JP5375655B2 - 放射線撮影装置 - Google Patents

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Description

この発明は、放射線源と放射線検出器が備えられた放射線撮影装置に関し、特に、放射線検出器には放射線グリッドが付設されているとともに、放射線源と放射線検出器が移動可能となっている放射線撮影装置に関する。
被検体の放射線透視画像を取得する放射線撮影装置には、放射線源からコーン状の放射線ビームを被検体に向けて照射し、被検体を透過した放射線をフラットパネル・ディテクタ(以下、FPDと略記)で検出する構成となっているものがある。この様な構成は、引用文献1に示されている。このような放射線透視画像において、放射線が被検体を透過するときに、被検体の内部で散乱してからFPDに入射する散乱放射線が生じる。これが放射線透視画像のコントラストを悪化させる要因となる。散乱放射線がFPDに入射することを防ぐことを目的として、図17に示すようにFPDの放射線検出面を覆うように放射線グリッド71が付設されることがある。放射線グリッド71は、短冊状の吸収箔72が所定の方向に配列されて構成される。
この吸収箔72は、厳密には直接放射線をも吸収してしまう。したがって、吸収箔72の影がFPD74に写りこむことになる。そしてこの影が写りこんだ検出素子に応じた放射線透視画像の部分の明度は、影が写りこんでいない検出素子に応じたそれよりも低いものとなる。したがって、放射線透視画像には、ストライプ状の偽像が放射線透視画像に表れてしまう。
このような放射線透視画像に表れた偽像は、関心部位の診断に邪魔となる。この偽像を除去する方法として、いったん、放射線グリッド71の影を撮影しておき、これを基に偽像を除去する方法が知られている。この様な方法は、被検体を放射線源とFPD74との間に置かない状態で放射線グリッド71の影をFPD74に写りこませて放射線グリッド影パターンを形成し、実際に偽像を除去するときに、この放射線グリッド影パターンを拡大・縮小、移動、回転させたのち、被検体の透視画像が写りこんだ放射線透視画像に重ね合わせることで、偽像を除去する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−336220公報
しかしながら、従来の放射線撮影装置には、次のような問題点がある。すなわち、従来の放射線グリッド71の影に由来する偽像の除去において、放射線グリッド71が有する吸収箔72は、完全な直線状となっていることが前提である。放射線グリッド71が有する吸収箔72は、実際は、図18(a)に示すように、撓んで蛇行したり、図18(b)に示すように、捻じれたりしている。この撓み、捻じれは、僅かであり、直接放射線の通過を大きく阻害するものではないものの、偽像を除去する工程においては重要となる。
吸収箔72が撓んだり、捻じれたりしていれば、吸収箔72に対する放射線の照射する方向が変化すると、影の形状もそれに合わせて変化する。つまり、放射線撮影装置において、放射線源と放射線グリッド71とFPDとの位置関係が変化すると、それに合わせてFPDに写りこむ影の形状が変化する。すると、偽像のパターンも変化する。従来の構成によれば、吸収箔72の撓み・捻じれによって複雑化した偽像のパターンの変化を予測することができない。したがって、放射線透視画像に重畳した偽像は、十分に除去されることができない。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は放射線グリッドの影に由来する放射線透視画像に重畳している偽像を効果的に取り除き、これをもって、診断に好適な放射線透視画像を取得できる放射線撮影装置を提供することにある。
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線撮影装置は、放射線を照射する放射線源と、放射線を検出する放射線検出手段と、放射線検出手段における放射線の検出面を覆うように設けられた放射線グリッドと、放射線源と放射線グリッドとの相対的な位置関係が互いに異なる状態で放射線検出手段に写りこむ放射線グリッドの影のパターンを複数記憶するパターン記憶手段と、放射線検出手段から出力される検出信号を基に、被検体と放射線グリッドの影が写りこんだ元画像を生成する画像生成手段と、元画像に写りこんだ放射線グリッドの影を重畳グリッド影としたとき、パターン記憶手段に記憶されている複数の影のパターンから重畳グリッド影のパターンを推定するグリッド影推定手段と、推定された重畳グリッド影を基に元画像から放射線グリッドの影を除去する除去手段とを備え、グリッド影推定手段は、元画像の取得時における放射線源と放射線検出手段の位置関係を基に、画素毎に、パターン記憶手段に記憶されている複数の影のパターンのいずれを用いるかを特定し、当該特定された影のパターンを用いて重畳グリッド影を推定することを特徴とするものである。
[作用・効果]上述の放射線撮影装置は、重畳グリッド影を元画像から除去することができる。元画像に写りこむ重畳グリッド影の形状は、予想することが困難である。放射線グリッドの機械的な構成が設定どおりとなっていないからである。しかも、重畳グリッド影の形状は、放射線源と放射線検出手段との位置関係によって変化してしまい、重畳グリッド影の予想を更に困難にしている。本発明によれば、パターン記憶手段に記憶されている複数の影のパターンから重畳グリッド影のパターンを推定するグリッド影推定手段と、推定された重畳グリッド影を基に元画像から放射線グリッドの影を除去する除去手段とを備え、グリッド影推定手段は、元画像の取得時における放射線源と放射線検出手段との位置関係を基に重畳グリッド影を推定する。したがって、本発明によれば、重畳グリッド影を元画像から除去することができる。
また、上述の放射線グリッドは、第1方向に延びる短冊状の吸収箔が第2方向に配列されて構成され、グリッド影推定手段は、元画像の取得時における放射線源と放射線検出手段の位置関係である(A)放射線源と放射線検出手段との距離の変動の幅であるシフト幅、および(B)放射線源と放射線検出手段との第2方向のズレ量である第2方向ズレ量とを基に重畳グリッド影を推定し、パターン記憶手段が記憶する放射線グリッドの影のパターンは、放射線グリッドが放射線検出手段の検出面を覆っている状態で放射線源を放射線検出手段に対して第2方向に所定の幅だけ移動させながら放射線画像を連写することで得られるものであればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、放射線源と放射線検出手段との距離(シフト幅Zf)、および吸収箔の配列方向(第2方向)における放射線源と放射線検出手段とのズレ量(第2方向ズレ量:横ズレ量Xf)を用いて重畳グリッド影が推定される。放射線源が放射線検出手段に対して遠近したり、第2方向にズレたりすれば、重畳グリッド影の形状は大きく変化する。上述の構成は、この様な事情に鑑みて、第2方向ズレ量を参酌して重畳グリッド影の形状を推定するものである。
また、上述の放射線グリッドの影のパターンを撮影する際の放射線源の移動の幅は、元画像の取得時に放射線源と放射線検出手段とが最も近づいた状態であり、かつ、放射線源が第2方向の一端側に向けて最大にズレているときに、放射線源から放射線検出手段の第2方向の他端側の端に向かう方向に照射される放射線と、同じ状態で、放射線源が第2方向の他端側に向けて最大にズレているときに、放射線源から放射線検出手段の第2方向の一端側の端に向かう方向に照射される放射線とが含まれるように決められればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、放射線グリッドの影のパターンを撮影する際の放射線源の移動の幅は、被検体を写し込む元画像の取得時に放射線源と放射線検出手段とが最も近づいた状態のときを基準として決定される。この状態のとき、放射線検出手段から見て放射線源の第2方向の見かけ上の移動幅が最も激しくなる。上述の構成によれば、放射線源と放射線検出手段とが最も近づいた状態であっても、放射線グリッドの影のパターンを確実に取得することができる。これにより、パターン記憶手段は、起こりうる重畳グリッド影の形状についてのデータを網羅的に記憶することができる。
また、上述のパターン記憶手段が記憶する放射線グリッドの影のパターンは、第1方向に圧縮されたものであればより望ましい。
[作用・効果]上述のように構成すれば、パターン記憶手段の記憶容量を圧縮することができる。
また、上述の放射線グリッドには、第2方向が長手方向であり、第1方向が短手方向となっているとともに、第1方向に延伸する溝が設けられた遮蔽部材が付設されており、元画像に写りこんだ遮蔽部材の影を基に元画像取得時における第2方向ズレ量を算出するズレ量算出手段を更に備えればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、第2方向ズレ量を算出する具体的な構成を明らかにするものである。すなわち、放射線グリッドには、第1方向に延伸する溝が設けられた遮蔽部材が付設されており、元画像に写りこんだ遮蔽部材の影を基に元画像取得時における第2方向ズレ量が算出されるのである。これにより、第2方向ズレ量が確実に算出される。
また、上述の一対の遮蔽部材が放射線グリッドの第1方向の両端に設けられていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、遮蔽部材の具体的な構成を示すものである。一対の遮蔽部材が放射線グリッドの第1方向の両端に設けられていれば、放射線グリッドの2箇所で第2方向ズレ量を求めることができるので、第2方向ズレ量が確実に算出される。
また、上述のパターン記憶手段が記憶する放射線グリッドの影のパターンは、放射線画像であり、放射線画像には、取得された際の放射線検出手段に対する放射線源の位置情報と関連付けられており、グリッド影推定手段は、放射線画像に関連付けられた位置情報を参照しながら重畳グリッド影のパターンを推定すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、放射線グリッドの影のパターンをより具体的なものとしている。すなわち、放射線グリッドの影のパターンは、放射線画像であり、放射線画像には、取得された際の放射線検出手段に対する放射線源の位置情報と関連付けられている。そして、放射線画像に関連付けられた位置情報が参照されて重畳グリッド影のパターンが推定される。
また、上述のグリッド影推定手段は、放射線画像に対して線形補間を行うことで重畳グリッド影のパターンを推定すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、重畳グリッド影のパターンの推定について具体的に示すものである。線形補間を用いて重畳グリッド影のパターンを推定すれば、より簡単に重畳グリッド影を推定することができる。
また、上述の放射線撮影装置において、グリッド影推定手段は、元画像撮影に先立って、放射線源と放射線検出手段の位置関係に応じた放射線グリッドの影のパターンを離散的に算出し、除去手段は、元画像撮影時における放射線源と放射線検出手段の位置関係に最も近い位置関係で取得された放射線グリッドの影のパターンを用いて元画像から放射線グリッドの影を除去すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、動画撮影や断層撮影などの様に、高頻度で複数回に亘って元画像撮影を行う構成に適している。すなわち、放射線グリッドの影のパターンは、グリッド影推定手段によって予め取得されており、元画像を取得したときには、放射線グリッドの影のパターンを推定する必要がない。除去手段は、元画像撮影時における放射線源と放射線検出手段の位置関係に最も近い位置関係で取得された放射線グリッドの影のパターンを用いて元画像から放射線グリッドの影を除去するので、撮影が終了すれば速やかに重畳グリッド影のパターンを除去することができる。
また、上述の放射線撮影装置において、グリッド影推定手段は、元画像撮影に先立って設定されたシフト幅を基に、放射線源と放射線検出手段との第2方向ズレ量に応じた放射線グリッドの影のパターンを離散的に算出し、除去手段は、元画像撮影時における放射線源と放射線検出手段の位置関係に最も近い位置関係で取得された放射線グリッドの影のパターンを用いて元画像から放射線グリッドの影を除去すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、高頻度で複数回に亘って元画像撮影を行う構成における更に適したものとなっている。すなわち、上述のグリッド影推定手段は、元画像撮影に先立って設定された放射線源と放射線検出手段との距離を基に、放射線源と放射線検出手段との第2方向ズレ量を仮想的に変えながら放射線グリッドの影のパターンを離散的に取得する。これにより、グリッド影推定手段の動作を単純にすることができる。
実施例1に係るX線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係るX線グリッドの影を説明する模式図である。 実施例1に係るX線グリッドの構成を説明する模式図である。 実施例1に係るX線グリッドとFPDとの位置関係を説明する模式図である。 実施例1に係る櫛型プレートの構成を説明する平面図である。 実施例1に係る櫛型プレートとFPDとの位置関係を説明する模式図である。 実施例1に係る櫛型プレートとFPDとの位置関係を説明する模式図である。 実施例1に係る櫛型プレートとFPDとの位置関係を説明する模式図である。 実施例1に係る画像処理のフローを説明する模式図である。 実施例1に係るエアー撮影画像の取得方法について説明する模式図である。 実施例1に係る推定グリッド影画像の取得・演算方法について説明する模式図である。 実施例1に係る推定グリッド影画像の取得・演算方法について説明する模式図である。 実施例1に係る推定グリッド影画像の取得・演算方法について説明する模式図である。 実施例1に係る除去部の動作を説明する模式図である。 本発明の1変形例に係る構成を説明する模式図である。 本発明の1変形例に係る構成を説明する模式図である。 従来構成を説明する図である。 従来構成を説明する図である。
以下、本発明に係る放射線撮影装置の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、実施例1におけるX線は、本発明に係る放射線の一例である。
<X線撮影装置の構成>
まず、実施例1に係るX線撮影装置1の構成について説明する。図1は、実施例1に係る放射線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。実施例1に係るX線撮影装置1は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板2と、天板2の下側に設けられたX線管3と、天板2の上側に設けられたX線を検出するフラット・パネル・ディテクタ:FPD4と、FPD4のX線を入射させる検出面を覆うように設けられているX線グリッド5とを備えている。このFPD4の検出面にはX線を検出する検出素子が縦横に配列されて、検出素子の2次元マトリックスが構成されている。X線管3は、本発明の放射線源に相当し、FPD4は、本発明の放射線検出手段に相当する。また、X線グリッド5は、本発明の放射線グリッドに相当する。
X線管制御部6は、X線管3の管電流、管電圧、X線ビームのパルス幅を制御するものである。
C型アーム7は、X線管3,およびFPD4を一括に支持するものである。C型アーム7は、円弧状となっており、円弧の一端にX線管3,他端にFPD4が設けられている。アーム回転機構9は、C型アーム7を回転させる目的で設けられている。円弧状となっているC型アーム7の円弧が存する平面を基準平面とすると、C型アーム7は、基準平面に垂直でC型アーム7の曲率中心を通過する第1中心軸を中心に回転することもできれば、基準平面に含まれる水平な第2中心軸を中心に回転することもできる。この様にC型アーム7は、2つの中心軸を有しており、互いの回転は独立している。C型アーム7の回転はアーム回転機構9によって行われる。アーム回転制御部10は、アーム回転機構9を制御するものである。このC型アーム7は、検査室の床面に配置された支柱8によって支持される。
FPD4には、FPD4をX線管3に対して進退移動させるシフトさせるシフト機構11が設けられている。FDP4は、シフト機構11によってX線管3に近づくこともできれば、遠ざかることもできる。シフト制御部12は、シフト機構11を制御するものである。C型アーム7の一端に設けられたFPD4を支持するFPD支持体に付設されている位置センサ38は、X線管3に対してFPD4をある基準位置から、どの程度シフトさせるかを計測する。X線管3に対するFPD4のシフトの幅がZfであり、これが正の値をとなると、FPD4はX線管3から遠ざかり、負の値となるとFPD4はX線管3に近づく。位置センサ38が計測するシフト幅の方向は、X線管3からFPD4に向かう方向である。シフト幅Zfは、標準SID距離(SID0)を基準にしたX線管−検出系の相対距離であり、例えば、+140mm:FDP4とX線管3とが最遠位置にあるときのシフト幅Zfは、140mmとなっており、FDP4とX線管3とが最近位置にあるときのシフト幅Zfは、−110mmとなっている。
画像生成部21は、FPD4から出力される検出信号を基に被検体の透視像が写りこんだ元画像Pを生成する。この元画像PにはX線グリッド5の影が写りこんでいるが、これは除去部22にて除去される。元画像Pに写りこんでいるX線グリッド5の影が本発明のいう重畳グリッド影である。除去部22は、本発明の除去手段に相当し、画像生成部21は、本発明の画像生成手段に相当する。
X線グリッド5は、X線が被検体Mを通過する際に生じる散乱線を除去する目的で設けられている。X線グリッド5は、矩形となっているFPD4の検出面を覆うことができる板状であり、縦方向(本発明の第1方向に相当)に延びた短冊状の吸収箔5aが横方向(本発明の第2方向に相当)に配列されて構成される(図2参照)。各吸収箔5aは、X線管3から直線的にFPD4に向かう直接X線dを通過させるように配列されている。具体的には、図3に示すように、吸収箔5aは、その短手方向が直接X線dの進行方向に沿うように配列される。X線グリッド5は、特定の進行方向のX線のみを透過させる。つまり、進行方向がずれた散乱線は、X線グリッド5に吸収されてFPD4まで到達しない。
吸収箔5aの横方向の配列ピッチは、FPD4の検出素子の配列ピッチを基に決定される。吸収箔5aには厚みがあるので、僅かながら直接X線dを遮る。吸収箔5aが直接X線dを遮った分だけFPD4には吸収箔5aの影Sが写りこむ。この吸収箔5aの影Sが検出素子の横方向における中央に現れるように吸収箔5aの位置が合わせられている(図3参照)。吸収箔5aは、検出素子の横方向のピッチの略4倍のピッチで横方向に配列されている。X線管3から出力されるのはコーン状のX線ビームであるので、X線グリッド5の影SはFPD4に投影される際に拡大される。吸収箔5aの影Sの配列ピッチが検出素子の配列ピッチの4倍に一致しているのであるから、吸収箔5aの横方向のピッチは、検出素子の横方向の配列ピッチの4倍よりも僅かに狭いものとなっている。
しかも、上述のように吸収箔5aの影Sの配列ピッチが検出素子の配列ピッチの4倍に一致しているのは、FPD4とX線管3との位置関係が基準位置にあるときである。実際は、FPD4は、X線管3に対して進退移動するし、FPD4とX線管3とがX線グリッド5の幅方向に移動することもある。FPD4とX線管3との相対位置が変化すれば、その分だけFPD4の検出面に写りこむ吸収箔5aの影Sの位置が変化し、影Sの配列ピッチも変化することになる。
X線管3の移動に伴って影Sがどのように変化するのかを予想することは難しい。FPD4に対するX線管3との移動の幅が分かっていたとすると、影Sの移動を簡単に幾何学的に求めることができるのではないかと思われる。しかし、これは、吸収箔5aが歪み無く整然と配列されている場合に限られる。実際の吸収箔5aは、緩やかに撓んでおり、捻じれてもいる。したがって、X線管3の移動に伴う影Sの変化は複雑なものとなる。
FPD4に落ち込む影Sは、吸収箔5aが撓んでいることに起因して、直線とならず、図4(a)の左側に示すようにカーブしている。また、FPD4に落ち込む影Sの横方向の幅は、吸収箔5aが捻じれてることに起因して、一定とならない。図4(a)左側の状態でFPD4が放射線を検出して、それを基に元画像Pを生成したとすると、図4(a)の右側に示すように、ストライプ状の暗い画素が現れる。図4(a)の場合、影Sが検出素子の横方向における中央に位置しているので、影Sは元画像Pに規則的に配列している。しかし、影Sの幅は、部分的に異なっているので、暗くなっている画素の画素値は一定ではない。
FPD4に対してX線管3の位置を図4(a)の状態から横方向にずらした場合が図4(b)である。図4(b)の左側は、FPD4に投影される影Sの様子を示しており、図4(a)と比べて、左側にシフトしている。図4(b)左側の状態でFPD4が放射線を検出して、それを基に元画像Pを生成したとすると、図4(b)の右側に示すように、ストライプ状の暗い画素が現れる。図4(b)の場合、影Sが横方向から隣接する検出素子に跨って存在するので、影Sは、元画像Pにおいて横方向に隣接する2つの画素に分配され、同方向に幅広となって現れる。しかも、影Sの形状は、カーブしているので、影Sが検出素子に分配される割合は、影Sの縦方向の位置によって異なる。したがって、FPD4に対してX線管3が移動すると、元画像Pに写りこむX線グリッド5の影は複雑に変化することになる。
FPD4に対するX線管3の横方向の移動は、C型アーム7がX線管3,FPD4の荷重により撓むことで生じる。X線管3は、重い部材であり、C型アーム7を回転させるとC型アーム7が撓んでしまう。こうして、FPD4とX線管3との横方向に係る位置関係が変化してしまうのである。具体例として±3mmに収まる横ズレ量が考えられる。
横ズレ量Xf(第2方向のズレ量)をリアルタイムに算出する目的で設けられている櫛型プレート5bについて説明する。X線グリッド5には、図5に示すように一対の櫛型プレート5bが付設されている。櫛型プレート5bは、X線を遮蔽する素材で構成されており、X線グリッド5の横方向を長手方向、縦方向を短手方向とする短冊状の部材である。櫛型プレートのサイズは目的を達成する範囲で十分小さく被検体画像診断の障害にならない。この櫛型プレート5bは、X線グリッド5の縦方向における両端部に設けられている。そして、櫛型プレート5bは、FPD4から見てX線グリッド5の裏側(表側でも良い)の面に付設されている。この櫛型プレート5bは、X線管3とFPD4との横方向のズレを検出する目的で設けられている。櫛型プレート5bは、本発明の遮蔽部材に相当する。なお、方向Dは、X線グリッド5の厚み方向である。
櫛型プレート5bには、縦方向に延びる複数の溝5cが設けられている。櫛型プレート5bが付設されたX線グリッド5の櫛型プレート5bが取り付けられている面を見たとき、溝5cからX線グリッド5の吸収箔5aの一本が露出している。
図6は、X線グリッド5をその側辺から見たときの図である。櫛型プレート5bが付設された状態で、X線が照射されると、櫛型プレート5bはX線を吸収するので、FPD4には櫛型プレート5bの影が写りこむ。図6においては、FPD4の検出面に現れる領域R1と領域R2が櫛型プレート5bの影である。櫛型プレート5bの溝5cは、X線を通過させるので、FPD4の検出面には、横方向に溝5cの幅を有するX線が照射される領域R3が現れる。溝5cの横方向の幅は、FPD4の検出素子の横方向の配列ピッチを基に決められている。具体的には、溝5cの幅は、検出素子の横方向の配列ピッチの略4倍となっている。つまり、溝5cの幅は、吸収箔5aの配列ピッチと略同一となっている。なお、溝5cの幅は、少なくとも吸収箔5aの配列ピッチの略整数倍となっていればよい。
図6における、符号5d,5eが付された部材は、吸収箔5aを一体化させるシート状のグリッドカバーを意味している。グリッドカバーは、X線を容易に透過する特性を有している。
なお、X線管3から出力されるのはコーン状のX線ビームであるので、櫛型プレート5bの影はFPD4に投影される際に拡大されている。領域R3の幅が検出素子の配列ピッチの4倍に一致しているのであるから、溝5cの幅は、検出素子の配列ピッチの4倍よりも僅かに狭いものとなっている。
X線グリッド5と櫛型プレート5bの位置関係について説明する。櫛型プレート5bは、領域R3の横方向の一端がある検出素子の横方向の中央の位置と一致するような位置関係となっている。また、領域R3の横方向の他端も別の検出素子の横方向の中央の位置と一致している。この領域R3の端部が存する検出素子を第1検出素子A,第2検出素子Bとする(図6参照)。
第1検出素子A,第2検出素子Bと領域R3の位置関係が図6のようになっているのは、FPD4とX線管3との位置関係が基準位置にあるときである。FPD4とX線管3との相対位置が横方向に変化すれば、その分だけ領域R3の位置が変化する。
図7は、FPD4とX線管3との位置関係が基準位置にあるときの各検出素子A,Bの様子を説明している。第1検出素子Aの左半分は、櫛型プレート5bの影が写りこんでおり、右半分には溝5cを通過したX線が入射している。同様に、第2検出素子Bの右半分は、櫛型プレート5bの影が写りこんでおり、左半分には溝5cを通過したX線が入射している。この状態で元画像Pを取得すると、第1検出素子Aに対応する画素PAと第2検出素子Bに対応する画素PBの画素値は同一となる。
図8は、FPD4とX線管3との位置関係が基準位置からずれたときの各検出素子A,Bの様子を説明している。第1検出素子Aの大部分は、櫛型プレート5bの影が写りこんでいる。同様に、第2検出素子Bの大部分には溝5cを通過したX線が入射している。この状態で元画像Pを取得すると、第1検出素子Aに対応する画素PAは、図7の時よりも暗くなり、第2検出素子Bに対応する画素PBの画素値は図7の時よりも明るくなる。この様にして、元画像Pの画素PA,PBの画素値を知ることにより図6における領域R3の横ズレが検出できる。これによって、FPD4に対するX線管3の横方向のズレを検出することができる。なお、元画像Pに被検体の投影像が写りこんでたとしても、第1検出素子Aと第2検出素子Bとの間の距離は僅か0.6mmなので被検体の投影像値は略同一であり、相殺するので正確にFPD4に対するX線管3の横方向の横ズレ量Xf(第2方向ズレ量)を検出することができる。この横ズレ量Xfは横ズレ量算出部25が算出する。横ズレ量Xfは、本発明の第2方向ズレ量に相当し、横ズレ量算出部25は、本発明のズレ量算出手段に相当する。
グリッド影推定部26は、横ズレ量算出部25から出力される横ズレ量Xfと、位置センサ38から出力されるシフト幅Zfを基に被検体を写しこんだ元画像Pに重畳するX線グリッド5の影のパターンを推定する。グリッド影推定部26によって推定される影のパターンが推定グリッド影画像Fである。除去部22は、推定影パターン画像を利用して、元画像Pに重畳するX線グリッド5の影のパターンを除去して、完成画像Gを出力する。グリッド影推定部26は、本発明のグリッド影推定手段に相当する。
実施例1に係るX線撮影装置1は、各制御部6,10,12を統括的に制御する主制御部41を備えている。この主制御部41は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより各制御部6,10,12および画像生成に関する各部21,22,25,26を実現している。なお、各部は、それぞれを担当する制御装置に分割された構成としてもよい。表示部35は、完成画像Gを表示するものであり、操作卓36は、術者の操作を入力させるものである。
記憶部37は、各制御部6,10,12や画像生成に関する各部21,22,25,26における設定値、参照データ、出力の一切を記憶する。記憶部37には、例えば後述のエアー撮影画像Cが記憶されている。記憶部37は、本発明のパターン記憶手段に相当する。
エアー撮影画像Cについて説明する。エアー撮影画像Cは、FPD4に設けられたX線グリッド5をX線で撮影した画像であり、エアー撮影画像Cは、記憶部37に72枚記憶されている。このエアー撮影画像Cは、図9に示すように、推定グリッド影画像Fの基礎となるものである。このエアー撮影画像Cは、次のようにして取得される。
図10は、エアー撮影画像Cの取得方法を説明する図である。このエアー撮影画像Cは、C型アーム7からFPD4を取り外した状態で取得される。つまりエアー撮影画像の取得はFPD4に対するグリッド5の位置関係及び吸収箔5aの歪個性を記録する為に行う。従ってエアー撮影は、X線管3,FPD4の製作最終段階として工場の出荷検査ベンチで行うのが望ましい。FPD4に対するグリッド5の位置関係は同一のままとして、病院のC型アーム7に取り付けられる事を基本想定する。なお、前述の櫛型プレート5bもグリッド5に取り付けられており、エアー撮影時に横ズレ量Xf(第2方向ズレ量)も同時取得され、病院のC型アーム7に取り付けられた状態での元画像収集時において、横ズレ量算出部25が出力する横ズレ量Xfと比較されるものである。X線グリッド5が取り付けられたFPD4に向けてX線を照射して、エアー撮影画像Cを取得するのである。エアー撮影とは、FPD4とX線照射源との間に被検体を置かない状態での撮影を意味している。
X線を照射するX線管3は、X線グリッド5の横方向にスライドするステージに載置されており、X線管3は、FPD4に対して基準位置から、横方向にスライドすることができる。
X線管3が横方向にスライドして停止し、X線を照射してエアー撮影画像Cが取得される。X線管3の移動ピッチは0.5mm程度である。この操作が繰返されてエアー撮影画像Cが撮影される。エアー撮影画像Cの各々には、撮影時のX線管3の横方向の位置が関連付けられており、X線管3の移動に伴ってエアー撮影画像Cに写りこむX線グリッド5の影のパターンは少しずつ異なっている。記憶部37には、このエアー撮影画像Cが記憶されている。
この移動距離は、次の様にして決められる。図11は、X線管3,FPD4が実際にC型アーム7に搭載されている状態を示している。X線管3の焦点pは、FPD4に対して進退移動するので、図11における紙面の左右方向にシフトする。そして、焦点pは、FPD4に対して第2方向(紙面の上下方向)にズレる。したがって、焦点pは、C型アームに搭載された撮影時FPD4に対して、撮影焦点領域Rの内部の何れかに位置することになる。領域Rの具体的サイズは一例として左右方向はシフト範囲(Zf)に対応して250mm,上下方向のCアーム走査時におけるズレ範囲は6mmである。
焦点pがFPD4に対して最も近く、かつ最も第2方向にズレた位置であるp1,p2について考える。位置p1は、4角形となっている領域Rの右上の頂点となっており、位置p2は、4角形となっている領域Rの右下の頂点となっている。
位置p1に焦点pがあるときに発せられたX線ビームは、コーン状に広がり、FPD4における第2方向の一端であるe1と他端であるe2に入射する(図11においては点線で示す)。このとき、第2方向の一端側に位置するp1と、他端側に位置するe2を結ぶ直線k1について注目する。この直線k1は、焦点pが後ろ側に移動しても、焦点pが位置p2側に移動しも、傾斜は緩くなり、より水平方向に近づく。
一方、位置p2に焦点pがあるときに発せられたX線ビームは、コーン状に広がり、FPD4における第2方向の一端であるe1と他端であるe2に入射する(図11においては実線で示す)。このとき、第2方向の一端側に位置するp2と、他端側に位置するe2を結ぶ直線k2について注目する。この直線k2は、焦点pが後ろ側に移動しても、焦点pが位置p1側に移動しも、傾斜は緩くなり、より水平方向に近づく。
ここで、X線管3の焦点pが領域Rの内部の何れかにあるとき、FPD4に入射するX線のうち、最も紙面下方向に傾いているX線は、直線k1に沿ってFPD4のe2の位置に入射するX線であり、FPD4に入射するX線のうち、最も紙面上方向に傾いているX線は、直線k2に沿ってFPD4のe1の位置に入射するX線なのである。エアー撮影画像C撮影時においては、この方向が最も極端なX線を含んで撮影を行う必要がある。
X線管3がスライドステージにあるとき、X線管3がFPD4に対し、次の様に移動すれば元画像Pに現れるグリッド影を適切に推定できる。例えば、X線管3と、FPD4とが最も近づいた状態としてエアー撮影画像Cの撮影を行う場合は、X線管3の位置を、位置p1から位置p2まで例えば6mmの範囲で変えながらエアー撮影画像Cを撮影すればよい。また、例えば、X線管3の焦点pとFPD4とがSID0だけ離れている場合は、FPD4と平行で距離がSID0となっている直線Lと直線k1との交点の位置から、直線Lと直線k2との交点の位置まで焦点pを例えば36mmの範囲で0.5mmずつ移動させながら72枚のエアー撮影画像Cを撮影すればよい。
エアー撮影画像Cを用いた画像処理の実際について説明する。グリッド影推定部26は、図9に示すように、記憶部37に記憶されたエアー撮影画像Cを基に、推定グリッド影画像Fを生成する。このとき参酌されるのが、横ズレ量Xfとシフト幅Zfである。除去部22は、推定グリッド影画像Fを用いて元画像PからX線グリッドの影を除去する。
推定グリッド影画像Fを生成するグリッド影推定部26の動作について説明する。グリッド影推定部26は、エアー撮影画像Cを用いてFPD4の検出素子の全てについてX線グリッド5の影の強度を推定する。この推定方法について説明する。図12はグリッド影推定部26の動作を説明する模式図である。図中の点c1は、エアー撮影画像C1を撮影したときにX線管3の焦点の位置(エアー焦点の位置)を意味している。つまり、エアー撮影画像Cは72枚存在し、互いのX線管3の位置は異なるのでエアー撮影画像Cに係るエアー焦点は、c1〜c72までの72点存在することになる。
X線管3が基準位置にあるときの焦点位置を原点(0,0)とする。そして、グリッド影推定部26は、原点から点(Xf,Zf)だけ離れた点にX線管3の焦点があるときのX線グリッド5の影を推定するものとする。
グリッド影推定部26が図12の検出素子kについてX線グリッド5の影を推定するものとする。グリッド影推定部26は、点(Xf,Zf)と検出素子kとを結ぶ線分Lkを求める。この線分Lkに近い2つのエアー焦点はc35,c36である。グリッド影推定部26は、記憶部37からエアー撮影画像C35,C36を取得する。
そして、図13に示すように、エアー撮影画像C35,C36における検出素子kに対応する画素の画素値を読み出して、これらを用いて補間を行うことで推定グリッド影画像Fの検出素子kに相当する部分を生成する。グリッド影推定部26は、この様な動作を全ての検出素子について行い、その度に補間に最適な2つのエアー撮影画像Cを選択する。
なお、図12における検出素子m,nにおける推定について、参照されるエアー撮影画像Cは、同じC36とC37である。しかし、検出素子mに係る線分Lmの方が、検出素子nに係る線分Lnよりも点c36に接近している。したがって、検出素子mに係る推定グリッド影画像F上の補間値は、検出素子nに係るそれよりもエアー撮影画像C36の影響を受けるものと想像される。この様な事情を鑑みて、グリッド影推定部26は、線分と、それに近い2つのエアー焦点との位置関係に応じて、2枚のエアー撮影画像Cに線形的な重み付けを行いながら補間値を求める構成となっている。この様な線形補間を経て推定グリッド影画像Fを生成するのである。
<X線撮影装置の動作>
次に、上述のような構成のX線撮影装置1の動作について説明する。X線撮影装置1でX線透視像の撮影を行うには、まず天板2に被検体が載置される。術者は、操作卓36を操作して、FPD4をX線管3に対して進退移動させる。位置センサ38は、FPD4の移動距離を計測し、シフト幅Zfをグリッド影推定部26に送出する。
術者が操作卓36を通じX線撮影の指示を行うと、X線管3から被検体に向けてX線を照射され被検体、およびX線グリッド5を透過したX線は、FPD4に到達する。FPD4は、X線の検出信号を画像生成部21に送出する。画像生成部21で生成される元画像Pは、図9のように被検体の投影像にX線グリッド5の影が重なって写りこんでいる。元画像Pは、横ズレ量算出部25および除去部22に送出される。
元画像Pに写りこんでいるX線グリッド5の影は、C型アーム7の傾斜によって変化する。C型アーム7の傾斜角度に応じてC型アーム7の撓み方が変化し、これに応じて、X線管3のFPD4に対する横ズレ量Xfが変化するからである。この横ズレ量Xfは、横ズレ量算出部25において取得され、これがグリッド影推定部26に送出される。グリッド影推定部26は、シフト幅Zf,横ズレ量Xf,エアー撮影画像Cを用いて推定グリッド影画像Fを生成する。シフト幅Zfは、位置センサ38から取得されたものである。
元画像Pには、被検体の投影像とX線グリッド5の影の他にX線グリッド5が除去し切れなかった散乱X線成分が含まれている。除去部22は、推定グリッド影画像Fを用いてまずはこの散乱X線成分を除去する。散乱X線成分の除去原理は以下のようなものである。図14における元画像Pにおける横方向に隣接する2つの画素をp,qとする。画素pには、X線グリッド5の影が写りこんでおらず、画素qには写りこんでいる。画素pの画素値は、画素qの画素値よりも高いものとなっており、その内訳は、図14の左下に示すように、斜線で表した直接X線成分と、斜線なしで表した散乱X線成分の合計である。散乱X線成分は、元画像Pの位置において大きく変化しないので、画素p,qの間で同一の量であると見なせる。画素qの直接線成分r1の量は画素pのそれとほぼ同一であるはずであるが、実際は吸収箔5aの影の影響により図14のr2だけ暗くなっている。
一方、推定グリッド影画像Fについても横方向に隣接する2つの画素をg,hとする。元画像Pにおける画素pの位置は推定グリッド影画像Fの画素gの位置に対応し、元画像Pにおける画素qの位置は推定グリッド影画像Fの画素hの位置に対応するものとする。
画素gの画素値は、画素hの画素値よりも高いものとなっており、その内訳は、図14の右下に示すように、斜線で表した直接X線成分である。エアー撮影画像Cは被検体を置かない状態で撮影されたものであるので、推定グリッド影画像Fには、散乱X線成分は含まれない。画素hの直接線成分r4の量は画素gのそれとほぼ同一であるはずであるが、実際は吸収箔5aの影の影響により図14のr3だけ暗くなっている。
ここで、r2/(r1+r2)=r4/(r3+r4)という関係が成り立つ。したがって、r2,r3,r4が分かればr1が判明する。r1は画素qにおける直接X線成分である。画素qの画素値は直接X線成分と散乱X線成分との合計であるのであるから、画素qの画素値から直接X線成分を減算すれば、画素qの散乱X線成分が求められることになる。画素pの散乱X線成分は、画素qのそれと略同様である。除去部22はこの様な原理に基づいて、r2,r3,r4を用いて元画像Pの散乱X線成分を除去する。
除去部22は、散乱X線成分除去後の元画像Pを推定グリッド影画像Fで除算することで元画像Pに写りこんでいたX線グリッド5の影を除去する。こうして生成された完成画像Gが表示部35に表示されてX線撮影装置1の動作は終了となる。
以上のように、実施例1に係るX線撮影装置1は、元画像Pに写りこむX線グリッド5の影を元画像Pから除去することができる。元画像Pに写りこむX線グリッド5の影の形状は、予想することが困難である。X線グリッド5の機械的な構成が設定どおりとなっていないからである。しかも、元画像Pに写りこむX線グリッド5の影の形状は、X線管3とFPD4との位置関係によって変化してしまい、元画像Pに写りこむX線グリッド5の影の予想を更に困難にしている。実施例1の構成によれば、記憶部37に記憶されている複数の影のパターンから元画像Pに写りこむX線グリッド5の影のパターンを推定するグリッド影推定部26と、推定された元画像Pに写りこむX線グリッド5の影を基に元画像PからX線グリッド5の影を除去する除去部22とを備え、グリッド影推定部26は、元画像Pの取得時におけるX線管3とFPD4との位置関係を基に元画像Pに写りこむX線グリッド5の影を推定する。したがって、実施例1の構成によれば、元画像Pに写りこむX線グリッド5の影を元画像Pから除去することができる。
実施例1の構成によれば、吸収箔5aの配列方向(第2方向)におけるX線管3とFPD4との横ズレ量Xfを用いて元画像Pに写りこむX線グリッド5の影が推定される。X線管3がFPD4に対して横方向にズレれば、元画像Pに写りこむX線グリッド5の影の形状は大きく変化する。上述の構成は、この様な事情に鑑みて、横ズレ量Xfを参酌して元画像Pに写りこむX線グリッド5の影の形状を推定するものである。
上述の構成によれば、X線グリッド5の影のパターンを撮影する際のX線管3の移動の幅は、被検体を写し込む元画像Pの取得時にX線管3とFPD4とが最も近づいた状態のときを基準として決定される。この状態のとき、FPD4から見てX線管3の第2方向の見かけ上の移動幅が最も激しくなる。上述の構成によれば、X線管3とFPD4とが最も近づいた状態であっても、X線グリッド5の影のパターンを確実に取得することができる。これにより、記憶部37は、起こりうる重畳グリッド影の形状についてのデータを網羅的に記憶することができる。
そして、実施例1の構成は、横ズレ量Xfを具体的に次の様に算出する。すなわち、X線グリッド5には、縦方向に延伸する溝5cが設けられた櫛型プレート5bが付設されており、元画像Pに写りこんだ櫛型プレート5bの影を基に元画像Pの取得時における横ズレ量Xfが算出されるのである。これにより、横ズレ量Xfが確実に算出される。
また、一対の櫛型プレート5bがX線グリッド5の縦方向の両端に設けられていれば、X線グリッド5の2箇所で横ズレ量Xfを求めることができるので、横ズレ量Xfが確実に算出される。
また、記憶部37に記憶されるエアー撮影画像Cは、放射線画像であり、放射線画像には、取得された際のFPD4に対するX線管3の位置情報と関連付けられている。そして、放射線画像に関連付けられた位置情報が参照されて元画像Pに写りこむX線グリッド5の影のパターンが推定される。
また、線形補間を用いて元画像Pに写りこむX線グリッド5の影のパターンが推定される。このようにすれば、より簡単に元画像Pに写りこむX線グリッド5の影を推定することができる。
上述の構成によれば、FPD4をX線管3に対して接近・離反させるシフト機構11を備えている。これによりFPD4とX線管3との距離が変化する。そうであっても実施例1の構成に係るX線撮影装置1は、FPD4とX線管3との位置関係に応じて元画像Pに写りこむX線グリッド5の影のパターンの推定するので、元画像Pから確実にX線グリッド5の影を除去することができる。
本発明は、上述の構成に限られず、下記のような変形実施が可能である。
(1)どの時点で推定グリッド影画像Fを算出するかという観点で以下のような変形例が可能である。上述の記憶部37は、エアー撮影画像Cを記憶し、グリッド影推定部26はエアー撮影画像Cを用いて推定グリッド影画像Fを生成していたが、これに代えて、推定グリッド影画像Fを予め記憶部37に記憶させておくこともできる。記憶部37には複数の推定グリッド影画像Fが対応する横ズレ量Xf,シフト幅Zfに関連づけられて記憶されている。グリッド影推定部26は、横ズレ量算出部25,グリッド影推定部26から送出された横ズレ量Xf,シフト幅Zfに見合う推定グリッド影画像Fを記憶部37から探し出してこれを除去部22に送出する構成としてもよい。これにより、グリッド影推定部26の演算負担を大幅に短縮することができる。
この様な変形例の構成をとる場合、次の様な構成が考えられる。すなわち、グリッド影推定部26は、元画像撮影に先立って、予め想定される範囲でX線管3とFPD4の位置関係を仮想的に変えながらX線グリッド5の影のパターンを離散的に取得し、このときの影のパターンを記憶部37に記憶しておく。そして、実際の元画像P0が撮影された時点で、除去部22は、逐次出力されるシフト幅Zf,横ズレ量Xfを参照してX線管3とFPD4の位置関係を知り、最も近い位置関係で取得されたX線グリッド5の影のパターンを用いて元画像からX線グリッド5の影を除去する。
また、上述の方法を更に簡略するものとして、グリッド影推定部26が元画像撮影に先立って設定されたシフト幅Zfを基に、X線管3とFPD4との横ズレ量Xfを仮想的に変えながらX線グリッド5の影のパターンを離散的に取得しこのときの影のパターンを記憶部37に記憶しておく方法がある。除去部22は、元画像撮影時における横ズレ量Xfに最も近い位置関係で取得されたX線グリッド5の影のパターンを用いて元画像からX線グリッド5の影を除去する。この様な構成は、元画像Pの撮影中、シフト幅Zfは、忠実に設定通りとなっている場合に有効である。
上述の構成によれば、動画撮影や断層撮影などの様に、高頻度で複数回に亘って元画像撮影を行う構成に適している。すなわち、X線グリッド5の影のパターンは、グリッド影推定部26によって予め取得されており、元画像を取得したときには、X線グリッド5の影のパターンを推定する必要がない。除去部22は、元画像撮影時におけるX線管3とFPD4の位置関係に最も近い位置関係で取得されたX線グリッド5の影のパターンを用いて元画像からX線グリッド5の影を除去するので、撮影が終了すれば速やかに重畳グリッド影のパターンを除去することができる。
また、グリッド影推定部26が元画像撮影に先立って設定されたシフト幅Zfを基に、X線管3とFPD4との横ズレ量Xfを仮想的に変えながらX線グリッド5の影のパターンを離散的に取得する構成とすれば、グリッド影推定部26の動作を単純にすることができる。
(2)また、本発明においてエアー撮影画像Cを縦方向に圧縮して記憶することもできる。エアー撮影画像Cは縦方向について余り変化がない画像である。そこで、図15に示すように、エアー撮影画像Cを縦方向に間引いて圧縮画像Dを記憶部37に記憶させてもよい。エアー撮影画像Cの圧縮方法としては、エアー撮影画像Cが有する縦方向に一画素分の幅を有する帯状の領域αをつなぎ合わせて圧縮画像Dを生成することが考えられる。エアー撮影画像Cにおいて、帯状の領域αは、縦方向に10画素分だけ離れている。画像の統計精度を重視する場合には適当な幅の行範囲に亘って加算平均(または重み付け平均)したデータを圧縮画像としても良い(例えば、32行分の加算平均を32行ごとに行う)。
グリッド影推定部26は、圧縮画像Dを展開して展開画像Eを生成する。その具体的な方法としては、圧縮画像Dにおける帯状の領域αの間の領域を線形的に補間して展開画像Eを生成する構成が考えられる。
(3)実施例1の構成はC型アームを有する構成であったが、これに代えて、図16のように、X線管3が支柱に支えられるタイプの放射線撮影装置(通称:透視台)に適応してもよい。
Xf 横ズレ量(第2方向ズレ量)
Zf シフト幅(放射線源と放射線検出手段との距離の変動の幅)
3 X線管(放射線源)
4 FPD(放射線検出手段)
5 X線グリッド(放射線グリッド)
5a 吸収箔
5b 櫛型プレート(遮蔽部材)
11 シフト機構(検出器シフト手段)
21 画像生成部(画像生成手段)
22 除去部(除去手段)
25 横ズレ量算出部(ズレ量算出手段)
26 グリッド影推定部(グリッド影推定手段)
37 記憶部(パターン記憶手段)

Claims (10)

  1. 放射線を照射する放射線源と、
    放射線を検出する放射線検出手段と、
    前記放射線検出手段における放射線の検出面を覆うように設けられた放射線グリッドと、
    前記放射線源と前記放射線グリッドとの相対的な位置関係が互いに異なる状態で前記放射線検出手段に写りこむ前記放射線グリッドの影のパターンを複数記憶するパターン記憶手段と、
    前記放射線検出手段から出力される検出信号を基に、被検体と前記放射線グリッドの影が写りこんだ元画像を生成する画像生成手段と、
    前記元画像に写りこんだ前記放射線グリッドの影を重畳グリッド影としたとき、
    前記パターン記憶手段に記憶されている複数の影のパターンから前記重畳グリッド影のパターンを推定するグリッド影推定手段と、
    推定された前記重畳グリッド影を基に前記元画像から前記放射線グリッドの影を除去する除去手段とを備え、
    前記グリッド影推定手段は、前記元画像の取得時における前記放射線源と前記放射線検出手段の位置関係を基に、画素毎に、前記パターン記憶手段に記憶されている複数の影のパターンのいずれを用いるかを特定し、当該特定された影のパターンを用いて前記重畳グリッド影を推定することを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮影装置において、
    前記放射線グリッドは、第1方向に延びる短冊状の吸収箔が第2方向に配列されて構成され、
    前記グリッド影推定手段は、前記元画像の取得時における前記放射線源と前記放射線検出手段の位置関係である(A)前記放射線源と前記放射線検出手段との距離の変動の幅であるシフト幅、および(B)前記放射線源と前記放射線検出手段との第2方向のズレ量である第2方向ズレ量とを基に前記重畳グリッド影を推定し、
    前記パターン記憶手段が記憶する前記放射線グリッドの影のパターンは、前記放射線グリッドが前記放射線検出手段の検出面を覆っている状態で前記放射線源を前記放射線検出手段に対して第2方向に所定の幅だけ移動させながら放射線画像を連写することで得られるものであることを特徴とする放射線撮影装置。
  3. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記放射線グリッドの影のパターンを撮影する際の前記放射線源の移動の幅は、
    前記元画像の取得時に前記放射線源と前記放射線検出手段とが最も近づいた状態であり、かつ、放射線源が第2方向の一端側に向けて最大にズレているときに、放射線源から放射線検出手段の第2方向の他端側の端に向かう方向に照射される放射線と、
    同じ状態で、放射線源が第2方向の他端側に向けて最大にズレているときに、放射線源から放射線検出手段の第2方向の一端側の端に向かう方向に照射される放射線とが含まれるように決められることを特徴とする放射線撮影装置。
  4. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記パターン記憶手段が記憶する前記放射線グリッドの影のパターンは、第1方向に圧縮されたものであることを特徴とする放射線撮影装置。
  5. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記放射線グリッドには、第2方向が長手方向であり、第1方向が短手方向となっているとともに、第1方向に延伸する溝が設けられた遮蔽部材が付設されており、
    前記元画像に写りこんだ前記遮蔽部材の影を基に元画像取得時における前記第2方向ズレ量を算出するズレ量算出手段を更に備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  6. 請求項5に記載の放射線撮影装置において、
    一対の前記遮蔽部材が前記放射線グリッドの第1方向の両端に設けられていることを特徴とする放射線撮影装置。
  7. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記パターン記憶手段が記憶する前記放射線グリッドの影のパターンは、前記放射線画像であり、
    前記放射線画像には、取得された際の前記放射線検出手段に対する前記放射線源の位置情報と関連付けられており、
    前記グリッド影推定手段は、前記放射線画像に関連付けられた位置情報を参照しながら前記重畳グリッド影のパターンを推定することを特徴とする放射線撮影装置。
  8. 請求項7に記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド影推定手段は、前記放射線画像に対して前記第2方向の線形補間を行うことで前記重畳グリッド影のパターンを推定することを特徴とする放射線撮影装置。
  9. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド影推定手段は、元画像撮影に先立って、前記放射線源と前記放射線検出手段の位置関係に応じた前記放射線グリッドの影のパターンを離散的に算出し、
    前記除去手段は、元画像撮影時における前記放射線源と前記放射線検出手段の位置関係に最も近い位置関係で取得された前記放射線グリッドの影のパターンを用いて前記元画像から前記放射線グリッドの影を除去することを特徴とする放射線撮影装置。
  10. 請求項9に記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド影推定手段は、元画像撮影に先立って設定されたシフト幅を基に、前記放射線源と前記放射線検出手段との第2方向ズレ量に応じた前記放射線グリッドの影のパターンを離散的に算出し、
    前記除去手段は、元画像撮影時における前記放射線源と前記放射線検出手段の位置関係に最も近い位置関係で取得された前記放射線グリッドの影のパターンを用いて前記元画像から前記放射線グリッドの影を除去することを特徴とする放射線撮影装置。
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