JP2004081275A - X線診断装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、所定の期間をおいて複数回の撮影を行う場合、撮影毎に被検体の位置が異なっても、正確に被検体の同じ箇所を再度撮影することができるX線診断装置を提供することを目的する。
【解決手段】本発明のX線診断装置は、被検体が過去の撮影に対してどの程度の天板17の異なる位置に載っているかを算出する寝台移動量算出部14を有し、寝台移動量算出部14からシステムコントローラ25及び保持装置制御部37を介して、被検体が載っている天板17の位置を移動させる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線診断装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から知られているX線診断装置は、X線管で発生したX線を被検体に照射し、被検体を透過したX線をイメージインテンシファイア(以下、I.I.とする)で光に変換し、その光を撮像管または、固体撮像素子にて電気信号に変換し、X線透過像を得る装置(最近では、X線を電気信号に変換するフラットパネルディテクタによりX線透過像を得る装置も商品化されている)であり、このX線診断装置により被検体内部の造影剤の流れや動きを、表示装置を通して観察することができる。また、X線管およびI.I.は、C型形状の支持装置(一般的にCアームと呼ばれている。)に取り付けられている。このようなX線診断装置を用いた撮影・処理の一例として、回転DSA(Digital Subtraction Angiography)について説明する。回転DSAとは、Cアームを回転させながら、被検体の同一部位を造影剤注入前後の2回撮影し、これらをサブトラクション(Subtraction)処理することにより、造影剤の軌跡(血流の走行状態)を強調する撮影である。なお、サブトラクション処理に用いられる2つの画像は、それぞれマスク画像、コントラスト画像と呼ばれる。この回転DSAによって得られた画像は、コントラスト画像を作成中(リアルタイム)に観察することも可能であるし、あるいは再生して観察することも可能である。
【0003】
この回転DSAは、血管狭窄や出血、腫瘍といった疾患に対して、非常な有効な撮影・処理であり、治療の経過観察のため、期間をおいて複数回、行われることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように所定の期間をおいて複数回の撮影を行う場合、撮影毎に被検体の位置が異なってしまう。特に、X線診断装置の寝台における天板に対して被検体を正確に位置合わせすることは、事実上非常に困難であった。従って、従来では、天板と被検体の位置は撮影毎にほぼ同一であると仮定し、Cアームの位置のみを前回の撮影と同じ条件に設定し、撮影を行っていた。そのため、従来では、複数回の撮影において常に被検体の同じ位置を撮影しているとは言えなかった。なお、治療の経過観察するための撮影という観点からも、より正確な位置合わせが望まれていた。
そこで、本発明は上記課題を解決し、より正確に被検体の同じ箇所を複数回撮影することができるX線診断装置を提供することを目的する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、被検体を挟んで対向配置されたX線源及びX線検出手段を支持する支持手段と前記被検体を載せる寝台とを備えたX線診断装置の制御方法において、前記被検体の第1の画像を撮影するステップと、前記第1の画像を撮影する際の前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を示す撮影位置データと共に、前記撮影された第1の画像を記憶するステップと、前記記憶された撮影位置データ及び前記第1の画像を読み出すステップと、前記撮影位置データに基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を設定するステップと、前記設定された位置で前記被検体の第2の画像を撮影するステップと、前記第1の画像と前記第2の画像のずれ量を求めるステップと、前記ずれ量に基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を再設定するステップと、前記再設定された位置で前記被検体の第3の画像を撮影するステップと、を具備することを特徴とする。
【0006】
また請求項2記載の発明は、被検体を挟んで対向配置されたX線源及びX線検出手段を支持する支持手段と、前記被検体を載せる寝台と、前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を示す撮影位置データと共に、前記位置において撮影された画像を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記撮影位置データ及び前記画像を読み出す読出し手段と、前記読み出された撮影位置データに基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を設定する位置設定手段と、この位置設定手段で設定された位置で前記X線源及びX線検出手段により被検体の画像を収集する画像収集手段と、この画像収集手段で撮影された画像と前記読出し手段で読み出された画像に基づいて被検体の位置のずれ量を求めるずれ量検出手段と、前記ずれ量に基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を再設定する再設定手段と、を具備することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるX線診断装置のブロック図、図2は保持装置の斜視図である。なお、以下、被検体Pの横幅方向をx方向、被検体Pの体軸方向をy方向、被検体Pの厚さ方向をz方向として説明する。
X線診断装置は、主として保持装置16と本体制御部12を備えている。保持装置16は、保持装置本体24、天板保持機構28、天板17、Cアーム保持機構26、Cアーム22から主として構成される。保持装置本体24は床に対して固定されており、天板保持機構28は、保持装置本体24に対して上下運動、回転運動(図中にはそれぞれのI、Jで図示されている)移動可能に取り付けられている。天板17は、幅方向(図中にはHで示されている)にスライド移動可能であると共に、厚さ方向(図中にはGで示されている)に移動可能な状態で、天板保持機構28に取り付けられている。また天板17は、天板保持機構28に対して、長手方向の中心軸を中心として回転運動(図中にはFで示されている)することもできる。
【0008】
また、Cアーム保持機構26は、保持装置本体24に対して床と略平行な方向(図中にはAで示されている)にスライド可能に取り付けられている。このCアーム保持機構26には、Cアーム22が、Cアーム保持機構26との取り付け位置を中心に床と略垂直な面上でかつ天板17の長手方向と略平行な面上を回転運動(図中にはBで示されている)であると共に、円弧方向(図中にはCで示されている)にスライド可能に取り付けられている。
Cアーム22の一端には、X線管11が設けられており、さらにX線管11の天板17側にはX線絞り13及び補償フィルタ15が設けられている。X線絞り13とは、X線管11で発生したX線を絞って被検体Pの不要部位への照射を防ぐためのものであり、複数枚の鉛羽で構成されている。また、補償フィルタ15は、ハレーションを防止するために所定量のX線を減衰させるためのもので、一般的にアクリル等で形成されている。X線管11、X線絞り13及び補償フィルタ15は、Cアーム22に対して天板17に対する方向(図中にはDで示されている)にスライド可能に取り付けられている。
【0009】
また、Cアーム22の他端には、天板17を挟むようにX線管11と対抗する位置にI.I.19が設けられており、I.I.19の天板17側にはX線グリッド4、反対側には、光学系21及びTVカメラ(あるいは撮像素子)23が取り付けられている。X線グリッド4は、被検体Pを透過したX線の散乱光をカットし、光学系21は変換された光学像を適切な大きさに補正し、TVカメラ23は、補正された光学像をTV映像信号に変換するためのものである。I.I.19、光学系21及びTVカメラ23は、Cアーム22に対して天板17に対する方向(図中にはEで示されている)にスライド可能に取り付けられている。
次に、本体制御部12は、システムコントローラ25を中心に、X線管11に印加する高電圧を発生させる高電圧発生装置31の制御を行うX線コントローラ29と、X線絞り13の開口度を制御するX線絞り制御部33と、補償フィルタ15の位置を制御する補償フィルタ制御部35、天板17等の移動を制御する保持装置制御部37、I.I.19の制御を行うI.I.制御部39、TVカメラ23の制御を行うカメラ制御部41、TVカメラ23で得た画像とX線制御条件、保持制御条件及び画像処理条件等の撮影条件(詳しくは後述する)を関連付けて記憶する画像記憶部44、画像記憶部44に記憶された画像あるいはリアルタイムにTVカメラ23で得た画像を表示するディスプレイ装置43、得られた被検体Pの画像に対し拡大/諧調/空間フィルタ処理、時系列的に蓄積されたX線透過像の最小値/最大値トレース処理、ノイズを除去するための加算処理機能等の画像処理を行う画像処理部18、画像記憶部44から読み出された被検体Pの過去に撮影された画像と現在撮影した画像とから天板の適正位置までの移動量を算出する移動量算出部14(詳しくは後述する)および操作者が所定の操作を行うための操作パネル27(キーボード、マウス等)を備えている。
【0010】
次に、上記X線診断装置の動作について、まず通常撮影について説明し、次に経過観察撮影について説明を行う。ここで、通常撮影とは被検体Pの過去の画像とは関係なく独立して行う撮影をいい、経過観察撮影とは過去に撮影された被検体Pの画像に基づいて行う撮影をいう。また、以下の説明は、通常撮影、経過観察撮影共に回転DSA撮影を行う場合のものである。
X線診断装置の操作者は、まず撮影を行う被検体Pに関する情報を操作パネル27を介してシステムコントローラ25に入力する。この情報の入力は、操作者が操作パネル27から直接的に行ってもいいし、あるいは予め所定の端末から入力された情報をネットワーク等を介して間接的に行っても良い。操作者は当該被検体Pの確認を行うと、通常撮影を行うか経過観察撮影を行うかを選択する。この選択は、被検体Pの情報に基づいて被検体Pごとに操作者が設定する。
(通常撮影)
図1乃至図4を参照して操作者が通常撮影を選択した場合について説明する。なお、図3は通常撮影の動作手順を示したフローチャート、図4は、マスク画像とコントラスト画像を撮影する際のCアーム22の動きを示した概念図である。
【0011】
図3のステップ60に示すように、マスク画像とコントラスト画像を撮影するに先立って、X線強度を比較的小さくした状態で被検体の撮影を行う。なお、この撮影を透視撮影と呼ぶ。具体的には、操作者は、天板17に被検体Pを載せた後、システムコントローラ25、X線コントローラ29および高電圧発生装置31を介して、X線管11からX線を照射させながら、保持装置制御部37を介して任意の位置にCアーム22等を移動させる。なお、この際、X線絞り13は、X線絞り制御部33を介してX線の透過する部分が最大限広くなるように制御され、補償フィルタ15は、補償フィルタ制御部35により、被検体PへのX線の照射を妨げない位置に保持される。つまり、透視撮影においては、被検体Pに対して最大限広い範囲でX線の照射が行われる。
被検体Pを透過したX線は、X線グリッド4により散乱線の除去が行われ、I.I.19に入射される。I.I.19では、入射したX線量に応じた光信号が発生し、この光信号は光学系21で補正された後、TVカメラ23によってTV映像信号である電気信号に変換される。TVカメラ23によって変換されたTV映像信号は、A/D変換器によってデジタル信号に変換され、所望の画像処理が施された後、D/A変換器によって再度TV映像信号に変換され、ディスプレイ装置43の画面上に、X線透視像としてリアルタイムで表示される。
【0012】
次に、ステップ61において、操作者は上記の透視撮影を行いながらディスプレイ43の画面上にリアルタイムに表示されるリアルタイム画像、あるいは透視撮影により得られた画像を一旦画像記憶部44に記憶し、画像記憶部44から当該画像を読み出すことによりディスプレイ43の画面上に再生表示された再生画像を参照して、マスク画像及びコントラスト画像撮影用として適切なX線制御条件、保持制御条件を設定する。ここで、X線制御条件とは、被検体にどのようなX線を照射するかを決定するための条件で、例えばX線管の管電圧及び管電流、X線絞り13及び補償フィルタ15の制御条件である。また、保持制御条件とは、保持装置16を制御するための条件で、例えば図2に示された各部の位置条件(それぞれの移動方向は矢印A乃至J)である。なお、回転DSA撮影におけるマスク画像とコントラスト画像の撮影に際するX線制御条件及び保持制御条件はほぼ同じ条件(Cアームの円弧方向のスライド運動が逆になる等、異なる場合もある)である。
【0013】
ここで、特にX線制御条件のうちX線絞り13及び補償フィルタ15の設定について説明すると、透視撮影された被検体Pの画像上で特に撮影しなくても良い部分にX線が照射されている場合には、その部分にX線が照射されないようにX線絞り13の設定を行う。また透視撮影された被検体Pの画像上でハレーションが起こっている部分には、その部分のハレーションを抑制するように補償フィルタ15を設定する。また、保持制御条件のうち特に各部の位置条件の設定は、被検体の最も観察したい部分が撮影されるように、操作者が操作パネル27を操作することにより行われる。
次に、ステップ62において、マスク画像とコントラスト画像の撮影が行われる。なお、ここではマスク画像及びコントラスト画像は、被検体の体軸方向(Y方向)に対して略垂直な断層画像である。システムコントローラ25は、ステップ61において設定された保持制御条件に基づいて自動的に、天板17及びCアーム22を適正な位置に設定する。なお、マスク画像とコントラスト画像の撮影中には、天板17は移動せず、またCアーム22も円弧方向へスライド運動以外の運動は行われない。つまり、X線管11からX線が照射される前に、天板17及びCアーム22等は、矢印A、B及びD乃至J方向にはそれぞれ移動し、撮影中は固定された状態となる。
【0014】
撮影中には、Cアーム22が矢印C方向にのみスライド移動することにより、所定のスライド角度毎に断続的にX線が照射され、複数回の撮影が行われる。この複数回の撮影で得られた画像データに基づいて、マスク画像とコントラスト画像が作成されることになる。なお、このスライド移動は予め操作者により設定された回転速度で自動的に行われる。
図4には、このCアーム22に設けられたI.I.19の軌跡が示されている。マスク画像の撮影は、I.I.19が初期位置(Start Position)から始まり、終了位置(Final Position)まで移動するまで行われる。なお、上記したように、マスク画像はI.I.19がStart Positionから始まりFinal Positionまで移動した時に得られる画像データから作成され、コントラスト画像は、I.I.19がFinal Positionから始まりStart Positionまで移動した時に得られる画像データから作成される、としても良い。
【0015】
次に、ステップ63において、作成されたマスク画像とコントラスト画像に対して、画像処理部18により画像処理が施される。この画像処理は操作者によって手動で行われる処理であっても良いし、自動的に行われる処理であっても良い。この画像処理には、上述したように、拡大/諧調/空間フィルタ処理、時系列的に蓄積されたX線透過像の最小値/最大値トレース処理、ノイズを除去するための加算処理機能等の画像処理等に加え、サブトラクション処理も含まれる。このサブトラクション処理は、マスク画像とコントラスト画像間で行われる。マスク画像、コントラスト画像及びサブトラクション画像は被検体の体軸方向(Y方向)に複数毎作成される。さらに画像処理部18において、サブトラクション処理が行われたサブトラクション画像は、ディスプレイ装置43に表示される。
ステップ64において、画像処理が施されたマスク画像、コントラスト画像及びサブトラクション画像が画像記憶部44に記憶される。また、被検体の情報、X線制御条件、保持制御条件、画像処理条件がこれらの画像に対応して記憶される。一例として、図7に示されたように、画像毎にどのようなX線制御条件及び保持制御条件で撮影されたかという情報を記憶することになる。
【0016】
(経過観察撮影)
次に、経過観察撮影について、図1、図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は経過観察撮影の動作手順を示したフローチャート、図6は天板17を適正な位置に設定する際の動作手順を示したフローチャートである。なお、被検体Pに経過観察撮影が行われるのは、通常撮影後、所定の期間(例えば数日〜数ヶ月程度)が経過した後である。
ステップ50において、操作者は、撮影に先立って被検体Pの過去に撮影されたマスク画像(以下「過去の画像」と呼ぶ)を検索する。この検索は被検体Pに関する情報を基に行われる。具体的には被検体Pに関する情報を操作パネル27から入力し、該当する被検体Pの情報を画像記憶部44から読み出すことにより、当該被検体Pの過去の画像がディスプレイ装置43に表示される。なお被検体Pの過去の画像が複数ある場合(被検体の体軸方向にマスク画像を複数枚作成した場合等)には、同時に画面上に並列に表示しても良いし、シネ画像等の表示を行っても良い。操作者は、画面上に表示されたこれら過去の画像から経過観察として使用する画像を選択する。システムコントローラ25は、この選択された過去の画像と共に記憶されているX線制御条件、保持制御条件および画像処理が行われている場合には画像処理条件を、画像記憶部44から読み出す。読み出された条件のうち、X線制御条件は、X線コントローラ29を介してX線管の管電圧及び管電流を設定し、X線絞り制御部33を介してX線絞りの開口度を制御し、補償フィルタ制御部35を介して補償フィルタ15の位置を制御するために使用される。また、保持制御条件は保持装置制御部37を介して、図2に示された各部の撮影位置の設定に使用される。つまり、操作者が被検体の過去の画像を選択すると、それに応じて自動的にその過去の画像を撮影した場合に使用した撮影条件と同じ撮影条件が設定されることになる。
【0017】
ステップ51において、上記のように設定されたX線制御条件および保持制御条件で被検体Pの撮影を行う。この撮影は、天板17を適正位置に設定するための撮影(以下天板位置合わせ撮影と呼ぶ)である。被検体Pが天板17に対して過去の画像を撮影した際とまったく位置に載った場合には、ほとんど同じ画像が作成されることになる。ところが、被検体Pが天板17に対して、過去とまったく同じ位置に載ることは事実上困難であり、したがってその撮影位置が異なってしまうのが現状である。そこで、被検体が天板17上の異なる位置に載った場合にも天板17の位置を調整することにより、過去と同じ位置を撮影することができる。この際必要な被検体が過去の撮影に比して経過観察撮影において天板17上でどの程度ずれた位置に載っているかを得るための撮影が天板位置合わせ撮影である。
この天板位置合わせ撮影は、上述のように通常撮影とほぼ同じ撮影条件で行われるが、通常撮影における透視撮影及びコントラスト画像の撮影は行われず、マスク画像に相当する画像(以下「現在の画像」と呼ぶ)のみ撮影される。なお、この画像の撮影方法については通常撮影におけるマスク画像の撮影と同様であるためここでは説明を省略する。
【0018】
次に、ステップ52において、画像記憶部44から読み出された過去の画像(複数の画像から1つの画像を選択した場合には選択された画像)と、ステップ51において得られた現在の画像に基づいて、天板17の位置の再設定が行われる。具体的には、ステップ52は、図6に示されるようなステップ52a乃至52hを有する。なお、ステップ52aは画像処理部18で行われ、ステップ52b乃至52hは寝台移動量算出部で行われる。
ステップ52aにおいて、現在の画像と過去の画像がサブトラクション処理され、サブトラクション処理された画像がディスプレイ装置43の画面上に表示される。このサブトラクション画像は、過去の画像を撮影した状態に対して、被検体Pが天板17の異なる位置、特に幅方向(図2ではH方向)にずれた位置に載ることにより生じる画像であり、特に骨等のX線が透過し難い部分ほどコントラストが強調される。
【0019】
ステップ52bにおいて、操作者はこの画面に表示されたサブトラクション画像上に、操作パネル27を用いてROI(ここではn×n画素とする)を設定する。このROIの設定は、上記骨などの部分に設定される。なお、マスク画像におけるROI内の画素のそれぞれの値をMij(i=1〜n, j=1〜n)、コントラスト画像におけるROI内の画素のそれぞれの値をCij(i=1〜n, j=1〜n)とする。
ステップ52cにおいて、設定されたこのROIに対して、過去の画像と現在の画像のそれぞれの画像に対してX方向Y方向それぞれ独立にスムージング処理を行う。なお、スムージング処理が行われたそれぞれの画像の画素値は、X方向のスムージングとしてはMx’ij= (Mij−1+Mij+ Mij+1)/3、y方向のスムージングとしてはMyij= (Mi−1j+Mij+ Mi+1j)/3となる。また、同様にコントラスト画像の画素値は、Cx’ij= (Cij−1+Cij+ Cij+1)/3、y方向のスムージングとしてはCyij= (Ci−1j+Cij+ Ci+1j)/3となる。なお、スムージング係数(上記例では3とした)は、検査部位や目的に応じて、一意に設定するものとする。次に、それぞれの画像からそれぞれの微分量(GmとGc)を算出する。ここで、Gmijは過去の画像における微分量、Gcijは現在の画像における微分量であり、Gmij=(Mij −Mx’ij+(Mij −My’ij、Gcij=(CΔ ij −Cx’ij+(C Δ  −Cy’ijである。なお、Δiはx方向のピクセルシフト量、Δjはy方向のピクセルシフト量である。なお、ピクセルシフト量の単位(例0.5ピクセル等)は、検査部位や目的に応じて、一意に設定するものとする。また、このピクセルシフト量の単位(0.1/0.5/1.0ピクセル等)とROIサイズとに応じて、ずれ量算出時間が正比例するため、対象となる部位や検査手技に応じた設定をおこなうものとする。
【0020】
ステップ52dにおいて、過去及び現在の画像の微分量から相互相関係数Hが求められる。ここで、H=ΣGmij・ΣGcijとする。なお、ΣGmij・Gcijは、それぞれROI内のGmij、Gcijを乗算したものである。ここで、相互相関係数Hが最大となるようなピクセルシフト量ΔiおよびΔjが求められる。この相互相関係数Hが最大となることはそれぞれの画像が最も近いことを示している。
ステップ52eにおいて、求められたピクセルシフト量ΔiおよびΔjに基づいて、保持装置制御部37を介して天板17を移動させる。なお、この移動は自動制御とすることもできるし、表示されたピクセルシフト量と目標値をみながら、手動で操作することも可能である。(このときには、被検体に対する被曝低減のためにX線は照射しない。)最後に、天板ローリングとX線照射とを行いながら、時事刻々変化するX線透過像とのサブトラクション画像を観察しながら、披検体のズレが最小となる天板ローリング位置を探す。同時にX線絞り・補償フィルタの状態がハレーションにならないような十分な位置にあることも確認する。
【0021】
ステップ62において、再設定された天板17に基づいて被検体Pのマスク画像とコントラスト画像が撮影される。なお、撮影されたマスク像およびコントラスト画像上にハレーションが起きているか否かをより明確にするために、それぞれの画像の関心領域のプロファイル/ヒストグラム表示を行っても良い。
以下ステップ62乃至64は通常撮影と同様であるため、ここでは説明を省略する。得られたマスク画像とコントラスト画像は通常撮影と同様に、サブトラクション処理が行われた後、ディスプレイ装置43に表示される。なお、経過観察撮影で作成されたサブトラクション画像だけでなく、過去のサブトラクション画像も併せてディスプレイ装置43に表示しておくと、操作者は経過観察をよりスムーズに的確に行うことができる。
本実施の形態におけるX線診断装置によると、被検体の天板上の位置のズレを天板を移動させることにより補正することができ、所定の期間を経て複数回撮影する場合においても、より正確に被検体の同じ箇所を撮影することができる。
【0022】
また、ROIの設定を行うことにより、より正確な位置合わせが可能となる。
以上、本発明における実施の形態及び変形例について説明を行ったが、本発明は、趣旨を一脱しない範囲での変形も考えられる。例えば、画像処理及び天板移動量の算出に関しては、全てソフトウェア上で行うことも可能である。
また、上記実施の形態では、回転DSAについて説明したが、被検体の体軸方向にX線管等を移動させてマスク像とコントラスト画像を収集し、収集された両画像からサブトラクション画像を生成するボーラチェースDSAについても適応することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、所定の期間を経て複数回撮影するように、被検体が天板の異なる位置に載る場合でも、より正確に被検体の同じ箇所を撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態におけるX線診断装置のブロック図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態における保持装置の斜視図である。
【図3】本発明に係る第1の実施の形態における通常撮影の動作手順を示したフローチャートである。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態におけるマスク画像とコントラスト画像を撮影する際のCアーム22の動きを示した概念図である。
【図5】本発明に係る第1の実施の形態における経過観察撮影の動作手順を示したフローチャートである。
【図6】本発明に係る第1の実施の形態における天板を適正な位置に設定する際の動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
11  X線管
12  本体制御部
13  X線絞り
14  移動量算出部
15  補償フィルタ
16  保持装置
17  天板
18  画像処理部
19  I.I.
21  光学系
25  システムコントローラ
27  操作パネル
29  X線コントローラ
31  高電圧発生装置
33  X線絞り制御部
35  補償フィルタ制御部
37  保持装置制御部
39  I.I.制御部
41  カメラ制御部
43  ディスプレイ装置
44  画像記憶部

Claims (8)

  1. 被検体を挟んで対向配置されたX線源及びX線検出手段を支持する支持手段と前記被検体を載せる寝台とを備えたX線診断装置の制御方法において、
    前記被検体の第1の画像を撮影するステップと、
    前記第1の画像を撮影する際の前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を示す撮影位置データと共に、前記撮影された第1の画像を記憶するステップと、
    前記記憶された撮影位置データ及び前記第1の画像を読み出すステップと、
    前記撮影位置データに基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を設定するステップと、
    前記設定された位置で前記被検体の第2の画像を撮影するステップと、
    前記第1の画像と前記第2の画像のずれ量を求めるステップと、
    前記ずれ量に基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を再設定するステップと、
    前記再設定された位置で前記被検体の第3の画像を撮影するステップと、
    を具備することを特徴とするX線診断装置の制御方法。
  2. 被検体を挟んで対向配置されたX線源及びX線検出手段を支持する支持手段と、
    前記被検体を載せる寝台と、
    前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を示す撮影位置データと共に、前記位置において撮影された画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記撮影位置データ及び前記画像を読み出す読出し手段と、
    前記読み出された撮影位置データに基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を設定する位置設定手段と、
    この位置設定手段で設定された位置で前記X線源及びX線検出手段により被検体の画像を収集する画像収集手段と、
    この画像収集手段で撮影された画像と前記読出し手段で読み出された画像に基づいて被検体の位置のずれ量を求めるずれ量検出手段と、
    前記ずれ量に基づいて前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を再設定する再設定手段と、
    を具備することを特徴とするX線診断装置。
  3. 前記ずれ量検出手段は、
    前記画像収集手段で収集された画像と前記読出し手段で読み出された画像に対し差分処理を行い差分画像を作成する差分画像作成手段と、
    前記作成された差分画像を表示する表示手段と、
    を有することを特徴とする請求項2記載のX線診断装置。
  4. 前記画像収集手段で収集された画像及び前記読出し手段で読み出された画像上に操作者が所定の範囲を設定する範囲設定手段を備え、
    前記ずれ量検出手段は、前記画像収集手段で収集された画像のうち前記設定された範囲の画像と、前記読出し手段で読み出された画像のうち前記設定された範囲の画像に基づいて被検体の位置のずれ量を求めることを特徴とする請求項2または3記載のX線診断装置。
  5. 前記ずれ量検出手段は、
    前記画像収集手段で収集された前記設定された範囲の画像と、前記読出し手段で読み出された前記設定された範囲の画像のそれぞれにスムージング処理を行うスムージング手段と、
    前記スムージング処理が行われたそれぞれの画像からそれぞれの微分画像を生成する微分画像作成手段と、
    前記それぞれの微分画像から前記微分画像同士の画像のシフト量を求めるシフト量算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項4記載のX線診断装置。
  6. 前記差分画像作成手段は、前記再設定手段により前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置を再設定した後、再設定された位置で収集された画像と前記読出し手段で読み出された画像に対し差分処理を行い、差分画像を作成することを特徴とする請求項3記載のX線診断装置。
  7. 前記記憶手段から読み出される前記撮影位置データ及び前記画像を操作者が指定する画像指定手段を備えることを特徴とする請求項2乃至6いずれか1項記載のX線診断装置。
  8. 前記再設定手段による前記支持手段及び前記寝台のうち少なくとも一方の位置の再設定後、前記再設定された位置で収集された画像のプロファイル/ヒストグラムを表示するプロファイル/ヒストグラム表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2乃至7いずれか1項記載のX線診断装置。
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