、3つ以上の端子部分から構成されるものであってもよい。なお、該構成の場合、配線6aの端子62y、その端子62yの一方の側の導電膜81に対して、配線9aの3つ以上の端子部分のうち、2つの端子部分だけが配線6aの端子62y、その端子62yの一方の側の導電膜81と電気的に接続される構成としてもよい。
[変形例]
なお、本実施形態では、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、上記した第1乃至第6実施形態の端子構造を備える配線6aの数に限定はなく、上記した第1乃至第6実施形態の端子構造を有する配線は、電位の高い配線の数に対応して設けてもよい。
また、本実施形態では、上記した第1乃至第6実施形態の端子構造を有する配線6a、基板1のみならず、FPC7、7xの配線9に対して適用してもよい。
また、本実施形態の第1乃至第6実施形態に係る端子構造を備える実装構造体を適用可能な基板は、電気光学装置の一例たる液晶装置100用の基板(第1基板)1やFPC(第2基板)7、7xに限定されるものではなく、かかる第1基板及び第2基板は、電気光学装置やFPC以外の各種の基板であっても構わない。例えば第2基板はドライバーICであってもよい。
[電子機器]
次に、上記の第1乃至第6実施形態及び変形例のいずれかの実装構造体を備える液晶装置(以下、代表して「本実施形態に係る液晶装置1000」と称する)を備える電子機器の具体例について図9を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る液晶装置1000を、可搬型のパーソナルコンピューター(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図9(a)は、このパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピューター710は、キーボード711を備えた本体部712と、本実施形態に係る液晶装置1000を適用した表示部713とを備えている。
続いて、本実施形態に係る液晶装置1000を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図9(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機720は、複数の操作ボタン721のほか、受話口722、送話口723と共に、本実施形態に係る液晶装置1000を適用した表示部724を備える。
なお、本実施形態に係る液晶装置1000を適用可能な電子機器としては、図9(a)に示したパーソナルコンピューターや図9(b)に示した携帯電話機の他にも、液晶テレビ、ビューファインダー型・モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、デジタルスチルカメラなどが挙げられる。
1…基板 1h…実装領域 1ha…実装領域面 6、6a、9、9a…配線 7、7x…FPC 8…ベース層 10…カバー層 22…保護層 22a…開口 50…液晶表示パネル 61、91…本線 62、62x、62y、92、92x…端子 62a、62b、62c、62k、92a、92b、92c…端子部分 80、81…導電膜 100、1000…液晶装置。

Claims (3)

  1. 第1基板、及び第2基板と、
    前記第1基板に形成され、相互に間隔をおいて配置された複数の端子部分を有する第1端子と、
    前記第1基板に形成され、前記第1端子に隣接するとともに、前記第1端子の一方の側のみに形成されている他の端子と、
    前記第2基板に形成され、前記第1端子の前記端子部分の少なくとも1つの前記端子部分に電気的に接続される第2端子と、
    前記第1端子の前記端子部分のうち、少なくとも前記第2端子と電気的に接続される端子を覆い、前記第2端子と平面的に重なる位置に配置される耐腐食性を有する導電膜と、
    を備え、
    前記第1端子には、前記他の端子に与えられる電位よりも高い電位が与えられ、
    前記第1端子は、前記他の端子と隣接しない位置に配置される内側の端子と、前記内側の端子と前記他の端子との間に位置する少なくとも1つの外側の端子と、を有し、前記外側の端子は、前記第1端子に接続する配線に流れる電流の大きさに応じて本数が決まる、実装構造体。
  2. 請求項1に記載の実装構造体を備える電気光学装置。
  3. 請求項に記載の電気光学装置を表示部として備える電子機器。
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