JP5380916B2 - 放射線断層撮影装置、および放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法 - Google Patents

放射線断層撮影装置、および放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体に放射線ビームを照射する放射線源と、被検体の放射線透視画像を取得するフラットパネル・ディテクタとを同期移動させながら放射線透視画像の取得を繰り返し、得られた一連の放射線透視画像を基に被検体の断層画像を構成する放射線断層撮影装置に係り、特に放射線源とFPDとの間に放射線ビームを通過させる放射線グリッドを備えた放射線断層撮影装置、および放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法に関する。
X線を利用して被検体の断層画像を取得するものとして、X線断層撮影装置がある。このX線断層撮影装置は、X線源と、FPDとの各々が互いに対向する配置を保ったまま、被検体を挟んで互いに反対方向に同期移動しながらX線透視画像を連写し、それを重ね合わせることによって、所望の裁断位置における被検体のX線断層画像をデジタル処理によって再構成してモニタなどの表示部に表示する構成となっている(たとえば、特許文献1参照)。
図13は、従来のX線断層撮影装置の構成を説明する図である。従来のX線断層撮影装置100は、被検体Mにコーン状のX線ビームを照射するX線源101と、被検体Mを透過したX線を検出するシート状のFPD(フラットパネル・ディテクタ)102と、X線源101とFPD102との間に散乱X線を吸収するシート状のX線グリッド103と、被検体Mを載置する天板104とを備える。また、このX線グリッド103は、その内部にX線を吸収する素材で構成された短冊状の羽根103aを複数有する。また、この複数の羽根103aは、X線グリッド103全体で見れば、ブラインド状に配置され、互いに平行、かつ、等間隔となっている。
なお、X線源101とFPD102とは、被検体Mの体軸方向Xに移動可能となっているとともに、シート状のX線グリッド103はFPD102に固定載置されている。したがって、X線グリッド103は、X線透視画像の連写中、FPD102の移動に追従し、常に散乱X線のFPD102への入射を防ぐ。
ところで、X線グリッド103は、その部位によってX線の透過率が不均一となっている場合がある。この場合、X線グリッド103が有するX線の透過ムラがFPD102に写り込んでしまい、被検体MのX線透視画像に重畳してしまう。すると、最終的に得られるX線断層画像は、X線グリッド103に由来する粒状のノイズを含んだものとなり、鮮明なX線断層画像が得られない。
なお、X線断層撮影装置の場合、X線源101とFPD102とが対向移動し被検体Mを挟んで互いに反対方向に同期移動するので、被検体Mに対するX線グリッド103の相対位置がX線透視画像の取得中にズレる場合がある。その場合、X線グリッド103の透過ムラは、最終的に得られるX線断層画像にズレながら写り込むので、結果としてX線グリッド103によるX線透過ムラはX線断層画像から確認できなくなる。
特開2004−236929号公報
しかしながら、上述した従来のX線断層撮影装置には、次のような問題がある。すなわち、特定の裁断位置(以降、グリッド不動裁断位置MSとよぶ)において、X線グリッド103におけるX線透過ムラがX線断層画像から消去されないという現象が生じる。しかも、グリッド不動裁断位置MSの近傍でもX線グリッド103が写り込むことになるので、グリッド不動裁断位置MSの近傍についてのX線断層画像はX線グリッド103によるX線透過ムラが写り込んでしまい、鮮明なX線断層画像が得られない。
このグリッド不動裁断位置MSは、X線源101とFPD102との距離(SID:source image distance)と、X線源101と基準裁断面MAとの距離(SOD:source object distance)と、X線グリッド103と、FPD102との距離(GID:grid image distance)とによって幾何学的に求められる。いずれの値も、一般には変更できるものでなく、定数であるので、このグリッド不動裁断位置MSは、基準裁断面MAから常に所定の距離と方向に現れることになる。
図14は、従来のX線断層撮影装置におけるX線グリッド由来のX線の透過ムラがFPDに写り込む様子を説明する模式図である。グリッド不動裁断位置MS上の点pは、FPD102において、点P1,点P2,および点P3へと移動しながら写り込む。このグリッド不動裁断位置MSでX線断層画像を取得する場合、点P1,点P2,および点P3を不動点となるようにX線透視画像をずらしながら重ね合わせる。ところで、グリッド不動裁断位置MSにおける点pを通過したX線は、X線源101,およびFPD102の位置にかかわらず、常にX線グリッド103上の点gpを透過して、FPD102に入射する。つまり、FPD102における点pに対応する点P1,点P2,および点P3にはX線グリッドにおける点gpの影が重畳している。同様のことがグリッド不動裁断位置MSにおける点qについてもいえる。つまり、FPD102における点qに対応する点Q1,点Q2,および点Q3にはX線グリッド103上の点gqの影が重畳している。
ところで、X線グリッド103のX線透過率は、その部位によってまちまちとなっている。たとえば、X線グリッド103上の点gpのX線透過率が点gqのそれよりも低かったとすると、点P1,点P2,および点P3に入射するX線は、点Q1,点Q2,および点Q3に入射するX線よりも弱いものとなる。こうして、SID,SOD,およびGIDで幾何学的に決定されるグリッド不動裁断位置MSにおけるX線断層画像を取得しようとすると、その画像には、X線グリッド103のX線透過ムラ(粒子状のノイズ)が重畳してしまう。グリッド不動裁断位置MSにおいて、この粒子状ノイズを写り込ませないようにする方法は、従来の構成では不可能である。
従来のX線断層撮影装置でグリッド不動裁断位置MSにおけるX線断層画像を取得すると、その画像は、X線グリッドに起因する粒子状のノイズが重畳したものであり、検査に好適な画像とはならない。このような粒子状のノイズがX線断層画像に重畳するのを防ぐには、SID,SOD,およびGIDを変更して再びX線透視画像を連写する必要がある。そうなると、二度の検査が要求され、被検体のX線被曝が増加するうえ、SID,SOD,およびGIDを変更する機構が必要となり、X線断層撮影装置が高価なものとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、裁断位置に係らず放射線グリッドの放射線透過ムラが放射線断層画像に写り込むことがない放射線断層撮影装置、および放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、請求項1に記載の発明に係るX線断層撮影装置は、放射線ビームを照射する放射線源と、複数の放射線検出素子を有し、放射線源と対向する放射線検出手段と、放射線源と放射線検出手段を互いに同期移動させる同期移動手段と、放射線検出手段の放射線検出面を覆うように配置された散乱放射線を除去する放射線グリッドとを備え、放射線源と放射線検出手段とを互いに反対方向に同期移動させながら一連の放射線透視画像を連写して撮影し、一連の放射線透視画像から被検体の断層画像を得る放射線断層撮影装置において、放射線グリッドを放射線検出手段に対して相対移動させて、放射線グリッドの放射線透過ムラの放射線検出手段に写り込む位置を変更させることにより、放射線グリッドが放射線検出手段に固定載置された状態で取得される放射線断層画像に対して放射線グリッドが不動となる裁断位置であるグリッド不動裁断位置において被検体の放射線像に対する放射線グリッドの透過ムラの出現位置をずらしながら放射線透視画像を連写することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明に係る放射線断層撮影装置によれば、裁断位置に係らず放射線グリッドの放射線透過ムラが放射線断層画像に写り込むことがない。すなわち、本発明の構成によれば、放射線グリッドと放射線検出手段が相対移動しながら放射線透視画像を連写するので、たとえグリッド不動裁断位置おける放射線断層画像を生成したとしても、放射線グリッドの放射線透過ムラが被検体の放射線透視画像に対して位置を変更させながら放射線検出手段に写り込むことになる。したがって、放射線透視画像に写り込んだ放射線透過ムラは、一連の放射線透視画像を重ね合わせるだけで、互いに相殺されることになる。したがって、最終的に得られる放射線断層画像は裁断位置に係らず鮮明なものとなる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、放射線グリッドは放射線源と放射線検出手段の同期移動方向と直交する方向に放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項2に記載の発明によれば、より確実に放射線グリッドの放射線透過ムラが消去された放射線断層画像が取得できる。すなわち、放射線検出手段を覆うように配置された放射線グリッドを効率よく放射線検出手段に対して相対移動できる構成となっている。すなわち、放射線グリッドの放射線検出手段に対する相対移動をより容易に行うことができるので、より放射線グリッドによる放射線透過ムラに起因する粒状ノイズが確実に除去された放射線断層画像を提供できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、放射線グリッドは放射線源と放射線検出手段の同期移動方向に沿って放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項3に記載の発明によれば、より一層放射線グリッドの放射線透過ムラが消去された放射線断層画像が取得できる。すなわち、放射線源と放射線検出手段の同期移動方向にも、放射線検出手段に対する放射線グリッドの相対位置が変更されることになるので、放射線グリッドの放射線透過ムラが放射線検出手段に写り込む位置を、放射線源と放射線検出手段の同期移動方向と直交する方向に変更させることができるばかりか、放射線源と放射線検出手段の同期移動方向にも変更させることができる。したがって、放射線グリッドの透過ムラが放射線検出手段に写り込む位置は、互いに直交する二方向について変更されることになるので、この構成によれば、より一層放射線グリッドの放射線透過ムラを確実に消去できる放射線断層画像が取得できる。
また、請求項4に記載の発明に係る放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法は、放射線ビームを照射する放射線源と、複数の放射線検出素子を有し、前記放射線源と対向する放射線検出手段と、放射線源と放射線検出手段を互いに同期移動させる同期移動手段と、放射線検出手段の放射線検出面を覆うように配置された散乱放射線を除去する放射線グリッドとを備え、放射線源と放射線検出手段とを互いに反対方向に同期移動させながら一連の放射線透視画像を連写して撮影し、一連の放射線透視画像から被検体の断層画像を得る放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法において、放射線グリッドを放射線検出手段に対して相対移動させて、放射線グリッドの放射線透過ムラの放射線検出手段に写り込む位置を変更させることにより、放射線グリッドが放射線検出手段に固定載置された状態で取得される放射線断層画像に対して放射線グリッドが不動となる裁断位置であるグリッド不動裁断位置において被検体の放射線像に対する放射線グリッドの透過ムラの出現位置をずらしながら放射線透視画像を連写することを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の放射線断層撮影装置におけるノイズ除去方法において、放射線グリッドは放射線源と放射線検出手段の同期移動方向と直交する方向に放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の放射線断層撮影装置におけるノイズ除去方法において、放射線グリッドは放射線源と放射線検出手段の同期移動方向に沿って放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とするものである。
この様に、本発明は、放射線断層撮影装置におけるノイズ除去方法に関する発明も開示している。
なお、本明細書は、次のような放射線断層撮影装置に係る発明も開示している。
(1)請求項2または請求項3に記載の放射線断層撮影装置において、前記放射線グリッドは前記放射線源と前記放射線検出手段の同期移動方向と直交する方向に前記放射線検出手段に対して往復移動することを特徴とする放射線断層撮影装置。
(2)請求項2または請求項3に記載の放射線断層撮影装置において、前記放射線グリッドは前記放射線源と前記放射線検出手段の同期移動方向に沿って前記放射線検出手段に対して往復移動することを特徴とする放射線断層撮影装置。
(1)、および(2)のように構成すれば、放射線検出手段に対する放射線グリッドの相対移動は、より複雑なものとなる。仮に、放射線グリッドが放射線検出手段に対する相対移動が単方向であると、グリッド不動裁断位置と異なる裁断位置において、放射線グリッドの透過ムラが写り込む可能性がある。放射線グリッドの透過ムラが、その裁断位置における被検体の像に対してズレたものとならない場合があるからである。上記の構成によれば、放射線検出手段に対する放射線グリッドの移動方向が放射線透視画像の連写中に反転するので、もはや、このような条件において放射線グリッドの放射線透過ムラが結像する裁断位置は残されていない。したがって、放射線グリッドが有する透過ムラが被検体の放射線断層画像に写り込む位置を確実に違えることができる。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、グリッド不動裁断位置においても放射線グリッドの放射線透過ムラが放射線透視画像に結像することがない。なぜならば、放射線グリッドは、放射線検出手段に対して相対移動しているからである。また、このような構成をとれば、グリッド不動裁断位置における被検体の放射線透視画像に対して放射線グリッドがズレながら放射線透視画像が連写されるので、これを重ね合わせれば、放射線透過ムラが相殺されることになり、放射線断層画像に結像することがない。したがって、最終的に得られる放射線断層画像には、放射線グリッドの放射線透過ムラに起因する粒状ノイズが写り込むことがない。
以下、本発明に係るX線断層撮影装置の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、実施例1に係るX線断層撮影装置の構成について説明する。図1は、実施例1に係るX線断層撮影装置の全体構成を示すブロック図である。実施例1に係るX線断層撮影装置1は、図1に示すように、X線断層撮影の対象である被検体Mを載置する天板2と、天板2の上部に設けられた被検体Mに対してコーン状のX線ビームを照射するX線管3と、天板2の下部に設けられ、被検体Mの透過X線像を検出するシート状のフラットパネル型X線検出器(以下、FPDと略記)5と、コーン状のX線ビームの中心とFPD5の中心が常に一致する状態でX線管3とFPD5の各々を被検体Mの関心部位を挟んで互いに反対方向に同期移動させる同期移動機構6と、これを制御する同期移動制御部7と、天板2の下部に設けられ、FPD5のX線を検出するX線検出面を覆うように設けられたX線グリッド8と、このX線グリッド8をFPD5に対して移動させるX線グリッド移動機構9と、これを制御するX線グリッド制御部10とを備える。なお、X線は、本発明の放射線に相当する。また、X線管、FPD、X線グリッドの各々は、本発明の放射線源、放射線検出手段、放射線グリッドの各々に相当する。
X線管3は、X線照射制御部4の制御にしたがってコーン状のX線ビームを被検体Mに対してパルス照射を繰返す構成となっている。このX線管3には、X線ビームを角錐となっているコーン状にコリメートするコリメータが付属している。そして、このX線管3と、FPD5はX線透視画像を撮影する撮影系を形成している。
そして、実施例1に係るX線断層撮影装置1は、各制御部4,7,10を統括的に制御する主制御部13と、X線断層画像を表示する表示部14とを備えている。この主制御部13は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより各制御部4,7,10,および後述の天板移動制御部12,透視画像形成部15,および重ね合わせ部16とを実現している。なお、同期移動機構6は、本発明の同期移動手段に相当する。
天板2は、昇降自在、かつ被検体Mの体軸方向Aに沿って摺動自在となっており、天板移動機構11によって駆動される。この天板移動機構11は、天板移動制御部12の制御にしたがう。なお、この天板移動制御部12も主制御部13によって他の各制御部4,7,10と共に統括的に制御される。
同期移動機構6は、X線管3とFPD5とを同期させて移動させる構成となっている。この同期移動機構6は、同期移動制御部7の制御にしたがって被検体Mの体軸方向Aに平行な直線軌道に沿ってX線管3を直進移動させる。しかも、検査中、X線管3の照射するコーン状のX線ビームは、常に被検体Mの関心部位に向かって照射されるようになっており、このX線照射角度は、コリメータの角度を変更することによって、たとえば初期角度−20°から最終角度20°まで変更される。
また、同期移動機構6は、上述のX線管3の直進移動に同期して、天板2の下部に設けられたFPD5を被検体Mの体軸方向Aに沿って直進移動させる。そして、その移動方向は、X線管3の移動方向と反対方向となっている。つまり、X線管3が移動することによって照射源位置と照射方向が変化するコーン状のX線ビームは、常にFPD5のX線検出面の全面で受光される構成となっている。このように、一度の検査において、FPD5は、X線管3と互いに反対方向に同期して移動しながら、たとえば74枚のX線透視画像を取得するようになっている。具体的には、X線管3とFPD5とは、破線で示した位置を介して、一点鎖線で示す位置まで対向移動する。すなわち、X線管3とFPD5の位置を変化させながら複数のX線透視画像が撮影されることになる。ところで、コーン状のX線ビームは常にFPD5のX線検出面の全面で受光されるので、撮影中コーン状のX線ビームの中心は、常にFPD5の中心と一致している。また、撮影中FPD5の中心は、直進移動するが、この移動はX線管3の移動の反対方向となっている。つまり、X線管3とFPD5との中心が互いに反対方向に同期移動される構成となっている。
また、FPD5の後段には、そこから出力されるX線検出信号を基に被検体MのX線透視画像を形成する透視画像形成部15が備えられており、この透視画像形成部15の更に後段には、透視画像形成部15で形成された複数のX線透視画像を互いに重ね合わせることによって、所望の裁断位置における被検体MのX線断層画像を形成する重ね合わせ部16が備えられている。
次に、このFPD5の構成を説明する。図2は、実施例1に係るFPDのX線検出面とX線グリッドの構成を説明する平面図である。FPD5は、図2(a)に示すように、たとえば、30cm×30cmのX線を検出するX線検出面を有し、そこには、被検体Mから透過した透過X線を検出する半導体タイプのX線検出素子5aが被検体Mの体軸方向Aにたとえば、1,024列に配列され、被検体Mの体側方向Sにたとえば、1,024行に配列されたマトリクス状となっている。つまり、X線検出素子5aの配列ピッチは、行方向、列方向ともに300μmとなっている。そして、FPD5は被検体Mの体軸方向A,および体側方向Sに沿った4辺を有する矩形となっている。
X線グリッド8は、被検体Mの体軸方向Aに伸びた短冊状の複数の羽根8aを有している。そして、その羽根8aの各々が散乱X線を吸収しFPD5に入射させないようになっている。X線管3からFPD5方向へ進むX線のうち、途中で反射するなどして、進行方向が乱れた散乱X線は、X線グリッド8に吸収され、FPD5には入射しない。こうして、実施例1に係るX線断層撮影装置1は、X線グリッド8を備えることにより、散乱X線に起因する画像ボケやコントラスト低下を抑制する構成となっている。なお、X線ビーム17は、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動にかかわらず、常にX線グリッド8を透過してからFPD5に入射する構成となっている。
次に、X線グリッド8の構成について説明する。図3は、実施例1に係るX線グリッドおよびFPDの斜視図である。図3に示すように、FPD5を覆うように設けられたX線グリッド8は、主板18aと、被検体Mの体側方向Sに沿った主板18aの両端に配置された2つの側板18b,18cを有している。そして、側板18b,18cは、FPD5を覆うために十分な高さを有している。このような構成のX線グリッド8は、図示しないX線グリッド移動機構9によって、羽根8aの配列方向、および延伸方向に沿って移動可能となっている。また、このX線グリッド移動機構9の基部は、FPD5に固定支持され、可動部は、X線グリッド8を支持する。そして、このX線グリッド8は、同期移動機構6によってFPD5と一体的に被検体Mの体軸方向Aに沿って移動可能となっているとともに、被検体Mの体側方向Sに沿ってFPD5に対して進退可能となっている。
図4は、実施例1に係るX線グリッドのFPDに対する相対移動を説明する平面図である。図4(a)の示すように、X線グリッド8は、FPD5に対して被検体Mの体軸方向Aに位置−Dから位置Dまでの範囲を相対移動可能であるとともに、被検体Mの体側方向Sに位置−Eから位置Eまでの範囲を相対移動可能となっている。このように、X線グリッド8は、X線グリッド移動機構9に駆動され、FPD5に対して被検体Mの体側方向S,および体軸方向Aに往復移動自在となっている。なお、X線透視画像の連写中、X線グリッド8は、位置−Dから位置Dまでの範囲を例えば、2.5往復するとともに、位置−Eから位置Eまでの範囲を例えば2.5往復するようになっている。そして、X線グリッド8は、FPD5に対して被検体Mの体軸方向A,および体側方向Sに関する相対移動可能範囲は、例えば、1cmに設定される。
X線透視画像の連写中、X線グリッド8は、図4(b)に示すように、FPD5に対して相対移動する。実施例1の構成の場合、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動の移動方向は、互いに直交する被検体Mの体軸方向Aと、被検体Mの体側方向Sとの2成分を加算したものとなっている。つまり、X線グリッド8は、FPD5に対して斜め方向に相対移動する。このようにして、X線グリッド8のX線透過ムラのFPD5に写り込む位置を変更させながらX線透視画像が連写されることになる。なお、実施例1におけるX線透過ムラとは、コーン状のX線ビームがX線グリッド8を透過したときに表れるX線強度の不均一性のことである。X線透過ムラは、X線グリッド8の部位に依存してX線透過率がまちまちであることに起因し、平面的に延在する。
次に、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動を具体的に例示する。図4(b)に示すように、X線グリッド8は、FPD5に対する被検体Mの体軸方向Aについての相対移動可能範囲の一端である位置Dに向かうとともに、体側方向Sについての相対移動可能範囲の一端である位置Eに向かっているとする。そして図4(c)に示すように、X線グリッド8は、被検体Mの体軸方向Aについての相対移動可能範囲の一端である位置Dに到達すると、図4(d)に示すように、被検体Mの体軸方向Aについての進行方向を逆転させ、今度は他端の位置−Dに向かって移動を開始する。この時点において、被検体Mの体側方向SについてのX線グリッド8の相対移動は、依然として位置Eに向かっており、図4(c)の時点で必ずしも被検体Mの体側方向Sの進行方向を逆転させ、位置−Eには向かうわけではない。つまり、被検体Mの体軸方向、および体側方向SについてのX線グリッド8のFPD5に対する相対移動は、互いに独立している。このようにすることにより、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動は、より複雑なものとなる。
続いて、実施例1に係るX線断層撮影装置1の断層画像の取得原理について説明する。図5は、実施例1に係るX線断層撮影装置の断層画像の取得方法を説明する図である。例えば、天板2に平行な基準裁断面MAについて説明すると、図5に示すように、基準裁断面MAに位置する点P,Qが、常にFPD5のX線検出面の不動点p,qのそれぞれに投影されるように、X線管3によるコーン状のX線ビーム17の照射方向に合わせてFPD5をX線管3の反対方向に同期移動させながら連続的に複数枚のX線透視画像が透視画像形成部15にて形成される。そして、このX線透視画像を重ね合わせ部16にて重ね合わせれば、基準裁断面MAに位置する像(たとえば、不動点p,q)が集積され、X線断層画像としてイメージングされることになる。一方、基準裁断面MAに位置しない点Iは、FPD5における投影位置を変化させながら一連のX線透視画像に点iとして写り込んでいる。この様な点iは、不動点p,qとは異なり、重ね合わせ部16でX線透視画像を重ね合わせる段階で像を結ばずにボケる。このように、X線透視画像の重ね合わせを行うことにより、被検体Mの基準裁断面MAに位置する像のみが写り込んだX線断層画像が得られる。このように、一連のX線透視画像を単純に重ね合わせると、基準裁断面MAにおけるX線断層画像が得られる。
さらに、重ね合わせ部16の設定を変更することにより、基準裁断面MAに平行な任意の裁断位置においても、同様なX線断層画像を得ることができる。撮影中、FPD5において上記点iの投影位置は移動するが、投影前の点Iと基準裁断面MAとの離間距離に応じて、この移動速度は定まる。これを利用して、取得された一連のX線透視画像から、移動方向と移動速度が同一となっている像を選択しながらX線透視画像を重ね合わせれば、基準裁断面MAに平行な裁断位置におけるX線断層画像が得られる。このように、重ね合わせ部16でX線透視画像を重ね合わせれば、所望のX線断層画像が得られる。
次に、グリッド不動裁断位置MSについて説明する。グリッド不動裁断位置MSとは、従来のX線グリッド8がFPD5に固定載置されたX線断層撮影装置において、X線断層画像に対してX線グリッド8が不動となる特定の裁断位置のことである。連写されたX線透視画像には、X線グリッド8のX線透過ムラが所定の速度と方向で位置を変えながら写り込む。このX線透視画像には、被検体MのX線像も裁断位置に応じて移動速度を変えながら写り込んでいることからすると、X線像の移動速度と方向が、ちょうどX線透過ムラのそれと一致する裁断位置があることになる。ということは、この裁断位置におけるX線断層画像を得ようとしてX線透視画像を重ね合わせると、対象のX線像と移動速度を同じくするX線透過ムラも積算され、X線断層画像に結像することになる。この裁断位置が、本発明でいうグリッド不動裁断位置MSである。
このグリッド不動裁断位置MSの位置について更に詳細に説明する。図6は、実施例1に係るグリッド不動裁断位置の出現位置を説明する模式図である。いま、被検体Mの基準裁断面MAにおける中心Cから、z方向にz1,y方向にy1ズレた点Pについて考える。なお、この中心Cは、コーン状のX線ビームの中心軸XAがX線を照射する角度に係らず常に通過する点である。X線グリッド8上における点Pに対応する点を点PGとし、X線グリッド8の中心Gからの距離をy2とし、X線管3が照射するX線ビームの照射方向と鉛直方向とのなす角度であるX線照射角度をθとする。なお、X線グリッド8の中心Gは、X線グリッド8の両対角線の交点である。
一般には、θが変化するにつれy2も変化する。ところが、所定値分だけ被検体Mの基準裁断面MAから離間した裁断位置では、y2は角度θに係らず一定となる。つまり、これが、グリッド不動裁断位置MSである。グリッド不動裁断位置MSと基準裁断面MAとの離間距離は、X線管3とXFPD5との距離SID,X線管3と基準裁断面MAとの距離SOD,およびFPD5とX線グリッド8との距離GIDによって幾何学的に求められる。一般に、y1,y2,z1,θ、SID,SOD,およびGIDには、以下の式のような関係がある。
Figure 0005380916
被検体M内部の定点y1に関するy2の値は、SID,SOD,GIDは定数であるので、θとz1に関する2変数関数となり、上式をy2について解いて、以下のように表される。
Figure 0005380916
つまり、z1がGID・SOD/SIDに等しければ、y2はθに係らず定点となる。実施例1に係るX線断層撮影装置1において、GID,SOD,およびSIDのそれぞれは、たとえば24.3mm,924mm,および1,100mmとなっているので、z1がGID・SOD/SID=20.42mmと求められる。つまり、基準裁断面MAからX線管3方向に20.42mmだけ離間した裁断位置がグリッド不動裁断位置MSとなっている。仮に、X線グリッド8をFPD5に対して相対移動させなければ、y2は、y1に関する1変数関数となり、θに係らずy1とy2とが一対一で対応する。これは、グリッド不動裁断位置MSにおける被検体MのX線像に追従してX線グリッド8が74枚のX線透視画像に写り込んでしまうことを意味する。しかしながら、実施例1のように、X線グリッド8がFPD5に対して相対移動していれば、グリッド不動裁断位置MSにおける被検体MのX線像にX線グリッド8が追従せず、X線グリッド8が有する透過ムラの出現位置をグリッド不動裁断位置MSにおける被検体MのX線像に対してズレながら74枚のX線透視画像が連写されることになる。
次に、以上に述べた構成を有する実施例1に係るX線断層撮影装置1における断層撮影の取得・表示プロセスについて図面を参照して説明する。図7は、実施例1に係るX線断層撮影装置における段増画像の取得・表示プロセスの一例を示すフローチャートである。以降、図7のフローチャートを構成する各ステップについて詳細に説明する。
まず、被検体Mを天板2に仰臥させ、天板2を被検体Mの体軸方向Aに移動させることにより、被検体Mの関心部位を撮影位置にセットする(ステップS1)。次に、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動が開始される(ステップS2)。そして、X線管3がFPD5とともに同期移動しながら天板2の被検体Mに対してコーン状のX線ビームパルスが照射される(ステップS3)。それに引き続いて、透視画像形成部15によりX線断層画像の取得に必要な74枚のX線透視画像が取得される(ステップS4)。さらに、重ね合わせ部16によりX線透視画像が重ね合わされ、所望の裁断位置におけるX線断層画像が取得される(ステップS5)。最後に、モニタなどで構成される表示部14にX線断層画像が表示され(ステップS6)、検査は終了となる。
以上のように、実施例1において、グリッド不動裁断位置MSにおいてもX線グリッド8のX線透過ムラがX線透視画像に結像することがない。なぜならば、X線グリッド8は、被検体Mの体軸方向A,および体側方向SにFPD5に対して相対移動しているからである。このような構成をとれば、グリッド不動裁断位置MSにおける被検体MのX線像に対してX線グリッド8がズレながらX線透視画像が連写されるので、X線透過ムラが重ね合わせ部16で積算され、X線断層画像に結像することがない。したがって、最終的に得られるX線断層画像には、X線グリッド8のX線透過ムラに起因する粒状ノイズが重畳することがない。
しかも、X線グリッド8がFPD5に対する相対移動可能範囲を往復する構成となっているので、FPD5に対するX線グリッド8の相対移動は、より複雑なものとなり、X線グリッド8が有する透過ムラが被検体MのX線断層画像に写り込む位置を確実に違えることができる。仮に、X線グリッド8がFPD5に対する相対移動が単方向であると、グリッド不動裁断位置MSと異なる裁断位置において、X線グリッド8の透過ムラが写り込む可能性がある。X線グリッド8の透過ムラが、その裁断位置における被検体MのX線像に対してズレたものとならない場合があるからである。実施例1の構成によれば、FPD5に対するX線グリッド8の相対動方向がX線透視画像の連写中に反転するので、もはやこのような条件においてX線グリッド8のX線透過ムラが結像する裁断位置は残されていない。したがって、X線グリッド8をFPD5に対する相対移動可能範囲を往復させれば、より確実に検査に好適なX線断層画像が提供できる。図8は、実施例1の構成によって、X線グリッドのX線透過ムラに起因する粒状ノイズがX線断層画像から消去される様子を表した模式図である。従来の構成において、グリッド不動裁断位置MSにおけるX線断層画像は、図8(a)に示すように、その全面に亘って粒状ノイズが重畳したものとなっている。しかし、実施例1の構成によれば、図8(b)に示すように、粒状ノイズが確認できず、診断に良好なX線断層画像となっている。
次に、実施例2に係るX線断層撮影装置30について説明する。図9は、実施例2に係るX線断層撮影装置の機能ブロック図である。図9に示すように、実施例2に係るX線撮影装置は、実施例1で説明した構成と類似している。したがって、構成が同一となっている各部についての説明は適宜省略するものとする。なお、実施例2の構成は、X線管3とFPD5の移動の様式と、X線透視画像の画像処理の様式が異なる。
同期移動機構6は、上述のX線管3の直進移動に同期して、天板2の下部に設けられたFPD5を被検体Mの体軸方向Aに沿って直進移動させる。そして、その移動方向は、X線管3の移動方向と同一方向となっている。つまり、X線管3が移動することによって照射源位置と照射方向が変化するコーン状のX線ビームは、常にFPD5のX線検出面の全面で受光される構成となっている。このように、一度の検査において、FPD5は、X線管3と同一の方向に同期して移動しながら、たとえば74枚のX線透視画像を取得するようになっている。具体的には、X線管3とFPD5とは、破線で示した位置を介して、一点鎖線で示す位置まで同方向移動する。
検査中、X線管3の照射するコーン状のX線ビームは、常に被検体Mの関心部位に向かって照射されるようになっており、このX線照射角度は、一連のX線透視画像の撮影中、常に一定の0°となっている。
X線断層画像装置30には、画像形成部15と、重ね合わせ部16との介在する位置に後述の同角度画像を形成する同角度画像形成部19が更に備えられている。
次に、実施例2に係るX線断層撮影装置1の断層画像の取得原理について説明する。一連の撮影で取得された74枚のX線透視画像は、透視画像形成部15で形成された後、同角度画像形成部19に送出され、そこで、たとえば、50枚の同角度画像が形成される。この50枚の同角度画像を重ね合わせ部16で重ね合わせれば、所望のX線断層画像を取得できる。
同角度画像形成部19における動作を説明する。同角度画像形成部19では、まず、得られたX線透視画像をX線管3,およびFPD5の同期移動方向と直交する方向に沿って分割して、例えば50個の短冊状画像を取得する。そして、一連のX線透視画像から得られた(74×50=3,700)個の短冊状画像のうち、曝射されたX線の角度が互いに同一となっている短冊状画像を選択しながらそれらをつなぎ合わせ、同角度画像を取得する。X線透視画像の各々が50分割されていることからすると、50枚の同角度画像が取得されることになる。本発明に係るX線ビームはコーン状となっているが、このような過程を経ることで、周知の長尺X線ビームを使用したX線断層撮影装置における再構成法が適応できる。
同角度画像形成部19が行う画像処理について更に詳細に説明する。図10,図11,および図12は、実施例2に係るX線断層画像の同角度画像形成部の画像処理を説明する模式図である。説明に先立って、FPD5の検出面に撮影されたX線透視画像の各々を、図10(a)〜図10(d)に示すように、X線管3がピッチd毎に移動する度に、図10(e)〜図10(h)に示すように、O,O,…,O,…,Oとする(1≦I≦M)。X線管3がピッチd毎に移動する度にX線管3はX線を間欠的に照射する。すなわち、ピッチd毎に移動する度にX線をパルス照射する。そして、このX線管3に追従して、FPD5も同期的に移動する。
具体的には、最初にX線管3が、図10(a)に示す位置でX線を照射した場合には、次に、ピッチdを移動させた図10(b)に示す位置でX線を照射する。図10(a)でX線をFPD5が検出することでX線透視画像O(図10(e)を参照)が得られ、図10(b)でX線をFPD5が検出することでX線透視画像O(図10(f)を参照)が得られる。以下、同様にX線管3がピッチd毎に移動すると、(I−1)番目には、図10(c)に示す位置でX線を照射し、図10(c)でX線をFPD5が検出することでX線透視画像O(図10(g)を参照)が得られる。最終的には、(M−1)番目には、図10(d)に示す位置でX線を照射し、図10(d)でX線をFPD5が検出することでX線透視画像O(図10(h)を参照)が得られる。実施例2では図10(a)の撮影開始位置を被検体Mの足側とし、図10(d)の撮影終了位置を被検体Mの頭側とし、図10(a)〜図10(d)とX線管3とFPD5とが移動するのに伴って被検体Mの体軸方向Aに沿って順に移動する。
X線管3がピッチd毎に移動することで、各X線透視画像O,O,…,O,…,Oをピッチd毎に分解することができる。具体的には、図10(i)の拡大図に示すように、X線管3からFPD5を結ぶ照射軸と被検体Mの体軸とのなす角度である投影角度をピッチd毎に、θ,θ,…,θ,…,θN−1,θとする(1≦J≦N)。すると、ピッチd毎に分解された画像は、同一の投影角度θ,θ,…,θ,…,θN−1,θとに分けられた短冊状画像にそれぞれ一致する。
図10(e)に示すようにX線透視画像Oは、ピッチd毎にO11,O12,…,O1J,…,O1(N−1),O1Nと分解され、分解された短冊状画像O11は投影角度θで照射されて得られた画像となり、分解された短冊状画像O12は投影角度θで照射されて得られた画像となり、以下、同様に分解された短冊状画像O1Jは投影角度θで照射されて得られた画像となり、最終的に分解された短冊状画像O1Nは投影角度θで照射されて得られた画像となる。
同様に、図10(f)に示すようにX線透視画像Oは、ピッチd毎にO21,O22,…,O2J,…,O2(N−1),O2Nと分解され、分解された短冊状画像O21は投影角度θで照射されて得られた画像となり、分解された短冊状画像O22は投影角度θで照射されて得られた画像となり、以下、同様に分解された短冊状画像O2Jは投影角度θで照射されて得られた画像となり、最終的に分解された短冊状画像O2Nは投影角度θで照射されて得られた画像となる。
(I−1)番目には、図10(g)に示すようにX線透視画像Oは、ピッチd毎にOI1,OI2,…,OIJ,…,OI(N−1),OINと分解され、分解された短冊状画像OI1は投影角度θで照射されて得られた画像となり、分解された短冊状画像OI2は投影角度θで照射されて得られた画像となり、以下、同様に分解された短冊状画像OIJは投影角度θで照射されて得られた画像となり、最終的に分解された短冊状画像OINは投影角度θで照射されて得られた画像となる。
最終的には、(M−1)番目には、図10(h)に示すようにX線透視画像Oは、ピッチd毎にOM1,OM2,…,OMJ,…,OM(N−1),OMNと分解され、分解された短冊状画像OM1は投影角度θで照射されて得られた画像となり、分解された短冊状画像OM2は投影角度θで照射されて得られた画像となり、以下、同様に分解された短冊状画像OMJは投影角度θで照射されて得られた画像となり、最終的に分解された短冊状画像OMNは投影角度θで照射されて得られた画像となる。
このように分解された各画像を、図11,図12に示すように同一の投影角度θ,θ,…,θ,…,θN−1,θ毎にそれぞれ合成する。上述したように各X線透視画像O,O,…,O,…,Oは、各ピットdごとに分解された(すなわち各投影角度θ,θ,…,θ,…,θN−1,θごとに分けられた)画像を、図11(a)〜図11(d)、図11(f)〜図11(i)、図12(a)〜図12(d)、図12(f)〜図12(i)に示すように有している。
例えば、投影角度θの場合には、図11(a)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O11と、図11(b)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O21と、…、図11(c)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OI1と、…、図11(d)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OM1とを合成することで、図11(e)に示すように投影角度θでの同角度画像Pを得る。
同様に、投影角度θの場合には、図11(f)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O12と、図11(g)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O22と、…、図11(h)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OI2と、…、図11(i)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OM2とを合成することで、図11(j)に示すように投影角度θでの同角度画像Pを得る。
(J−1)番目には、投影角度θの場合には、図12(a)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O1Jと、図12(b)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O2Jと、…、図12(c)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OIJと、…、図12(d)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OMJとを合成することで、図12(e)に示すように投影角度θでの同角度画像Pを得る。
最終的には、(N−1)番目には、投影角度θの場合には、図12(f)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O1Nと、図12(g)に示すX線透視画像O中の短冊状画像O2Nと、…、図12(h)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OINと、…、図12(i)に示すX線透視画像O中の短冊状画像OMNとを合成することで、図12(j)に示すように投影角度θでの同角度画像Pを得る。
以上をまとめると、画像合成部9cは、分解された各画像を同一の投影角度θ,θ,…,θ,…,θN−1,θ毎に合成して、図11(e)、図11(j)、図12(e)、図12(j)に示すように投影角度θ,θ,…,θ,…,θN−1,θ毎の同角度画像P,P,…,P,…、Pを得る。
重ね合わせ部16は、その合成された同角度画像P,P,…,P,…、Pに基づいて再構成処理を行って断層画像を得る。再構成処理については、周知のフィルタード・バックプロジェクション(FBP: Filtered Back Projection)(「フィルタ補正逆投影法」とも呼ばれる)を用いて行えばよい。
実施例2の構成においても、実施例1で説明したグリッド不動裁断位置MSにおいてX線グリッド8のX線透過ムラがX線透視画像に結像する。そこで、実施例2に係るX線グリッド8は、FPD5に対して相対移動できるようになっており、このX線透過ムラがX線透視画像に結像しない構成となっている。
実施例2に係るX線グリッド8の移動方法に関して説明する。図4は、実施例1に係るX線断層撮影装置のFPDに対する相対移動を説明する平面図であるが、実施例2に係るX線断層撮影装置30にも適応できる。すなわち、図4(a)の示すように、X線グリッド8は、FPD5に対して被検体Mの体軸方向Aに位置−Dから位置Dまでの範囲を相対移動可能であるとともに、被検体Mの体側方向Sに位置−Eから位置Eまでの範囲を相対移動可能となっている。このように、X線グリッド8は、X線グリッド移動機構9に駆動され、FPD5に対して被検体Mの体側方向S,および体軸方向Aに往復移動自在となっている。なお、X線透視画像の連写中、X線グリッド8は、位置−Dから位置Dまでの範囲を例えば、2.5往復するとともに、位置−Eから位置Eまでの範囲を例えば2.5往復するようになっている。そして、X線グリッド8は、FPD5に対して被検体Mの体軸方向A,および体側方向Sに関する相対移動可能範囲は、例えば、1cmに設定される。
X線透視画像の連写中、X線グリッド8は、図4(b)に示すように、FPD5に対して相対移動する。実施例2の構成の場合、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動の移動方向は、互いに直交する被検体Mの体軸方向A、および被検体Mの体側方向Sの2成分を加算したものとなっている。つまり、X線グリッド8はFPD5に対して斜め方向に相対移動する。このようにして、X線グリッド8のX線透過ムラのFPD5に写り込む位置を変更させながらX線透視画像が連写されることになる。なお、実施例1におけるX線透過ムラとは、コーン状のX線ビームがX線グリッド8を透過したときに表れるX線強度の不均一性のことである。X線透過ムラは、X線グリッド8の部位に依存してX線透過率がまちまちであることに起因し、平面的に延在する。
次に、X線グリッド8のFPD5に対する相対移動を具体的に例示する。図4(b)に示すように、X線グリッド8は、FPD5に対する被検体Mの体軸方向Aについての相対移動可能範囲の一端である位置Dに向かうとともに、体側方向Sについての相対移動可能範囲の一端である位置Eに向かっているとする。そして図4(c)に示すように、X線グリッド8は、被検体Mの体軸方向Aについての相対移動可能範囲の一端である位置Dに到達すると、図4(d)に示すように、被検体Mの体軸方向Aについての進行方向を逆転させ、今度は他端の位置−Dに向かって移動を開始する。この時点において、被検体Mの体側方向SについてのX線グリッド8の相対移動は、依然として位置Eに向かっており、図4(c)の時点で必ずしも被検体Mの体側方向Sの進行方向を逆転させ、位置−Eには向かうわけではない。つまり、被検体Mの体軸方向、および体側方向SについてのX線グリッド8のFPD5に対する相対移動は、互いに独立している。このようにすることにより、よりX線グリッド8のFPD5に対する相対移動は、より複雑なものとなる。
以上のように、実施例2に係るX線断層撮影装置30によれば、周知の長尺X線ビームを使用したX線断層撮影装置における再構成法が適応できる。したがって、X線断層撮影装置がとりうる実施形態がより多様なものとなるので、本発明が更に多様な用途において適応可能となる。
本発明は、上記の各実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
(1)上述した各実施例の装置の場合、X線管とFPDが直線軌道に沿って同期移動する構成であったが、X線管とFPDが円弧軌道や、渦巻き軌道に沿って同期移動させる構成としてもよい。
(2)上述の各実施例のX線断層撮影装置は、医用の装置であったが、本発明は、工業用や、原子力用の装置に適用することもできる。
(3)上述の各実施例のX線断層撮影装置においては、被検体のスポット撮影も兼ねて行う構成としてもよい。つまり、本変形例に係るX線グリッドは、撮影モードによって、そのFPDに対する相対移動の様式を変更させる構成としてもよい。
(4)本発明に係るX線グリッドのFPDに対する相対移動は、各実施例において記載した様式に限定されない。例えば、X線グリッドを被検体の体軸方向、あるいは体側方向についてのみ相対移動させても良い。本変形例において、X線透視画像の連写中に相対移動の方向が反転する構成とすることがより望ましい。
実施例1に係るX線断層撮影装置の全体構成を示すブロック図である。 実施例1に係るFPDのX線検出面とX線グリッドの構成を説明する平面図である。 実施例1に係るX線グリッドおよびFPDの斜視図である。 実施例1に係るX線グリッドのFPDに対する相対移動を説明する平面図である。 実施例1に係るX線断層撮影装置の断層画像の取得方法を説明する図である。 実施例1に係るグリッド不動裁断位置の出現位置を説明する模式図である。 実施例1に係るX線断層撮影装置における段増画像の取得・表示プロセスの一例を示すフローチャートである。 実施例1の構成によって、X線グリッドのX線透過ムラに起因する粒状ノイズがX線断層画像から消去される様子を表した模式図である。 実施例2に係るX線断層撮影装置の機能ブロック図である。 実施例2に係るX線断層画像の同角度画像形成部の画像処理を説明する模式図である。 実施例2に係るX線断層画像の同角度画像形成部の画像処理を説明する模式図である。 実施例2に係るX線断層画像の同角度画像形成部の画像処理を説明する模式図である。 従来のX線断層撮影装置の構成を説明する図である。 従来のX線断層撮影装置におけるX線グリッド由来のX線の透過ムラがFPDに写り込む様子を説明する模式図である。
符号の説明
1 X線断層撮影装置(放射線断層撮影装置)
3 X線管(放射線源)
5 FPD(放射線検出手段)
6 同期移動機構(同期移動手段)
8 X線グリッド(放射線グリッド)

Claims (6)

  1. 放射線ビームを照射する放射線源と、複数の放射線検出素子を有し、前記放射線源と対向する放射線検出手段と、前記放射線源と前記放射線検出手段を互いに同期移動させる同期移動手段と、前記放射線検出手段の放射線検出面を覆うように配置された散乱放射線を除去する放射線グリッドとを備え、前記放射線源と前記放射線検出手段とを互いに反対方向に同期移動させながら一連の放射線透視画像を連写して撮影し、前記一連の放射線透視画像から被検体の断層画像を得る放射線断層撮影装置において、前記放射線グリッドを前記放射線検出手段に対して相対移動させることにより、前記放射線グリッドが前記放射線検出手段に固定載置された状態で取得される放射線断層画像に対して前記放射線グリッドが不動となる裁断位置であるグリッド不動裁断位置において被検体の放射線像に対する前記放射線グリッドの透過ムラの出現位置をずらしながら放射線透視画像を連写することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、前記放射線グリッドは前記放射線源と前記放射線検出手段の同期移動方向と直交する方向に前記放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、前記放射線グリッドは前記放射線源と前記放射線検出手段の同期移動方向に沿って前記放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  4. 放射線ビームを照射する放射線源と、複数の放射線検出素子を有し、前記放射線源と対向する放射線検出手段と、前記放射線源と前記放射線検出手段を互いに同期移動させる同期移動手段と、前記放射線検出手段の放射線検出面を覆うように配置された散乱放射線を除去する放射線グリッドとを備え、前記放射線源と前記放射線検出手段とを互いに反対方向に同期移動させながら一連の放射線透視画像を連写して撮影し、一連の放射線透視画像から被検体の断層画像を得る放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法において、前記放射線グリッドを前記放射線検出手段に対して相対移動させることにより、前記放射線グリッドが前記放射線検出手段に固定載置された状態で取得される放射線断層画像に対して前記放射線グリッドが不動となる裁断位置であるグリッド不動裁断位置において被検体の放射線像に対する前記放射線グリッドの透過ムラの出現位置をずらしながら放射線透視画像を連写することを特徴とする放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法。
  5. 請求項4に記載の放射線断層撮影装置におけるノイズ除去方法において、前記放射線グリッドは前記放射線源と前記放射線検出手段の同期移動方向と直交する方向に前記放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とする放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の放射線断層撮影装置におけるノイズ除去方法において、前記放射線グリッドは前記放射線源と前記放射線検出手段の同期移動方向に沿って前記放射線検出手段に対して相対移動されることを特徴とする放射線断層撮影装置におけるノイズの除去方法。
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